JPH11209708A - 粘着剤付き反射防止フィルム - Google Patents

粘着剤付き反射防止フィルム

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JPH11209708A
JPH11209708A JP10009649A JP964998A JPH11209708A JP H11209708 A JPH11209708 A JP H11209708A JP 10009649 A JP10009649 A JP 10009649A JP 964998 A JP964998 A JP 964998A JP H11209708 A JPH11209708 A JP H11209708A
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film
pressure
sensitive adhesive
layer
refractive index
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JP10009649A
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Inventor
Shingo Ono
信吾 大野
Masahito Yoshikawa
雅人 吉川
Tetsuo Kitano
徹夫 喜多野
Hideshi Kotsubo
秀史 小坪
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リワーク性に優れ、従って、良好な作業性の
もとに被貼着面に対して貼着することができ、しかも、
製品の廃棄時には被貼着面から完全に剥すことができる
ことから、リサイクル性にも優れた粘着剤付き反射防止
フィルムを提供する。 【解決手段】 有機フィルム2の一方の面に反射防止層
3が形成され、他方の面に、被貼着面に対してリワーク
が可能であると共に、被貼着面に貼着後完全に剥離可能
な粘着剤層4が形成された粘着剤付き反射防止フィルム
1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粘着剤付き反射防止
フィルムに係り、特に、リワークが可能でしかも被貼着
物の廃棄時には容易に剥離して再使用することができる
粘着剤付き反射防止フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】OA機器のPDP(プラズマディスプレ
イパネル)や液晶板、車輛ないし特殊建築物の窓材には
光の反射を防止して高い光透過性を確保するために反射
防止フィルムが適用されている。
【0003】従来、この種の用途に用いられる反射防止
フィルムは、SiO2,TiO2,ITO,Al23,M
gF2,SnO2等の透明膜を有機フィルム上に積層した
構成とされている。
【0004】このような反射防止フィルムでは、各種窓
材等に接着するために、フィルムの反射防止層形成面と
反対側の面に接着層が設けられる。
【0005】この接着層は、一般にアクリル系粘着剤、
エポキシ系又はフェノール系樹脂と架橋剤を主成分とす
る接着剤などで構成され、特に、利便性の点から接着剤
としては1液型の熱架橋型のものが主流になってきてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の反射防止フィル
ムでは、被貼着面に対して貼り直し(リワーク)が可能
な適度な密着力と、被貼着面に接着して製品とした後に
おける必要な高い接着力とを両立することは困難であっ
た。また、架橋型の接着剤を用いた場合には、製品の廃
棄時に剥し取ることができず、このため製品と共に廃棄
せざるを得ず、再利用が不可能であるという欠点もあ
る。
【0007】更に、テレビのディスプレイ等に用いた場
合には、静電気で埃等が付着し易く、早期に汚れてしま
うという問題もある。
【0008】本発明は上記従来の問題点を解決し、リワ
ーク性に優れ、従って、良好な作業性のもとに被貼着面
に対して貼着することができ、しかも、製品の廃棄時に
は被貼着面から完全に剥すことができ、リサイクル性に
も優れた粘着剤付き反射防止フィルムを提供することを
目的とする。
【0009】本発明はまた、被貼着面に対する密着性、
接合性に優れる粘着剤付き反射防止フィルム、更には、
帯電防止機能により汚れが付着し難い粘着剤付き反射防
止フィルムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の粘着剤付き反射
防止フィルムは、有機フィルムの一方の面に反射防止層
が形成され、他方の面に、被貼着面に対してリワークが
可能であると共に、被貼着面に貼着後完全に剥離可能な
粘着剤層が形成されていることを特徴とする。
【0011】本発明に係る粘着剤としては、粘着力を制
御した非架橋型のゴム系粘着剤が挙げられ、このような
非架橋型の粘着剤を用いることにより、粘着剤付き反射
防止フィルムのリワークが可能となり、良好な作業性の
もとに被貼着面に貼着することができるようになると共
に、製品の廃棄時には、粘着剤付き反射防止フィルムを
被貼着面から完全に剥し取ってリサイクルすることが可
能となる。
【0012】本発明に係るゴム系粘着剤は、ガラス転移
温度が20℃以下で、弾性率が1×105〜1×1010
dyne/cm2(25℃)のポリマーを主成分とし、
炭化水素樹脂や可塑剤を含むものであることが好まし
い。
【0013】更に、静電気による汚れを防止する上で、
本発明の粘着剤付き反射防止フィルムの粘着剤層及び/
又は有機フィルムは、帯電防止機能及び/又は可視光透
過率調整機能を有するものであることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の粘
着剤付き反射防止フィルムの実施の形態を詳細に説明す
る。
【0015】図1は本発明の粘着剤付き反射防止フィル
ムの実施の形態を示す模式的な断面図である。
【0016】図示の如く、本発明の粘着剤付き反射防止
フィルム1は、有機フィルム2の一方の面に、反射防止
層3を形成し、他方の面に粘着剤層4を形成したもので
ある。
【0017】本発明において、有機フィルム2として
は、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルメタア
クリレート(PMMA)、アクリル、ポリカーボネート
(PC)、ポリスチレン、トリアセテート、ポリビニル
アルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレ
タン、セロファン等、好ましくはPET、PC、PMM
Aの透明フィルムが挙げられる。
【0018】有機フィルム2の厚さは得られる粘着剤付
き反射防止フィルムの用途による要求特性(例えば、強
度、薄膜性)等によって適宜決定されるが、通常の場
合、1μm〜10mmの範囲とされる。
【0019】反射防止層3としては、例えば高屈折率透
明膜と低屈折率透明膜との積層膜を形成することができ
る。
【0020】この場合、高屈折率透明膜としては、IT
O(スズインジウム酸化物)又はZnO、Alをドープ
したZnO、TiO2、SnO2、ZrO等の無機膜であ
って、屈折率1.8以上の薄膜を採用することができ
る。特に、高屈折率透明膜の材料としては、400nm
付近の光の透過性が高く、350nm付近及びそれ以下
の光の吸収が多い材料であって、成膜速度の速い材料を
用いるのが好ましい。このような材料としては、ZnO
が好適である。
【0021】一方、低屈折率透明膜としてはSiO2
MgF2、Al23等の無機膜、或いは、FEP(テト
ラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合
体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ET
FE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)等
の有機膜であって、屈折率が1.6以下の低屈折率材料
よりなる薄膜を採用することができる。
【0022】これら高屈折率透明膜及び低屈折率透明膜
の膜厚は光の干渉で可視光領域での反射率を下げるた
め、膜構成、膜種、中心波長により異なってくるが、例
えば、有機フィルム側から、高屈折率透明膜、低屈折率
透明膜、高屈折率透明膜、低屈折率透明膜の順で各々2
層ずつ、合計4層積層した場合には、有機フィルム2側
の第1層(高屈折率透明膜)が5〜50nm、第2層
(低屈折率透明膜)が5〜50nm、第3層(高屈折率
透明膜)が50〜150nm、第4層(低屈折率透明
膜)が50〜150nm程度の膜厚で形成するのが好ま
しい。
【0023】このような高屈折率透明膜及び低屈折率透
明膜は、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティン
グ、CVD法等により形成することができる。
【0024】なお、反射防止層3は、有機フィルム2上
に高屈折率透明膜、低屈折率透明膜、高屈折率透明膜、
低屈折率透明膜の順で各膜が2層ずつ交互に合計4層積
層された多層膜とする他、下記(a)の単層膜、或い
は、下記(b)〜(d)のような積層構造の高屈折率透
明膜と低屈折率透明膜との積層膜であっても良い。
【0025】(a) 有機フィルム2よりも屈折率の低
い透明膜、例えば、FEP等の透明膜を一層積層したも
の (b) 高屈折率透明膜と低屈折率透明膜を1層ずつ合
計2層に積層したもの (c) 中屈折率透明膜/高屈折率透明膜/低屈折率透
明膜の順で1層ずつ、合計3層に積層したもの (d) 高屈折率透明膜/低屈折率透明膜の順で各層を
交互に3層ずつ、合計6層に積層したもの なお、この反射防止層3上には、必要に応じて、表面の
耐汚染性を高めるために、更に汚染防止膜を形成しても
良い。この場合、汚染防止膜としては、フッ素系薄膜、
シリコン系薄膜等よりなる膜厚1〜1000nm程度の
薄膜が好ましい。
【0026】次に、粘着剤層4の粘着剤について説明す
る。
【0027】本発明に係る粘着剤は、ガラス転移温度
(Tg)が20℃以下のゴム弾性を有するポリマーを主
成分(ベースポリマー)とするゴム系粘着剤が好まし
い。
【0028】このベースポリマーのガラス転移温度Tg
が20℃を超えると、そり、歪みが生じる。ベースポリ
マーのより好ましいTgは0℃以下、特に好ましくは−
20℃以下である。
【0029】また、ベースポリマーは、25℃における
弾性率が1×105〜1×1010dyne/cm2、特に
1×105〜1×108dyne/cm2であることが好
ましい。この弾性率が1×105dyne/cm2未満で
は軟らかすぎ、加工性が悪くなり、1×1010dyne
/cm2を超えると硬すぎてそり、歪みが生じる。
【0030】このようなベースポリマーの具体例として
は、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエン
ゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン
ゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、
エチレン−プロピレンターポリマー、ブチルゴム、アク
リルゴム、シリコーンゴム、エピクロルヒドリンゴム、
その他、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重
合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合
体、スチレン−ポリエチレン/ブチレン−スチレンブロ
ック共重合体、スチレン−ポリエチレン/プロピレン−
スチレンブロック共重合体等の熱可塑性エラストマー、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアク
リレート共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、
エチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体等のオ
レフィン系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
【0031】本発明に係るゴム系接着剤は、炭化水素樹
脂を配合することが好ましく、これにより加工性や貼り
合わせ等の加工性を向上させることができる。この場
合、添加される炭化水素樹脂は天然樹脂系、合成樹脂系
のいずれでも差し支えない。天然樹脂系としてはロジ
ン、ロジン誘導体、テルペン系樹脂等が好適に用いられ
る。このうち、ロジンとしてはガム系樹脂、トール油系
樹脂、ウッド系樹脂等を用いることができる。ロジン誘
導体としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一化、重
合、エステル化、金属塩化したものを用いることができ
る。テルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネン等のテ
ルペン系樹脂の他、テルペンフェノール樹脂を用いるこ
とができる。また、その他の天然樹脂としてダンマル、
コーバル、シェラックを用いても差し支えない。一方、
合成樹脂系としては石油系樹脂、フェノール系樹脂、キ
シレン系樹脂等が好適に用いられる。このうち、石油系
樹脂としては脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂
環族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、水素化石油樹脂、
純モノマー系石油樹脂、クマロンインデン樹脂等を用い
ることができる。フェノール系樹脂としてはアルキルフ
ェノール樹脂、変性フェノール樹脂等を用いることがで
きる。キシレン系樹脂としてはキシレン樹脂、変性キシ
レン樹脂等を用いることができる。
【0032】上記炭化水素樹脂の添加量は適宜選択され
るが、ベースポリマー100部(重量部、以下同様)に
対して1〜200部が好ましく、更に好ましくは5〜1
50部である。
【0033】また、粘着剤には可塑剤を配合することが
でき、これにより加工性が向上し、また、そり、歪みを
防止することができる。可塑剤としては、ジメチルフタ
レート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ
ヘキシルフタレート、ジオクチルフタレート、ジ−2−
エチルヘキシルフタレート等のフタル酸エステル類、ト
リクレジルホスフェート、トリオクチルホスフェート、
トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類、ジオ
クチルアジペート、ジイソオクチルアジペート、ジ−n
−オクチルアジペート等のアジピン酸エステル類、ジブ
チルセバケート、ジオクチルセバケート等のセバチン酸
エステル類、ジオクチルアゼレート、ジヘキシルアゼレ
ート等のアゼライン酸エステル類、トリエチルシトレー
ト、アセチルトリエチルシトレート等のクエン酸エステ
ル類、メチルフタリルエチルグリコレート、エチルフタ
リルエチルグリコレート等のグリコール酸エステル類、
トリオクチルトリメリテート、トリ−n−オクチル−n
−デシルトリメリテート等のトリメリット酸エステル
類、ジオクチルイソフタレート、ジオクチルテレフタレ
ート等のフタル酸異性体エステル類、メチルアセチルリ
シノレート、ブチルアセチルリシノレート等のリシノー
ル酸エステル類、ポリプロピレンアジペート、ポリプロ
ピレンセバケート等のポリエステル類、エポキシ化大豆
油、エポキシブチルステアレート等のエポキシ類、その
他、塩素化パラフィン、塩素化脂肪酸エステルなどが挙
げられる。
【0034】可塑剤の配合量は、上記ベースポリマー1
00部に対し1〜200部、より好ましくは5〜150
部とすることが好ましく、この範囲を外れると加工性、
貼り合わせ性が低下する。
【0035】更に、粘着剤には、必要に応じて老化防止
剤、紫外線吸収剤、その他の添加剤を添加することがで
きる。
【0036】このような粘着剤で形成される粘着剤層4
の厚さは10〜50μm程度とするのが好ましい。
【0037】なお、上記粘着剤により粘着剤層を形成す
るには、前記ベースポリマーに炭化水素樹脂や可塑剤等
を混合した粘着剤組成物を、トルエン、テトラヒドロフ
ラン、メチルエチルケトン等の溶剤に適当な粘度となる
ように溶解し、塗工機等で有機フィルム上に塗工すれば
良い。
【0038】ところで、粘着剤付き反射防止フィルムを
テレビのディスプレイ等に貼着した場合、静電気の発生
で埃等が付着し易いという問題がある。
【0039】本発明においては、この静電気に起因する
汚れを防止すべく、有機フィルム及び/又は粘着剤層に
帯電防止機能を付与するのが好ましい。
【0040】有機フィルムに帯電防止機能を付与するに
は、有機フィルムの成形材料に適当な帯電防止剤や導電
性粒子を混合して成形すれば良い。
【0041】また、粘着剤層に帯電防止機能を付与する
には、同様に粘着剤に適当な帯電防止剤や導電性粒子を
混合すれば良い。
【0042】ここで、帯電防止剤としては、次のような
ものを用いることができる。
【0043】 カチオン活性剤 第一級アミン塩、第三級アミン、第四級アンモニウム化
合物、ピリジン誘導体等。
【0044】 アニオン活性剤 硫酸化油、石鹸、硫酸化エステル油、硫酸化アミド油、
オレフィンの硫酸エステル塩類、脂肪アルコール硫酸エ
ステル塩、アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸エチルスル
フォン酸塩、アルキルスルフォン酸塩、アルキルナフタ
レンスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸
塩、ナフタレンスルフォン酸とホルマリンの混合物、コ
ハク酸エステルスルフォン酸塩、リン酸エステル塩等。
【0045】 ノニオン活性剤 多価アルコールの部分的脂肪酸エステル、脂肪アルコー
ルのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレンオキ
サイド付加物、脂肪アミノ又は脂肪酸アミドのエチレン
オキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキ
サイド付加物、アルキルナフトールのエチレンオキサイ
ド付加物、多価アルコールの部分脂肪酸エステルのエチ
レンオキサイド付加物等。
【0046】 両性活性剤 カルボン酸誘導体、イミダゾリン誘導体等。
【0047】また、導電性粒子としては、導電性を有す
るものであれば良く、特に制限はないが、例えば、次の
ようなものが挙げられる。
【0048】(i) カーボン粒子ないし粉末 (ii) ニッケル、インジウム、クロム、金、バナジウ
ム、すず、カドミウム、銀、プラチナ、アルミニウム、
銅、チタン、コバルト、鉛等の金属又は合金或いはこれ
らの導電性酸化物の粒子ないし粉末 (iii) ポリスチレン、ポリエチレン等のプラスチック粒
子の表面に上記(i), (ii) の導電性材料のコーティング
層を形成したもの これらの導電性粒子の粒径は、過度に大きいと光透過性
や有機フィルム,粘着剤層の厚さに影響を及ぼすことか
ら、0.5mm以下であることが好ましい。好ましい導
電性粒子の粒径は0.01〜0.5mmである。
【0049】なお、導電性粒子の色、光沢は、目的に応
じ適宜選択されるが、PDPの前面に貼着する場合は、
黒、茶等の暗色で無光沢のものが好ましい。この場合
は、導電性粒子がフィルタの光線透過率を適度に調整す
ることで、画面が見やすくなるという効果もある。
【0050】上記帯電防止剤や導電性粒子の使用割合
は、過度に多いと光透過性が損なわれ、過度に少ないと
帯電防止機能が不足するため、通常の場合、有機フィル
ムに混合する場合には有機フィルム中に0.1〜10重
量%程度の割合で帯電防止剤や導電性粒子を配合するの
が好ましい。また、粘着剤層に混合する場合には、粘着
剤のベースポリマー100部に対して0.1〜10部と
するのが好ましい。
【0051】また、このように有機フィルム及び/又は
粘着剤層に帯電防止機能を付与した場合には、有機フィ
ルム及び/又は粘着剤層から電極を取り出し、接地する
ことが好ましい。
【0052】更に、粘着剤層及び/又は有機フィルムは
可視光透過率調整機能を有することが好ましく、この場
合、粘着剤層に可視光透過率調整機能を付与するには、
粘着剤にカーボン粒子又は粉末を混合する方法が挙げら
れる。また、有機フィルムに可視光透過率調整機能を付
与するには、有機フィルムの成形材料にカーボン粒子又
は粉末を混合する方法、有機フィルムに有機又は金属の
薄膜を積層する方法が挙げられる。
【0053】本発明の粘着剤付き反射防止フィルムは、
有機フィルムの一方の面に反射防止層を形成し、他方の
面に粘着剤層を形成し、粘着剤層に適当な剥離紙等を貼
り合わせて提供される。
【0054】この粘着剤付き反射防止フィルムは、剥離
紙を剥がしてPDP等の前面パネルに、容易に貼着する
ことができ、この貼着作業に当り、本発明に係る粘着剤
は適当な粘着力を有するためリワーク性に優れ、貼り直
しも容易に行える。しかも、貼着後は、高い密着性を示
すが、その後、製品の廃棄等の際には、容易かつ完全に
被貼着面から剥し取ることができ、リサイクル性にも優
れる。
【0055】このような本発明の粘着剤付き反射防止フ
ィルムは、OA機器等のフラットディスプレイパネル、
即ち、PDP,LCD(液晶ディスプレイ),FED
(電界放出型ディスプレイ),PALC(プラズマ・ア
ドレス・液晶)、或いは、車輛や特殊建築物の窓材に容
易に適用することができ、良好な光透過性とリワーク
性、リサイクル性、更には帯電防止機能による汚れ付着
防止性を確保することができる。
【0056】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。
【0057】実施例1 有機フィルムとしてPETフィルム(膜厚100μm)
を用い、このフィルムの一方の表面に下記構成の反射防
止層を反応性スパッタ法により形成し、他方の面に、下
記粘着剤組成物をベースポリマー濃度が20重量%とな
るようにトルエンに均一に溶解した溶液をロールコータ
ーにより塗工して厚さ50μmの粘着剤層を形成した。
【0058】[反射防止層]有機フィルム側から、ZnO
膜(150Å)、SiO2膜(200Å)、ZnO膜
(1250Å)、SiO2膜(850Å)の4層積層膜 [粘着剤組成物] ブタジエンゴム(JSR製BR−01) 100重量部 Tg:−102℃ 弾性率:1.2×106dyne/cm2(25℃) 石油樹脂(荒川化学社製アルコンP−125) 50重量部 可塑剤DDP 10重量部 老化防止剤BHT 2重量部 帯電防止剤(日本油脂社製ニューエレガンA) 1重量部 この粘着剤付き反射防止フィルムをガラス板上に仮り止
めしたところ、適度な粘着力で仮り止めできた。
【0059】その後、この粘着剤付き反射防止フィルム
を一旦剥し取り、再度貼り直しをし、粘着剤層に電極を
取り出し接地した。
【0060】このようにして粘着剤付き反射防止フィル
ムを貼着したガラス板について、日立製可視紫外光分光
測定装置(U−4000)を用いて波長400〜800
nm付近の平均透過率を調べたところ、93%と良好な
値を示した。
【0061】また、このガラス板について、静電気によ
る汚れ付着性を調べたところ、耐汚れ性に優れることが
確認された。
【0062】更に、7日放置後において、粘着剤付き反
射防止フィルムを剥したところ、粘着剤付き反射防止フ
ィルムはガラス板から完全に剥し取ることができ、再利
用可能であった。
【0063】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の粘着剤付き
反射防止フィルムによれば、リワーク性に優れ、従っ
て、良好な作業性のもとに被貼着面に対して貼着するこ
とができ、しかも、製品の廃棄時には被貼着面から完全
に剥すことができることから、リサイクル性にも優れた
粘着剤付き反射防止フィルムが提供される。
【0064】特に、請求項2、とりわけ請求項3〜6に
よれば、被貼着面への粘着力が高く、密着性に優れる粘
着剤付き反射防止フィルムが提供される。
【0065】請求項7,8によれば、耐汚染性に優れた
粘着剤付き反射防止フィルムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粘着剤付き反射防止フィルムの実施の
形態を示す模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 粘着剤付き反射防止フィルム 2 有機フィルム 2 反射防止層 4 粘着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02B 1/11 G02B 5/28 5/28 G09F 9/00 318A G09F 9/00 318 G02B 1/10 A

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機フィルムの一方の面に反射防止層が
    形成され、他方の面に、被貼着面に対してリワークが可
    能であると共に、被貼着面に貼着後完全に剥離可能な粘
    着剤層が形成されていることを特徴とする粘着フィル
    ム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、該粘着剤がゴム系粘
    着剤であることを特徴とする粘着剤付き反射防止フィル
    ム。
  3. 【請求項3】 請求項2において、該ゴム系粘着剤は、
    ガラス転移温度が20℃以下のポリマーを主成分とする
    ことを特徴とする粘着剤付き反射防止フィルム。
  4. 【請求項4】 請求項3において、該ポリマーの弾性率
    が1×105〜1×1010dyne/cm2(25℃)で
    あることを特徴とする粘着剤付き反射防止フィルム。
  5. 【請求項5】 請求項2ないし4のいずれか1項におい
    て、該粘着剤が炭化水素樹脂を含むことを特徴とする粘
    着剤付き反射防止フィルム。
  6. 【請求項6】 請求項2ないし5のいずれか1項におい
    て、該粘着剤が可塑剤を含むことを特徴とする粘着剤付
    き反射防止フィルム。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項におい
    て、該粘着剤層が帯電防止機能を有することを特徴とす
    る粘着剤付き反射防止フィルム。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか1項におい
    て、該有機フィルムが帯電防止機能を有することを特徴
    とする粘着剤付き反射防止フィルム。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか1項におい
    て、該粘着剤層が可視光透過率調整機能を有することを
    特徴とする粘着剤付き反射防止フィルム。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれか1項にお
    いて、該有機フィルムが可視光透過率調整機能を有する
    ことを特徴とする粘着剤付き反射防止フィルム。
JP10009649A 1998-01-21 1998-01-21 粘着剤付き反射防止フィルム Pending JPH11209708A (ja)

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