JPH11204664A - 絶縁膜の信頼性評価方法 - Google Patents

絶縁膜の信頼性評価方法

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JPH11204664A
JPH11204664A JP187298A JP187298A JPH11204664A JP H11204664 A JPH11204664 A JP H11204664A JP 187298 A JP187298 A JP 187298A JP 187298 A JP187298 A JP 187298A JP H11204664 A JPH11204664 A JP H11204664A
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JP
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insulating film
silicon layer
current
gate region
evaluation
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JP187298A
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Nobufumi Tanaka
伸史 田中
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】実際の不揮発性半導体記憶装置の動作に即した
状態で、高い精度にて不揮発性半導体記憶装置における
トンネル絶縁膜の信頼性を評価し得る方法を提供する。 【解決手段】絶縁膜の信頼性評価方法は、MOS型FE
T構造を有する評価用半導体装置を使用し、(A)ゲー
ト領域20から絶縁膜12を介してシリコン層14,1
5,16側に電流を流し、次いで、シリコン層14,1
5,16側から絶縁膜12を介してゲート領域20に電
流を流す操作を、複数回繰り返す工程と、(B)その
後、ゲート領域20とシリコン層10との間に所定の電
圧を印加して、ゲート領域20とシリコン層10との間
を流れる電流を経時的に測定し、測定時間に依存せずに
流れる定常電流値を求める工程から成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁膜の評価方法
に関し、更に詳しくは、評価用半導体装置を用いた、不
揮発性半導体記憶装置におけるトンネル絶縁膜の信頼性
を評価する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、所謂フラッシュメモリと呼ばれる
不揮発性半導体記憶装置の開発、製品化が盛んに進めら
れている。この不揮発性半導体記憶装置として、例え
ば、NAND型、NOR型、AND型、又はDINOR
型の浮遊ゲート型不揮発性半導体記憶装置が知られてい
るが、以下、NAND型の浮遊ゲート型不揮発性半導体
記憶装置(以下、特に断りの無い限り、この形式の不揮
発性半導体記憶装置を単にメモリセルと呼ぶ)を例にと
り、その構造、動作を説明する。
【0003】模式的な一部断面図を図6に示すこのメモ
リセルは、n型シリコン半導体基板10の表面領域に形
成されたp型ウエル11内に形成された、チャネル形成
領域16と、チャネル形成領域16と接し、且つ、互い
に離間したn型不純物領域であるソース/ドレイン領域
(ソース領域14及びドレイン領域15)と、シリコン
半導体基板10の表面に形成されたトンネル絶縁膜12
Aと、チャネル形成領域16に対向してトンネル絶縁膜
12A上に設けられた電荷蓄積電極(フローティング・
ゲート)13と、電荷蓄積電極13の上方に絶縁層17
を介して設けられた制御電極(コントロール・ゲート)
18とから構成されている。トンネル絶縁膜12Aの厚
さは、通常、約6nm〜約15nmである。
【0004】メモリセルにおいては、電荷蓄積電極13
への電子の注入、電荷蓄積電極13からの電子の引き抜
きにより、データの書き込み、消去が行われる。そし
て、電荷蓄積電極13に電荷が蓄積されているか否かに
基づき、データ(情報)がメモリセル内に記憶されてい
るか否かを判断する。
【0005】このメモリセルにおける書込動作及び消去
動作は、トンネル絶縁膜12Aに高電界を印加すること
によって発生するファウラー・ノルドハイム(Fowler-N
ordheim)・トンネル現象に基づき行われる。ここで、
消去動作とは、複数のメモリセルの閾値電圧を一括して
所定の状態に変えることを意味し、書込動作とは、選択
されたメモリセルの閾値電圧をもう1つの所定の状態に
変えることを意味する。消去動作においては、図7の
(A)に模式図を示すように、p型ウエル11等に消去
電圧VE(>0)を印加し、トンネル絶縁膜12Aに対
して、電荷蓄積電極13からp型ウエル11に向って電
子が移動する方向に電界を加えて、ファウラー・ノルド
ハイムトンネル電流(以下、F−N電流と略称する)を
生成させる。その結果、電荷蓄積電極13から電子が引
き抜かれ、電荷蓄積電極13に蓄積されたデータが消去
される。書込動作においては、図7の(B)に模式図を
示すように、これとは逆に、制御電極18に書込電圧V
W(>0)を印加し、p型ウエル11から電荷蓄積電極
13に向って電子が移動する方向に電界を加えて、F−
N電流を生成させる。その結果、電荷蓄積電極13に電
子が注入され、電荷蓄積電極13にデータが蓄積され
る。尚、図においては、電子の移動を矢印で表す。これ
らの電子の注入・引き抜きは、チャネル形成領域16の
略全面において行われる。
【0006】電荷蓄積電極13に電荷が蓄積されている
か否かの2つの状態に依存して、制御電極18から見た
メモリセルの閾値電圧が変化する現象を利用して、メモ
リセルの読出動作を行う。即ち、制御電極18に読み出
し電圧を印加し、メモリセルがオン状態となり、ドレイ
ン領域15とソース領域14との間に電流が流れるか、
あるいは又、メモリセルがオフ状態のままであり、ドレ
イン領域15とソース領域14との間に電流が流れない
かを判断することによって、メモリセルにデータが蓄積
されているか否かを判断する。
【0007】通常、トンネル絶縁膜12Aは、シリコン
酸化膜(SiO2膜)、シリコン窒化酸化膜(SiON
膜)、あるいは、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜(S
iO2膜/SiN膜)から形成されている。このような
トンネル絶縁膜12Aに電界が加えられると、トンネル
絶縁膜12Aに電荷トラップ等の欠陥が発生し、トンネ
ル絶縁膜12Aの絶縁性が劣化し、電流が流れることが
知られている。この電流は、ストレス誘起リーク電流
(Stress Induced Leakage Current)と呼ばれる。言い
換えれば、元来絶縁性を有していたトンネル絶縁膜12
Aに電界が加えられると、それまで絶縁性を有していた
弱い電界においてもトンネル絶縁膜12Aに電流(スト
レス誘起リーク電流)が流れる(図8参照)。尚、図8
において、(a)は絶縁性が劣化していない状態におけ
るトンネル絶縁膜12Aの電流−電圧特性を示し、
(b)は絶縁性が劣化した後の状態におけるトンネル絶
縁膜12Aの電流−電圧特性を示す。ストレス誘起リー
ク電流の原因となるトンネル絶縁膜の劣化は、特に、デ
ータの書き込み、消去のためのF−N電流が発生するよ
うな高い電界において、より大きく生じる。
【0008】電荷蓄積電極13に蓄積されたデータを読
み出すときの読み出し電圧VRの絶対値は、通常、デー
タの書き込み、消去のときの電圧VW,WEの絶対値より
も低い値に設定されている。しかしながら、データの書
き込み、消去の際にトンネル絶縁膜12Aに印加された
電界によってトンネル絶縁膜12Aに劣化が生じると、
読み出し電圧VRを印加したとき電荷蓄積電極13に蓄
積されたデータが漏洩する。換言すれば、電荷蓄積電極
13とシリコン半導体基板10との間にストレス誘起リ
ーク電流が流れ、メモリセルのデータ保持が劣化する。
【0009】この読み出し電圧VRの印加に起因したデ
ータ蓄積特性の劣化は、リードディスターブ特性と呼ば
れ、不揮発性半導体記憶装置の性能を決定する大きな要
因となっている。
【0010】このように、不揮発性半導体記憶装置のデ
ータ保持においては、電荷蓄積電極に蓄積されたデータ
に相当する電荷が、所望の期間において許容量以上漏洩
しないことが不可欠である。電荷の漏洩は、ストレス誘
起リーク電流によって生じる。従って、トンネル絶縁膜
のストレス誘起リーク電流を正確に求め、リードディス
ターブ特性を明らかにすることが、不揮発性半導体記憶
装置の開発に不可欠である。不揮発性半導体記憶装置の
電荷蓄積電極に蓄積された電荷は、少なくとも10年間
は消えないことが要求される。また、電荷蓄積電極への
電子の注入、電荷蓄積電極からの電子の引き抜き回数が
106回以上であっても、不揮発性半導体記憶装置のデ
ータ蓄積特性に劣化が生じないことが要求される。従っ
て、最も過酷な条件、即ち、不揮発性半導体記憶装置に
106回の書き込み電圧及び消去電圧を繰り返し印加し
た後、更に、読み出し電圧VRが10年間印加され続け
るといった条件下でも、電荷蓄積電極には、不揮発性半
導体記憶装置における所望の閾値電圧が得られるような
電荷が蓄積されていなけれならない。
【0011】このような特性を満足するような不揮発性
半導体記憶装置におけるトンネル絶縁膜の開発が盛んに
行われているが、この開発においては、トンネル絶縁膜
の評価方法の確立が極めて重要である。従来の評価方法
においては、例えば特開平9−27198号公報に開示
されているように、トンネル絶縁膜の劣化を加速させる
ために、通常の書込動作あるいは消去動作のときの印加
電圧よりも高い電圧を不揮発性半導体記憶装置に印加し
て、書換ストレスをトンネル絶縁膜に加えた後、トンネ
ル絶縁膜に流れる電流を測定することで、トンネル絶縁
膜の評価を行う。
【0012】メモリセルにおけるトンネル絶縁膜の評価
においては、トンネル絶縁膜に高電界を印加してF−N
電流を流すこと、及び、読み出し電圧を印加した状態で
トンネル絶縁膜を流れる電流を測定することの2点が満
たされれば十分である。従って、トンネル絶縁膜の評価
においては、実際の不揮発性半導体記憶装置を使用する
必要はない。即ち、トンネル絶縁膜の評価に用いられる
評価用半導体装置においては、電荷蓄積電極13の上方
に形成される絶縁層17及び制御電極18は不要であ
る。そして、電荷蓄積電極13の代わりに、通常のゲー
ト電極を備えたMOS型FET構造を有する評価用半導
体装置を用いて評価を行えば十分である。このようなM
OS型FET構造を有する評価用半導体装置は、その作
製工程が不揮発性半導体記憶装置よりも少なく、簡便で
あり、短期間で作製することができる。
【0013】このように、トンネル絶縁膜の信頼性評価
においては、MOS型FET構造を有する評価用半導体
装置を使用し、高電界を印加してF−N電流を絶縁膜に
流した後、評価用半導体装置に読み出し電圧VRを印加
し、絶縁膜に流れる電流量を測定する。MOS型FET
構造を有する評価用半導体装置は、図1の(A)に模式
的な一部断面図を示すように、シリコン半導体基板10
の表面領域に形成されたp型ウエル11に形成された、
チャネル形成領域16と、チャネル形成領域16と接
し、且つ、互いに離間したn型不純物領域であるソース
/ドレイン領域(ソース領域14及びドレイン領域1
5)と、シリコン半導体基板10の表面に形成された絶
縁膜(トンネル絶縁膜に該当する)12と、チャネル形
成領域16に対向して絶縁膜12上に設けられたゲート
領域20とから構成されている。ゲート領域20は、例
えばリンが拡散されたポリシリコンから構成されてい
る。
【0014】信頼性評価試験においては、図9に示すよ
うに、例えば、F−N電流を生成させる高電界が絶縁膜
12に加わるようにゲート領域20に電圧VTESTを印加
する。例えば、厚さ7nmのシリコン酸化膜から成る絶
縁膜12の信頼性評価を行う場合には、シリコン半導体
基板10を接地し、ゲート領域20に10ボルトの電圧
TESTを印加する。これによって、約100mA/cm
2のF−N電流が、ゲート領域20からシリコン半導体
基板10に向かって絶縁膜12を流れる。尚、絶縁膜1
2を通過する電荷量は、F−N電流を流す時間及び電流
密度(電流密度はゲート領域20に印加する電圧で決定
される)に基づき決定される。例えば、ゲート領域20
に印加される電圧を10ボルトとし、100秒間電圧を
印加し続けると、絶縁膜12には約10C/cm2の電
荷が流れる(注入される)。その後、どの程度、絶縁膜
12の絶縁性が劣化したかを、即ち、どの程度、ストレ
ス誘起リーク電流が発生するかを、後述する電流−電圧
特性測定を行うことによって調べる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが、実際のメモ
リセルの動作においては、トンネル絶縁膜12AにF−
N電流が流れるのは、書込動作及び消去動作のときであ
る。しかも、消去動作においては、数μ秒から1m秒程
度の消去電圧パルスをシリコン半導体基板10に印加
し、書込動作においては、数μ秒から1m秒程度の書き
込み電圧パルスを制御電極18に印加する。しかも、メ
モリセルにおいては、書込動作と消去動作が繰り返され
る。従って、F−N電流が、電荷蓄積電極13からシリ
コン半導体基板10側に向かって、及び、シリコン半導
体基板10側から電荷蓄積電極13に向かって、交互に
繰り返し流れる。
【0016】それ故、従来の信頼性評価試験のように、
ゲート領域20あるいはシリコン半導体基板10に一定
の電圧VTESTを印加し続け、F−N電流を、電荷蓄積電
極13からシリコン半導体基板10側に向かって、若し
くは、シリコン半導体基板10側から電荷蓄積電極13
に向かって、継続的に一方方向にのみ流す方法は、現実
の不揮発性半導体記憶装置の動作と大きく隔たってい
る。つまり、従来の信頼性評価試験方法は、実際の不揮
発性半導体記憶装置の動作に即した試験方法であるとは
云い難い。
【0017】しかも、たとえ、トンネル絶縁膜12Aに
印加される電界を一定とし、トンネル絶縁膜12Aを流
れるF−N電流を一定にしても、F−N電流を、電荷蓄
積電極13からシリコン半導体基板10側に向かって、
及び、シリコン半導体基板10側から電荷蓄積電極13
に向かって、トンネル絶縁膜12A内を交互に繰り返し
流すか、あるいは又、一方方向にのみ流すかにより、ト
ンネル絶縁膜12Aの劣化、即ち、ストレス誘起リーク
電流の発生量が異なることが、文献 "A RELIABE BI-POL
ARITY WRITE/ERASE TECHNOLOGY IN FLASH MEMORY", S.
Aritome, et al., IEDM Tech. Dig., pp111-114(1990)
に報告されている。従って、従来の信頼性評価試験のよ
うに、F−N電流を、ゲート領域20からシリコン半導
体基板10側に向かって、若しくは、シリコン半導体基
板10側からゲート領域20に向かって、継続的に一方
方向にのみ流す方法では、不揮発性半導体記憶装置のリ
ードディスターブ特性を正確に評価することはできな
い。
【0018】絶縁膜12にF−N電流を流した後の絶縁
膜12の絶縁性の劣化、即ち、ストレス誘起リーク電流
の発生量を測定する従来の方法を、以下、説明する。従
来の測定方法は、電流−電圧測定法と呼ばれる方法に基
づいている。この電流−電圧測定法においては、図10
の(A)に模式的に示すように、ゲート領域20に電圧
を段階的に増加させて(Vm1,Vm2,Vm3,Vm4・・
・)印加することによって、絶縁膜12に段階的に電界
を加え、各電界において絶縁膜12に流れる電流量を測
定する。或る電界を加えた後の絶縁膜12に流れる電流
量の経時変化を図10の(B)に模式的に示す。尚、t
0は或る電界を加えたときの時刻であり、t1はストレス
誘起リーク電流測定時を表す。また、ゲート領域20に
印加した電圧と絶縁膜12に流れる電流量(電流密度)
の関係を図10の(C)に示す。図10の(B)に示す
ように、ストレス誘起リーク電流は、絶縁膜12に電界
が加えられてからの経過時間に従い減衰していく過渡成
分(過渡電流)と、経過時間に依存しない一定の定常成
分(定常電流)から構成されている(例えば、文献"STR
ESS-INDUCED CURRENT IN THE SILICON DIOXIDE FILMS",
R. Moazzami, etal., IEDM Tech. Dig., pp139-142(19
92)参照)。そのため、電流−電圧測定法において、電
圧を増加させてからどの程度の時間が経た後に絶縁膜1
2に流れる電流量を測定するかによって、測定された電
流量が異なってしまう。
【0019】不揮発性半導体記憶装置のリードディスタ
ーブ特性の評価は、読み出し電圧VRを印加したときの
電荷蓄積電極13からの電荷の漏洩の評価である。電荷
の漏洩量は、漏洩電流値と読み出し電圧を印加している
時間の積で与えられる。従って、漏洩電流として、過渡
電流を含むか、定常電流のみとするかによって、漏洩電
荷量は大きく異なってしまう。ところが、従来の電流−
電圧測定法にて測定される電流量は過渡電流を含んでい
るため、リードディスターブ特性の評価を正確に行うこ
とができない。尚、不揮発性半導体記憶装置において、
過渡電流に基づき電荷蓄積電極13から失われる電荷量
は、定常電流に基づき失われる電荷量よりも遙かに小さ
く、無視できることが知られている(文献 「トンネル
酸化膜中電荷トラップによるフラッシュメモリ特性劣化
のシミュレーション」,横沢亜由美 他,信学技報 SDM
96-18(1996)参照)。
【0020】従って、本発明の目的は、実際の不揮発性
半導体記憶装置の動作に即した状態で、高い精度にて不
揮発性半導体記憶装置におけるトンネル絶縁膜の信頼性
を評価し得る方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の絶縁膜の信頼性評価方法においては、MO
S型FET構造を有する評価用半導体装置を用いる。即
ち、(イ)シリコン層に形成されたチャネル形成領域、
(ロ)該チャネル形成領域と接し、且つ、互いに離間し
てシリコン層に形成されたソース/ドレイン領域、
(ハ)シリコン層の表面に形成された絶縁膜、及び、
(ニ)チャネル形成領域に対向して、該絶縁膜上に設け
られたゲート領域、から構成された評価用半導体装置を
用いる。そして、(A)ゲート領域から絶縁膜を介して
シリコン層側に電流を流し、次いで、シリコン層側から
絶縁膜を介してゲート領域に電流を流す操作を、複数回
繰り返す工程と、(B)その後、ゲート領域とシリコン
層との間に所定の電圧を印加して、ゲート領域とシリコ
ン層との間を流れる電流を経時的に測定し、測定時間に
依存せずに流れる定常電流値を求める工程、から成るこ
とを特徴とする。
【0022】尚、シリコン層側から電流を流し、あるい
は又、シリコン層側へ電流を流すとは、シリコン層それ
自体から電流を流し、あるいは又、シリコン層それ自体
へと電流を流すだけでなく、ソース/ドレイン領域から
電流を流し、あるいは又、ソース/ドレイン領域へと電
流を流すことも包含する。また、シリコン層側から電流
を流し、あるいは又、シリコン層側へ電流を流すとき、
これらのシリコン層側の領域は同じ領域であってもよい
し、異なる領域であってもよく、要は、信頼性評価をす
べき絶縁膜が組み込まれる不揮発性半導体記憶装置の構
造に依存する。
【0023】本発明の絶縁膜の信頼性評価方法において
は、前記工程(A)において、ゲート領域から絶縁膜を
介してシリコン層側に流れる電流、及び、シリコン層側
から絶縁膜を介してゲート領域に流れる電流を、ファウ
ラー・ノルドハイム・トンネル現象に基づき生成させる
態様とすることができる。これによって、NAND型、
AND型、又はDINOR型の浮遊ゲート型不揮発性半
導体記憶装置にて用いられる絶縁膜(トンネル絶縁膜)
の信頼性評価を行うことができる。尚、実際の不揮発性
半導体記憶装置の動作に近づけるために、ファウラー・
ノルドハイム・トンネル現象を生じさせるために評価用
半導体装置に印加する電圧のパルス幅を、信頼性評価を
すべき絶縁膜が組み込まれる不揮発性半導体記憶装置に
おける書込動作及び消去動作において印加される電圧の
パルス幅と同じにすることが望ましく、好ましくは1ミ
リ秒以下とすることが望ましい。尚、このようなパルス
幅とすることによって、評価に要する時間の短縮を図る
こともできる。
【0024】あるいは又、本発明の絶縁膜の信頼性評価
方法においては、前記工程(A)において、ゲート領域
から絶縁膜を介してシリコン層側に流れる電流をホット
エレクトロン注入現象に基づき生成させ、シリコン層側
から絶縁膜を介してゲート領域に流れる電流をファウラ
ー・ノルドハイム・トンネル現象に基づき生成させる態
様とすることもできる。これによって、NOR型の浮遊
ゲート型不揮発性半導体記憶装置にて用いられる絶縁膜
(トンネル絶縁膜)の信頼性評価を行うことができる。
尚、実際の不揮発性半導体記憶装置の動作に近づけるた
めに、ホットエレクトロン注入現象を生じさせるために
評価用半導体装置に印加する電圧のパルス幅、及び、フ
ァウラー・ノルドハイム・トンネル現象を生じさせるた
めに評価用半導体装置に印加する電圧のパルス幅を、信
頼性評価をすべき絶縁膜が組み込まれる不揮発性半導体
記憶装置における書込動作及び消去動作において印加さ
れる電圧のパルス幅と同じにすることが望ましく、好ま
しくは、それぞれ、1ミリ秒以下とすることが望まし
い。尚、このようなパルス幅とすることによって、評価
に要する時間の短縮を図ることもできる。
【0025】本発明の絶縁膜の信頼性評価方法において
は、一層正確な定常電流値を求めるために、前記工程
(B)において、ゲート領域とシリコン層との間に所定
の電圧を印加して、ゲート領域とシリコン層との間を流
れる電流を5分以上測定することが好ましい。
【0026】本発明の絶縁膜の信頼性評価方法の対象で
ある絶縁膜は、 (a)シリコン層に形成されたチャネル形成領域、
(b)該チャネル形成領域と接し、且つ、互いに離間し
てシリコン層に形成されたソース/ドレイン領域、
(c)シリコン層の表面に形成されたトンネル絶縁膜、
(d)チャネル形成領域に対向して、トンネル絶縁膜上
に設けられた電荷蓄積電極、及び、(e)電荷蓄積電極
の少なくとも上方に絶縁層を介して設けられた制御電
極、から構成された不揮発性半導体記憶装置におけるト
ンネル絶縁膜に相当する。
【0027】信頼性評価の結果を一層実際の不揮発性半
導体記憶装置の動作に即した正確なものとするために、
前記工程(B)において、ゲート領域に印加する所定の
電圧を、前記不揮発性半導体記憶装置のデータ読み出し
時に制御電極に印加される電圧とすることが好ましい。
また、前記工程(A)において、ゲート領域から絶縁膜
を介してシリコン層側に流れる電流、及び、シリコン層
側から絶縁膜を介してゲート領域に流れる電流を、ファ
ウラー・ノルドハイム・トンネル現象に基づき生成させ
るために、評価用半導体装置に印加する電圧を、前記不
揮発性半導体記憶装置の書込動作及び消去動作において
印加される電圧とすることが好ましい。あるいは又、前
記工程(A)において、ゲート領域から絶縁膜を介して
シリコン層側に流れる電流をホットエレクトロン注入現
象に基づき生成させ、シリコン層側から絶縁膜を介して
ゲート領域に流れる電流をファウラー・ノルドハイム・
トンネル現象に基づき生成させるために、評価用半導体
装置に印加する電圧を、前記不揮発性半導体記憶装置の
書込動作及び消去動作において印加される電圧とするこ
とが好ましい。これによって、一層、実際の不揮発性半
導体記憶装置の動作に即した評価試験を行うことができ
る。
【0028】絶縁膜を構成する材料として、シリコン酸
化膜(SiO2膜)、シリコン窒化酸化膜(SiON
膜)、あるいはシリコン酸化膜/シリコン窒化膜(Si
2膜/SiN膜)を挙げることができる。また、シリ
コン層として、シリコン半導体基板そのものだけでな
く、基板の上に形成されたエピタキシャルシリコン層
(選択エピタキシャル成長法にて形成されたエピタキシ
ャルシリコン層を含む)、多結晶シリコン層、あるいは
非晶質シリコン層、所謂張り合わせ法やSIMOX法に
基づき製造されたSOI構造におけるシリコン層を挙げ
ることができる。尚、評価用半導体装置を構成する絶縁
膜やシリコン層を、不揮発性半導体記憶装置を構成する
トンネル絶縁膜やシリコン層と同一の構成とすること
が、正確な絶縁膜の評価を行うために好ましい。また、
絶縁膜の形成方法も、不揮発性半導体記憶装置における
絶縁膜の形成方法と同じ方法とすることが好ましい。
【0029】本発明においては、ゲート領域から絶縁膜
を介してシリコン層側に電流を流し、次いで、シリコン
層側から絶縁膜を介してゲート領域に電流を流す操作
を、複数回繰り返すので、実際の不揮発性半導体記憶装
置の動作に即している。しかも、その後、ゲート領域と
シリコン層との間に所定の電圧を印加して、ゲート領域
とシリコン層との間を流れる電流を経時的に測定し、リ
ードディスターブ特性の評価に寄与することのない過渡
電流が除かれた、測定時間に依存せずに流れる定常電流
値を求めるので、リードディスターブ特性の評価を正確
に行うことが可能となる。尚、求められた定常電流値が
低い程、絶縁膜は優れた特性を有し、かかる絶縁膜がト
ンネル絶縁膜として組み込まれた不揮発性半導体記憶装
置は優れたリードディスターブ特性を有していると云え
る。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、発明の実
施の形態(以下、実施の形態と略称する)に基づき本発
明を説明する。
【0031】(実施の形態1)実施の形態1において
は、図6に示したNAND型の浮遊ゲート型不揮発性半
導体記憶装置におけるトンネル絶縁膜12Aを評価対象
とする。実施の形態1における評価用半導体装置は、図
1の(A)に示した評価用半導体装置と同じ構造を有す
る。即ち、評価用半導体装置は、シリコン層に相当する
n型シリコン半導体基板10の表面領域に形成されたp
型ウエル11に形成された、チャネル形成領域16と、
チャネル形成領域16と接し、且つ、互いに離間したn
型不純物領域であるソース/ドレイン領域(ソース領域
14及びドレイン領域15)と、シリコン半導体基板1
0の表面に形成された絶縁膜(トンネル絶縁膜に相当す
る)12と、チャネル形成領域16に対向して絶縁膜1
2上に設けられたゲート領域20とから構成されてい
る。即ち、実施の形態1の評価用半導体装置は、MOS
型FET構造を有する。ゲート領域20は、例えばリン
が拡散されたポリシリコンから構成されている。尚、実
施の形態1においては絶縁膜12を、シリコン半導体基
板10の表面を熱酸化して得られたSiO2から構成し
た。
【0032】この評価用半導体装置を用いた該絶縁膜の
信頼性評価方法においては、ゲート領域20から絶縁膜
12を介してシリコン層側に(より具体的には、シリコ
ン半導体基板10に形成されたp型ウエル11へと)電
流を流す。次いで、シリコン層側から(より具体的に
は、シリコン半導体基板10に形成されたp型ウエル1
1から)絶縁膜12を介してゲート領域20に電流を流
す。そして、これらの操作を、複数回繰り返す(図1の
(B)及び(C)の印加電圧パターンの模式図を参
照)。実施の形態1においては、ゲート領域20から絶
縁膜12を介してシリコン層側に流れる電流、及び、シ
リコン層側から絶縁膜12を介してゲート領域20に流
れる電流を、ファウラー・ノルドハイム・トンネル現象
に基づき生成させる。
【0033】実際の不揮発性半導体記憶装置における書
込動作及び消去動作においては、例えば、数百μ秒の
間、数十mA/cm2のF−N電流をトンネル絶縁膜に
流す。従って、実施の形態1においては、シリコン半導
体基板10、p型ウエル11、ソース/ドレイン領域1
4,15を接地し、ゲート領域20に9.3Vのゲート
電圧Vgを100μ秒、印加する(図2の(A)参
照)。これによって、ゲート領域20から絶縁膜12を
介してシリコン半導体基板10に約30mA/cm2
F−N電流が流れる。即ち、不揮発性半導体記憶装置に
おける電荷蓄積電極への電子の注入と類似した動作(書
込動作に類似した動作)が実行される。次いで、ゲート
領域20を接地し、シリコン半導体基板10、p型ウエ
ル11、ソース/ドレイン領域14,15に10.2V
の電圧Vsubを100μ秒、印加する(図2の(B)参
照)。これによって、シリコン半導体基板10側(シリ
コン層側)から絶縁膜12を介してゲート領域20に約
30mA/cm2のF−N電流が流れる。即ち、不揮発
性半導体記憶装置における電荷蓄積電極からの電子の引
き抜きと類似した動作(消去動作と類似した動作)が行
われる。これらの操作を少なくとも100万回、あるい
は又、不揮発性半導体記憶装置における書込・消去動作
に要求される繰り返し回数以上の回数、繰り返す。
【0034】その後、ゲート領域20に所定の電圧VR
(>0)を印加して、ゲート領域20とシリコン半導体
基板10(シリコン層に相当する)との間を流れる電流
を経時的に測定する(図3の(A)参照)。所定の電圧
R(>0)としては、通常、不揮発性半導体記憶装置
のデータ読み出し時に制御電極に印加される電圧(例え
ば3.5ボルト)とする。ゲート領域20に所定の電圧
Rを印加してから300秒まで経過したときの絶縁膜
12に流れる電流測定値の変化を、図3の(B)に示
す。尚、図3の(B)の横軸は、ゲート領域20に所定
の電圧VRを印加してからの経過時間(測定時間T)で
あり、縦軸はゲート電流密度(単位:mA/cm2)で
表された測定電流値である。測定電流値は、絶縁膜12
に電界が加えられてからの測定時間Tに従い減衰してい
く過渡電流(過渡成分)と、測定時間Tに依存しない一
定の定常電流(定常成分)に分離することができる。過
渡電流は、測定開始からの測定時間Tの逆数(1/T)
の1次関数で表現することができる(文献 "Charging a
nd Intrinsic-leakage Current Peaks in Thin Silicon
-dioxide Films", R.Yamada, et al., Symposium on VL
SI Digest, pp147-148(1197) 参照)。ここで、測定時
間Tに依存せずに流れる定常電流値が、不揮発性半導体
記憶装置の絶縁膜における信頼性の評価、換言すれば、
リードディスターブ特性の評価に寄与する。測定された
電流密度をIgとしたとき、最小自乗法に基づき、式 Ig=α/T+β におけるβを求めれば、かかるβの値が定常電流値であ
る。
【0035】図3の(B)に示した測定結果の場合、T
=300秒における電流密度Igの値は1.1×10-10
A/cm2であり、定常電流値であるβの値は、1.0
×10-10A/cm2となった。尚、一般的には、T=3
00秒における電流密度Igを測定すれば、ほぼ過渡電
流成分が除去され、定常電流として取り扱うことができ
る。
【0036】尚、AND型の浮遊ゲート型不揮発性半導
体記憶装置におけるトンネル絶縁膜を評価対象とする場
合にも、同様の信頼性評価方法とすればよいので、詳細
な説明は省略する。
【0037】(実施の形態2)実施の形態2は実施の形
態1の変形である。実施の形態2においては、DINO
R型の浮遊ゲート型不揮発性半導体記憶装置におけるト
ンネル絶縁膜12Aを評価対象とする。この場合には、
図1の(A)に示したと同様の評価用半導体装置を使用
する。DINOR型の浮遊ゲート型不揮発性半導体記憶
装置においては、書込動作である電荷蓄積電極13から
ドレイン領域15への電子の引き抜きは、図11の
(A)に模式的に示すように、ドレイン領域15に書込
電圧VW(>0)を印加することによって生じるF−N
電流に基づき行われる。一方、消去動作であるシリコン
層側から電荷蓄積電極13への電子の注入は、NAND
型の浮遊ゲート型不揮発性半導体記憶装置と同様に、図
11の(B)に模式的に示すように、制御電極18に消
去電圧VE(>0)を印加することによって生じるF−
N電流に基づき行われる。尚、この電子の注入は、チャ
ネル形成領域16の略全面において行われる。
【0038】従って、実施の形態2においては、図1の
(A)に示した評価用半導体装置を用い、先ず、シリコ
ン層側から(より具体的には、シリコン半導体基板10
に形成されたドレイン領域15から)絶縁膜12を介し
てゲート領域20に電流を流す(図4の(A)参照)。
次いで、ゲート領域20から絶縁膜12を介してシリコ
ン層側に(より具体的には、シリコン半導体基板10に
形成されたp型ウエル11へと)電流を流す(図4の
(B)参照)。これらの操作を、複数回繰り返す。尚、
印加電圧パターンは、図1の(B)及び(C)に示した
模式図(但し、Vsu bをVdに置き換える)と同様とすれ
ばよい。この点を除き、実施の形態2における絶縁膜の
信頼性評価方法は、実施の形態1にて説明した絶縁膜の
信頼性評価方法と同様とすることができるので、詳細な
説明は省略する。尚、実施の形態1と同様に、シリコン
層側から絶縁膜12を介してゲート領域20に流れる電
流、及び、ゲート領域20から絶縁膜12を介してシリ
コン層側に流れる電流を、ファウラー・ノルドハイム・
トンネル現象に基づき生成させる。
【0039】(実施の形態3)実施の形態3も実施の形
態1の変形である。実施の形態3においては、NOR型
の浮遊ゲート型不揮発性半導体記憶装置におけるトンネ
ル絶縁膜12Aを評価対象とする。この場合にも、図1
の(A)に示したと同様の評価用半導体装置を使用す
る。NOR型の浮遊ゲート型不揮発性半導体記憶装置に
おいては、書込動作である電荷蓄積電極13への電子の
注入は、制御電極18に書込電圧VW(>0)を印加
し、ドレイン領域15に電圧Vd(>0)を印加し、ソ
ース/ドレイン領域14,15に電流を流し、しかも、
ドレイン領域15近傍の電界を強めておくことによって
ホットエレクトロンを生成させ、このホットエレクトロ
ンの一部を絶縁膜12を通過させることによって行われ
る(図12の(A)参照)。一方、消去動作である電荷
蓄積電極13からの電子の引き抜きは、ソース領域14
に消去電圧VE(>0)を印加し、電荷蓄積電極13と
ソース領域14との間で流れるF−N電流に基づき行わ
れる(図12の(B)参照)。
【0040】従って、実施の形態3においては、図1の
(A)に示した評価用半導体装置を用い、先ず、ゲート
領域20から絶縁膜12を介してシリコン層側に電流を
流す(図5の(A)参照)。次いで、シリコン層側から
絶縁膜12を介してゲート領域20に電流を流す(図5
の(B)参照)。これらの操作を、複数回繰り返す。よ
り具体的には、先ず、ゲート領域20に電圧Vgを印加
し、ドレイン領域15に電圧Vd(>0)を印加し、ソ
ース/ドレイン領域14,15に電流を流し、しかもド
レイン領域15近傍の電界を強めておくことによってホ
ットエレクトロンを生成させ、このホットエレクトロン
の一部を絶縁膜12を通過させる。即ち、ゲート領域2
0から絶縁膜12を介してシリコン層側に流れる電流を
ホットエレクトロン注入現象に基づき生成させる、次
に、ソース領域14に電圧Vsを印加し、ソース領域1
4から絶縁膜12を介してゲート領域20にF−N電流
を流す。即ち、シリコン層側(具体的にはソース領域1
4)から絶縁膜12を介してゲート領域20に流れる電
流をファウラー・ノルドハイム・トンネル現象に基づき
生成させる。尚、印加電圧パターンは、図1の(B)及
び(C)に示した模式図と同様とすればよい。この点を
除き、実施の形態3における絶縁膜の信頼性評価方法
は、実施の形態1にて説明した絶縁膜の信頼性評価方法
と同様とすることができるので、詳細な説明は省略す
る。
【0041】以上、本発明を、発明の実施の形態に基づ
き説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。実施の形態にて説明した各種の条件は例示であり、
適宜変更することができる。実施の形態にて説明した各
種印加電圧の値も例示であり、実際の不揮発性半導体記
憶装置に印加される電圧に即した値とすればよい。評価
用半導体装置の構造も例示であり、適宜変更することが
できる。
【0042】
【発明の効果】本発明においては、実際の不揮発性半導
体記憶装置の動作に即して絶縁膜に電流を流し、しか
も、その後、ゲート領域に所定の電圧を印加して、過渡
電流が除かれた、測定時間に依存せずに流れる定常電流
値を求めるので、リードディスターブ特性の評価を正確
に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1における絶縁膜の信頼性評
価試験を行うための評価用半導体装置の模式的な一部断
面図、及び印加電圧パターンの模式図である。
【図2】発明の実施の形態1における絶縁膜の信頼性評
価試験を行うための評価用半導体装置への電圧印加状態
を示す模式図である。
【図3】発明の実施の形態1における絶縁膜の信頼性評
価試験において、ゲート領域に所定の電圧VRを印加し
て、ゲート領域とシリコン半導体基板との間を流れる電
流を経時的に測定している状態を示す評価用半導体装置
の模式的な一部断面図、及びゲート領域に所定の電圧V
Rを印加してから300秒まで経過したときの絶縁膜に
流れる電流測定値の測定結果を模式的に示すグラフであ
る。
【図4】発明の実施の形態2における絶縁膜の信頼性評
価試験を行うための評価用半導体装置への電圧印加状態
を示す模式図である。
【図5】発明の実施の形態3における絶縁膜の信頼性評
価試験を行うための評価用半導体装置への電圧印加状態
を示す模式図である。
【図6】不揮発性半導体記憶装置の模式的な一部断面図
である。
【図7】消去動作及び書込動作を説明するためのNAN
D型不揮発性半導体記憶装置の模式的な一部断面図であ
る。
【図8】不揮発性半導体記憶装置に電界を印加する前及
び印加した後のトンネル絶縁膜の電流−電圧特性を模式
的に示すグラフである。
【図9】従来の絶縁膜の信頼性評価試験を説明するため
の評価用半導体装置の模式的な一部断面図である。
【図10】従来のストレス誘起リーク電流の発生量を測
定するための電流−電圧測定法を説明するグラフであ
る。
【図11】消去動作及び書込動作を説明するためのDI
NOR型不揮発性半導体記憶装置の模式的な一部断面図
である。
【図12】消去動作及び書込動作を説明するためのNO
R型不揮発性半導体記憶装置の模式的な一部断面図であ
る。
【符号の説明】
10・・・シリコン半導体基板、11・・・ウエル、1
2・・・絶縁膜、12A・・・トンネル絶縁膜、13・
・・電荷蓄積電極(フローティング・ゲート)、14・
・・ソース領域、15・・・ドレイン領域、16・・・
チャネル形成領域、17・・・絶縁層、18・・・制御
電極(コントロール・ゲート)、20・・・ゲート領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 27/115

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)シリコン層に形成されたチャネル形
    成領域、 (ロ)該チャネル形成領域と接し、且つ、互いに離間し
    てシリコン層に形成されたソース/ドレイン領域、 (ハ)シリコン層の表面に形成された絶縁膜、及び、 (ニ)チャネル形成領域に対向して、該絶縁膜上に設け
    られたゲート領域、から構成された評価用半導体装置を
    用いた該絶縁膜の信頼性評価方法であって、 (A)ゲート領域から絶縁膜を介してシリコン層側に電
    流を流し、次いで、シリコン層側から絶縁膜を介してゲ
    ート領域に電流を流す操作を、複数回繰り返す工程と、 (B)その後、ゲート領域とシリコン層との間に所定の
    電圧を印加して、ゲート領域とシリコン層との間を流れ
    る電流を経時的に測定し、測定時間に依存せずに流れる
    定常電流値を求める工程、から成ることを特徴とする絶
    縁膜の評価方法。
  2. 【請求項2】前記工程(A)において、ゲート領域から
    絶縁膜を介してシリコン層側に流れる電流、及び、シリ
    コン層側から絶縁膜を介してゲート領域に流れる電流
    を、ファウラー・ノルドハイム・トンネル現象に基づき
    生成させることを特徴とする請求項1に記載の絶縁膜の
    評価方法。
  3. 【請求項3】ファウラー・ノルドハイム・トンネル現象
    を生じさせるために評価用半導体装置に印加する電圧の
    パルス幅を、1ミリ秒以下とすることを特徴とする請求
    項2に記載の絶縁膜の評価方法。
  4. 【請求項4】前記工程(A)において、ゲート領域から
    絶縁膜を介してシリコン層側に流れる電流をホットエレ
    クトロン注入現象に基づき生成させ、シリコン層側から
    絶縁膜を介してゲート領域に流れる電流をファウラー・
    ノルドハイム・トンネル現象に基づき生成させることを
    特徴とする請求項1に記載の絶縁膜の評価方法。
  5. 【請求項5】ホットエレクトロン注入現象を生じさせる
    ために評価用半導体装置に印加する電圧のパルス幅を1
    ミリ秒以下とし、ファウラー・ノルドハイム・トンネル
    現象を生じさせるために評価用半導体装置に印加する電
    圧のパルス幅を1ミリ秒以下とすることを特徴とする請
    求項4に記載の絶縁膜の評価方法。
  6. 【請求項6】前記工程(B)において、ゲート領域とシ
    リコン層との間を流れる電流を5分以上測定することを
    特徴とする請求項1に記載の絶縁膜の評価方法。
  7. 【請求項7】(a)シリコン層に形成されたチャネル形
    成領域、 (b)該チャネル形成領域と接し、且つ、互いに離間し
    てシリコン層に形成されたソース/ドレイン領域、 (c)シリコン層の表面に形成されたトンネル絶縁膜、 (d)チャネル形成領域に対向して、トンネル絶縁膜上
    に設けられた電荷蓄積電極、及び、 (e)電荷蓄積電極の少なくとも上方に絶縁層を介して
    設けられた制御電極、から構成された不揮発性半導体記
    憶装置において、前記信頼性評価をすべき絶縁膜は該ト
    ンネル絶縁膜に相当することを特徴とする請求項1に記
    載の絶縁膜の評価方法。
  8. 【請求項8】前記工程(B)において、ゲート領域に印
    加する所定の電圧は、前記不揮発性半導体記憶装置のデ
    ータ読み出し時に制御電極に印加される電圧であること
    を特徴とする請求項7に記載の絶縁膜の評価方法。
JP187298A 1998-01-07 1998-01-07 絶縁膜の信頼性評価方法 Pending JPH11204664A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6339557B1 (en) 1999-06-02 2002-01-15 Denso Corporation Charge retention lifetime evaluation method for nonvolatile semiconductor memory

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