JPH11207917A - ヘアーライン調模様を有する樹脂フィルムとその製造方法 - Google Patents

ヘアーライン調模様を有する樹脂フィルムとその製造方法

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JPH11207917A
JPH11207917A JP3050198A JP3050198A JPH11207917A JP H11207917 A JPH11207917 A JP H11207917A JP 3050198 A JP3050198 A JP 3050198A JP 3050198 A JP3050198 A JP 3050198A JP H11207917 A JPH11207917 A JP H11207917A
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resin film
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JP3050198A
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Kazunori Takahashi
和則 高橋
Bunjiro Tomoe
文次郎 巴
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鮮明かつ立体的印象を与えるヘアーライン調
模様を有する樹脂フィルムとその樹脂フィルムを簡単に
得ることのできる製造方法を提供する。 【解決手段】 透明又は半透明樹脂からなる表面層11
とその裏面13に積層された半透明または不透明樹脂か
らなる裏面層21とよりなって、前記表面層の裏面には
細かい凹部14によるヘアーライン調模様15が形成さ
れ、前記凹部を裏面層が埋めている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ヘアーライン調
模様を有する樹脂フィルムとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム等からなる金属製品におい
ては、図9に示すような細かい線によって構成されるヘ
アーライン調模様70の形成されたものがある。このヘ
アーライン調模様70は、装飾性や高級感を高める効果
があるため、近年、樹脂製品の表面にも適用することが
試みられている。
【0003】従来において提案されているヘアーライン
調模様を有する樹脂製品としては、図10に示すものが
ある。図10(A)に示すものは、透明樹脂からなる基
材層71の裏面にヘアーライン調模様72をシルク印刷
やグラビア印刷等で印刷し、該ヘアーライン調模様72
の表面に所要の色のベース印刷面73を設けた構成から
なる。図10(B)に示すものは、樹脂からなる基材層
75の表面にベース印刷面76を設け、さらにそのベー
ス印刷面76の表面にヘアーライン調模様77を印刷し
た構成からなる。また、図10(C)に示すものは、樹
脂78の表面に直接ヘアーライン調模様79を印刷した
構成からなる。
【0004】しかし、図10(A),(B),(C)に
示したものは、いずれもヘアーライン調模様が印刷によ
って形成されているため、線自体に丸みがあって鮮明さ
に欠けるのみならず、模様が平面的となって立体感に欠
けることから、装飾性に劣る問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、前記の点
に鑑みなされたもので、鮮明かつ立体的印象を与えるヘ
アーライン調模様を有する樹脂フィルムとその樹脂フィ
ルムを簡単に得ることのできる製造方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るヘアーラ
イン調模様を有する樹脂フィルムの発明は、透明又は半
透明樹脂からなる表面層とその裏面に積層された半透明
または不透明樹脂からなる裏面層とよりなって、前記表
面層の裏面には細かい凹部によるヘアーライン調模様が
形成され、前記凹部を裏面層が埋めていることを特徴と
する。この請求項1の発明では、前記ヘアーライン調模
様が細かい凹部によって構成されるため、立体感を有し
装飾性の高いものとなっている。さらに、前記細かい凹
部を半透明または不透明樹脂からなる裏面層が埋めてい
るため、前記凹部すなわちヘアーライン調模様が明確な
立体感を有するようになる。
【0007】請求項2に係る発明は、前記細かい凹部
が、表面層の裏面を冷却しながらブラシ等の傷付け具で
擦ることによって形成された引っ掻き傷からなることを
特徴する。この請求項2の発明では、前記引っ掻き時の
摩擦熱で樹脂フィルムが軟化して引っ掻き傷(細かい凹
部)が底の丸いぼやけたものとなるのを防ぐことができ
るため、鮮明なヘアーライン調模様が得られる。
【0008】請求項3に係るヘアーライン調模様を有す
る樹脂フィルムの製造方法に関する発明は、透明または
半透明樹脂からなるフィルムの片面に冷却液を供給しな
がら前記フィルムの片面をブラシ等の傷付け具で引っ掻
き、該引っ掻き傷からなる細かい凹部で構成されるヘア
ーライン調模様を前記フィルムの片面に形成する工程
と、前記フィルムのヘアーライン調模様が形成された面
に前記凹部を埋める半透明または不透明樹脂からなる裏
面層を形成する工程とを備えることを特徴とする。この
請求項3の発明によれば、請求項1または2に係るヘア
ーライン調模様を有する樹脂フィルムを簡単に得ること
ができる。
【0009】請求項4に係る発明は、請求項3の発明に
おいて、樹脂フィルムを冷却液中に導入し、該冷却液中
でフィルムの片面をブラシ等の傷付け具で引っ掻くこと
によって、ヘアーライン調模様を形成することを特徴と
する。通常、樹脂フィルムの表面は撥水性を有していて
液体が付着し難いため、効率よく冷却しずらいのである
が、この請求項4の発明では、冷却液中でフィルムの片
面を引っ掻くため、フィルムの引っ掻かれる片面を確実
に冷却することができ、引っ掻く際の摩擦熱で引っ掻き
部が軟化して凹部が丸くなるのを効率良く防いで鮮明な
ヘアーライン調模様を形成することができる。
【0010】請求項5に係る発明は、請求項3または4
において、傷付け具がセル膜の除去された三次元網状骨
格構造の発泡体からなることを特徴とする。このセル膜
の除去された三次元網状骨格構造の発泡体は、公知の如
く、細い骨格が繊維状に絡まったものであって、しかも
適度な弾性と硬さを有するため、細かい凹部からなるヘ
アーライン調模様を樹脂フィルムに良好に形成すること
ができる。
【0011】請求項6に係る発明は、請求項3から5の
いずれかにおいて、フィルムの片面に削りかす洗浄用液
体を流しながら傷付け具によってフィルムの片面を引っ
掻くことを特徴とする。この請求項6の発明では、引っ
掻き時に生じる削りかすによって邪魔されることなく樹
脂フィルムを引っ掻くことができるので、得られるヘア
ーライン調模様に部分的な欠如や乱れ等を生じ難い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下図面を用いてこの発明を詳細
に説明する。図1は、この発明のヘアーライン調模様を
有する樹脂フィルムの一実施例に係る斜視図、図2はそ
の断面図、図3はこの発明の製造方法の一実施例におけ
る引っ掻き時を示す図、図4は同実施例における引っ掻
き後のフィルムを拡大して示す断面図、図5は同実施例
における裏面層形成時を示す図、図6はこの発明の製造
方法の他の実施例を示す図、図7は傷付け具の一例を示
す斜視図、図8は図7の傷付け具の拡大図である。
【0013】図1および図2に示すへラーライン調模様
を有する樹脂フィルム10は、表面層11と裏面層21
との二層構造よりなり、前記表面層11を表側にして成
形品等の表面に貼着されるものである。なお、樹脂フィ
ルム10はシート状と称されるものも含む。
【0014】表面層11は、意匠面を構成するもので、
表面層11の表面12から裏面13を透視できる透明又
は半透明樹脂からなる。その樹脂の材質は適宜のものと
されるが、特に塩化ビニル樹脂等のような軟質の熱可塑
性樹脂は引っ掻き傷による細かい凹部からなるヘアーー
ライン調模様を形成し易いため、好ましいものである。
また表面層11の厚みもフィルム10の用途等によって
適宜とされるが、例として0.1mm〜0.8mm程度
を示す。
【0015】前記表面層11の裏面13には、細かい凹
部14からなるヘアーライン調模様15が形成されてい
る。この凹部14は表面層11の裏面13から表面12
に向かって窪んでいるため、表面層11の表面12から
透視されるヘアーライン調模様15が立体感を有するも
のとなる。また、ヘアーライン調模様15が表面層11
の裏面13にあって保護されているため、表面層11表
面の擦れ等によってもヘアーライン調模様15が削れた
りして不鮮明になることがない。
【0016】前記細かい凹部14は、ブラシやサンドペ
ーパー等の傷付け具によって形成された引っ掻き傷で構
成され、特に表面層11の裏面13を冷却しながらブラ
シ等の傷付け具で擦ることによって形成されたものが好
ましい。このように冷却しながら形成された凹部14
は、引っ掻き時の摩擦熱で引っ掻き部分の樹脂が軟化し
て引っ掻き傷(凹部14)の底が丸くなるのを防ぐこと
ができるため、鮮明なものとなり、ヘアーライン調模様
15を明確にする。なお、へーライン調模様15は、こ
の例のような年輪状のものに限られず、適宜、従来技術
で示した図9のような柾目調(直線状)のもの、あるい
はその他のものとされる。
【0017】裏面層21は、半透明または適宜の色に着
色された不透明樹脂からなり、印刷されたものあるいは
塗膜、または押出成形やカレンダー成形で成形された樹
脂層で構成される。この裏面層21は、表面層11との
接着性が良好なものが選択される。例えば、表面層11
が塩化ビニル樹脂からなる場合には、裏面層21も塩化
ビニル樹脂系の塗膜とする等である。
【0018】前記裏面層21は、表面層11裏面13の
細かい凹14部を埋めて形成されており、それによっ
て、前記凹部14によるヘアーライン調模様15が表面
層11の表面12側から明確、かつより立体的に透視で
きるようになっている。なお、裏面層21の裏面22は
成形品等への貼着面となるため、平滑とされるのが好ま
しい。また裏面層22の厚みは、フィルム10に求めら
れる柔軟性等に応じて適宜の厚みとされるが、例として
0.02〜0.8mmのものを示す。
【0019】次に、前記ヘアーライン調模様を有する樹
脂フィルム10の製造方法の一実施例について説明す
る。この製造方法の例は、長い樹脂フィルムからヘアー
ライン調模様を有する樹脂フィルムを製造するもので、
引っ掻き工程と、裏面層形成工程とを含む。
【0020】引っ掻き工程では、図3に示すように、供
給ロール31に巻き取られた透明または半透明の樹脂フ
ィルム11Aを、回転ベルト32上に導いて一方向へ供
給する。そして、前記回転ベルト32上に位置する樹脂
フィルム11Aの上側片面13Aに冷却液34を供給し
ながら傷付け具37で樹脂フィルム11Aの上側片面1
3Aを擦って傷を付け、図4に示すように細かい凹部1
4Aからなるヘアーライン調模様15Aを形成する。樹
脂フィルム11Aの材質としては塩化ビニル樹脂等の軟
質熱可塑性樹脂が好適である。符号35は駆動モータ等
の駆動源に接続された回転ロール,36は支持ロールで
ある。
【0021】前記冷却液34は、傷付け具37で擦られ
る樹脂フィルム11Aの片面13Aが摩擦熱で軟化して
細かい凹部14の底部が丸く形成されるのを防ぎ、それ
によって鮮明な凹部14からなるヘアーライン調模様1
5を形成できるようにするもので、水やオイル等の冷却
媒体が用いられる。この冷却液34の温度は、樹脂フィ
ルム11Aを軟化温度以下に冷却できる範囲であればよ
く、通常20〜30℃程度の室温とされる。この例で
は、ノズル38から室温の水を散水している。また、ノ
ズル38を傷付け具37の近傍に配設することにより削
りかすを洗浄することができる。
【0022】前記傷付け具37は、樹脂フィルム11A
の片面13Aに傷を付けて細かい凹部14を形成するた
めのもので、ブラシやサンドペーパー等の公知のものが
用いられる。この例では電動またはエア等を駆動原とす
る回転装置39の先端にブラシからなる傷付け具37を
取り付け、該傷付け具37を樹脂フィルム11Aに接触
させながら回転させている。また、傷付け具37として
は、図7およびその先端Aの拡大図を示す図8のよう
に、セル膜の除去された三次元網状骨格構造の発泡体4
0からなるものが、適度な硬さ、弾性等を有する点で好
適である。その場合、セル膜の除去された三次元網状骨
格構造の発泡体40を所定寸法に裁断し、その裁断面4
1が前記樹脂フィルム11Aの片面13Aと接触するよ
うにすれば、裁断によって鋭角となった骨格の切断端部
で樹脂フィルム11Aの片面13Aを引っ掻くことがで
きるため、より鮮明な凹部14を形成でき、より明確な
ヘアーライン調模様15を得ることができる。
【0023】前記細かい凹部14からなるヘアーライン
調模様15を樹脂フィルム11Aの片面13Aに形成し
た後、引っ掻きによる削りかすを除去するための洗浄
と、前記冷却液除去のための乾燥を行なう。この例で
は、前記洗浄と乾燥作業を、前記樹脂フィルム11Aの
少なくとも片面(凹部形成面)13Aにエアー43を吹
き付けることによって一つの作業で兼用している。その
後、樹脂フィルム11Aは、回転ベルト32の他端上方
に設けられた巻き取りロール45に一旦巻き取られる。
【0024】次いで、裏面層形成工程が行われる。この
工程では、前記細かい凹部14からなるヘアーライン調
模様15の形成された樹脂フィルム11Aを、図5に示
すように、巻き取りロール45から引き出して、その細
かい凹部の形成された片面13Aに塗料46を吹き付
け、前記凹部14を埋める塗膜よりなる裏面層21Aを
形成する。この例では、塗料吹き付け後に温風47を吹
き付けて裏面層21Aの乾燥を行っている。これによっ
て、へアーライン調模様の形成された樹脂フィルム10
Aが得られる。このヘアーライン調模様の形成された樹
脂フィルム10Aは、前記透明または半透明樹脂フィル
ム11A、裏面層21A、凹部14Aおよびヘアーライ
ン調模様15Aが、図1,図2における表面層11、裏
面層21、凹部14およびヘアーライン調模様15にそ
れぞれ対応する。前記ヘアーライン調模様の形成された
樹脂フィルム10Aは、製品ロール49に巻き取られ、
その後の使用に供される。なお、前記裏面層21Aの形
成を塗装に代えて公知の印刷によって行ってもよい。
【0025】前記製造方法の発明の他の例について図6
を用いて説明する。この例も長い樹脂フィルムからヘア
ーライン調模様を有する樹脂フィルムを製造するもの
で、引っ掻き工程と裏面層形成工程とを含む。
【0026】引っ掻き工程では、まず巻き取りロール5
1から透明または半透明の樹脂フィルム11Bを引き出
して冷却液槽52中に導き、該冷却液槽52に蓄えられ
た水やオイル等の冷却液53中で樹脂フィルム11Bの
片面13Bをブラシ等の傷付け具54で擦り、傷を付け
ることによって、図4に示した前記細かい凹部14Aと
同様の凹部14Bを形成し、該凹部14Bからなるヘア
ーライン調模様15Bを形成する。その場合、樹脂フィ
ルム11Bは、通常表面が撥水性からなるため、単に樹
脂フィルム11B表面に冷却液を供給しただけでは冷却
液が樹脂フィルム表面に確実に付着しずらく、効率よく
冷却できないこともある。しかし、この例においては、
冷却液53中で樹脂フィルム11Bの片面13Bを傷付
け具54で擦るため、樹脂フィルム11Bの擦られる面
が確実に冷却液53で冷却され、傷付け具54による摩
擦熱で生じる前記不具合を確実に防止でき、鮮明な凹部
14Bからなる明確なヘアーライン調模様15Bが得ら
れる。冷却液53の温度は、樹脂フィルム11Bの軟化
を防止できる温度であればよく、適宜とされるが、例と
して20〜30℃程度を示す。符号55は傷付け具54
を回転させるための電動あるいはエア等を駆動源とする
回転装置の先端部、59は樹脂フィルム11Bの受け台
を示す。
【0027】さらに、前記傷付け具54と樹脂フィルム
11Bとの接触部に向けて水等からなる洗浄液体56を
強く流すことによって、前記傷付けによって生じた削り
かすを樹脂フィルム11Bの片面13Bから除去してい
る。これによって、削りかすに邪魔されることなく、効
率よく、かつ正しく樹脂フィルム11Bの片面13Bに
細かい凹部14Bを形成することができ、形状の崩れ
や、ぼやけた所の無い良好なヘアーライン調模様15B
が得られる。
【0028】前記ヘアーライン調模様形成後、樹脂フィ
ルム11Bを冷却液体53から取り出し、その樹脂フィ
ルム11Bにエアー57を吹き付けて乾燥を行うととも
に削りかすの残りを除去し、巻き取りロール58に巻き
取る。その後、図5で説明したのと同様にして、前記ヘ
アーライン調模様の形成された樹脂フィルム11Bに、
前記細かい凹部14Bを埋める裏面層21Bを形成し
て、ヘアーライン調模様を有する二層構造の樹脂フィル
ム10Bとし、その樹脂フィルム10Bを製品ロール6
0に巻き取る。樹脂フィルム11B、裏面層21B、凹
部14B、へーライン調模様15Bは、図1、図2にお
ける表面層11、裏面層21、凹部14およびヘアーラ
イン調模様15にそれぞれ対応する。なお、この例にお
いても、前記裏面層21Bは印刷よって形成してもよ
く、また、傷付け具54は図7に示したセル膜の除去さ
れた三次元網状骨格構造の発泡体40からなるものが好
ましい。
【0029】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明の
ヘアーライン調模様を有する樹脂フィルムによれば、透
明または半透明樹脂からなる表面層の裏面に細かい凹部
からなるヘアーライン調模様を形成し、その凹部を埋め
て半透明または不透明樹脂からなる裏面層を表面層の裏
面に設けた構成からなるため、表面層の表側から透視さ
れるへーライン調模様が立体的になるのみならず、裏面
層によって明確となり、さらに表面層の表面の摩耗等に
よってもヘアーライン調模様が消えたり損傷することが
ない。さらに、前記細かい凹部からなるへーライン調模
様が、樹脂フィルムを冷却しながら傷付け具で擦ること
によって形成されたものである場合には、細かい凹部が
丸くならず鋭角に形成されるため、鮮明かつ明確なヘア
ーライン調模様が得られる。
【0030】また、この発明の製造方法によれば、前記
のように立体的かつ明確なヘアーライン調模様を有し、
しかも表面の摩耗等でへーライン調模様が消えたり損傷
することのない樹脂フィルムを簡単に得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のヘアーライン調模様を有する樹脂フ
ィルムの一実施例に係る斜視図である。
【図2】図1に示す樹脂フィルムの断面図である。
【図3】この発明の製造方法の一実施例における引っ掻
き時を示す図である。
【図4】同実施例における引っ掻き後の樹脂フィルムを
拡大して示す断面図である。
【図5】同実施例における裏面層形成時を示す図であ
る。
【図6】この発明の製造方法の他の実施例を示す図であ
る。
【図7】傷付け具の一例を示す斜視図である。
【図8】図7の傷付け具の拡大図である。
【図9】ヘアーライン調模様を有する金属製品の斜視図
である。
【図10】従来のヘアーライン調模様を有する樹脂製品
の断面図である。
【符号の説明】
11 表面層 11A,11B 透明または半透明樹脂フィルム 14,14A,14B 細かい凹部 15,15A,15B ヘアーライン調模様 21,21A,21B 裏面層 34,53冷却液 37,54 傷付け具 40 セル膜の除去された三次元網状骨格構造の発泡体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明又は半透明樹脂からなる表面層とそ
    の裏面に積層された半透明または不透明樹脂からなる裏
    面層とよりなって、前記表面層の裏面には細かい凹部に
    よるヘアーライン調模様が形成され、前記凹部を裏面層
    が埋めていることを特徴とするヘアーライン調模様を有
    する樹脂フィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、細かい凹部が、表面
    層の裏面を冷却しながらブラシ等の傷付け具で擦ること
    によって形成された引っ掻き傷からなることを特徴とす
    るヘアーライン調模様を有する樹脂フィルム。
  3. 【請求項3】 透明または半透明樹脂からなるフィルム
    の片面に冷却液を供給しながら前記フィルムの片面をブ
    ラシ等の傷付け具で引っ掻き、該引っ掻き傷からなる細
    かい凹部で構成されるヘアーライン調模様を前記フィル
    ムの片面に形成する工程と、 前記フィルムのヘアーライン調模様が形成された面に前
    記凹部を埋める半透明または不透明樹脂からなる裏面層
    を形成する工程とを備えることを特徴とするヘアーライ
    ン調模様を有する樹脂フィルムの製造方法。
  4. 【請求項4】 透明または半透明樹脂からなるフィルム
    を冷却液中に導入し、前記液中でフィルムの片面をブラ
    シ等の傷付け具で引っ掻き、該引っ掻き傷からなる細か
    い凹部で構成されるヘアーライン調模様を前記フィルム
    の片面に形成した後、前記フィルムを冷却液から取り出
    す工程と、 前記フィルムのヘアーライン調模様が形成された面に前
    記凹部を埋める半透明または不透明樹脂からなる裏面層
    を形成する工程とを備えることを特徴とするヘアーライ
    ン調模様を有する樹脂フィルムの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3または4において、傷付け具が
    セル膜の除去された三次元網状骨格構造の発泡体からな
    ることを特徴とするヘアーライン調模様を有する樹脂フ
    ィルムの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項3から5のいずれかにおいて、フ
    ィルムの片面に削りかす洗浄用液体を流しながら傷付け
    具によってフィルムの片面を引っ掻くことを特徴とする
    ヘアーライン調模様を有する樹脂フィルムの製造方法。
JP3050198A 1998-01-27 1998-01-27 ヘアーライン調模様を有する樹脂フィルムとその製造方法 Pending JPH11207917A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007516114A (ja) * 2003-12-23 2007-06-21 エルジー・ケム・リミテッド 均一質無定形マーブル床材及びその製造方法
JP2010194993A (ja) * 2009-02-27 2010-09-09 Nissha Printing Co Ltd 高品質ヘアライン意匠加飾シートの製造方法

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