JP5082238B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタなどの画像形成装置に用いられる定着装置に関し、より詳しくは回動可能なベルト部材を備えた定着装置に関する。
従来、定着ローラと加圧ローラで形成されるニップで用紙を挟持搬送することで、用紙上のトナーが加熱および加圧されて定着する2ローラ定着技術が公知である。この技術を、250mm/s以上の高速機に採用した場合、用紙によって定着ローラ表面から急激に熱を奪われる。このため、ローラ内部にある加熱手段からの熱供給が間に合わなくなり、表面温度が低下(温度ドゥループ)してしまう。また、小サイズの用紙を連続で通紙した場合、定着ローラの軸方向で用紙通過領域のみ熱が奪われるため温度ムラが生じてしまう。この結果、定着不良,紙しわあるいは定着ローラの熱劣化等が生じてしまうという問題があった。
この問題を解消するため、トナー画像に当接する側に定着ベルトを用いるベルト定着装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この技術を高速機に採用するには、トナーに所定の熱量を与えるため定着ベルト温度を上げるか、あるいは、定着ローラおよび加圧ローラの外径を大きくしてニップ幅を広くする必要がある。実際は、定着ベルト、加熱ローラ、定着ローラ等の耐熱の問題から温度を上げることには限界があり、ニップ幅を大きくする方法が採用される。しかしながら、定着ローラおよび加圧ローラの曲率が小さくなってしまい、定着ニップの用紙排出域において用紙が定着ベルトから剥離できないという問題が生じてしまう。
これを解消するため、定着ローラと加圧ローラとから形成される定着ニップ下流側において固定部材や小径ローラなどの剥離部材を定着ベルト裏面から加圧ローラに当接させる第二ニップを設け、用紙排出域における曲率を大きくすることで用紙剥離をする方法が提案されている(例えば、特許文献2〜4参照)。しかしながらこの方法は、定着ニップと下流側の第二ニップ間に、ほぼニップ圧が0となる無加圧領域やニップ圧が低下する低加圧領域が広い幅で存在するため、定着ニップにおいて抑え込まれていた用紙からの水蒸気がこの無加圧領域や低加圧領域においては抑止できずに発生する可能性がある。そして、この気泡が定着ベルトと用紙との間で動き回ることによってトナー像が乱され、定着不良あるいは画像乱れが発生する等の問題がある。そこで、剥離部材を定着ニップに近接して設け、無加圧領域や低加圧領域を小さくすることで水蒸気の発生に伴うトナー像の乱れを抑制することができる。
特開平6−318001号公報 特開2003−5566号公報 特開2003−43848号公報 特開2003−337488号公報
しかしながら、剥離部材は、一定位置に常にあるとは限らず、変動する可能性がある。例えば、厚い用紙を定着する場合、薄い用紙の場合に比べ、定着ベルトの内周面側が用紙厚の分だけ盛り上がることになる。これに伴い、定着ベルトに接する剥離部材の位置も変動する可能性がある。また、加圧ローラの定着ローラへの押付荷重の変更、即ち定着荷重の変更時にも剥離部材の位置は変化する可能性がある。さらに、加圧ローラが定着ローラから接離可能に設けられている場合には、加圧ローラの接離に伴い、剥離部材に加わる荷重が変化し剥離部材が移動する可能性がある。
このため、単に固定部材あるいは小径ローラ等の剥離部材を定着ニップに近接して設けてしまうと、剥離部材等の変動、移動等により剥離部材と定着ローラとの位置関係も変化し、例えば、剥離部材と定着ローラとが干渉する等の問題が生じるおそれがある。
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、定着ローラと剥離部材との位置関係を安定させ得る定着装置を提供することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される定着装置は、記録材上に担持されたトナー像を定着する定着装置であり、回動可能な定着ローラと、定着ローラに張架されるとともに、回動可能に設けられた定着ベルトと、定着ローラを押圧するように配置され、定着ローラに張架された定着ベルトとの間で記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、定着ローラに対して間隙をおいて配置され、定着ローラと加圧部材との圧接部の下流側近傍で定着ベルトを加圧部材に押圧するとともに、定着ベルトを屈曲させて定着ベルトから記録材を剥離するための剥離部材と、剥離部材が取り付けられるとともに、定着ローラの円周方向に揺動可能に設けられ、その揺動の中心となる揺動軸が定着ローラの中心軸と略平行に形成された揺動部材と、を有する。
ここで、剥離部材は、揺動部材に対する取り付け位置を調整可能に設けられていることを特徴とすることができる。また、剥離部材は、定着ローラの円周方向に沿って延びる略円弧形状に形成されていることを特徴とすることができる。さらに、剥離部材は、定着ベルトとの押圧面において、定着ベルトの進行方向における上流側に位置する上流側エッジを有し、上流側エッジの角度は、定着ローラと加圧部材との圧接部の下流側近傍において形成されるくさび状領域のくさびの角度以下であり、上流側エッジ先端の曲率半径は、0.1mm以下であることを特徴とすることができる。
また、剥離部材は、定着ベルトとの押圧面において、定着ベルトの進行方向における下流側に位置する下流側エッジを有し、下流側エッジの曲率半径は、5mm以下であることを特徴とすることができる。また、剥離部材を定着ベルトに押圧するための押圧手段を更に備え、押圧手段は、定着ベルトへの押圧力を剥離部材に付与するばね部材と、ばね部材と剥離部材との間で直線運動するように配置された可動部材とを備え、ばね部材の付勢力は、可動部材を介して剥離部材に伝達されることを特徴とすることができる。さらに、加圧部材は、ローラ状の部材であることを特徴とすることができる。また、加圧部材は、ローラ状の部材と、ローラ状の部材に回動可能に張架され、定着ベルトとともに記録材を搬送する加圧ベルトとで構成されていることを特徴とすることができる。
他の観点から捉えると、本発明が適用される定着装置は、記録材上に担持されたトナー像を定着する定着装置であり、回動可能な定着ローラと、定着ローラに張架されるとともに、回動可能に設けられた定着ベルトと、定着ローラを押圧するように配置され、定着ローラに張架された定着ベルトとの間で記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、定着ローラに対して間隙をおいて配置され、定着ローラと加圧部材との圧接部の下流側近傍で定着ベルトを加圧部材に押圧するとともに、定着ベルトを屈曲させて定着ベルトから記録材を剥離するための剥離部材と、剥離部材を定着ローラの周囲を移動可能なように支持する支持部材と、を備え、支持部材により支持された剥離部材は、定着ローラの周囲を移動する際に、定着ローラに対する姿勢が維持されることを特徴とすることができる。
また、剥離部材は、金属部材を湾曲させて形成されたものであることを特徴とすることができる。さらに、定着ローラと面する剥離部材の内側面は、定着ローラの外周面と略同一の曲率を有することを特徴とすることができる。また、剥離部材は、定着ベルトを押圧する押圧面が、平面または加圧部材の表面形状に倣った曲面で形成されていることを特徴とすることができる。さらに、剥離部材は、略一定の厚さで形成されていることを特徴とすることができる。
本発明によれば、定着ローラと剥離部材との位置関係を安定させ得る定着装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態である画像形成装置を示した概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置である。この画像形成装置には、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kが備えられている。また、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10が備えられている。さらに、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を記録材(記録紙)である用紙に一括転写(二次転写)させる二次転写部20が備えられている。また、二次転写された画像(用紙上に担持されたトナー像)を用紙上に定着させる定着装置60が備えられている。さらに、各装置(各部)の動作を制御する制御部40が備えられている。
本実施の形態において、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kには、次のような電子写真用デバイスが順次配設されている。矢印A方向に回転する感光体ドラム11の周囲に、これらの感光体ドラム11を帯電する帯電器12が設けられている。また、感光体ドラム11上に静電潜像を書込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)が設けられている。さらに、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14が設けられている。また、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ローラ16が設けられている。また、感光体ドラム11上の残留トナーを除去するドラムクリーナ17が設けられている。
中間転写ベルト15は、定速性に優れたモータ(図示せず)などにより駆動される駆動ローラ31などの各種ローラによって図1に示す矢印B方向に所定の速度で循環駆動(回動)されている。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に対向して配置される一次転写ローラ16を含んで構成されている。そして、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上に重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像担持面側に配置される二次転写ローラ22と、バックアップローラ25とを含んで構成される。二次転写ローラ22は中間転写ベルト15を挟んでバックアップローラ25に圧接配置されている。さらに二次転写ローラ22は接地されてバックアップローラ25との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部20に搬送される用紙上にトナー像を二次転写する。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。本実施形態における画像形成装置では、図示しない画像読取装置(IIT)等から画像データが出力される。そして、この画像データは図示しない画像処理装置(IPS)により所定の画像処理が施され、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体ドラム11に照射している。各感光体ドラム11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの現像器14によって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが当接する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。
トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。二次転写部20では、二次転写ローラ22が中間転写ベルト15を介してバックアップローラ25に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送ローラ52等により搬送された用紙は、中間転写ベルト15と二次転写ローラ22との間に挟み込まれる。中間転写ベルト15上に担持された未定着トナー像は、二次転写部20において、用紙上に一括して静電転写される。その後、トナー像が静電転写された用紙は、二次転写ローラ22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ローラ22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55は、2つの支持ローラと、これら支持ローラに張架されたベルトにより構成される。そして、このベルト内部を吸気し負圧とすることで用紙をベルトに吸着させ、用紙を最適な搬送速度で定着装置60まで安定的に搬送する。
次に、本実施の形態が適用される定着装置60について説明する。
図2は、実施形態である定着装置60の概略構成を示す断面図である。この定着装置60は、定着ベルトモジュール61を主要部として備えている。また、定着ベルトモジュール61に対して圧接して配置された加圧部材の一例としてのローラ状に形成された加圧ローラ62を主要部として備えている。
定着ベルトモジュール61は、ベルト部材の一例としての定着ベルト610と、定着ベルト610を張架しながら回転駆動する円筒状に形成された定着ローラ611と、内側から定着ベルト610を張架するテンションローラ612とを備えている。また定着ベルトモジュール61は、外側から定着ベルト610を張架する加熱ローラ613と、定着ローラ611とテンションローラ612との間で定着ベルト610の姿勢を安定させる姿勢安定ローラ614と、を備えている。さらに、定着ベルトモジュール61は、定着ベルトモジュール61と加圧ローラ62とが圧接する領域であるニップ部N内の下流側領域であって定着ローラ611の近傍位置に配置された剥離部材の一例としての剥離パッド64を備えている。また定着ベルトモジュール61は、ニップ部Nの下流側において定着ベルト610を張架するアイドラローラ615を備えている。また、定着ベルトモジュール61は、加熱ローラ613の表面をクリーニングするためのクリーニングウエブ66を備えている。
定着ベルト610は、フレキシブルなエンドレスベルトである。そして、ポリイミド等からなる厚さ80μm程度のベース層と、ベース層の表面側(外周面側)に積層された厚さ50μm程度のシリコーンゴム等からなる弾性体層と、さらに弾性体層上に被覆された30μm程度のPFA等からなる離型層とで構成されている。定着ベルト610は、定着ローラ611の回転に伴い、矢印D方向に移動(回動)する。
定着ローラ611は、駆動手段78(図5参照)からの駆動力を受けて、矢印C方向に回転する。また、定着ローラ611の内部には、加熱源としてヒーター616aが配設されている。
また、テンションローラ612は、円筒状ローラであり、その内部には加熱源としてヒーター616bが配設されている。したがって、テンションローラ612は、定着ベルト610を張架する機能とともに、定着ベルト610を内周面側から加熱する機能をも併せ持っている。また、テンションローラ612の両端部には定着ベルト610を外側に押圧するバネ部材(不図示)が配設され、定着ベルト610全体に張力を与えている。
さらに、加熱ローラ613は、円筒状ローラであり、その内部には、加熱源としてのヒーター616cが配設されている。このため、加熱ローラ613は、定着ベルト610を張架する機能とともに、定着ベルト610を外周面側から加熱する機能をも併せ持っている。したがって、本実施の形態では、定着ローラ611とテンションローラ612および加熱ローラ613とによって定着ベルト610が加熱される構成を採用している。
また、加圧ローラ62は、円柱状ローラ621を基体としている。そして、基体側から、弾性層622と、離型層623とが順に積層されてソフトローラを構成している。また、加圧ローラ62は、定着ベルトモジュール61に押圧されるように設置されている。定着ベルトモジュール61の定着ローラ611が矢印C方向へ回転するのに伴い、定着ローラ611に従動して矢印E方向に回動する。また、加圧ローラ62はその内部に加熱源としてのヒーター624を備えており、このヒーター624により加圧ローラ62は所定の温度に加熱されている。また、本定着装置60は、後述するニップ部Nから排出された用紙を用紙排出装置(不図示)に導く剥離案内板83を備えている。
次に、定着ベルトモジュール61と加圧ローラ62とが圧接されたニップ部Nについて詳細に説明する。
図3は、ニップ部Nの近傍領域を表す概略断面図である。このニップ部Nには、定着ベルト610が定着ローラ611に巻き付けられた(ラップされた)領域(ラップ領域)内において、加圧ローラ62が定着ベルト610の外周面に圧接するように配置されている。この配置により、ローラニップ部(第1ニップ部)N1が形成されている。
ここで、本実施の形態の定着装置60では、上述したように、ローラニップ部N1を形成する一方のローラである定着ローラ611は、弾性層が被覆されておらず、アルミニウムの芯金(コアローラ)の表面に耐熱性樹脂(フッ素樹脂)を被覆して構成されたハードローラである。また、ローラニップ部N1を形成する他方のローラである加圧ローラ62は、弾性層622が被覆されたソフトローラである。このような定着ローラ611と加圧ローラ62との構成により、本実施の形態のローラニップ部N1では、加圧ローラ62の弾性層622が変形することでローラニップ部N1が形成されている。
さらに、ローラニップ部N1の下流側近傍には、剥離パッド64が定着ローラ611と所定の間隙71をおいて配設されているとともに、剥離パッド64は定着ベルト610を加圧ローラ62表面に押圧している。それにより、ローラニップ部N1の下流側には、ローラニップ部N1に連続して、定着ベルト610が加圧ローラ62表面にラップされた剥離パッドニップ部(第2ニップ部)N2が形成されている。
剥離パッドニップ部N2を形成する剥離パッド64は、その断面が定着ローラ611の円周方向に沿って延びる略円弧形状に形成されるとともに、ローラニップ部N1の下流側近傍にて定着ローラ611の軸方向に配置されている。そして、剥離パッドニップ部N2を通過した後の定着ベルト610は、剥離パッド64の側面に倣って回動する。それにより、定着ベルト610の進行方向は剥離パッド64によってアイドラローラ615(図2参照)方向に屈曲するように急激に変化する。そのため、ローラニップ部N1および剥離パッドニップ部N2を通過した用紙は、剥離パッドニップ部N2を出た時点で定着ベルト610の進行方向の変化に追随できなくなる。
この結果、用紙は自身の所謂「コシ」によって定着ベルト610から剥離される。このようにして、剥離パッドニップ部N2の出口部において、用紙に対する曲率分離が安定的に行なわれる。なお、定着ベルト610から分離された用紙は、剥離パッドニップ部N2の下流側に配設された剥離案内板83により、その進行方向が導かれる。
ローラニップ部N1に連続して剥離パッドニップ部N2を形成すると、剥離パッドニップ部N2内の剥離パッド64が配設された領域(剥離パッド64と加圧ローラ62との圧接部)N2Tよりもローラニップ部N1側に境界領域N2Sが形成される。この境界領域N2Sでは、定着ベルト610を定着ローラ611および加圧ローラ62のいずれにも直接押圧する部材が存在しない。このため、この境界領域N2Sでは、定着ベルト610は自身の張力のみによって加圧ローラ62に圧接されることとなる。
そして、この境界領域N2Sでのニップ圧(以下、境界領域N2Sでのニップ圧をPnとする。)は定着ベルト610の張力のみで形成されることとなる。この結果、剥離パッド64をローラニップ部N1の下流側端部N1Eから所定の距離以上に離隔して配設すると、境界領域N2Sのニップ圧Pnは、ローラニップ部N1のニップ圧と剥離パッド64が配設された領域N2Tでのニップ圧との狭間となる。このため、ニップ圧Pnが低く落ち込んだ谷間の領域として形成される。そして、境界領域N2Sのニップ圧Pnは、ローラニップ部N1のニップ圧および剥離パッド64が配設された領域N2Tのニップ圧よりも相対的に低くなる。また、ニップ圧Pnは、ほぼ0となる場合もある。
本実施の形態の定着装置60による定着プロセスでは、トナー像を担持した用紙は、ローラニップ部N1において加熱および加圧されてトナーが溶融圧着される。その際に、ローラニップ部N1内において熱を受けた用紙やトナーからは、用紙中の水分が気化して水蒸気が発生したり、トナー中の空気が熱膨張しようとする。ところが、ローラニップ部N1では高いニップ圧が印加されているため、定着ベルト610と加圧ローラ62との間に水蒸気や膨張した空気によるエアーギャップ(気泡)が生じることはない。
しかし、剥離パッドニップ部N2内のローラニップ部N1との境界領域N2Sにおけるニップ圧Pnが低い状態に形成されていると、ローラニップ部N1で抑え込まれていた気泡が境界領域N2Sにおいては抑止できずに発生する可能性がある。そして、気泡が発生した状態で、ニップ圧の高い領域N2Tに進入すると、境界領域N2Sにおいて発生した気泡がその高いニップ圧によって用紙の表面上を動き回ることとなる。そうすると、用紙上のトナー像は、ローラニップ部N1を通過した直後であって、溶融したトナーが未だ完全に固化されていない状態にあるため、気泡が動き回ることによってトナー像が乱される現象が生じる。その結果、定着画像に微小な穴が生じたり、光沢ムラ等の画像不良が発生する可能性がある。
そこで、本実施の形態の定着装置60では、剥離パッド64は、ローラニップ部N1の下流側近傍において、定着ローラ611に近接して配設している。このように剥離パッド64を設置することで、ローラニップ部N1と剥離パッド64が配設された領域N2Tとの間の境界領域N2Sの幅を極力狭く設定することが可能となる。これにより、定着ベルト610の張力のみによって加圧ローラ62に圧接される領域が狭くなる。そのため、境界領域N2Sにおいてニップ圧Pnを高めることができる。この結果、ローラニップ部N1において高いニップ圧により抑え込まれていた水蒸気や熱膨張しようとする空気は、剥離パッドニップ部N2を通過するまでの経路で徐々に開放されることとなる。このため、上記したような気泡が動き回る現象の発生を抑制することが可能となり、未だ完全に固化されていない状態のトナー像が乱されることが殆ど無くなり、画像不良が発生するのを抑制することができる。
さらに、剥離パッド64は、円筒状に形成された定着ローラ611の外周面611dと略同一の曲率を有しながら、定着ローラ611の近傍に配置されている。本実施形態における剥離パッド64は、例えばSUSの金属や樹脂等の剛体で形成された断面が略円弧形状のブロック部材である。また剥離パッド64は、定着ベルト610を介して加圧ローラ62を所定の幅領域(例えば、定着ベルト610の進行方向に沿って2〜10mmの幅)に亘って所定の荷重(例えば、10kgf)で均一に押圧するように設置されている。
また、本実施形態における剥離パッド64は、定着ベルト611との当接面64b(押圧面)において、定着ベルト611の進行方向における上流側に上流側エッジ64cを、下流側に下流側エッジ64dを有している。そして、上流側エッジ64cの先端R1が、鋭利(曲率半径が0.1mm以下)に形成されている。また、この上流側エッジ64cの角度αが鋭角となっている。より具体的には、上流側エッジ64cの角度αは、定着ローラ611と加圧ローラ62との圧接部の下流側近傍において形成されるくさび状領域Qのくさびの角度β以下となっている。このような形態とすることで、剥離パッド64を定着ニップ近傍まで入り込む形で配置可能となるため、上記境界領域N2Sをわずかな幅にすることができ、定着不良あるいは画像乱れを抑制することができる。
また、下流側エッジ64dにおける曲率半径R2は、5mm以下としてある。なお、曲率半径R2は、3〜5mmが望ましい。この結果、下流側エッジ先端における曲率が定着ローラ611(外径65mm)の曲率より大きくなり、良好な剥離性能が得ることができる。
さらに、剥離パッド64において、定着ベルト610の内周面と当接する当接面64bは、研削により平面状(直線形状)に形成され、また加圧ローラ62の表面に倣うように形成されている。さらに、当接面64bには、耐熱性の繊維の織物にフッ素樹脂をコートした摺動シート等から形成された低摺動層(不図示)が設けられている。これらによりニップ圧を適切に確保しながら定着ベルト610をスムーズに回動させることができる。なお、当接面64bは加圧ローラ62の表面形状に倣った曲面で形成することもできる。
さらに、剥離パッド64の内側面64aは、定着ローラ611の外周面611dとほぼ同一の曲率を有している。具体的には、定着ローラ611の外径を65mm、剥離パッド64の内側面64aの曲率半径を33mmとしている。そして、定着ローラ611と剥離パッド64との間隙71を0.5mmに調整するように構成している。このように、内側面64aと定着ローラ611の外周面611dとの曲率を略同一とすれば、剥離パッド64を定着ローラ611の外周面611dの近傍に配置することが可能となる。この結果、上記の上流側端部64cの位置も定着ローラ611の近傍に配置できるため、境界領域N2Sの幅も小さくすることができる。さらに、内側面64aを定着ローラ611の外周面611dに沿うように形成すれば、沿わないように形成された剥離パッド64に比べ、その断面積を大きく確保することができ、剛性を上げることが可能となる。
さらに、上記のとおり剥離パッド64は、定着ローラ611の円周方向に沿った方向にある程度の長さ(高さ)を確保している。剥離パッド64は、加圧ローラ62より押圧加重を受けることになるが、剥離パッド64の定着ローラ611の円周方向に沿った長さが小さいと(高さが十分でないと)、十分な剛性を確保できず剥離パッド64の長手方向に撓みを生じる可能性がある。本実施形態においては、上述のとおり内側面64aを、定着ローラ611の外周面611dに沿うように形成することで断面積を大きくし、かつ、加圧ローラ62からかかる加重方向(定着ローラ611の円周方向)にある程度の長さを確保した形状としている。これにより剥離パッド64にかかる押圧荷重を、1kgf/cmに設定しても剥離パッド64の長手方向で生じる撓み量を小さく抑制することができる。この結果、定着むらの抑制や定着ベルト610の安定走行を可能とすることができる。
図4は、定着装置60の側面図である。
定着装置60の側面には、定着ローラ611の支持部611bの外周に設けられた軸受け部材であるベアリング69と、このベアリング69に対して揺動可能に取り付けられた略コ字状に形成された支持部材(揺動部材)68と、支持部材68と剥離パッド64とを接続する接続部材67とが設けられている。また、剥離パッド64を、接続部材67を介して加圧ローラ62の方向へ押圧する押圧手段65が設けられている。
さらに、図4で説明した支持部材68等を詳細に説明する。
図5は、図4における矢印Aの方向から定着ローラ611の周辺を見た場合の構成を示した説明図である。なお、本図においては、定着ローラ611、剥離パッド64等を示すために、定着ベルト610や押圧手段65の図示を省略している。
同図に示すように、定着ローラ611は、略中央部に形成された定着部611aと、定着部611aの両側に設けられ、定着部611aよりも小径に形成された支持部611bと、一方の支持部611bの端部に形成されたギア部611cとを備えている。両支持部611bは、ベアリング69を介して筐体等の被支持部材70に回動可能に取り付けられている。ギア部611cには、モータなどの駆動手段78が接続しており、定着ローラ611は、この駆動手段78による駆動力を受けて回転する。
一方、剥離パッド64は、定着ローラ611と略一定の間隙71をおいて、定着ローラ611の軸方向に沿って配置されている。剥離パッド64の両端には、この剥離パッド64と支持部材68とを接続する接続部材67が設けられている。接続部材67は、剥離パッド64と支持部材68との間に位置し剥離パッド64と支持部材68とを接続している接続部材本体67aと、接続部材本体67aの頂部に形成され、押圧手段65(図4参照)と当接する凸部67bとを備えている。
支持部材68は、薄板状であって一方が開放された略コ字状に形成されており(図4参照)、その略中央部には、円弧状に形成された嵌め合い部68aが形成されている。そして、この嵌め合い部68aが、ベアリング69の外周部に係止されることで、支持部材68は、定着ローラ611の中心軸を中心として、定着ローラ611の円周方向に揺動可能に配置されている。即ち、本実施形態においては、支持部材68の揺動中心と定着ローラ611の中心軸とが一致する構成となっている。なお、支持部材68の揺動中心と定着ローラ611の中心軸とが完全に一致していない場合(編心している場合)でも、定着ローラ611の中心軸と支持部材68の揺動中心とが略平行に形成されていれば、支持部材68のある限られた揺動領域において、剥離パッド64と定着ローラ611の間隙71を略一定とすることができる。よって、この場合も剥離パッド64と定着ローラ611との干渉等を防止することができる。
また、ベアリング69が被支持部材70に回動しないように係止されている場合、支持部材68は、ベアリング69に対して揺動するように構成することができる。また、ベアリング69が被支持部材70に対してある程度回動するように構成されている場合には、支持部材68は、ベアリング69を介して被支持部材70に対して揺動するように構成することもできる。また、支持部材68は、ベアリング69に対して揺動するとともに、ベアリング69を介して被支持部材70に対して揺動する構成を採用することもできる。なお、支持部材68は、ベアリング69を介して支持部611bに設けられているため、定着ローラ611の回動による影響を受けない構成となっている。また、支持部材68には、後述する貫通部としての長穴68b(図6参照)が形成されており、この長穴68bに締結部材としてのねじ部材63が挿通される構成となっている。
ここで、支持部材68の動作等を図4とともに説明する。
例えば、加圧ローラ62を定着ローラ611から離す接離動作時には、加圧ローラ62から剥離パッド64にかかる押圧荷重が減少する。また、加圧ローラ62を定着ローラ611へ接近若しくは定着ローラ611から離すことにより定着荷重を変更する定着荷重変更時にも剥離パッド64に荷重が加わったり、若しくは、荷重が減少したりする。あるいは、定着される用紙が薄紙から厚紙に変わったり、逆に厚紙から薄紙に変わったりした場合にも、剥離パッド64へかかる荷重が変動する。
このように剥離パッド64にかかる荷重が変動する場合、剥離パッド64の位置も変動する可能性がある。この結果、上記境界領域N2S(図3参照)の幅を一定に維持することができない可能性がある。このため、剥離パッド64と定着ローラ611とが干渉(接触)する可能性や、逆に剥離パッド64と定着ローラ611との間が拡がる結果、境界領域N2Sが拡がり、安定した定着を保証することができない可能性がある。
例えば、定着荷重を大きくする場合、加圧ローラ62を定着ローラ611に接近させる手法が考えられるが、この場合は、加圧ローラ62の接近により定着ローラ611に対する加圧ローラ62の食い込み量が変化し、剥離パッド64に上方への荷重がかかる。
本実施形態においては、支持部材68は上述のとおり、定着ローラ611の周囲を揺動可能に設けられている。一方、剥離パッド64は、この回動可能に設けられている支持部材68に接続部材67を介して設けられている。この結果、剥離パッド64も、支持部材68を介して、定着ローラ611の周囲を一定の半径を有し、定着ローラ611の中心軸を中心として揺動可能となる。
このため、剥離パッド64に対して上方に向かう荷重が加わった場合でも、剥離パッド64は、定着ローラ611の円周方向に沿って上方にスムーズに移動可能になるとともに、定着ローラ611に対する剥離パッド64の姿勢を維持することが可能となる。具体的には、剥離パッド64と定着ローラ611との間隙71や、定着ローラ611に対する剥離パッド64の配置角度等も略一定に維持することが可能となる。この結果、剥離パッド64と定着ローラ611との干渉を防止することができる。また、画像欠陥の原因となる境界領域N2S(図3参照)が最小幅のままで維持される。よって、安定した定着性および部品信頼性を保証することができる。
また、逆に定着荷重の変更等により剥離パッド64へかかる荷重が減少した場合は、剥離パッド64は下方に移動しようとするが、支持部材68に取り付けられた剥離パッド64は、定着ローラ611の周囲を定着ローラ611の円周方向に沿って下方に移動する。その際、剥離パッド64は、上記と同様に定着ローラ611に対する姿勢を維持したまま移動する。このため、剥離パッド64と定着ローラ611との干渉を防止することができる。また、画像欠陥の原因となる境界領域N2S(図3参照)が最小幅のままで維持される。よって、この場合も安定した定着性および部品信頼性を保証することができる。
即ち、剥離パッド64に対する荷重が変動した場合、剥離パッド64は定着ローラ611の周囲において定着ローラ611に円周方向に沿って略一定の半径で揺動(回動)する構成となっている。このため、剥離パッド64と定着ローラ611との干渉を防止することができる。また、干渉が生じないことから、剥離パッド64を、定着ローラ611との間においてわずかなギャップ(本実施形態においては0.5mm)をおいて取り付けることが可能となる。このため、画像欠陥の原因となる境界領域N2S(図3参照)をわずかな幅(2mm以下)で設定することができるとともに、剥離パッド64が移動したとしてもこの幅を維持することが可能となる。
次に、押圧手段65の周辺について説明する。
図6は、図4における押圧手段65周辺の詳細を示した説明図である。
この押圧手段65は、接続部材67の凸部67b(図5も参照)に当接する可動部材としてのリニアスライダーであるロッド部材65eと、このロッド部材65eを剥離パッド64方向へ付勢するばね部材65dとを備える。さらに、押圧手段65は、ばね部材65dを受けるばね受け部材65cと、ばね受け部材65cの位置を調節する調整部材65aとを備えている。また、押圧手段65は、ロッド部材65eの移動方向をガイドするガイド部材65fと、調整部材65aに形成されたねじ部と噛み合って調整部材65aの位置決めを行う位置決め部材65bとを備えている。
ロッド部材65eは、一方の端面に当接して設けられたばね部材65dの付勢力を受け、他方の端面において接続部材67に設けられた凸部67bを押圧する。ばね部材65dが当接するロッド部材65e端面中央には、ばね部材65dの横ずれを防止するための突起65e1が形成されている。この突起65e1がばね部材65dの中心に形成された空間に位置することで、ばね部材65dが横方向にずれることを防止している。
ロッド部材65eの両側面には、ガイド部材65fが、ロッド部材65eの長手方向に沿って設けられている。このガイド部材65fは、ロッド部材65eの側面と摺動するように接し、ロッド部材65eが直線運動をするように、その移動方向を規制している。
ばね部材65dは、コイル状の圧縮ばねであって、ロッド部材65eとばね受け部材65cとの間に位置しており、適宜ばね定数等を変えることで、ロッド部材65e、接続部材67を介して剥離パッド64に付与される押圧力を調整することができる。
ばね受け部材65cは、上記ばね部材65dの一方端において、このばね部材65dを受ける部材である。このばね受け部材65cにおけるロッド部材65eに対向している面の中央にも、突起65c1が形成されている。この突起65c1も、ロッド部材65eに形成された突起65e1と同様に、ばね部材65dの中心に形成された空間に位置し、ばね部材65dがずれることを防止し、ばね部材65dが一定位置に位置するような役割を果たしている。なお、ばね受け部材65cにロードセルを設け、ばね部材65dから生じる付勢力を測定することもできる。
調整部材65aは、その先端がばね受け部材65cに当接しており、この調整部材65aを前後動させることで、ばね受け部材65cの位置を前後(図中上下)に調整している。この結果、剥離パッド64へ付与される加圧ローラ62方向への押圧荷重を調整することができる。
位置決め部材65bは、調整部材65aの周面に形成されたねじ部と噛み合う噛み合い部(不図示)を備えており、この噛み合い部と調整部材65aとのねじ部とが噛み合うことで、調整部材65aの位置を調整可能とするともに、調整部材65aの位置を一定位置に配置可能となっている。
ばね部材65dで生じる付勢力が、ロッド部材65eを介して接続部材67に伝達される。接続部材67には、剥離パッド64が接続しているため、最終的に上記付勢力が剥離パッド64まで伝達される。この結果、剥離パッド64から定着ベルト610へ安定した押圧力を付与することができる。
一方、接続部材67を構成する接続部材本体67aは、図5でも簡単に説明したが、支持部材68に係止されている。
支持部材68には、定着ローラ611の軸方向に貫通して形成された長穴68bが2箇所形成されている。そして、このそれぞれの長穴68bにねじ部材63が挿通され、このねじ部材63が接続部材本体67aに形成されたねじ穴67c(図7参照)にねじ留めされることで、支持部材68が接続部材67と係止される構成となっている。また、長穴68bは、定着ローラ611の軸心方向に向かって延びるように形成されている。このため、図中の破線で示すように、接続部材67を定着ローラ611に接近若しくは離間可能とすることができる。この結果、接続部材67に接続している剥離パッド64の位置も定着ローラ611に対して接近若しくは離間するように配置可能となり、剥離パッド64と定着ローラ611との間隙71や境界領域N2S(図3参照)を調整することができる。
次に、剥離パッド64と押圧手段65の動作について説明する。
図7は、剥離パッド64と押圧手段65とを詳細に示した説明図である。
図7(a)は、剥離パッド64が上方、即ち加圧ローラ62(図6参照)から離れる方向に移動した状態を示しており、図7(b)は、剥離パッド64が下方、即ち加圧ローラ62に接近する方向に移動した状態を示している。
図7(a)に示すように、剥離パッド64が上方に移動した場合、この剥離パッド64に接続した接続部材67により、ロッド部材65eは下方から押圧され上方に移動する。ロッド部材65eが上方に移動した結果、ロッド部材65eとばね受け部材65cとの間に位置するばね部材65dは、圧縮され接続部材67からの押圧力を受け止める。一方、図7(b)に示すように、剥離パッド64が下方に移動した場合は、接続部材67の下方への移動とともに、ロッド部材65eもばね部材65dの付勢力を受けて接続部材67の移動に追従して移動する。
本実施形態においては、剥離パッド64、および、この剥離パッド64に係止された接続部材67は、直線運動をするのではなく、上述のとおり定着ローラ611の外周面611d(図3参照)に沿って略円弧状に曲線運動を行う。
ここで、ばね部材65dを、ロッド部材65eを介することなく直接接続部材67に当接させることもできる。しかしながら、接続部材67は、上記のとおり曲線運動をすることからばね部材65dが曲がり、ばね部材65dによる付勢力を接続部材67に十分に与えることができないおそれがある。即ち、ばね部材65dを接続部材67に直接当接させた場合、ばね部材65dは直線的に圧縮、伸張を行うのでなく、曲がった形で圧縮、伸張を行うことになる。
このような状態の場合、ばね部材65dは不安定な状態になり、屈曲や座屈したり、その曲がりが大きい場合は弾け飛んだりするおそれもあり、ばね部材65dによる付勢力を接続部材67に対して安定的に、また、十分に付与することができないおそれがある。
そこで、本実施形態においては、ばね部材65dは、曲線運動する接続部材67に直接当接させるのではなく、直線的に往復運動するロッド部材65eを押圧する形態を採用している。このため、上記のようなばね部材65dの屈曲等を防止することができ、ばね部材65dによる付勢力を安定して剥離パッド64に付与することができる。
次に、剥離パッド64についての他の形態を説明する。
図8は、板金を湾曲させて形成した剥離パッド64を示した説明図である。
剥離パッド64の製造方法としては、例えば、SUSのブロック材から削り出す方法や、板金を例えばL字状に屈曲させる方法が挙げられる。しがしながら、ブロック材からの削り出しの場合、製造コストがかかり、また、製造時間が長くなるなど量産性が無いという問題がある。また、板金をL字状に屈曲させて曲げ面を用いて定着ベルト610との当接面を形成するものは、強度不足であるとともに、図3で示した境界領域N2Sを最小化することが難しく、定着不良あるいは画像乱れが発生する等の問題がある。
本図で示した剥離パッド64は、金属部材としての板金に緩やかな曲げ加工を施し、定着ローラ611の外周面611dのプロファイルに倣って、外周面611dの曲率とほぼ同一の曲率を有するように板金を湾曲させたものである。また、剥離パッド64は、略一定の厚みを有するとともに、定着ローラ611の円周方向に所定の長さを有し、円弧形状に形成されている。なお、定着ベルト610と当接する端面には、加圧ローラ62の表面にほぼ倣うように研削することで当接面64bを形成してある。そして、同図に示すように定着ローラ611との間に所定の間隙71をおいた位置に配置される。本実施形態における剥離パッド64は、単に曲げ加工を施すのみのため、製造が容易であり、かつ、所定の荷重(10〜50kgf)で加圧ローラ62に押し付けても撓みを抑制できる剛性を有している。なお、剥離パッド64は、所謂ブレーキ曲げを用いることで部分的に曲げ加工を施し、曲線形状と直線形状とで形成されているが、全体としては緩やかな曲線を描く剥離パッド64を形成することもできる。
−第2の実施形態−
図9は、第2の実施形態である定着装置60の断面を示した説明図である。
本実施の形態における定着装置60は、定着ベルトモジュール61側における構成を第1の実施形態と同じとし、加圧ローラ62側の構成を異ならせている。本図は、断面図であり、図4で示した支持部材68や押圧手段65等は省略してある。また、本図においては、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
本実施形態の形態において、定着ローラ611を押圧する側には、トナー像が転写された用紙を定着ベルト610と共に挟持搬送する回動可能に設けられた加圧部材としての加圧ベルト80が備えられている。また、この加圧ベルト80を張架するとともに前記定着ローラ611を押圧するように配置された加圧部材としてのローラ状に形成された加圧ローラ62が設けられている。さらに、加圧ローラ62ともに加圧ベルト80を張架するステアリングローラ81と、加圧ローラ62ともに加圧ベルト80を張架する内部にヒーターが備えられた加熱ローラ82とが設けられている。また、加圧ベルト80の内周面側には加圧部材としての加圧パッド83が設けられており、この加圧パッド83は、加圧ベルト80と定着ベルト610とを介して定着ローラ611を押圧している。
定着ベルト610と加圧ベルト80とが接触している領域(加圧ローラ62と定着ローラ611との圧接部から、加圧パッド83と定着ローラ611との圧接部にかけての領域)には、ニップ部Nが形成されている。トナー像が形成されている用紙は、このニップ部Nに導入され加熱、加圧されることで、トナー像の定着が行われる。
本図に示した実施形態においても、第1の実施形態で説明したように、剥離パッド64と定着ローラ611との干渉を防止することや、画像欠陥の原因となる境界領域N2S(図3参照)を最小幅のままで維持すること等が可能となる。
本実施の形態である画像形成装置を示した概略構成図である。 実施形態である定着装置の概略構成を示す断面図である。 ニップ部Nの近傍領域を表す概略断面図である。 定着装置の側面図である。 図4における矢印Aの方向から定着ローラの周辺を見た場合の構成を示した説明図である。 図4における押圧手段周辺の詳細を示した説明図である。 剥離パッドと押圧手段とを詳細に示した説明図である。 板金を湾曲させて形成した剥離パッドを示した説明図である。 第2の実施形態である定着装置の断面を示した説明図である。
符号の説明
60…定着装置、62…加圧ローラ、64…剥離パッド、64a…内側面、64b…当接面、64c…上流側エッジ、64d…下流側エッジ、65…押圧手段、65d…ばね部材、65e…ロッド部材、68…揺動部材(支持部材)、80…加圧ベルト、610…定着ベルト、611…定着ローラ、611d…外周面、Q…くさび状領域、N…ニップ部

Claims (13)

  1. 記録材上に担持されたトナー像を定着する定着装置であって、
    回動可能な定着ローラと、
    前記定着ローラに張架されるとともに、回動可能に設けられた定着ベルトと、
    前記定着ローラを押圧するように配置され、当該定着ローラに張架された前記定着ベルトとの間で記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、
    前記定着ローラに対して間隙をおいて配置され、当該定着ローラと前記加圧部材との圧接部の下流側近傍で前記定着ベルトを当該加圧部材に押圧するとともに、当該定着ベルトを屈曲させて当該定着ベルトから記録材を剥離するための剥離部材と、
    前記剥離部材が取り付けられるとともに、前記定着ローラの円周方向に揺動可能に設けられた揺動部材と、
    前記剥離部材を前記定着ベルトに向けて押圧するための押圧手段と、
    を備え、
    前記押圧手段は、前記定着ベルトへの押圧力を前記剥離部材に付与するばね部材と、一端面で当該ばね部材の付勢力を受け、他端面で当該剥離部材に当接し、当該ばね部材の伸縮に応じて当該伸縮の方向に沿って直線運動するように配置された可動部材とを備え、
    前記ばね部材の付勢力は、前記可動部材を介して前記剥離部材に伝達され
    前記揺動部材は、予め定められた厚みを有し板状に形成され、前記定着ローラの軸方向と交差する方向に沿った状態で配置され、当該定着ローラの軸方向における端部を囲むように配置されるとともに当該端部に取り付けられ、少なくとも一部が当該定着ローラの外周面よりも当該定着ローラの径方向における外側に位置し、当該定着ローラの当該外周面よりも外側に位置する部位に前記剥離部材が取り付けられ、当該定着ローラを中心として揺動可能に設けられていることを特徴とする定着装置。
  2. 前記揺動部材は、コの字状に形成され、第1の片と、前記定着ローラを挟み当該第1の片とは反対側に配置された第2の片と、当該第1の片と当該第2の片とを接続する第3の片を備え、当該定着ローラを挟み当該第3の片の反対側に位置する箇所には、当該第1の片と当該第2の片とを接続する片が設けられていないことを特徴とする請求項記載の定着装置。
  3. 前記剥離部材と前記揺動部材とは別体で構成され、
    前記定着ローラに近い第1の位置に位置する前記剥離部材を締結部材を用いて前記揺動部材に固定できるように構成され、また、当該第1の位置よりも当該定着ローラから離れた第2の位置に位置する当該剥離部材を締結部材を用いて当該揺動部材に固定できるように構成された請求項1記載の定着装置。
  4. 前記剥離部材は、前記定着ローラの円周方向に沿って延びる略円弧形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  5. 前記剥離部材は、前記定着ベルトとの押圧面において、当該定着ベルトの進行方向における上流側に位置する上流側エッジを有し、
    前記上流側エッジの角度は、前記定着ローラと前記加圧部材との圧接部の下流側近傍において形成されるくさび状領域のくさびの角度以下であり、
    前記上流側エッジ先端の曲率半径は、0.1mm以下であることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  6. 前記剥離部材は、前記定着ベルトとの押圧面において、当該定着ベルトの進行方向における下流側に位置する下流側エッジを有し、
    前記下流側エッジの曲率半径は、5mm以下であることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  7. 前記加圧部材は、ローラ状の部材であることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  8. 前記加圧部材は、ローラ状の部材と、当該ローラ状の部材に回動可能に張架され、前記定着ベルトとともに記録材を搬送する加圧ベルトとで構成されていることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  9. 記録材上に担持されたトナー像を定着する定着装置であって、
    回動可能な定着ローラと、
    前記定着ローラに張架されるとともに、回動可能に設けられた定着ベルトと、
    前記定着ローラを押圧するように配置され、当該定着ローラに張架された前記定着ベルトとの間で記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、
    前記定着ローラに対して間隙をおいて配置され、当該定着ローラと前記加圧部材との圧接部の下流側近傍で前記定着ベルトを当該加圧部材に押圧するとともに、当該定着ベルトを屈曲させて当該定着ベルトから記録材を剥離するための剥離部材と、
    前記剥離部材を前記定着ローラの周囲を移動可能なように支持する支持部材と、
    前記剥離部材を前記定着ベルトに向けて押圧するための押圧手段と、
    を備え、
    前記支持部材により支持された前記剥離部材は、前記定着ローラの周囲を移動する際に、当該定着ローラに対する姿勢が維持され、
    前記押圧手段は、前記定着ベルトへの押圧力を前記剥離部材に付与するばね部材と、一端面で当該ばね部材の付勢力を受け、他端面で当該剥離部材に当接し、当該ばね部材の伸縮に応じて当該伸縮の方向に沿って直線運動するように配置された可動部材とを備え、
    前記ばね部材の付勢力は、前記可動部材を介して前記剥離部材に伝達され
    前記支持部材は、予め定められた厚みを有し板状に形成され、前記定着ローラの軸方向と交差する方向に沿った状態で配置され、当該定着ローラの軸方向における端部を囲むように配置されるとともに当該端部に取り付けられ、少なくとも一部が当該定着ローラの外周面よりも当該定着ローラの径方向における外側に位置し、当該定着ローラの当該外周面よりも外側に位置する部位に前記剥離部材が取り付けられ、当該定着ローラを中心として回転可能に設けられていることを特徴とする定着装置。
  10. 前記剥離部材は、金属部材を湾曲させて形成されたものであることを特徴とする請求項記載の定着装置。
  11. 前記定着ローラと面する前記剥離部材の内側面は、当該定着ローラの外周面と略同一の曲率を有することを特徴とする請求項10記載の定着装置。
  12. 前記剥離部材は、前記定着ベルトを押圧する押圧面が、平面または前記加圧部材の表面形状に倣った曲面で形成されていることを特徴とする請求項10記載の定着装置。
  13. 前記剥離部材は、略一定の厚さで形成されていることを特徴とする請求項記載の定着装置。
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