JP2000140005A - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品

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JP2000140005A
JP2000140005A JP10317503A JP31750398A JP2000140005A JP 2000140005 A JP2000140005 A JP 2000140005A JP 10317503 A JP10317503 A JP 10317503A JP 31750398 A JP31750398 A JP 31750398A JP 2000140005 A JP2000140005 A JP 2000140005A
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Japan
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pocket
pair
sheet
longitudinal direction
absorber
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JP10317503A
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Sachiko Nakazawa
幸子 中澤
Shigemi Iijima
茂美 飯島
Izumi Tashiro
和泉 田代
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の吸収性物品は、立体ギャザーが吸収体
から確実に立ち上がらず、あらゆる位置からの漏れを防
止し得ず、特に股間部からの漏れ防止が良好でない。 【解決手段】 液透過性のトップシート13と、液不透
過性のバックシート12と、これらの間に配置される第
1吸収体14と、第1吸収体14の長手方向に沿って配
置され、かつその幅方向外側の側縁部がトップシート1
3に接合される一対のポケットシート15R、15Lを
具え、一対のポケットシート15R、15Lの長手方向
一端部は、その幅方向内側の側縁部を相互に重ね合わせ
た状態でトップシート13の長手方向一端部に接合さ
れ、一対のポケットシート15R、15Lの長手方向一
端部の接合部分から他端部に至る幅方向内側の側縁部を
相互に離間することにより開口部25を形成し、この一
対のポケットシートの幅方向外側の側縁部から前記第1
吸収体側に突出する一対の第2吸収体16R、16Lを
設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、排泄物を分離し
た状態で保持すると共にこれらの漏れを防止し得る吸収
性物品に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、尿、経血や便などの排泄物を処
理するための吸収性物品において、吸収体の吸収速度以
上に排泄物が排出された場合や、便など粘性が高く吸収
されにくいものが排泄された場合、吸収体がこれを吸収
できず、吸収性物品の中央部または背側部から漏れてし
まうことがあった。
【0003】これらの漏れを解消するため、吸収性物品
の長手方向両端部に伸縮性のあるバリアーカフスを配置
したものが特公平6−93901号公報で提案されてい
る。この吸収性物品は、吸収体の側縁部から立ち上が
る、いわゆる立体ギャザーを有し、この立体ギャザーに
よって排泄物の漏れを防止している。
【0004】また、特開昭64−26701号公報に
は、吸収性物品の背腹部からの漏れを解消するため、背
腹部にフラップを設けた構造が開示されている。
【0005】さらに、特開平3−59号公報には、立体
ギャザーの一部を吸収体の側縁部に接着することによ
り、立体ギャザーを確実に立ち上がらせるようにした構
造のものが開示されている。この吸収性物品の立体ギャ
ザーは、その自由縁に配置された弾性体の伸縮のみなら
ず、立体ギャザーと吸収体との長手方向の寸法の差によ
っても吸収体から立ち上がり、吸収性物品の長手方向中
央部からの漏れを防止している。
【0006】一方、特開平4−300543号公報に
は、吸収性物品の中央部および背部からの漏れを防止す
るため、吸収性物品の上部にU字状の開口部を有する第
二トップシートを配置したものが開示されている。この
吸収性物品は、いわゆるポケット構造を有し、第一トッ
プシートに排泄された排泄物が外に漏れ出さないよう
に、吸収体から立ち上がる一体型の第二トップシートが
バリヤーの役目を果たしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】 特公平6−9390
1号公報に開示されたものは、吸収性物品の幅方向から
の漏れを防止するだけでしかない。また、着用者の姿勢
によっては吸収性物品の立体ギャザーがつぶれて吸収体
から立ち上がらず、漏れの防止効果が不十分となること
が考えられる。
【0008】また、特開昭64−26701号公報に開
示されたものは、フラップが吸収性物品の背腹部からの
漏れ防止にしか効果がなく、その中央部からの漏れを防
止することができない。しかも、着用者の姿勢によって
はフラップがつぶれてしまい、排泄物がフラップを越え
て漏れてしまうおそれがある。
【0009】さらに、特開平3−59号公報に開示され
たものは、吸収性物品の背側部からの排泄物の漏れを防
止することが困難である。
【0010】一方、特開平4−300543号公報に開
示されたものでは、第二トップシートを吸収体上方に立
ち上がらせるために、この第二トップシートの下方に浮
き上げ手段を有する必要がある。また、第二トップシー
トの立ち上がりを良くするため、U字状のポケットの全
周に亙って弾性体を配置することが望ましいが、この弾
性体をポケットに沿ってU字状に配置しようとすると、
吸収性物品の製造速度が低下してしまい、その生産コス
トが高くなってしまう。逆に、吸収性物品の長手方向に
のみ弾性体を配置した場合には、その製造が容易となる
反面、背側部の第二トップシートの立ち上がりが不十分
となる。また、第二トップシートのポケット部分のシー
トの切断および除去に伴う製造速度の低下を招来する。
【0011】
【発明の目的】 本発明の目的は、排泄物を分離した状
態で保持すると共にこれらの漏れを防止することによ
り、皮膚炎などの発生を未然に防止し、特に股下部から
の漏れ防止効果の高い、製造が容易な吸収性物品を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】 本発明による吸収性物
品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバック
シートと、これらトップシートとバックシートとの間に
配置される第1吸収体と、この第1吸収体の長手方向に
沿って配置され、かつその幅方向外側の側縁部が少なく
とも前記トップシートと前記バックシートのいずれかに
接合される一対のポケットシートとを具えた吸収性物品
であって、前記一対のポケットシートの長手方向一端部
は、その幅方向内側の側縁部を相互に重ね合わせた状態
で少なくとも前記トップシートの長手方向一端部に接合
され、前記一対のポケットシートの長手方向一端部の接
合部分から他端部に至る前記一対のポケットシートの幅
方向内側の側縁部を相互に離間した開口部が形成され、
前記一対のポケットシートの幅方向外側から前記第1吸
収体側に突出する一対の第2吸収体が前記開口部の長手
方向に沿って前記ポケットシートに取り付けられている
ことを特徴とするものである。
【0013】本発明によると、一対のポケットシートの
幅方向外側の側縁部が、長手方向に沿ってトップシート
に、あるいはバックシートに、あるいはその両方に接合
され、さらにこれらの長手方向一端部が幅方向内側の側
縁部を相互に重ね合わせた状態で少なくともトップシー
トの長手方向一端部に接合され、これらポケットシート
の幅方向内側の側縁部が相互に離間して開口部を形成し
ているため、第1吸収体はポケット構造を形成するポケ
ットシートの堰によって三方から囲まれた状態となる。
【0014】また、開口部の内側、つまり堰の内側に一
対の第2吸収体が配置されており、この第2吸収体の存
在によって堰の外側への倒れが抑制され、トップシート
から立ち上がって、第1吸収体に対して突出した状態と
なる。
【0015】従って、着用者の姿勢に拘らず、着用者の
排泄物が開口部から第1吸収体及び第2吸収体に受け止
められ、上述したポケット構造によって股間部のみなら
ず、背側部からの排泄物の漏れも確実に阻止され、これ
ら排泄物が分離した状態で保持される。
【0016】本発明による吸収性物品において、一対の
ポケットシートの幅方向内側をその外側に折り返して相
互に接合した接合部をそれぞれ設け、これら接合部によ
って開口部を形成するのが好ましい。この場合、接合部
の折り返し部分に第2吸収体をそれぞれ収容する構成と
することが好ましい。
【0017】接合部は、トップシートおよびポケットシ
ートの長手方向に沿ったこれらの接合領域と非接合領域
との境界部分、すなわちポケットシートがトップシート
から離間する際の起立部分よりも幅方向内側のポケット
シート上に形成してもよいし、起立部分の位置に形成し
てもよく、あるいは起立部分よりも幅方向外側に形成す
ることも可能である。
【0018】このように、接合部を設けることにより、
トップシートやバックシートの長手方向の長さとポケッ
トシートの幅方向内側の長手方向の長さとが同じであっ
ても、ポケットシートの幅方向内側がその長手方向一端
部から他端部に向かって湾曲して配置された状態となる
ため、ポケットシートがトップシートやバックシートに
引っぱられる結果、吸収体の周縁部からポケットシート
の幅方向内側の側縁部が確実に立ち上がる。
【0019】また、一対のポケットシートの幅方向内側
の側縁部に、長手方向に沿って伸長状態で弾性部材を配
置したり、あるいは一対のポケットシートを伸縮性部材
にて形成することも有効である。この場合も同様に、弾
性部材や伸縮性部材の縮む力を利用して吸収体の周縁部
からのポケットシートの幅方向内側の側縁部の立ち上が
り傾向をより強めることができる。
【0020】さらに、一対のポケットシートの長手方向
一端部に重ね合わされる補助シートをさらに設けるよう
にしてもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】 次に、実施例により本発明を詳
細に説明する。
【0022】
【実施例】 本発明による吸収性物品を展開型おむつに
応用した複数の実施例について、図1〜図11を参照し
ながら詳細に説明するが、本発明はかかる展開型おむつ
に限定されるものではない。
【0023】本実施例の外観を表す図1およびその平面
形状を表す図2およびその III−III 矢視断面構造を表
す図3に示すように、本実施例の展開型おむつ11は、
液不透過性のバックシート12と、このバックシート1
2の上に重ね合わされる液透過性のトップシート13
と、これらトップシート13とバックシート12との間
に配置される第1吸収体14と、この第1吸収体14の
幅方向両側に長手方向に沿って配置され、その幅方向外
側の側縁部と長手方向一端部がトップシート13に接合
される一対のポケットシート15R、15Lと、これら
ポケットシート15R、15Lに包まれて第1吸収体1
4の幅方向両側に配置する一対の第2吸収体16R、1
6Lと、第1吸収体14の幅方向両側縁から外側へ延出
するトップシート13とバックシート12とで形成され
る一対のサイドフラップ部17、18と、第1吸収体1
4の長手方向一端側から延出するトップシート13とバ
ックシート12との間に挟持され、着用時にウエスト周
りのフィット性を良好にするウエストギャザー19を形
成するためのウエスト周り弾性部材20と、第1吸収体
14の幅方向両側縁の外側のサイドフラップ部17、1
8を形成するトップシート13とバックシート12との
間に挟持され、着用時の脚周りのフィット性を良好にす
るレッグギャザー21を形成するための脚周り弾性部材
22と、一端側のサイドフラップ部17の幅方向両側縁
に取り付けられ、他端側のサイドフラップ部18に重ね
合わせてこれらをつなぐための左右一対のファスニング
テープ23とを有する。
【0024】この場合、一対のポケットシート15R、
15Lの幅方向外側の側縁部近傍に、長手方向に沿って
腹側部の端部まで形成された接合部24R、24Lによ
って、一対のポケットシート15R、15Lの幅方向内
側の側縁部が相互に離間して三方がポケットシート15
R、15Lで囲まれた開口部25が形成されている。
【0025】本実施例では、接合部24R、24Lをポ
ケットシート15R、15Lの長手方向中央部から腹側
部に亙って連続した直線状に形成しているが、曲線や間
欠的な破線状に配置しても良く、この展開型おむつ11
の全長に亙って設けるようにしてもよい。
【0026】本実施例におけるウエスト周り弾性部材2
0は、第1吸収体14の長手方向一端側にのみ配置され
ているが、さらに長手方向他端側にも配置するようにし
てもよい。また、脚周り弾性部材22は第1吸収体14
の両側縁の外側の長手方向に沿っておむつの長手方向の
中央部付近にのみ設けられており、さらに、サイドフラ
ップ部17、18の間には、着用時に脚周り開口部を形
成するための一対の繰り抜き部26が形成されている。
【0027】さらに、ファスニングテープ23は、トッ
プシート13上に接合されたベーステープ27に対して
繰り返し剥離できるようになっている。
【0028】上述したトップシート13は、親水性ある
いは疎水性の不織布, 織布, 多孔性プラスチックフィル
ムなどで形成され、ポリプロピレン, ポリエチレン, ポ
リエステル, ナイロンなどの繊維や、あるいはポリエス
テル, ポリプロピレン, ポリエチレン, ナイロンなどを
2種類以上組み合わせた複合繊維などで構成することが
できる。特に、低融点ポリエステル/ポリエステル, ポ
リエステル/ポリエチレン, ポリプロピレン/ポリエチ
レンの複合繊維が強度の面から好ましいけれども、これ
らに限定されるものではない。このトップシート13を
単一のシートで構成する必要はなく、第1吸収体14に
重ね合わされるセンタートップシートと、サイドフラッ
プ部17、18を形成する一対のサイドトップシートと
に分けて構成するようにしてもよい。この場合、センタ
ートップシートとサイドトップシートとで別の素材を使
ってもよいが、同一の素材で構成することも可能であ
る。
【0029】前記バックシート12は、ポリエチレンな
どの液不透過性フィルムで形成したり、液不透過性フィ
ルムと不織布あるいは織布とを貼り合わせたもので形成
することができ、通気性もしくは透湿性を持った材料を
採用することが好ましい。
【0030】第1吸収体14及び第2吸収体16R、1
6Lは、すでに周知の吸収性物品に使用される公知の吸
収性材料で形成される。すなわち、綿状パルプやレーヨ
ンなどの吸収性繊維をマット状にして高吸水性ポリマー
(以下SAPと記述する)を均一に分散あるいは層状に
配設し、これを親水性シートでくるんだものや、SAP
を親水性シートでくるんだものを採用することができ
る。また、綿状パルプに対して3〜60重量%の熱融着
性物質を混合し、これらを熱圧着するようにしてもよ
い。
【0031】上述した綿状パルプは、化学パルプシート
や機械パルプシートを粉砕機で解繊することにより得ら
れる5mm以下の繊維長のものが好ましい。また、パルプ
原料としては、針葉樹に限らず、広葉樹, わら, 竹, ケ
ナフの他、古紙パルプなども使用することができる。こ
の綿状パルプの使用量は、第1吸収体14の構造、例え
ば、綿状パルプを単独で用いるか、これを複数積層して
用いるか、あるいはSAPなどの他の材料を併用するか
などによって異なるが、一般的には50〜400g/m2
が適当である。
【0032】また、SAPとしては、デンプン系, セル
ロース系, 合成ポリマー系のものを採用することができ
る。具体的には、デンプン−アクリル酸(塩)グラフト
共重合体, デンプン−アクリル酸エチルグラフト共重合
体のケン化物, デンプン−メタクリル酸メチルグラフト
共重合体のケン化物, デンプン−アクリロニトリルグラ
フト共重合体のケン化物, デンプン−アクリルアミドグ
ラフト共重合体のケン化物, デンプン−アクリロニトリ
ル−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸グラフト共重合体のケン化物, アクリル酸(塩)重合
体, アクリル酸で架橋されたポリエチレンオキシド, ナ
トリウムカルボキシメチルセルローズの架橋物, ポリビ
ニールアルコール−無水マレイン酸反応物の架橋物など
である。特に、ポリアクリル酸ナトリウム系のものが、
その自重の20倍以上の尿や体液および水を吸収するこ
とから、最も適当である。SAPの使用量は、乾燥状態
の綿状パルプに対して全重量の10〜500重量%、好
ましくは15〜300重量%であり、綿状パルプ中に実
質的に均一に分布していることが有効である。この第1
吸収体14を圧縮成形する場合、密度が均一となるよう
に表面を平滑に成形したり、あるいは尿や体液を縦方向
および斜め方向に導くエンボス加工をその表面に施し、
密度が部分的に異なるようにしてもよい。
【0033】さらに、上述した親水性シートとしては、
ティシュ, 吸収紙, 親水性不織布などを採用することが
できる。
【0034】なお、トップシート13と第1吸収体14
との間に親水性で液透過性の不織布, 織布, 多孔性プラ
スチック, 綿状パルプなどで形成した拡散層を設けても
よい。この拡散層を設けることによって、尿や体液など
の吸収速度を低下させることなく、これらの漏れを防止
することができる。この拡散層は、ポリプロピレン,ポ
リエチレン, ポリエステル, レーヨン, パルプなどの繊
維で構成したり、あるいはこれらの複合繊維で構成する
ことが可能であり、接着剤などを用いて吸収体14に接
着固定される。
【0035】本実施例において、前記一対のポケットシ
ート15R、15Lは、その長手方向一端部が第1吸収
体14の長手方向に沿う中央部で相互に重ね合わされた
状態で、トップシート13に接合されているが、バック
シート12に接合されていても良く、この場合には液透
過性のトップシート13からの液漏れを防止することが
できる。また、各ポケットシート15R、15Lの幅方
向外側の側縁部分もトップシート13に接合されてい
る。一対のポケットシート15R、15Lの重ね合わせ
の幅寸法は2mm以上に設定することが好ましく、この
重ね合わせた部分の一部を相互に接合するようにしても
良い。
【0036】また、ポケットシート15R、15Lの長
手方向の中央部から腹側部には、長手方向に沿って接合
部24R , 24Lがそれぞれ形成されている。これら接
合部24R、24Lは、ポケットシート15R、15L
の幅方向内側の側縁側、すなわち折り返し部29を形成
しながら、自由端部28側をその幅方向外側にそれぞれ
折り返し、相互に重なり合う表面の一部を長手方向に沿
って線状に接合することによって形成される。これら接
合部24R、24Lによってポケットシート15R、1
5Lに開口部25が設けられ、ポケットシート15R、
15Lの長手方向寸法が第1吸収体14の長手方向寸法
よりも短くなり、第1吸収体14が円弧状に付勢される
(曲げられる)。その結果、ポケットシート15R、15
Lが第1吸収体14から立ち上がって堰が形成される。
【0037】第2吸収体16R、16Lの大きさは、本
実施例のように第1吸収体14の中央部がくびれた、い
わゆる砂時計型の場合には、着用者の股間部での吸収容
量を補える大きさであることが好ましい。特に、矩形の
材料から砂時計型の第1吸収体14を打ち抜いて製造す
る場合、円弧状に残った部分を第2吸収体16R、16
Lとしてそのまま使用でき、製造時の無駄をなくすこと
ができる上、良好なフィット性を得ることができる。
【0038】ただし、第1吸収体14の形状は砂時計型
である必要はなく、矩形やT字型であってもよく、第2
吸収体16R、16Lが配置される股間部は、より高い
吸収能力が要求されるため、第1吸収体14よりも厚く
形成したり、第1吸収体14よりも相対的に吸収能力の
高い材料で構成しても良い。また、一般的に尿分布が高
い腹側部に偏った形で第2吸収体16R、16Lを配置
しても良い。特に、これら第2吸収体16R、16L
は、ポケットシート15R、15Lで包まれて表面積が
大きくなる傾向を持つため、SAPのみで構成して嵩張
らないようにし、着用時の違和感を軽減することも有効
である。
【0039】前記接合部24R、24Lは、ポケットシ
ート15R、15Lの長手方向の中央部付近から腹側部
にかけて、つまり着用者の股間部から腹側部に対応する
部分にそれぞれ位置し、ポケットシート15R、15L
の幅方向内側の側縁部側、すなわち自由縁端部28側を
第2吸収体16R、16Lを包むようにその幅方向内側
の側縁部側、すなわち自由縁端部28側を第2吸収体1
6R、16Lを包むようにその幅方向外側にそれぞれ折
り返し、相互に重なり合う表面の一部を長手方向に沿っ
て線状に接合することにより形成される。これによっ
て、第2吸収体16R、16Lはポケットシート15
R、15Lの折り返し部29に包まれた状態になる。こ
の場合、ウエストギャザー19と反対側(展開型おむつ
11の腹側)に位置する第2吸収体16R、16Lの長
手方向一端部か、あるいは両端部をトップシート13に
接合するようにしてもよい。同様に、堰の長手方向一端
部を第2吸収体16R、16L側に内倒しするか、ある
いはサイドフラップ部18側に外倒ししてトップシート
13に接合するようにしてもよい。
【0040】また、ポケットシート15R、15Lの自
由端部28には、弾性部材30が伸張状態で接合されて
いる。前述の接合部24R、24Lによって、第1吸収
体14の長手方向一端部と他端部との距離が短くなるよ
うに、第1吸収体14が円弧状に付勢される(曲げられ
る)結果、ポケットシート15R、15Lの自由端部2
8が第1吸収体14から立ち上がるが、この弾性部材3
0を配設することよって、さらに急峻に立ち上がること
とができ、堰の形成を確実なものとする立体ギャザー3
1を形成することが出来る。
【0041】上述した弾性部材30を省略することも可
能であるが、本実施例のように弾性部材30を採用する
場合には、開口部25を形成するポケットシート15
R、15Lの自由端部28の全域に亙って配置すること
が好ましいが、中央部の一部のみでも良い。また、本実
施例ではそれぞれ1本の弾性部材30をポケットシート
15R、15Lの自由端部28にそれぞれ接合している
が、複数本の弾性部材30を接合することも可能であ
る。
【0042】このようにして、一対のポケットシート1
5R、15Lの一端部、すなわち背側部を除いてその幅
方向の中央部から自由端部28が相互に引き離され、さ
らにトップシート13の表面からも離間して三方がポケ
ットシート15R、15Lで囲まれた開口部25ならび
にこの開口部25を縁取る堰29が形成される。
【0043】この開口部25は、排泄物が開口部25を
通して第1吸収体14の上面に排泄されるだけの大きさ
であれば良く、特に限定されない。ただし、好ましくは
ポケットシート15R、15Lの相互に離間する長さ
は、第1吸収体14の長手方向に沿った寸法の3/5〜
9/10程度の長さが一般的である。この相互に離間す
る長さが、第1吸収体14の長手方向に沿った寸法の3
/5未満の場合には、開口部25が小さくなり過ぎて排
泄物が開口部25内に入りにくく、逆に第1吸収体14
の長手方向に沿った寸法の9/10を越える場合には、
背側からの漏れ防止効果を得ることが不十分となること
がある。
【0044】このような本実施例の構造を容易に実現す
る方法について、図4と図5により説明する。接合部2
4R、24Lを形成する前の外観を表す図4およびその
V−V矢視断面構造を表す図5に示すように、各ポケッ
トシート15R、15Lの長手方向中央部から腹側部に
かけて、円弧状なす第2吸収体16R、16Lを挟んで
一対の接着部24RO、24RIと24LO、24LIを各ポケ
ットシート15R、15Lに配置する。更に、各ポケッ
トシート15R、15Lの自由端部28に弾性部材30
を伸長状態で配設し、これら接着部24RO、24RIと2
4LO、24LIを相互に重ね合わせて接合し、上述した接
合部24R、24Lを形成することにより、開口部25
と第2吸収体16R、16Lを包む折り返し部29と堰
となる立体ギャザー31(図3参照)とを同時に形成する
ことができる。
【0045】この場合、開口部25に沿ってこれを湾曲
状態で囲む弾性部材30は、この展開型おむつ11の製
造時に後述するポケットシートの連続体15CR、15
CLの搬送方向に沿って一直線状に接合することがで
き、開口部25に沿って湾曲するための特別な配慮を行
う必要がない。
【0046】すなわち、一対のポケットシート15R、
15Lの長手方向一端部およびその幅方向外側の側縁部
をトップシート13と接合し、この一対のポケットシー
ト15R、15Lに接合部24R、24Lを形成するこ
とにより、ポケットシート15R、15Lの幅方向内側
の側縁部が長手方向に沿って外側に湾曲して配置され、
ポケットシート15R、15Lは折り返し部29を形成
した分だけ、トップシート13などに対して短くなり、
長手方向に引っぱられるため、第1吸収体14はポケッ
トシート15R、15Lに対して円弧状に湾曲して曲げ
られる結果、ポケットシート15R、15Lの自由端部
28が第1吸収体14から立ち上がった状態となる。さ
らに、これら一対のポケットシート15R、15Lの自
由端部28に弾性部材30を伸長状態で配置することに
より、第1吸収体14の長手方向一端部と他端部との直
線距離が短くなるように、第1吸収体14が円弧状に付
勢される結果、ポケットシート15R、15Lの自由端
部28を第1吸収体14から急峻に立ち上げることがで
きる。しかも、立体ギャザー31の内側に第1吸収体1
4に沿った第2吸収体16R、16Lを配置することが
できる。
【0047】接合部24R、24Lから立ち上がるポケ
ットシート15R、15Lの自由端部28の堰の高さ
は、5mm〜100mmの範囲内、好ましくは20mm〜60
mmの範囲で設定することが好ましい。堰の高さは、着用
者の体型や吸収性物品の種類によっても異なるが、堰の
高さが5mm未満の場合には、股下部での漏れを十分に防
止することができず、逆に100mmより高くなると着用
者の装着方法や姿勢によっては、堰の部分が第1吸収体
14と着用者との間に介在してしまい、第1吸収体14
の機能を発揮させることができなくなる虞がある。
【0048】本発明に使用されるポケットシート15
R、15Lは、親水性あるいは疎水性の不織布, 織布,
多孔性プラスチックフィルムなどの他、液不透過性のフ
ィルムやこれらを貼り合わせたもので形成することがで
きる。また、親水性の不織布や織布などは、このままで
も使用することができるが、撥水処理を施すことがより
好ましく、これによって防漏効果を高めることができ
る。不織布, 織布を構成する繊維としては、ポリプロピ
レン, ポリエチレン, ポリエステル, ナイロンなどの繊
維や、あるいはポリエステル, ポリプロピレン, ポリエ
チレン, ナイロンなどを2種類以上組み合わせた複合繊
維などで構成することができる。特に、低融点ポリエス
テル/ポリエステル, ポリエステル/ポリエチレン, ポ
リプロピレン/ポリエチレンの複合繊維が強度の面から
好ましいけれども、これらに限定されるものではない。
また、伸縮性の材料を使用することも可能である。
【0049】さらに、前述したトップシート13(セン
タートップシートおよび/またはサイドトップシートを
含む)として広幅のものを用い、第1吸収体14の両側
縁から延出する部分を第1吸収体14上に折り返し、こ
の折り返し部分でポケットシート15R、15Lを形成
しても良い。この場合も、折り返し部分に撥水処理を施
すことにより、防漏効果をより高めることができる。
【0050】また、上述したウエスト周り弾性部材2
0, 脚周り弾性部材22, 弾性部材30としては、天然
ゴム, 合成ゴム, ウレタンなどを糸状, ひも状, テープ
状に成形したのものを用い、澱粉系, CMC(カルボキ
シメチルセルロース)などの水溶性の接着剤で固定する
が、熱融着や超音波溶着などで固定するようにしてもよ
い。
【0051】本実施例では、ポケットシート15R、1
5Lにより股間部に一対の立体ギャザー31を形成した
が、複数対の立体ギャザーを形成することも可能であ
る。この場合、立体ギャザー31をポケットシート15
の自由端部28の外側、つまり堰の幅方向外側に形成す
るようにしてもよい。
【0052】上述した接合部24R、24Lおよび立体
ギャザー31は、この展開型おむつ11の製造中に効率
よく製造することも可能であり、このような展開型おむ
つ11の製造手順の一例を図6〜図8に示す。すなわ
ち、二点鎖線で示す切断線Dに沿って切断される図4に
示した状態の展開型おむつの連続体11Cに対し、ポケ
ットシートの連続体15CR、15CLの自由縁端部2
8には一対の弾性部材31が伸長状態で接合されてい
る。また、ポケットシートの連続体15CR、15CL
には、第2吸収体16R、16Lが所定間隔で配置され
ている。さらに、ポケットシートの連続体15CR、1
5CLには、接着部24RO, 24LO, 24RI, 24LIが
設定されており、これら接合部の何れか一方(図示例で
は幅方向外側の接着部24RO, 24LO)にのみ接着剤を
塗布し(図6参照)、ポケットシートの連続体15CR
の接着部24RO,24RIから等距離に設定した図6中、
一点鎖線で示す折り返し線LR、つまり一方のポケット
シートの連続体15CR上の第2吸収体16Rの幅方向
内側縁の近傍を中心として展開型おむつの連続体11C
の片側(図中、右側)を谷折りで折り重ねる。これによ
って、ポケットシートの連続体15CRの接合部24R
および立体ギャザー31が自動的に形成される(図7参
照)。尚、この時サイドフラップ部18が左側のポケッ
トシート15Lの接着部24LOに接着されないようにす
るため、折り返し線LRにおいて谷折りすると同時に、
フラップ部18を山折りで外側に折る必要がある。この
ような同時折りは、折り曲げ装置の折り曲げ板を2枚使
用することによって可能であるが、折り曲げ装置を単純
化するために、おむつを腹側のフラップ部を具備しない
構成にしてもよい。
【0053】同様にして、展開型おむつの連続体11C
の他の片側(図中、左側)を他方のポケットシートの連
続体15CLの接着部24LO, 24LIから等距離に設定
した図7中、一点鎖線で示す折り返し線LL、つまり他
方のポケットシートの連続体15CL上の第2吸収体1
6Lの幅方向内側縁の近傍を中心として展開型おむつの
連続体11Cの他の片側を谷折りで折り重ね、他方のポ
ケットシートの連続体15CLの接合部24Lおよび第
2吸収体16Lを包む折り返し部29及び立体ギャザー
31を自動的に形成し、図8に示す如き3つ折り状態の
展開型おむつの連続体11Cとし、これを切断線Dに沿
って切断して展開型おむつ11を得た後、さらにこれを
その長手方向に2つ折り、もしくは3つ折りにして梱包
し、出荷する。
【0054】この際、展開型おむつの連続体11Cの長
手方向に沿って隣り合う展開型おむつ11が同方向に配
列する形態でもよいが、図示の如く展開型おむつの連続
体11Cの長手方向に沿って隣り合う展開型おむつ11
の向きが交互に逆向きに配置された形で、背側部と背側
部、腹側部と腹側部とが連続した形態となることが好ま
しい。本実施例のように、隣り合う展開型おむつ11を
長手方向に交互に逆向きに配置した場合には、隣り合う
展開型おむつ11の接着部24R、24Lの縁端部を各
展開型おむつ11の切断部Dとぴったり合うようにする
必要がなく、接合部24R、24Lの位置が製造時に多
少ずれても不良品が発生することがないため、高速での
製造が可能となる。
【0055】このような方法でポケットシート15R、
15Lを形成すると、ポケットシート15R、15Lの
弾性部材30を製造ラインの流れ方向に沿って直線上に
配置しても形成される開口部25はU字型となり、実質
的に開口部25全体が3次元的に湾曲し、製造が容易で
ありながらも堰となる立体ギャザー31を第1吸収体1
4の幅方向側縁部から確実に立ち上げることができる展
開型おむつ11の製造が可能である。
【0056】第2吸収体16R、16Lを包むポケット
シート15R、15Lは、折り返し部29を全面にわた
って接合しなくてもよいが、パルプやSAPの剥離を防
止するために第2吸収体16R、16Lの全周にわたっ
てポケットシート15R、15Lの接合部24R、24
L及び腹側部を接合することが望ましい。
【0057】上述した実施例では、トップシート13と
ポケットシート15R、15Lとの接合領域に上述した
接合部24R、24Lを形成したが、この接合部24
R、24Lを脚周り弾性部材22の上やトップシート1
3とポケットシート15R、15Lとの接合領域よりも
内側のポケットシート15R、15L上に形成すること
も可能である。
【0058】このような本発明による吸収性物品の他の
実施例における図3同様の断面構造を図9に示すが、先
の実施例と同一機能の要素には、これと同一符号を記す
に止め、重複する説明は省略するものとする。本実施例
においては、トップシート13の幅寸法を短く設定し、
ポケットシート15R、15Lの幅方向外側部とバック
シート12とでサイドフラップ部17, 18を形成する
と共に脚周り弾性部材22を狭持している。すなわち、
レッグギャザー21を形成するための脚周り弾性部材2
2は、ポケットシート15R、15Lとバックシート1
2との間に接合固定される。ポケットシート15R、1
5Lの幅方向外側縁部は、トップシート13とバックシ
ート12に接合され、ポケットシート同士の接合部24
R、24L(図9では、一方の接合部24Rのみ示して
いる)は、先の実施例より接合部の幅を広くして形成し
ている。
【0059】このように、接合部24R、24Lの位置
を第1吸収体14から離すことにより、開口部25をよ
り広げることができ、第2吸収体16R、16Lと立体
ギャザー31の間に先の実施例よりも広い間隔を形成す
ることにより、ここを排泄物の溜め部として利用するこ
とができる。
【0060】上述した実施例では、ポケットシート15
R、15Lの接合部24R、24Lをトップシート13
上に形成したが、これら接合部24R、24Lをトップ
シート13から離して形成することも可能である。
【0061】このような本発明による吸収性物品のさら
に別の実施例の断面構造を図10に示すが、先の実施例
と同一機能の要素には、これと同一符号を記すに止め、
重複する説明は省略するものとする。すなわち、図10
は、先の実施例における図3と対応した断面図であり、
トップシート13の幅寸法を短く設定し、ポケットシー
ト15R、15Lの幅方向外側部とバックシート12と
でサイドフラップ部17、18を形成すると共に脚周り
弾性部材22を狭持している。立体ギャザー31の基端
部、すなわちポケットシート15R、15Lの接合部2
4R、24L(図10では、一方の接合部のみを示して
いる)は、トップシート13とポケットシート15R、
15Lとの接合領域よりも、ポケットシート15R、1
5Lの幅方向内側にずらして形成され、これによって第
2吸収体16R、16Lと立体ギャザー31の一部とが
構成され、この第2吸収体16R、16Lとトップシー
ト13との間のポケットシート15R、15Lによっ
て、ここを溜め部として利用することができる。この場
合、第2吸収体16R、16Lの部分にさらに弾性部材
を配置することも可能である。
【0062】上述した図3, 図9, 図10に示す3つの
実施例の構造は、接合部24R、24Lの形成位置をポ
ケットシート15R、15Lの幅方向に沿って単にずら
すだけで任意に選択可能であり、製造設備の改造をほと
んど行うことなく、かかる構成のおむつを製造すること
ができる。
【0063】なお、展開型おむつ11の背側部からの漏
れ防止効果をより高めるため、補助シートをポケットシ
ート15R、15Lの長手方向一端部に重ね合わせるこ
とも有効である。このような本発明による別な実施例の
外観を図11に示すが、先の実施例と同一機能の要素に
は、これと同一符号を記すに止め、重複する説明は省略
するものとする。
【0064】すなわち、ポケットシート15R、15L
の長手方向一端部には、補助シート32が重ね合わさ
れ、これらと一体的に接合されている。このように、補
助シート32を設けたことにより、展開型おむつ11の
背側部からの漏れをより確実に防止することができる。
【0065】補助シート32は、ポケットシート15
R、15Lと同一材質のものを使用することが可能であ
るが、別な材料を使用してもよい。この場合、伸縮性材
料あるいは非伸縮性材料であってもよい。伸縮性材料を
使用した場合には、これを伸長状態で配設することによ
り、ウエスト周り弾性部材19を省略することも可能で
ある。
【0066】また、第1吸収体14の長手方向に沿った
補助シート32の長さは、吸収性物品の種類や大きさに
よっても異なるが、一般的には10mm〜200mmの範囲
内に設定され、好ましくは30mm〜150mmの範囲であ
る。補助シート32の長さが10mm未満になると、背側
部からの漏れの防止効果が発揮されなくなり、逆に20
0mmよりも大きくなると、開口部25が塞がれて第1吸
収体14を覆ってしまい、第1吸収体14の吸収性能を
阻害してしまう。
【0067】このように、補助シート32を設けること
により、展開型おむつ11の背側部からの漏れをより確
実に防止することができる。さらに、ポケットシート1
5R、15Lの背側の重ね合わせ部分が不十分になって
しまった場合でも、背側部からの漏れを確実に防止する
ことが可能になる。
【0068】なお、この補助シート32をサイドフラッ
プ部17の全域に亙って配設するようにしてよい。本実
施例では、補助シート32をポケットシート15R、1
5Lの上に重ねるようにしたが、トップシート13とポ
ケットシート15R、15Lとの間に介装するようにし
てもよい。トップシート13とポケットシート15R、
15Lとの間に補助シート32を介装した場合でも、補
助シート32をポケットシート15R、15Lに接合
し、トップシート13、つまり第1吸収体14と補助シ
ート32との間に隙間が形成できるようにすることが望
ましい。本実施例では、補助シート32が第1吸収体1
4の幅方向に対して一部のみに配置されているけれど
も、全幅に亙って配置されていてもよい。
【0069】
【発明の効果】 本発明の吸収性物品によると、一対の
ポケットシートの長手方向一端部を、その幅方向内側の
側縁部を相互に重ね合わせた状態で少なくともトップシ
ートの長手方向一端部に接合し、一対のポケットシート
の長手方向一端部の接合部分から他端部に至る一対のポ
ケットシートの幅方向内側の側縁部を相互に離間するこ
とにより開口部および堰を形成し、着用者の姿勢に拘ら
ず、着用者の排泄物が開口部から第1吸収体に受け止め
られ、堰によって股間部のみならず、背側部からの排泄
物の漏れも確実に阻止され、これら排泄物を分離した状
態で保持することができる。この結果、皮膚炎などの発
生を未然に防止することが可能である。
【0070】しかも、ポケットシートの幅方向外側の側
縁部から第1吸収体側に突出する一対の第2吸収体を開
口部の長手方向に沿ってポケットシートに取り付けたの
で、ポケット構造の内側に一対の第2吸収体が配置され
た状態となり、特に股間部からの漏れの防止効果を著し
く高めることができる。
【0071】また、ポケットシートの長手方向の中央部
から腹側部にかけて、ポケットシートをその幅方向外側
に折り返して接合した接合部を設けた場合には、第1吸
収体の周縁部からポケットシートの幅方向内側の側縁部
の立ち上がり傾向がより強められ、堰を確実に形成する
ことができる。
【0072】同様に、一対のポケットシートの幅方向内
側の側縁部に沿って伸長状態で弾性部材を配置したり、
あるいは一対のポケットシート自体を伸縮性部材にて形
成した場合にも、弾性部材や伸縮性部材の縮む力を利用
して吸収体の周縁部からのポケットシートの幅方向内側
の側縁部の立ち上がり傾向がより強められる結果、堰を
確実に形成することができる。
【0073】さらに、一対のポケットシートの長手方向
一端部に重ね合わされる補助シートを設けた場合には、
吸収体の背側部からの漏れをより確実に防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による吸収性物品を展開型おむつに応用
した一実施例の外観を表す斜視図である。
【図2】図1に示した実施例の平面図である。
【図3】図2中の III−III 矢視断面図である。
【図4】図1に示した実施例におけるポケットシートの
接合前の状態を表す平面図である。
【図5】図4中のV−V矢視断面図である。
【図6】図7および図8と共に図1に示した実施例の製
造手順を表す概念図である。
【図7】図6および図7と共に図1に示した実施例の製
造手順を表す概念図である。
【図8】図7および図8と共に図1に示した実施例の製
造手順を表す概念図である。
【図9】本発明による吸収性物品の他の実施例の主要部
の構造を表す図3同様の断面図である。
【図10】本発明による吸収性物品の別の実施例の主要
部の構造を表す図3同様の断面図である。
【図11】本発明による吸収性物品を展開型おむつに応
用した別な実施例の外観を表す斜視図である。
【符号の説明】
11 展開型おむつ 11C 展開型おむつの連続体 12 バックシート 13 トップシート 14 第1吸収体 15R、15L ポケットシート 15CR、15CL ポケットシートの連続体 16R、16L 第2吸収体 17、18 サイドフラップ部 19 ウエストギャザー 20 ウエスト周り弾性部材 21 レッグギャザー 22 脚周り弾性部材 23 ファスニングテープ 24R、24L 接合部 24RO, 24RI, 24LO, 24LI 接着部 25 開口部 26 くり抜き部 27 ベーステープ 28 自由端部 29 折り返し部 30 弾性部材 31 立体ギャザー 32 補助シート D 切断線 LR, LL 折り返し線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B029 BD12 BD13 BD14 BD17 BD19 4C003 AA02 DA04 EA03 HA05 4C098 AA09 CC10 CC12 CC15 CC16 CE06 DD10 DD25 DD26 DD27 DD28 DD30

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液透過性のトップシートと、液不透過性
    のバックシートと、これらトップシートとバックシート
    との間に配置される第1吸収体と、この第1吸収体の長
    手方向に沿って配置され、かつその幅方向外側の側縁部
    が少なくとも前記トップシートと前記バックシートのい
    ずれかに接合される一対のポケットシートとを具えた吸
    収性物品であって、 前記一対のポケットシートの長手方向一端部は、その幅
    方向内側の側縁部を相互に重ね合わせた状態で少なくと
    も前記トップシートの長手方向一端部に接合され、 前記一対のポケットシートの長手方向一端部の接合部分
    から他端部に至る前記一対のポケットシートの幅方向内
    側の側縁部を相互に離間した開口部が形成され、 前記一対のポケットシートの幅方向外側から前記第1吸
    収体側に突出する一対の第2吸収体が前記開口部の長手
    方向に沿って前記ポケットシートに取り付けられている
    ことを特徴とする吸収性物品。
  2. 【請求項2】 前記一対のポケットシートの幅方向内側
    をその外側にそれぞれ折り返して相互に接合した接合部
    がそれぞれ設けられ、前記開口部は、これら接合部によ
    って形成されるものであることを特徴とする請求項1に
    記載の吸収性物品。
  3. 【請求項3】 前記接合部の折り返し部分に第2吸収体
    がそれぞれ収納されていることを特徴とする請求項2に
    記載の吸収性物品。
  4. 【請求項4】 前記一対のポケットシートの幅方向内側
    の側縁部に長手方向に沿って弾性部材を配置したことを
    特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の吸収
    性物品。
  5. 【請求項5】 前記一対のポケットシートは、それぞれ
    伸縮性部材にて形成されていることを特徴とする請求項
    1から請求項4の何れかに記載の吸収性物品。
  6. 【請求項6】 前記一対のポケットシートの長手方向一
    端部に重ね合わされる補助シートをさらに具えたことを
    特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の吸収
    性物品。
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