JPH11203674A - 磁気記録媒体用基板の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体用基板の製造方法

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JPH11203674A
JPH11203674A JP368498A JP368498A JPH11203674A JP H11203674 A JPH11203674 A JP H11203674A JP 368498 A JP368498 A JP 368498A JP 368498 A JP368498 A JP 368498A JP H11203674 A JPH11203674 A JP H11203674A
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Atsushi Saiki
淳 齋木
Hideo Okada
英夫 岡田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス基板と密着性の高いNiP無電解メッ
キ層を有する磁気記録媒体用基板の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 ガラス基板表面に、最大粒径が130μ
m以下であり、累積高さ3%における粒径が110μm
以下、累積高さ94%における粒径が0.5μm以上の
炭化珪素粒子あるいはアルミナ粒子を含有する研磨液組
成物を用いてラップ処理を行った後、化学エッチング処
理を行い、次いでNiP無電解メッキ処理を施すことを
特徴とする磁気記録媒体用基板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体用ガ
ラス基板の製造方法に関するものである。更には、ガラ
ス基板と密着性の高いNiP無電解メッキ層を有する磁
気記録媒体用基板の製造方法に係わる。具体的には、情
報産業等で利用される固定型の薄膜磁気記録ディスク等
の高記録密度磁気記録媒体における基板の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータなどの情報処理装置
の外部記憶装置として固定磁気ディスク装置が多く用い
られている。この固定磁気ディスク装置に搭載される磁
気ディスクは、一般に、アルミニウム合金からなる非磁
性基板の表面に、NiP無電解メッキ層を形成し、所要
の平滑化処理、テキスチャリング処理などを施した後、
その上に、非磁性金属下地層、磁性層、保護層、潤滑層
などを順次形成して作製されている。
【0003】磁気ディスク装置では、記録再生用ヘッド
が磁気記録媒体上を一定の浮上量で移動しているが、近
年、磁気記録媒体の面記録密度の急激な増加に伴って、
この浮上量が極めて小さくなっている。また、磁気ディ
スク装置の小型化、軽量化も急速に進んでおり、これら
に対応するためには、磁気記録媒体の表面の粗さをより
一層小さくすることが必要であり、既に媒体表面粗さは
Raで数Å程度まで小さくなっている。さらに、可搬型
の固定磁気ディスク装置に対応するために磁気ディスク
に要求される耐衝撃性も400G〜800Gと高い値と
なってきているため、耐衝撃性に対して従来のアルミニ
ウム合金からなる基板では対応が難しくなっている。そ
こで、耐衝撃性、表面平滑性などの見地から、アルミニ
ウム合金基板に代わって、極めて小さな表面粗さを達成
することができ、かつ機械的強度にも優れているガラス
基板が使用され始めている。
【0004】NiP無電解メッキを施したアルミニウム
合金基板においては、多くの場合、その表面に研磨によ
り基板円周方向に同心円状のテキスチャリングが施され
ている。これは、主に記録再生用のヘッドと磁気記録媒
体との間の摩擦特性を良好ならしめ、耐久性を確保する
ことを目的としている。また、近年では磁気ディスク装
置作動時のヘッドの浮上量が著しく小さくなっているこ
とに伴い、研磨によるテキスチャリングに代えて、CS
Sゾーンのみにレーザービームによるテキスチャリン
グ、すなわちレーザービームにより突起を形成すること
が試みられている。(特開平8−129749号公報
等)
【0005】しかしながら、NiP無電解メッキを施し
たアルミニウム合金基板とは異なり、ガラス板に直接レ
ーザービームを照射して突起を形成することは、突起形
状制御性が悪いため極めて困難である。そこで、レーザ
ーテキスチャー技術をガラス基板に適用するためには、
予め基板上にNiP無電解メッキ層を形成する必要があ
る。
【0006】特開昭61−54018号公報等には、ガ
ラス基板上にNiP無電解メッキ膜を形成することが提
案されている。ところが、ガラス基板へ無電解メッキ法
によりNiP層を密着性良く形成することは技術的に困
難である。そこで、ガラス基板とNiP無電解メッキ膜
の密着性を改善するために、メッキに用いるガラス基板
表面を機械的または化学的に粗面化する方法や、無電解
メッキの前処理を行う方法が提案されている。例えば、
機械的な粗面化方法としては、Al2 3 等の研磨剤を
用いた砥石により表面粗さが中心線平均粗さRaで10
0Å以上研磨する方法が知られており、化学的な祖面化
方法としては、アルカリ脱脂した後、フッ化水素酸等で
エッチングする方法が知られている。また、無電解メッ
キの前処理として、塩化第一スズの溶液で増感し、続い
て塩化パラジウムの溶液で活性化する方法などが提案さ
れている。(特開平7−272263号公報等。)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法では、ガラス基板上に良好な磁気ディスクを得る
に充分な密着性と平滑性を有するNiP層を無電解メツ
キ法で形成することができなかった。本発明は、上述の
点に鑑みなされたものであり、その目的は、ガラス基板
とNiP無電解メッキ層との密着性に優れ、高い耐衝撃
性、表面平滑性を有し、しかも、ヘッドの低浮上高さが
安定して得られる磁気記録媒体用基板の製造方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記実情
に鑑み鋭意検討した結果、ガラス基板に特定の研磨砥粒
を使用したラッピング処理を行うことにより、上記の諸
要件を満たす優れたNiP層が基板上に形成されること
を見出し、本発明に達したものである。すなわち、本発
明の要旨は、ガラス基板表面に、最大粒径130μm以
下、累積高さ3%における粒径110μm以下、累積高
さ94%における粒径0.5μm以上の炭化珪素粒子あ
るいはアルミナ粒子を含有する研磨液組成物を用いてラ
ップ処理を行った後、化学エッチング処理を行い、次い
でNiP無電解メッキ処理を施すことを特徴とする磁気
記録媒体用基板の製造方法に存する。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
磁気記録媒体用基板は、ガラス基板とNiP無電解メッ
キ層との密着性を向上させるため、ガラス基板の表面
を、ラップ処理した後に、化学エッチングすることによ
り基板表面に微細な凹部を形成させる。ガラス基板とし
ては、材質は特に限定されるものではないが、結晶化ガ
ラスが好ましく、更にはSiO2 −Li2 O系の結晶化
ガラスが好適に使用される。これは、結晶化ガラスを用
いると基板表面のアモルファス領域を選択的にエッチン
グできるため、表面の平滑性をある程度損なうことな
く、適切に微細な凹部を形成できるため好適である。結
晶化の度合いが小さい場合には、均一なエッチングによ
って微細な凹みが形成されず密着性が悪化しやすい。
【0010】本発明のラップ処理に用いる研磨液組成物
は、砥粒として炭化珪素粒子あるいはアルミナ粒子を含
有し、該砥粒の最大粒径は、130μm以下、累積高さ
3%における粒径は110μm以下、累積高さ94%に
おける粒径は0.5μm以上であることがガラス基板と
NiPメッキ層との密着性を向上させる上で必要であ
る。これらの砥粒の最大粒径、累積高さ3%あるいは9
4%における粒径は、いずれも電気抵抗試験法による、
JIS R 6111で測定することにより求められ
る。また、本発明の研磨液組成物としては、界面活性剤
を含有するものを用いることが好ましい。
【0011】本発明の研磨液組成物を用いて行うラップ
処理は、常法により行うことができる。代表的な方法と
しては、例えば、固定砥粒による研削処理でガラスの厚
み調整を行った後、本発明の研磨液を研磨布又は研磨パ
ット等に供給しながら、ガラス基板表面を研磨する方法
などが挙げられる。使用されるガラス基板は、予めその
表面が研磨処理により鏡面仕上げされていてもされてい
なくても良いが、工業的な生産においては、工程を減ら
す意味で研磨処理を施さない方法が好適である。
【0012】本発明によるラップ処理により得られたガ
ラス基板は、中心線表面粗さが、0.01〜1.0μm
であることが好ましく、更には0.01〜0.5μmが
好適である。この形状は、この後の工程で行う化学エッ
チング処理で形成される微細な凹部の形成に大きく寄与
する。本発明に用いるガラス基板は結晶化ガラスが好ま
しく、特にはSiO2 −Li 2 O系結晶化ガラスを用い
ることが好適である。
【0013】ラップ処理を行なったガラス基板は、次い
で化学エッチング処理を施される。化学エッチングに使
用されるエッチング液として、フッ酸、フッ化カリウ
ム、フッ化アンモニウム、酸性フッ化アンモニウム(N
4 F・HF)等のフッ酸系エッチング液が好ましい。
これは、結晶化ガラスをフッ酸系エッチング液でエッチ
ング処理を行うと、結晶化ガラス中のアモルファスな
(非結晶化)部分が比較的選択的にエッチングされ、結
晶化している部分が比較的残留しやすいことによる。こ
れにより、この残留した部分が、NiP無電解メッキを
行った際に優れたアンカー効果をもたらす微細な凹部に
なると考えられる。
【0014】この微細な凹部の大きさは、エッチング液
の濃度、処理温度、処理時間などを適宜選択することに
より制御することが可能である。本発明によればラップ
処理、化学エッチング処理により、表面に凹部の長さが
4〜20μm、幅が1〜5μmである微細な凹部を有す
るガラス基板を得ることができる。凹部の長さ及び幅
が、上記範囲未満の場合あるいはこの範囲を越える場合
は、NiP無電解メッキ層との密着性が十分得られな
い。ここで、凹部の長さとは、凹部の最長な直線部分
を、幅とはその長さに垂直な方向での最長な直線部分を
示す。また、個々の凹部の長さ、幅が異なる場合には、
20個以上の平均値を凹部の長さ、幅とする。
【0015】また、凹部のアスペクト比は0.3〜0.
7であることが好適である。ここで、アスペクト比と
は、穴の最大幅と最大長の比(最大幅/最大長)を示
す。アスペクト比が0.3未満であると、メッキ時にN
iPが入りづらくなる。又、0.7を越えるとアンカー
効果が弱くなり好ましくない。さらには、凹部の面積率
は、SEMの600倍で観察した場合に、基板表面に対
し0.5〜50%であることが好ましい。面積率が0.
5%未満及び50%を越えるとメッキの密着性が弱くな
りやすい。
【0016】これらの基板表面の凹部は、走査型電子顕
微鏡(SEM)の2次電子像により、黒い部分として観
察、測定される。すなわち、凹部は、SEMの2次電子
像で観察した場合、影にあたるため、黒く観察される。
具体的には、凹部の長さ及び幅は、倍率600倍のSE
Mを用いて、基板表面を2次電子線のディテクターに対
し40度傾けて、観察し、測定される。
【0017】本発明で得られた磁気記録媒体用基板は、
公知の方法により順次、感受性化工程、活性化工程およ
びNiP無電解メッキ工程を通じて製造される。そし
て、通常は、感受性処理の前には、脱脂処理が設けられ
る。また、各工程間には水洗工程が設けられ、洗浄水と
しては、イオン交換水または超純水が適宜使用され、適
宜水洗浴の中で、揺動を行うと良い。
【0018】脱脂工程は、ガラス基板の表面を洗浄する
工程であり、例えば、超純水、アルカリ洗浄剤、酸洗浄
剤、界面活性剤などを使用する方法が挙げられる。感受
性化工程および活性化工程は、ガラス基板にNiP無電
解メッキを開始させるために必要な触媒活性を与える工
程である。すなわち、ガラス表面は触媒活性がないた
め、無電解メッキを開始するためには、ガラスの表面に
Au、Pt、Pd、Ag等の貴金属の触媒核を形成する
ことが必要である。
【0019】上記の各工程は、公知の方法により、次の
ように実施される。感受性化工程において、まず、S
n、Ti、Pd、Hg等からなる2価の金属イオンを吸
着させる。通常、0.05g/l程度の塩化スズ水溶液
が好適に使用され、常温で塩化スズ水溶液中に2分程度
浸漬し、水洗する。次に、活性化工程として、前記の触
媒核となる貴金属を含む含む活性化処理溶液に上記のガ
ラス基板を浸漬し、吸着した2価の金属イオンの還元作
用により、ガラス基板の表面に触媒核を形成させる。通
常、0.05g/l程度の塩化パラジウム水溶液が好適
に使用され、常温で塩化パラジウム水溶液中に2分程度
浸漬し、水洗する。感受性化工程と活性化工程は、塩化
スズと塩化パラジウムとの混合水溶液を使用することに
より同一の工程としても良い。
【0020】活性化工程で処理されたガラス基板は、公
知の方法によってNiP無電解メッキされる。通常、市
販のNiP無電解メッキ浴が使用され、ガラス基板はメ
ッキ浴中で所定時間処理される。NiP無電解メッキ層
の厚さは任意に選択されるが、良好な磁気記録媒体のた
めには、1〜10μmの範囲が良い。
【0021】本発明者らの知見によれば、ガラス基板と
NiP層との密着性を高めるためには、物理的アンカー
効果を高めることが必要であり効果的である。すなわ
ち、本発明によれば、化学エッチング処理により基板表
面に形成した長さが3〜20μm、幅が1〜5μm、か
つアスペクト比が0.3〜0.7の微細な凹部内に、感
受化処理によりSnが入り込み、さらに活性化処理によ
り還元作用でPdが入り込むと考えられる。従って、N
iPメッキ処理でNiP膜が形成される際に、この微細
な穴の中にNiP膜が形成されるため、物理的アンカー
効果を高め、これによりガラス基板とNiPメッキ層と
の密着を強固にするものと思われる。NiP無電解メッ
キを施したガラス基板は、必要に応じて研磨処理を行っ
たり、レーザービームによるテキスチャリング、機械テ
キスチャリング等のテキスチャー処理を適宜行うことが
できる。
【0022】次いで、常法に従って磁気記録層を形成す
る。通常はCr下地層、磁性層、保護層及び潤滑層の順
に各層が積層されるように形成する。Cr下地層の膜厚
は、磁気記録媒体に所望の磁気特性に合わせて設定する
が、通常は100〜1000Åである。Cr下地層は通
常は純Crで形成するが、合計で20原子%程度までの
他の元素を含有させてもよい。Cr下地層は通常は1層
であるが、所望ならば複数の層からなる多層膜とするこ
ともできる。
【0023】磁性層は通常はCo系合金、例えばCoN
iCr,CoCr,CoCrTa,CoCrPt,Co
CrPtTa,CoCrPtB,CoNiPt,CoN
iCrBTa,CoSmなどで形成する。磁性層の膜厚
は通常100〜500Åである。磁性層も1層であって
も多層であってもよい。保護層は通常はアモルファスカ
ーボン、水素化カーボンなどの炭素材料や、シリカ、ジ
ルコニアなどの金属酸化物で形成され、その膜厚は通常
30〜500Å、好ましくは30〜200Åである。保
護層も1層であっても多層であってもよい。
【0024】潤滑層はフッ素系液体潤滑剤などを保護層
に塗布することにより形成される。なお、保護層と潤滑
層とは、磁気記録媒体として不可欠ではないが、磁気記
録媒体の耐久性や記録再生用ヘッドとの摩擦特性などか
らして、この両層を設けておくのが極めて望ましい。下
地層、磁性層及び保護層の形成は、直流スパッタリング
法、高周波スパッタリング法、真空蒸着法など、常法に
より行うことができる。本発明によれば、上記のような
ガラス基板にNiP無電解メツキを行うことにより、ガ
ラス基板とNiP無電解メツキ膜との剥離等を引き起こ
さない充分な強さの密着性を有し、耐衝撃性に優れた磁
気記録媒体を得ることが可能となる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。なお、各実施例におい
て、以下の条件で測定、評価を行った。
【0026】(1)ガラス基板の表面形状 倍率600倍の走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、
2次電子線のディテクターに対し40度傾けて観察し、
基板表面の凹部の長さ・幅、アスペクト比および基板表
面に対する凹部の面積率を求めた。 (2)ガラス基板とNiP無電解メッキ層との密着性 JISK5400 8.15の碁盤目試験により密着性
を評価した。評価点数10は良好な密着性を有すること
を示す。 (3)表面粗さ 中心線表面粗さ(Ra)は、先端がφ0.2μmの触針
を有する表面粗さ計(ケーエルエー・テンコール社製P
−12)により、計測長240μmで行い、平均値を求
め、評価した。
【0027】実施例1 市販のSiO2 −Li2 O系の結晶化ガラスを使用し、
固定砥粒による研削(グライディング)処理を行った
後、フジミインコーポレーティッド社製人造研削剤F0
(複合人造エメリー、比重3.90以上、Al2 3
45重量%以上、TiO:2.0重量%以下、ZrSi
O:49重量%以下)の粒度区分#1000(最大粒径
27μm以下、累積高さ3%の粒径23μm以下、累
積高さ94%の粒径5.0μm以上)でラッピングを行
った。得られた基板の中心線平均表面粗さ(Ra)は
0.3μmであった。
【0028】次にガラス用アルカリ洗剤(株式会社 パ
ーカーコーポレーション製 PK−LCG22)により
浴温50℃で10分の洗浄処理後、水洗し、次いで酸性
フッ化アンモニウム(関東化学株式会社製 NH4 F・
HF JIS番号 K8817)50g/l中に、室温
で2分間、上記結晶化ガラスを浸漬してエッチング処理
を行い、水洗を行った。
【0029】得られたガラス基板表面の微細凹部の長さ
は4.9μm、幅は2.9μmであり、アスペクト比は
0.59、凹部の面積率は13.4%であった。次に、
微細凹部を有するガラス基板を、市販の0.05g/l
のSnCl2 水溶液に室温で2分間浸漬し、水洗を行
い、感受性化処理を行った。その後、市販の0.05g
/lのPdCl2 水溶液に室温で2分間浸漬し、水洗を
行い活性化処理を行った。次いで、NiP無電解メッキ
で膜厚15μmのNiP層を成膜した。さらに、150
℃で1時間のベーキング処理を行った。このようにして
得られたNiP層とガラス基板の密着性を評価した結
果、評価点数が10であり、良好な密着性を有すること
が確認された。
【0030】実施例2 実施例1の研磨剤FO#1000を使用する代わりに、
FO(フジミインコーポレーティッド社製複合人造エメ
リー、比重3.90以上、Al2 3 :45重量%以
上、TiO:2.0重量%以下、ZrSiO:49重量
%以下)の粒度区分#2000(最大粒径15μm以
下、累積高さ3%の粒径14μm以下、累積高さ94%
の粒径2.0μm以上)でラッピングを行った以外は、
実施例1と同様の方法で、ガラス基板にNiP無電解メ
ッキ層を形成した。ラップ処理後の中心線表面粗さ、エ
ッチング処理後の微細凹部の形状、及びガラス基板とN
iP無電解メッキ層との密着性を表1に示す。いずれ
も、密着性の評価点数は10であり、良好な密着性を有
する。
【0031】実施例3 実施例1の研磨剤FO#1000を使用する代わりに、
GC#3000(フジミインコーポレーティッド社製、
SiC96重量%以上、最大粒径13μm以下、累積高
さ3%の粒径11μm以下、累積高さ94%の粒径2.
0μm以上)でラッピングを行った以外は実施例1と同
様の方法で、ガラス基板にNiP無電解メッキ層を形成
した。結果を表1に示す。
【0032】比較例1 実施例1の研磨剤FO#1000を使用する代わりに、
酸化セリウム研磨液(スピードファーム社製、最大粒径
10μm以下、累積高さ3%の粒径0.24μm以下、
累積高さ94%の粒径3.0μm以上)でラッピングを
行った以外は、実施例1と同様の方法で、ガラス基板に
NiP無電解メッキ層を形成した。結果を表1に示す。
密着性の評価点数は5であり、充分な密着性を得ること
ができなかった。
【0033】
【表1】 ─────────────────────────────────── 中心線 凹 部 密着性 表面粗さ 長さ 幅 アスペクト比 面積率 評価点数 (μm) (μm) (μm) (%) ─────────────────────────────────── 実施例1 0.3 4.9 2.9 0.59 13.4 10 実施例2 0.05 3.4 2.1 0.62 2.7 10 実施例3 0.09 3.1 1.5 0.48 1.3 10 比較例1 0.0005 3.4 3.3 0.97 0.3 5 ───────────────────────────────────

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基板表面に、最大粒径が130μ
    m以下であり、累積高さ3%における粒径が110μm
    以下、累積高さ94%における粒径が0.5μm以上の
    炭化珪素粒子あるいはアルミナ粒子を含有する研磨液組
    成物を用いてラップ処理を行った後、化学エッチング処
    理を行い、次いでNiP無電解メッキ処理を施すことを
    特徴とする磁気記録媒体用基板の製造方法
  2. 【請求項2】 ガラス基板が、SiO2 −Li2 O系結
    晶化ガラスからなることを特徴とする請求項1記載の磁
    気記録媒体用基板の製造方法
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