JPH11206392A - レポーター遺伝子、モノクローナル抗体及び形質転換体の選択方法 - Google Patents

レポーター遺伝子、モノクローナル抗体及び形質転換体の選択方法

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JPH11206392A
JPH11206392A JP10291553A JP29155398A JPH11206392A JP H11206392 A JPH11206392 A JP H11206392A JP 10291553 A JP10291553 A JP 10291553A JP 29155398 A JP29155398 A JP 29155398A JP H11206392 A JPH11206392 A JP H11206392A
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cells
mcp
transformant
antibody
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JP10291553A
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Koji Toyomura
浩司 豊村
Hiroshi Murakami
博 村上
Tatsuya Fujimura
達也 藤村
Yoichi Takahagi
陽一 高萩
Tamotsu Shigehisa
保 重久
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NH Foods Ltd
Original Assignee
Nippon Meat Packers Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レポーター遺伝子、それを用いた形質転換体
の選択方法などを提供する。 【解決手段】 本発明は、ブタ、マウス又はモルモット
の補体インヒビターMCPの遺伝子からなるレポーター
遺伝子、当該レポーター遺伝子を利用した形質転換体の
MCP発現測定方法及び形質転換体の選択方法などに関
する。本発明によれば、形質転換体を死滅させることな
く、遺伝子の発現の有無及び/又は発現の程度(発現活
性)を細胞外から判別することが可能となり、また目的
とする遺伝子を含む形質転換体を選択することができる
などの効果を奏する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレポーター遺伝子、
モノクローナル抗体及び形質転換体の選択方法に関す
る。より詳細には、形質転換体の選択やプロモーター活
性の測定などに有用なレポーター遺伝子、当該レポータ
ー遺伝子を用いた形質転換体の測定方法、当該レポータ
ー遺伝子の発現物を認識するモノクローナル抗体などに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、遺伝子組換え技術の開発により、
蛋白質をコードする遺伝子を用いて種々の蛋白質を人為
的に作り出すことが可能となった。例えば、エリスロポ
エチン、顆粒球コロニー刺激因子、インスリン、ヒト成
長ホルモン、カルシトニン、インターフェロンβ、トロ
ンボモジュリン、組織プラスミノーゲン・アクチベータ
ー、アンチトロンビンIIIなどの医薬類、ルシフェラー
ゼ、TGF-βのなど試薬類、セルラーゼなどの工業用品類
などの物質が例示される。これらの物質を生産するため
に供される宿主としては、大腸菌、枯草菌、乳酸菌、酵
母などの微生物、動物及び植物の細胞、マウス、蚕、ヤ
ギ、ブタ、ウシなどの動物体、タバコ、トマトなどの植
物体がある。上述の物質を生産するために供される遺伝
子は、目的物質をコードする遺伝子の構造遺伝子(ゲノ
ム遺伝子又はcDNA、多くの場合にはcDNA)と、目的物質
をコードする遺伝子の発現を調節するプロモーターと、
必要に応じて、SD配列、ターミネーター、エンハンサー
及び/又は各種のマーカー遺伝子からなり、これらを直
接又は適当なベクターに結合した導入用遺伝子を作製
し、上記の宿主に導入する。これらの遺伝子を宿主に導
入する手段としては、カルシウム法、エレクトロポレー
ション法、遺伝子銃などが開発されている。これらの遺
伝子が宿主細胞に導入され且つその遺伝子が発現される
こと及び/又は導入された遺伝子が後続世代にも継承さ
れ、発現されることは重要である。これを確認するため
には、導入された遺伝子DNA、それから転写されるRNA、
更にそれから発現される遺伝子産物の何れか、又は全て
の有無を確認すればよい。この確認を行うための手段と
して、例えば、PCR法、RT-PCR法、サザンブロッティン
グ法、ノザンブロッティング法、ウエスタンブロッティ
ング法、免疫染色法、発現物質の測定など種々の方法が
開発されている。
【0003】更に上記以外の確認方法として、マーカー
遺伝子を活用する方法が知られており、マーカー遺伝子
を活用すれば、より簡便に確認を行うことができる。即
ち、導入用遺伝子に抗生物質の耐性遺伝子を組み込んで
おき、これを宿主細胞に導入(トランスフェクト)し、
又は導入用遺伝子を有する発現ベクターと抗生物質耐性
遺伝子を有する発現ベクター(例えば、pMAMneo, Toyob
o)を宿主細胞に同時に導入(コトランスフェクト)し、
対応する抗生物質(例えば、ネオマイシン)を含有する
培地で培養すれば、導入用遺伝子の組み込まれなかった
細胞は、この培地中では増殖できない。しかし、導入用
遺伝子の組み込まれた細胞(形質転換体)は抗生物質へ
の耐性を獲得しているので、増殖することができ、形質
転換体を選択(選別)することができる。しかし、この
方法では、1)選択のために培養操作を必要とすること
から、結果を得るのに数日から1週間以上程度の時日を
要するという問題点、2)導入された遺伝子の発現の程
度/強度(活性)を判定することが出来ないという問題
点、及び3)目的とする形質転換体が得られるまでに、
抗生物質などの細胞毒性が危惧される薬剤に継続的に暴
露されなければならいという問題点等があった。また、
長時間薬剤に暴露されることにより、薬剤耐性の細胞が
生じる危険性があった。
【0004】また、上記以外の確認方法として、レポー
ター遺伝子を活用する方法が知られている。即ち、発現
させようとする構造遺伝子の下流又は上流にレポーター
遺伝子と呼ばれる遺伝子を繋いだ導入用遺伝子を作製
し、宿主細胞に導入し、レポーター遺伝子の発現産物の
有無及び/又は発現量を調べれば、発現させようとする
遺伝子の存在、転写、発現が目的通りに行われているか
否か、及び発現の程度(活性)を間接的に調べることが
できる。しかし、従来は、形質転換細胞と非形質転換細
胞を一段階の操作のみでは選別することはできなかった
ので、希釈法による選別とレポーター活性の測定を繰り
返すことが必要であった。なお、プロモーターとレポー
ター遺伝子のみからなる導入用遺伝子を作製し、宿主細
胞に導入し、レポーター遺伝子の発現産物の有無及び量
を調べれば、プロモーターそれ自体の活性及び/又はプ
ロモーターと宿主細胞の組み合わせの適否を判定できる
利点があった。
【0005】上述のレポーター遺伝子とは、遺伝子発現
の指標になる遺伝子群のことで、発色反応や呈色反応を
触媒する酵素の構造遺伝子が利用されることが多い。調
べようとする遺伝子のプロモーターの下流にこれらの遺
伝子を繋ぎ、発現の有無及び/又は程度を呈色反応や発
光の観察により行う。レポーター遺伝子としては、トラ
ンスポゾンTn9由来のクロラムフェニコール・アセチル
トランスフェラーゼ(chloramphenicol acetyltransfer
ase, CAT)、大腸菌由来のβ-グルクロニダーゼ(β-D-
glucronidase, GUS)、大腸菌由来のβ-ガラクトシダー
ゼ(β-D-galactosidase)、ホタルや海洋性発光ビブリ
オ属細菌由来のルシフェラーゼ(luciferase)、クラゲ
由来のエクオリン、オワンクラゲ由来のグリーン蛍光蛋
白質(GFP)などの遺伝子が知られている。上記のクロ
ラムフェニコール・アセチルトランスフェラーゼ遺伝子
の場合には、例えばクロラムフェニコールの蛍光物質誘
導体、β-ガラクトシダーゼ遺伝子(lac Z)の場合に
は、β-D-ガラクトピラノシドの色素誘導体(例えば、X
-Gal)や蛍光物質誘導体(例えば、MUG)、構造遺伝子
がルシフェラーゼ遺伝子の場合には、ルシフェリン等を
基質として加え、呈色反応や発光を観察する。また、構
造遺伝子が甘味ペプチドのタウマチン遺伝子(thaumtin
II)の場合には、研究者が舌で遺伝子発現を確認する
ことができる。グリーン蛍光蛋白質(GFP)は全238アミ
ノ酸残基からなる蛋白質で、分子量26,900と、比較的小
さな蛋白質であるが、基質を加えなくても光る。これ
は、この蛋白質のアミノ末端から65〜67番目のセリン-
チロシン-グリシン部分で自発的に環化反応が起こり、
セリン-グリシン部分で新たな結合が生じて、発色団が
生まれる。そして、長波長の紫外線を当てると、緑色又
は青色に蛍光を発する。現在、大腸菌、酵母、ショウジ
ョウバエ、哺乳類細胞、シロイヌナズナなどでGFPの発
現が試みられている。
【0006】係るレポーター遺伝子を用いる場合におい
ては、次のような問題点があった。 1)基質として蛍光物質誘導体や発光物質を用いる場合
であっても、細胞1つ当たりの蛍光、又は発光強度は低
く、又はバックグランドとのS/N比が低いので、宿主細
胞一つ一つについての判定が困難であったので、遺伝子
導入に供された宿主細胞のバルクを対象とした判定しか
できなかった。2)上記の宿主細胞のバルクの中には、
形質転換された宿主と形質転換されなかった宿主が共存
するが、レポーター遺伝子及び/又はその遺伝子から発
現される物質には選択のための機能を有さないから、選
択のための手段を別途講じる必要があった。3)レポー
ター遺伝子から発現される物質は、細胞外には分泌され
ない物質であることが多いので、その物質の活性を測定
するためには、細胞を破砕し、細胞内容物を取りだす必
要があった。そのため、細胞は死滅することになる。
4)顕微鏡下観察の必要な場合には、細胞を固定する必
要があり、生存細胞を用いた検定をすることが出来なか
った。そこで、宿主細胞のバルクの一部を検定に供し、
その結果がポジティブな場合には、別に取っておいた宿
主細胞のバルクを選別操作に供するという繁雑な操作が
必要であった。また、これらの操作を完了するのには時
日を要した。5)GFPの場合には、上記1)〜4)の問題点
は少ないが、GFPによる蛍光を観察するためには、長
波長とは言え紫外線を照射し励起する必要があるので、
紫外線の照射による宿主細胞の損傷は否めない、GFP
自体には、宿主細胞を選択するための機能が無い、蛍
光の観察は、蛍光顕微鏡下又は暗室内で行わなけれなら
ないという問題点があった。
【0007】本発明は係る従来のマーカー遺伝子及び/
又はレポーター遺伝子の問題点を解消するためになされ
たもので、本発明者らは生細胞を対象に、レポーター活
性の測定や形質転換体の選択を短時間に行うことのでき
る手段について鋭意検討した結果、マーカー遺伝子とレ
ポーター遺伝子の性状を兼ね備えた遺伝子(以下、レポ
ーター遺伝子という)としてブタ、マウス又はモルモッ
トの補体インヒビターMCPの遺伝子を用いることによ
り所期の目的を達成できることを見出した。上記のMC
Pは細胞膜に発現される補体インヒビターの一種であ
る。一般に、細胞外に発現される補体インヒビターのう
ち、膜結合型の分子としては、DAF(decay accelating
factor, CD55)、MCP(membrane cofactor protein, CD
46)とCD59のあることが知られている。前二者は、補体
カスケード反応のうち、C3b及びC3/C5変換酵素の破
壊亢進により、後一者は同カスケード反応のC9ステッ
プの阻害により、補体カスケード反応を阻害し、補体カ
スケード反応により生じる膜攻撃複合物(Membrane Att
ack Complex; MAC)の形成を阻害することが知られてい
る。DAF及びCD59は、GPIアンカー型の分子種である。即
ち、細胞膜のホスファチジルイノシトール(PI)にグル
コサミン(GLCN)1残基(α1-6結合)、マンノース3
残基が順に結合し、最後のマンノースの6位にエタノー
ルアミンリン酸が結合し、エタノールアミンのアミノ基
とDAF又はCD59のペプチドのC末端がアミド結合してい
る。一方、MCPは細胞外領域、膜貫通領域と細胞内領域
とからなる膜蛋白質である。補体インヒビターには種特
異性があるので、例えば、ブタ補体インヒビターはブタ
補体のみ、ヒト補体インヒビターはヒト補体のみ、マウ
ス補体インヒビターはマウス補体のみを制御することが
できる。よって、本発明のレポーター遺伝子は、MCP
遺伝子由来の動物種以外の動物種由来細胞を宿主とする
場合において好適に活用することができる。例えば、ブ
タ補体インヒビターMCP(本明細書ではpMCPとい
う)の遺伝子(本明細書ではpMCP遺伝子という)を
用いる場合には、ヒトの細胞、マウスの細胞、ラットの
細胞、モルモットの細胞、サルの細胞、カイコの細胞、
ヤギの細胞、ウシの細胞などが活用される。なお、ヒト
補体インヒビターのうちヒトCD59遺伝子をCHO細胞に導
入し、選択マーカーとして活用した研究がなされている
(Takizawaら、Eur. J. Immunol. 1993. 23: 2714-271
6)。しかし、上述の様に、補体インヒビターは種特異
的であるので、ヒトCD59はヒトの細胞を宿主とする形質
転換体のマーカーとしては活用できない欠点があった。
【0008】本発明はブタ、マウス又はモルモットの補
体インヒビターMCPの遺伝子をレポーター遺伝子とし
て利用することを基本とするもので、本発明によれば、
形質転換細胞(形質転換体)を死滅させることなく、導
入された遺伝子の発現の確認や目的とする遺伝子を含む
形質転換体の選択を短時間に行うことが可能となる。言
い換えれば、従来からあるマーカー遺伝子の長所とレポ
ーター遺伝子の長所を併せ持ち、更には、簡便に且つ短
時間で実施可能な方法を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の要旨は、 ブタ、マウス又はモルモットの補体インヒビターMC
Pの遺伝子(MCP遺伝子)からなるレポーター遺伝
子; 上記記載のMCP遺伝子由来の動物種以外の動物種
由来細胞に、当該MCP遺伝子(レポーター遺伝子)を
含む遺伝子を導入して形質転換体を作製し、次いでMC
Pを認識する抗体を作用させてMCPを測定することか
らなるMCPの発現測定方法; 形質転換体が、上記記載のMCP遺伝子(レポータ
ー遺伝子)を含む遺伝子と他の導入遺伝子を含有する形
質転換体である上記記載のMCPの発現測定方法; 上記又は記載の方法を用い、MCPを発現してい
る形質転換体を選択することからなる形質転換体の選択
方法; 上記記載のMCP遺伝子由来の動物種以外の動物種
由来細胞に、当該MCP遺伝子(レポーター遺伝子)を
含む遺伝子を導入して形質転換体を作製し、次いで該形
質転換体を認識する抗体及びMCP遺伝子由来の動物種
の補体を作用させた後、生存細胞を測定することからな
るMCPの発現測定方法; 形質転換体が、上記記載のMCP遺伝子(レポータ
ー遺伝子)を含む遺伝子と他の導入遺伝子を含有する形
質転換体である上記記載のMCPの発現測定方法; 上記又は記載の方法を用い、生存している形質転
換体を選択することからなる形質転換体の選択方法; ブタ補体インヒビターMCP(pMCP)を認識する
IgG1アイソタイプのモノクローナル抗体; である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のレポーター遺伝子は、ブ
タ、マウス又はモルモットの補体インヒビターMCPの
遺伝子からなり、特にブタ補体インヒビターMCP遺伝
子(即ちpMCP遺伝子)が好適に利用される。上記の
補体インヒビターMCPの遺伝子において、pMCP遺
伝子は、その単離・精製法と共に塩基配列が本願発明者
らの先の出願(特開平9−65887号公報)に開示さ
れている。pMCP遺伝子の塩基配列及びそれから演繹
されるアミノ酸配列(pMCPのアミノ酸配列)をそれ
ぞれ配列番号1及び配列番号2として示す。配列番号1
の塩基配列において、第1043塩基から第1117塩
基(配列番号2のアミノ酸配列において、第329アミ
ノ酸から第353アミノ酸)が膜貫通領域であり、膜貫
通領域の上流が細胞外領域、膜貫通領域の下流が細胞内
領域である。また、マウス補体インヒビターMCP遺伝
子及びモルモット補体インヒビターMCP遺伝子は文献
記載の遺伝子を利用することができ、例えば、マウス補
体インヒビターMCP遺伝子としては、Tsujimuraら、B
iochem. J. 1998, 330, 163-168などに記載の遺伝子
を、モルモット補体インヒビターMCP遺伝子として
は、Hosokawaら、J. Immunol. 1996, 157:11, 4946-495
2などに記載の遺伝子を利用することができる。
【0011】なお、レポーター遺伝子としてのMCP遺
伝子は上記の遺伝子に限定されるものではなく、その遺
伝子から発現される蛋白質がMCP活性を有するならば
特に制限されない。例えば、本発明のレポーター遺伝子
としてのpMCP遺伝子は、配列番号1に示される塩基
配列からなる遺伝子に限定されず、例えば、 配列番号1の塩基配列の一部が欠失及び/又は置換
し、また他の塩基配列が挿入及び/又は付加した塩基配
列を有する遺伝子; 配列番号2のアミノ酸配列をコードする遺伝子; 配列番号2のアミノ酸配列において、1又は数個のア
ミノ酸が欠失、置換及び/又は付加されたアミノ酸配列
からなり、かつpMCP活性を有するタンパク質をコー
ドする遺伝子; なども包含される。上記のアミノ酸配列の置換、欠失及
び/又は付加は、既に周知の技術である部位特異的突然
変異誘発法等により実施することができ、例えば、Pro
c. Natl. Acad. Sci. USA, 81, 4662-5666, 1984; Nucl
eic Acid Res. 10, 6487-6500, 1982; WO85/00817; Nat
ure 316, 601-605, 1985などに記載の方法に準じて行う
ことができる。なお、1若しくは複数のアミノ酸が置
換、欠失及び/又は付加とは、部位特異的突然変異誘発
法等の周知の方法により置換、欠失及び/又は付加でき
る程度の数のアミノ酸が置換、欠失及び/又は付加され
ることを意味する。
【0012】本発明のモノクローナル抗体は、上記のブ
タ補体インヒビターMCPを認識するIgG1アイソタ
イプのモノクローナル抗体である。係るモノクローナル
抗体は、常法に準じて抗原(pMCP又はその部分)を
適当な動物(例えば、マウス等)に投与することにより
免疫し、その脾臓細胞とミエローマとを細胞融合してハ
イブリドーマーを得、それから目的の抗体を産生するク
ローンを選択し、次いで当該クローンを培養した培養物
又は当該クローンを動物の腹腔内に投与して得られた腹
水を、慣用の抗体精製法に従って精製することにより調
製することができる。なお、動物を免疫する抗原とし
て、pMCPの細胞外領域の蛋白質を使用するのがより
好ましい。また、係る抗原には標識(タグ)が結合した
ものを使用してもよい。
【0013】本発明のMCPの発現測定方法及び形質転
換体の選別方法は、レポーター遺伝子(MCP遺伝子)
を含む遺伝子で形質転換された形質転換体において、細
胞膜上に発現されるMCPのインヒビター活性などを利
用するものである。なお、MCP遺伝子由来動物種の細
胞においては、本来的に細胞膜上に相当する補体インヒ
ビターMCPを発現しているので、本発明の方法は適用
できず、本発明はMCP遺伝子由来の動物種以外の動物
種由来細胞を対象とする。即ち、MCP遺伝子がブタ由
来である場合には、ブタ以外の動物種由来の細胞を用い
る。以下、本発明の方法をより詳細に説明する。
【0014】本発明の第1のMCPの発現測定方法は、
MCP遺伝子由来動物種以外の動物種由来細胞に、レポ
ーター遺伝子として、当該MCP遺伝子を含む遺伝子を
導入して形質転換体を作製し、次いで当該MCPを認識
する抗体を作用させてMCPを測定することからなる。
この方法において、形質転換体の作製は常法に準じて行
うことができ、例えば、カルシウム法、エレクトロポレ
ーション法、遺伝子銃などが例示できる。宿主細胞に導
入される遺伝子は少なくともレポーター遺伝子としての
MCP遺伝子を含む遺伝子であり、他の遺伝子は任意の
遺伝子であってよく、プロモーター遺伝子などの調節遺
伝子、構造遺伝子の別を問わない。係る遺伝子は、レポ
ーター遺伝子と他の任意の遺伝子を連結した導入用遺伝
子の形態や適当な発現ベクターに挿入した形態で宿主細
胞に導入することができる。なお、構造遺伝子を対象と
する場合には、後記の実施例でも示されるように、本発
明のレポーター遺伝子を含む発現ベクターと当該構造遺
伝子を含む発現ベクターをそれぞれに個別に用意し、そ
れらを同時に宿主細胞に導入(コトランスフェクト)さ
せることもできる。
【0015】得られた形質転換体を適当な条件下で培養
し、形質転換体の細胞膜上にMCPを発現させ、次いで
MCPを認識する抗体を作用させてMCPを測定する。
形質転換体の培養は、宿主細胞の種類などに応じて適宜
な条件下にて行うことができる。発現されたMCPに作
用させる抗体は、MCPを認識する抗体であれば、モノ
クローナル抗体、ポリクローナル抗体の何れであっても
よいが、特異性の点からモノクローナル抗体を使用する
のが好ましい。係る抗体を用いたMCPの測定は、FA
CS(Fluoresence-activated cell sorter)法、ELI
SA法などの慣用の方法に準じて行うことができる。例
えば、FACS法による場合には、蛍光物質(例えば、
フルオレセイン・イソチオシアネート: FITC)で標識し
た抗体を使用し、培養した形質転換体に当該標識抗体を
作用させた後、FACSを用いて、蛍光標識された形質
転換体を測定することにより、MCPの発現及び発現量
を測定することができる。また、ELISA法による場
合には、酵素標識した抗体を使用し、培養した形質転換
体に当該標識抗体を作用させた後、酵素標識抗体と結合
した形質転換体を適当な方法で分離し、その酵素活性を
測定することにより、MCPの発現及び発現量を測定す
ることができる。なお、蛍光物質で標識した抗体や酵素
標識した抗体がない場合には、MCPを認識する抗体と
共に当該抗体を認識する標識化二次抗体を使用すればよ
い。上述の免疫学的測定方法は既に周知であり、常法に
準じて行うことができる。
【0016】上記の方法によれば、MCPの発現の有無
を指標として、レポーター遺伝子と共に導入された任意
の遺伝子の発現又は機能を判定することができ、更にM
CPの発現量も測定できるので、それを指標として任意
の遺伝子の発現の程度を判定することができる。例え
ば、任意のプロモーター遺伝子の下流に本発明のレポー
ター遺伝子(MCP遺伝子)を連結した導入用遺伝子を作
製し、宿主細胞に導入して形質転換体を作製し、次いで
MCPの発現の有無を調べれば、当該プロモーターの活
性/有用性を判定することができ、更にプロモーターと
宿主細胞との適合性も判定することができる。また、任
意の構造遺伝子と本発明のレポーター遺伝子(MCP遺
伝子)を宿主細胞に導入して形質転換体を作製し、次い
でMCPの発現の有無を調べれば、目的とする構造遺伝
子の発現の有無を判定することができ、更に構造遺伝子
の発現に対する宿主細胞の適合性を判定することができ
る。
【0017】本発明の第1の形質転換体の選択方法は、
上記の方法を用いた形質転換体の選択方法であり、MC
Pを認識する抗体を用いた上述の方法でMCPを発現し
ている形質転換体を選別することにより、所期の遺伝子
が導入されている形質転換体を選択することができる。
例えば、上述の方法に準じて、本発明のレポーター遺伝
子と任意の遺伝子を導入した形質転換体を培養後、蛍光
物質で標識した抗体(標識抗体がない場合には、MCP
を認識する抗体と共に標識化二次抗体を使用する)を当
該培養形質転換体に作用させ、FACSを用いて蛍光標
識された形質転換体を選別・分取することにより、所期
の遺伝子が導入された形質転換体を選択することができ
る。
【0018】本発明の第2のMCPの発現測定方法は、
MCP遺伝子由来動物種以外の動物種由来細胞に、レポ
ーター遺伝子としてMCP遺伝子を含む遺伝子を導入し
て形質転換体を作製し、次いで該形質転換体を認識する
抗体を作用させ、更にMCP遺伝子由来動物種の補体を
作用させた後、生存細胞を測定(検出)することからな
る。この方法において、形質転換体の作製は前述の第1
の発現測定方法と同様にして行うことができる。上記の
形質転換体を認識する抗体には、形質転換体の宿主細胞
に対する抗体、MCPを認識する抗体などが例示され
る。また、MCP遺伝子由来動物種の血清には種々の動
物種に対する自然抗体が含まれているので、MCP遺伝
子由来動物種の血清を上記の形質転換体を認識する抗体
として利用することもできる。MCP遺伝子由来動物種
の補体としては、実用上は非働化されていない、MCP
遺伝子由来動物種の血清が使用される。上記の方法で
は、培養された形質転換体にそれを認識する抗体とMC
P遺伝子由来動物種の補体を作用させて、補体カスケー
ド反応を活性化すると、MCPを発現していない形質転
換体は、生成した膜攻撃複合体により速やかに(1〜数
時間以内)死滅するので、生存細胞を測定(検出)する
ことによりMCPの発現を測定することが可能になる。
この方法によれば、前述の第1の測定方法と同様に、形
質転換体に発現されたMCPを指標として、任意のプロ
モーターの活性/有用性を判定することができ、目的と
する構造遺伝子の発現の有無を判定することができる。
また、本発明の第2の形質転換体の選択方法は、上記の
方法において、MCPを発現しており、形質転換体を認
識する抗体及びMCP遺伝子由来動物種の補体を作用さ
せても生存している形質転換体を選択することからな
る。例えば、細胞の生死は、顕微鏡下で、細胞の形態の
違い、あるいはトリパンブルーによる染色性の違い(生
存細胞:染色されない。死滅細胞:染色される)により
判定することができる。一方、これらの顕微鏡下での判
定をせずとも、培養を継続することにより、接着細胞の
場合には、生存細胞は培養基に接着したまま増殖する
が、死滅細胞は培養基から剥がれて培養液側に遊離する
ので、生存細胞を容易に選択することができる。また、
浮遊細胞の場合でも、培養液中で生存細胞のみが増殖す
るので、生存細胞のみを容易に選択することができる。
なお、本発明の第1及び第2の形質転換体の選択方法に
おいては、通常のマーカー遺伝子による選択法を併用し
てもよく、係る併用により形質転換体の選択性を相乗的
に高めることも可能である。
【0019】
【発明の効果】本発明のレポーター遺伝子、測定方法及
び選択方法は、下記のような特長を有する。 MCPは形質転換細胞膜上に発現されるので、細胞を
破砕や固定操作により死滅させることなく、遺伝子の発
現の有無及び/又は発現の程度(発現活性)を細胞外か
ら判別することが可能となり、また目的とする遺伝子を
含む形質転換体を選択することができる。 目的とする構造遺伝子の発現産物に対する抗体が既に
得られていない場合や、目的とする構造遺伝子の発現産
物が宿主細胞内にしか産生されない場合でも、本発明の
方法によれば、MCPの発現を指標として遺伝子の発現
の有無及び/又は発現の程度(発現活性)を判別するこ
とができ、また形質転換体の選択を行うことができる。
【0020】本発明は上記の特長を有し、その利用分野
・用途としては、 任意の構造遺伝子による形質転換体の選択方法、 プロモーター等の調節遺伝子の活性をスクリーニング
する方法、調節遺伝子と宿主細胞との最適組み合わせを
スクリーニングする方法、 ベクター活性をスクリーニングする方法、ベクターと
宿主細胞との最適組み合わせをスクリーニングする方
法、 遺伝子導入したES細胞のスクリーニング方法、 などを例示することができる。
【0021】更に、上記以外の利用分野としては下記の
例が挙げられる。 (A)遺伝子治療:例えばADA欠損症のように、患者から体
外に取り出した患者の細胞(リンパ球)に欠損する遺伝
子(アデノシン・デアミナーゼの遺伝子)を人為的に導
入し、その細胞を体外で培養して増殖させ、その後に当
該患者に戻して患者の治療を行う遺伝子治療が知られて
いる。このような治療の対象は、遺伝子の欠損に伴うAD
A欠損症の外、癌、エイズ、慢性関節リウマチなど多様
であり、今後の技術開発によりますます増加するものと
考えられている。遺伝子治療の手法として、大きくは、
ex vivo(患者から取り出した細胞に遺伝子導入し、そ
の後に形質転換した細胞を当該患者に戻して治療する)
とin vivo(患者の体内に導入遺伝子を直接注入し治療
する)の手法がある。本発明はex vivo手法への適用が
好適である。遺伝子治療に用いられるベクターには、ア
デノウイルス由来、レトロウイルス由来、リポソーム等
種々あるが、本発明はベクターのスクリーニングに応用
することができる。また、本発明の適用により、目的と
する遺伝子で形質転換された細胞のみを選択し、患者に
戻すことも可能となる。
【0022】(B)発生工学:本発明を利用することによ
り、遺伝子導入動物(トランスジェニック動物)の作製
効率の向上を図ることができる。即ち、ブタ以外の受精
卵において、受精卵の前核に目的遺伝子を導入する際
に、導入用遺伝子に本発明のレポーター遺伝子を組み込
み、前記と同様の手法を適用して受精卵の選択を行え
ば、目的遺伝子の組み込まれた胚のみを選別することが
できる。そして、借り腹に移植すべき胚をスクリーニン
グすることが可能になるので、遺伝子導入動物作出の効
率を向上させることができる。特に、通常では産仔数の
少ない動物、妊娠期間が長期にわたるので産仔がトラン
スジェニック動物であるか否かを判定するのに時日を要
する動物(例えば、ウシ、ヤギ等)からトランスジェニ
ック動物の作出を試みる場合には、遺伝子導入動物作出
の効率を飛躍的に向上させることができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に
説明するが、本発明は係る実施例に限定されるものでは
ない。以下の説明においては、便宜上、ブタ補体インヒ
ビターMCP(pMCP)の例をもって説明するが、p
MCP遺伝子に代えて、マウス補体インヒビターMCP
遺伝子及びモルモット補体インヒビターMCP遺伝子を
それぞれマウス及びモルモット以外の細胞に導入するこ
とによりレポーター遺伝子として活用することができ
る。 実施例1補体選抜法によるレポーター遺伝子発現細胞の選別 先の出願(特開平9-65887号)に準じて、配列番号1のp
MCPの遺伝子を組み込んだ発現ベクター(pMCF+[Hygro
B])、及びpMCPの遺伝子を組み込んでいない発現ベクタ
ーのみの各々(15μg)を対数増殖期にあるヒトリンパ芽
球細胞JY25 (1×107細胞)にエレクトロポレーション法
(960μF、250V)によりトランスフェクトさせた。各細
胞を、10mlのDMEM[20%FCS、IT(インスリン/トランス
フェリン)、PS(ペニシリン/ストレプトマイシン)含
有]に分散させ、24時間培養した。次いで、400μg/ml
のハイグロマイシンBを含有するDMEM(10%FCF、IT、PS
含有)に再分散させ、10〜14日間培養した。次いで、PBS
にて洗浄し、各洗浄細胞(1×105細胞)を100μlのDMEM
[JY25を認識する抗体として1μlの抗HLAIモノクローナ
ル抗体(W6/32)、及びブタ補体として1.25〜10%のブ
タ血清10μlを含有]にて37℃2時間培養し、常法により
トリパンブルー染色し、顕微鏡下でトリパンブルー染色
細胞(死滅した細胞)と非染色細胞(生存した細胞)の
数を計測し、生存率を求めた。なお、ヒト補体制御因子
の影響を排除するために、上記のDMEMには0.1μlの抗ヒ
トMCPモノクローナル抗体(M-75)と667ngの抗ヒトDAF
抗体(IA10、IIH6とVIIIA7)を添加した。
【0024】結果を図1に示す。なお、図1の縦軸は生存
率(全観測細胞数に占める生存細胞数の割合の百分率;
%)、横軸はDMEMに添加した希釈ブタ血清の濃度を表わ
している。図1に示すように、配列番号1のpMCPの遺伝子
で形質転換されたヒトリンパ芽球細胞JY25(実線)は10
%ブタ血清を作用させた場合でも、生存することができ
た。一方、発現ベクターのみを導入された、言い換えれ
ば、形質転換されていないヒトリンパ芽球細胞JY25(点
線)にブタ血清を作用させた時には、細胞は死滅した。
10%ブタ血清を作用させた場合には、生存率は10%以下
であった。また、上記の抗ヒトMCPモノクローナル抗体
(M-75)と抗ヒトDAF抗体(IA10、IIH6とVIIIA7)を添
加しない場合でも、同様の結果が得られた。
【0025】この結果から、次のことが確認された:
(1)本発明のレポーター遺伝子で形質転換された細胞
(ブタ由来の細胞を除く)にブタ補体を作用させても、
細胞は生存することが出来る、(2)本発明のレポータ
ー遺伝子で形質転換されなかった細胞にブタ補体を作用
させる場合には、細胞は死滅する、そして(3)形質転
換細胞を容易に識別し、選択し得る。
【0026】実施例2補体選抜法によるレポーター遺伝子発現細胞の選別
(2) 本発明のレポーター遺伝子を用いて、マウス膜蛋白質Th
y-1遺伝子によるヒトリンパ芽球細胞JY25の形質転換体
をより効率的に得た。即ち、SRαプロモーターの下流
に配列番号1に示すpMCPの遺伝子を連結させたプラスミ
ド(約1μg)とSRαプロモーターの下流にマウス膜蛋白
質Thy-1のcDNAを連結させたプラスミド(約10μg)を
対数増殖期にあるヒトリンパ芽球細胞JY25(1×107細胞)
にエレクトロポレーション法(960μF、250V)によりコト
ランスフェクトし、10mlのDMEM(10%FCS含有)中で48
時間培養した。次いで、培養後のヒトリンパ芽球細胞JY
25(1×106細胞)に補体の古典経路を活性化させるために
抗HLAI抗体(2μg)を加え、30分間放置した。その後、10
%ブタ血清を含有する培養液1mlに懸濁し、37℃2時
間培養し、補体反応による選抜を行った。なお、ヒト補
体制御因子の影響を排除するために、上記DMEMには抗ヒ
トMCP抗体と抗ヒトDAF抗体を添加した。上記の方法によ
り、形質転換細胞の選抜が行われたことを次の方法によ
り確認した。すなわち、補体反応により選抜された生存
細胞をPBSで洗浄し、抗Thy-1マウス抗体を一次抗体とし
て、FITC標識抗マウスIgG抗体を二次抗体として染色
し、一定量の細胞をFACS解析に供した。結果を図2-1に
示す。なお、図2の横軸は螢光強度(1細胞当たりのThy
-1の発現量に相当する)を、縦軸は細胞数を表す。供試
細胞のうち、螢光強度103以下の細胞の占める割合(M
1と称する)と螢光強度103以上の細胞の占める割合
(M2と称する)は、それぞれ38.08%と61.92%であっ
た。
【0027】比較例1 実施例2に記載の10%ブタ血清含有培養液中での培養に
代えてブタ血清非含有培養液中で培養した以外は実施例
2と同様の操作を行った。結果を図2-2に示す。M1と
M2は、それぞれ99.94%と0.06%であった。
【0028】比較例2 実施例2に記載のSRαプロモーターの下流に配列番号
1に示すpMCPの遺伝子を連結させたプラスミドをトラン
スフェクトさせなかった以外は実施例2と同様の操作を
行った。なお、補体反応後に得られた細胞の生存率は図
1に示す値と近似していた。また、FACS解析には生存細
胞のみを供した。結果を図2-3に示す。M1とM2は、
それぞれ99.18%と0.82%であった。実施例2、比較例
1及び比較例2の結果から、本発明のレポーター遺伝子
の使用により、形質転換体の選択を簡便かつ効率良く行
うことが可能になることが確認された。
【0029】実施例3補体選抜法によるレポーター遺伝子発現細胞の選択
(3) 本発明のレポーター遺伝子を活用したブタ由来以外の細
胞の形質転換体の選択はブタ血清のみの適用によっても
行うことができる。実施例2の記載に準じて、本発明の
レポーター遺伝子とマウスThy-1遺伝子を導入したヒト
リンパ芽球細胞株JY25及びチャイニーズハムスター卵巣
細胞株CHOを作製し、48時間培養した。そして、各細胞
のPBS懸濁液(1×105細胞/ml)100μlに、ブタ血清(コス
モバイオ社)900μlを加えて、37℃、2時間反応させた。
即ち、JY25由来形質転換細胞には実施例2に記載の抗HL
AI抗体、抗ヒトMCP抗体、及び抗ヒトDAF抗体を作用させ
なかった。その後、各細胞をトリパンブルーで染色し、
生存細胞数を計測した。同様に、ブタ血清に代えて予め
非働化処理をしておいたブタ血清と反応させた細胞につ
いても、生存細胞数を計測した。そして、これらの値か
ら生存率を求めた。一方、本発明のレポーター遺伝子を
導入しなかったJY25細胞及びCHO細胞についても、上記
と同様に操作し、生存率を求めた。測定結果を表1に示
す。なお、ブタ血管内皮細胞PAEについて、本実施例に
記載の補体選抜法を適用した場合の生存率を表1に併記
する。
【0030】
【表1】
【0031】上記の結果から、次のことが明らかとなっ
た。 本発明のレポーター遺伝子を発現しない細胞(ブタ由
来以外)にブタ血清のみを作用させた場合でも、当該細
胞は死滅した。一方、本発明のレポーター遺伝子を発現
する細胞(ブタ由来以外)にブタ血清を作用させた場合
には、当該細胞は生存した。これらのことから、ブタ血
清のみの適用によって、本発明のレポーター遺伝子を発
現する形質転換細胞を容易に選択することができる。な
お、本発明のレポーター遺伝子を用いて調製した形質転
換体(CHOとJY25)はブタ細胞(PAE)に遜色のない程度にpM
CPを発現していた。 ブタ血清は種々の動物種に対する自然抗体を含有して
いるので、形質転換細胞に特異的な抗体を供さなくと
も、供試細胞数に対するブタ血清の割合を増加/調整す
れば、ブタ血清のみでも補体選抜を行うことができる。
【0032】実施例4補体選抜法によるレポーター遺伝子発現細胞の選択
(4) 本発明のレポーター遺伝子を活用したブタ由来以外の細
胞の形質転換体の選択は付着性の細胞にも適用すること
ができる。実施例2の記載に準じて、本発明のレポータ
ー遺伝子とマウスThy-1遺伝子をチャイニーズハムスタ
ー卵巣細胞株CHOにコトランスフェクトし、培養シャー
レ(直径10cm; 細胞数約3×106/シャーレ)に播き、48時
間培養した。その後、常法のトリプシン処理による細胞
回収操作をすることなく、シャーレより培養液を除き、
ブタ血清(株式会社日本バイオテスト研究所)を10ml加
え、37℃、1時間反応さた。そして、PBS(-)10mlで洗浄
し、培地を添加し、10日間培養した。この方法で形質転
換細胞の選抜が行われたことを次の方法により確認し
た。即ち、補体反応により選抜された生存細胞を常法の
トリプシン処理で回収し、PBSで洗浄し、抗Thy-1マウス
抗体を一次抗体として、FITC標識抗マウスIgG抗体を二
次抗体として染色し、一定量の細胞をFACS解析した。そ
の結果を図3-1に示す。供試細胞のうち、蛍光強度2×10
1以下の細胞の占める割合(M1と称する)と蛍光強度2
×101以上の細胞の占める割合(M2と称する)は、そ
れぞれ19.58%と80.42%であった。
【0033】比較例3 実施例2に記載のSRαプロモターの下流に配列番号1
に示すpMCPの遺伝子を連結させたプラスミドをトランス
フェクトさせなかった以外は実施例4と同様に操作し
た。生存細胞をFACS解析に供した。その結果を図3-2に
示す。M1とM2は、それぞれ58.86%と41.14%であっ
た。なお、血清処理を繰り返すことによりM2の値は減
少した。実施例4及び比較例3の結果から、本発明の
レポーター遺伝子による形質転換体の選択は付着性細胞
にも適用できることが可能であり、特にシャーレに付着
したままの状態でも適用可能であることが確認された。
また、本選別後の細胞は選別後もそのまま培養可能であ
ることが確認された;付着性の細胞の形質転換体を回
収、播種等の操作をすることなく選択することが可能で
あり、操作の簡略化が図れることも確認された。
【0034】実施例5抗rspMCPマウスモノクローナル抗体 可溶性pMCP組換え体(rspMCP)の作製 以下の実験においては、下記のオリゴヌクレオチドを使
用した。 オリゴヌクレオチド1: 5'−GGTACCTACAGGTCCTCCTCGGAGATCAGCTTCTGCTCATCTAAAC
TCTCAGCATC−3' オリゴヌクレオチド2: 5'−TTGGGCCCATGGAGCAGAAGCTGATCTCCGAGGAGGACCTGATGAT
GGCGTTTTGCGCD−3’ オリゴヌクレオチド3: 5'−ATAGTTTAGCGGCCGCATTCTTATCTAATCTAAACTCTCAGCATC
−3’
【0035】先の出願(特開平7-313169号)に準じて、
可溶性pMCP組換え体(rspMCP)を作製した。配列番号1
のpMCPの遺伝子をpBluescript KS(-)ベクターにサブク
ローニングし、このプラスミドDNAとオリゴヌクレオチ
ド1とT3プライマー(Takara社製)用いてPCR法を行
い、pMCPの細胞外領域に対応する遺伝子配列(配列番号
1の塩基配列1から1042)の3’末端に抗癌遺伝子m
yc抗体(9E10)が認識する抗原決定基のアミノ酸配列
(Glu-Gln-Lys-Leu-Ile-Ser-Glu-Glu-Asp-Leu。以下、M
yc-タグ)をコードする塩基配列(5'−GAGCAGAAGCTGATC
TCCGAGGAGGACCTG−3')と蛋白質翻訳終始配列(TAG)を
有する遺伝子断片(rspMCPの遺伝子)を増幅した。
【0036】そして、この遺伝子断片を制限酵素KpnIに
て消化した後、先の出願(特開平9-65887号)に準じ
て、発現ベクター(pMCF+[HygroB])にサブクローニン
グし、ジデオキシ法により塩基配列を決定し、rspMCP遺
伝子に変異のないことを確認し、このプラスミドDNAを
ヒトリンパ芽球細胞JY25にエレクトロポレーション法
(960μF、250V)にてトランスフェクトし、DMEM培地に
て培養し、rspMCPを含む培養上清を得た。これを遠心分
離し、その上清を0.15M NaCl加20mMTris-HCl(pH7.4)に
対して透析し(4℃)、-80℃にて保管した(以下、透析
液Aという)。
【0037】また、pMCPの遺伝子をpBluescript KS(-)
ベクターにサブクローニングし、このプラスミドDNAと
オリゴヌクレオチド2とオリゴヌクレオチド3をプライ
マーとして用いてPCR法を行い、pMCPの細胞外領域に対
応する遺伝子配列の5’末端にMycタグのアミノ酸配列を
コードする塩基配列、3’末端に蛋白質翻訳終始配列(T
AG)と制限酵素NotIの認識する塩基配列を有する遺伝子
断片を増幅した。そして、この遺伝子断片を制限酵素Ap
aIとNotIにて消化した後、pBSKIIKS(+)ベクターにサブ
クローニングし、ジデオキシ法により塩基配列を決定
し、rspMCP遺伝子に変異のないことを確認した。次に、
このプラスミドDNAを制限酵素ApaIとNotIを用いて切り
出し、平滑化した後、トランスファーベクターpBm4のNr
uIサイトに挿入した(pBm4-pMCPと称する)。
【0038】このpBm4-pMCPと核多角体ウイルスのゲノ
ムDNA(各々2μg)の両者をリポフェクション法(Gibco
/BRL)により、カイコ由来細胞BmN4(農産工)にコトラ
ンスフェクトさせた。培養4日間後、培養上澄を集め、
核多角体遺伝子がrspMCPの遺伝子に置換された組換えウ
イルスを希釈法によりクローニングした。この組換えウ
イルスの約105pfu(50μl)をカイコ(カネボウ)第5齢
幼虫の皮下に注射した。4日後、体液を氷冷したポリプ
ロピレン製チューブに集め、最終濃度5mMのジチオスレ
イトールを添加した。血液細胞や細胞断片を遠心分離
(10,000G、10分間)により取り除き、その上清を0.15M
NaCl加20mMTris-HCl(pH7.4)に対して透析し(4℃)、
-80℃にて保管した(以下、透析液Bという)。
【0039】上述の透析液A及びB(50ml)の各々を、
抗癌遺伝子myc抗体(9E10)を結合させ0.15MNaCl及び0.
05%NP-40加20mMTris-HCl(pH7.4)で平衡化させておい
たセファローズ(ファルマシア)カラム(0.56 × 5c
m)に供し、同緩衝液で洗浄した後、グリシン緩衝液(p
H3.0)を用いてrspMCPを溶出させた。溶出液は直ちに3M
Tris-HCl(pH9)にて中和し、20mM NaCl加20mMTris-HC
l(pH7.6)で平衡化しておいたMonoQカラム(ファルマ
シア)カラム(1ml)に供し、500mMまでの食塩濃度勾配
(50分間、流速:1ml/分)にて溶出させた。透析液A
及びB(50ml)の各々から精製されたrspMCPはNaCl濃度
約200mMにて溶出し、SDS-PAGEにより単一のバンドを形
成することを確認した。
【0040】また、透析液A及びB(50ml)の各々から
精製されたrspMCP、I因子、H因子及びEkdahlらの方法
(J. Immunol., 144, 4269, 1990)に準じて調製したヒ
トC3bを用いた解析から次のことが判明した;(1) rsp
MCPはI因子と協調してヒトC3b分解する能力を有したの
で、補体制御因子としての作用を有する、(2)しか
し、その分解活性はヒト補体制御因子より低かったこと
から、rspMCPはブタに特異的な補体制御因子の作用を有
する。
【0041】抗rspMCPマウス・モノクローナル抗体の
作製 上記の精製蛋白質10μgを、生理食塩水(PBS):フロイ
ンド完全アジュバンド=1:1のエマルジョン0.5mlに
溶かした後、8週齢雌BALB/cマウス腹腔に免疫した。2週
間後、精製蛋白質10μgをPBS:フロインド不完全アジュ
バンド=1:1のエマルジョン0.5mlに溶かした後、マ
ウス腹腔に免疫した。更に2週間後、精製蛋白質100μg
をPBS0.5mlに溶かした後、マウス腹腔に最終免疫し
た。最終免疫から3日後、マウスの脾臓を摘出した。常
法により、脾臓細胞とミエローマ(X63Ag8.653)を細胞
融合し、上記の精製rspMCPを用いたELISA法により、抗r
spMCPマウス・モノクローナル抗体産生細胞を選抜し
た。この細胞の培養上清又はこれをマウス腹腔に投与し
得られた腹水から、常法に従ってIgG画分を精製した。
得られたモノクローナル抗体(pMCP6とpMCP7)はpMCP特
異的なIgG1抗体であった(アマシャム社製クラスタイピ
ングキットにより決定)。
【0042】実施例6モノクローナル抗体の性状の確認 下記に記載の3種類の細胞を用意した;配列番号1のp
MCPの遺伝子(15μg)を、先の出願(特開平9-65887号)に
準じて、発現ベクター(pMCF+[HygroB])にサブクロー
ニングし、これをヒトリンパ芽球細胞JY25にエレクトロ
ポレーション法(960μF、250V)にてトランスフェクトさ
せ、培養した細胞、発現ベクターのみをヒトリンパ芽
球細胞JY25にエレクトロポレーション法(960μF、250
V)にてトランスフェクトさせ、培養した細胞、ブタ
血管内皮由来初代培養細胞又はブタ血管内皮由来細胞株
PAE。次いで、各細胞(各々106個)に上記のモノクローナ
ル抗体(pMCP6:2μg)を一次抗体として37℃、20分間
作用させた。洗浄後、FITC標識抗マウスIgG1抗体(2μg)
を二次抗体として37℃、20分間作用させた。洗浄後、各
細胞についてFACS(Becton Dickinson社製)分析を行っ
た。同様に、上記の各細胞に一次抗体として抗myc抗体
(2μg)を作用させ、二次抗体としてFITC標識抗マウスIg
G1抗体を作用させた細胞についてもFACS分析を行った
(陰性対照)。
【0043】その結果を図4に示す。なお、図4の横軸
は1細胞当たりのpMCPの発現量を、縦軸は細胞数を表わ
す。また、図中の実線は一次抗体として上記のモノクロ
ーナル抗体(pMCP6)を作用させ、二次抗体としてFITC
標識抗マウス抗体を作用させた細胞のFACS分析の結果
を、点線は一次抗体として抗myc抗体を作用させ、二次
抗体としてFITC標識抗マウス抗体を作用させた細胞のFA
CS分析の結果(陰性対照)を示す。さらに、図4-1には
上記のpMCPの遺伝子をトランスフェクトさせた細胞
の、図4-2には上記の発現ベクターのみをトランスフ
ェクトさせた細胞の、図4-3には上記のブタ血管内皮
由来初代培養細胞のFACS分析の結果を示す。
【0044】図4が示すように、本発明の抗体はpMCPの
遺伝子で形質転換されたヒトJY25細胞とは反応したが
(図4-1)、ベクターのみをトランスフェクトした細胞
とは反応しなかった(図4-2)。また、ブタ血管内皮細
胞PAEは、本来的にpMCPを発現しているので、本発明の
抗体と反応した(図4-3)。ヒトの細胞(本例の場合に
はヒトのリンパ芽球細胞JY25)は広くヒトMCPを発現し
ているが、上記の抗体はベクターのみをトランスフェク
トしたヒト細胞(換言すれば、pMCPを発現していないヒ
ト細胞)とは反応しないことが分かった(図4-2)。モ
ノクローナル抗体pMCP7を用いた場合にも、同様の結果
が得られた。これらのことから、抗rspMCPマウス・モノ
クローナル抗体は、本発明のレポーター遺伝子で形質転
換された細胞(ブタ由来の細胞を除く)を識別及び/又
は選択するための手段として有効に活用し得ることが確
認された。
【0045】実施例7プロモーター活性の測定 形質転換細胞の作製 ウサギβカゼイン遺伝子 5'上流域(−2096〜+73、プ
ロモーター遺伝子)の下流に配列番号1のpMCPの遺伝子
を結合し、さらにその下流にSV40のpolyAシグナル配列
を組み込んだ導入用遺伝子を作製し、マウス乳腺細胞株
(HC11)にエレクトロポレーション法(950μF、250V)
により導入した。該プロモーターと結合させていないpM
CPの遺伝子のみを同様に導入した細胞を陰性対照とし
た。
【0046】FACSによるプロモーター活性の測定 遺伝子を導入した後、各細胞株を非働化牛胎児血清(10
%)、デキサメサゾン(SIGMA;1μM)、インシュリン
(SIGMA;5μg/ml)、プロラクチン(SIGMA;5μM)を
添加したRPMI1640培地で2日間培養し、0.1%EDTA含有P
BSで一部の細胞をシャーレから剥離回収した。回収した
細胞を1%BSA含有PBSで洗浄し、抗rspMCPマウス抗体(p
MCP6又はpMCP7 、2μg/ml)と反応させた。洗浄後、FI
TC標識抗マウスIgG抗体(2μg/ml)と反応させた。次
いで、洗浄し、FACS(Becton Dickinson社製)スキャン
を用いて抗pMCP抗体で染色された細胞を測定した。カゼ
インプロモーターにpMCPの遺伝子を連結した導入用遺伝
子を導入したマウス乳腺細胞株におけるpMCPの発現の程
度とpMCPのみを導入したマウス乳腺細胞株におけるpMCP
の発現の程度を、それぞれ図5-1と図5-2に示す。なお、
図の横軸と縦軸は図4と同様にそれぞれ1細胞当たりの
pMCPの発現量と細胞数を表わす。
【0047】図5-1が示すように、カゼインプロモータ
ーにpMCPの遺伝子を連結した導入用遺伝子を導入した場
合には、マウス乳腺細胞株はpMCPを発現することができ
た。一方、図5-2が示すように、 pMCPの遺伝子のみを導
入した場合には、マウス乳腺細胞株はpMCPを発現するこ
とは出来なかった。モノクローナル抗体pMCP6又はpMCP7
のいずれを用いた場合にも、同様の結果が得られた。こ
のように、本発明のレポーター遺伝子、抗rspMCPモノク
ローナル抗体及びFACS分析を用いることにより、ウサギ
βカゼイン遺伝子のプロモーター遺伝子がマウス乳腺細
胞株において、ウサギβカゼインの構造遺伝子とは異な
る遺伝子(本例の場合には、pMCPの遺伝子)を有効に発
現させるプロモーターであることが確認された。
【0048】補体選抜法によるプロモーター活性の測
定 上記のカゼインプロモーターにpMCPの遺伝子を連結した
導入用遺伝子を導入したマウス乳腺細胞株の一部に抗H-
2抗体を作用させ(30分間)、洗浄し、その後にブタ血
清を12.5%含有する培養液に戻し、2時間常法通り培養
し、補体選抜を適用した。その後、洗浄し、通常の培養
液に戻して、培養を継続した。24時間培養後、EDTA処理
して細胞を回収し、上記と同様に細胞を染色し、FACS分
析を行い、pMCP発現細胞を計測した。その結果を図5-3
に示す。
【0049】図5-3が示すように、供試細胞集団はpMCP
を発現する細胞のみから構成されていた。また、補体選
抜を行った場合には、pMCPを発現するマウス乳腺細胞株
のみをより有効に選択することが可能であることも判明
した(図5-1を比較参照)。このように、本発明のレポ
ーター遺伝子と補体選抜法を用いることにより、ウサギ
βカゼイン遺伝子のプロモーター遺伝子がマウス乳腺細
胞株において、ウサギβカゼインの構造遺伝子とは異な
る遺伝子(本例の場合には、pMCPの遺伝子)を有効に発
現させるプロモーターであることが確認された。
【0050】上記とから、任意のプロモーター遺伝
子と本発明のレポーター遺伝子とからなる導入用遺伝子
を作製し、該導入用遺伝子を任意の細胞に導入し、次い
で(1)本発明の抗rspMCPモノクローナル抗体を用いるF
ACSによる検定及び/又は(2)補体選抜法による検定を
行えば、(1)プロモーター遺伝子の構造遺伝子を発現す
る能力(プロモーター活性)の評価、(2)プロモーター
活性を最大限に発揮する宿主細胞の評価及び/又は選抜
を、より有効に行い得ることが判明した。
【0051】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:1365 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源:ブタ血管内皮細胞 配列 GGAACTCGGA GAGGTCTCCG CTAGGCTGGT GTCGGGTTAC CTGCTCATCT TCCCGAAA 58 ATG ATG GCG TTT TGC GCG CTG CGC AAG GCA CTT CCC TGC CGT CCC 103 Met Met Ala Phe Cys Ala Leu Arg Lys Ala Leu Pro Cys Arg Pro 5 10 15 GAG AAT CCC TTT TCT TCG AGG TGC TTC GTT GAG ATT CTT TGG GTG 148 Glu Asn Pro Phe Ser Ser Arg Cys Phe Val Glu Ile Leu Trp Val 20 25 30 TCG TTG GCC CTA GTG TTC CTG CTT CCC ATG CCC TCA GAT GCC TGT 193 Ser Leu Ala Leu Val Phe Leu Leu Pro Met Pro Ser Asp Ala Cys 35 40 45 GAT GAG CCA CCG AAG TTT GAA AGC ATG CGG CCC CAA TTT TTG AAT 238 Asp Glu Pro Pro Lys Phe Glu Ser Met Arg Pro Gln Phe Leu Asn 50 55 60 ACC ACT TAC AGA CCT GGA GAC CGT GTA GAG TAT GAA TGT CGC CCC 283 Thr Thr Tyr Arg Pro Gly Asp Arg Val Glu Tyr Glu Cys Arg Pro 65 70 75 GGG TTC CAG CCC ATG GTT CCT GCG CTT CCC ACC TTT TCC GTC TGT 328 Gly Phe Gln Pro Met Val Pro Ala Leu Pro Thr Phe Ser Val Cys 80 85 90 CAG GAC GAT AAT ACG TGG TCA CCC CTC CAG GAG GCT TGT CGA CGA 373 Gln Asp Asp Asn Thr Trp Ser Pro Leu Gln Glu Ala Cys Arg Arg 95 100 105 AAA GCC TGT TCG AAT CTA CCA GAC CCG TTA AAT GGC CAA GTT AGC 418 Lys Ala Cys Ser Asn Leu Pro Asp Pro Leu Asn Gly Gln Val Ser 110 115 120 TAC CCA AAT GGG GAT ATG CTG TTT GGT TCA AAG GCT CAG TTT ACC 463 Tyr Pro Asn Gly Asp Met Leu Phe Gly Ser Lys Ala Gln Phe Thr 125 130 135 TGT AAC ACT GGT TTT TAC ATA ATT GGA GCC GAG ACT GTG TAT TGT 508 Cys Asn Thr Gly Phe Tyr Ile Ile Gly Ala Glu Thr Val Tyr Cys 140 145 150 CAG GTT TCT GGG AAT GTT ATG GCC TGG AGT GAG CCC TCC CCG CTA 553 Gln Val Ser Gly Asn Val Met Ala Trp Ser Glu Pro Ser Pro Leu 155 160 165 TGT GAG AAG ATT TTG TGT AAA CCA CCT GGC GAA ATT CCA AAT GGA 598 Cys Glu Lys Ile Leu Cys Lys Pro Pro Gly Glu Ile Pro Asn Gly 170 175 180 AAA TAC ACC AAT AGC CAT AAG GAT GTA TTT GAA TAC AAT GAA GTA 643 Lys Tyr Thr Asn Ser His Lys Asp Val Phe Glu Tyr Asn Glu Val 185 190 195 GTA ACT TAC AGT TGT CTT TCT TCA ACT GGA CCG GAT GAA TTT TCA 688 Val Thr Tyr Ser Cys Leu Ser Ser Thr Gly Pro Asp Glu Phe Ser 200 205 210 CTT GTT GGA GAG AGC AGC CTT TTT TGT ATT GGG AAG GAC GAG TGG 733 Leu Val Gly Glu Ser Ser Leu Phe Cys Ile Gly Lys Asp Glu Trp 215 220 225 AGT AGT GAC CCC CCT GAG TGT AAA GTG GTC AAA TGT CCA TAT CCA 778 Ser Ser Asp Pro Pro Glu Cys Lys Val Val Lys Cys Pro Tyr Pro 230 235 240 GTA GTC CCA AAT GGA GAA ATT GTA TCA GGA TTT GGA TCA AAA TTT 823 Val Val Pro Asn Gly Glu Ile Val Ser Gly Phe Gly Ser Lys Phe 245 250 255 TAC TAC AAA GCA GAG GTT GTA TTT AAA TGC AAT GCT GGT TTT ACC 868 Tyr Tyr Lys Ala Glu Val Val Phe Lys Cys Asn Ala Gly Phe Thr 260 265 270 CTT CAT GGC AGA GAC ACA ATT GTC TGC GGT GCA AAC AGC ACG TGG 913 Leu His Gly Arg Asp Thr Ile Val Cys Gly Ala Asn Ser Thr Trp 275 280 285 GAG CCT GAG ATG CCC CAA TGT ATC AAA GAT TCC AAG CCT ACT GAT 958 Glu Pro Glu Met Pro Gln Cys Ile Lys Asp Ser Lys Pro Thr Asp 290 295 300 CCA CCT GCA ACC CCA GGA CCA AGC CAT CCA GGA CCT CCC AGT CCC 1003 Pro Pro Ala Thr Pro Gly Pro Ser His Pro Gly Pro Pro Ser Pro 305 310 315 AGT GAT GCA TCA CCA CCT AAA GAT GCT GAG AGT TTA GAT GGA GGA 1048 Ser Asp Ala Ser Pro Pro Lys Asp Ala Glu Ser Leu Asp Gly Gly 320 325 330 ATC ATC GCT GCA ATT GTT GTG GGC GTC TTA GCT GCC ATT GCA GTA 1093 Ile Ile Ala Ala Ile Val Val Gly Val Leu Ala Ala Ile Ala Val 335 340 345 ATT GCT GGT GGT GTA TAC TTT TTT CAT CAT AAA TAC AAC AAG AAA 1138 Ile Ala Gly Gly Val Tyr Phe Phe His His Lys Tyr Asn Lys Lys 350 355 360 AGG TCG AAG TAA 1150 Arg Ser Lys 363 AACTGATGTG CTTAAAGTAA AAGTTGCTGA GAGGACGTGG AATCCAGCCC CTTCCCTCTC 1210 CTGTGCTGCT GCCTGGGTCC CGTTTTGCAT GTCATGACTG TGTGCTTCCA AAAAATGCCT 1270 TTTGTTCGTA TTTTTTTGCC TAAACGCATG ATTTTGTCTC TACTTGAATT AAATCATCAC 1330 TGAATCCACG CAAAAAAAAA AAAAAAAAAA AAAAA 1365
【0052】配列番号:2 配列の長さ:363 配列の型:アミノ酸 配列の種類:ペプチド 配列 Met Met Ala Phe Cys Ala Leu Arg Lys Ala Leu Pro Cys Arg Pro 5 10 15 Glu Asn Pro Phe Ser Ser Arg Cys Phe Val Glu Ile Leu Trp Val 20 25 30 Ser Leu Ala Leu Val Phe Leu Leu Pro Met Pro Ser Asp Ala Cys 35 40 45 Asp Glu Pro Pro Lys Phe Glu Ser Met Arg Pro Gln Phe Leu Asn 50 55 60 Thr Thr Tyr Arg Pro Gly Asp Arg Val Glu Tyr Glu Cys Arg Pro 65 70 75 Gly Phe Gln Pro Met Val Pro Ala Leu Pro Thr Phe Ser Val Cys 80 85 90 Gln Asp Asp Asn Thr Trp Ser Pro Leu Gln Glu Ala Cys Arg Arg 95 100 105 Lys Ala Cys Ser Asn Leu Pro Asp Pro Leu Asn Gly Gln Val Ser 110 115 120 Tyr Pro Asn Gly Asp Met Leu Phe Gly Ser Lys Ala Gln Phe Thr 125 130 135 Cys Asn Thr Gly Phe Tyr Ile Ile Gly Ala Glu Thr Val Tyr Cys 140 145 150 Gln Val Ser Gly Asn Val Met Ala Trp Ser Glu Pro Ser Pro Leu 155 160 165 Cys Glu Lys Ile Leu Cys Lys Pro Pro Gly Glu Ile Pro Asn Gly 170 175 180 Lys Tyr Thr Asn Ser His Lys Asp Val Phe Glu Tyr Asn Glu Val 185 190 195 Val Thr Tyr Ser Cys Leu Ser Ser Thr Gly Pro Asp Glu Phe Ser 200 205 210 Leu Val Gly Glu Ser Ser Leu Phe Cys Ile Gly Lys Asp Glu Trp 215 220 225 Ser Ser Asp Pro Pro Glu Cys Lys Val Val Lys Cys Pro Tyr Pro 230 235 240 Val Val Pro Asn Gly Glu Ile Val Ser Gly Phe Gly Ser Lys Phe 245 250 255 Tyr Tyr Lys Ala Glu Val Val Phe Lys Cys Asn Ala Gly Phe Thr 260 265 270 Leu His Gly Arg Asp Thr Ile Val Cys Gly Ala Asn Ser Thr Trp 275 280 285 Glu Pro Glu Met Pro Gln Cys Ile Lys Asp Ser Lys Pro Thr Asp 290 295 300 Pro Pro Ala Thr Pro Gly Pro Ser His Pro Gly Pro Pro Ser Pro 305 310 315 Ser Asp Ala Ser Pro Pro Lys Asp Ala Glu Ser Leu Asp Gly Gly 320 325 330 Ile Ile Ala Ala Ile Val Val Gly Val Leu Ala Ala Ile Ala Val 335 340 345 Ile Ala Gly Gly Val Tyr Phe Phe His His Lys Tyr Asn Lys Lys 350 355 360 Arg Ser Lys 363
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレポーター遺伝子により形質転換され
たヒトリンパ芽球細胞(JY25)を補体選抜法により選抜し
たことを示す図である。実線と破線はそれぞれ形質転換
細胞と非形質転換細胞(陰性対照)を示す。なお、結果
は平均値±2SDで示す。
【図2】レポーター遺伝子と補体選抜法の適用により、
マウス膜蛋白質Thy-1遺伝子によるヒトリンパ芽球細胞
(JY25)の形質転換体を効率よく選抜したことを示す図で
ある。なお、抗Thy-1マウス抗体を一次抗体とし、更にF
ITC標識抗マウスIgG抗体を二次抗体としてFACS解析し、
目的とするThy-1の発現量をあらわす螢光強度を横軸に
示した。図において、図2−1:レポーター遺伝子とTh
y-1遺伝子を導入したJY25をブタ血清含有培地で処理し
たときのFACS解析結果、図2−2:レポーター遺伝子と
Thy-1遺伝子を導入したJY25をブタ血清非含有培地で処
理したときのFACS解析結果、図2−3:Thy-1遺伝子の
みを導入したJY25をブタ血清含有培地で処理したときの
FACS解析結果である。
【図3】レポーター遺伝子と補体選抜法の適用により、
マウス膜蛋白質Thy-1遺伝子による付着性細胞チャイニ
ーズハムスター卵巣細胞株(CHO)の形質転換体をシャー
レ培養中に効率よく選抜したことを示す図である。な
お、抗Thy-1マウス抗体を一次抗体とし、更にFITC標識
抗マウスIgG抗体を二次抗体としてFACS解析し、目的と
するThy-1の発現量を表す蛍光強度を横軸に示した。図
において、図3−1:レポーター遺伝子とThy-1遺伝子
を導入したCHOをブタ血清で処理したときのFACS解析結
果、図3−2:Thy-1遺伝子のみを導入したCHOをブタ血
清で処理した培養物のFACS解析結果である。
【図4】本発明のモノクロノーナル抗体が、本発明のレ
ポーター遺伝子pMCPの発現産物のみを特異的に認識する
ことを示す図である。図において、図4−1:本発明の
レポーター遺伝子を発現しているJY25、図4−2:本発
明のレポーター遺伝子を発現していないJY25、図4−
3:ブタ血管内皮由来初代培養細胞である。実線:本発
明のモノクローナル抗体を一次抗体とし、FITC標識抗マ
ウスIgG抗体を二次抗体として染色してFACS分析したと
きの結果、点線:抗myc抗体を一次抗体とし、前記と同
様にFACS分析したときの結果である。
【図5】本発明のレポーター遺伝子を用いてプロモータ
ー活性を調べた図である。図において、図5−1:ウサ
ギβカゼイン遺伝子のプロモーター遺伝子と本発明のレ
ポーター遺伝子から成る導入用遺伝子を導入したマウス
乳腺細胞株(HC11)に発現する本発明の遺伝子の産物を本
発明のモノクローナル抗体を用いてFACS分析し、ウサギ
βカゼイン遺伝子のプロモーター遺伝子のプロモーター
活性を評価した結果、図5−2:本発明のレポーター遺
伝子のみを導入したマウス乳腺細胞株のFACS分析の結果
(陰性対照)、図5−3:上記の導入用遺伝子を導入し
たマウス乳腺細胞株を補体選抜法により選抜し、FACS分
析し、ウサギβカゼイン遺伝子のプロモーター遺伝子の
プロモーター活性を評価した結果である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01N 33/577 C12P 21/08 // C12P 21/08 C12N 5/00 B (C12N 15/09 ZNA C12R 1:91) (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/08 C12R 1:91) (72)発明者 高萩 陽一 茨城県つくば市緑ケ原3丁目3番 日本ハ ム株式会社中央研究所内 (72)発明者 重久 保 茨城県つくば市緑ケ原3丁目3番 日本ハ ム株式会社中央研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブタ、マウス又はモルモットの補体
    インヒビターMCPの遺伝子(MCP遺伝子)からなる
    レポーター遺伝子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のMCP遺伝子由来の
    動物種以外の動物種由来細胞に、当該MCP遺伝子(レ
    ポーター遺伝子)を含む遺伝子を導入して形質転換体を
    作製し、次いでMCPを認識する抗体を作用させてMC
    Pを測定することからなるMCPの発現測定方法。
  3. 【請求項3】 形質転換体が、請求項1記載のMC
    P遺伝子(レポーター遺伝子)を含む遺伝子と他の導入
    遺伝子を含有する形質転換体である請求項2記載のMC
    Pの発現測定方法。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載の方法を用い、
    MCPを発現している形質転換体を選択することからな
    る形質転換体の選択方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のMCP遺伝子由来の
    動物種以外の動物種由来細胞に、当該MCP遺伝子(レ
    ポーター遺伝子)を含む遺伝子を導入して形質転換体を
    作製し、次いで該形質転換体を認識する抗体及びMCP
    遺伝子由来の動物種の補体を作用させた後、生存細胞を
    測定することからなるMCPの発現測定方法。
  6. 【請求項6】 形質転換体が、請求項1記載のMC
    P遺伝子(レポーター遺伝子)を含む遺伝子と他の導入
    遺伝子を含有する形質転換体である請求項5記載のMC
    Pの発現測定方法。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載の方法を用い、
    生存している形質転換体を選択することからなる形質転
    換体の選択方法。
  8. 【請求項8】 ブタ補体インヒビターMCP(pM
    CP)を認識するIgG1アイソタイプのモノクローナ
    ル抗体。
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