JPH06254938A - 巻取りコア及びその製造方法 - Google Patents

巻取りコア及びその製造方法

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JPH06254938A
JPH06254938A JP5067628A JP6762893A JPH06254938A JP H06254938 A JPH06254938 A JP H06254938A JP 5067628 A JP5067628 A JP 5067628A JP 6762893 A JP6762893 A JP 6762893A JP H06254938 A JPH06254938 A JP H06254938A
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core
winding
core material
uneven surface
winding core
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Masayasu Otake
正恭 大竹
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Tenryu Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面の十分な平滑性を確保することができる
とともに、再研磨が十分可能であり、しかもフィルムあ
るいはシート等の薄い長尺材料を高速で巻取るための十
分な剛性をも有した巻取コアを、簡単な構成によって提
供すること。 【構成】 フィルムあるいはシート等の薄い長尺材料を
巻取るための巻取コアであって、ガラス繊維、プラスチ
ック繊維、紙あるいは布等を主構成材料とした各種芯
材、これと発泡樹脂との複合体、または金属からなるコ
ア芯材11と、このコア芯材11の表面に形成した凹凸
面12と、この凹凸面12上に被覆・硬化した熱可塑性
または熱硬化性樹脂からなる表面層13とを備えたこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィルムあるいはシー
ト等の薄い長尺材料を巻取るための巻取コア、及びその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フィルムあるいはシート等の薄い長尺材
料を巻取るための巻取コアは、ガラス繊維、プラスチッ
ク繊維、紙あるいは布等を主構成材料としたものが種々
提案されてきており、出願人も、例えば特公平3−89
38号公報あるいは特公平3−56896号公報等によ
って具体的なものを種々提案してきている。これら既に
提案してきている巻取りコアは、フィルムあるいはシー
ト等の薄い長尺材料を高速で巻取るためのものであるた
め、非常に高い強度が必要とされるものであり、また巻
取った長尺材料にシワが生じないようにするために、表
面の十分な平滑性が要求されるものでもある。
【0003】また、この種の巻取りコアは、所謂ワンウ
エイものではなく、繰り返して使用することができるよ
うにすることが要望されているものである。そこで、も
し、表面に傷がついた場合には、その表面を再生して、
再び平滑な平面を形成できるようにすることが行われて
いる。つまり、従来の巻取りコアにおいては、その表面
に所謂合成樹脂からなる表面を形成して、平滑性を容易
に確保できるとともに、再生して再利用もできるように
するものとしているのである。
【0004】この従来の合成樹脂からなる表面は、上述
したような材料によって形成したコア芯材の表面に、熱
硬化性樹脂等をコートし、これを炉内で硬化させること
により形成しているものであるが、一回のコーティング
・硬化では、上述した再研磨ができるような厚さの表面
を形成することができないことから、このコーティング
・硬化の作業は数回以上繰り返さなければならないのも
のであった。従って、従来の巻取コアの製造には、相当
な時間と手間が掛かっていたものであり、そのコストも
相当なものであったのである。
【0005】そこで、本発明者等は、表面の十分な平滑
性と端部の欠けの防止及び及び再研磨が可能な巻取りコ
アを、低コストでしかも簡単に提供できるようにするに
はどうしたらよいかについて種々検討を重ねてきた結
果、本発明を完成したのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な実状及び経緯に基いてなされたものであり、その解決
しようとする課題は、この種の巻取りコアを簡単に製造
することができ、しかも低コストで社会的欲求であるリ
アイクル可能なコアを提供できるようにすることであ
る。そして、まず、請求項1に係る発明の目的とすると
ころは、表面の十分な平滑性を確保することができると
ともに、再研磨が十分可能であり、しかもフィルムある
いはシート等の薄い長尺材料を高速で巻取るための十分
な剛性をも有した巻取コアを、簡単な構成によって提供
することにある。そして、請求項2に係る発明の目的と
するところは、請求項1に係る巻取りコアを簡単かつ確
実に製造することのできる方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、まず、請求項1に係る発明の採った手段は、実施
例において使用する符号を付して説明すると、「フィル
ムあるいはシート等の薄い長尺材料を巻取るための巻取
コアであって、ガラス繊維、プラスチック繊維、紙ある
いは布等を主構成材料とした各種芯材、これと発泡樹脂
との複合体、または金属からなるコア芯材11と、この
コア芯材11の表面に形成した凹凸面12と、この凹凸
面12上に被覆・硬化した熱可塑性または熱硬化性樹脂
からなる表面層13とを備えたことを特徴とする巻取り
コア10」である
【0008】また、請求項2に係る発明の採った手段
は、同様に、「ガラス繊維、プラスチック繊維、紙ある
いは布等を主構成材料とした各種芯材、これと発泡樹脂
との複合体、または金属からなるコア芯材11と、この
コア芯材11の表面に形成した凹凸面12と、この凹凸
面12上に被覆・硬化した熱硬化性樹脂からなる表面層
13とを備えた巻取りコア10を、次の工程を経て製造
する方法。 (イ)コア芯材11の表面に、その主構成材料の性質に
よって予め、あるいはバフ研磨等の物理的研削・研磨、
または酸等による化学的研削・研磨によって凹凸面12
を積極的に形成する工程; (ロ)この凹凸面12を形成したコア芯材11を、型内
面が真円であるクロスダイ21内を通過させながら、こ
のコア芯材11の表面全体に、軟化させた熱可塑性樹脂
を連続的に添着する工程; (ハ)添着した熱可塑性樹脂を硬化する工程」である。
【0009】
【発明の作用】次に、各請求項に係る発明の作用を説明
するが、説明の順序として製造方法から説明した方が理
解し易いと思われるので、製造方法を先に説明する。
【0010】この巻取りコア10を製造するためには、
まずコア芯材11を形成しなければならないのである
が、このコア芯材11は、頭書したような従来技術によ
って形成したものを採用すればよいものであり、特にそ
の製造方法が限定されるものではない。つまり、このコ
ア芯材11は、ガラス繊維、プラスチック繊維、各種芯
材と発泡樹脂の複合体、鉄、紙あるいは布等を主構成材
料としたものであれば、何によって形成したものであっ
てもよいものである。勿論、このコア芯材11は、高速
回転される巻取りコア10を構成するものであり、しか
も所定の剛性を有したものである必要があるから、円筒
状のものとすることが必要ではある。
【0011】さて、コア芯材11の表面に凹凸面12を
形成するのであるが、この凹凸面12は、その主構成材
料の性質によって予め十分なものとして形成されていれ
ば、これを利用すればよいのである。例えば、このコア
芯材11を、上記特公平3−8938号公報あるいは特
公平3−56896号公報等によって提案しているよう
に、ガラス繊維をワインディングすることによって形成
したものである場合には、このコア芯材11の表面には
ワインディングによって凹凸面12が自然とできるもの
であるから、これをそのまま凹凸面12として利用して
も良いし、また使用される合成樹脂の調合によってもで
きる凹凸を利用してもよい。これに対して、このコア芯
材11の表面が、その主構成材料の性質によって凹凸の
ない平滑なものとして形成される場合には、この平滑面
を工具刃物による研削、バフ研磨あるいは砥石研削等の
物理的研削・研磨、または酸等による化学的研削・研磨
を施すことによって、凹凸面12を積極的に形成すれば
よいものである。
【0012】このようにして形成された凹凸面12は、
その表面に添着される熱硬化性樹脂のための所謂アンカ
ーとなるものであり、この凹凸面12は熱硬化性樹脂の
密着を確実に果たすものとなるものである。特に、完成
された巻取りコア10は、その軸心を中心にして高速回
転しながらフィルム等を巻回するものであるから、凹凸
面12としては、方向性があり、しかもその方向が巻取
りコア10の軸心と直交する方向とは異なっていること
が有利である。その理由は、巻取られたフィルム等は、
後述する表面層13と一体的となって一つの慣性物体と
なるのであり、一方コア芯材11は高速回転時の駆動力
あるいは制動力が直接加えられる部分となるものである
ため、コア芯材11と表面層13間には巻取りコア10
の半径方向に対する大きなズレ力が加えられることがあ
る。このため、このズレ力に対抗するためには、凹凸面
12に方向性があって、しかもその方向が巻取りコア1
0の軸心と直交する方向とは異なっていることが有利と
なるからである。
【0013】そして、本発明においては、この凹凸面1
2を形成したコア芯材11を、型内面が真円であるクロ
スダイ21内を通過させながら、このコア芯材11の表
面全体に、軟化させた熱可塑性樹脂を連続的に添着する
ものであるが、これによって表面層13となる部分が連
続的かつ短時間内に形成されるのである。つまり、この
熱硬化性樹脂のコア芯材11に対する一体化が一回の作
業によって完了するのであり、この巻取りコア10の製
造それ自体が非常に簡単になっているのである。
【0014】この熱可塑性樹脂の添着は、軟化された熱
可塑性樹脂を、型内面が真円となっているクロスダイ2
1を使用して行われるのであるから、熱硬化性樹脂がコ
ア芯材11の表面にて完全な円柱状のものとして添着さ
れるものであり、添着された熱可塑性樹脂は、コア芯材
11の表面に予め形成してある凹凸面12の形状に応じ
た内面のものとなって、凹凸面12を介してコア芯材1
1に完全に一体化されるのである。勿論、添着した熱可
塑性樹脂は、次の工程において冷却などの手段によって
硬化されるのであり、これにより、表面の所定の平滑性
を有する表面層13が完成されるのである。
【0015】従って、この製造方法によれば、必要とさ
れる物理的特性を備えた巻取りコア10を、確実かつ容
易に製造し得るのであり、この巻取りコア10を低コス
トで製造し得るのである。それだけでなく、この巻取り
コア10は、その表面層13が再研可能となっているか
ら、繰返し使用することを可能にしてリサイクルし得る
と同時に、短期間内に納品し得るものである。
【0016】以上のようにして製造した巻取りコア10
においては、その凹凸面12によってコア芯材11と表
面層13とが完全に一体化されているのであり、この巻
取りコア10を高速回転した場合に、コア芯材11と表
面層13間に剥離等の不具合な現象を生じさせることが
ないのである。また、この巻取りコア10は、コア芯材
11の表面に熱可塑性樹脂からなる表面層13を一体化
したものであるから、十分な剛性を有したものとなって
いるのである。従って、この巻取りコア10は、フィル
ムあるいはシート等の薄い長尺材料を巻取るためのもの
として必要な十分な表面平滑性と、高速回転に耐えられ
るような十分な剛性とを兼ね備えているのである。
【0017】また、以上のように製造した巻取りコア1
0にあっては、その表面側に熱可塑性樹脂からなる表面
層13が形成してあるのであるから、もし、この表面層
13の表面に傷が付いたとしても、表面層13の表面を
研磨すれば、熱可塑性樹脂からなる平滑な表面が再び露
出することになるのである。従って、この巻取りコア1
0は、簡単な再生作業によってその再利用を図り得るの
である。
【0018】
【実施例】次に、本発明に係る巻取りコア10及びその
製造方法を、図面に示した実施例に従って説明すると、
次の通りである。
【0019】図1には、本発明に係る巻取りコア10の
斜視図が示してあり、この巻取りコア10は、十分な長
さを有して、表面形状が真円となった円柱状のものであ
る。つまり、高速回転されるこの巻取りコア10は、全
体形状を所謂回転体の形状と同じにするとともに、内部
の大部分を除去して中空状のものとすることにより、軽
量化を達成したものである。この巻取りコア10は、図
2に示したように、コア芯材11と、このコア芯材11
の表面に形成した凹凸面12と、この凹凸面12上に被
覆・硬化した熱硬化性樹脂からなる表面層13とを備え
たものである。
【0020】この巻取りコア10を構成しているコア芯
材11は、ガラス繊維、プラスチック繊維、あるいは布
等を主構成材料とした各種芯材、これと発泡樹脂との複
合体、または金属からなるものであり、巻取りコア10
の主要部分を構成するものである。本実施例のコア芯材
11は、ガラス繊維に樹脂を含浸させ、例えば角度を変
えた二方向にワインディングして一体的に形成したもの
であり、その樹脂を硬化させることにより、十分な剛性
を有したものとして形成してある。
【0021】コア芯材11の表面に形成される凹凸面1
2としては、ガラス繊維、プラスチック繊維、紙あるい
は布等からなるものの場合には、その材料によって予じ
め凹凸形状が表面に現れているが、その場合には、この
凹凸形状をそのまま利用するのである。もし、形成され
たコア芯材11の表面が平滑なものである場合には、こ
れに凹凸面12を積極的に形成するものである。この凹
凸面12の形成は、研削、バフ研磨等の物理的研削・研
磨、または酸等による化学的研削・研磨のような一般的
手段にによって行えばよいものであり、特に限定される
ものではない。その意味では、図4に示したように、表
面層13が入り込み得る溝や穴を積極的に形成して、こ
れを凹凸面12を形成するものとしてもよい。
【0022】表面層13は、コア芯材11の表面に、軟
化した熱硬化性樹脂を一体的に添着することにより形成
したものであるが、具体的には、図3に示したような成
型装置20を使用して形成したものである。なお、熱硬
化性樹脂としては、PE、PP、PVC、PS、AS、
ABS、PC、PA等の種々なものが適用できるもので
ある。このような熱硬化性樹脂の成型装置20による添
着を説明しながら、以下に請求項2に係る製造方法につ
いて説明する。
【0023】つまり、この成型装置20においては、凹
凸面12を形成したコア芯材11を、型内面が真円であ
るクロスダイ21内を通過させながら、このコア芯材1
1の表面全体に、軟化させた熱可塑性樹脂を連続的に添
着するのであり、これによって表面層13となる部分が
連続的かつ短時間内に形成されるのである。つまり、こ
の熱硬化性樹脂のコア芯材11に対する一体化が一回の
作業によって完了するのであり、この巻取りコア10の
製造それ自体を非常に簡単にすることができるのであ
る。
【0024】この熱可塑性樹脂の添着は、軟化された熱
可塑性樹脂を、型内面が真円となっているクロスダイ2
1を使用して行われるのであるから、熱可塑性樹脂がコ
ア芯材11の表面にて完全な円柱状のものとして添着さ
れるものであり、しかも端部を除いて完全に一体化され
たものとなるものである。そして、添着された熱硬化性
樹脂は、コア芯材11の表面に予め形成してある凹凸面
12の形状に応じた内面のものとなって、凹凸面12を
介してコア芯材11に完全に一体化されるのである。勿
論、添着した熱可塑性樹脂は、次の工程におけるシャワ
ー23等の冷却手段によって、短時間内に硬化されるの
であり、これにより、表面に必要な所定の平滑性を有す
る表面層13が完成されるのである。
【0025】なお、表面層13を、カーボンや金属粉末
を含有した合成樹脂等によって形成して導電性を有した
ものとすると、巻取りコア10の外周面に静電気によっ
て塵が付着することを防止でき、防塵性が要求される磁
気テープ等の可撓性長尺材の巻取りコア10に適する。
また、表面層13を硬質なものとすると、巻取りコア1
0の外周面の平滑性が要求される可撓性長尺材に適し、
軟質なものとすると、巻取りコア10の外周面の弾性が
要求される可撓性長尺材に適するものであり、例えば巻
取時の転写防止が図れる。
【0026】ここで重要なことは、硬化された熱可塑性
樹脂の表面を必要に応じて研削することもできる。従来
の方法では、熱硬化性樹脂のコート・硬化を何回も行っ
て表面層を形成しているから、その表面が平滑になって
いないので、必要な平滑性を確保するために必ず研磨を
行わなければならなかったのであるが、本発明に係る方
法によれば、硬化する前の熱硬化性樹脂の表面は完全な
平滑性を有したものとなっているから、用途に応じての
研磨作業が不要となる。
【0027】なお、図3に示した巻取りコア10の製造
方法においては、表面層13を形成して完成した巻取り
コア10を、成型装置20の最終段階に配置した切断機
24によって、所定の長さに切断するようにしている。
この巻取りコア10は、これに巻回されるべきフィルム
等の巻回物の幅に応じてその長さが決定されるものであ
るため、その長さに応じて切断機24による長さ調整を
行うようにしているのである。また、成型装置20内に
搬入するコア芯材11を長尺なものとしておき、これに
表面層13を形成した後に、切断機24による長さ調整
を行えば、巻取りコア10の製造を効率よく行えるから
でもある。また、表皮の乗せ替えも出来る様に製品寸法
にもコード及び定寸自動切断が出来る。
【0028】また、図示はしていないが、完成された巻
取りコア10の端面に、表面層13を形成した熱可塑性
樹脂、あるいは金属や木による鏡板を一体的に形成して
おくと、より内外径の寸法差のあるコアを軽量化するこ
とができるものである。つまり、巻取りコア10の端面
に鏡板を備えると、可撓性長尺材を巻取ってこれを搬送
する際等に、巻取りコア10の端面に物が引っかかる等
してコア芯材11が削られて塵が飛散したり変形したり
することがなく、繰り返し使用する巻取りコア10に適
する。
【0029】なお、鏡板の材料としては、特に限定する
ものではなく、コア芯材11の端面を確実に保護するこ
とができるものであればよく、例えば金属、合成樹脂、
木材等によって鏡板を形成すればよい。特に、巻取りコ
ア10の保管の際等に、空間を有効に活用するために、
巻取りコア10を床等に立てて置くことが一般に行われ
ているが、床等に接触する鏡板耐衝撃性の材料を用いれ
ば衝撃等によって、コア芯材11や鏡板自体等に割れや
欠けが生じることがなく、巻取りコア10の耐久性を向
上させることができる。
【0030】また、巻取りコア10の端面の外周部は、
角部となっているため、この部分に割れや欠けが非常に
生じ易く、例えば高速回転する巻取りコア10等におい
ては、僅かな割れや欠けが生じてもバランスが悪くなり
円滑に回転しなくなるといった問題が生じるのである
が、軟質な表面層13を外周面に備えた場合、角部に割
れや欠けが生じることを防止することができる。
【0031】さらにまた、巻取りコア10の端面と外周
面とを一体的に被覆する表面層13を備えると、端面に
鏡板を形成し、かつ外周面に表面層13を形成した巻取
りコア10の利点に加えて、端面と外周面とを被覆する
表面層13を容易に得ることができ、製造工程を簡略化
することもできる。なお、巻取りコア10の端面と外周
面とを一体的に被覆する表面層13を、耐衝撃性のある
合成樹脂によって形成すると、巻取りコア10の角部
は、接合部分のない表面層13によって保護されること
になるため、角部に割れや欠けが生じることを、より一
層確実に防止することができる。
【0032】本発明の巻取りコア10は、以上の実施例
に示したものに限定されるものではなく、例えば、表面
層13の外周面に無電解メッキによって銅メッキ層等の
導電被膜層を形成し、この外周面にニッケルクロムメッ
キ層を介してクロムメッキ層を形成してこれを最外周層
とすれば、最外周面が、耐摩耗性、耐蝕性に優れ、導電
性を有し、非常に硬く、高品質性及び高均質性が要求さ
れる薄い磁気テープ等の可撓性長尺材に適する巻取りコ
ア10とすることができる。なお、表面層13の外周面
に、前述したように導電性を有する熱硬化性樹脂を被覆
すれば、煩雑で多数の工程を必要とする無電解メッキに
よって導電性被膜層を形成する必要がなく、表面層13
を導電性被膜層として、この外周面にニッケルメッキ層
を介してクロムメッキ層を形成することができ、巻取り
コア10の製造工程を非常に簡略化することもできる。
【0033】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に係る発明
においては、上記実施例にて例示した如く、「フィルム
あるいはシート等の薄い長尺材料を巻取るための巻取コ
アであって、ガラス繊維、プラスチック繊維、紙あるい
は布等を主構成材料とした各種芯材、これと発泡樹脂と
の複合体、または金属からなるコア芯材11と、このコ
ア芯材11の表面に形成した凹凸面12と、この凹凸面
12上に被覆・硬化した熱可塑性または熱硬化性樹脂か
らなる表面層13とを備えたこと」にその特徴があり、
これにより、表面の十分な平滑性を確保することができ
るとともに、再研磨が十分可能であり、しかもフィルム
あるいはシード等の薄い長尺材料を高速で巻取るための
十分な剛性をも有した巻取コアを、簡単な構成によって
提供することができるのである。
【0034】そして、請求項2に係る発明によれば、上
述した効果を有する請求項1に係る巻取りコアを、簡単
かつ確実に製造することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1の巻取りコアを示す斜視図である。
【図2】 図1に示した巻取りコアの部分拡大断面図で
ある。
【図3】 請求項2に係る製造方法を具現化した成型装
置の正面図である。
【図4】 凹凸面の他の例を示す部分拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
10 巻取りコア 11 コア芯材 12 凹凸面 13 表面層 20 成型装置 21 クロスダイ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムあるいはシート等の薄い長尺材
    料を巻取るための巻取コアであって、 ガラス繊維、プラスチック繊維、紙あるいは布等を主構
    成材料とした各種芯材、これと発泡樹脂との複合体、ま
    たは金属からなるコア芯材と、このコア芯材の表面に形
    成した凹凸面と、この凹凸面上に被覆・硬化した熱可塑
    性または熱硬化性樹脂からなる表面層とを備えたことを
    特徴とする巻取りコア。
  2. 【請求項2】 ガラス繊維、プラスチック繊維、紙ある
    いは布等を主構成材料とした各種芯材、これと発泡樹脂
    との複合体、または金属からなるコア芯材と、このコア
    芯材の表面に形成した凹凸面と、この凹凸面上に被覆・
    硬化した熱硬化性樹脂からなる表面層とを備えた巻取り
    コアを、次の工程を経て製造する方法。 (イ)前記コア芯材の表面に、その主構成材料の性質に
    よって予め、あるいはバフ研磨等の物理的研削・研磨、
    または酸等による化学的研削・研磨によって凹凸面を積
    極的に形成する工程; (ロ)この凹凸面を形成したコア芯材を、型内面が真円
    であるクロスダイ内を通過させながら、このコア芯材の
    表面全体に、軟化させた熱可塑性樹脂を連続的に添着す
    る工程; (ハ)添着した熱可塑性樹脂を硬化する工程。
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