JPH11207230A - 塗布装置及び塗布方法 - Google Patents

塗布装置及び塗布方法

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JPH11207230A
JPH11207230A JP1259798A JP1259798A JPH11207230A JP H11207230 A JPH11207230 A JP H11207230A JP 1259798 A JP1259798 A JP 1259798A JP 1259798 A JP1259798 A JP 1259798A JP H11207230 A JPH11207230 A JP H11207230A
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coating
coated
coater
slit
film
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JP1259798A
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Inventor
Shigehisa Kawabe
川邉  茂寿
Hiroyuki Aizawa
宏行 相沢
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被塗布物の部分的な弛みやツレ等の変形に影
響されることが無く、スジ故障も発生しない安定な高速
・薄膜塗布を可能にし、また、容易に均一な塗布膜厚を
得ることを可能にする。さらに、バックロールの真円度
や被塗布物のバタツキ・ツレ、コーター先端の真直度・
たわみ等の塗布膜厚への影響をほとんど無くし、これら
の加工精度に関係なく塗布品質を向上させ、装置コスト
の低減、管理の容易化、操作性・作業性の容易化を可能
にさせる。 【解決手段】 コーターを構成する少なくとも2本以上
のバーにより形成されるスリットから塗布液を膜状に噴
出させ、所定の間隙を隔てて前記コーターと非接触に設
置あるいは搬送される被塗布物に対して、前記膜状に噴
出された塗布液を衝突させて塗布を行う塗布装置におい
て、前記スリット出口と前記被塗布物との前記所定の間
隔を塗布湿潤膜厚の2.5倍以上で、かつ0.03mm
以上0.5mm以下に設定して塗布することを特徴とす
る塗布装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗布方法及び装置に
関し、特に、相対的に移動する被塗布物表面に向けて連
続的に吐出した塗布液を、被塗布物表面に均一な厚さを
もって高速薄膜塗布するコーターヘッドを用いた塗布方
法及び塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より所定の塗布液を可撓性の被塗布
物表面に塗布する方法が種々検討され、行われている。
その各種塗布方式の中で、例えば移動中の被塗布物表面
に向けて連続的に押し出した塗布液を、被塗布物表面に
均一な厚さをもって高速薄膜塗布するエクストルージョ
ン型塗布装置は、他の例えばリバースロール、キスロー
ル、グラビヤロール等のロール型塗布方式に対して、塗
布の均一性、薄膜性、塗布可能速度範囲で優れた点が多
い。またエクストルージョン型塗布方式はいわゆるウェ
ット−オン−ウエットによる同時重層塗布が可能であ
り、最近の付加価値の高い塗布製品の製法用途にコスト
及び性能面で非常に有効である。一方その多層化を達成
するためには例えば特開昭51−119204号、同5
2−51908号及び同53−16604号公報等に開
示されている様に、被塗布物上に一層ずつ塗布液を塗布
・乾燥することにより多層の前記塗布層を形成する方法
が従来行われていた。
【0003】しかしながら、この方法では、塗布、乾燥
等の工程を繰り返すため生産性が悪いことや最上層の薄
膜化が難しい等の問題があり、特開昭48−98803
号や特開昭61−111168号にウエット−オン−ウ
エットの同時重層塗布による磁気記録媒体の製造方法が
開示されているが、両方式ともバックロール上に保持さ
れた連続的に走行する前記被塗布物上に予め重層された
塗布液を塗布する方法であり、バックロールの回転ブレ
精度が不十分で塗布長手方向に塗布ムラが生じやすく最
適な磁気記録媒体が製造しにくかった。
【0004】そこで、特開昭62−124631号に開
示されている様な単層の押し出しコーターをバックロー
ルの保持なしに被塗布物上に下層が湿潤状態のままで上
層を塗布する方法や、特開昭63−88080号や特開
平2−251265号に開示されているような二つの塗
布液が導出されるスリットを有したコーターヘッドが提
案されている。しかしこの様なエクストルージョン型塗
布方法の問題点はコーターのエッジ先端部に異物や塗布
液の乾燥した物等が引っかかり生ずる塗布方向に沿って
発生するいわゆるスジ故障と呼ばれる故障を皆無に出来
ない点である。
【0005】またバックロールにしっかり保持された被
塗布物上に塗布を行なうのではなく、二本のサポートロ
ール間で塗布を行う場合は、その被塗布物の幅方向や長
手方向の撓みがコーターの方向に対する圧力分布とな
り、幅手及び長手の方向の膜厚分布となり塗布品質の大
きな劣化を引き起こす事となる。
【0006】これに対して特開平1−203075号や
特開平6−254466号に開示されている様な押し出
しコーターの直前または直後のサポートロールの直径を
変化させ、幅方向の被塗布物のツレに対抗する方法や、
また特開平1−224071号に開示されている様な、
ツレている被塗布物の裏面より流体加圧手段を設け、そ
のツレた部分を均一化する方法も提案されている。しか
しながら、この様な方法では、大きな周期のツレには対
応できるが、例えば数十センチ以下のツレに関しては、
追従が難しい為、実質的には数メートル周期のツレにの
み対応可能である。
【0007】またそれ以外には特開平6−508571
号の様に押し出しコーターのポケット部とスリット部分
の形状を幅方向で変化させ、塗布液流量の幅方向での均
一化を計る方法も提案されているが、前記のように長手
方向で周期的に変動するツレに対しては、やはり効果が
全く期待できない。
【0008】このような欠点への対応として、バックロ
ールで被塗布物を保持しながら高粘度液を塗布するエク
ストルージョン型コーターにおいて、スリットが塗布液
吐出側に向けて斬減するような塗布装置を使用して圧力
損失を低下し、高粘度での塗布を可能とした装置が特開
昭63−20070号に開示されている。しかしこの方
式では低粘度液での安定塗布が困難で、先端部の斬減に
よる構成では、より高速に塗布を行う場合や、より高粘
度の塗布液を塗布する際には圧力が高すぎ、先端の鋭角
部分の研削精度が十分に得られないため膜厚分布が均一
ではなく、さらにはコーター先端部と被塗布物の距離
が、実際には他のエクストルージョン型コーター同様に
あまり広げられないため、筋故障が発生する、等の問題
を皆無にすることは出来ない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題及び目的
は、以上のような従来技術の問題点を解決して押し出し
塗布方式の利点を生かしつつ、被塗布物のツレ等の影響
を受けず、周辺部のゴミや塗布液中にある凝集物等によ
る塗布スジ発生の無い薄膜塗布を、塗布速度を限定され
ることなく可能にする塗布装置及び塗布方法を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的は次の技術手段
(1)〜(7)項の何れか1項によって達成される。
【0011】(1) コーターを構成する少なくとも2
本以上のバーにより形成されるスリットから塗布液を膜
状に噴出させ、所定の間隙を隔てて前記コーターと非接
触に設置あるいは搬送される被塗布物に対して、前記膜
状に噴出された塗布液を衝突させて塗布を行う塗布装置
において、前記スリット出口と前記被塗布物との前記所
定の間隔を塗布湿潤膜厚の2.5倍以上で、かつ0.0
3mm以上0.5mm以下に設定して塗布することを特
徴とする塗布装置。
【0012】(2) 前記スリットの間隙が塗布液の入
口側が広く出口側が狭まっており、かつスリット出口間
隙dがd≦5×10-5[m]であることを特徴とする
(1)項に記載の塗布装置。
【0013】(3) 少なくとも被塗布物である支持体
の最下流に位置し前記スリット出口を形成するバックエ
ッジが、鋭角で構成されているコーターを用いることを
特徴とする(1)項に記載の塗布装置。
【0014】(4) 前記バックエッジの角度が10〜
85度であることを特徴とする(3)項に記載の塗布装
置。
【0015】(5) 被塗布物である支持体の最上流に
位置し、前記スリット出口を形成するフロントエッジ
が、被塗布物と略平行な長さ0.01〜5mmのランド
部より構成されていることを特徴とする(1)項に記載
の塗布装置。
【0016】(6) 前記スリット出口を形成する複数
のエッジのうち少なくとも一つの先端が、曲率半径ある
いは面取り長さが0.05mm以下に相当する加工精度
で構成されていることを特徴とする(2)項に記載の塗
布装置。
【0017】(7) コーターを構成する少なくとも2
本以上のバーにより形成されるスリットから塗布液を膜
状に噴出させ、所定の間隙を隔てて前記コーターと非接
触に設置あるいは搬送される被塗布物に対して、前記膜
状に噴出された塗布液を衝突させて塗布を行う塗布方法
において、前記スリット出口と前記被塗布物との前記所
定の間隔を塗布湿潤膜厚の2.5倍以上で、かつ0.0
3mm以上0.5mm以下に設定して塗布することを特
徴とする塗布方法。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1のコー
ターの側断面図及び図2のコーター先端部の形状を示す
部分断面図を参照しながら説明する。
【0019】本発明者らは、コーターのスリット出口間
隙を50μm以下望ましくは18μm以下と、従来のエ
クストルージョン型コーターよりもはるかに狭くするこ
とで、塗布液を極めて薄い膜状に噴出させ、従来のエク
ストルージョン型コーターよりも広い距離に離間して搬
送あるいは保持される被塗布物にこの噴出した塗布液膜
を衝突させて塗布を行うことで、ゴミ等がコーターの先
端と被塗布物の間に引っかからなくなってスジの発生が
なく、さらには被塗布物が可撓性の場合にはそのツレの
影響も受けずに、薄膜塗布が可能なことを見いだした。
また、この塗布方法においては、噴出液膜さえ形成され
れば、塗布速度によらず塗布可能となり、従来の塗布方
法とは逆に、高速塗布になるほど液膜が引き延ばされて
薄膜化することも判明した。
【0020】また、本発明においては噴出膜を被塗布物
に衝突させて塗布するため、噴出膜が被塗布物にとどく
限りはコーターの先端と被塗布物との距離は影響無く、
従来のバックロールを用いたエクストルージョン型コー
ターのように、塗布ウェット膜厚の約2倍以下という極
めて狭い距離にする必要がない。したがって上記距離を
塗布膜厚の2.5倍以上、好ましくは5倍以上に設定す
ることで、スジ故障の発生原因となる被塗布物上や塗布
液中の異物がコーターに引っかかることを防止可能で、
スジの発生を皆無にできる。
【0021】さらに従来のエクストルージョン型コータ
ーより薄膜での塗布は、上記距離を0.5mm以下に限
定することで達成されることも見出した。本発明者らに
よると、コーターの先端と被塗布物との距離を0.5m
m以下とすることで、塗布液の噴出しない低供給量での
薄膜塗布が可能となり、さらに、高速塗布や薄膜塗布の
場合の被塗布物の同伴エアーによる塗布ヌケ故障や筋故
障の発生、塗布の不安定性等の影響も少なくなって塗布
しやすくなることが判明した。
【0022】上記薄膜塗布への効果は、前記スリット出
口を形成するエッジの内、相対的に被塗布物の最下流に
位置するバックエッジが、鋭角で構成されているコータ
ーを用いることでバックエッジに泡が捕捉されにくくな
り、泡による筋故障の発生が防止可能となってより効果
的である。その鋭角の角度は、10〜85゜であれば上
記効果を得られるが、20〜70゜が泡捕捉防止効果や
コーター製作のしやすさから望ましい。図2の部分断面
図に示す実施の形態の1例ではその角度は60°にして
ある。
【0023】また、前記バックエッジや前記スリット出
口を形成するエッジの内、相対的に被塗布物の最上流に
位置するフロントエッジの少なくとも一方が鋭角で構成
されているコーターを用いることで、塗布液がコーター
から離間しやすくなって噴出膜の形成可能な流量も低下
し、より薄膜の塗布が可能となる。
【0024】一方、前記フロントエッジが、被塗布物と
ほぼ平行な長さ0.01〜5mmのランド部より構成さ
れている場合には、高速塗布や薄膜塗布の場合の被塗布
物の同伴エアーによる塗布ヌケ故障や筋故障の発生、塗
布の不安定性等の影響がより少なくなって塗布しやすく
なり良好である。図2の部分断面図に示す実施の形態の
1例ではランドの長さは0.5mmにしてある。また、
被塗布物がバックロールに巻き付いて搬送される部分に
コーターを近接させて塗布する場合には、被塗布物が曲
面となっているが、この場合にはフロントエッジの一部
が被塗布物と平行であればよい。
【0025】前記スリット出口を形成するエッジのう
ち、特に鋭角で形成されているエッジの先端は、出来る
だけ尖った形状にすることで塗布液の噴出しやすさの点
で望ましく、最大でも曲率半径あるいは面取り長さで
0.05mm以下に相当する程度の精度でエッジの加工
をすることが必要である。
【0026】表面エネルギーを低下させたコーターで上
記塗布方法を用いれば、より薄膜塗布が可能となる。
【0027】3つ以上のバーで構成された、スリットを
2つ以上持ついわゆる重層塗布用のコーターにおいて
も、本発明の効果は同様に得られる。その場合、コータ
ーの被塗布物に対して最上流側のフロントエッジと最下
流側のバックエッジはもちろん、これらの中間に位置す
る1つ以上のセンターエッジでも、適用可能である。
【0028】また、コーター先端部が完全に被塗布物か
ら離間しているため、被塗布物が可撓性の場合にも撓み
やツレによる塗布液の圧力分布が発生せず、極めて均一
な塗布膜厚を得ることが可能となった。本発明は、バッ
クロールを用いて塗布部近傍での可撓性被塗布物を平ら
に伸ばした方が好ましいが、バックロール無しでも高め
の張力で被塗布物のツレがある程度伸ばされていれば良
好な塗布が可能である。
【0029】高粘度液においては、本発明のような狭い
スリット出口間隙ではスリット抵抗が非常に大きくな
り、すなわち圧力損失大のため、非常に大きな送液圧力
が必要となり、通常用いているギヤポンプ等の送液手段
では流量の低下や脈動、ポンプの故障等の原因となっ
た。この解決策としては、スリット出口側間隙を狭めた
代わりに、スリットの塗布液入口側間隙を広げて、スリ
ットが入側から出側に向かって縮小する形状とすること
が有効である。薄膜塗布のためにはスリット出口側間隙
は50μm以下が必要で望ましくは18μm以下であ
り、図2の部分断面図に示す実施の形態の1例では18
μmにしてある。その際スリット入口側間隙は圧力低下
のために100μm以上と広くすることが望ましい。
【0030】この縮小の方法は従来テーパーで漸減させ
て形成しているが、この方法ではスリット出口でコータ
ーの先端部が鋭角となり、フロントバー側の先端とバッ
クバー側の先端との高さや平行度等を高精度に製作する
ことが困難で、塗布幅方向の膜厚分布を悪化させてい
た。しかし、例えば、フロントバー及びバックバーの2
本のバーよりなる単層塗布用のコーターにおいては、ス
リット出口部分にフロントバーのスリット面とバックバ
ーのスリット面がテーパーではなく平行な部分を設ける
ことで、加工が容易で真直精度が向上し、より均一な噴
出膜が形成可能となり、塗布膜厚の塗布幅方向分布を良
好にできる。その際、スリット入り口側部分について
は、形状に限定はなく、スリット出口の平行部分に向か
ってテーパー又は段差又はその組み合わせで間隙を狭く
してゆくことが可能である。
【0031】前記平行部分の長さは塗布液の粘度や流量
等より適宜選定するが、0.5〜10mm程度が実用的
である。段差型でのスリット入り口側間隙は圧力損失が
殆ど無い程度まで拡大することが望ましく塗布液の粘度
や流量にもよるが、0.1〜5mmが実用的である。
【0032】スリット出口間隙を従来のエクストルージ
ョン型コーターより狭めることにより、塗布液中に研磨
剤や金属粉等が含有される場合、これらがスリット内を
高速で流れることでスリット内壁が削られて荒れてしま
い、膜厚分布の悪化や筋故障の原因となり、コーターの
寿命を早めることが判明した。しかし、スリットの材質
を、スリット出口近傍のスリット間隙が最も狭い部分に
は、硬度の高い部材を使用することでこれを防止出来る
ことを見出した。この硬度は使用する塗布液にもよるが
実用上ビッカース硬度が280以上あれば充分である。
また、スリットの全面をこの硬度で構成するのが望まし
いが、実用上はスリットの狭まっているスリット出口平
行部分のみをすべてビッカース硬度が280以上の部材
で構成すれば良い。さらに、前記平行部分の最もスリッ
ト出口側のみをビッカース硬度が280以上の部材で構
成してもある程度は削れによる膜厚分布の悪化や塗布ム
ラの防止が可能である。高硬度化の加工が高価な場合は
このようにする事でコスト低下が可能である。また、そ
の目的上、スリットのフロントバー及びバックバーの両
面をビッカース硬度280以上の部材で構成することが
望ましい。
【0033】本発明の塗布装置あるいは塗布方法は、被
塗布物としてPETやTAC、PEN、ペーパー、アル
ミ板等の可撓性支持体やガラス板等の非可撓性支持体へ
の直接塗布に有効であるのはもちろん、塗布ロールやベ
ルト等へ間接的に塗布液を塗布し、これを支持体等へ転
写する場合にも適用可能である。
【0034】
【実施例】以上の実施の形態の説明に続いて、本発明の
装置や方法を用いて塗布の実験を行ったので、それを実
施例として下記する。
【0035】被塗布物:厚さ100μm,幅1000m
mのPETの支持体ウエブを使用 コーター:図1の側断面図に示すものを用いた。またコ
ーター先端の形状は図2(I),(II),(III),(I
V)に示すものから選定して用いたd=18μmで、ス
リットが段差で縮小し、スリット面の出口近傍部分が平
行 コーターと被塗布物の距離:可変させる 塗布液:下記磁性塗料(表面張力約30dyn/cm、
粘度約50cp・密度約1000kg/m3) 塗布長さ:10000m 磁性塗料の組成 Co−γ−Fe23(Hc:900エルスタット,BET値:45m2/g) : 10部 ジアセチルセルロース :100部 α−アルミナ(平均粒径:0.2μm) : 5部 ステアリン酸 : 3部 カルナバワックス : 10部 シクロヘキサノン :100部 アセトン :200部 以上の条件で、コーターと被塗布物との距離を変化さ
せ、どのような距離が薄膜塗布に有効であるかを実施例
1で確認し、また、どのような距離がスジ故障を発生さ
せないために有効であるかを実施例2で確認し、更にコ
ーター先端のどのような形状が薄膜塗布に有効であるか
を実施例3で確認した。
【0036】実施例1 結果は表1に示す通りであり、コーターと被塗布物との
距離が0.5mm以下の場合に薄膜塗布が安定して可能
であることが分かる。
【0037】
【表1】
【0038】実施例2 結果は表2に示す通りであり、コーターと被塗布物との
距離が0.03mm以上とすることでスジ故障の起こら
ない薄膜塗布が安定して可能であることが分かる。
【0039】
【表2】
【0040】実施例3 結果は表3に示す通りであり、コーター先端の形状が図
2(II)に示す形状、即ち、フロントエッジのランドが
被塗布物の塗布面に平行、バックエッジのランドが前記
塗布面に鋭角であるタイプが有効であり、それに次いで
図2(IV)に示す形状のもの、即ち、フロントエッジ、
バックエッジ共に鋭角のものが、下限膜厚がそれぞれ2
μm及び3μmになり、有効であり、図2(I)や図2
(III)に示す形状のもの、即ち、バックエッジが鋭角
でないものは下限膜厚が6〜7μm以下にはならず劣る
ことが分かる。
【0041】
【表3】
【0042】
【発明の効果】本発明により、被塗布物の部分的な弛み
やツレ等の変形に影響されることが無く、スジ故障も発
生しない安定な高速・薄膜塗布が可能となった。また、
容易に均一な塗布膜厚を得ることも可能となった。
【0043】さらに、バックロールの真円度や被塗布物
のバタツキ・ツレ、コーター先端の真直度・たわみ等の
塗布膜厚への影響がほとんど無いため、これらの加工精
度に関係なく塗布品質が向上し、装置コストの低減、管
理の容易化、操作性・作業性の容易化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いたコーターの側断面図。
【図2】コーター先端部の形状を示す部分断面図。
【符号の説明】
d スリット出口の間隙

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コーターを構成する少なくとも2本以上
    のバーにより形成されるスリットから塗布液を膜状に噴
    出させ、所定の間隙を隔てて前記コーターと非接触に設
    置あるいは搬送される被塗布物に対して、前記膜状に噴
    出された塗布液を衝突させて塗布を行う塗布装置におい
    て、 前記スリット出口と前記被塗布物との前記所定の間隔を
    塗布湿潤膜厚の2.5倍以上で、かつ0.03mm以上
    0.5mm以下に設定して塗布することを特徴とする塗
    布装置。
  2. 【請求項2】 前記スリットの間隙が塗布液の入口側が
    広く出口側が狭まっており、かつスリット出口間隙dが
    d≦5×10-5[m]であることを特徴とする請求項1
    に記載の塗布装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも被塗布物である支持体の搬送
    方向最下流に位置し前記スリット出口を形成するバック
    エッジが、鋭角で構成されているコーターを用いること
    を特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  4. 【請求項4】 前記バックエッジの角度が10〜85度
    であることを特徴とする請求項3に記載の塗布装置。
  5. 【請求項5】 被塗布物である支持体の搬送方向最上流
    に位置し、前記スリット出口を形成するフロントエッジ
    が、被塗布物と略平行な長さ0.01〜5mmのランド
    部より構成されていることを特徴とする請求項1に記載
    の塗布装置。
  6. 【請求項6】 前記スリット出口を形成する複数のエッ
    ジのうち少なくとも一つの先端が、曲率半径あるいは面
    取り長さが0.05mm以下に相当する加工精度で構成
    されていることを特徴とする請求項2に記載の塗布装
    置。
  7. 【請求項7】 コーターを構成する少なくとも2本以上
    のバーにより形成されるスリットから塗布液を膜状に噴
    出させ、所定の間隙を隔てて前記コーターと非接触に設
    置あるいは搬送される被塗布物に対して、前記膜状に噴
    出された塗布液を衝突させて塗布を行う塗布方法におい
    て、 前記スリット出口と前記被塗布物との前記所定の間隔を
    塗布湿潤膜厚の2.5倍以上で、かつ0.03mm以上
    0.5mm以下に設定して塗布することを特徴とする塗
    布方法。
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