JPH11202913A - Pmcの制御装置 - Google Patents

Pmcの制御装置

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JPH11202913A
JPH11202913A JP1643998A JP1643998A JPH11202913A JP H11202913 A JPH11202913 A JP H11202913A JP 1643998 A JP1643998 A JP 1643998A JP 1643998 A JP1643998 A JP 1643998A JP H11202913 A JPH11202913 A JP H11202913A
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豊 村岡
Yasushi Akashi
靖司 明石
Satoru Morita
悟 森田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シーケンス処理中に状態信号の状態変化が複
数発生した場合であっても、不必要なシーケンス処理を
省くことによって高速のシーケンス処理を行う。 【解決手段】 シーケンスプログラムに従って制御対象
の制御を行うPMCにおいて、制御対象の状態変化に基
づく割り込み処理によってシーケンス処理を行わせるP
MCの制御装置であって、制御対象の状態変化を記憶す
る状態変化記憶手段17を含む割り込み処理手段15を
備える。該状態変化は、割り込み処理を行わせるトリガ
として作用するものである。該割り込み処理手段15
は、シーケンス処理後に状態変化記憶手段に残存する状
態変化に対して1サイクルのシーケンス処理を制御対象
に行わせるものであり、残存する状態変化が複数回の状
態変化を含む場合であっても、制御対象に対してシーケ
ンス処理を1サイクルのみ行わせることによって、不必
要なシーケンス処理を省きシーケンス処理を高速化させ
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、数値制御装置に関
し、特にシーケンス・プログラムを用いてシーケンス制
御を行うPMCの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】PMC(Programmable Machine Contr
oller)は前もって決められたシーケンスに従ってNC
工作機械の動作を制御する装置であり、シーケンス,タ
イミング,演算式等の各種機能の実行命令をプログラマ
ブルにメモリに格納する構成としている。
【0003】図10はPMCを説明するための概略ブロ
ック図である。図10において、シーケンス・プログラ
ム4は、工作機械等のシーケンス制御を行うためのプロ
グラムであり、PMC10中のCPU21が解読,演算
できる形式(機械語命令)に変換され、PMC10内の
メモリ23(RAMあるいはROM)に格納される。
【0004】CPU21は、メモリ23に格納されたプ
ログラムの命令をその都度高速で読み出して演算を行
い、プログラムを実行する。
【0005】通常、シーケンス・プログラムは、CPU
に演算処理させるための処理手順をPMC命令を用いて
ラダー図の形式で作成し、プログラム作成機能を備える
PMCプログラマによって機械語命令に変換した後、メ
モリ23に格納する。
【0006】メモリ23に格納されたシーケンス・プロ
グラムは、PMC10のCPU21に1命令ずつ順番に
高速で読み出され、実行される。
【0007】例えば、CPU21はRD X0.0命令
によりアドレスX0.0の入力回路24の信号を読み出
して演算レジスタにセットし、次にAND R10.1
命令によりアドレスR10.1の内部リレーの状態と論
理積を取り、結果を演算レジスタにセットし、アドレス
Y0.0の出力回路に演算結果を出力する。
【0008】PMC10への入力信号として、NC3か
らの入力信号や、機械等の制御対象2からの入力信号
(サイクルスタート,フィールドホールド信号等)があ
り、又、PMC10から出力する出力信号として、NC
3へ出力する信号(タレット回転,スピンドル停止等)
がある。
【0009】上記PMCの制御において、制御対象等の
外部装置からの信号に応じてシーケンス処理を開始する
制御方式がある。従来、このような制御では、外部装置
側の状態を表す状態信号を入力してその状態信号の変化
(以下、エッジと言う)を検出し、このエッジの検出に
基づいて割り込み信号を生成して割り込みを開始させ、
シーケンス・プログラム中のあるレベルのシーケンスを
1サイクル実行し、該1サイクルの実行が終了すると割
り込みをクリアする処理を行っている。
【0010】図11は従来のPMCの制御を説明するた
めのPMCの概略ブロック図である。図11において、
PMC10は制御対象2から状態信号をレシーバ11で
受け、該状態信号の信号変化を状態変化(エッジ)検出
部12で検出し、割り込み処理部19に送る。割り込み
処理部19は割り込み処理を行って、シーケンス(ラダ
ー)実行部14を駆動させる。シーケンス(ラダー)実
行部14は、シーケンスプログラム(ラダープログラ
ム)13中に格納されるプログラムの所定レベルのシー
ケンスの1サイクル分を実行する。
【0011】このようなPMCの制御において、割り込
み処理は状態信号の変化に対応して行われ、複数のエッ
ジが連続して発生する場合には、割り込み処理による1
サイクルの実行を発生したエッジの回数分だけ行ってい
る。図12は、従来のPMCの制御によって複数のエッ
ジ発生による割り込み処理を説明するためのタイミング
チャートである。なお、図12では状態信号A,B,C
の3つの状態信号の変化によって、割り込み処理を行う
例を示している。
【0012】図12(d)は割り込み処理部19での割
り込み状態を示しており、図12(a),(b),
(c)の状態信号A,B,Cの各状態変化に応じた割り
込み処理が行われ、各割り込み処理により1サイクルの
シーケンスが行われる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
PMCの制御では、処理の高速化の点で問題がある。P
MCの制御において、状態信号の変化はシーケンス処理
のサイクルを開始するトリガーとして作用するものであ
り、前記図12のタイミングチャートに示したように新
たなシーケンスが実行されている前において状態信号の
変化が複数回生じた場合には、該複数回の状態変化に対
して一回のシーケンス処理が実行されれば十分であり、
各複数回の状態変化に対応するシーケンス処理を全て実
行する必要はない。
【0014】しかしながら、従来のPMCの制御では、
全ての状態信号変化に対して割り込み処理を行って、各
割り込み処理で1サイクルのシーケンスを実行するた
め、全ての状態信号変化に対応するシーケンス処理を行
うことになる。そのため、シーケンスを必要以上の回数
を実行することになり、その回数分だけ余分に処理時間
が必要となり、高速応答性を得ることができない。
【0015】そこで、本発明は従来のPMCの持つ問題
点を解決し、状態信号の変化が複数回発生した場合であ
っても、不必要なシーケンス処理を省くことによって、
高速のシーケンス処理を行うことができるPMCの制御
装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のPMCの制御装
置は、シーケンスプログラムに従って制御対象の制御を
行うPMCにおいて、制御対象の状態変化に基づく割り
込み処理によってシーケンス処理を行わせるPMCの制
御装置であって、制御対象の状態変化を記憶する状態変
化記憶手段を含む割り込み処理手段を備える。該状態変
化は、割り込み処理を行わせるトリガとして作用するも
のである。該割り込み処理手段は、シーケンス処理後に
状態変化記憶手段に残存する状態変化に対して1サイク
ルのシーケンス処理を制御対象に行わせるものであり、
残存する状態変化が複数回の状態変化を含む場合であっ
ても、制御対象に対してシーケンス処理を1サイクルの
み行わせることによって、不必要なシーケンス処理を省
きシーケンス処理を高速化させることができる図1は本
発明のPMCの制御装置を説明するためのPMCの概略
ブロック図である。
【0017】図1において、PMC1は制御対象2から
状態信号をレシーバ11で受け、該状態信号の信号変化
を状態変化(エッジ)検出部12で検出し、割り込み処
理部15に送る。割り込み処理部15は割り込み処理を
行って、シーケンス(ラダー)実行部14を駆動させ
る。シーケンス(ラダー)実行部14は、シーケンスプ
ログラム(ラダープログラム)13中に格納されるプロ
グラムの所定レベルのシーケンスの1サイクル分を実行
する。
【0018】割り込み処理部15は、制御対象の状態変
化を記憶する状態変化記憶手段17と、状態変化記憶手
段17に対して状態変化の記憶及びクリアを行って記憶
内容管理を行うと共に、状態変化記憶手段17に記憶さ
れる状態変化に基づいて1サイクルのシーケンス処理制
御を制御対象に対して行う処理部16を備える(請求項
1に対応)。
【0019】制御対象の状態変化は制御対象が発する状
態信号の変化により検出することができ、状態変化記憶
手段は、制御対象が発する状態信号の立ち上がりあるい
は立ち下がりを状態変化として記憶する(請求項2に対
応)。
【0020】又、割り込み処理手段は、状態変化記憶手
段に残存する状態変化に応じて割り込みを開始し、1サ
イクルのシーケンス処理の終了に基づいて割り込みを終
了する(請求項3に対応)。
【0021】本発明のPMCの制御装置の第1の形態に
おいて、状態変化記憶手段は、割り込み処理終了時から
次の割り込み処理終了時までの制御対象の状態変化を状
態変化毎に逐次記憶する第1状態変化記憶部と、割り込
み処理開始時における第1状態変化記憶部の記憶内容を
記憶する第2状態変化記憶部とを備えた構成とし、該割
り込み処理手段は、割り込み処理終了時において、第1
状態変化記憶部の記憶内容から第2状態変化記憶部の記
憶内容を差し引いて得られる状態変化に基づいて、1サ
イクルのシーケンス処理を制御対象に行わせる。
【0022】第1の形態によれば、割り込み処理終了時
から次の割り込み処理終了時までの間において、第1状
態変化記憶部は制御対象の状態が変化する毎にこの状態
変化を記憶する。又、第2状態変化記憶部は、割り込み
処理手段が割り込みを開始した時点において、第1状態
変化記憶部に記憶している記憶内容を読み込んで記憶す
る。
【0023】割り込み処理手段は、シーケンス処理が終
了して割り込み処理終了すると、この割り込み処理終了
時において、第1状態変化記憶部の記憶内容から第2状
態変化記憶部の記憶内容を差し引き、この差し引いた記
憶内容を第1状態変化記憶部に記憶し記憶内容の更新を
行う。この記憶内容の更新によって、割り込み処理終了
時に第1状態変化記憶部には、割り込みを開始してから
割り込みを終了するまでの間に発生した状態変化が記憶
されることになる。
【0024】そして、この第1状態変化記憶部に記憶さ
れる状態変化が残存している場合には、その状態変化の
個数にかかわらず1サイクルのシーケンス処理を制御対
象に行わせる。
【0025】これによって、残存する状態変化が複数回
の状態変化を含む場合であっても、制御対象に対してシ
ーケンス処理を1サイクルのみ行わせ、不必要なシーケ
ンス処理を省きシーケンス処理を高速化させることがで
きる(請求項4に対応)。
【0026】本発明のPMCの制御装置の第2の形態に
おいて、状態変化記憶手段は、割り込み処理開始後、次
の割り込み処理開始までに発生する状態変化の有無を記
憶する機能を備え、割り込み処理手段は、該状態変化記
憶手段が記憶する状態変化に基づいて1サイクルのシー
ケンス処理を制御対象に行わせる。
【0027】第2の形態によれば、状態変化記憶手段
は、割り込み処理手段が割り込み処理を開始した後、次
の割り込み処理を開始までの間において、制御対象から
得られる状態信号の立ち上がりあるいは立ち下がりの検
出等によって状態変化を観察して状態変化を知り、状態
変化が発生した場合には該状態変化を記憶する。この状
態変化の記憶は、割り込み処理開始後から次の割り込み
処理開始までの間に発生する状態変化の回数にかかわら
ず、少なくとも1回の状態変化があれば記憶される。こ
の状態変化の記憶は、フラグを用いて行うことができ
る。
【0028】割り込み処理手段は、割り込みを行ってい
ない場合に、状態変化記憶手段が記憶する状態変化を参
照し、状態変化記憶手段中に状態変化が記憶されている
場合には、制御対象に対して1サイクルのシーケンス処
理を行わせる。状態変化記憶手段は、次の割り込み処理
開始時にクリアされる。
【0029】又、状態変化記憶手段中に状態変化が記憶
されていない場合には、割り込み処理手段は、制御対象
に対するシーケンス処理は行わない。
【0030】これによって、残存する状態変化が複数回
の状態変化を含む場合であっても、制御対象に対してシ
ーケンス処理を1サイクルのみ行わせ、不必要なシーケ
ンス処理を省きシーケンス処理を高速化させることがで
きる(請求項5に対応)。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照しながら詳細に説明する。本発明の実施の第1の形
態の構成例について、図2の概略ブロック図,図3,4
のフローチャート,図5,6のタイミングチャートを用
いて説明する。
【0032】図2に示す第1の形態の構成は、図1に示
す構成において、割り込み処理部15内の状態変化記憶
手段17を第1状態変化記憶部17aと第2状態変化記
憶部17bの二つの状態変化記憶部によって構成する。
その他の構成は図1に示した構成とほぼ同様であるた
め、ここでの説明を省略する。
【0033】なお、状態変化(エッジ)検出部12は、
制御対象が発する状態信号の変化を信号の立ち上がりあ
るいは立ち下がりに検出し、この信号のエッジを状態変
化として検出することができる。検出した状態変化は処
理部16に送られる。
【0034】第1状態変化記憶部17aは、割り込み処
理部15が行う割り込み処理が終了した時点から次の割
り込み処理が終了する時点までの間において、状態変化
検出部12で検出される制御対象の状態変化を状態変化
が発生する毎に逐次記憶する記憶部であり、又、第2状
態変化記憶部17bは、割り込み処理部15が割り込み
処理を開始した時点における第1状態変化記憶部17a
の記憶内容を読み込んで記憶し、記憶した状態変化を割
り込み処理終了時に第1状態変化記憶部17aに対して
読み出しを行う記憶部である。第1状態変化記憶部17
aは、第2状態変化記憶部17bから読み込んだ状態変
化を用いて記憶内容を更新し、更新した記憶内容に基づ
いて割り込み処理を行う。
【0035】記憶内容の更新は、割り込み処理終了時に
おいて、第1状態変化記憶部17aの記憶内容から第2
状態変化記憶部17bの記憶内容を差し引くことによっ
て行うことができる。この記憶内容の更新によって、現
在行っている割り込み処理のトリガとなった状態変化を
クリアし、次の割り込み処理のトリガとなる状態変化の
みを記憶することができる。
【0036】処理部16は、第1状態変化記憶部17a
に記憶される状態変化に基づき、状態変化の内容にかか
わらず、状態変化が少なくとも一つ残存する場合には、
この残存する状態変化をトリガとして、シーケンス実行
部14を実行させて、1サイクルのシーケンス処理を制
御対象に行わせる。
【0037】次に、図3,4のフローチャートを用い
て、割り込み処理部の動作について説明する。図3のフ
ローチャートは、制御対象の状態変化を記憶する処理動
作を示し、図4のフローチャートは、状態変化の記憶内
容に基づく割り込み処理の処理動作を示している。
【0038】図3のフローチャートにおいて、状態変化
(エッジ)検出部12はレシーバ11を介して機械等の
制御対象2から状態信号を入力し、その状態信号に立ち
上がりあるいは立ち下がりが発生した場合には、この信
号変化を状態変化として検出する。処理部16は、状態
変化(エッジ)検出部12からの検出信号を常に監視し
(ステップS1)、状態変化を検出した場合には、この
状態変化を第1状態変化記憶部17aに記憶する。この
第1状態変化記憶部17aの記憶は、例えばフラグを用
いて行うことができる。以下、フラグを用いた場合に付
いて説明する。
【0039】図5のタイミングチャートは、状態信号A
〜状態信号Cの3つの状態信号が入力した場合につい
て、初期状態として状態変化がない場合を示している。
【0040】初期状態においていずれの状態信号にも状
態変化がないため、図5中の第1状態変化記憶部のフラ
グは「0」を示している。この状態において状態信号A
が立ち上がると、状態変化(エッジ)検出部12はこの
信号の立ち上がりを検出して、第1状態変化記憶部の状
態信号Aのフラグを「0」から「1」に変え、このフラ
グの書き換えによって、状態変化の記憶を行う。
【0041】又、図6のタイミングチャートは、状態信
号A〜状態信号Cの3つの状態信号が入力した場合につ
いて、初期状態として状態信号A,Cのフラグが「0」
で、状態信号Bのフラグが「1」の場合を示している。
【0042】この初期状態において状態信号Aが立ち上
がると、状態変化(エッジ)検出部12はこの信号の立
ち上がりを検出して、第1状態変化記憶部の状態信号A
のフラグを「0」から「1」に変え、状態信号Cのフラ
グを「0」のままとし、状態信号A,Bのフラグを
「1」とする。このフラグの書き換えによって、状態変
化の記憶を行う。
【0043】次に、図4のフローチャートを用いて、割
り込み処理の処理動作について説明する。
【0044】処理部16が割り込み処理を終了した後
(ステップS11)、処理部16は、第1状態変化記憶
部17aに立っているフラグが存在するか否かを判定す
る(ステップS12)。第1状態変化記憶部17aに立
っているフラグが存在する場合には、処理部16は割り
込みを発生させる。図5のタイミングチャートでは信号
Aの変化状態にフラグが立って「1」となっており、図
6のタイミングチャートでは信号A及びBの変化状態に
フラグが立って「1」となっているため、このフラグ
「1」を検出することによって、割り込みを開始する
(ステップS13)。
【0045】処理部16はこの割り込み開始によって、
シーケンス実行部14に対して1サイクルのシーケンス
処理を実行するように指令を出し、シーケンス実行部1
4はこの指令を受けてシーケンス処理を1サイクル実行
する。このシーケンスの実行中において、状態信号に変
化が発生する場合には、前記図3のフローチャートに従
って、第1状態変化記憶部17aの対応する信号の状態
変化のフラグを「1」とする(ステップS14)。
【0046】又、前記ステップS13の割り込み開始時
において、第1状態変化記憶部17aの記憶内容を第2
状態変化記憶部17bに書き写し、割り込み開始時にお
ける状態変化を第2状態変化記憶部17bに記憶してお
く。
【0047】例えば、図5のタイミングチャートでは、
割り込み開始時では第1状態変化記憶部17aの変化状
態は、信号Aが「1」で信号B,Cが「0」の変化状態
にあるため、第2状態変化記憶部17bはこの信号状態
を記憶する。又、図6のタイミングチャートでは、割り
込み開始時では第1状態変化記憶部17aの変化状態
は、信号A,Bが「1」で、信号Cが「0」の変化状態
にあるため、第2状態変化記憶部17bはこの信号状態
を記憶する(ステップS15)。
【0048】シーケンス実行部14による1サイクルの
シーケンス処理が終了すると、処理部16は割り込み処
理をクリアする(ステップS16)。
【0049】処理部16は割り込み処理のクリアと共
に、第1状態変化記憶部17aの記憶内容から第2状態
変化記憶部17bの記憶内容を差し引く処理を行って、
第1状態変化記憶部17aの記憶内容を割り込み処理中
に発生した状態変化のみとする。
【0050】例えば、図5のタイミングチャートでは、
割り込み終了時における第1状態変化記憶部17aの記
憶内容は信号A,B,Cの各フラグが「1」であり、第
2状態変化記憶部17bの記憶内容は信号Aのフラグ
「1」であり、信号B,Cのフラグが「0」であるた
め、割り込み処理をクリア時には、第1状態変化記憶部
17aの記憶内容から第2状態変化記憶部17bの記憶
内容を差し引く処理によって、第1状態変化記憶部17
aの記憶内容は信号Aのフラグ「0」となり、信号B,
Cのフラグが「1」となる。
【0051】又、図6のタイミングチャートでは、割り
込み終了時における第1状態変化記憶部17aの記憶内
容は信号A,B,Cの各フラグが「1」であり、第2状
態変化記憶部17bの記憶内容は信号A,Bのフラグ
「1」であり、信号Cのフラグが「0」であるため、割
り込み処理をクリア時には、第1状態変化記憶部17a
の記憶内容から第2状態変化記憶部17bの記憶内容を
差し引く処理によって、第1状態変化記憶部17aの記
憶内容は信号A,Bのフラグ「0」となり、信号Cのフ
ラグが「1」となる。
【0052】この差し引き処理によって、第1状態変化
記憶部17aに残存するの記憶内容は割り込み処理中に
発生した状態変化のみとなり、この状態変化に対して前
記と同様の処理を行う。
【0053】なお、第1状態変化記憶部17aの記憶内
容に基づく割り込み発生では、第1状態変化記憶部17
a中に立っているフラグの個数にかかわらず、一つでも
立っているフラグが残存する場合に1サイクルのシーケ
ンス処理を行う。これによって、重複するシーケンス処
理を排除することができる。
【0054】次に、本発明の実施の第2の形態の構成例
について、図7の概略ブロック図,図8のフローチャー
ト,図9のタイミングチャートを用いて説明する。
【0055】図7に示す第2の形態の構成は、図1に示
す構成において、割り込み処理部15内の状態変化記憶
手段17を状態変化記憶部17c及び割り込み状態記憶
部17dの二つの状態変化記憶部によって構成する。そ
の他の構成は図1に示した構成とほぼ同様であるため、
ここでの説明を省略する。
【0056】なお、状態変化(エッジ)検出部12は、
制御対象が発する状態信号の変化を信号の立ち上がりあ
るいは立ち下がりに検出し、この信号のエッジを状態変
化として検出して処理部16に送る。
【0057】状態変化記憶手段17cは、割り込み処理
開始後、次の割り込み処理開始までに発生する状態変化
の有無を記憶する機能を備える記憶部分であり、又、割
り込み状態記憶部17dは処理部16が割り込み状態に
あることを記憶する記憶部分である。処理部16は、割
り込み状態にない場合において、状態変化記憶手段17
cに状態変化が記憶されている場合には、割り込みを発
生させてシーケンス処理を1サイクル実行させる。
【0058】状態変化記憶手段17cは、状態変化をい
ったん入力するとクリアさせるまでその状態を保持す
る。したがって、状態変化を記憶している状態におい
て、新たに対象の状態変化を入力した場合であっても、
状態変化の記憶をそのまま保持し、割り込み開始によっ
てクリアする。これによって、複数の状態変化に対して
割り込みによるシーケンス処理を重複して行うことを防
止することができる。
【0059】次に、図8のフローチャートを用いて、割
り込み処理部の動作について説明する。
【0060】図8のフローチャートにおいて、状態変化
記憶部17cに状態変化が記憶されているか否かを判定
する。この状態変化の記憶はフラグにより行うことがで
きる。以下、フラグを例として説明する(ステップS2
1)。
【0061】フラグが「0」であって状態変化が記憶さ
れていない場合には、処理部は状態変化を監視する。こ
の状態変化の監視において、状態変化(エッジ)検出部
12はレシーバ11を介して機械等の制御対象2から状
態信号を入力し、その状態信号に立ち上がりあるいは立
ち下がりが発生した場合には、この信号変化を状態変化
として検出し、処理部16は、この状態変化(エッジ)
検出部12からの検出信号を常に観察して、状態変化の
監視を行う(ステップS27)。
【0062】状態変化を検出した場合には、この状態変
化を状態変化記憶部17cのフラグを「1」として記憶
する(ステップS28)。
【0063】図9のタイミングチャートは、状態信号A
〜状態信号Cの3つの状態信号が入力した場合につい
て、初期状態として状態変化がない場合を示している。
【0064】初期状態においていずれの状態信号にも状
態変化がないため、図9中の状態変化記憶部のフラグは
「0」を示している。この状態において状態信号Aが立
ち上がると、状態変化(エッジ)検出部12はこの信号
の立ち上がりを検出して、状態変化記憶部のフラグを
「0」から「1」に変え、このフラグの書き換えによっ
て、状態変化の記憶を行う。
【0065】前記ステップS21において、状態変化記
憶部17cのフラグが「1」の場合には、処理部16は
割り込みを発生させる。図9のタイミングチャートで
は、状態信号Aの立ち上がりによって、状態変化記憶部
のフラグが立って「1」となっており、処理部16はこ
のフラグ「1」を検出することによって、割り込みを開
始すると共に、フラグをクリアして「0」とする(ステ
ップS22,23)。
【0066】処理部16はこの割り込み開始によって、
シーケンス実行部14に対して1サイクルのシーケンス
処理を実行するように指令を出し、シーケンス実行部1
4はこの指令を受けてシーケンス処理を1サイクル実行
する(ステップS24)。
【0067】このシーケンスの実行中において(ステッ
プS25)、状態変化記憶部17cにフラグが立ってい
るか否かを判定し(ステップS29)、フラグが立って
いない状態で新たに状態変化が発生した場合には(ステ
ップS30)、状態変化記憶部17cのフラグを「1」
として、状態変化を記憶する(ステップS31)。
【0068】又、ステップS25において、シーケンス
処理が終了した場合には、割り込みをクリアして、前記
ステップS21に戻って、前記した処理を繰り返す(ス
テップS26)。
【0069】状態変化記憶部は、最初の状態変化で状態
変化を記憶し、それ以降の状態変化に対して記憶状態を
維持することによって、複数回の状態変化を同一の記憶
状態で記憶し、この記憶状態に基づいて1サイクルのシ
ーケンス処理を行うことによって、残存する状態変化が
複数回の状態変化を含む場合であっても、制御対象に対
してシーケンス処理を1サイクルのみ行わせ、不必要な
シーケンス処理を省いて、重複するシーケンス処理を排
除し、シーケンス処理を高速化させることができる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のPMCの
制御装置によれば、シーケンス処理中に状態信号の状態
変化が複数発生した場合であっても、不必要なシーケン
ス処理を省くことによって、高速のシーケンス処理を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPMCの制御装置を説明するためのP
MCの概略ブロック図である。
【図2】本発明の実施の第1の形態の構成例を説明する
ための概略ブロック図である。
【図3】本発明の実施の第1の形態の構成例を説明する
ためのフローチャートである。
【図4】本発明の実施の第1の形態の構成例を説明する
ためのフローチャートである。
【図5】本発明の実施の第1の形態の構成例を説明する
ためのタイミングチャートである。
【図6】本発明の実施の第1の形態の構成例を説明する
ためのタイミングチャートである。
【図7】本発明の実施の第2の形態の構成例を説明する
ための概略ブロック図である。
【図8】本発明の実施の第2の形態の構成例を説明する
ためのフローチャートである。
【図9】本発明の実施の第2の形態の構成例を説明する
ためのタイミングチャートである。
【図10】PMCを説明するための概略ブロック図であ
る。
【図11】従来のPMCの制御を説明するためのPMC
の概略ブロック図である。
【図12】従来のPMCの制御によって複数のエッジ発
生による割り込み処理を説明するためのタイミングチャ
ートである。
【符号の説明】
1,10 PMC 2 制御対象 11 レシーバ 12 状態変化検出部 13 シーケンスプログラム 14 シーケンス実行部 15,19 割り込み処理部 16 処理部 17 状態変化記憶手段 17a 第1状態変化記憶部 17b 第2状態変化記憶部 17c 状態変化記憶部 17d 割り込み状態記憶部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シーケンスプログラムに従って制御対象
    の制御を行うPMCにおいて、制御対象の状態変化に基
    づく割り込み処理によってシーケンス処理を行わせるP
    MCの制御装置であって、制御対象の状態変化を記憶す
    る状態変化記憶手段を含む割り込み処理手段を備え、前
    記割り込み処理手段は、シーケンス処理後に状態変化記
    憶手段に残存する状態変化に対して1サイクルのシーケ
    ンス処理を制御対象に行わせる、PMCの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記状態変化記憶手段は、制御対象が発
    する状態信号の立ち上がりあるいは立ち下がりを状態変
    化として記憶する請求項1記載のPMCの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記割り込み処理手段は、1サイクルの
    シーケンス処理の終了に基づいて割り込みを終了する請
    求項1,又は2記載のPMCの制御装置。
  4. 【請求項4】 前記状態変化記憶手段は、割り込み処理
    終了時から次の割り込み処理終了時までの制御対象の状
    態変化を状態変化毎に逐次記憶する第1状態変化記憶部
    と、割り込み処理開始時における第1状態変化記憶部の
    記憶内容を記憶する第2状態変化記憶部とを備え、前記
    割り込み処理手段は、割り込み処理終了時において、第
    1状態変化記憶部の記憶内容から第2状態変化記憶部の
    記憶内容を差し引いて得られる状態変化に基づいて、1
    サイクルのシーケンス処理を制御対象に行わせる請求項
    1,2,又は3記載のPMCの制御装置。
  5. 【請求項5】 前記状態変化記憶手段は、割り込み処理
    開始後、次の割り込み処理開始までに発生する状態変化
    の有無を記憶する機能を備え、前記割り込み処理手段
    は、前記状態変化記憶手段が記憶する状態変化に基づい
    て1サイクルのシーケンス処理を制御対象に行わせる請
    求項1,2,又は3記載のPMCの制御装置。
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WO2014126108A1 (ja) * 2013-02-15 2014-08-21 株式会社安川電機 機器制御装置及び機器制御方法

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