JPH11208922A - ニップ搬送用ローラ及び自動現像機 - Google Patents

ニップ搬送用ローラ及び自動現像機

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JPH11208922A
JPH11208922A JP1571198A JP1571198A JPH11208922A JP H11208922 A JPH11208922 A JP H11208922A JP 1571198 A JP1571198 A JP 1571198A JP 1571198 A JP1571198 A JP 1571198A JP H11208922 A JPH11208922 A JP H11208922A
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JP
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roller body
roller
nip
shaft
liquid
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JP1571198A
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English (en)
Inventor
Masayuki Kurematsu
雅行 榑松
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用する材料に依らず、ニップ搬送用ローラ
の軸の両端部で押圧してニップした場合に、ローラ胴体
の角を支持点にして、ローラ胴体中央が浮き上がってし
まうことを良好に抑制できるニップ搬送用ローラを提供
すること。 【解決手段】 円筒状のローラ胴体と、軸と、前記ロー
ラ胴体に前記軸を固定するための固定部材とを有するニ
ップ搬送用ローラにおいて、前記固定部材は、前記ロー
ラ胴体の両端位置には固定されておらず、前記ローラ胴
体の内側に入った部分で前記軸を固定するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニップ搬送用ロー
ラ及びこのニップ搬送用ローラを備えた自動現像機に関
する。
【0002】
【従来の技術】ニップ搬送用ローラとは、搬送される物
を、ニップしながら回転することで、搬送するためのロ
ーラのことで、従来、このニップ搬送用ローラとして、
以下のものが知られている。
【0003】第一に、ステンレス鋼製の軸芯の外周に樹
脂層を設けたローラで、現在、広く用いられている。
【0004】第二に、ステンレス鋼製のパイプの外周に
樹脂層を設けたローラで、ステンレス鋼製のパイプの両
端部にフランジが嵌められており、このフランジにステ
ンレス鋼製の軸を取り付けたものである。
【0005】しかし、これらステンレス鋼製の軸芯又は
パイプに樹脂を巻いたローラは、ステンレス鋼製の軸芯
又はパイプを用いるため、重く、また、高価である。そ
こで、ニップ搬送用ローラとして、以下のようなものが
提案されている。
【0006】第一に、特開平8−292551号公報
で、樹脂製のパイプの外周に熱可塑性エラストマ樹脂層
を設けたローラで、樹脂製のパイプの両端部内側にフラ
ンジが嵌められており、このフランジにステンレス鋼製
又は樹脂製の軸を取り付けたものが、提案されている。
【0007】第二に、特開平9−90590号公報で、
アルミ製のパイプの外周に熱可塑性樹脂層を設けたロー
ラで、アルミ製のパイプの両端部にフランジが嵌められ
ており、このフランジにステンレス鋼製の軸を取り付け
たものである。
【0008】これらの提案のローラの概略断面図を図1
(A)に示す。これらのニップ搬送用ローラ1は、円筒
状のローラ胴体11と、軸12と、ローラ胴体11に軸
12を固定するための固定部材13とを有する。そし
て、ローラ胴体11は、パイプなどの樹脂製又はアルミ
製の円筒状の基体111と、この円筒状の基体111の
外周に巻かれたゴム112又は熱可塑性樹脂とを有す
る。そして、固定部材13は、ローラ胴体11の両端位
置からローラ胴体11の内側に入った部分までで軸12
を固定するものである。
【0009】第三に、樹脂製の軸芯の外周に樹脂層を設
けたローラが提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの提案
されたローラは、剛性が不十分で、ローラの軸の両端部
で押圧してニップすると、ローラ胴体の角を支持点にし
て、ローラ胴体中央が浮き上がってしまう問題がある。
【0011】例えば、図1(A)を用いて説明したよう
なニップ搬送用ローラ1では、図1(B)に示すよう
に、ローラ胴体11の剛性が不十分で、ニップ搬送用ロ
ーラ1の軸12の両端部で矢印で示すように押圧してニ
ップすると、ローラ胴体11の角SPを支持点にして、
ローラ胴体11中央がδだけ浮き上がってしまい、中央
部で良好にニップできず、円滑に搬送できず、斜行させ
たり、搬送ムラが生じたり、最悪、全く搬送できず、下
方に落下させてしまう場合もある。
【0012】そこで、特開平9−90590号公報で、
剛性の高いアルミ合金製のパイプや、厚肉のアルミ製の
パイプを用いて、ローラ胴体11の剛性を高くすること
も考えれるが、より高価になってしまう。
【0013】また、第三の提案でも、樹脂製の軸芯の外
周に樹脂層を設けたローラでは、ローラ胴体11の剛性
が不十分で、ニップ搬送用ローラ1の軸12の両端部で
矢印で示すように押圧してニップすると、同様に、ロー
ラ胴体11の角SPを支持点にして、ローラ胴体11中
央がδだけ浮き上がってしまい、中央部で良好にニップ
できず、円滑に搬送できず、斜行させたり、搬送ムラが
生じたり、最悪、全く搬送できず、下方に落下させてし
まう場合もある。
【0014】本発明は、使用する材料に依らず、ニップ
搬送用ローラの軸の両端部で押圧してニップした場合
に、ローラ胴体の角を支持点にして、ローラ胴体中央が
浮き上がってしまうことを良好に抑制できるニップ搬送
用ローラを提供することを目的とする。
【0015】また、本発明は、使用する材料に依らず、
ローラの軸芯の両端部で押圧してニップした場合に、ロ
ーラ胴体の角を支点にして、ローラ胴体中央が浮き上が
ってしまうことを良好に抑制できる安価なニップ搬送用
ローラを設けることによって、安価で、かつ、感光材料
を良好にニップ搬送することができ、搬送ジャムや処理
ムラなどの発生が少ない自動現像機を提供することを目
的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、特
許請求の範囲の各請求項に記載の発明を特定するための
事項の全てにより達成される。以下、各請求項について
説明する。但し引用項の説明と重複する事項は省略する
ことがある。なお、本発明の1の要素を複数の部材で構
成してもよいことは言うまでもなく、また、本発明の複
数の要素を1又は複数の部材が兼ねてもよいことは言う
までもない。
【0017】〔請求項1〕『円筒状のローラ胴体と、軸
と、前記ローラ胴体に前記軸を固定するための固定部材
とを有するニップ搬送用ローラにおいて、前記固定部材
は、前記ローラ胴体の両端位置には固定されておらず、
前記ローラ胴体の内側に入った部分で前記軸を固定する
ものであることを特徴とするニップ搬送用ローラ。』 請求項1に記載の発明により、前記固定部材は、前記ロ
ーラ胴体の両端位置には固定されておらず、前記ローラ
胴体の内側に入った部分で前記軸を固定するものである
から、ローラの軸の両端部で押圧してニップして、ロー
ラの軸が撓んでも、支点が前記ローラ胴体の内側に入っ
た部分になるので、前記ローラ胴体はあまり撓まず、ロ
ーラ胴体中央の浮き上がりを抑制することができ、良好
に搬送することができる。
【0018】〔請求項2〕『前記固定部材は、全て、前
記ローラ胴体の両端位置から前記ローラ胴体の1/10
以上の長さ内側に入ったところで固定されていることを
特徴とする請求項1に記載のニップ搬送用ローラ。』 請求項2に記載の発明により、ローラの軸の両端部で押
圧してニップして、ローラの軸が撓んでも、支点が前記
ローラ胴体の内側に1/10以上入った部分になるの
で、前記ローラ胴体はあまり撓まず、ローラ胴体中央の
浮き上がりをより抑制することができ、良好に搬送する
ことができる。
【0019】〔請求項3〕『前記固定部材は、二つあ
り、全て、前記ローラ胴体の両端位置から前記ローラ胴
体の4/10以下の長さ内側に入ったところで固定され
ていることを特徴とする請求項1又は2に記載のニップ
搬送用ローラ。』 請求項3に記載の発明により、ローラの端だけで搬送す
る場合でも、前記ローラ胴体のそりが少なく、良好に搬
送することができる。
【0020】〔請求項4〕『前記ローラ胴体が樹脂製で
あることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記
載のニップ搬送用ローラ。』 請求項4に記載の発明により、軽量、安価にできつつ、
ローラの軸の両端部で押圧してニップして、ローラの軸
が撓んでも、前記ローラ胴体はあまり撓まず、ローラ胴
体中央の浮き上がりを抑制することができるから、良好
に搬送することができる。
【0021】〔請求項5〕『前記ローラ胴体が、円筒状
の基体と、前記基体の外周に巻かれたゴムとを有するも
のであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項
に記載のニップ搬送用ローラ。』 請求項5に記載の発明により、ローラ胴体中央の浮き上
がりを前記基体の外周に巻かれたゴムで緩和することが
できるので、さらに良好に搬送することができる。
【0022】〔請求項6〕『前記ローラ胴体の少なくと
も基体と前記軸と前記固定部材とが、一体樹脂成型され
たものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
1項に記載のニップ搬送用ローラ。』 請求項6に記載の発明により、生産性が高く、軽量、安
価にできつつ、ローラの軸の両端部で押圧してニップし
て、ローラの軸が撓んでも、前記ローラ胴体はあまり撓
まず、ローラ胴体中央の浮き上がりを抑制することがで
きるから、良好に搬送することができる。
【0023】〔請求項7〕『前記ローラ胴体の両端に、
弾性部材が嵌められていることを特徴とする請求項1〜
6のいずれか1項に記載のニップ搬送用ローラ。』 請求項7に記載の発明により、前記固定部材は、前記ロ
ーラ胴体の両端位置には固定されておらず、前記ローラ
胴体の内側に入った部分で前記軸を固定するものであっ
ても、前記ローラ胴体の両端に、弾性部材が嵌められて
いるので、液体や埃などが、前記ローラ胴体の内側に入
ることを抑制できる。
【0024】〔請求項8〕『円筒状のローラ胴体と、軸
と、前記ローラ胴体に固定され前記軸を保持するための
保持部材とを有するニップ搬送用ローラにおいて、前記
保持部材は、弾性部材であることを特徴とするニップ搬
送用ローラ。』 請求項8に記載の発明により、前記ローラ胴体に固定さ
れ前記軸を保持するための保持部材が、弾性部材である
から、ローラの軸の両端部で押圧してニップして、ロー
ラの軸が撓んでも、ニップ力が弾性部材で緩和され、前
記ローラ胴体には強いニップ力がかからないので、前記
ローラ胴体はあまり撓まず、ローラ胴体中央の浮き上が
りを抑制することができ、良好に搬送することができ
る。
【0025】〔請求項9〕『前記保持部材は、前記ロー
ラ胴体の両端位置には固定されておらず、前記ローラ胴
体の内側に入った部分で前記軸を保持するものであるこ
とを特徴とする請求項8に記載のニップ搬送用ロー
ラ。』 請求項9に記載の発明により、ローラの軸の両端部で押
圧してニップして、ローラの軸が撓んでも、支点が前記
ローラ胴体の内側に入った部分になるので、前記ローラ
胴体は殆ど撓まず、ローラ胴体中央の浮き上がりを効果
的に抑制することができ、良好に搬送することができ
る。
【0026】〔請求項10〕『前記ローラ胴体の少なく
とも基体が樹脂製である請求項1〜9のいずれか1項に
記載のニップ搬送用ローラを有することを特徴とする自
動現像機。』 請求項10に記載の発明により、軽量、安価であり、か
つ、少ないローラ胴体中央の浮き上がりを抑制すること
ができ、良好に搬送することができるので、感光材料を
良好にニップ搬送することができ、搬送ジャムや処理ム
ラなどの発生を防止できる。
【0027】〔請求項11〕『処理液を一旦溜める液溜
部が、3つ以上略鉛直方向に併設されており、前記液溜
部の各々が、処理液を一旦溜める液溜皿と、前記液溜皿
に一旦溜められた処理液に一部が浸漬するように設けら
れ、感光材料を略鉛直方向に搬送する前記ニップ搬送用
ローラと、を有し、処理液を上方の液溜部から下方の液
溜部に順次落下させる構造であり、感光材料表面に処理
液を存在させつつ、当該感光材料を気体中の搬送路に沿
って略鉛直方向に搬送させて、当該感光材料を処理する
処理部を有する請求項10に記載の自動現像機。』 請求項11に記載の発明により、前記処理部に存在する
処理液の液量が少なく、かつ、多段向流又は多段順流の
処理性の高い処理ができ、かつ、ニップ搬送用ローラを
多数用いるものであるが、安価で、軽量である。
【0028】なお、処理液を一旦溜める液溜部が、7つ
以上(特に11以上、最も好ましくは14以上)略鉛直
方向に併設されていることが、多段向流又は多段順流の
処理性のより高い処理ができ、かつ、ニップ搬送用ロー
ラを多数用いるものであるが、安価で、軽量であり好ま
しい。また、多段向流又は多段順流の処理性の効果の飽
和・コスト・重量の観点から、略鉛直方向に併設されて
いる液溜部の数は、20以下(特に15以下)が好まし
い。
【0029】〔用語などの説明〕本発明の自動現像機に
より処理される感光材料は、処理液により処理される感
光材料であれば良く、例えば、ハロゲン化銀写真感光材
料であることが好ましいが、これに限られず、感光性樹
脂材料などであってもよい。そして、ハロゲン化銀写真
感光材料としては、カラー感光材料及びモノクローム感
光材料のいずれかであってもよく、例えば、カラー印画
紙、カラー反転印画紙、モノクローム印画紙などの紙支
持体のものや、カラーネガ写真フィルム、カラー反転写
真フィルム、モノクローム写真フィルム、製版用写真フ
ィルム、X線写真用写真フィルム、黒白ネガフィルムな
どのフィルム支持体のものなどの可撓性支持体のものが
好ましいが、これらに限られない。
【0030】なお、処理液とは、感光材料を処理するた
めの液のことで、現像液、発色現像液、漂白液、定着
液、漂白定着液、水洗水、安定化液、停止液、第二現像
液、ガム液などが挙げられるが、これらに限られない。
【0031】軸の材料は何でも良いが、ポリ塩化ビニル
樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン)樹脂、ASA(アクリルゴム−スチレンアクリロニ
トリル)樹脂、PBT(ポリテレフタル酸ブチレン)樹
脂、PPO(ポリフェニレンオキシド)樹脂、PPS
(ポリフェニレンスルフィド)樹脂などのエンジニアリ
ングプラスチックが好ましく、特に、PBT樹脂、PP
O樹脂又はPPS樹脂が好ましく、さらに、PPO樹脂
が最も好ましい。また、これらの樹脂は、繊維により強
化されていることが好ましく、このような繊維として
は、石英ガラス繊維などのガラス繊維、二硫化モリブデ
ンやチタン酸カリウムなどの無機繊維、セラミック繊
維、カーボン繊維又は鋼や黄銅やステンレス鋼などの金
属繊維(金属ウイスカ)などが挙げられる。また、鋼や
黄銅やステンレス鋼などの金属充填剤を添加することも
好ましい。
【0032】また、軸の材料としては、アルミニウム、
チタン、ステンレス鋼又は鉄鋼などの金属でもよく、特
に、軽量化の観点からアルミニウムとチタンが好まし
く、耐食性の観点から、アルミニウムとチタンとステン
レス鋼が好ましく、経済的観点から、ステンレス鋼が好
ましい。ステンレス鋼としては、SUS304、SUS
316、SUS316L、SUS317、SUS317
Lが好ましい。
【0033】ローラ胴体は、円筒状の基体と、この基体
の外周に巻かれたゴムとを有することが好ましい。そし
て、この場合、基体の材料は何でも良いが、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン)樹脂、ASA(アクリルゴム−スチレンアクリ
ロニトリル)樹脂、PBT(ポリテレフタル酸ブチレ
ン)樹脂、PPO(ポリフェニレンオキシド)樹脂、P
PS(ポリフェニレンスルフィド)樹脂などのエンジニ
アリングプラスチックが、ある程度の強度と軽量性の観
点から好ましく、特に、PBT樹脂、PPO樹脂又はP
PS樹脂が好ましく、さらに、PPO樹脂が最も好まし
い。また、これらの樹脂は、繊維により強化されている
繊維強化型樹脂であることが好ましい。このような繊維
強化型樹脂としては、石英ガラス繊維強化型樹脂などの
ガラス繊維強化型樹脂、二硫化モリブデンやチタン酸カ
リウムなどの無機繊維により強化された無機繊維強化型
樹脂、セラミック繊維強化型樹脂、カーボン繊維強化型
樹脂、又は、鋼や黄銅やステンレス鋼などの金属繊維
(金属ウイスカ)によって強化された金属繊維強化型樹
脂などが挙げられる。
【0034】また、ローラ胴体のゴムや弾性部材として
は、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエン
ゴム、アクリルニトリルゴム、エチレン−プロピレンゴ
ム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、エビフロロヒド
リンゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム、水素化ニトリ
ルゴム、又は、フッ素ゴムなどが挙げられる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に本発明に関する具体例の一
例を実施形態として示すが、本発明はこれらに限定され
ない。また、実施形態には、用語等に対する断定的な表
現があるが、本発明の好ましい例を示すもので、本発明
の用語の意義や技術的範囲を限定するものではない。
【0036】実施形態1 本実施形態のニップ搬送用ローラについて、実施形態1
のニップ搬送用ローラの概略断面図(A)とニップした
状態の概略断面図(B)である図2に基づいて説明す
る。
【0037】本実施形態のニップ搬送用ローラ1は、円
筒状のローラ胴体11と、2つの軸12と、ローラ胴体
11に2つの軸12のそれぞれを固定するための2つの
固定部材13とを有する。そして、固定部材13は、ロ
ーラ胴体11の両端位置には固定されておらず、ローラ
胴体11の内側に入った部分で軸12を固定するもので
ある。
【0038】具体的には、固定部材13の外側端からロ
ーラ胴体11の端部までの距離L1は、ローラ胴体の1
/6の長さである。すなわち、固定部材13は、全て、
ローラ胴体11の両端位置からローラ胴体の1/6以上
の長さ内側に入ったところで固定されている。これによ
り、固定部材13は、ローラ胴体11の両端位置には固
定されておらず、ローラ胴体の内側にローラ胴体の1/
10以上の長さ入った部分で軸12を固定するものであ
るから、図2(B)で矢印で示すように、ニップ搬送用
ローラの軸12の両端部で押圧してニップして、ニップ
搬送用ローラの軸12が撓んでも、支点がローラ胴体1
1の内側に1/10以上入った部分になるので、ローラ
胴体11はあまり撓まず、ローラ胴体中央の浮き上がり
を抑制することができ、良好に搬送することができる。
【0039】また、固定部材13の内側端からローラ胴
体11の端部までの距離L2は、ローラ胴体の1/4の
長さである。すなわち、固定部材13は、2つ有り、全
て、ローラ胴体11の両端位置からローラ胴体の1/4
以下の長さ内側に入ったところで固定されている。これ
により、ニップ搬送用ローラ1のローラ胴体11の端側
だけで搬送する場合でも、ローラ胴体11のそりが少な
く、良好に搬送することができる。
【0040】また、ローラ胴体11は、繊維強化樹脂製
の円筒状の基体111と、この基体111の外周に巻か
れたゴム112とを有するものである。即ち、樹脂製で
ある。これにより、軽量、安価にできつつ、ニップ搬送
用ローラ1の軸12の両端部で押圧してニップして、軸
12が撓んでも、ローラ胴体11はあまり撓まず、ロー
ラ胴体11中央の浮き上がりを抑制することができるか
ら、良好に搬送することができ、特に、ローラ胴体11
中央の浮き上がりを基体111の外周に巻かれたゴム1
12で緩和することができるので、さらに良好に搬送す
ることができる。
【0041】また、ローラ胴体11の基体111と軸1
2と固定部材13とが、一体樹脂成型されたものであ
る。これにより、生産性が高く、軽量、安価にできつ
つ、ニップ搬送用ローラの軸12の両端部で押圧してニ
ップして、軸12が撓んでも、ローラ胴体11はあまり
撓まず、ローラ胴体11中央の浮き上がりを抑制するこ
とができるから、良好に搬送することができる。
【0042】実施形態2 本実施形態のニップ搬送用ローラについて、実施形態2
のニップ搬送用ローラの概略断面図(A)とニップした
状態の概略断面図(B)である図3に基づいて説明す
る。
【0043】本実施形態のニップ搬送用ローラは、実施
形態1のニップ搬送用ローラ1の軸12が両端の2本を
1本化した点だけが相違するもので、これにより、1本
の軸12の部分的な撓み量がより少なくなり、ニップし
た状態でのニップ搬送用ローラの回転もより円滑にな
る。
【0044】実施形態3 本実施形態のニップ搬送用ローラについて、実施形態3
のニップ搬送用ローラの概略断面図(A)とニップした
状態の概略断面図(B)である図4に基づいて説明す
る。
【0045】本実施形態のニップ搬送用ローラは、実施
形態2のニップ搬送用ローラ1のローラ胴体11の両端
に、弾性部材14が嵌められている点だけが相違する。
弾性部材14は、天然ゴムで成型された弾性変形しやす
い部材で、ニップ搬送用ローラ1のローラ胴体11の内
側に嵌め込まれる嵌込部143と、ローラ胴体11の端
部を覆う円板部141と、軸12を通す孔が設けられて
いて、ローラ胴体11の内側を蓋する蓋部142とを有
する。
【0046】そして、ローラ胴体11の両端に、弾性部
材14が嵌められていることにより、固定部材13は、
ローラ胴体11の両端位置には固定されておらず、ロー
ラ胴体11の内側に入った部分で軸12を固定するもの
であっても、液体や埃などが、ローラ胴体11の内側に
入ることを抑制できる。
【0047】実施形態4 本実施形態のニップ搬送用ローラについて、実施形態4
のニップ搬送用ローラの概略断面図(A)とニップした
状態の概略断面図(B)である図5に基づいて説明す
る。
【0048】本実施形態のニップ搬送用ローラ1は、円
筒状のローラ胴体11と、2つの軸12と、ローラ胴体
11に固定され2つの軸12をそれぞれ保持するための
2つの保持部材15とを有する。そして、固定部材15
は、ローラ胴体11の両端位置からローラ胴体11の内
側に入った部分までで軸12を保持する弾性部材であ
る。これにより、ローラ胴体11に固定され、軸12を
保持するための保持部材15が、弾性部材であるから、
ニップ搬送用ローラ1の軸12の両端部で図5(B)で
矢印で示すように、押圧してニップして、軸12が撓ん
でも、ニップ力が弾性部材で緩和され、ローラ胴体11
には強い力がかからないので、ローラ胴体11はあまり
撓まず、ローラ胴体11中央の浮き上がりを抑制するこ
とができ、良好に搬送することができる。
【0049】また、ローラ胴体11は、繊維強化樹脂製
の円筒状の基体111と、この基体111の外周に巻か
れたゴム112とを有するものである。即ち、樹脂製で
ある。これにより、軽量、安価にできつつ、ニップ搬送
用ローラ1の軸12の両端部で押圧してニップして、軸
12が撓んでも、ローラ胴体11はあまり撓まず、ロー
ラ胴体11中央の浮き上がりを抑制することができるか
ら、良好に搬送することができ、特に、ローラ胴体11
中央の浮き上がりを基体111の外周に巻かれたゴム1
12で緩和することができるので、さらに良好に搬送す
ることができる。
【0050】また、ローラ胴体11の基体111と軸1
2と保持部材15とが、一体樹脂成型されたものであ
る。これにより、生産性が高く、軽量、安価にできつ
つ、ニップ搬送用ローラの軸12の両端部で押圧してニ
ップして、軸12が撓んでも、ローラ胴体11はあまり
撓まず、ローラ胴体11中央の浮き上がりを抑制するこ
とができるから、良好に搬送することができる。
【0051】実施形態5 本実施形態のニップ搬送用ローラについて、実施形態5
のニップ搬送用ローラの概略断面図(A)とニップした
状態の概略断面図(B)である図6に基づいて説明す
る。
【0052】本実施形態は、実施形態4より、保持部材
15が、ローラ胴体11の両端位置には固定されておら
ず、ローラ胴体11の内側に入った部分で軸12を保持
するものである点だけが相違するものである。
【0053】具体的には、保持部材15の外側端からロ
ーラ胴体11の端部までの距離L1は、ローラ胴体の1
/10の長さである。すなわち、保持部材15は、全
て、ローラ胴体11の両端位置からローラ胴体の1/1
0以上の長さ内側に入ったところで固定されている。こ
れにより、保持部材15は、ローラ胴体11の両端位置
には固定されておらず、ローラ胴体の内側にローラ胴体
の1/10以上の長さ入った部分で軸12を固定するも
のであるから、図6(B)で矢印で示すように、ニップ
搬送用ローラの軸12の両端部で押圧してニップして、
ニップ搬送用ローラの軸12が撓んでも、支点がローラ
胴体11の内側に1/10以上入った部分になるので、
ローラ胴体11はあまり撓まず、ローラ胴体中央の浮き
上がりを抑制することができ、良好に搬送することがで
きる。
【0054】また、保持部材15の内側端からローラ胴
体11の端部までの距離L2は、ローラ胴体の1/4の
長さである。すなわち、保持部材15は、2つ有り、全
て、ローラ胴体11の両端位置からローラ胴体の1/4
以下の長さ内側に入ったところで固定されている。これ
により、ニップ搬送用ローラ1のローラ胴体11の端側
だけで搬送する場合でも、ローラ胴体11のそりが少な
く、良好に搬送することができる。
【0055】また、ローラ胴体11は、繊維強化樹脂製
の円筒状の基体111と、この基体111の外周に巻か
れたゴム112とを有するものである。即ち、樹脂製で
ある。これにより、軽量、安価にできつつ、ニップ搬送
用ローラ1の軸12の両端部で押圧してニップして、軸
12が撓んでも、ローラ胴体11はあまり撓まず、ロー
ラ胴体11中央の浮き上がりを抑制することができるか
ら、良好に搬送することができ、特に、ローラ胴体11
中央の浮き上がりを基体111の外周に巻かれたゴム1
12で緩和することができるので、さらに良好に搬送す
ることができる。
【0056】また、ローラ胴体11の基体111と軸1
2と保持部材15とが、一体樹脂成型されたものであ
る。これにより、生産性が高く、軽量、安価にできつ
つ、ニップ搬送用ローラの軸12の両端部で押圧してニ
ップして、軸12が撓んでも、ローラ胴体11はあまり
撓まず、ローラ胴体11中央の浮き上がりを抑制するこ
とができるから、良好に搬送することができる。
【0057】実施形態1〜5のニップ搬送用ローラを用
いた自動現像機を備えたプリンタプロセッサ 実施形態1〜5のニップ搬送用ローラを用いた自動現像
機8を備えたプリンタプロセッサの概略構成図である図
7、及び、本実施形態の自動現像機の概略構成図である
図8に基づいて、実施形態1〜5のニップ搬送用ローラ
を用いた自動現像機8及びこの自動現像機8を備えたプ
リンタプロセッサについて説明する。
【0058】自動現像機8は、自動焼付装置7で焼き付
けられたカラー印画紙やカラープリント用フィルムなど
のプリント用ハロゲン化銀写真感光材料(以下、印画紙
と略す。)Pを処理してプリントを得るもので、得られ
たプリントをソータ9に送るものである。
【0059】自動焼付装置7は、印画紙をロール状に収
容した印画紙マガジンMから印画紙Pをプリントサイズ
に応じた長さ引出す引出ローラ対75と、引出ローラ対
75により引き出された印画紙Pをプリントサイズに応
じた長さに切断するカッタ76と、カッタ76により切
断された先頭側の印画紙Pを露光ステージ74に給送す
る給送ローラ対77と、印画紙Pを所定の焼付位置に位
置決め、露光された後、搬送方向下流側に露光された印
画紙Pを搬送する露光ステージ74と、露光ステージ7
4から搬送された印画紙Pをアキューム搬送部79に急
速に送る送出ローラ対78と、送出ローラ対78により
送出された印画紙Pを急速に受け取り、完全に送られた
後、自動現像機8の搬送速度で印画紙Pを自動現像機8
へと搬送するアキューム搬送部79と、写真フィルムを
搬送して、露光ステージ74上の所定の焼付位置に位置
決められた印画紙Pに焼き付けられる写真フィルムの駒
画像を順次マスク位置に位置決めるフィルムキャリア7
2と、フィルムキャリア72のマスク位置に位置決めら
れた写真フィルムの駒画像を照明する照明部71と、フ
ィルムキャリア72のマスク位置に位置決められ照明部
71により照明された写真フィルムの駒画像の像を露光
ステージ74上の所定の焼付位置に位置決められた印画
紙Pに結像する焼付レンズ部73と、を有するものであ
る。
【0060】そして、自動現像機8は、図8に示すよう
に、自動焼付装置7から搬送された印画紙Pを一定速度
で搬送しながら処理してプリントを得るもので、自動焼
付装置7で焼き付けられた印画紙Pを発色現像処理する
ために印画紙Pに接触させる発色現像液を貯留し、印画
紙Pを貯留した発色現像液に浸漬して発色現像処理する
発色現像処理部81と、発色現像処理された印画紙Pを
漂白定着処理するために印画紙Pに接触させる漂白定着
液を貯留し、貯留した漂白定着液に印画紙Pを浸漬さ
せ、漂白定着処理する漂白定着処理部82と、漂白定着
処理された印画紙Pを安定化処理するために、印画紙P
表面に安定化液を存在させつつ、この印画紙Pを気体中
の搬送路に沿って搬送させる安定化処理部83と、安定
化処理された印画紙Pを乾燥させる乾燥室84を有し、
乾燥室84で乾燥された印画紙をプリントとしてソータ
9に送り出すものである。
【0061】そして、安定化処理部83では、主に安定
化処理ラック200により、印画紙Pの表面に安定化液
を存在させつつ、印画紙Pを気体中の搬送路に沿って搬
送させて、印画紙Pを処理するものである。
【0062】そして、安定化液容器25は、安定化処理
部83で用いられる新液の安定化液を貯留する。そし
て、ポンプ35が安定化液容器25から安定化処理ラッ
ク200に規定量の新液の安定化液を供給する。また、
液貯留部215が安定化処理部83の底に設けられてい
る。そして、この液貯留部215の底に廃液管232が
接続されている。廃液管232を通して液貯留部215
に溜まっている安定化液廃液215は、安定化液廃液容
器26に排出される。
【0063】そして、安定化液廃液容器26には、安定
化液廃液容器26に貯留されている安定化液廃液を加熱
するヒータ32と、安定化液廃液容器26に貯留されて
いる安定化廃液の気液界面に送風する送風部材31と、
液面センサ33と、オーバーフロー口37とが設けられ
ている。ダクト28が、安定化液廃液容器26の送風部
材31の送風方向の先に接続されていて、自動現像機外
部まで伸びている。
【0064】また、漂白定着処理部82で用いられる漂
白定着液の水分の補充のために、適宜、定量ポンプであ
るポンプ36が安定化液廃液容器26から規定量の安定
化液廃液を漂白定着処理部82に送る。
【0065】また、液面センサ33は、安定化液廃液容
器26のポンプ36が安定化液廃液を漂白定着処理部8
2に送るための口の位置よりも高い位置の所定位置より
低い位置に安定化廃液の気液界面の位置があるか否かを
検出するセンサである。そして、液面センサ33が所定
位置より低い位置に安定化廃液の気液界面の位置がある
ことを検出すると、ポンプ35が安定化液容器25から
安定化処理ラック200に規定量の新液の安定化液を供
給する。
【0066】また、オーバーフロー口37は、ダクト2
8が接続されている位置や送風部材31の位置より低い
位置に設けられており、安定化液廃液容器26に貯留さ
れている安定化液廃液がダクト28や送風部材31に触
れないようになっている。そして、オーバーフロー口3
7からオーバーフローした安定化液廃液は別の安定化液
廃液容器27に流下し、貯留される。
【0067】そして、ヒータ32が安定化液廃液容器2
6に貯留されている安定化液廃液を加熱し、送風部材3
1が安定化液廃液容器26に貯留されている安定化廃液
の気液界面に送風し、ダクト28から自動現像機外部に
排気することにより、安定化液廃液容器26に回収され
た安定化液廃液の蒸発を促進する。
【0068】また、安定化処理部83内部の温度を検出
する温度計60が設けられていて、この温度計60によ
り検出された安定化処理部83内部の温度の経時変化に
応じて、蒸発量を推定し、推定した蒸発量が所定量の整
数倍に到達する毎に、ポンプ35が、安定化液を収容す
る安定化液容器25から安定化処理ラック200に所定
量の安定化液を供給する。
【0069】また、この自動現像機が現像処理する感光
材料の面積を累計し、所定の面積の整数倍に到達する毎
に、ポンプ35が、安定化液を収容する安定化液容器2
5から安定化処理ラック200に所定量の安定化液を供
給する。
【0070】次に、安定化処理部83の安定化処理ラッ
ク200の概略構成図である図9を用いて安定化処理部
83の安定化処理ラック200について説明する。安定
化処理部83の安定化処理ラック200は、安定化液を
一旦溜める液溜部300a,300b,300c,・・
・300dが複数略鉛直方向に併設されており、(好ま
しい例としては、14の液溜部が鉛直方向に併設されて
いるものである。)複数の液溜部300a,300b,
300c,・・・300dの各々が、安定化液を一旦溜
める液溜皿301a,301b,301c,・・・30
1dと、液溜皿301a,301b,301c,・・・
301dに一旦溜められた安定化液に一部が浸漬するよ
うに設けられ、感光材料を下方から上方へと略鉛直方向
に搬送するニップ搬送用ローラ1a,1b,1c,・・
・1dの対と、を有し、安定化液を上方の液溜部から下
方の液溜部に順次落下させる構造であり、感光材料表面
に安定化液を存在させつつ、当該感光材料を気体中の搬
送路に沿って下方から上方へと略鉛直方向に搬送させ
て、当該感光材料を処理する。
【0071】そして、安定化処理部83の最上方の液溜
部300aの安定化液溜皿301aに、ポンプ35が供
給する安定化液容器25(図8参照)からの新液の安定
化液をノズル202から供給する。
【0072】そして、各安定化液溜皿301a,301
b,301c,・・・301dの一端部の底に液落下口
314a,314b,314c,・・・314dが設け
られている。そして、安定化液は、各安定化液溜皿30
1a,301b,301c,・・・の液落下口314
a,314b,314c,・・・314dから、下方に
隣接する安定化液溜皿301b,301c,・・・30
1dに順次落下する。そして、最後に、安定化液は、液
貯留部215に落下する。このように、安定化液は上方
から下方に1パスで使用される(安定化液は上方の液溜
部から下方の液溜部へとのみ移動し、上方の液溜部へ逆
流したり戻される安定化液がないということ)。
【0073】また、安定化液溜皿301a,301b,
301c,・・・301dに貯留された安定化液に、ニ
ップ搬送用ローラ1a,1b,1c,・・・1dが直接
浸漬し、ニップ搬送用ローラ1a,1b,1c,・・・
1dが回転することにより、安定化液をニップ搬送用ロ
ーラ1a,1b,1c,・・・1dの周面上に供給し、
ニップ搬送用ローラ1a,1b,1c,・・・1dによ
り印画紙に安定化液を供給する。
【0074】そして、ニップ搬送用ローラ1a,1b,
1c,・・・1dの対により、印画紙は下方から上方に
搬送されるので、多段向流方式の処理ができる。従っ
て、安定化処理の効率が向上する。
【0075】なお、各安定化液溜皿301a,301
b,301c,・・・301dの液落下口314a,3
14b,314c,・・・314dは、ニップ搬送用ロ
ーラ1a,1b,1c,・・・1dが浸漬する領域より
搬送幅方向一端側に設けられている。そして、液落下口
314a,314b,314c,・・・314dの位置
は、交互に図9で左右逆になるように設けられている。
即ち、隣接する液溜部300の安定化液溜皿301どう
しは、ニップ搬送用ローラが浸漬する領域を挟んで反対
側に、液落下口314が設けられている。これにより、
途中の安定化液溜皿301を抜かして安定化液が下方の
安定化液溜皿301に落下してしまうことを防止し、落
下する安定化液が各安定化液溜皿301のほぼ全体を流
れてから、下方の安定化液溜皿301に落下するので、
安定化液の更新が良好で、安定化処理の処理性をより向
上させることができる。
【0076】次に、図9、各液溜部300の平面図であ
る図10、及び、安定化処理ラックの側面図である図1
1に基づいて、各液溜部300について説明する。
【0077】各液溜部300の安定化液溜皿301の両
側には端板302が形成されている。
【0078】各液溜部300の安定化液溜皿301の液
溜面315の両側面には側板319が形成され、液溜面
315の搬送幅方向両端には端板302が形成されてい
る。そして、端板302の外側に板状の軸受固定部材3
04が設けられている。そして、軸受固定部材304
は、弾性変形により傾動可能に設けられたフック317
により、着脱自在に固定されている。なお、軸受固定部
材304の上方隅部には切り欠きが設けられていて、フ
ック317の上方には突起が設けられていて、軸受固定
部材304の上方隅部に設けられた切り欠きと係合する
ようになっている。
【0079】そして、この軸受固定部材304の孔に軸
受308が嵌められて固定されている。そして、軸受固
定部材304に固定された軸受308がニップ搬送用ロ
ーラ1の軸12を回動可能に支持している。そして、軸
12の両端部はEリング309により抜け止めされてい
る。
【0080】そして、この一対のニップ搬送用ローラ1
の軸12の軸受308より内側に、それぞれ、プーリ3
07が設けられ、プーリ307上からニップバネ310
により互いに近づく方向に所定のバネ力で付勢されてい
る。そして、このニップ搬送用ローラ1の回転によりニ
ップ搬送用ローラ1の間を印画紙が搬送される。
【0081】また、端板302と軸受固定部材304の
間の両側面には端部側板318が設けられており、端部
側板318と端板302と軸受固定部材304とにより
囲まれた凹部303が形成されている。また、この凹部
303に液が溜まることを防止するために、凹部303
から液を排出するための排出孔311が形成され、凹部
303に落下した安定化液は排出孔311から下方へ落
下する。
【0082】安定化液溜皿301には、スリット312
が形成され、印画紙は下方からスリット312を通過し
て、安定化液溜皿301に溜まっている安定化液に接触
した後、一対のニップ搬送用ローラ1の間に挟まれ、一
対のニップ搬送用ローラ1の回転により略鉛直方向に下
方から上方へと搬送される。スリット312の搬入側
(安定化液溜皿301の底面側)には、両側に印画紙の
搬入を案内するガイド313が形成されている。また、
安定化液溜皿301の一端部には、一対の液落下口31
4が形成され、安定化液溜皿301に貯留された安定化
液は液落下口314から下方に隣接する液溜部300の
安定化液溜皿301に順次落下する。このように、上方
の安定化液溜皿301の液落下口314から下方の安定
化液溜皿301に安定化液を順次落下させながら印画紙
の表面に処理液を存在させつつ安定化液溜皿301のス
リット312を通過する印画紙をニップ搬送用ローラ1
により気体中を略鉛直方向に下方から上方へと搬送させ
て、多段向流方式で処理する。
【0083】そして、ニップ搬送用ローラ1の外周面
(搬送ローラが搬送中に印画紙と接する部分の表面)が
ゴム硬度で、20゜以上80゜以下のゴムである搬送ロ
ーラであることが好ましい。このようなゴムとしては、
エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、エチ
レン−プロピレンゴム(EPM)、シリコンゴム、クロ
ロプレンゴム(CR)、ハロゲン化ブチルゴム、フッ素
ゴム、塩化ポリエチレンゴムなどが挙げられる。これら
のゴムは、耐薬品性、耐久性を有し、適度な絞り性能を
有するので、印画紙がスリット312を通過して、安定
化液溜皿301に溜まっている安定化液に接触した後、
一対のニップ搬送用ローラ1の間に挟まれ、ニップ搬送
用ローラ1により絞られるので、次の液溜部300への
安定化液の持ち出し量が少なくなり、良好な多段向流状
態になり、処理性をより向上させることができ、処理部
にある処理液の液量を少なくし、小型化しつつ、迅速処
理及び低補充化が可能となる。
【0084】また、液溜皿301の搬送ローラ305が
浸漬する領域と液落下口314との間に、堰320が設
けられている。これにより、安定化処理部83内にある
安定化液の量が少なくなり、同じ新液の安定化液の供給
で、安定化液の更新率を高め、安定化処理の処理性をよ
り向上させることができる。従って、安価な構造で安定
化処理の処理性をより向上させることができ、白地性や
画像保存性を向上させることができる。
【0085】なお、堰320の上端部の形状は、上端部
の断面形状が半円形状であるなど、曲面であることが、
表面張力が働きにくく、堰320を越えて安定化液が流
れやすく、安定化液溜皿301に溜められている安定化
液の液面の変動が少ないので好ましい。
【0086】また、図10に示すように、安定化液溜皿
301の安定化液を溜めている内面の所定位置に、温度
を検出するための熱電対316が設けられている。そし
て、この熱電対316によって、この熱電対316が設
けられた所定位置まで安定化液が溜められているか否か
検出できる。なぜなら、安定化処理部83内の安定化液
と安定化処理部83内の空気の温度が相違するからであ
る。なお、実際には、安定化液の蒸発などによっても温
度が変化することもあるが、安定化液の蒸発などによる
温度変化を識別するデータを予め用意しておき、このデ
ータに基づいて、安定化液の液面が低くなることによる
安定化処理部83内の安定化液の温度からと安定化処理
部83内の空気の温度に移行したことだけを良好に検出
することができる。また、温度変化データとして、温度
の時間微分値、時間積分値及び絶対値のいずれか2つ以
上に基づいて判断することが好ましい。
【0087】そして、熱電対316が検出した温度変化
の結果に応じて、蒸発補正のタイミングを決定し、ポン
プ35などが新液の安定化液を供給する。
【0088】これにより、安定化液溜皿301の安定化
液を溜めている内面の所定位置に設けられた温度を検出
する熱電対温度検出部材により、安定化液溜皿301に
溜められている安定化液が、所定位置まで溜められてい
るか否か良好に検出することができ、良好に安定化液の
蒸発分を補充することができ、安定化処理の処理安定性
を向上できる。なお、この熱電対316は、全ての安定
化液溜皿301に設ける必要が無く、最も蒸発補正を良
好に制御しやすい1又は2つの安定化液溜皿301に設
けるだけでもよい。また、この熱電対316の代わり
に、白金抵抗体やサーミスタなどの温度検出用素子であ
ってもよい。
【0089】安定化液溜皿301内の各部材の高さは、
以下の順に高い。すなわち、液落下口314の上端位
置、搬送ローラ305の下端位置、熱電対316の位
置、堰320の上端位置、スリット312の外周部の位
置、ニップ搬送用ローラ1の軸12の下端位置、安定化
液溜皿301の外周上端の位置の順に高い。なお、搬送
ローラ305の下端位置、熱電対316の位置及び堰3
20の上端位置は同じ高さでもよい。また、液落下口3
14の上端位置が安定化液溜皿301内の安定化液を溜
める領域の下端位置と同じ高さであってもよい。
【0090】そして、この自動現像機8により、印画紙
表面に安定化を存在させつつ、この印画紙を気体中の搬
送路に沿って略鉛直方向に下方から上方へと搬送させ
て、この印画紙を安定化処理する安定化処理部83を有
するから、安定化処理部83に存在する安定化液の液量
が少なく、かつ、多段向流の処理性の高い安定化処理が
でき、新液の安定化液の供給量を少し増加させるだけ
で、安定化液の更新率が高くなり安定化処理の処理性を
向上させることができる。
【0091】そして、ニップ搬送用ローラ1として、ロ
ーラ胴体11の基体111が樹脂製である実施形態1〜
5のニップ搬送用ローラを用いることにより、軽量、安
価であり、かつ、ローラ胴体11中央の浮き上がりを抑
制することができ、良好に搬送することができるので、
印画紙を良好にニップ搬送することができ、搬送ジャム
や処理ムラなどの発生を防止できる。
【0092】
【発明の効果】本発明のニップ搬送用ローラにより、使
用する材料に依らず、ローラの軸の両端部で押圧してニ
ップした場合に、ローラ胴体の角を支持点にして、ロー
ラ胴体中央が浮き上がってしまうことを良好に抑制でき
る。
【0093】また、本発明の自動現像機により、ローラ
の軸芯の両端部で押圧してニップした場合に、ローラ胴
体の角を支点にして、ローラ胴体中央が浮き上がってし
まうことを良好に抑制できる安価なニップ搬送用ローラ
を設けることによって、安価で、かつ、感光材料を良好
にニップ搬送することができ、搬送ジャムや処理ムラな
どのトラブルの発生を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例のニップ搬送用ローラの概略断面図
(A)とニップした状態の概略断面図(B)。
【図2】実施形態1のニップ搬送用ローラの概略断面図
(A)とニップした状態の概略断面図(B)。
【図3】実施形態2のニップ搬送用ローラの概略断面図
(A)とニップした状態の概略断面図(B)。
【図4】実施形態3のニップ搬送用ローラの概略断面図
(A)とニップした状態の概略断面図(B)。
【図5】実施形態4のニップ搬送用ローラの概略断面図
(A)とニップした状態の概略断面図(B)。
【図6】実施形態5のニップ搬送用ローラの概略断面図
(A)とニップした状態の概略断面図(B)。
【図7】実施形態1〜5のニップ搬送用ローラが用いら
れるプリンタプロセッサの一例を示す概略構成図。
【図8】図7に示すプリンタプロセッサの自動現像機を
示す概略構成図。
【図9】図8に示す自動現像機の安定化処理ラックを示
す概略構成図。
【図10】図9に示す安定化処理ラックの各液溜部の平
面図。
【図11】図9に示す安定化処理ラックの側面図であ
る。
【符号の説明】
1 ニップ搬送用ローラ 7 自動焼付装置 8 自動現像機 9 ソータ 11 ローラ胴体 12 軸 13 固定部材 14 弾性部材 15 保持部材 81 発色現像処理部 82 漂白定着処理部 83 安定化処理部 84 乾燥室 300 液溜部 301 安定化液溜皿 302 端板 314 液落下口

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状のローラ胴体と、軸と、前記ロー
    ラ胴体に前記軸を固定するための固定部材とを有するニ
    ップ搬送用ローラにおいて、前記固定部材は、前記ロー
    ラ胴体の両端位置には固定されておらず、前記ローラ胴
    体の内側に入った部分で前記軸を固定するものであるこ
    とを特徴とするニップ搬送用ローラ。
  2. 【請求項2】 前記固定部材は、全て、前記ローラ胴体
    の両端位置から前記ローラ胴体の1/10以上の長さ内
    側に入ったところで固定されていることを特徴とする請
    求項1に記載のニップ搬送用ローラ。
  3. 【請求項3】 前記固定部材は、二つあり、全て、前記
    ローラ胴体の両端位置から前記ローラ胴体の4/10以
    下の長さ内側に入ったところで固定されていることを特
    徴とする請求項1又は2に記載のニップ搬送用ローラ。
  4. 【請求項4】 前記ローラ胴体が樹脂製であることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のニップ搬
    送用ローラ。
  5. 【請求項5】 前記ローラ胴体が、円筒状の基体と、前
    記基体の外周に巻かれたゴムとを有するものであること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のニッ
    プ搬送用ローラ。
  6. 【請求項6】 前記ローラ胴体の少なくとも基体と前記
    軸と前記固定部材とが、一体樹脂成型されたものである
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    ニップ搬送用ローラ。
  7. 【請求項7】 前記ローラ胴体の両端に、弾性部材が嵌
    められていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    1項に記載のニップ搬送用ローラ。
  8. 【請求項8】 円筒状のローラ胴体と、軸と、前記ロー
    ラ胴体に固定され前記軸を保持するための保持部材とを
    有するニップ搬送用ローラにおいて、前記保持部材は、
    弾性部材であることを特徴とするニップ搬送用ローラ。
  9. 【請求項9】 前記保持部材は、前記ローラ胴体の両端
    位置には固定されておらず、前記ローラ胴体の内側に入
    った部分で前記軸を保持するものであることを特徴とす
    る請求項8に記載のニップ搬送用ローラ。
  10. 【請求項10】 前記ローラ胴体の少なくとも基体が樹
    脂製である請求項1〜9のいずれか1項に記載のニップ
    搬送用ローラを有することを特徴とする自動現像機。
  11. 【請求項11】 処理液を一旦溜める液溜部が、3つ以
    上略鉛直方向に併設されており、前記液溜部の各々が、
    処理液を一旦溜める液溜皿と、前記液溜皿に一旦溜めら
    れた処理液に一部が浸漬するように設けられ、感光材料
    を略鉛直方向に搬送する前記ニップ搬送用ローラと、を
    有し、処理液を上方の液溜部から下方の液溜部に順次落
    下させる構造であり、感光材料表面に処理液を存在させ
    つつ、当該感光材料を気体中の搬送路に沿って略鉛直方
    向に搬送させて、当該感光材料を処理する処理部を有す
    る請求項10に記載の自動現像機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005263388A (ja) * 2004-03-17 2005-09-29 Kawaju Gifu Engineering Kk トラフユニットおよびそれを用いた空気浮上式ベルトコンベア装置
KR100855223B1 (ko) 2008-01-30 2008-08-29 김수현 롤러 및 롤러제조방법

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