JPH11206703A - システム制御装置 - Google Patents

システム制御装置

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JPH11206703A
JPH11206703A JP10012874A JP1287498A JPH11206703A JP H11206703 A JPH11206703 A JP H11206703A JP 10012874 A JP10012874 A JP 10012874A JP 1287498 A JP1287498 A JP 1287498A JP H11206703 A JPH11206703 A JP H11206703A
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Yukiko Furukawa
由希子 古川
Tatsuya Yamaguchi
達也 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気腹開始時の送気が正常に行われているかど
うかを判別し、異常な状態を検出した場合には報知し
て、その異常な状態を速やかに解消できるようにするシ
ステム制御装置を提供すること。 【解決手段】 医療用内視鏡システム1を構成する気腹
装置18等の被制御装置を制御するシステムコントロー
ラ11は、腹腔挿入器具が腹部に挿入されて腹腔内を気
腹するために気腹装置18を介して送気を開始時におけ
る腹腔内の圧力、送気流量値が気腹装置18から送信さ
れるのを受けて、その送気の状態が正常か異常な状態か
を判別し、異常な状態を検出した場合には集中操作パネ
ル19の気腹装置操作画面上でその異常な状態に対応す
るメッセージの表示を行い、ユーザに異常な状態を報知
し、速やかにその異常な状態を解消し易い構成にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医療用内視鏡システ
ム等の複数の被制御装置を制御するシステム制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】複数の被制御装置を制御するシステムと
して、医療用内視鏡システムが挙げられる。一般的な医
療用内視鏡システムでは、内視鏡のほかTVカメラ装
置、光源装置、モニタなど、また外科手術で使用される
気腹装置、電気メスなどが用いられる。
【0003】従来これらは同時に使用され、各装置が個
々に操作、制御されて煩雑となっていた。このため、特
開平7−303654号公報において開示されるよう
な、複数の装置を容易に操作、制御し、被制御装置の機
能を表示する手段と、被制御装置を操作する手段を設け
たシステム制御装置が使用されている。
【0004】この内視鏡システムの被制御装置の1つに
気腹装置が含まれている。従来、気腹装置は腹腔内に送
気を行って腹腔を膨らませるとともに、腹腔内圧力を監
視し設定圧力値に基づいて制御するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記気腹装
置、およびそれを含むシステムでは、気腹開始時に炭酸
ガスを送るための腹腔内挿入器具(気腹針等)の先端が
腹腔内に到達したかどうか分からず、腹壁に刺さったま
まの状態で送気してしまい、皮下気腫等になる危険性が
あった。
【0006】また特開平7−327920号公報では、
上記問題発生時に高い送気圧力が直に腹壁に加わるのを
避けるため、送気圧力より低い基準値を設定し、基準値
以上になった場合にバルブを閉めて送気口の圧力を送気
圧力より低くなるようにした気腹装置を開示している。
この場合、高い送気圧力が腹壁に加わるのは防げるが、
気腹針が腹腔に到達していない状態での送気は行われ、
またその状態の解除、報知等については特に述べられて
いなかった。
【0007】(発明の目的)本発明は上記問題点に鑑
み、気腹開始時の腹腔圧力値等から、送気が腹腔内で行
われているかどうかを判別し、異常な状態が発生した場
合にはその状態を検出して報知し、速やかにその異常な
状態を解消できるようにするシステム制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の被制御
装置を制御するシステム制御装置において、被制御装置
との双方向通信を行うための通信手段と、各被制御装置
を遠隔操作するための操作手段とを備え、被制御装置に
おいて測定した、送気開始時の腹腔圧力値および積算流
量値を受信して、送気の状態を判別し、異常な状態を検
出した場合には報知するようにしたことを特徴とする。
【0009】この構成によれば、被制御装置を用いての
気腹動作の際、腹腔内挿入器具の先端が腹壁に刺さった
状態での送気動作の状態を判別でき、異常な状態ではそ
の報知によりユーザが速やかに解消することができ、正
常な状態での送気動作を確保できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 (第1の実施の形態)図1ないし図6は本発明の第1の
実施の形態に係り、図1は第1の実施の形態を備えた医
療用内視鏡システムの全体構成を示し、図2は図1にお
ける主要部の構成を示し、図3は気腹装置の構成の詳細
を示し、図4は気腹装置操作画面の具体例を示し、図5
は正常な状態と異常な状態で気腹した場合の圧力と流量
の概略の関係を示し、図6は異常な気腹状態と判断した
場合に報知するメッセージの具体例を示す。
【0011】本実施の形態では、複数の被制御装置を有
するシステムの具体例として、医療用内視鏡を備えた医
療用内視鏡システムで構成及び動作を説明する。図1に
示す医療用内視鏡システム1は手術ベッド2に横たわる
患者3の両側に配置された第1のカート4a及び第2の
カート4bに複数の被制御装置としての内視鏡周辺装置
が搭載されている。
【0012】本実施形態では、第1のカート4aには内
視鏡用カメラ装置(或いはカメラコントロールユニッ
ト)5a,5b、光源装置6a,6b、画像処理装置
7、VTR8、モニタ9a、システムコントローラ1
1、集中表示パネル12及びこれらの装置における複数
の装置(例えば内視鏡用カメラ装置5a,5b、光源装
置6a,6b、画像処理装置7、VTR8、システムコ
ントローラ11、集中表示パネル12)がそれぞれシリ
アルインタフェースで接続され、双方向の通信を行う第
1の中継ユニット13が搭載されている。また、内視鏡
用カメラ装置5a,5b及び光源装置6a,6bは内視
鏡14a、14bにそれぞれ接続される。
【0013】また、第2のカート4bには高周波電源装
置(本実施の形態では電気メス装置と略記)17、気腹
装置(気腹器ともいう)18、モニタ9b、集中操作パ
ネル19及びこれらの装置における複数の装置(例えば
電気メス装置17、気腹装置18、集中操作パネル1
9)がそれぞれシリアルインタフェースで接続され、双
方向の通信を行う第2の中継ユニット20が搭載されて
いる。
【0014】各カート4a、4bには、電源と各内視鏡
周辺装置の間を電気的に絶縁する絶縁トランス21,2
2がそれぞれ設けられ、カート4a、4bに搭載された
各内視鏡関周辺装置に電源を供給している。但し、前記
光源装置6a,6b及び電気メス装置17は消費電力が
大きいため、この絶縁トランス21,22を介さずに直
接手術室の壁のコンセントから商用電源を供給する構成
になっている。
【0015】そして、前記第1のカート4aの中継ユニ
ット13と、第2のカート4bの中継ユニット20と
は、中継ケーブルユニット23により接続されて2つの
カート4a、4b間で双方向の通信を行う通信手段が形
成されている。
【0016】また、各内視鏡周辺装置の動作状態を集中
表示する集中表示パネル12と、また遠隔的に集中操作
する集中操作パネル19とは中継ユニット13等を介し
てシステム全体の制御を行うと共に、通信手段を兼ねる
システムコントローラ11に双方向の通信を行うことが
できるように接続され、このシステムコントローラ11
で各内視鏡周辺装置の動作を集中制御していると共に、
集中操作パネル19による操作に対応した制御も行うこ
とができるようにしている。
【0017】上記集中操作パネル19は、液晶ディスプ
レイ等の表示部と、この表示部の上に一体的に設けたタ
ッチセンサとにより構成され、各装置の状態表示や操作
スイッチなどを設定画面として表示する表示機能と共
に、タッチセンサの所定領域を触れることで操作スイッ
チによる操作を行う操作機能を有し、この遠隔的な操作
でシステムコントローラ11を介して各内視鏡周辺装置
の操作を直接行うのと同等の操作を行うことができるよ
うにしている。
【0018】このように、複数の内視鏡周辺装置を備え
た内視鏡システム1によって、内視鏡14a等により被
処置部位の観察を行いながら、例えば電気メス装置17
によって切除処置などの各種処置が行えるようになって
いる。そして、複数の装置を同時に使用する本内視鏡シ
ステム1では、手術を行う執刀医、看護婦などそれぞれ
の操作者に適した操作環境が得られるように、図1に示
すように複数の装置を集中的に操作及び制御等ができる
ように構成している。
【0019】なお、カート4a,4bの上段には例えば
CRTなどからなる画像表示装置としてのモニタ9a,
9bをそれぞれ固定するための台座24a,24bが設
けられており、カート4a,4b本体に対して回動自在
に配置されている。
【0020】また、モニタ9aが載置される台座24a
の側端部に集中表示パネル12が支柱25を介して固定
されている。この集中表示パネル12を支持する支柱2
5は、図1では集中表示パネル12の裏側に位置し、図
示しない蝶番などにより向きを自在に変更可能なアング
ル機構を有しており、モニタ9aと独立して集中表示パ
ネル12の表示面の向きを変えられるようになってい
る。
【0021】さらに、前記カート4bの側面部には、集
中操作パネル19を固定するための一対のスライドレー
ル26が上下方向に配設されており、この集中操作パネ
ル19の両端部がスライドレール26に係合して保持さ
れている。これにより、集中操作パネル19はスライド
レール26上を任意の位置に上下方向に移動できるよう
になっている。
【0022】図1では手術ベッド2に取り付けた内視鏡
支持アーム27に一方の内視鏡14bを把持している。
また、この手術ベッド2には、各内視鏡周辺装置の機能
のうち所定の機能のみを操作するための第2操作パネル
28が設けられ、ケーブルを介してシステムコントロー
ラ11に直接接続されている。
【0023】また、患者3には図1の主要部をより詳細
に示す図2で示すように腹腔29内に手術器具を導入す
るためのガイド管(以下、トラカールと称する)31が
刺し込まれ、内視鏡14aの硬性の挿入部が挿入される
(図2では一方の内視鏡14aのみで示すが、他方の内
視鏡14bもトラカール31を介して刺し込まれる)。
【0024】この内視鏡14aは硬性の挿入部内に照明
光を伝送するライトガイドと、挿入部の先端に設けた対
物レンズによる像を挿入部の後端側に設けた接眼部32
側に伝送するリレーレンズ系とが挿通されている。
【0025】また、この接眼部32にはカメラアダプタ
33を介してCCD(電荷結合素子)等の固体撮像素子
を内蔵したカメラヘッド34が装着され、この固体撮像
素子と接続された信号線を挿通したカメラコード35が
カメラヘッド34から延出され、このカメラコード35
は固体撮像素子を駆動する駆動系と映像信号を生成する
映像信号処理系とを内蔵した内視鏡用カメラ装置5aに
接続される。
【0026】また、内視鏡14aはライトガイドが挿通
されたライトガイドケーブル36を介して光源装置6a
に接続され、光源装置6a内のランプで発生した照明光
をライトガイドケーブル36内のライトガイドを介して
内視鏡14a内のライトガイドに供給し、このライトガ
イドを介してその先端面から伝送した照明光を出射し、
腹腔29内の臓器等の検査部位を照明する。
【0027】そして、対物レンズにより照明された検査
部位の像を結び、その像をリレーレンズ系で後方に伝送
し、カメラヘッド34内の固体撮像素子に結像し、この
固体撮像素子で光電変換した画像信号をカメラコード3
5を介して内視鏡用カメラ装置5aに送る。そして、映
像信号に変換し、モニタ9a等で表示できるようにして
いる。
【0028】また、上記トラカール31とは別のトラカ
ール37の挿通孔38には高周波処置具39が挿通され
ている。このトラカール37には気腹を行うために挿通
孔38の深部側に通じる気腹通路40が設けてあり、こ
の気腹通路40の外部に開口する口金には気腹チューブ
41の一端が接続され、この気腹チューブ41の他端は
気腹装置18に接続される。
【0029】なお、図1及び図2では気腹装置18に接
続されたトラカール37には高周波処置具39が挿通さ
れて高周波切除、凝固処置(電気メスによる処置)がさ
れる状態を示しているが、この高周波処置具39が挿通
される前に、トラカール内針と共に刺入されて気腹され
たり、図3に示すように、気腹針53が刺入されて気腹
される。
【0030】上記高周波処置具39はアクティブコード
42を介して電気メス装置17のアクティブ電極43に
接続される。また、患者3に広い面積で接触した対極板
44は電気メス装置17の患者電極45に接続される。
【0031】この電気メス装置17は高周波を発生する
高周波発生回路(HF発生回路)46と、この高周波を
電力増幅するHF出力アンプ47とを内蔵し、このHF
出力アンプ47の2つの出力端がアクティブ電極43と
患者電極45に接続されている。
【0032】また、上記気腹装置18はバルブユニット
50を内蔵し、このバルブユニット50の供給側口金は
ガスチューブ51を介して二酸化炭素等のガスを圧縮し
て充満したガスボンベ52にに接続されている。
【0033】ガスボンベ52内の二酸化炭素ガスは、バ
ルブユニット50を介してトラカール37に送られ、さ
らに気腹通路40を介して腹腔29内に供給することで
腹腔29内を膨らませて、腹腔29内の手術のための作
業空間、内視鏡14aの視野及び高周波処置具39の視
野を確保する。この時、腹腔29内への二酸化炭素ガス
の供給量はバルブユニット50によって制御される。
【0034】図3は内視鏡システム1で制御される気腹
装置18の構成を詳細に示すものである。気腹装置18
のバルブユニット50は一端がガスチューブ51を介し
てガスボンベ52に接続され、他端には気腹チューブ4
1を介して気腹針53に接続される。ガスボンベ52は
ガスチューブ51、管路55を介して減圧器56、圧力
センサ57に接続される。減圧器56の出口は(管路5
5を介して)減圧器58に接続され、同様にこの減圧器
58はバルブ59に接続される。
【0035】バルブ59は3つに分岐した管路に設けた
バルブ60、61、62にそれぞれ接続される。バルブ
60、61、62は内部の径がそれぞれ異なり、バルブ
を介することで異なる流量に制限する。バルブ62は圧
力センサ63、64に接続され、またバルブ65に接続
される。バルブ60、61、65の出口の管路は1つの
管路に合流し、更に2つに分岐されたバルブ66と口金
67に接続される。
【0036】バルブ59、60、61、62、65、6
6、66、圧力センサ57、63、64は信号線により
制御部68に接続される。また、この制御部68は気腹
装置18のフロントパネル69に接続され、このフロン
トパネル69に設けた図示しない腹腔圧設定スイッチ、
流量設定スイッチ等を操作することにより腹腔圧設定、
流量設定等を行うことができる。
【0037】口金67には気腹チューブ41の一端が接
続され、これを介して患者3の腹腔29内に穿刺される
気腹針53に接続される。
【0038】この場合、制御部68は中継ユニット20
等を介してシステムコントローラ11、集中表示パネル
12及び集中操作パネル19に接続されており、集中操
作パネル19から気腹装置18のフロントパネル69か
ら操作するのと同様の操作を行うことができるようにし
ている。
【0039】つまり、集中操作パネル19を操作して図
4に示すように気腹装置操作画面71に設定することに
より、この画面71上に表示される腹腔圧設定スイッチ
72a、送気スイッチ72b、停止スイッチ72c等を
操作することにより、そのスイッチの機能(つまり、腹
腔圧設定、送気、送気停止の各機能)を行うことができ
るようにしている。
【0040】また、本実施の形態では気腹装置18と双
方向の通信を行い、この気腹装置18を制御するシステ
ムコントローラ11は気腹装置18に接続された腹腔内
挿入器具としての気腹針53等を刺し込み、腹腔29内
に送気して気腹する気腹開始時(或いは送気開始時)
に、気腹装置18の制御部68に対し、腹腔圧力値及び
流量値(或いは積算流量値)の送信の指示信号を送り、
制御部68を介して送られる腹腔圧力値及び流量値(或
いは積算流量値)を受信して、気腹開始時における腹腔
圧力値及び流量値(或いは積算流量値)の変化の状態を
モニタし、気腹が正常に行われている正常な状態か、異
常な状態を判別するチェック機能を設けている。
【0041】そして、異常な状態と判別した場合にはそ
の異常な状態であることをユーザに報知する手段を形成
している。
【0042】このため、例えば図4に示す気腹装置操作
画面71には気腹装置18には本来設けてない「送気開
始チェック」スイッチ73を設けている。そして、気腹
針53を刺し込み、気腹装置18により送気を開始する
時、この気腹装置操作画面71で「送気開始チェック」
スイッチ73をONにしておくことにより、気腹装置1
8で検出された圧力値等のデータがシステムコントロー
ラ11に送られる。
【0043】システムコントローラ11は、気腹針53
の先端が正常に腹腔29内に到達して送気を行った場合
に想定される腹腔内圧と送気流量の正常な増加率のデー
タと、腹腔29に達しない状態等で想定される腹腔内圧
と送気流量の異常な増加率のデータとを判別する閾値の
増加関数データを判別用データとして予め保持し、この
判別用の増加関数データと実際に送られてくるデータと
を比較する等して正常な状態か、異常な状態を判別す
る。そして、異常な状態と判別した場合にはその異常な
状態であることを、例えば気腹装置操作画面71上で表
示してユーザに報知するようにしている。
【0044】なお、図4の気腹装置操作画面71の下端
には複数の操作タグ74が表示されるようになってい
る。これら操作タグ74は、この内視鏡システム内の各
装置の操作画面を呼び出すためのスイッチであり、「観
察装置1」スイッチ74a、「気腹器」スイッチ74
b、「電気メス」スイッチ74cなどのタグスイッチを
押すことにより、各スイッチに対応する装置の操作画面
が表示されて、詳細な設定を行うことができるようにな
っている。また、「メニュー」と書かれている「メニュ
ー」スイッチ75を選択することによってメニュー画面
にすることができる。
【0045】次に本実施の形態の作用を説明する。ま
ず、医療用内視鏡システム1を構成する気腹装置18に
おいて、ガスボンベ52から二酸化炭素ガスが送られ
る。ガスボンベ52の出力は満タン状態で、5、6MP
aの高圧であるため、減圧器56、58により減圧す
る。また圧力センサ57からガスボンベ52の圧力を検
出し、制御部68でガスボンベ52の内容量を判断し、
表示するようになっている。
【0046】バルブ60、61、62はそれぞれ径が異
なり、気腹装置18のフロントパネル69(詳細は、図
示せず)に設けられた腹腔圧設定スイッチ、流量設定ス
イッチで設定した値に応じて、制御部68によってこれ
らを切り替えることで、腹腔29内が設定された圧力に
なるように送気する。
【0047】腹腔29内の圧力(つまり腹腔内圧)の測
定は圧力センサ63、64で行う。腹腔内圧が設定圧力
より高い状態が続くと、保護回路が働き、開状態のバル
ブ60(或いは61,65)を閉じて送気を停止する。
【0048】システムコントローラ11に接続された気
腹装置18は、上記動作中、腹腔圧設定値、流量値、腹
腔圧測定値等のデータをシステムコントローラ11に送
信する。
【0049】システムコントローラ11では、気腹装置
18との双方向の通信が成立している場合、気腹装置1
8に関する表示を集中表示パネル12、集中操作パネル
19に表示すると共に、集中操作パネル19での操作入
力を可能とする。
【0050】図4は集中操作パネル19で表示されるメ
ニュー画面で選択した気腹装置操作画面71であり、気
腹装置18の設定や送気を行う送気スイッチ72b及び
停止する停止スイッチ72cや設定値の表示がされてい
る。システムコントローラ11では前記データを受信す
ると、気腹装置操作画面71の該当する表示を変更す
る。
【0051】また集中操作パネル19上からの操作入力
を受付け、該当するデータに対して処理を行う。例え
ば、集中操作パネル19上から気腹装置操作画面71の
設定値スイッチ72を操作し5mmHgに設定すると、
設定値の表示が5mmHgになり、また接続されている
気腹装置18に対して設定値を5mmHgにするデータ
が送信されることになる。
【0052】実際に患者3の腹部に気腹装置18に接続
された穿刺針53を刺し込み、送気して気腹を開始する
場合には、図4の気腹装置操作画面71に設けた「送気
開始チェック」スイッチ73をONにして、送気スイッ
チ72bを操作して送気開始を行う。
【0053】すると、気腹装置18は送気開始時の腹腔
圧設定値、流量値、腹腔圧測定値等のデータをシステム
コントローラ11に送信し、システムコントローラ11
は受信したデータから正常な送気状態か異常な送気状態
かを圧力と流量の関係から判別する。
【0054】例えば、図5(A)は正常に気腹針の穿刺
状態で送気がされた場合の圧力と流量の概略の関係を示
し、図5(B)は異常な穿刺状態で送気がされた場合の
圧力と流量の概略の関係を示す。
【0055】正常に穿刺針53が穿刺された状態、つま
り穿刺針の先端が腹腔29内に届いている状態で、送気
が行われた場合には、送気されたガスは腹腔29内に送
られ、気腹装置18の圧力センサ63、64によって測
定された腹腔内圧が、設定値になるように流量を調節し
て徐々に増加する(図5(A)参照)。
【0056】つまり、正常な状態では点線で示すような
正常な増加率に沿って流量及び圧力が変化し、設定値に
達する。
【0057】これはシステムコントローラ11に保持さ
れた腹腔内圧の判別用の増加関数データより小さく、正
常な増加率にほぼ沿って増加した場合にはシステムコン
トローラ11では正常と判断する。
【0058】気腹針53が腹腔29内に到達せず、その
先端が腹壁中にある場合、正常時に比べ急激に腹腔内圧
が増加する(図5(B)参照)。この場合、システムコ
ントローラ11では、保持している腹腔内圧の増加関数
データより大きいことを検出して異常と判断する。また
同時に気腹装置18に対し、送気を中止する信号を送
り、気腹装置18はこれを受けて送気を中止するように
動作する。
【0059】また、システムコントローラ11は異常と
判断すると、集中表示パネル12および集中操作パネル
19に異常を報知する表示を行うように制御動作を行
い、集中表示パネル12および集中操作パネル19それ
ぞれに異常内容を報知する。図6は集中操作パネル19
上での異常内容を報知する1例を示す。
【0060】例えば、気腹装置操作画面71上に異常内
容を報知するメッセージ表示をスーパインポーズ表示す
る。この表示内容は例えば、送気開始時エラーを検出し
ました。送気経路を確認して下さいとの表示を行い、ユ
ーザに報知する。
【0061】ユーザは報知された内容から、気腹針53
が正常に腹腔29内に到達していないかの確認等を行
い、到達していない場合には気腹針53の先端がを腹腔
29内に到達する状態に設定する等して報知された内容
を解消することができる。
【0062】なお、表示内容は図6に示す内容に限ら
ず、送気開始時の検出された圧力の上昇が正常な場合よ
りも大きいので、気腹針53の先端が腹腔内に届いてい
るか等の確認を行って下さい等のより具体的な報知を行
うようにしても良い。
【0063】このようにして、ユーザは気腹針53が腹
腔29内に到達し正常に送気されている状態かどうか、
容易に確認することができる。また異常な状態を確認す
ることにより、正常に送気できる状態へ簡単に直すこと
ができ、正常な状態で送気を続行して、設定値に設定で
きる。このため、正常な送気状態で送気を確実に行うこ
とができる。
【0064】また、本実施の形態によれば、気腹装置1
8自体には気腹開始時の送気状態をチェックする手段を
備えていない場合にも、システムコントローラ11側に
その機能を設けることにより、気腹装置18にその手段
を設けたのと同様に遠隔的に操作及び制御できる。
【0065】なお、正常な状態で設定値の腹腔内圧に設
定した場合には、気腹装置18による気腹動作を終了し
て送気を一旦停止し、その後は腹腔内圧を設定値に保持
する動作を行う。そして、腹腔内圧を設定値に保持して
視野が確保された状態での内視鏡検査とか、高周波処置
具39での処置を行うことができる。この場合、腹腔内
圧が設定値から下がると、気腹装置18を動作させて送
気を行い、設定値に保つようにする。
【0066】上述の説明では、気腹針53により穿刺し
た状態で送気して気腹する場合を主に説明したが、これ
に限らず、図2のようにトラカール37自体に気腹通路
40を設けたものの場合にはこのトラカール37の挿通
孔38にトラカール内針を挿通して送気したり、先端が
尖った高周波処置具39を挿通して送気したりする場合
にも適用できる。
【0067】なお、本実施の形態では送気開始時に正常
に送気或いは気腹が行われているか否かの判断をシステ
ムコントローラ11で行うようにしているが、図7に示
す変形例の気腹装置18′のように、気腹装置18′自
体に送気開始のチェック機能を持たせても良い。
【0068】つまり、図7の気腹装置18′は、図3の
気腹装置18において、送気開始時に検出される圧力と
流量の関係から正常な送気状態或いは気腹状態である
か、異常な送気状態或いは気腹状態であるかを判別する
判別用の関数データを格納したデータ格納手段として、
ROM54が設けてあり、制御部68はこのROM54
に格納されたデータを参照して送気開始時の送気状態或
いは気腹状態が正常であるか異常な状態であるかを判別
する手段を形成している。
【0069】そして、この判別した結果を経時的にシス
テムコントローラ11に送信するようにしている。ま
た、異常と判断した場合にはバルブ60などを閉じて送
気を停止させる。
【0070】また、システムコントローラ11はその送
信された情報が、例えば異常な送気或いは気腹状態であ
る場合には図6等のように異常なことを報知する。その
他の構成及び作用は第1の実施の形態と基本的に同様で
ある。また、正常な送気状態で送気或いは気腹ができる
効果を有する。
【0071】なお、この変形例で、異常或いは正常と判
断した情報をまず、システムコントローラ11に送信
し、このシステムコントローラ11の制御のもとで例え
ば異常の場合にバルブ60等を閉じる信号を制御部68
に送り、送気を停止したり、報知を行うようにしても良
い。
【0072】本実施の形態及びその変形例によれば、送
気開始時の流量、圧力の測定を行い、腹腔内に確実に送
気が行われていない状態を判断することにより、送気開
始時の異常な状態を解消して送気を行うことができる。
また、検出した異常な状態を表示手段等に報知すること
で、異常な送気状態をユーザに報知し、ユーザが簡便に
その異常状態を解消することができる。
【0073】なお、上述の第1の実施の形態では送気開
始チェックスイッチ73をONした場合には送気開始時
に異常な状態を検出する動作を行い、OFFの場合には
この動作を行わない停止を選択できる。この場合、デフ
ォルトでONとし、ユーザが特に送気開始チェックスイ
ッチ73をOFFにしたい場合にのみ、この機能を停止
させるようにしても良い。
【0074】また、上述の第1の実施の形態では送気開
始チェックスイッチ73をONして送気開始時の送気の
状態を判別する場合に、予めシステムコントローラ11
に格納した正常と異常とを判別する閾値の判別用データ
を参照することにより、異常な状態を検出するようにし
ているが、これに限定されるものでなく、例えば異常と
考えられるデータを予め格納して、これに該当する場合
を検出した場合に異常と判断したりしても良い。
【0075】また、正常な場合とみなすことができる範
囲のデータを格納し、これから逸脱した場合には異常と
判断しても良いし、この場合に逸脱の程度に応じてその
異常を報知する内容を変更しても良い。
【0076】また、患者3の腹腔29のサイズ(具体的
には、例えば身長、体重、年齢或いは成人、子供)等に
より、判別用データを変更できるようにしても良い。
【0077】(第2の実施の形態)図8は、内視鏡観察
下の外科手術システムの主要部を実際の使用状態で示し
たものであり、本システムでは高周波電源装置から高周
波処置具に高周波電流が通電されたことを検出し、その
検出に連動して他の機器の作動をON/OFFする高周
波出力連動システムを形成している。
【0078】図8に示すように光源装置6aにより照明
光をライトガイドケーブル36を通じて内視鏡14aに
送り、この照明光にて体腔内29を照明する。内視鏡用
カメラ装置5aからケーブル35で接続されたカメラヘ
ッド34をカメラアダプタ33を介して内視鏡14aの
接眼部32に接続して、体腔内画像を撮像し、モニタ9
aに映し出すことができる構成にしている。
【0079】内視鏡14aは内視鏡用トラカール31′
を通じて腹腔29内へ導かれる。また、高周波処置具用
トラカール37を通じて、高周波処置具39が導かれ、
体内患部を切開し、さらに凝固する。気腹装置18″か
ら気腹チューブ41を経由して高周波処置具用トラカー
ル37を通じて腹腔29内を膨らませ視野の確保等がで
きるようにしている。
【0080】高周波電源装置17からはアクティブコー
ド42を介して高周波処置具39に接続され、患者3の
体表に密着固定した対極板44へ高周波電流が流れ、高
周波電源装置17へ帰還する。
【0081】一方、内視鏡用トラカール31′は内視鏡
が挿通される挿通孔に連通する吸引チューブ82を介し
て吸引装置83を構成する吸引ボトル84に接続され、
この吸引ボトル84は吸引ポンプ85に接続され、必要
に応じて体腔内の気体を吸引できるようにしている。上
記アクティブコード42にはそのコード42の外側に装
着することで、高周波通電時の高周波漏れ電流の有無を
検出する(電磁誘導を利用した)電流検出コイル等の検
出装置86が装着され、この検出装置86の出力は制御
装置87に入力される。
【0082】この制御装置87は吸引装置83と商用電
源88との間に設けてあり、検出装置からの出力で高周
波漏れ電流を検出した場合には、吸引装置83の作動を
OFFからONする制御を行う。なお、制御装置87に
設けた調整用摘みを有する調整手段89に関しては第5
の実施の形態で後述する。
【0083】一般に生体組織を高周波処置すると蛋白変
成を起こし、煙が発生する。この煙が術者の視野を妨げ
るために、外科手術を中断しなければならない状況がし
ばしば起こる。
【0084】本システムでは、高周波電流通電時にアク
ティブコード42からの高周波の漏れ電流を検出装置8
6が検出し、吸引装置83を自動的に作動させて腹腔2
9内の煙を除去する構成にしている。
【0085】気腹装置18″、高周波電源装置17等は
第1の実施の形態で説明したように中継ユニット20を
介して図示しないシステムコントローラ11等に接続さ
れている。その他の構成は第1の実施の形態と同様であ
る。
【0086】また、本実施の形態では気腹装置18″は
第1の実施の形態で説明したようにシステムコントロー
ラ11の制御の下で、腹腔内圧が設定値から下がった場
合には、気腹或いは送気動作を作動させて設定値を維持
するようにする。
【0087】本実施の形態では、高周波処置具39を高
周波電源装置17に接続して実際に高周波電流を通電し
て生体組織を高周波処置すると、その通電が検出装置8
6で検出される。
【0088】そして、この通電を検出すると、制御装置
87は吸引装置83に商用電源88から電源が供給され
るように電源スイッチ等がONし、吸引動作を開始さ
せ、腹腔29内の高周波処置による煙等をガスの吸引動
作により除去し、視野の妨げとなる煙を除去する。
【0089】この吸引動作により腹腔29内の圧力が設
定値から低下すると、気腹装置18″により送気する動
作を行い、腹腔29内の圧力を設定値に保つようにする
ので、視野の妨げの煙を排除する際の腹腔29内の圧力
の低下も防止でき、視野を確保できる状態が保たれるこ
とになる。
【0090】従って、本実施の形態によれば、高周波通
電とほぼ同時に吸引が作動し、煙の排除が簡単確実にで
きる。その他の作用及び効果は第1の実施の形態と同様
である。
【0091】なお、上述の説明では気腹装置18″、高
周波電源装置17等が第1の実施の形態と同様に図示し
ないシステムコントローラ11等に接続されていると説
明したが、システムコントローラ11等に接続されてい
ない図8に示す構成の場合にしても良い。
【0092】この場合には、第1の実施の形態の効果を
有しないが、視野の妨げとなる煙の除去及び煙の除去に
伴う体腔内の圧力の低下を防止できる。
【0093】(第3の実施の形態)上記第2の実施の形
態では制御装置87で吸引装置83の商用電源88を直
接ON/OFFさせる構成にしたが、図9に示すように
制御装置87で吸引チューブ82の管路を開閉させる弁
開閉駆動装置90を制御する構成でも良い。
【0094】このときは吸引装置83は常に作動してお
り、弁開閉駆動装置90の弁は通常“閉”となっていて
吸引作動は行われない。高周波通電時には検出装置86
がそれを検出して制御装置90に検出信号を送り、制御
装置90の制御の下で、弁開閉駆動装置90の開閉駆動
を制御してその弁を“開”にし、吸引作動が行われるよ
うにする。
【0095】本実施の形態によれば、第2の実施の形態
よりも更に簡便安価なシステムで実現可能となる効果を
有する。
【0096】その他は第2の実施の形態で説明したのと
同様の作用及び効果を有する。
【0097】なお、以下の変形例のようにしても良い。
また、煙を更に積極的に吹き飛ばすために、気腹装置1
8″を強力に作動させても良い。このときは気腹チュー
ブ41の途中に弁開閉駆動装置90をおき、通常は弁体
を“半開”としておき、通常の気腹圧の変動に対応でき
るようにしておき、高周波使用時には弁体が“全開”と
なり、視野にある煙を吹き飛ばす動作を行うようにす
る。更に前記吸引の開閉動作と連動しても良い。本変形
例によれば、気腹による吹き飛ばしにより煙の排除が可
能となる効果がある。
【0098】(第4の実施の形態)次に図10を参照し
て第4の実施の形態を説明する。処置が液中で行われる
内視鏡的手術などでは、体腔を満たす液体(例えばウリ
ガールなどの非電解液や生理的食塩水)が出血で濁って
くる事がありこれを排除するために、手動にて灌流を作
動させていたが、本システムでは灌流装置91を高周波
通電と同時に作動させる構成にしている。
【0099】図10に示すように内視鏡14a及び高周
波処置具39は灌流用トラカール93に挿通され、この
トラカール93における内視鏡14a及び高周波処置具
39の挿通路の他の2つの管路の口金は送液チューブ9
4a及び回収チューブ94bを介して灌流装置91の送
液用ポンプ91a及び回収用ポンプ91bを経て送液タ
ンク95a及び回収タンク95bに接続されている。
【0100】また、図8と同様に高周波の通電は検出装
置86により検出され、この検出装置86の出力で制御
装置87は灌流装置91の電源をON/OFF制御する
構成にしている。
【0101】この構成により、高周波電源装置17に接
続された高周波処置具39で高周波処置を行うと、その
時の高周波の通電が検出装置86で検出され、制御装置
87は灌流装置91の電源をOFFからONして送液用
ポンプ91a及び回収用ポンプ91bを動作させ、腹腔
29内に送液タンク95aの液体を送り、かつ腹腔29
内の液体を回収することにより、腹腔29内が出血で濁
った場合にも、液体の灌流により、視野の確保が容易に
できる。
【0102】本実施の形態によれば、液中での処置にお
いて、高周波通電とほぼ同時に灌流が作動し、濁りを排
除できる効果がある。
【0103】(第5の実施の形態)本実施の形態は例え
ば図8の制御装置87或いは図10の制御装置87に調
整手段89を設けたものである。
【0104】高周波漏れ電流は、高周波の出力値や波形
により左右されるので、図8或いは10に示すように制
御装置87を作動させる為の検出閾値を調整する調整手
段89を設けている。
【0105】つまり図11(A)に示すように調整手段
89により閾値のレベルを可変して、確実に高周波通電
時の高周波漏れ電流を検出できるようにしている。
【0106】また、本実施の形態では作動時間のディレ
イ制御や継続時間制御も調整手段89にて調整可能にし
ている。
【0107】つまり、図11(B)に示すように(図1
1(A)で示す高周波漏れ電流の検出時から)実際に吸
引動作或いは灌流動作の電源をONするディレイ時間を
可変設定したり、高周波漏れ電流を検出しなくなった時
刻からさらに継続して作動させる時間、つまり作動継続
時間の時間幅を可変設定できるようにしている。
【0108】このため、使用環境が異なる場合にも、そ
の環境に応じて煙を排除するのに適した吸引動作或いは
出血による視野の妨げを解消するのに適した灌流動作な
どを行うことができる。
【0109】本実施の形態によれば、高周波通電と制御
作動の条件を変えられるので術式に最も適合した制御が
可能となる。総合的に手術時間が大幅に短縮し、術者の
疲労軽減、手術室の使用時間の削減、患者への事故防止
などが図られる。しかも高周波漏れ電流を利用している
だけであるので、高周波の出力には影響を与えず従来通
りの処置が可能となる効果がある。なお、上述じた各実
施の形態等を部分的等で組み合わせて構成される実施の
形態等も本発明に属する。
【0110】[付記] 1.複数の被制御装置を制御するシステム制御装置にお
いて、被制御装置との双方向通信を行うための通信手段
と、各被制御装置を遠隔操作するための操作手段とを備
え、被制御装置において測定した、送気開始時の腹腔圧
力値および積算流量値を受信して、送気の状態を判別
し、異常な状態を検出した場合には報知するようにした
ことを特徴とするシステム制御装置。 2.上記異常な状態を検出する機能を操作手段において
動作/停止を設定可能とすることを特徴とする付記1に
記載のシステム制御装置。
【0111】3.被制御装置の1つである気腹装置によ
り、腹腔圧力値と積算流量値とから送気の状態を判別
し、異常な状態を検出した異常状態信号を受信すること
により異常な状態を報知するようにしたことを特徴とす
る付記1に記載のシステム制御装置。 4.送気中の腹腔圧および積算流量を測定する気腹装置
において、送気開始時の腹腔圧力値および積算流量値に
よって送気の状態を判別し、予め設定された異常な状態
を検出して報知するようにしたことを特徴とする気腹装
置。
【0112】5.高周波電源装置に接続されるアクティ
ブコードのケーブルの外側から装着し、高周波通電時の
漏れ電流の有無を検出する検出装置と、検出装置により
高周波漏れ電流が検出された場合に他の機器の作動のO
NまたはOFFの制御をする制御装置を有した事を特徴
とする、高周波出力連動システム。
【0113】6.付記5の他の機器が内視鏡的腹腔内手
術などに使用される気腹器である事を特徴とする高周波
出力連動システム。 7.付記5の他の機器が内視鏡的腹腔内手術などに使用
される吸引器である事を特徴とする高周波出力連動シス
テム。
【0114】8.付記5の他の機器が内視鏡的腹腔内手
術などに使用される灌流装置である事を特徴とする高周
波出力連動システム。 9.付記5において、高周波漏れ電流の検出閾値を調整
できる事を特徴とする高周波出力連動システム。
【0115】10.付記5において、制御装置は管路の
開閉を行う弁体である事を特徴とする高周波出力連動シ
ステム。 (付記5〜10に対する従来の技術)従来、一般的に
は、腹腔内内視鏡手術などにおいて、気腹法にて腹腔を
確保し、高周波電流にて組織を切除/焼灼する事が一般
的に行われている。高周波を生体組織に通電すると、蛋
白変成がおきて煙が出る。閉ざされた腹腔ではこの煙が
妨げ正確な切除操作が行えず、煙が薄くなって視野が確
保されるまで待たねばならず、時間が掛かっていた。積
極的に煙を吸引するために、腹腔内に吸引管を挿入し、
吸引器を手動で作動させて煙を排除する手動操作も行わ
れているが、術者を煩わせやはり時間が掛かっていた。
【0116】一方で、特開平7−303654号公報に
て高周波電源からの出力レベルを集中制御できるシステ
ムが提案されている。この中では、高周波の通電信号を
高周波電源に内蔵したの専用回路で検出し、これをCP
Uに入れ、通信ケーブルにて通信すると共に、この信号
を受けられる専用の気腹器や吸引機を作動させて、高周
波通電とほぼ同時に自動的に排煙させるシステムを構成
する事ができる。これにより視野を妨げる煙は速やかに
排除され、手術操作がスムースに行える。
【0117】(解決しようとする課題)しかしこの理想
的なシステムは全て専用の高周波電源、気腹器、吸引器
が必要で、既に病院が所有している各種装置は使えず、
病院に経済的な負担を強いる事になる。このため、高周
波出力時に発生する煙や血液などを、高周波通電と同時
に速やかに排除可能な安価で汎用性のあるシステムを提
供することを目的とする。
【0118】(課題を解決するための手段、作用及び効
果)高周波通電時には必ず高周波漏れ電流が発生する。
高周波電源に接続されるアクティブコードのからは前記
漏れ電流が発生している。このアクティブコードに外側
から、高周波漏れ電流検出装置をかぶせ、高周波出力を
モニタリングし、高周波出力のON/OFFを検出す
る。ONを検出したならば、その検出信号によって制御
装置を作動させ、気腹器や吸引器や灌流装置を作動させ
る。前記作動は管路を開閉する弁体であり、高周波のO
Nを検出したら気腹器を気腹を開始し、吸引器は吸引を
開始する。また液中であれば、灌流を開始する。この様
に、特別な通信制御機能を持たない一般的な気腹器や吸
引器や灌流装置をそのまま使用し、高周波通電を検出し
て制御する簡単なシステムであり、手術時間が大幅に減
少し、術者の疲労軽減、手術室の使用時間の削減、正確
な手術による患者の事故防止などが図られる。
【0119】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数の被制御装置を制御するシステム制御装置において、
被制御装置との双方向通信を行うための通信手段と、各
被制御装置を遠隔操作するための操作手段とを備え、被
制御装置において測定した、送気開始時の腹腔圧力値お
よび積算流量値を受信して、送気の状態を判別し、異常
な状態を検出した場合には報知するようにしているの
で、被制御装置を用いての気腹動作の際、腹腔内挿入器
具の先端が腹壁に刺さった状態での送気動作の状態を判
別でき、異常な状態ではその報知によりユーザが速やか
に解消することができ、正常な状態での送気動作を確保
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を備えた医療用内視
鏡システムの全体構成図。
【図2】図1における主要部の構成を示す図。
【図3】気腹装置の構成の詳細を示す図。
【図4】気腹装置操作画面の具体例を示す図。
【図5】正常な状態と異常な状態で気腹した場合の圧力
と流量の概略の関係を示す図。
【図6】異常な気腹状態と判断した場合に報知するメッ
セージの具体例を示す図。
【図7】第1の実施の形態における変形例の気腹装置の
構成を示す図。
【図8】本発明の第2の実施の形態における主要部の構
成を示す図。
【図9】本発明の第3の実施の形態における主要部の構
成を示す図。
【図10】本発明の第4の実施の形態における主要部の
構成を示す図。
【図11】本発明の第5の実施の形態における調整手段
による機能の説明図。
【符号の説明】
1…医療用内視鏡システム 2…手術ベッド 3…患者 4a,4b…カート 5a,5b…内視鏡用テレビカメラ装置 6a,6b…光源装置 7…画像処理装置 9a,9b…モニタ 11…システムコントローラ 12…集中表示パネル 13、20…中継ユニット 14a,14b…内視鏡 17…電気メス装置 18…気腹装置 19…集中操作パネル 23…中継ケーブルユニット 29…腹腔 31、37…トラカール 34…カメラヘッド 38…挿通孔 39…高周波処置具 40…気腹通路 41…気腹チューブ 50…バルブユニット 52…ガスボンベ 53…気腹針 54…ROM 56,58…減圧器 57,63,64…圧力センサ 59,60,61,62,65,66…バルブ 68…制御部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の被制御装置を制御するシステム制
    御装置において、 被制御装置との双方向通信を行うための通信手段と、各
    被制御装置を遠隔操作するための操作手段とを備え、被
    制御装置において測定した、送気開始時の腹腔圧力値お
    よび積算流量値を受信して、 送気の状態を判別し、異常な状態を検出した場合には報
    知するようにしたことを特徴とするシステム制御装置。
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