JPH11206810A - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品

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JPH11206810A
JPH11206810A JP10029029A JP2902998A JPH11206810A JP H11206810 A JPH11206810 A JP H11206810A JP 10029029 A JP10029029 A JP 10029029A JP 2902998 A JP2902998 A JP 2902998A JP H11206810 A JPH11206810 A JP H11206810A
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JP
Japan
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absorber
gathers
dimensional
sheet
gather
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Application number
JP10029029A
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English (en)
Inventor
Kinya Asai
欣哉 朝井
Sachiko Nakazawa
幸子 中澤
Shigemi Iijima
茂美 飯島
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多量の尿等の排泄物に対しても十分な漏れ防
止機能を備えた吸収性物品を提供する。 【解決手段】 液透過性のトップシ−ト、液不透過性の
バックシ−ト、両シ−トの間に配置された吸収体、吸収
体の両側縁から外側に延出しており、側縁部に脚周り弾
性体が配置されたサイドフラップ、該サイドフラップの
側縁から吸収体上にかけて配置されたサイドシ−トを途
中で折り返し、折り返し点に弾性体を伸長状態で配置
し、前記吸収体上に位置するトップシ−トとの接合領域
を起立点として内側を向いた第1立体ギャザーと、該サ
イドシ−トの折り返された部分の側縁部に弾性体を伸長
状態で配置し、折り返された部分のサイドシ−トの前記
第1立体ギャザーの起立点に位置する部分を接着して起
立点として外側を向いた第2立体ギャザーとからなる吸
収性物品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸収性物品に関す
るものであり、特に乳児用、又は失禁者用として供され
る使いすておむつなどに使用される吸収性物品に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の吸収性物品の一つである使いすて
おむつは、液透過性のトップシ−トと液不透過性のバッ
クシ−トの間に、綿状パルプ、高吸水性ポリマー(以下
SAPという)、親水性シ−ト等からなる吸収体を配置
した構成になっており、尿は表面シートを通って吸収体
に吸収される。近年、紙おむつは使いやすさと物流コス
ト削減の観点から薄型化、コンパクト化が進み、その結
果として吸収体に用いられている体積の大きい綿状パル
プの使用割合を減らし、体積が小さく吸収容量の大きい
SAPの割合を増やす傾向にある。
【0003】しかしながら、SAPは尿や体液を吸収す
る速度が遅いため、SAPの割合の高い薄型吸収体から
構成される使いすておむつは、表面シ−トから尿や体液
を吸収する速度(以下、吸収速度という)が遅くなり、
そのため紙おむつから尿や体液が漏れ出すという問題が
生じている。
【0004】この薄型吸収体の吸収速度の低下による漏
れという問題点を解決するための一つの方法として、吸
収性物品の側部に沿って立体ギャザーを配置して対応す
ることが一般的に行われている。例えば、弾性収縮性レ
グギャザーと前記レグギャザーに隣接して内向きに立体
ギャザーを配置したもの(特公平6−93901号公
報)、立体ギャザーを外向きに配置したもの(特開昭6
2−223303号公報)などが提案されている。
【0005】また、立体ギャザーを2つ配置して、多量
な尿等の排泄に対しても、より漏れを減少させようとい
う提案がある。例えば、2つの立体ギャザーの起立点が
異なるもの(特開平2−174845号公報、特開昭6
3−21901号公報)、立体ギャザーを別部材で構成
するもの(特開平3−218752号公報)、脚周り弾
性体を配置したレグギャザーを配備せず、立体ギャザー
の起立点を吸収体の外に配置したもの(特開平4−21
8159号公報)、レグギャザーを配備せず、立体ギャ
ザーの起立点を吸収体上に配置し、更に、立体ギャザー
をトップシートで構成したもの(実開平5−51324
号公報)、などが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特公平6−93901号公報、特開昭62−22330
3号公報に記載されているものの場合、立体ギャザーが
1つしか配備されていないため、多量な尿等の排泄物の
漏れ防止には充分とはいえない。
【0007】また、特開昭63−21901号公報、特
開平2−174845号公報に記載されている2つの立
体ギャザーの起立点が異なるものでは、立体ギャザー部
分の構成が複雑になるため、加工しにくく製造上好まし
くない。更に、特開昭63−21901号公報において
は、レグギャザーが配備されていないために、立体ギャ
ザーを超えてしまった尿等に対しては堰となる部分がな
く、直接漏れにつながる。特開平3−218752号公
報に記載されているものでは立体ギャザーを別部材で形
成するために、別部材の切断・貼付け等の複雑な加工工
程が必要となり製造上好ましくない。特開平4−218
159号公報に記載されている、レグギャザーが配備さ
れず立体ギャザーの起立点を吸収体の外に配置したもの
では、立体ギャザーを越えてしまった尿等に対しては吸
収性能を持たず、更に、レグギャザーが配備されていな
いために、直接漏れにつながる。
【0008】実開平5−51324号公報に記載されて
いる、レグギャザーを配備せず、立体ギャザーの起立点
を吸収体上に配置し、更に立体ギャザーをトップシート
で形成したものでは、立体ギャザーを超えた尿に対し
て、堰となるレグギャザーが配備されていないために、
立体ギャザーの外側に位置する吸収体部分の吸収性能を
充分に活用することができず、防漏効果が充分に発揮で
きない。また、立体ギャザーを親水性のトップシートで
形成しているために、立体ギャザーによる防漏効果が充
分に発揮できない。
【0009】本発明は、上記のような立体ギャザーを備
えた吸収性物品における上記の問題点を解決することを
目的とするものである。すなわち、薄型吸収体の吸収速
度の低下による尿等の漏れを防止する効果に優れ、効率
よく製造することのできる吸収性物品を提供することを
目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明は、液透
過性のトップシ−トと、液不透過性のバックシ−トと、
これら両シ−トの間に配置された吸収体と、前記吸収体
の長手方向両側縁から外側に延出し、且つ、側縁部に脚
周り弾性体が配置されたサイドフラップと、前記吸収体
の長手方向両側縁に沿って、内向きに配置された第1立
体ギャザーと、外向きに配置された第2立体ギャザーと
が形成されている吸収性物品において、前記第1立体ギ
ャザーは、前記サイドフラップの側縁から吸収体上にか
けて配置されたサイドシ−トを途中で折り返し、折り返
し点に弾性体を伸長状態で配置し、前記吸収体上に位置
するトップシ−トとの接合領域を起立点として内側を向
いた立体ギャザーであり、前記第2立体ギャザーは、前
記サイドシ−トの折り返された部分の側縁部に弾性体を
伸長状態で配置し、折り返された部分のサイドシ−トの
前記第1立体ギャザーの起立点に位置する部分を接着し
て起立点とし、外側を向いた立体ギャザーであることを
特徴とする吸収性物品に存する。 (2) 本発明は、前記吸収体が、その長手方向両側縁
から吸収体中央に向かって所定幅の嵩の低い部分と嵩高
い中央部とを有する吸収体からなることを特徴とする、
前記(1)記載の本発明の吸収性物品に関する。 (3) 本発明は、前記吸収体が、前記嵩のある部分の
両側縁部からさらに外方向に向かって延出している親水
性シート部分を有する吸収体からなることを特徴とす
る、前記(2)の本発明の吸収性物品に関する。 (4) 本発明は、前記第1立体ギャザー及び第2立体
ギャザーの各起立点が、前記吸収体の前記嵩高い部分上
に位置していることを特徴とする、前記(2)又は
(3)記載の本発明の吸収性物品に関する。 (5) 本発明は、前記第1立体ギャザー及び第2立体
ギャザーの各起立点が、前記吸収体の前記嵩の低い部分
上に位置していることを特徴とする、前記(2)又は
(3)記載の本発明の吸収性物品に関する。 (6) 本発明は、前記第1立体ギャザー及び第2立体
ギャザーの各起立点が、前記吸収体の前記親水性シート
のみからなる部分上に位置していることを特徴とする、
前記(2)又は(3)記載の本発明の吸収性物品に関す
る。 (7) 本発明は、前記サイドフラップのおむつの長手
方向両側縁部に伸長状態で伸縮弾性部材を配置すること
によって形成されているレグギャザーを有することを特
徴とする、前記(1)〜(6)のいずれかに記載の本発
明の吸収性物品に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の吸収性物品は、液透過性
のトップシ−トと、液不透過性のバックシ−トと、これ
ら両シ−トの間に配置された吸収体と、前記吸収体の長
手方向の両側縁から外側に延出し、かつ、側縁部に脚周
り弾性体が配置されたサイドフラップからなり、さらに
前記吸収体の長手方向両側縁に沿って、サイドシートに
より内向きに配置された第1立体ギャザーと、外向きに
配置された第2立体ギャザーとが形成されており、且
つ、前記第1立体ギャザ−及び第2立体ギャザ−の起立
点は吸収体上に位置するトップシ−ト上に配置されてい
る。
【0012】この場合、サイドシートとして、立体ギャ
ザーを形成する部分を液不透過性とし、サイドフラップ
に位置する部分を液透過性としたものを用い、第1及び
第2立体ギャザーの起立点を吸収体上に配置すると、レ
グギャザーが堰の役割を果たすため、第2立体ギャザー
とレグギャザーの間の吸収性能を持った領域において、
前記両立体ギャザーを超えてしまった尿についても吸収
することが可能となり、防漏性の高い吸収性物品を提供
することができる。
【0013】また、第1及び第2立体ギャザーの起立点
が位置する部分の吸収体を、部分的に薄く嵩を低くする
ことが好ましく、更には、吸収体を構成しているティッ
シュ等の親水性シート部分のみとしても良い。このよう
な構成にすることにより、吸収体上の厚く嵩高い部分に
立体ギャザーを配置していないために空間的な余裕が生
じ、着用者と吸収体の間で立体ギャザーがつぶされにく
くなるために、立体ギャザーが充分に機能しやすくな
り、その性能をより発揮することができる。また、股下
部の嵩高い領域が広いと、着用時に吸収体がよれて着用
者との間に隙間が生じたり、嵩高い股下部が装着中に下
側にズレ落ちるなどの原因にもなり、更には、脚周りの
可動域など着用者の動きを制限してしまう可能性もある
ことから、股下部の嵩高さを減少させると、股下部にお
いてのフィット性に優れたものになり、防漏性の高い吸
収性物品を提供することができる。
【0014】また、前記第1、第2立体ギャザーは、前
記サイドフラップの側縁から吸収体上にかけて配置した
サイドシ−トを途中で折り返して形成するために、サイ
ドフラップから連続したシートによる形成を行うことが
でき、単一或いは複数の別部材を用いて立体ギャザーを
形成する製造方法に比べて、切断・貼合せ工程が減るた
め、工程が簡素化され、製造上好ましい。さらに、立体
ギャザーを親水性のトップシートでなく、疎水性或いは
撥水性のサイドシートにより形成することによって、立
体ギャザーによる防漏効果を高めることができる。
【0015】以下に、本発明の吸収性物品を構成する各
部分及びそれに使用される材料について説明する。 (トップシート)使用されるトップシートは、構成繊維
の繊維径が4デニール以下の親水性繊維から形成されて
いる、坪量が10〜40g/m2 の液透過性の不織布、
織布等が用いられる。上記不織布、織布の構成繊維とし
ては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステルか
らなる繊維、または、ポリエステル、ポリプロピレン、
ポリエチレン等の2成分以上からなる複合繊維等でも良
く、特には、低融点ポリエステル/ポリエステル、ポリ
エステル/ポリエチレン、ポリプロピレン/ポリエチレ
ンの複合繊維が強度の面から好ましいが、特に制限を受
けるものではない。
【0016】また、上記構成繊維として4デニールより
大きな繊維を用いると、使用者の触れる表面が「ざらざ
ら」、「ちくちく」して肌触りが悪くなる。トップシー
トの坪量が40g/m2 を越えて多くなると、尿や体液
がトップシートに保持されてしまい、トップシートの表
面を手で触れるとかなり湿っていて、使用者に不快感を
与え、好ましくない。トップシートは、単一のシートで
構成しても良く、また、吸収体上面と側部フラップでシ
ートを替えるなど複数枚のシートで構成しても良い。ま
た、複数枚のシートでトップシートを構成する際には、
各シートは別の素材を使用しても良いが、同一の素材で
も良い。
【0017】(バックシート)使用されるバックシート
は、ポリエチレン等の液不透過性フィルム、液不透過性
フィルムと不織布や織布とを貼り合わせている素材等か
らなる。
【0018】(吸収体)使用される吸収体は、通常、乳
児用、失禁者用のおむつのような吸収性物品に使用され
るものであれば使用できるが、綿状パルプと高吸水性材
料である高吸収性ポリマーが混合されており、さらに親
水性シ−トによりくるまれているものが好ましい。ま
た、綿状パルプに対して3〜60重量%の熱融着性物質
を混合して熱圧着したものであってもよい。前記吸収体
の構成は特に制限されるものではないが、例えば、綿状
パルプを主成分とする単独層でも良いし、また綿状パル
プに高吸水性材料を均一に混合した層状のものであって
も良い。また綿状パルプを主成分とする2つの単独層に
より高吸水性材料からなる均一な層を挟み込むような構
成のものであっても良い。前記吸収体の形状としては、
砂時計型、矩形型、T字型等があるが、特に制限はな
く、股下領域において広過ぎず、また狭過ぎない適度の
形状であればよい。
【0019】綿状パルプとしては、化学パルプシートも
しくは、機械パルプシートを粉砕機で解繊することによ
り得られる繊維長5mm以下のものがある。パルプ原料
としては、針葉樹に限らず、広葉樹、わら、竹およびケ
ナフも適用される。このパルプの使用量は、目的とする
吸収体により、例えば、単独で用いるか、複数積層して
用いるか、他の吸収材を併用するかなどにより異なる
が、一般的には、50〜400g/m2 とされる。
【0020】高吸水性ポリマー(SAP)としては、デ
ンプン系、セルロース系、合成ポリマー系が挙げられ
る。すなわち、デンプンアクリル酸(塩)グラフト共重
合体、デンプン−アクリル酸エチルグラフト共重合体の
ケン化物、デンプン−メタクリル酸メチルグラフト共重
合体のケン化物、デンプン−アクリロニトリルグラフト
共重合体のケン化物、デンプン−アクリルアミドグラフ
ト共重合体のケン化物、デンプン−アクリロニトリル−
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸グ
ラフト共重合体のケン化物、アクリル酸(塩)重合体、
アクリル酸で架橋されたポリエチレンオキシド、ナトリ
ウムカルボキシメチルセルローズの架橋物、ポリビニー
ルアルコール−無水マレイン酸反応物の架橋物などが例
示されるが、このうち自重の20倍以上の尿、体液及び
水を吸収するもので、ポリアクリル酸ナトリウム系のも
のが吸収性能の点から最も適当である。
【0021】SAPの配合量は、綿状パルプの乾燥状態
で全重量の10〜500%、好ましくは15〜300%
であり、かかる量のSAPが綿状パルプに実質的に均一
に分布している吸収体が好ましい。このような吸収体で
は、SAPが吸収し膨潤したとき、その粒子は相互の干
渉が最小にとどめられ、連続的に接触して透過障壁を形
成することが少なく、尿や体液を3次元方向に透過、吸
収する。
【0022】また、熱融着性物質としては、綿状パルプ
と混合することを考えると繊維状のものが好ましい。熱
融着性物質は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエ
ステル、ポリビニリデン、アクリル樹脂、ナイロン樹脂
等があげられる。また、ポリエステル、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン等の2成分以上からなる複合繊維等で
も良く、特には、低融点ポリエステル/ポリエステル、
ポリエステル/ポリエチレン、ポリプロピレン/ポリエ
チレンの複合繊維が強度の面から好ましい。繊維径は1
〜5デニール程度が好ましく、繊維長は3〜30mmの
ものが、綿状パルプと混合するのに好適であるが、特に
制限を受けるものではない。
【0023】これらマット層を一定以上の圧力以上で熱
圧着することによって、熱融着性物質による骨格構造を
形成し、湿潤時においてもマット層自体の強度を持つこ
とが可能となる。熱圧着の方法は、熱プレスロール、熱
風乾燥機、マイクロ波加熱機、赤外線ヒーター等があ
り、特に限られていないが、マット層に均一に熱が伝わ
り、熱融着性物質が融けて骨格構造を形成することが出
来れば良い。
【0024】親水性シートは、親水性であるシートであ
れば良く、例えば、ティシュ、吸収紙、親水性不織布等
が挙げられる。
【0025】吸収体の圧縮方法としては、周面が平滑な
ロールなどにより、吸収体の密度がその全体にわたり実
質的に均等になるように連続する面状を形成する方法で
あってもよいし、周面が凹凸状であるロールなどによ
り、吸収体の密度が部分的に異なり、尿や体液を縦方向
及び斜め方向に導く模様配列のエンボスを形成する方法
であってもよい。エンボスを形成する方法の場合、圧縮
部、非圧縮部は、連続、非連続のいずれの状態に形成さ
れていてもよい。
【0026】また、吸収体上の少なくとも一部に拡散層
を設けても良い。拡散層を設けることで、着用者の姿勢
等によりトップシート下の空間が充分に設けられない場
合でも、尿、体液等の吸収速度を低下させることがなく
なり、尿、体液等の漏れを防ぐことが可能となる。拡散
層は、親水性液透過性の不織布、織布、多孔性プラスチ
ック、綿状パルプ等で形成することができ、その構成成
分はポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、レ
ーヨン、パルプまたはこれらの複合繊維等でも良く、特
に制限を受けるものではない。拡散層は、トップシート
と吸収体の間に配設され、接着剤等で吸収体に接着固定
される。
【0027】(サイドシート)サイドシートを形成する
素材は、不織布、織布、多孔性プラスチックフィルム等
や、これらの貼合わせ材料であり、織布及び不織布の構
成繊維は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステ
ル、ナイロンまたは、ポリエステル、ポリプロピレン、
ポリエチレン、ナイロン等の2成分以上からなる複合繊
維等でも良く、特には、低融点ポリエステル/ポリエス
テル、ポリエステル/ポリエチレン、ポリプロピレン/
ポリエチレンの複合繊維が強度の面から好ましいが、特
に制限を受けるものではない。
【0028】サイドシートとしては、立体ギャザーの起
立点が吸収体の嵩高い部分上又は嵩が低い部分上にある
場合には、立体ギャザーを形成する部分が液不透過性で
あり、立体ギャザーの起立点の外側に位置する部分が液
透過性のものを用いる。この時、第1立体ギャザー及び
第2立体ギャザーを形成する部分は両方が液不透過性で
あっても良いし、どちらか片方のみでも良い。このよう
な構成のサイドシートとしては、液不透過性シートにお
いて立体ギャザーの起立点の外側部分に親水化処理を施
したもの、あるいは液透過性シートの立体ギャザー部分
に液不透過性のフィルムを張り合わせたものを用いると
よい。このような構成のサイドシートを用いることによ
り、尿が立体ギャザーを超えた場合でも、立体ギャザー
の起立点の外側部分のサイドシートから浸透し、その位
置に存在する吸収体によって吸収することができるた
め、吸収性物品の防漏性を高めることができる。また、
立体ギャザーの起立点が吸収体の親水性シートのみの部
分上に位置する場合には、サイドシートは液不透過性の
ものが好ましい。
【0029】(弾性部材)弾性部材は、天然、合成ゴ
ム、ウレタン等の糸状、ひも状、平型形状のものを設置
位置に応じて用いられる。弾性部材の配設はシートに接
着剤により固定される。
【0030】(接着剤)接着剤は、ホットメルト接着剤
が有利に用いられるが、その他にも澱粉系又はCMC
(カルボキシメチルセルロース)などの水溶性の糊又
は、流動性の高い接着剤などが用いられる。
【0031】
【実施例】以下、図面により、使いすておむつを例にし
て、本発明の吸収性物品を詳細に説明するが、本発明は
これらに限定されるものではない。図1に、本発明の使
いすておむつを展開した状態の斜視図を示す。図1にお
いて、使いすておむつは、その長手方向に沿う両側縁の
股下領域に、おむつの内向きに形成された第1立体ギャ
ザー7と、外向きに形成された第2立体ギャザー8が配
置されており、さらに、サイドフラップ5の側縁部には
脚周り弾性体9が配置されており、全体として3重のギ
ャザーが形成されている。
【0032】図2は、図1に示す使いすておむつの一部
切り欠け平面図である。図2において、使いすておむつ
は、トップシ−ト1と、バックシ−ト2と、これら両シ
ートの間に配置された吸収体4と、バックシート2が吸
収体4の両側縁から延出する部分と、その上に配置され
たサイドシート6により形成されたサイドフラップ5
と、おむつ内向きに形成された第1立体ギャザー7と、
外向きに形成された第2立体ギャザー8とから構成され
ており、さらに、サイドフラップ5を形成するバックシ
ート2とサイドシート6の間には脚周り弾性部材9が配
置されている。
【0033】図3は、図2の使いすておむつをX-X'線
で切断した断面図である。図3において、第1立体ギャ
ザー7と第2立体ギャザー8はサイドシート6により形
成されている。すなわち、サイドフラップ5の側縁から
吸収体4上にかけて配置されたサイドシート6が途中で
折り返され、折り返し点10に弾性体11が伸長状態で
配置され、吸収体4上に位置するトップシート1との接
合領域の境界線が起立点12となり、おむつの内側を向
いた第1立体ギャザー7が形成され、更に、サイドシー
ト6の折り返された部分の側縁部13に弾性体14が伸
長状態で配置され、折り返された部分のサイドシート6
の、第1立体ギャザー7の起立点12に位置する部分が
接着されて起立点15となり、おむつの外側を向いた第
2立体ギャザー8が形成され、全体としてV字型の立体
ギャザーが形成されている。
【0034】上記構成のおむつにおいては、トップシー
ト1に排泄された尿が第1立体ギャザー7、第2立体ギ
ャザー8を超えた場合でも、サイドフラップ5の弾性部
材9により形成されるレグギャザーにより堰き止められ
るために、該両立体ギャザー7及び8のそれぞれの起立
点12及び15と、該弾性部材9の配置部分との間にま
で存在する吸収体4により吸収され、尿等はサイドフラ
ップ部分に溜まることがなく、その漏れを防ぐことがで
きる。
【0035】また、図3の実施例においては、第1立体
ギャザー7及び第2立体ギャザー8に配備した弾性体1
1及び14は各1本であるが、少なくとも各1本以上配
備されていれば良く、複数本でも良いし、又、第1立体
ギャザー7と第2立体ギャザー8に配備される本数が異
なってもよい。
【0036】また、第1立体ギャザー7及び第2立体ギ
ャザー8の高さは、5mm〜100mmの範囲内、さらには
20mm〜60mmに設定することが好ましい。着用者の体
型や吸収性物品の種類によっても異なるが、着用者の股
間部での漏れを防止するためには、第1立体ギャザー7
及び第2立体ギャザー8の高さが5mm未満の場合には、
堰となる部分が小さ過ぎるために、股間部の漏れ防止効
果がほとんどなくなり、逆に100mmより高くなると着
用者の姿勢によっては、吸収体4と着用者の間に介在し
てしまい、吸収体4の機能を充分に発揮させることがで
きなくなる可能性がある。
【0037】また、図3の実施例において、第1立体ギ
ャザー7及び第2立体ギャザー8の高さはほぼ同程度で
あるものを示したが、一方の立体ギャザーの高さに対し
て他方の立体ギャザーの高さが2倍以内であれば、第1
立体ギャザー7の方が第2立体ギャザー8より低くても
よいし、またその逆でもよい。第1立体ギャザー7の高
さが第2立体ギャザー8の高さの2倍以上、或いは第2
立体ギャザー8の高さが第1立体ギャザー7の高さの2
倍以上と該両立体ギャザーの高さが極端に異なる場合
は、装着時に該両立体ギャザーの両方共が充分に着用者
へ追従できなくなり、その防漏性を発揮できなくなる可
能性がある。
【0038】また、図3の実施例において、脚周り弾性
体9は4本配置されたものを示したが、最低1本以上あ
れば特にその本数は規定しない。
【0039】また、図4に示すように、第1立体ギャザ
ー7、第2立体ギャザー8の起立点12及び15は、吸
収体4上に配置するが、該両立体ギャザー7及び8の起
立点12及び15の位置する吸収体部分17の嵩を低く
しても良い。上記構成のおむつにおいても、前述のよう
に、第1立体ギャザー7、第2立体ギャザー8を超えた
尿に対しても弾性部材9により形成されるレグギャザー
が堰となり、該両立体ギャザー7及び8のそれぞれの起
立点12及び15と、該弾性部材9の配置部分との間に
まで存在する吸収体4により吸収され、その漏れを防ぐ
ことができる。また、吸収体4上の薄く嵩の低い部分1
7に該両立体ギャザー7及び8を配置しているために空
間的な余裕が生じ、着用者と吸収体4の間で該両立体ギ
ャザー7及び8がつぶされにくくなるために、その性能
をより発揮することができる。更に、股下部においての
フィット性に優れたものになり、防漏性の高い吸収性物
品を提供することができる。
【0040】また、図5に示すように、更に股下部にお
いてのフィット性に優れたものにするために、第1立体
ギャザー7、第2立体ギャザー8の起立点12及び15
の位置する吸収体部分17は、吸収体4を構成している
親水性シート部分3のみでも良い。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、液透過
性のトップシ−トと、液不透過性のバックシ−トと、こ
れら両シ−トの間に配置された吸収体と、前記吸収体の
長手方向の両縁側から外側に延出し、かつ、側縁部に脚
周り弾性体が配置されたサイドフラップを有する吸収性
物品において、単一のサイドシ−トにより、内向きに配
置された第1立体ギャザーと、外向きに配置された第2
立体ギャザーとを形成することができるから、少ない製
造工程で第1及び第2立体ギャザーを形成することがで
きるし、また、第1及び第2立体ギャザーを超えた尿に
対してもレグギャザーが堰となるために、防漏性の高い
吸収性物品を提供することができる。
【0042】また、吸収体の嵩高い部分に立体ギャザー
を配置していない場合には、空間的な余裕が生じるため
に、着用者と吸収体の間で立体ギャザーがつぶされにく
いために、その性能をより発揮しやすいし、更に吸収体
の嵩高い部分が狭いことにより、特に股下部においての
フィット感に優れたものになり、防漏性の高い効果を有
するものである。また、立体ギャザーは、サイドシ−ト
を途中で折り返して形成するために、単一或いは複数の
別部材を用いて立体ギャザーを形成する製造方法に比べ
て、切断・貼合せ工程が不必要となり、工程が簡素化さ
れ、製造上好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の使いすておむつの展開斜視図を示す。
【図2】本発明の使いすておむつの一部切り欠け平面図
を示す。
【図3】図2に示す使いすておむつをX−X′線で切断
した断面図を示す。
【図4】本発明の使いすておむつの図3とは別の実施例
の断面図を示す。
【図5】本発明の使いすておむつの図3及び図4とは別
の実施例の断面図を示す。
【符号の説明】
1:トップシ−ト、2:バックシ−ト、3:親水性シー
ト、4:吸収体、5:サイドフラップ、6:サイドシー
ト、7:第1立体ギャザー、8:第2立体ギャザー 、
9:脚周り弾性体、10:サイドシートの折り返し点、
11:弾性体、12:第1立体ギャザーの起立点、1
3:サイドシートの側縁部、14:弾性体、15:第2
立体ギャザーの起立点、16:吸収体の 嵩の高い部
分、17:吸収体の嵩の低い部分

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液透過性のトップシ−トと、液不透過性
    のバックシ−トと、これら両シ−トの間に配置された吸
    収体と、前記吸収体の長手方向両側縁から外側に延出
    し、且つ、側縁部に脚周り弾性体が配置されたサイドフ
    ラップと、前記吸収体の長手方向両側縁に沿って、内向
    きに配置された第1立体ギャザーと、外向きに配置され
    た第2立体ギャザーとが形成されている吸収性物品にお
    いて、前記両立体ギャザーは、前記サイドフラップの側
    縁から吸収体上にかけて配置されたサイドシ−トを途中
    で折り返し、折り返し点に弾性体を伸長状態で配置し、
    前記吸収体上に位置するトップシ−トとの接合領域を起
    立点として内側を向いた第1立体ギャザーと、前記サイ
    ドシ−トの折り返された部分の側縁部に弾性体を伸長状
    態で配置し、折り返された部分のサイドシ−トの前記第
    1立体ギャザーの起立点に位置する部分を接着して起立
    点とし、外側を向いた第2立体ギャザーとからなること
    を特徴とする吸収性物品。
JP10029029A 1998-01-28 1998-01-28 吸収性物品 Pending JPH11206810A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005051265A1 (en) 2003-11-21 2005-06-09 The Procter & Gamble Company Absorbent article with elasticized barrier cuffs

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