JPH1120674A - 制動力制御装置 - Google Patents

制動力制御装置

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JPH1120674A
JPH1120674A JP9182820A JP18282097A JPH1120674A JP H1120674 A JPH1120674 A JP H1120674A JP 9182820 A JP9182820 A JP 9182820A JP 18282097 A JP18282097 A JP 18282097A JP H1120674 A JPH1120674 A JP H1120674A
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JP
Japan
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pressure
hydraulic pressure
braking force
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brake
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Application number
JP9182820A
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English (en)
Inventor
Akira Yamada
明良 山田
Nobuyasu Nakanishi
伸育 中西
Satoshi Shimizu
聡 清水
Hideyuki Aizawa
英之 相澤
Masahiro Hara
雅宏 原
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はマスタシリンダから吸入したブレー
キフルードをホイルシリンダに供給するポンプを備える
制動力制御装置に関し、ブレーキアシスト中に運転者の
意図を正確に検出することを目的とする。 【解決手段】 マスタシリンダ18とホイルシリンダ7
4,76とを連通する液圧通路25からブレーキフルー
ドを吸入するポンプ106を設ける。液圧通路25に液
圧センサ29を連通する。緊急ブレーキ操作が実行され
た場合に、ポンプ106から吐出される液圧をホイルシ
リンダに74,76に供給するブレーキアシスト制御を
実行する。ブレーキアシスト制御の実行中に、液圧セン
サ29の出力信号pMCに基づいてホイルシリンダ圧を
制御する。液圧センサ29と液圧通路25との間にダン
パ26を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制動力制御装置に
係り、特に、車両の制動力を制御する装置として好適な
制動力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平4−12126
0号に開示される如く、ブレーキペダルが所定速度を超
える速度で踏み込まれた場合に、通常時に比して大きな
制動液圧を発生させる制動力制御装置が知られている。
車両の運転者は、制動力を速やかに立ち上げたい場合に
ブレーキペダルを高速で操作する。上記従来の制動力制
御装置によれば、かかるブレーキ操作(以下、緊急ブレ
ーキ操作と称す)が行われた場合に通常時に比して大き
な制動液圧を発生することで、適正に運転者の要求に応
える制動力を発生させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】緊急ブレーキ操作が実
行された際に、通常時に比して大きな制動液圧を発生さ
せる制御(以下、この制御をブレーキアシスト制御と称
す)は、例えば、マスタシリンダとホイルシリンダとの
間に介在する第1開閉弁と、マスタシリンダ側から吸入
したブレーキフルードをホイルシリンダに供給するポン
プと、ポンプとマスタシリンダとの間に介在する第2開
閉弁とを備えるシステムにおいて実行できる。
【0004】上記のシステムによれば、第1開閉弁を開
弁状態とし、かつ、第2開閉弁を閉弁状態とすること
で、マスタシリンダとホイルシリンダとを導通状態と
し、かつ、マスタシリンダとポンプとを遮断状態とする
ことができる。この場合、ホイルシリンダに、マスタシ
リンダ圧PM/C と等しいホイルシリンダ圧PW/C を発生
させることができる。このように、上記のシステムによ
れば、上述した状態を実現することで通常のブレーキ装
置としての機能を実現することができる。
【0005】また、上記のシステムによれば、第1開閉
弁を閉弁状態とし、第2開閉弁を開弁状態とし、かつ、
ポンプを作動状態とすることで、マスタシリンダとホイ
ルシリンダとを遮断状態とし、かつ、マスタシリンダ内
のブレーキフルードをポンプで増圧してホイルシリンダ
に供給することができる。この場合、ホイルシリンダ
に、マスタシリンダ圧PM/C に比して高い液圧を発生さ
せることができる。従って、上記のシステムによれば、
上述した状態を実現することで、ブレーキアシスト制御
を実行することができる。
【0006】上記のシステムにおいては、例えば、マス
タシリンダと第1開閉弁とを連通する液圧通路に液圧セ
ンサを配設することで、マスタシリンダ圧PM/C を検出
することが可能である。ブレーキアシスト制御の実行中
にマスタシリンダ圧PM/C が検出できれば、その検出値
を用いて、ブレーキアシスト制御が開始された後に運転
者によって実行されるブレーキ操作を検出することがで
きる。
【0007】しかし、上記のシステム、すなわち、ブレ
ーキフルードがマスタシリンダからポンプに吸入される
システムにおいては、ポンプによるブレーキフルードの
吸入が開始された直後に、マスタシリンダ圧にブレーキ
操作量の増減に起因しない低下(以下、吸入連動低下と
称す)が生ずる。また、上記のシステムにおいては、ポ
ンプによるブレーキフルードの吸入が停止された直後
に、マスタシリンダ圧にブレーキ操作量の増減に起因し
ない圧力の脈動(以下、単に脈動と称す)が生ずる。
【0008】このように、上記のシステムにおいては、
マスタシリンダ圧と運転者の意図するブレーキ操作量と
が、ポンプによるブレーキフルードの吸入が開始される
直後、および、その吸入が終了される直後に正確に一致
しない期間が生ずる。従って、上記のシステムにおいて
は、マスタシリンダに連通する液圧通路に単に液圧セン
サを配設するだけでは、運転者の意図するブレーキ操作
量を正確に検出することが困難である。
【0009】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、マスタシリンダとホイルシリンダとを連通する
液圧通路からブレーキフルードを吸入するポンプを備え
るシステム構成を用い、かつ、ポンプの作動中において
も運転者の意図するブレーキ操作量を正確に検出するこ
とのできる制動力制御装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、マスタシリンダとホイルシリンダとを
連通する液圧通路からブレーキフルードを吸入するポン
プを備えると共に、前記ポンプから吐出されるブレーキ
フルードをホイルシリンダに供給してホイルシリンダ圧
を制御するブレーキ液圧制御を実行する制動力制御装置
において、前記液圧通路の液圧を検出する液圧センサ
と、前記液圧センサの検出結果に基づいて前記ブレーキ
液圧制御を実行する液圧制御手段と、前記液圧通路の液
圧変動を抑制する液圧変動抑制手段と、を備える制動力
制御装置により達成される。
【0011】本発明において、ポンプによってブレーキ
フルードが吸入され始めると、液圧通路の内圧、すなわ
ち、マスタシリンダ圧が吸入連動低下により低下する。
また、ポンプによるブレーキフルードの吸入が停止され
ると、液圧通路からポンプへ向かうブレーキフルードの
流れが阻止されて、液圧通路の内部に液圧の脈動が生ず
る。上記の如く液圧通路に生ずる液圧の変動は、液圧変
動抑制手段により抑制される。このため、それらの変動
が生ずる場合でも、液圧センサの出力信号は、ほぼ運転
者の意図するブレーキ操作量に対応する。
【0012】上記の目的は、請求項2に記載する如く、
上記請求項1記載の制動力制御装置において、前記液圧
変動抑制手段が、前記液圧通路の液圧変動を抑制するダ
ンパを備える制動力制御装置により達成される。本発明
において、液圧通路にはダンパが連通している。ダンパ
は、液圧通路の液圧が短時間だけ変動する場合に、その
変動幅を小さく抑制する。このため、ダンパによれば、
吸入連動低下や脈動に起因して液圧通路に生ずる液圧変
動が小さく抑制される。
【0013】上記の目的は、請求項3に記載する如く、
上記請求項2記載の制動力制御装置において、前記ダン
パが、前記液圧センサと前記液圧通路との間に配設され
ている制動力制御装置により達成される。本発明におい
て、ダンパは、液圧通路と液圧センサとの間に配設され
ている。上記の構成によれば、液圧通路に生ずる液圧の
脈動は、液圧センサに到達する前にダンパに吸収され
る。このため、液圧センサの出力信号は、液圧の脈動に
関わらずほぼ運転者の意図するブレーキ操作量に対応す
る。
【0014】上記の目的は、請求項4に記載する如く、
上記請求項1記載の制動力制御装置において、前記液圧
変動抑制手段が、前記液圧通路と前記ポンプとの導通状
態を制御する制御弁と、前記液圧通路から前記ポンプへ
流れるブレーキフルードの流量が緩やかに変化するよう
に前記制御弁を駆動する制御弁駆動手段と、を備える制
動力制御装置により達成される。
【0015】本発明において、液圧通路には、ポンプに
吸入されるブレーキフルードの流量が変化することによ
り液圧の脈動等が生ずる。脈動等による液圧の変動幅
は、ブレーキフルードの流れが急激に変化するほど大き
くなる。本発明においては、制御弁によって、ブレーキ
フルードの急激な流量変化が防止される。このため、液
圧通路に生ずる液圧変動の幅が小さく抑制される。
【0016】上記の目的は、請求項5に記載する如く、
上記請求項4記載の制動力制御装置において、前記制御
弁駆動手段が、前記ポンプによるブレーキフルードの吸
入停止が要求される場合に、前記液圧通路から前記ポン
プへ流れるブレーキフルードの流量が緩やかに変化する
ように前記制御弁を駆動する制動力制御装置により達成
される。
【0017】本発明において、ポンプによるブレーキフ
ルードの吸入が停止される際には、ブレーキフルードの
流量に急激な変化が生じ易い。従って、ブレーキフルー
ドの吸入が停止される際には、液圧通路に大きな脈動が
生じ易い。本発明においては、このような状況下でブレ
ーキフルードの急激な流量変化が防止される。このた
め、液圧通路に生ずる液圧変動の幅が小さく抑制され
る。
【0018】また、上記の目的は、請求項6に記載する
如く、上記請求項1記載の制動力制御装置において、前
記ブレーキ液圧制御が、ホイルシリンダ圧を、マスタシ
リンダ圧に比して高い領域でマスタシリンダ圧に応じた
液圧とするブレーキアシスト制御である制動力制御装置
により達成される。
【0019】本発明において、液圧制御手段はブレーキ
アシスト制御を実行する。ブレーキアシスト制御によれ
ば、マスタシリンダ圧に比して高圧のホイルシリンダ圧
が発生する。また、上記のブレーキアシスト制御によれ
ば、ホイルシリンダ圧が、液圧センサの出力信号に基づ
いてマスタシリンダ圧に応じた液圧に制御される。本発
明において、液圧センサの出力信号は正確にブレーキ操
作量と対応する。従って、本発明によれば、ブレーキア
シスト制御の実行中に、ホイルシリンダ圧が運転者の意
図に応じた液圧に制御される。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である
制動力制御装置のシステム構成図を示す。本実施例の制
動力制御装置は、フロントエンジン・フロントドライブ
式の車両(FF車両)に搭載する制動力制御装置として
好適な装置である。本実施例の制動力制御装置は、電子
制御ユニット10(以下、ECU10と称す)により制
御されている。
【0021】制動力制御装置は、ブレーキペダル12を
備えている。ブレーキペダル12の近傍には、ブレーキ
スイッチ14が配設されている。ブレーキスイッチ14
は、ブレーキペダル12が踏み込まれることによりオン
信号を出力する。ECU10は、ブレーキスイッチ14
の出力信号に基づいてブレーキペダル12が踏み込まれ
ているか否かを判別する。
【0022】ブレーキペダル12は、バキュームブース
タ16に連結されている。バキュームブースタ16は、
ブレーキペダル12が踏み込まれた場合に、ブレーキ踏
力Fに対して所定の倍力比を有するアシスト力Faを発
生する。バキュームブースタ16には、マスタシリンダ
18が固定されている。マスタシリンダ18の内部に
は、第1液圧室20および第2液圧室22が形成されて
いる。第1液圧室20および第2液圧室22には、ブレ
ーキ踏力Fとアシスト力Faとの合力に応じたマスタシ
リンダ圧PM/C が発生する。
【0023】マスタシリンダ18の上部にはリザーバタ
ンク24が配設されている。マスタシリンダ18とリザ
ーバタンク23とは、ブレーキペダル12の踏み込みが
解除されている場合にのみ導通状態となる。マスタシリ
ンダ18の第1液圧室20、および、第2液圧室22に
は、それぞれ第1液圧通路24、および、第2液圧通路
25が連通している。
【0024】第2液圧通路25には、ダンパ26が連通
している。ダンパ26は、アキュムレータ27とオリフ
ィス28とを備えている。また、ダンパ26には液圧セ
ンサ29が連通している。ダンパ26によれば、第2液
圧通路25に生ずる液圧の変動を吸収しつつ、その液圧
を液圧センサ29に伝達することができる。尚、ダンパ
26の構成は上記の構成に限定されるものではなく、例
えば、アキュムレータ27に代えて、高周波成分を吸収
するように調整された容積室を用いる構成としてもよ
い。
【0025】液圧センサ29は、ダンパ26を介して伝
達される液圧に応じた電気信号pMCを出力する。液圧
センサ29の出力信号pMCはECU10に供給されて
いる。ECU10は、出力信号pMCに基づいてマスタ
シリンダ圧PM/C を検出する。第1液圧通路24には、
第1マスタカットソレノイド30(以下、SMC-130
と称す)および第1リザーバカットソレノイド32(以
下、SRC-132と称す)が連通している。一方、第2
液圧通路25には、第2マスタカットソレノイド34
(以下、SMC-234と称す)および第2リザーバカッ
トソレノイド36(以下、SRC-236)が連通してい
る。
【0026】SMC-130およびSMC-234の内部に
は、定圧開放弁38,40が設けられている。SMC-1
30には、右後輪RRに対応して設けられた液圧通路4
2、および、左前輪FLに対応して設けられた液圧通路
44が連通している。同様に、SMC-234には、左後
輪RLに対応して設けられた液圧通路46、および、右
前輪FRに対応して設けられた液圧通路48が連通して
いる。
【0027】SMC-130およびSMC-234は、それ
ぞれ、常態で開弁状態を維持し、ECU10から駆動信
号が供給されることにより第1液圧通路24と液圧通路
42,44とを、または、第2液圧通路25と液圧通路
46,48とを、それぞれ定圧開放弁38,40を介し
て連通させる2位置の電磁弁である。SRC-132およ
びSRC-236は、それぞれ、常態で閉弁状態を維持
し、ECU10から駆動信号が供給されることにより開
弁状態となる2位置の電磁弁である。
【0028】第1液圧通路24と液圧通路42、44と
の間には逆止弁50が配設されている。逆止弁50は、
第1液圧通路24側から液圧通路42,44側へ向かう
フルードの流れのみを許容する一方向弁である。同様
に、第2液圧通路25と液圧通路46,48との間には
逆止弁52が配設されている。逆止弁52は、第2液圧
通路25側から液圧通路46,48側へ向かう流体の流
れのみを許容する一方向弁である。
【0029】右後輪RRに対応する液圧通路42には、
右後輪保持ソレノイド54(以下、SRRH54と称
す)が連通している。同様に、左前輪FLに対応する液
圧通路44には左前輪保持ソレノイド56(以下、SF
LH56と称す)が、左後輪RLに対応する液圧通路4
6には左後輪保持ソレノイド58(以下、SRLH58
と称す)が、また、右前輪FRに対応する液圧通路48
には右前輪保持ソレノイド60(以下、SFRH60と
称す)がそれぞれ連通している。以下、これらのソレノ
イドを総称する場合は「保持ソレノイドS**H」と称
す。保持ソレノイドS**Hは、常態で開弁状態を維持
し、ECU10から駆動信号が供給されることにより閉
弁状態となる2位置の電磁弁である。
【0030】SRRH54には、右後輪減圧ソレノイド
62(以下、SRRR62と称す)が連通している。同
様に、SFLH56には左前輪減圧ソレノイド64(以
下、SFLR64と称す)が、SRLH58には左後輪
減圧ソレノイド66(以下、SRLR66と称す)が、
また、SFRH60には右前輪減圧ソレノイド68(以
下、SFRR68と称す)がそれぞれ連通している。以
下、これらのソレノイドを総称する場合には「減圧ソレ
ノイドS**R」と称す。減圧ソレノイドS**Rは、
常態で閉弁状態を維持し、ECU10から駆動信号が供
給されることにより開弁状態となる2位置の電磁弁であ
る。
【0031】各車輪の保持ソレノイドS**Hには、そ
れぞれホイルシリンダ70,72,74,76が連通し
ている。また、ホイルシリンダ70,72,74,76
には、それぞれ逆止弁78,80,82,84が連通し
ている。逆止弁78,80,82,84は、ホイルシリ
ンダ70,72,74,76側から液圧通路42,4
4,46,48側へ向かうフルードの流れのみを許容す
る一方向弁である。
【0032】SRRR62およびSFLR64は、減圧
通路88に連通している。同様に、SRLR66および
SFRR68は、減圧通路90に連通している。減圧通
路88,90には補助リザーバ92,94が連通してい
る。補助リザーバ92,94には、逆止弁96,98を
介してポンプ100,102の吸入孔が連通している。
ポンプ100,102の吸入孔には、また、SRC-1
2またはSRC-236が連通している。
【0033】ポンプ100,102は、ECU10から
駆動信号が供給される場合に、補助リザーバ92,94
に蓄えられているブレーキフルードを、または、SRC
-132若しくはSRC-236を介して導かれるブレーキ
フルードをその吐出孔から吐出する。ポンプ100,1
02の吐出孔は、ポンプ用ダンパ104,106に連通
している。ポンプ用ダンパ104,106は、ポンプ1
00,102の吐出圧に生ずる脈動を吸収する。ポンプ
用ダンパ104,106は、それぞれ液圧通路44,4
6に連通している。
【0034】本実施例の制動力制御装置は、車輪速セン
サ108,110,112,114を備えている。車輪
速センサ108,110,112,114は、各車輪の
回転速度に応じた周期でパルス信号を出力する。車輪速
センサ108,110,112,114の出力信号はE
CU10に供給されている。ECU10は車輪速車輪速
センサ108,110,112,114の出力信号に基
づいて各車輪の回転速度VW を検出する。
【0035】次に、本実施例の制動力制御装置の動作を
説明する。本実施例の制動力制御装置は、液圧回路内に
配設された各種の電磁弁の状態を切り換えることによ
り、通常のブレーキ装置としての機能(以下、通常ブ
レーキ機能と称す)、アンチロックブレーキシステム
としての機能(以下、ABS機能と称す)、および、
緊急ブレーキ操作に応答して通常時に比して大きな制動
力を発生させる機能(以下、ブレーキアシスト機能と称
す)を実現する。
【0036】図1は、通常ブレーキ機能を実現するた
めの制御(以下、通常ブレーキ制御と称す)またはA
BS機能を実現するための制御(以下、ABS制御と称
す)の実行中に実現される状態を示す。以下、図1に示
す状態を通常ブレーキ状態と称す。 通常ブレーキ制御の実行中は、図1に示す如く、制動
力制御装置が備える全ての電磁弁がオフ状態とされる。
通常ブレーキ状態によれば、全ての車輪のホイルシリン
ダ70,72,74,76はマスタシリンダ18に連通
する。この場合、各車輪のホイルシリンダ圧PW/C は、
常にマスタシリンダ圧PM/C と等圧に制御される。従っ
て、図1示す通常ブレーキ状態によれば、通常ブレーキ
機能を実現することができる。
【0037】ABS制御の実行中は、図1に示す如く
SMC-130,SRC-232,SMC-134およびSR
-236がオフ状態とされると共に、ポンプ100,1
02が作動状態とされ、かつ、保持ソレノイドS**H
および減圧ソレノイドS**RがABSの要求に応じて
適当に駆動される。以下、ABS制御の実行中に実現さ
れる状態をABS状態と称す。
【0038】ABS状態によれば、各車輪に対応して設
けられた4本の液圧通路42,44,46,48の全て
にマスタシリンダ圧PM/C を導くことができる。この状
態で保持ソレノイドS**Hを開弁状態とし、かつ、減
圧ソレノイドS**Rを閉弁状態とすると、各車輪のホ
イルシリンダ圧PW/C をマスタシリンダ圧PM/C に向け
て増圧することができる。以下、この状態を(i) 増圧モ
ードと称す。また、上記の状態で、保持ソレノイドS*
*Hおよび減圧ソレノイドS**Rの双方を閉弁状態と
すると、各車輪のホイルシリンダ圧PW/C を保持するこ
とができる。以下、この状態を(ii)保持モードと称す。
更に、上記の状態で、保持ソレノイドS**Hを閉弁状
態とし、かつ、減圧ソレノイドS**Rを開弁状態とす
ると、各車輪のホイルシリンダ圧PW/C を減圧すること
ができる。以下、この状態を(iii) 減圧モードと称す。
【0039】ABS制御が開始されると、ECU10
は、各車輪に過大なスリップ率が生じないように、各車
輪について適宜上記の(i) 増圧モード、(ii)保持モー
ド、および、(iii) 減圧モードを実現する。保持ソレノ
イドS**Hおよび減圧ソレノイドS**Rが上記の如
く制御されると、全ての車輪のホイルシリンダ圧PW/C
が、対応する車輪に過大なスリップ率を発生させること
のない適当な圧力に制御される。このように、上記の制
御によれば、制動力制御装置においてABS機能を実現
することができる。
【0040】図2乃至図4は、ブレーキアシスト機能
(BA機能と称す)を実現するための制御(以下、BA
制御と称す)の実行中に実現される状態を示す。ECU
10は、運転者によって緊急ブレーキ操作が実行された
場合に、通常時に比して大きな制動力を発生させるべく
BA制御を開始する。BA制御の実行中は、ECU10
により、図2乃至図4に示す何れかの状態が適宜実現さ
れる。
【0041】図2は、BA制御の実行中に実現されるア
シスト圧増圧状態を示す。アシスト圧増圧状態は、BA
制御の実行中に各車輪のホイルシリンダ圧PW/C を増圧
させる必要がある場合に実現される。本実施例のシステ
ムにおいて、アシスト圧増圧状態は、図2に示す如く、
SMC-130,SRC-132,SMC-234およびSR
-236をオン状態(SMC-130およびSMC-234
を閉弁状態、SRC-132およびSRC-236を開弁状
態)とし、かつ、ポンプ100,102をオン状態とす
ることで実現される。
【0042】アシスト圧増圧状態によれば、マスタシリ
ンダ18とポンプ100,102の吸入孔とが連通状態
となる。この場合、ポンプ100,102は、マスタシ
リンダ18からブレーキフルードを吸入して、液圧通路
42,44または液圧通路46,48に高圧のブレーキ
フルードを吐出することができる。アシスト圧増圧状態
によれば、液圧通路42,44および液圧通路46,4
8は、それぞれ、SMC-130またはSMC-234に内
蔵される定圧開放弁38,40によってマスタシリンダ
18から切り離される。この場合、ポンプ100,10
2によって圧送されたブレーキフルードは、液圧通路4
2,44,46,48を介して各車輪のホイルシリンダ
70,72,74,76に供給される。
【0043】従って、図1に示すアシスト圧増圧状態に
よれば、マスタシリンダ18内のブレーキフルードをポ
ンプ100,102で圧送することにより、各車輪のホ
イルシリンダ圧PW/C を、マスタシリンダ圧PM/C に比
して高い液圧に増圧することができる。図3は、BA制
御の実行中に実現されるアシスト圧保持状態を示す。ア
シスト圧増圧状態は、BA制御の実行中に各車輪のホイ
ルシリンダ圧PW/C を保持させる必要がある場合に実現
される。本実施例のシステムにおいて、アシスト圧保持
状態は、図3に示す如く、SMC-130およびSMC-2
34をオン状態(閉弁状態)とし、かつ、ポンプ10
0,102をオン状態とすることで実現される。
【0044】アシスト圧保持状態によれば、SRC-1
2およびSRC-236により、ポンプ100,102の
吸入孔とマスタシリンダ18とを遮断することができ
る。この場合、ポンプ100,102は、マスタシリン
ダ18からブレーキフルードを吸入することができな
い。また、補助リザーバ92,94の内部には、ABS
制御が開始される以前はブレーキフルードが蓄えられて
いない。このため、アシスト圧保持状態が実現される
と、ポンプ100,102によるブレーキフルードの圧
送が停止される。従って、アシスト圧保持状態によれ
ば、全ての車輪のホイルシリンダ圧PW/C を一定値に保
持することができる。
【0045】図4は、BA制御の実行中に実現されるア
シスト圧減圧状態を示す。アシスト圧減圧状態は、BA
制御の実行中に各車輪のホイルシリンダ圧PW/C を減圧
する必要がある場合に実現される。本実施例において、
アシスト圧減圧状態は、図4に示す如く、全てのソレノ
イドをオフ状態とすることで実現される。アシスト圧減
圧状態によれば、SRC-132およびSRC-236が閉
弁状態とされる。この場合、ポンプ100,102はブ
レーキフルードを圧送することができない。また、アシ
スト圧減圧状態によれば、各車輪のホイルシリンダ7
0,72,74,76が、SMC-130またはSMC3
4を介してマスタシリンダ18に連通する。このため、
アシスト圧減圧状態によれば、全ての車輪のホイルシリ
ンダ圧PW/C を、マスタシリンダ圧PM/C を下限値とし
て減圧することができる。
【0046】図5は、運転者によって緊急ブレーキ操作
が実行された場合にマスタシリンダ圧PM/C およびホイ
ルシリンダ圧PW/C に生ずる変化を示す。運転者によっ
て緊急ブレーキ操作が行われると、図5中に破線で示す
如く、マスタシリンダ圧PM/ C には急激な増圧が生ず
る。ECU10は、液圧センサ29の出力信号pMCに
基づいて、マスタシリンダ圧PM/C が、急激に、かつ、
充分に大きな値に増圧されたと認識できる場合に緊急ブ
レーキ操作が実行されたと判断する。そして、ECU1
0は、緊急ブレーキ操作が実行されたと判断すると、そ
の後、BA制御を開始する。
【0047】制動力制御装置においてBA制御が開始さ
れると、先ず (I)開始増圧モードが実行される(図5中
期間)。開始増圧モードは、所定のデューティ比Duty
1で上記図2に示すアシスト圧増圧状態と、上記図3に
示すアシスト圧保持状態とを繰り返すことにより実現さ
れる。より具体的には、SMC-130およびSMC-2
4をオン状態(閉弁状態)に維持し、ポンプ100,1
02を作動状態に維持し、かつ、SRC-132およびS
RC-236を所定のデューティ比Duty1で繰り返しオン
・オフすることにより実現される。
【0048】開始増圧モードは、所定の増圧時間TSTA
の間継続して実行される。増圧時間TSTA は、ホイルシ
リンダ圧PW/C を、マスタシリンダ圧PM/C に比して所
定のアシスト圧Paだけ高圧とするのに必要な時間に設
定されている。また、所定のアシスト圧Paは車両に所
定の減速度G0 を発生させるのに必要な圧力である。従
って、開始増圧モードが実行されると、車両には、通常
ブレーキ制御によって発生する減速度Gに比して所定値
0 だけ大きな減速度G+G0 が発生する。
【0049】制動力制御装置において、 (I)開始増圧モ
ードが終了すると、以後、運転者のブレーキ操作に対応
して、(II)アシスト圧増圧モード、 (III)アシスト圧減
圧モード、(IV)アシスト圧保持モード、 (V)アシスト圧
緩増モード、および、(VI)アシスト圧緩減モードの何れ
かが実行される。図6は、開始増圧モードに次いで実行
するモードを決定すべく、ECU10が参照するマップ
の一例を示す。尚、図6において、横軸は液圧センサ2
9の出力信号pMCの変化率ΔpMCである。
【0050】開始増圧モードが終了した時点でマスタシ
リンダ圧PM/C に正の変化率が生じている場合は、運転
者が更に大きな制動力を要求していると判断することが
できる。ECU10は、開始増圧モードが終了した時点
で所定値K1 (>0)を超える変化率ΔpMCが生じて
いる場合に、運転者がより大きな制動力を要求している
と判断する。この場合、ECU10は、開始増圧モード
に次いで実行するモードを(II)アシスト圧増圧モードに
決定する。
【0051】開始増圧モードが終了した時点でマスタシ
リンダ圧PM/C に負の変化率が生じている場合は、運転
者が制動力の低下を要求していると判断することができ
る。ECU10は、開始増圧モードが終了した時点で所
定値K2 (<0)を下回る変化率ΔpMCが生じている
場合に、運転者が制動力の低下を要求していると判断す
る。この場合、ECU10は、開始増圧モードに次いで
実行するモードを (III)アシスト圧減圧モードに決定す
る。
【0052】また、開始増圧モードが終了した時点でマ
スタシリンダ圧PM/C に大きな変化率が生じていない場
合は、運転者が制動力の保持を要求していると判断する
ことができる。ECU10は、開始増圧モードが終了し
た時点でK2 ≦ΔpMC≦K 1 を満たす変化率ΔpMC
が生じている場合に、運転者が制動力の保持を要求して
いると判断する。この場合、ECU10は、開始増圧モ
ードに次いで実行するモードを(IV)アシスト圧保持モー
ドに決定する。
【0053】(II)アシスト圧増圧モードは、上述した開
始増圧モードの終了時点でブレーキ操作量が大きく増大
されている場合、および、後述するアシスト圧保持モー
ドの実行中またはアシスト圧緩増モードの実行中にブレ
ーキ操作量が大きく増大された場合に実行される(図5
中期間)。アシスト圧増圧モードは、所定のデューテ
ィ比Duty2で上記図2に示すアシスト圧増圧状態と、上
記図3に示すアシスト圧保持状態とを繰り返すことによ
り実現される。尚、アシスト圧増圧モードで用いられる
デューティ比Duty2は、開始増圧モードで用いられるデ
ューティ比Duty1と同一であっても、また、異なる値で
あってもよい。アシスト圧増圧モードによれば、ブレー
キ操作量が大きく増大されている場合に、各車輪のホイ
ルシリンダ圧PW/C を、マスタシリンダ圧PM/ C に比し
て高い領域で急激に増圧することができる。
【0054】図7は、アシスト圧増圧モードの実行中
に、実行すべきモードを決定すべくECU10が参照す
るマップの一例を示す。尚、図7において、横軸は液圧
センサ29の出力信号pMCの変化率ΔpMCである。
アシスト圧増圧モードの実行中に、マスタシリンダ圧P
M/C の増加が継続している場合は、運転者が更に大きな
制動力を要求していると判断することができる。ECU
10は、アシスト圧増圧モードの実行中に所定値K
3 (>0)を超える変化率ΔpMCが生じている場合
は、運転者がより大きな制動力を要求していると判断す
る。この場合、ECU10は、実行すべきモードを、継
続的にアシスト圧増圧モードとする。
【0055】また、アシスト圧増圧モードの実行中に、
マスタシリンダ圧PM/C に大きな増加が生じていない場
合は、運転者がもはや制動力の増大を要求していないと
判断することができる。ECU10は、アシスト圧増圧
モードの実行中に所定値K3(>0)を超える変化率Δ
pMCが生じていない場合は、運転者が制動力の増大を
要求していないと判断する。この場合、ECU10は、
実行すべきモードをアシスト圧保持モードに決定する。
【0056】(III) アシスト圧減圧モードは、上述した
開始増圧モードの終了時点でブレーキ操作量が大きく減
少されている場合、および、後述するアシスト圧保持モ
ードの実行中またはアシスト圧緩減モードの実行中にブ
レーキ操作量が大きく減少された場合に実行される(図
5中期間)。アシスト圧減圧モードは、所定のデュー
ティ比Duty3で上記図3に示すアシスト圧保持状態と、
上記図4に示すアシスト圧減圧状態とを繰り返すことに
より実現される。より具体的には、SRC-132および
SRC-236をオフ状態(閉弁状態)に維持し、ポンプ
100,102を作動状態に維持し、かつ、SMC-1
0およびSMC-234を所定のデューティ比Duty3で繰
り返しオン・オフすることにより実現される。アシスト
圧減圧モードによれば、ブレーキ操作量が大きく減少さ
れている場合に、各車輪のホイルシリンダ圧PW/C を、
マスタシリンダ圧PM/C を下限値として急激に減圧する
ことができる。
【0057】図8は、アシスト圧減圧モードの実行中
に、実行すべきモードを決定すべくECU10が参照す
るマップの一例を示す。尚、図8において、横軸は液圧
センサ29の出力信号pMCの変化率ΔpMCである。
アシスト圧減圧モードの実行中に、マスタシリンダ圧P
M/C の減少が継続している場合は、運転者がより小さな
制動力を要求していると判断することができる。ECU
10は、アシスト圧増圧モードの実行中に所定値K
4 (<0)を下回る変化率ΔpMCが生じている場合
は、運転者がより小さな制動力を要求していると判断す
る。この場合、ECU10は、実行すべきモードを、継
続的にアシスト圧減圧モードとする。
【0058】また、アシスト圧減圧モードの実行中に、
マスタシリンダ圧PM/C に大きな減少が生じていない場
合は、運転者がもはや制動力の減少を要求していないと
判断することができる。ECU10は、アシスト圧減圧
モードの実行中に所定値K4(<0)を下回る変化率Δ
pMCが生じていない場合は、運転者が制動力の減少を
要求していないと判断する。この場合、ECU10は、
実行すべきモードをアシスト圧保持モードに決定する。
【0059】(IV)アシスト圧保持モードは、上述した開
始増圧モードの終了時点で、または、上述したアシスト
圧増圧モードまたはアシスト圧減圧モードの実行中にブ
レーキ操作量に大きな増減が生じていないことが検知さ
れた場合、および、後述するアシスト圧緩増モードまた
はアシスト圧緩減モードが所定期間実行された後に実行
される(図5中期間、、)。
【0060】アシスト圧保持モードは、上記図3に示す
アシスト圧保持状態を維持することにより実現される。
アシスト圧保持モードによれば、ブレーキ操作量に大き
な増減が生じていない場合に、各車輪のホイルシリンダ
圧PW/C を一定値に維持することができる。図9は、ア
シスト圧保持モードの実行中に、実行すべきモードを決
定すべくECU10が参照するマップの一例を示す。
尚、図9において、横軸は液圧センサ29の出力信号p
MCの変化率ΔpMCである。また、縦軸は、液圧セン
サ29の出力信号pMCから変化時出力値pMCSTA
を減じた値である。変化時出力値pMCSTAは、アシ
スト圧保持モードが開始された時点で液圧センサ29か
ら出力されていた出力信号pMCの値である。従って、
図9において、縦軸は、アシスト圧保持モードが開始さ
れた後に、出力信号pMCに生じた増加方向の変化量に
相当している。
【0061】アシスト圧保持モードの実行中に、マスタ
シリンダ圧PM/C が急激に増加している場合は、運転者
が制動力の急激な増大を要求していると判断できる。E
CU10は、アシスト圧保持モードが開始された後、所
定時間TMODE1 が経過する前に、出力信号pMCに所定
値P1 を超える変化(すなわち、pMC−pMCSTA
>P1 を満たす変化)が発生し、かつ、その変化が生じ
た時点で変化率ΔpMCが所定値K5 (>0)を超えて
いる場合に運転者が急激な制動力の増大を要求している
と判断する。この場合、ECU10は、実行すべきモー
ドを、アシスト圧保持モードからアシスト圧増圧モード
に変更する。
【0062】アシスト圧保持モードの実行中に、マスタ
シリンダ圧PM/C が急激に低下している場合は、運転者
が制動力の急激な減少を要求していると判断できる。E
CU10は、アシスト圧保持モードが開始された後、所
定時間TMODE1 が経過する前に、出力信号pMCが所定
値P4 を超えて低下(すなわち、pMC−pMCSTA
<P4 が成立するまで低下)し、かつ、その低下が生じ
た時点で変化率ΔpMCが所定値K6 (<0)を下回っ
ている場合に運転者が急激な制動量の低下を要求してい
ると判断する。この場合、ECU10は、実行すべきモ
ードを、アシスト圧保持モードからアシスト圧減圧モー
ドに変更する。
【0063】アシスト圧保持モードの実行中に、マスタ
シリンダ圧PM/C が緩やかに増加している場合は、運転
者が制動力の緩やかな増大を要求していると判断でき
る。ECU10は、アシスト圧保持モードが開始された
後、アシスト圧増圧モードまたはアシスト圧減圧モード
に移行するための上記の条件が成立せず、かつ、所定時
間TMODE1 連続して出力信号pMCに所定値P2 (0<
2 <P1 )を超える変化(すなわち、pMC−pMC
STA>P2 を満たす変化)が発生した場合に、運転者
が制動力の緩やかな増大を要求していると判断する。こ
の場合、ECU10は、実行すべきモードを、アシスト
圧保持モードからアシスト圧緩増モードに変更する。
【0064】アシスト圧保持モードの実行中に、マスタ
シリンダ圧PM/C が緩やかに減少している場合は、運転
者が制動力の緩やかな減少を要求していると判断でき
る。ECU10は、アシスト圧保持モードが開始された
後、アシスト圧増圧モードまたはアシスト圧減圧モード
に移行するための上記の条件が成立せず、かつ、所定時
間TMODE1 連続して出力信号pMCに所定値P3 (0>
3 >P4 )を下回る低下(すなわち、pMC−pMC
STA<P3 を満たす低下)が発生した場合に、運転者
が制動力の緩やかな減少を要求していると判断する。こ
の場合、ECU10は、実行すべきモードを、アシスト
圧保持モードからアシスト圧緩減モードに変更する。
【0065】また、アシスト圧保持モードの実行中に、
マスタシリンダ圧PM/C に大きな変化が生じない場合
は、運転者が制動力の保持を要求していると判断でき
る。ECU10は、アシスト圧保持モードが開始された
後、出力信号pMCの変化量が所定値P2 とP3 との間
である場合(すなわち、P3 ≦pMC−pMCSTA≦
2 が成立する場合)は、運転者が制動力の保持を要求
していると判断する。この場合、ECU10は、アシス
ト圧保持モードを、実行すべきモードとして維持する。
【0066】(V) アシスト圧緩増モードは、上述の如
く、アシスト圧保持モードの実行中にブレーキ操作量の
緩やかな増加が検知された場合に実行される。アシスト
圧緩増モードの実行が要求されると、ECU10は、所
定の短時間TMODE2 だけ制動力制御装置を上記図2に示
すアシスト圧増圧状態に維持する。そして、ECU10
は、ブレーキ操作量の急激な増加が検知されない限り
は、所定時間TMODE2 が経過した後、アシスト圧緩増モ
ードを終了させて再びアシスト圧保持モードを開始す
る。アシスト圧緩増モードによれば、ブレーキ操作量が
緩やかに増大されている場合に、各車輪のホイルシリン
ダ圧PW/C を、断続的に増圧することができる。
【0067】図10は、アシスト圧緩増モードの実行中
に、実行すべきモードを決定すべくECU10が参照す
るマップの一例を示す。尚、図10において、横軸は液
圧センサ29の出力信号pMCの変化率ΔpMCであ
る。また、縦軸は、アシスト圧緩増モードが開始された
後に出力信号pMCに生じた変化量pMC−pMCST
Aである。
【0068】アシスト圧緩増モードの実行中に、マスタ
シリンダ圧PM/C が急激に増加している場合は、運転者
が制動力の急激な増大を要求していると判断できる。E
CU10は、アシスト圧緩増モードが開始された後、所
定時間TMODE2 が経過する前に、出力信号pMCに所定
値P5 を超える変化(すなわち、pMC−pMCSTA
>P5 を満たす変化)が発生し、かつ、その変化が生じ
た時点で変化率ΔpMCが所定値K7 (>0)を超えて
いる場合に運転者が急激な制動力の増大を要求している
と判断する。この場合、ECU10は、実行すべきモー
ドを、アシスト圧緩増モードからアシスト圧増圧モード
に変更する。
【0069】アシスト圧緩増モードの実行中に、マスタ
シリンダ圧PM/C の急激な増加が認められない場合は、
運転者が制動力の急激な増加を要求していないと判断で
きる。ECU10は、アシスト圧緩増モードが開始され
た後、所定時間TMODE2 が経過する前に、アシスト圧増
圧モードに移行するための上記の条件が成立しない場合
は、運転者が急激な制動量の増加を要求していないと判
断する。この場合、ECU10は、実行すべきモード
を、アシスト圧緩増モードからアシスト圧保持モードに
変更する。
【0070】(VI)アシスト圧緩減モードは、上述の如
く、アシスト圧保持モードの実行中にブレーキ操作量の
緩やかな低下が検知された場合に実行される(図5中期
間)。アシスト圧緩減モードの実行が要求されると、
ECU10は、所定の短時間T MODE3 だけ制動力制御装
置を上記図4に示すアシスト圧減圧状態に維持する。そ
して、ECU10は、ブレーキ操作量の急激な低下が検
知されない限りは、所定時間TMODE3 が経過した後、ア
シスト圧緩減モードを終了させて再びアシスト圧保持モ
ードを開始する。アシスト圧緩減モードによれば、ブレ
ーキ操作量が緩やかに減少されている場合に、各車輪の
ホイルシリンダ圧PW/C を、断続的に減圧することがで
きる。
【0071】図11は、アシスト圧緩減モードの実行中
に、実行すべきモードを決定すべくECU10が参照す
るマップの一例を示す。尚、図11において、横軸は液
圧センサ29の出力信号pMCの変化率ΔpMCであ
る。また、縦軸は、アシスト圧緩減モードが開始された
後に出力信号pMCに生じた変化量pMC−pMCST
Aである。
【0072】アシスト圧緩減モードの実行中に、マスタ
シリンダ圧PM/C が急激に低下している場合は、運転者
が制動力の急激な低下を要求していると判断できる。E
CU10は、アシスト圧緩減モードが開始された後、所
定時間TMODE3 が経過する前に、出力信号pMCに所定
値P6 を超える低下(すなわち、pMC−pMCSTA
<P6 を満たす低下)が生じ、かつ、その低下が生じた
時点で変化率ΔpMCが所定値K8 (<0)を下回って
いる場合に運転者が急激な制動力の減少を要求している
と判断する。この場合、ECU10は、実行すべきモー
ドを、アシスト圧緩増モードからアシスト圧減圧モード
に変更する。
【0073】アシスト圧緩減モードの実行中に、マスタ
シリンダ圧PM/C の急激な低下が認められない場合は、
運転者が制動力の急激な低下を要求していないと判断で
きる。ECU10は、アシスト圧緩減モードが開始され
た後、所定時間TMODE3 が経過する前に、アシスト圧減
圧モードに移行するための上記の条件が成立しない場合
は、運転者が急激な制動量の低下を要求していないと判
断する。この場合、ECU10は、実行すべきモード
を、アシスト圧緩減モードからアシスト圧保持モードに
変更する。
【0074】上述の如く、本実施例の制動力制御装置に
よれば、運転者によって緊急ブレーキ操作が実行された
場合に、BA制御を実行することにより、各車輪のホイ
ルシリンダ圧PW/C をマスタシリンダ圧PM/C に比して
高い圧力に増圧することができる。また、本実施例の制
動力制御装置によれば、BA制御の実行中に、液圧セン
サ29の出力信号pMCに基づいて運転者のブレーキ操
作量の増減を検知し、かつ、そのブレーキ操作量の増減
に応じてホイルシリンダ圧PW/C を増減させることがで
きる。このため、本実施例の制動力制御装置によれば、
BA制御の実行中に、運転者の意図に応じて制動力を増
減させることができる。
【0075】本実施例のシステムにおいては、上述の如
く、 (I)開始増圧モード、(II)アシスト圧増圧モード、
および、 (V)アシスト圧緩増モードの実行中にアシスト
圧増圧状態(図2参照)とアシスト圧減圧状態(図3参
照)とが繰り返し実現される。図12(A)は、アシス
ト圧増圧状態とアシスト圧保持状態とが繰り返される場
合にSRC-132およびSRC-236の状態に生ずる変
化を示す。また、図12(B)は、SRC-132および
SRC-236が図12(A)に示すタイミングで駆動さ
れた場合にマスタシリンダ圧PM/C に生ずる変化を示
す。
【0076】本実施例の制動力制御装置において、ポン
プ100,102は、SRC-132およびSRC-236
が開弁状態である場合に第1液圧通路24または第2液
圧通路25から吸入したブレーキフルードを各車輪のホ
イルシリンダ70,72,74,76に供給する。第1
液圧通路24および第2液圧通路25の内圧、すなわち
マスタシリンダ圧PM/C は、運転者によるブレーキ操作
量が一定であっても、ポンプ100,102によるブレ
ーキフルードの吸入が開始されることにより低下する。
【0077】このため、マスタシリンダ圧PM/C は、図
12(B)に示す如く、SRC-132およびSRC-2
6が閉弁状態から開弁状態に変化した後、運転者の意図
とは無関係に一時的に小さな値となる。以下、上記の如
く、ブレーキフルードがポンプ100,102に吸引さ
れることにより生ずるマスタシリンダ圧PM/C の低下を
吸入連動低下と称す。
【0078】ポンプ100,102によるブレーキフル
ードの吸入が開始された後、SRC -132およびSRC
-236が開弁状態から閉弁状態に変化すると、第1液圧
通路24および第2液圧通路25からポンプ100,1
02へ向かうブレーキフルードの流れが遮断される。ポ
ンプ100,102へ向かうブレーキフルードの流れが
遮断されると、第1液圧通路24および第2液圧通路2
5の内圧、すなわち、マスタシリンダ圧PM/C には脈動
が生ずる。このため、マスタシリンダ圧PM/Cには、図
12(B)に示す如く、SRC-132およびSRC-2
6が開弁状態から閉弁状態に変化した後、運転者の意図
と無関係に脈動が生ずる。
【0079】このように、本実施例の制動力制御装置に
おいては、SRC-132およびSRC-236の状態が変
化した場合に、すなわち、制動力制御装置の状態がアシ
スト圧増圧状態とアシスト圧保持状態との間で変化した
場合に、マスタシリンダ圧P M/C が、ブレーキ操作量の
増減とは無関係に変化することがある。従って、BA制
御の実行中は、マスタシリンダ圧PM/C が運転者の意図
するブレーキ操作量と正確に対応しない期間が存在す
る。
【0080】図12(C)は、マスタシリンダ圧PM/C
が上記図12(B)に示す如く変化した場合に、液圧セ
ンサ29の出力信号pMCに生ずる変化を示す。上述の
如く、本実施例のシステムは、第2液圧通路25と液圧
センサ29との間にダンパ26を備えている。第2液圧
通路25の内圧、すなわち、マスタシリンダ圧P
M/Cは、ブレーキ操作量が増減されることにより変化す
る。ブレーキ操作量の増減に伴うマスタシリンダ圧P
M/C の変化は、吸入連動低下や脈動に起因する変化に比
して低い周波数帯に発生する。
【0081】ダンパ26は、吸入連動低下や脈動等に起
因してマスタシリンダ圧PM/C に生ずる高周波の変化を
吸収し、かつ、ブレーキ操作量の増減に伴ってマスタシ
リンダ圧PM/C に生ずる低周波の変化を通過させるよう
に調整されている。このため、液圧センサ29の出力信
号pMCは、図12(C)に示す如く、マスタシリンダ
圧PM/C の吸入連動低下や脈動にはさほど影響されず、
BA制御の実行中常に、ほぼ運転者の意図するブレーキ
操作量と正確に対応した値となる。
【0082】また、本実施例の制動力制御装置におい
て、ECU10は、SRC-132およびSRC-236が
開弁状態から閉弁状態に変化する際に、マスタシリンダ
圧PM/ C に生ずる脈動の幅を抑制するための制御(以
下、脈動抑制制御と称す)を実行する。図13は、EC
U10が実行するメインルーチンの一部のフローチャー
トを示す。ECU10は、図13に示す一連の処理を実
行することで、開始増圧モードの終了時に脈動抑制制御
を実現する。図13に示す一連の処理は、開始増圧モー
ドの実行中に行われる。図13に示す一連の処理は、ス
テップ120から開始される。
【0083】ステップ120では、開始増圧モードの終
了条件が成立しているか否かが判別される。本ステップ
120では、具体的には、開始増圧モードが開始された
後、所定時間TSTA が経過したか否かが判別される。そ
の結果、開始増圧モードの終了条件が成立していないと
判別される場合は、以後、図13に示されない他の処理
が実行される。一方、開始増圧モードの終了条件が成立
していると判別される場合は、次にステップ122の処
理が実行される。
【0084】ステップ122では、SRC-132および
SRC-236を所定のデューティ比Duty3で所定回数だ
けオン・オフするデューティ制御が実行される。Duty3
によるデューティ制御は、開始増圧モードの実行中にDu
ty1を用いて実行されるデューティ制御に比して充分に
高い周波数で行われる。本ステップ122の処理が終了
すると、以後、図13に示されない他の処理が実行され
る。
【0085】図14(A)は、開始増圧モードの終了時
にSRC-132およびSRC-236に生ずる状態変化を
示す。図14(A)に示す如く、上記の処理によれば、
開始増圧モードの終了時には、SRC-132およびSR
-236のオン・オフが所定回数だけ高速で繰り返され
る。図14(B)は、SRC-132およびSRC-236
が図14(A)に示すタイミングで駆動された場合にマ
スタシリンダ圧PM/C に生ずる変化を示す。SRC -1
2およびSRC-236のオン・オフが高速で繰り返され
ると、図14(B)に示す如く、マスタシリンダ圧P
M/C には、変動幅の小さい高周波の脈動が生ずる。
【0086】図14(C)は、マスタシリンダ圧PM/C
が図14(B)に示す如く変化する場合に出力信号pM
Cに現れる変化を示す。マスタシリンダ圧PM/C に発生
する変動幅の小さな高周波の脈動はダンパ26により吸
収される。このため、開始増圧モードの終了時におい
て、出力信号pMCは、図14(C)に示す如く、マス
タシリンダ圧PM/C の脈動に影響されることなく、ほぼ
運転者の意図するブレーキ操作量と正確に対応した値と
なる。
【0087】上述の如く、本実施例の制動力制御装置に
よれば、ダンパ26の効果、および、SRC-132およ
びSRC-236のデューティ制御の効果により、マスタ
シリンダ圧PM/C の吸入連動低下および脈動が、出力信
号pMCに伝達されるのを阻止することができる。この
ため、本実施例の制動力制御装置によれば、BA制御の
実行中に第1液圧通路24および第2液圧通路25内の
ブレーキフルードが断続的にポンプ100,102によ
って吸引されるにも関わらず、常に、出力信号pMCを
運転者の意図するブレーキ操作量と正確に対応させるこ
とができる。
【0088】尚、上記の実施例においては、ECU10
が出力信号pMCに基づいてBA制御を実行することに
より前記請求項1記載の「液圧制御手段」が実現されて
いると共に、ダンパ26および上記ステップ122の処
理により、前記請求項1記載の「液圧変動抑制手段」が
実現されている。また、上記の実施例においては、SR
-132およびSRC-236が前記請求項4記載の「制
御弁」に相当していると共に、ECU10が上記ステッ
プ120および122の処理を実行することにより前記
請求項4および前記請求項5記載の「制御弁駆動手段」
が実現されている。
【0089】ところで、上記の実施例においては、SR
-132およびSRC-236のデューティ制御を、開始
増圧モードの終了時に実行することとしているが、SR
-132およびSRC-236のデューティ制御は、アシ
スト圧増圧モードの終了時、および、アシスト圧緩増モ
ードの終了時に実行してもよい。また、上記の実施例に
おいては、マスタシリンダ18とポンプ100,102
との間にSRC-132,SRC-236を配設すると共
に、それらをデューティ制御することで開始増圧モード
の終了時にブレーキフルードの流量(単位時間当たりの
流量)が急変するのを防止することとしているが、本発
明はこれに限定されるものではない。すなわち、例え
ば、マスタシリンダ18とポンプ100,102との間
にリニア制御弁を配設し、そのリニア制御弁の開度を徐
変させることによりポンプ100,102に向かうブレ
ーキフルードの流量を緩やかに変化させることとしても
よい。
【0090】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、ポンプによるブレーキフルードの吸入開始または吸
入停止に伴って液圧通路に生ずる液圧変動を小さく抑制
することができる。このため、本発明によれば、ブレー
キ液圧制御の実行中常に、液圧センサの出力信号に基づ
いて運転者の意図するブレーキ操作量を正確に検出する
ことができる。
【0091】請求項2記載の発明によれば、吸入連動低
下や脈動により液圧通路に生ずる液圧変動を小さく抑制
することができる。このため、本発明によれば、ブレー
キ液圧制御の実行中常に、液圧センサの出力信号に基づ
いて運転者の意図するブレーキ操作量を正確に検出する
ことができる。請求項3記載の発明によれば、液圧通路
に生ずる液圧の脈動等を、液圧センサに到達する前にダ
ンパにより吸収することができる。このため、本発明に
よれば、ブレーキ液圧制御の実行中常に、液圧センサの
出力信号に基づいて運転者の意図するブレーキ操作量を
正確に検出することができる。
【0092】請求項4記載の発明および請求項5記載の
発明によれば、ポンプに吸引されるブレーキフルードの
流量を緩やかに変化させることにより、脈動に起因して
液圧通路に生ずる液圧変動の幅を小さく抑制することが
できる。このため、本発明によれば、ブレーキアシスト
制御の実行中常に、液圧センサの出力信号に基づいて運
転者の意図するブレーキ操作量を正確に検出することが
できる。
【0093】また、請求項6記載の発明によれば、液圧
センサの出力信号に基づいてブレーキアシスト制御を実
行することで、ホイルシリンダ圧を、マスタシリンダ圧
に比して高い領域で、運転者の意図に応じて増減させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である制動力制御装置のシス
テム構成図である。
【図2】図1に示す制動力制御装置のアシスト圧増圧状
態を示す図である。
【図3】図1に示す制動力制御装置のアシスト圧保持状
態を示す図である。
【図4】図1に示す制動力制御装置のアシスト圧減圧状
態を示す図である。
【図5】図1に示す制動力制御装置において緊急ブレー
キ操作が行われた場合にマスタシリンダ圧PM/C および
ホイルシリンダ圧PW/C に生ずる変化を表す図である。
【図6】図1に示す制動力制御装置においてBA制御が
実行される場合に開始増圧モードに次いで実行される制
御モードを示すテーブルである。
【図7】図1に示す制動力制御装置においてBA制御が
実行される場合にアシスト圧増圧モードに次いで実行さ
れる制御モードを示すテーブルである。
【図8】図1に示す制動力制御装置においてBA制御が
実行される場合にアシスト圧減圧モードに次いで実行さ
れる制御モードを示すテーブルである。
【図9】図1に示す制動力制御装置においてBA制御が
実行される場合にアシスト圧保持モードに次いで実行さ
れる制御モードを示すテーブルである。
【図10】図1に示す制動力制御装置においてBA制御
が実行される場合にアシスト圧緩増モードに次いで実行
される制御モードを示すテーブルである。
【図11】図1に示す制動力制御装置においてBA制御
が実行される場合にアシスト圧緩減モードに次いで実行
される制御モードを示すテーブルである。
【図12】図12(A)はアシスト圧増圧状態が実現さ
れる前後でリザーバカットソレノイドSRC-1およびS
RC-2に生ずる変化を示すタイムチャートである。図1
2(B)はアシスト圧増圧状態が実現される前後でマス
タシリンダ圧に現れる変化を示すタイムチャートであ
る。図12(C)はアシスト圧増圧状態が実現される前
後で出力信号pMCに現れる変化を示すタイムチャート
である。
【図13】本発明の第1実施例において脈動抑制制御を
実現するために実行される一連の処理のフローチャート
である。
【図14】図14(A)は開始増圧モードの終了時にリ
ザーバカットソレノイドSRC-1およびSRC-2に生ず
る変化を示すタイムチャートである。図14(B)は開
始増圧モードの終了時にホイルシリンダ圧に現れる変化
を示すタイムチャートである。図14(C)は開始増圧
モードの終了時に出力信号pMCに現れる変化を示すタ
イムチャートである。
【符号の説明】 10 電子制御ユニット(ECU) 12 ブレーキペダル 18 マスタシリンダ 24 第1液圧通路 25 第2液圧通路 26 ダンパ 27 アキュムレータ 28 オリフィス 29 液圧センサ 100,102 ポンプ 70,72,74,76 ホイルシリンダ PM/C マスタシリンダ圧 pMC 出力信号 ΔpMC 変化率
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相澤 英之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 原 雅宏 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタシリンダとホイルシリンダとを連
    通する液圧通路からブレーキフルードを吸入するポンプ
    を備えると共に、前記ポンプから吐出されるブレーキフ
    ルードをホイルシリンダに供給してホイルシリンダ圧を
    制御するブレーキ液圧制御を実行する制動力制御装置に
    おいて、 前記液圧通路の液圧を検出する液圧センサと、 前記液圧センサの検出結果に基づいて前記ブレーキ液圧
    制御を実行する液圧制御手段と、 前記液圧通路の液圧変動を抑制する液圧変動抑制手段
    と、 を備えることを特徴とする制動力制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の制動力制御装置におい
    て、 前記液圧変動抑制手段が、前記液圧通路の液圧変動を抑
    制するダンパを備えることを特徴とする制動力制御装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の制動力制御装置におい
    て、 前記ダンパが、前記液圧センサと前記液圧通路との間に
    配設されていることを特徴とする制動力制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の制動力制御装置におい
    て、前記液圧変動抑制手段が、 前記液圧通路と前記ポンプとの導通状態を制御する制御
    弁と、 前記液圧通路から前記ポンプへ流れるブレーキフルード
    の流量が緩やかに変化するように前記制御弁を駆動する
    制御弁駆動手段と、 を備えることを特徴とする制動力制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の制動力制御装置におい
    て、 前記制御弁駆動手段が、前記ポンプによるブレーキフル
    ードの吸入停止が要求される場合に、前記液圧通路から
    前記ポンプへ流れるブレーキフルードの流量が緩やかに
    変化するように前記制御弁を駆動することを特徴とする
    制動力制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の制動力制御装置におい
    て、 前記ブレーキ液圧制御が、ホイルシリンダ圧を、マスタ
    シリンダ圧に比して高い領域でマスタシリンダ圧に応じ
    た液圧とするブレーキアシスト制御であることを特徴と
    する制動力制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013111849A1 (ja) * 2012-01-25 2013-08-01 株式会社アドヴィックス 車両用ブレーキ装置

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