JPH11208994A - 紡糸巻取機 - Google Patents

紡糸巻取機

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JPH11208994A
JPH11208994A JP1905198A JP1905198A JPH11208994A JP H11208994 A JPH11208994 A JP H11208994A JP 1905198 A JP1905198 A JP 1905198A JP 1905198 A JP1905198 A JP 1905198A JP H11208994 A JPH11208994 A JP H11208994A
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JP
Japan
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tension
packages
rollers
package
individually
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Application number
JP1905198A
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English (en)
Inventor
Osamu Nakagawa
理 中川
Tetsuji Masai
哲司 正井
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Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
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Publication date
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  • Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 1本のボビンホルダに装着される複数のパッ
ケージについて、パッケージの形状や糸品質の均一化を
達成する。 【構成】 1本のボビンホルダ1に装着された複数のパ
ッケージPa〜Pdに、回転するコンタクトローラ4を
圧接しながら巻き取りを行う紡糸巻取機であって、コン
タクトローラ4が、各パッケージPa〜Pd毎に配設さ
れて個別に回転可能な4つの分割ローラ4a〜4dから
構成されている。各分割ローラ4a〜4d毎に駆動用の
DCブラシレスモータ10a〜10dを内蔵した場合、
各パッケージPa〜Pdに巻き取られるフィラメント糸
Ya〜Ydの張力を張力検出器11a〜11dにより個
別に検出し、その検出張力値に基づいて各モータ10a
〜10dが個別に制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1本のボビンホル
ダに装着された複数のパッケージに、回転するコンタク
トローラを圧接しながら巻き取りを行う紡糸巻取機に関
し、更に詳しくは、コンタクトローラが軸方向に複数の
分割ローラに分割されたタイプの紡糸巻取機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、1本のボビンホルダに装着された
複数のパッケージに対して、回転する1本のコントロー
ラを圧接しながら巻き取りを行う紡糸巻取機が知られて
いる。また、ボビンホルダの長尺化及び巻取速度の高速
化に伴い、危険速度を上昇させるために、コンタクトロ
ーラを軸方向に2つの分割ローラに分割した紡糸巻取機
が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような紡糸巻取機
では、特に高速回転を行う場合、巻き太りに伴うボビン
ホルダの撓みや上流側のガイドでの屈曲角度の違い等に
より、各パッケージとコンタクトローラとの間の接圧や
各パッケージに巻き取られるフィラメント糸の巻取張力
に微妙な差が生じることがある。このような場合、ボビ
ンホルダが各パッケージに対して共通になっているにも
関わらず、それに装着された各パッケージについては、
あるパッケージ位置ではコンタクトローラに加速方向の
回転力がかかり、別のパッケージ位置ではコンタクトロ
ーラに減速方向の回転力がかかることが考えられる。し
かしながら、コンタクトローラは全てのパッケージに対
して常に一体的にしか回転できないので、そのような接
圧や巻取張力の差に適切に対応できず、パッケージの形
状や糸品質に悪影響を及ぼす可能性がある。また、コン
タクトローラを2つの分割ローラに分割した場合でも、
それらをモータ駆動する場合には、回転軸同士がカップ
リングで相対回転不能に連結されるので、1本のコンタ
クトローラを使用した場合と同様の問題がある。
【0004】コンタクトローラを2つの分割ローラに分
割し且つそれらをモータ駆動しない(従動回転させる)
場合、それらは個別に回転可能に支持され、パッケージ
周面から受ける回転力に対して1本の場合と比べると比
較的無理なく従動回転することができる。しかしなが
ら、上述したように、1本のボビンホルダに装着された
複数のパッケージについては、様々な要素により、従動
回転する或いはモータ駆動されるコンタクトローラ(分
割ローラ)の適正な回転速度は、各パッケージ毎にそれ
ぞれ個別に異なるものとなっているので、パッケージの
数より少ない数(2つ)の分割ローラを設けただけで
は、各パッケージの形状や糸品質を厳密に均一なものに
はできなかった。
【0005】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たもので、1本のボビンホルダに装着される複数のパッ
ケージについて、各パッケージ毎に個別に回転可能な分
割ローラを設けることで、それぞれの分割ローラを個別
に適正な回転速度で回転させることにより、パッケージ
の形状や糸品質の均一化を達成することができる紡糸巻
取機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、1本のボビンホルダに装着
された複数のパッケージに、回転するコンタクトローラ
を圧接しながら巻き取りを行う紡糸巻取機であって、コ
ンタクトローラが、各パッケージ毎に配設されて個別に
回転可能な複数の分割ローラから構成されていることを
特徴とするものである。この発明では、1本のボビンホ
ルダに装着された複数のパッケージに対し、各パッケー
ジに1対1で対応するように、個別に回転可能な分割ロ
ーラを設けたので、例えば各パッケージとコンタクトロ
ーラ(分割ローラ)との間の接圧や各パッケージに巻き
取られる糸条の巻取張力が異なる場合でも、従動回転す
る或いはモータ駆動される各分割ローラを個別に適正な
回転速度で回転させることが可能となる。
【0007】請求項2記載の発明は、各分割ローラ毎に
駆動用モータを備えたものとする。この発明では、各パ
ッケージ毎に配設した各分割ローラを個別にモータ駆動
できるので、駆動用モータにより各分割ローラを適正な
回転速度で回転駆動することにより、高速巻取の場合で
も各パッケージと各分割ローラとの間のスリップ量を適
正な量に維持することができる。
【0008】請求項3記載の発明は、駆動用モータはそ
れぞれ分割ローラの内部に配設されているものとする。
この発明では、各パッケージ毎に配設された複数の分割
ローラの内部に、それぞれ個別に駆動用モータが設けら
れているので、駆動用モータを設置するための特別なス
ペースを必要とせず、巻取機をコンパクトな構成にでき
る。特に、その駆動用モータを、固定軸にステータを固
着し、分割ローラの内周面にロータを固着するアウター
ローター型モータにすることで、簡単な構成で安定した
回転駆動を行うことができる。
【0009】請求項4記載の発明は、複数のパッケージ
に巻き取られる糸条の張力を個別に検出する張力検出手
段を備えたものとする。この発明では、各糸条の張力を
個別に検出できるので、各分割ローラ毎に駆動用モータ
を備えた場合には、例えば各パッケージ毎に検出張力値
に基づいて駆動用モータを制御することで、巻取張力を
一定に維持することができる。
【0010】
【実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面を用い
て説明するが、本発明の趣旨を越えない限り、何ら本実
施の形態に限定されるものではない。図1は本実施の形
態に係る紡糸巻取機の第1の実施例を示す一部断面の概
略側面図、図2は同じく第1の実施例の制御構成を示す
ブロック図、図3は第2の実施例を示す一部断面の概略
側面図、図4は同じく第2の実施例の制御構成を示すブ
ロック図、図5は張力検出器の構成を示す一部断面の概
略図である。尚、図1,図3において、左側(ボビンホ
ルダの先端側)を前端側とし、右側(ボビンホルダの基
端側)を後端側とする。
【0011】第1,第2の実施例に示す紡糸巻取機は、
溶融紡出されたナイロンフィラメントやポリエステルフ
ィラメント等の複数本のフィラメント糸Yを、約600
0m/分という高速で所定形状のパッケージPに巻き取
るものである。例えば、紡糸巻取機の上方(上流)に
は、ヒータを内蔵した複数の加熱ローラ(図示略)が配
置され、複数本のフィラメント糸は、それらの加熱ロー
ラの周速比に応じて延伸されるとともに加熱されてFD
Y(Full Draw Yarn)となった後、トラ
バース装置(図示略)により前後方向(図中左右方向)
に綾振りされつつ、ボビンホルダ1に装着された複数個
のボビン(パッケージ)にそれぞれ同時に巻き取られ
る。
【0012】
【第1の実施例】まず、図1,2を用いて、第1の実施
例について説明する。フレーム2の前壁側に水平に突設
された長尺のボビンホルダ1には、軸方向に並べて複数
個(4個)のボビン3a,3b,3c,3dが装着され
ている。このボビンホルダ1はフレーム2に内蔵した電
動モータ(図示略)により回転駆動され、ボビンホルダ
1に装着した各ボビン3a,3b,3c,3dにそれぞ
れフィラメント糸Ya,Yb,Yc,Ydを巻き取るこ
とにより、パッケージPa,Pb,Pc,Pdを形成す
るようになっている。
【0013】前記パッケージPa〜Pdの上側には、各
パッケージの表面に接触して回転する中空のコンタクト
ローラ4が、ボビンホルダ1と平行となるように軸心を
前後方向に向けて配置されている。本実施例の場合、コ
ンタクトローラ4は軸方向に分割された4つの分割ロー
ラ4a〜4dから構成され、各分割ローラ4a〜4dは
各パッケージPa〜Pd毎に配設されて個別に回転可能
となっている。これらの分割ローラ4a〜4dは、後述
するようにしてブラケット5に支持されたいる。フレー
ム2に内蔵されたシリンダ等のアクチュエータ(図示
略)により、ブラケット5はボビンホルダ1上のパッケ
ージの巻き太りに伴って上昇可能となっており、巻き始
めから巻き終わりまでパッケージPa〜Pdと分割ロー
ラ4a〜4dとの接圧を所定圧(一定)に維持できるよ
うになっている。尚、4つの分割ローラ4a〜4dは材
質,径及び軸方向長さは全て等しくなっている。
【0014】各分割ローラ4a〜4dは、軸心を水平に
向けてブラケット5に回転不能に支持された1本の固定
軸6の回りに設けられている。ブラケット5は前後両端
部及び中央部、更には前端部と中央部との間(中間部)
及び後端部と中央部との間(中間部)に下方突出部を有
し、固定軸6は中央部及び2つの中間部の下方突出部を
貫通して、前後の下方突出部間に設けられている。この
固定軸6は前後両端部,中央部及び2つの中間部に太径
部を有している。その5箇所の太径部において、固定軸
6がブラケット5の下方突出部に固着されるとともに、
各分割ローラ4a〜4dが軸受7を介して回転自在に支
持されている。即ち、本実施例では、固定軸6は両端部
を含め5箇所でブラケット5に支持されており、各下方
突出部間の固定軸6の太径部において軸受7により各分
割ローラ4a〜4dが個別に回転自在に支持されてい
る。
【0015】ブラケット5の上方にコンタクトローラ4
の軸方向と平行な固定枠12が配置されている。この固
定枠12の所要箇所に、各パッケージPa〜Pdに巻き
取られるフィラメント糸Ya〜Ydの巻取張力をそれぞ
れ個別に検出する張力検出手段として、各パッケージP
a〜Pdにそれぞれ対応するように4つの張力検出器1
1a,11b,11c,11dが配置されている。各張
力検出器11a〜11dは、各パッケージPa〜Pdか
ら等しい距離上のトラバース幅中央位置にあり、各パッ
ケージPa〜Pdの綾振り支点となっている。
【0016】図5を用いて、各張力検出器11a〜11
dの構成を説明する。各張力検出器11a〜11dは全
て同じ構成なので、代表して1つの張力検出器11aに
ついて説明する。固定枠12には、固定枠12の長手方
向(前後方向)に対して垂直に支持棒101(支持部
材)が取着されており、該支持棒101の先端には、支
持棒101の軸線に直交するように、ホーロー金属板
(メタルコア基板)102の一端が取着されている。金
属板102のもう一方の端部からは、金属板102に直
交するように、先端に螺子孔103aが穿設された棒部
材103が取着されている。104は一端に螺子104
aが取着された軸部であり、螺子104aと反対側の軸
部104には、綾振り支点ガイドとしてのスネールガイ
ド部材105が取着されている。棒部材103の螺子孔
103aに、軸部104に穿設された螺子104aを螺
合させることにより、棒部材103にスネールガイド部
材105が取着される。そして、スネールガイド部材1
05のリング部105aに、多数本のフィラメントから
構成される1本のフィラメント糸Yaが挿通されてい
る。金属板102の所要箇所には歪みゲージ106(歪
み感応抵抗体)が取着され、金属板102の伸縮変形を
歪みゲージ106により電気信号として検出するように
なっている。
【0017】金属板102及び歪みゲージ106等は、
油剤等から保護するためケーシング107で覆われてい
る。ケーシング107には孔107aが設けられ、この
孔107aから外部へ棒部材103の先端部が突出され
ている。孔107aの周囲の突部は、歪みゲージ106
が過大に撓んで破壊するのを防止するためのストッパー
となっている。
【0018】スネールガイド部材105のリング部10
5aに挿通されたフィラメント糸Yaが、トラバース装
置(図示略)により、棒部材103及びスネールガイド
部材105に対して直交する方向に綾振りされると、金
属板102が支持棒101の先端部を支点として変形
し、歪みゲージ106によりその変形量に応じた電気信
号が発生する。
【0019】以上のように構成される張力検出器11a
〜11dを各パッケージPa〜Pdにそれぞれ対応して
配置すると、各張力検出器11a〜11dの歪みゲージ
106からは綾振り周期に対応した一定周期で規則的な
変動を示す電気信号が発生される。この電気信号(電圧
値又は電流値)の大きさや変動量(変動幅)の大きさに
基づいて、各フィラメント糸Ya〜Ydの巻取張力を正
確に検出することができる。
【0020】次に、第1の実施例における制御について
説明する。図2に示すように、各張力検出器11a〜1
1dからの電気信号(検出信号)は、それぞれ個別にア
ナログ/デジタル変換器13a〜13dを介してコント
ローラ14(制御手段)に取り込まれる。コントローラ
14は、取り込んだ検出張力値に基づいて所定のアラー
ム判定処理を行う。
【0021】コントローラ1は平均手段15及び比較手
段16を有し、デジタル化された各張力検出器11a〜
11dからの電気信号はまず平均手段15により平均化
される。平均手段15は、4つの張力検出器11a〜1
1dによる検出張力値の平均値Aを求める。比較手段1
6はアラーム判定を行うものであり、例えば各張力検出
器11a〜11dによる検出張力値と平均値Aとの差、
或いは各張力検出器11a〜11dによる検出張力値と
予め設定入力された設定張力値Bとの差が所定値を越え
るとアラーム信号を発生する。
【0022】また、コントローラ14には、各分割ロー
ラ4a〜4dの回転数に応じたパルスを発生する回転数
検出器18a〜18dの検出信号が取り込まれる。そし
て、平均手段15は、4つの回転数検出器18a〜18
dによる検出回転数の平均値Cを求める。比較手段16
は、例えば各回転数検出器18a〜18dによる検出回
転数と平均値Cとの差、或いは各回転数検出器18a〜
18dによる検出回転数と予め設定入力された設定回転
数Dとの差が所定値を越えるとアラーム信号を発生す
る。
【0023】アラーム信号が出力されると、例えば連続
的に紡出されてくるフィラメント糸を吸引・除去して巻
き取りを停止するとともに、ランプの点灯やディスプレ
イ(図示略)への表示により作業者に報知するようにな
っている。更に、コントローラ14に接続されたディス
プレイには、設定張力値B及び検出張力値、分割ローラ
の設定回転数D及び各分割ローラ4a〜4dの検出回転
数が表示されるようになっている。これらの検出張力値
及び検出回転数の表示は、各フィラメント糸Ya〜Yd
間及び各分割ローラ4a〜4d間のばらつきや経時的な
変動が認識できるものが好ましい。このようなフィラメ
ント糸Ya〜Ydの張力モニターや分割ローラ4a〜4
dの回転数モニターを行うことにより、メカ的負荷の増
大等による巻取機の故障や過張力による糸切れを未然に
防止することができる。
【0024】以上説明したように、第1の実施例では、
各パッケージPa〜Pdにそれぞれ接触し、個別に従動
回転する4つの分割ローラ4a〜4dを設けたので、各
分割ローラ4a〜4dをそれぞれフィラメント糸Ya〜
Yd等に余分な負担を与えない適正な回転速度(回転
数)で回転させることができ、それにより各パッケージ
Pa〜Pdの形状や糸品質を均一にすることができる。
【0025】
【第2の実施例】次に、図3,4を用いて第2の実施例
について説明する。尚、第2実施例においても、各パッ
ケージPa〜Pdに1対1で対応するように、第1の実
施例と同様の支持形態で分割ローラ4a〜4dが設けら
れている。以下に、第1の実施例との相違点を中心に説
明する。
【0026】第2の実施例では、各分割ローラ4a〜4
dをそれぞれ個別に回転駆動する駆動用モータ10a〜
10dが設けられている。各モータ10a〜10dはそ
れぞれ各分割ローラ4a〜4dの内部に設けられてお
り、固定軸6の4つの細径部の外周面に固着されたステ
ータ8a〜8d(コア及びコイル)と、該ステータ8a
〜8dの外側でそれと対向するように、分割ローラ4a
〜4dの内周面に固着されたロータ9a〜9d(永久磁
石)とより構成されるアウターロータ型DCモータ10
a〜10dとなっている。DCモータ10a〜10dは
ブラシレスモータであり、ステータ8a〜8dのコイル
に対する給電は中空状の固定軸6内を通る給電線(図示
略)を介して行うようになっている。尚、前記ステータ
8a〜8d及びロータ9a〜9dは、それぞれ固定軸6
及び分割ローラ4a〜4dに直接取り付けてもよいし、
適宜部材を介在させて取り付けてもよい。
【0027】図4に示すように、各張力検出器11a〜
11dからの電気信号(検出信号)は、それぞれ個別に
アナログ/デジタル変換器13a〜13dを介してコン
トローラ14(制御手段)に取り込まれる。コントロー
ラ14は検出した張力値に基づいて所定の演算を行い、
4つのCR駆動用モータ10a〜10dを個別に制御す
る。
【0028】以下に、第2の実施例についての、各張力
検出器11a〜11dを用いた検出張力値に基づく制御
の一例を説明する。コントローラ14は平均手段15,
比較手段16及び演算手段17を有し、デジタル化され
た各張力検出器11a〜11dからの電気信号はまず平
均手段15により平均化される。平均手段15は、4つ
の張力検出器11a〜11dによる検出張力値の平均値
Aを求める。演算手段17は、予め設定入力された設定
張力値B(目標値)と各張力検出器11a〜11dによ
る検出張力値とに基づいて、それぞれモータ10a〜1
0dを個別に制御する。この制御は、例えば、検出張力
値が設定張力値Bより大きい場合、その検出張力値に対
応する分割ローラ4a〜4dの回転速度を減少させ、検
出張力値が設定張力値Bより小さい場合、その検出張力
値に対応する分割ローラの回転速度を上昇させることに
より、各フィラメント糸Ya〜Ydの張力値を正確に均
一な値に維持することができる。尚、このモータ10a
〜10dの制御は、検出器20a〜20dを用いて各モ
ータ10a〜10dの回転数をそれぞれフィードバック
しつつ行われる。
【0029】比較手段16はアラーム判定を行うもので
あり、各張力検出器11a〜11dによる検出張力値と
設定張力値Bとの差、或いは前記平均値Aと設定張力値
Bとの差が所定値を越えるとアラーム信号を発生する。
また、第1の実施例では各分割ローラ4a〜4dの回転
数を検出してアラーム判定を行ったが、本実施例では、
モータ10a〜10dに対する指令速度に基づいてアラ
ーム判定を行うことができる。例えば、モータ10a〜
10dに対する指令速度が所定範囲を越えるとアラーム
信号が出力され、アラーム信号が出力されると第1の実
施例と同様に巻き取りを停止して作業者に報知するよう
になっている。更に、設定張力値及び検出張力値の表示
も第1の実施例と同様に行われる。
【0030】以上説明したように、第2の実施例では、
各パッケージPa〜Pdにそれぞれ接触し、個別にモー
タ駆動される4つの分割ローラ4a〜4dを設けたの
で、各分割ローラ4a〜4dをそれぞれ適正な回転速度
(回転数)で積極回転させることができ、それにより各
フィラメント糸Ya〜Ydの張力値を正確に均一な値に
維持して、共通のボビンホルダ1に対する複数のパッケ
ージPa〜Pdの形状や糸品質を均一にすることができ
る。尚、第2の実施例では、検出した張力値に基づく分
割ローラ4a〜4dの制御についてのみ言及したが、そ
の分割ローラ4a〜4dの制御に加えて適宜ボビンホル
ダ側の制御も行えばよい。
【0031】また、第2の実施例では、1本の固定軸6
の周囲に複数の分割ローラを個別に回転自在に支持し、
それらをアウターロータ型のDCブラシレスモータで個
別に回転駆動するようにしたので、簡単な構成にできる
とともに、分割ローラ4a〜4dの径を大型化すること
なしに、安定して効率よく回転させることができる。ま
た、固定軸6に複数の細径部及び太径部を形成し、各分
割ローラを太径部で回転自在に支持するとともに、細径
部の周囲にモータを配設したので、径の小さい分割ロー
ラ4a〜4dを安定して高速回転させることが可能とな
る。更に、分割ローラの内周面に固着されたロータから
の発熱が無いので、分割ローラに接触するパッケージに
対する熱的影響を抑制することができる。
【0032】第1,第2の実施例では、1本のボビンホ
ルダ1のみがフレーム2から前方に突設されている場合
について説明したが、本発明は、個別に回転自在な2本
のボビンホルダを平行に突設し、ターレットの回転或い
はその他の方式により、両ボビンホルダを巻取位置と待
機位置とに切り替えるタイプの紡糸巻取機にも適用でき
る。また、1本のボビンホルダ1に装着されるボビン
(パッケージ)は4個に限定されるものではなく、6個
や8個でもよいことは言うまでもない。
【0033】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されるので、
以下のような効果を奏する。 請求項1記載の発明によれば、従動回転する或いは
モータ駆動される各分割ローラを個別に適正な回転速度
で回転させることにより、1本のボビンホルダに装着さ
れた複数のパッケージについて、パッケージ形状や糸品
質を均一化することができる。 請求項2記載の発明によれば、駆動用モータにより
複数の分割ローラの回転速度を積極的に異なる速度にで
きる。このように、各分割ローラをそれぞれ独立して適
正な回転速度で回転駆動することにより、高速巻取の場
合でも各パッケージと各分割ローラとの間のスリップ量
を適正な量に維持し、各パッケージの形状や糸品質を適
正に維持することができる。 請求項3記載の発明によれば、巻取機をコンパクト
な構成にでき、ボビンホルダの長尺化により同時に巻き
取りを行うパッケージの数が増えても巻取機が大型化す
ることがない。 請求項4記載の発明によれば、各パッケージ毎に検
出張力値に基づいて駆動用モータを制御することで、巻
取張力を一定に維持することにより、各パッケージの形
状や糸品質をより均一に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る第1の実施例を示す一部断
面の概略側面図である。
【図2】第1の実施例の制御構成を示すブロック図であ
る。
【図3】第2の実施例を示す一部断面の概略側面図であ
る。
【図4】第2の実施例の制御構成を示すブロック図であ
る。
【図5】張力検出器の構成を示す一部断面の概略図であ
る。
【符号の説明】
Pa〜Pd…パッケージ、Ya〜Yd…フィラメント
糸、1…ボビンホルダ、2…フレーム、3a〜3d…ボ
ビン、4…コンタクトローラ(4a〜4d…分割ロー
ラ)、5…ブラケット、6…固定軸、7…軸受、8a〜
8d…ステータ、9a〜9d…ロータ、10a〜10d
…モータ、11a〜11d…張力検出器、14…コント
ローラ(制御手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1本のボビンホルダに装着された複数の
    パッケージに、回転するコンタクトローラを圧接しなが
    ら巻き取りを行う紡糸巻取機であって、コンタクトロー
    ラが、各パッケージ毎に配設されて個別に回転可能な複
    数の分割ローラから構成されていることを特徴とする紡
    糸巻取機。
  2. 【請求項2】 各分割ローラ毎に駆動用モータを備えた
    請求項1記載の紡糸巻取機。
  3. 【請求項3】 駆動用モータはそれぞれ分割ローラの内
    部に配設されている請求項1又は2記載の紡糸巻取機。
  4. 【請求項4】 複数のパッケージに巻き取られる糸条の
    張力を個別に検出する張力検出手段を備えた請求項1〜
    3のいずれかに記載の紡糸巻取機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002234669A (ja) * 2001-01-23 2002-08-23 Dietze & Schell Maschinenfabrik Gmbh ロービングパッケージの実際直径を無接触で検出するダイレクトロービングワインダにおける装置、およびこのような装置を備えるロービングワインダ、ならびにロービングワインダを制御する方法、および紡糸装置を制御する方法
JP2016533989A (ja) * 2013-10-08 2016-11-04 ビティエッセエッレ インターナショナル ソチエタ ペル アチオーニ 加工機への糸の供給を制御するコンパクトな装置

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