JPH11202772A - 再剥離性粘着ラベル - Google Patents

再剥離性粘着ラベル

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JPH11202772A
JPH11202772A JP288198A JP288198A JPH11202772A JP H11202772 A JPH11202772 A JP H11202772A JP 288198 A JP288198 A JP 288198A JP 288198 A JP288198 A JP 288198A JP H11202772 A JPH11202772 A JP H11202772A
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JP
Japan
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sensitive adhesive
pressure
pressure sensitive
adhesive
adhesive label
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JP288198A
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English (en)
Inventor
Eiji Tateno
栄司 舘野
Shinji Minami
真二 南
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】粘着ラベルを被着体に貼付した際にラベル浮
き、剥がれがなく、剥がす際に被着体に粘着剤が付着し
たり、粘着ラベルの基材が破れて被着体に付着する事が
ない粘着ラベル。 【解決手段】表面基材の片面にゴム系粘着剤層を有する
粘着ラベルにおいて、JIS Z 0237に規定され
る粘着力が5〜1000gf/25mmで、粘着剤層
が、剛体振り子物性試験機を用いた対数減衰率が−10
0〜−50℃に0.4以上の極大値があり、0℃と、4
0℃の対数減衰率の値が特定条件を満たす。また、ダイ
ナミックアナライザーで測定される1Hz、22℃の粘
着剤の動的損失率が1.0×105〜1.0×108(dyn
e/cm2)で、0℃と40℃の動的損失率が特定条件を満
たす。さらに、粘着剤層が天然ゴム又はイソプレンゴム
を主体とするポリマー100重量部に対し、常温で固形
の粘着付与樹脂を60〜120重量部、常温で液状のポ
リマーを5〜80重量部含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、再剥離性粘着ラベ
ルに関するものである。詳しくは、紙類、プラスチッ
ク、金属類等の被着体に貼付でき、再度容易に剥離をす
ることのできる粘着ラベルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、粘着ラベルは各種商品名、価
格、注意事項などの表記、包装、結束などの用途に使用
されている。通常は、粘着ラベルに記載された印字情報
等が粘着ラベルの剥離により欠落しないように、被着体
に対して十分な粘着力を有している。
【0003】しかし、被着体が金属、ガラスの場合に
は、溶剤、機械的摩擦により粘着ラベル、粘着剤を除去
できるが、プラスチック、紙類にこの手法を用いるとプ
ラスチックを溶出したり、紙類やプラスチックを傷つけ
被着体そのものの商品価値を損なうことがある。
【0004】近年、粘着ラベルは、商品の流通段階や製
造工程でも使用されるようになった。商品は、工場など
の生産者から一般消費者にわたるまでに小売店、問屋な
どを流通する。これらの流通間の輸送時に輸送先、ロッ
トナンバー、グレード、数量などの商品情報を印字した
粘着ラベルを貼付し、受け取る段階でこの粘着ラベルを
きれいに剥がした後、再度次の送付先に別の粘着ラベル
を貼付することがある。
【0005】この場合、粘着ラベルが再剥離性を有して
いないと商品、または包装紙に異なる粘着ラベルが数種
類貼付されてしまい、送付先、商品情報が混乱する問題
が発生する。また、粘着ラベルを強制的に剥がしたり、
粘着ラベルの上に新しい粘着ラベルを貼付するなどの方
法では、粘着ラベルを剥がした痕や粘着ラベルが重なり
はみ出すなど外観上好ましいものとは言えない。
【0006】反対に粘着力を下げることで、粘着ラベル
を剥がし易くすると、環境温度の変化等により粘着力が
更に低下し、粘着ラベルが剥離・脱落する問題が起こ
る。
【0007】一般に、粘着ラベルに使用される粘着剤
は、天然ゴム、SIS、SBSなどの、常温でゴム弾性
を有するポリマーと粘着付与樹脂、可塑剤、老化防止剤
などを混合したゴム系粘着剤や、アルキル基の炭素数が
4〜12のアクリル酸アルキルエステル、またはメタク
リル酸アルキルエステルを主体とするアクリル系粘着剤
が使用されているが、アクリル系粘着剤は、環境温度の
違いにより、大きく粘着剤の性質が変化し、粘着品質が
大きく異なってしまい、再剥離不良、貼付不良等の問題
を生じることが多い。それに対し、ゴム系粘着剤は、ア
クリル系粘着剤と比べ、環境温度の違いによる粘着剤の
性質の変化が少なく、粘着物性が安定している。
【0008】また再剥離性を有するアクリル系粘着剤と
しては、たとえば特公平5−75034号公報などが提
案されている。しかし、このような再剥離性を有する粘
着剤を用いても、上記の課題を解決するには至らないの
が現状である。
【0009】貼付後に粘着ラベルを被着体より再度剥が
すことのできる性能を再剥離性と称するが、粘着ラベル
の再剥離性は個人差、作業環境の差等により異な
る。したがって、人が粘着ラベルを被着体より剥がすと
きに常に安定して再剥離できる粘着ラベルとしては、剥
離速度が0.3m/分〜60m/分、気温が0℃〜40
℃の雰囲気で常に再剥離できることが必要である。
【0010】従来の粘着ラベルは、JIS規格などの試
験法に規定される剥離速度0.3m/分、試験温度22
℃で評価されており、この条件で再剥離性を有するもの
が再剥離用粘着ラベルとしていた。しかし、実際には作
業者の個人差で剥離速度が、0.3m/分〜60m/分
とばらつくものであり、従来の再剥離用粘着ラベルでも
60m/分の高速度で剥離すると粘着力が高くなり、粘
着力とラベル基材強度、被着体強度のバランスが壊れ、
再剥離性を失ってしまうという問題を有している。
【0011】また剥離環境が、0℃のような低温では粘
着剤が硬くなり粘着力が高くなるため再剥離性を失う、
逆に40℃のような高温では、粘着剤が軟化し、粘着剤
の凝集力が低下するため、粘着ラベルを剥がすと粘着剤
が被着体に残ってしまうという問題を有している。
【0012】また、一般的に被着体の種類は、紙やプラ
スチック、金属など数多く、その表面の凹凸の状態も様
々であるので、粘着ラベルの粘着剤が被着体に付着する
程度が異なるので、粘着力が被着体の種類によって異な
る。しかしながら、粘着ラベルを貼付する消費者は被着
体を選ばず貼付する。そのために、再剥離性を有する粘
着ラベルでも、被着体の種類によって粘着力が異なるの
で、粘着力が低くなりすぎて被着体から粘着ラベルが剥
がれる、逆に粘着力が高くなりすぎて再剥離性を失うな
どの問題を有している。
【0013】たとえば、従来の再剥離性を有する粘着ラ
ベルを紙に貼付すると、被着体である紙の曲げ、折れ等
の変形に対する追従性が悪く、空洞(トンネル)ができ
る、浮き上がる、剥がれる等の問題があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、紙類、プラ
スチック、金属に貼付して使用する、或いは流通段階や
製造工程使用する再剥離性を有する粘着ラベルにおい
て、粘着ラベルを被着体に貼付した際に被着体からラベ
ル浮き、剥がれなどがなく、粘着ラベルを剥がす際に被
着体に粘着剤が付着したり、粘着ラベルの基材が破れて
被着体に付着する事なく剥がれる粘着ラベルを提供する
ことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な再剥離性を有する粘着ラベルにおいて、被着体に粘着
剤が付着したり、粘着ラベルの粘着力が粘着ラベルの基
材が破壊するほど高くなる原因について鋭意検討を行っ
た結果、ゴム系粘着剤を使用し、粘着力を特定の範囲に
定め、粘着ラベルの粘着面の剛体振り子粘弾性測定器で
計測される対数減衰率の値を特定することで課題を解決
できることを見いだしたのである。
【0016】即ち、本発明は、表面基材の片面に粘着剤
を有する粘着ラベルにおいて、JISZ 0237に規
定される粘着力が5〜1000gf/25mmであり、
且つ粘着剤層が、剛体振り子物性試験機を用いた粘着剤
層の対数減衰率が−100〜−50℃に極大値があり、
且つ該極大値が0.4以上であり、且つ0℃における対
数減衰率の値(△0)と、40℃における対数減衰率の値
(△40)が下記の式(1)乃至(3)を満たすことを特徴とす
る再剥離性粘着ラベルである。 0.50≦△0/△40≦2.00 (1) △40≦0.30 (2) △0≦0.30 (3)
【0017】また、本発明は、DMA(ダイナミックア
ナライザー)で測定される周波数1Hz、22℃の温度
における粘着剤の動的損失率が1.0×105〜1.0
×108(dyne/cm2)であり、かつ0℃の動的損失率
(G”0)と40℃における動的損失率(G”40)が下記の
式(4)を満たす粘着剤である請求項1記載の再剥離性粘
着ラベルである。 1.40≦ G”0/G”40 ≦5.00 (4)
【0018】さらに本発明は、粘着剤層が天然ゴム、ま
たはイソプレンゴムを主体とするポリマー100重量部
に対し、常温で固形の粘着付与樹脂を60〜120重量
部含有し、且つ常温で液状のポリマーを5〜80重量部
含有する請求項1または2記載の再剥離性粘着ラベルで
ある。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の粘着剤ラベルの粘着剤層
は、剛体振り子型物性試験機を用い、特定の物性を有す
る粘着剤を使用するものである。本発明では、剛体振り
子型物性試験機(RPT−α100東北電子産業社製)を
用いて測定した。この試験機は、振り子の自由減衰振動
を利用した物性試験機である。本発明では、振り子のフ
レームとして、重量47.3gの形状ナイフ型エッヂを
用い、振り子を粘着ラベルの粘着剤塗布面に振り子の支
点、および作用点が接するようにセットし、慣性能率2
410gcm、−120〜200℃の温度範囲で、昇温
速度+5℃/分、周期が0.6秒の条件にて10秒間隔
で振り子を自由減衰させ、その時の対数減衰率を測定す
る。
【0020】一般に、塗工層塗膜中に振り子の支点と作
用点が存在し、振り子を自由振動させるとき、作用点内
側は塗工層の反発があり、作用点の反対側は塗工層の伸
びがあるので、その塗工層の熱可塑性、力学的性質によ
って振り子の振動は変化する。
【0021】通常の粘着剤は、−80℃〜20℃の温度
範囲で対数減衰率の極大値を有し、その後は、温度上昇
とともに緩やかに対数減衰率が低下する。対数減衰率の
極大値において、その塗膜を形成する樹脂の主鎖構造が
最も良く振動するため、塗膜表面が軟化し、振り子の振
動にブレーキがかかるためで、その温度降下は、樹脂の
主鎖構造の運動が抑制され振動が減衰されにくくなり対
数減衰率が低下する。
【0022】この対数減衰率が、−100℃〜−50℃
に0.4以上の極大値があり、更に、0℃における対数
減衰率の値(△0)と、40℃における対数減衰率の値(△
40)が下記の式(1)乃至(3)を満たす粘着剤層を有する
ことが特徴である。 0.50≦△0/△40≦2.00 (1) △40≦0.30 (2) △0≦0.30 (3)
【0023】因みに、対数減衰率の極大値が−100℃
よりも低い温度で存在する場合、粘着ラベルは、40℃
の環境での粘着剤の凝集力が低下し、あらかじめ貼付し
た粘着ラベルを被着体から剥がすときに粘着剤が凝集破
壊を起こし被着体に残ってしまう。逆に対数減衰率の極
大値が−50℃よりも高い場合、粘着ラベルは、0℃〜
40℃の粘着力が高くなり粘着ラベルを被着体から剥が
す際に粘着ラベルの基材が破壊してしまう。
【0024】また、対数減衰率の極大値が−100℃〜
−50℃で存在しても、極大値の値が0.4に満たない
場合は粘着剤中の極大値を−100℃〜−50℃に有す
る主ポリマーの性能がでないことであり、粘着ラベルの
粘着力が低くなりすぎて被着体から剥がれてしまう。
【0025】更に、上記式(3)を満たさない場合、即ち
0℃における対数減衰率の値(△0)が0.3を越える場
合、0℃では粘着剤が完全にゴム化しておらず粘着性が
なくなり、上記式(2)を満たさない場合、即ち40℃に
おける対数減衰率の値(△40)が0.3を越える場合、4
0℃で粘着剤が可塑化し粘着剤の凝集力を失い、粘着ラ
ベルを被着体から剥がす際に糊残りする。更に上記式
(1)を満たさない場合、0℃と40℃における粘着力の
差が大きくなりすぎて、0℃〜40℃の温度領域、ある
いは0.3〜60m/分の剥離速度で再剥離性を有する
粘着ラベルが得られない。
【0026】このような、特定の対数減衰率を示す粘着
剤層の中でも、DMA(ダイナミックアナライザー)で測
定される周波数1Hz、22℃の温度における粘着剤の
動的損失率が1.0×105〜1.0×108(dyne/c
2)であり、かつ0℃の動的損失率(G”0)と40℃に
おける動的損失率(G”40)が下記の式(4)を満たす粘着
剤であることが好ましい。 1.40≦ G”0/G”40 ≦5.00 (4)
【0027】ここでいうDMA(ダイナミックアナライ
ザー)で測定される粘着剤の動的せん断弾性率とは、例
えばレオバイブロンDDV−01/25FP(株式会社
オリエンテック製)のような装置で、長さ0.3cm、
高さ1.5cm、幅2.0cmである粘着剤2枚をせん
断治具にセットし、治具の一端から加振することにより
粘着剤をせん断変形させ、治具の反対側で可振した荷重
を検出することにより粘着剤の複素せん断弾性率、動的
せん断弾性率を算出できる。
【0028】一般に、動的損失率は、その測定物の濡れ
性を示す。粘着剤の動的損失率が高くなると粘着剤の濡
れ性が増大する。逆に粘着剤の動的損失率が低くなると
粘着剤の濡れ性が低下する。本発明では再剥離性を有す
る粘着ラベルに使用される粘着剤の22℃における動的
損失率は、1.0×105〜1.0×108(dyne/cm2)
であることが好ましい。因みに粘着剤の動的損失率が
1.0×108(dyne/cm2)を越えると、粘着剤の濡れ
性が高くなり、被着体に対する粘着ラベルの粘着力が高
くなるので、粘着ラベルを被着体から剥がす際に基材破
壊を起こすおそれがある。逆に1.0× 105(dyne/
cm2)に満たない場合、粘着剤の濡れ性が低くなり、被
着体に対する粘着ラベルの粘着力が低くなるので、粘着
ラベルが被着体から脱落する恐れがある。
【0029】また、上記記載の粘着ラベルに使用される
粘着剤の0℃と40℃における動的損失率の比(上記式
(4))は1.40〜5.00であることが好ましい。こ
の範囲を超えたり、満たない場合には、0℃〜40℃の
範囲で粘着剤の内部応力、凝集力が大きく変化すること
により、粘着力がこの範囲で大きく変化し、温度変化に
より粘着ラベルの粘着剤が被着体に残ったり、粘着ラベ
ルが基材破壊したり、被着体から粘着ラベルが自然に落
下したりするなどの不具合を生じる恐れがある。
【0030】粘着ラベルに使用される粘着剤は、上記の
対数減衰率を規定した条件を満足する粘着剤を、或いは
この条件に動的損失率の条件を加えたものを満足する粘
着剤を用いるものであれば特に限定をするものではな
い。
【0031】また、再剥離性粘着ラベルの場合、その粘
着力の範囲は5〜1000gf/25mmに調節できる
ことが好ましく、30〜500gf/25mmがより好
ましい。粘着力が5gf/25mm以下になると、ラベ
ル脱落の恐れがあり、1000gf/25mm以上とな
ると、表面基材破壊や、被着体破壊の恐れがありいずれ
も好ましくない。
【0032】このような条件を満たすには、粘着剤とし
て、主ポリマー、常温で固形の粘着付与樹脂、軟化剤、
オイル、常温で液状の粘着付与樹脂などの液状ポリマ
ー、架橋剤、添加剤などを適宜選択配合することにより
得ることができる。
【0033】ゴム系粘着剤の一般的な配合としては、例
えば、主ポリマー100重量部に対し、常温で固形の粘
着付与樹脂60〜120重量部、液状ポリマー0〜80
重量部、その他、老化防止剤等の添加剤1〜20重量部
等である。
【0034】ただし、本発明の溶剤型ゴム系粘着剤にお
いては、天然ゴム等の主ポリマーと粘着付与樹脂を必須
成分として含有する。粘着剤中に、主ポリマー100重
量部に対し常温で固形の粘着付与樹脂を60〜120重
量部含有することが好ましい。常温で固形の粘着付与樹
脂が120重量部以上では保持力が不十分で、60重量
部以下では粘着剤粘度が高くなり、いずれも好ましくな
い。
【0035】また、少なくとも一種の液状ポリマーを含
有することが好ましく、更に好ましくは、粘着剤中に、
主ポリマー100重量部に対し常温で液状の粘着付与樹
脂を5〜80重量部含有する。5重量部以下では粘着剤
粘度が高くなり、80重量部以上では保持力が不十分
で、いずれも好ましくない。
【0036】配合する手法としては、一般的に溶剤にて
希釈溶解する方法があり、具体的には、予め規定数量に
計量した溶剤中に、上記原料成分を規定数量計量して順
次投入し、プロペラ式、反転式、ニーダー型等、種々の
タイプのミキサーにより攪拌し溶解する手法が用いられ
る。
【0037】本発明に使用される粘着剤の主ポリマーと
しては、天然ゴム、変性天然ゴム、再生ゴム、ポリイソ
プレンゴム、ネオプレンゴム、クロロプレンゴム、ブタ
ジエンゴム、イソブチレンゴム、を挙げることができ
る。
【0038】常温で固形の粘着付与樹脂としては、一般
のものが使用でき、特に限定されないが、例えば、ロジ
ン系、クマロン−インデン系、テルペン系、石油系、ス
チレン系、フェノール系、キシレン系等を挙げることが
できる。これらの中でも、天然ゴムとの組合せにおい
て、相溶性の高いロジン系あるいはテルペン系のものが
好ましい。
【0039】液状ポリマーとしては、例えば、常温にお
いて液状で一般の粘着付与樹脂、ポリブテン、ポリイソ
ブチレン、ポリイソプレン、プロセスオイル、ナフテン
系オイル等を挙げることができる。これらの中でも、粘
着剤からの液状ポリマーの染み出しを少なくするため
に、天然ゴムとの組合わせにおいて、相溶性の高いロジ
ン系あるいはテルペン系の常温で液状の粘着付与樹脂が
好ましい。
【0040】架橋剤としては、チウラム系、フェノール
系、イソシアネート系等の架橋剤を用いることができ
る。その他の添加剤としては、例えば、老化防止剤とし
て、汎用のフェノール系、アミン系安定剤等が挙げら
れ、充填剤として、チタン白、亜鉛華、炭酸カルシウ
ム、クレー、タルク、顔料、カーボンブラックなどを例
示することができる。
【0041】溶剤としては、一般に使用されているノル
マルヘキサン、ヘプタン、トルエン、トリクレン、ゴム
用揮発油等の有機溶剤が用いられる。
【0042】粘着ラベルに使用される上紙の種類として
は特に限定されないが、上質紙、コート紙、アート紙、
キャスト紙、クラフト紙などの紙類、また感熱紙、熱転
写記録紙、インクジェット受像紙等の各種情報記録用
紙、2軸延伸PET(ポリエチレンテレフタレート)フ
ィルム、OPP(2軸延伸ポリプロピレン)フィルム、
ナイロンフイルムなど熱可塑性樹脂を原料とするプラス
チックフィルム、ポリプロピレン、ポリスチレンを主原
料とする合成紙、綿、絹、ポリエステルなどの糸から紡
織される布類が主として使用される。
【0043】粘着ラベルの剥離紙に使用される基材の種
類としては特に限定されないが、上質紙、グラシン紙、
コート紙、アート紙、キャスト紙、クラフト紙などの紙
類、2軸延伸PET(ポリエチレンテレフタレート)フ
ィルム、OPP(2軸延伸ポリプロピレン)フィルム、
ナイロンフイルムなど熱可塑性樹脂を原料とするプラス
チックフィルム、ポリプロピレン、ポリスチレンを主原
料とする合成紙、を単独または上記の基材にポリエチレ
ンやエチレン−酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂
をラミネートしたものが使用され、基材の片面あるいは
両面にシリコーン系剥離剤、あるいは長鎖アルキルペン
ダント型ポリマー系の剥離剤などを塗布したものが使用
できる。
【0044】粘着剤を塗工する装置としては特に限定さ
れないが、例えばコンマコーター、リバースロールコー
ター、リバースグラビヤコーター、リップコーター、ナ
イフコーター、バーコーター、ダイコーター、スクリー
ン印刷機等が適宜使用される。粘着剤は、通常剥離紙の
剥離剤塗布面に塗布し、オーブンで乾燥後にラベル基材
の粘着剤付着面と貼り合わせることにより粘着ラベル基
材面に粘着剤を転写する方法が好ましいが、粘着剤と粘
着ラベル基材との密着性を高めるために、粘着ラベルの
基材粘着剤付着面にアンカーコートを行う方法や粘着ラ
ベルの基材に直接粘着剤を塗布、乾燥を行う方法を用い
ても構わない。
【0045】粘着剤の塗工量は、乾燥後の重量が3〜5
0g/m2、好ましくは、5〜30g/m2となるように
塗工する。粘着剤の塗工量が3g/m2未満であると被
着体に対する粘着力が十分でないため粘着ラベルを被着
体に貼付した際に、粘着ラベルが被着体より剥がれるお
それがある。逆に粘着剤の塗工量が50g/m2よりも
多いと粘着剤の凝集力よりも被着体に対する粘着力が高
くなりすぎてしまうために、粘着ラベルを被着体から剥
がす際に、被着体に粘着剤が残る。
【0046】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、もちろん本発明はそれらに限定されるもの
ではない。
【0047】実施例1 青グラシン73g/m2にシリコーン系剥離剤[商品名:
LTC−303E、東レ・ダウコーニング・シリコーン
製]を乾燥後の重量が0.9g/m2となるように塗工、
乾燥したものをセパレーターとする。
【0048】粘着剤主ポリマーとして天然ゴム100重
量部、粘着付与樹脂として石油系樹脂[商品名:クイン
トンS−100、日本ゼオン製]80重量部、常温で液
状のテルペン系液状樹脂[商品名:ダイマロン、ヤスハ
ラケミカル製]20重量部、老化防止剤[商品名:ノクラ
ックNS−5、大内新興化学工業製]1重量部をトルエ
ン660重量部に溶解混合し粘着剤とした。
【0049】これを上記セパレーターに固形分10g/
2となるように塗工、乾燥したものを、表面基材とし
て、64g/m2の上質紙[商品名:OKプリンス、王子
製紙製]と貼り合わせて粘着ラベルとした。
【0050】実施例2 常温で液状のテルペン系液状樹脂の配合部数を40重量
部とした以外は、実施例1と同様にして粘着ラベルを作
製した。
【0051】実施例3 常温で液状のテルペン系液状樹脂の配合部数を60重量
部とした以外は、実施例1と同様にして粘着ラベルを作
製した。
【0052】実施例4 常温で液状のテルペン系液状樹脂の配合部数を80重量
部とした以外は、実施例1と同様にして粘着ラベルを作
製した。
【0053】実施例5 常温で液状のテルペン系液状樹脂の配合部数を5重量部
とした以外は、実施例1と同様にして粘着ラベルを作製
した。
【0054】実施例6 テルペン系液状樹脂に替えて、ナフテン系液状樹脂[商
品名:シェルフレックス371JY、シェル化学製]
を、40重量部配合した以外は、実施例1と同様にして
粘着ラベルを作製した。
【0055】比較例1 常温で液状のテルペン系液状樹脂の配合部数を0重量部
とした以外は、実施例1と同様にして粘着ラベルを作製
した。
【0056】比較例2 常温で液状のテルペン系液状樹脂の配合部数を120重
量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着ラベルを
作製した。
【0057】比較例3 常温で液状のテルペン系液状樹脂の配合部数を150重
量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着ラベルを
作製した。
【0058】比較例4 テルペン系液状樹脂に替えて、ナフテン系液状樹脂[商
品名:シェルフレックス371JY、シェル化学製]
を、120重量部配合した以外は、実施例1と同様にし
て粘着ラベルを作製した。
【0059】「評価方法」上記実施例および比較例で得
られた粘着ラベル(または粘着ラベルに使用する上紙)
を、下記の方法により評価を行い、それらの結果を表1
に示した。 〔剛体振り子型粘弾性測定〕粘着ラベル粘着面の対数減
衰率を下記条件で測定し、測定温度と対数減衰率の曲線
から粘着ラベルの粘着面の極大値を示す温度を求めた。
0℃と40℃における対数減衰率の比は、0℃における
対数減衰率を40℃における対数減数率で割ることによ
り算出した。 測定装置:剛体振り子型粘弾性測定装置(RPT−α1
00、東北電子産業製) フレーム種類:FRB−20 フレーム重量:47.3g 測定部形状:ナイフ型エッジ、RBE−06 慣性能率:2410gcm 測定温度:−100〜150℃ 昇温速度:5℃/min 測定間隔:10秒
【0060】〔DMA型粘弾性測定〕あらかじめ粘着ラ
ベルに使用される粘着剤を粘着ラベル製造時と同様にし
て剥離紙に塗布、乾燥した後、0.3cm×1.5cm
×2.0cmの大きさの粘着剤を2枚用意し、せん断治
具にセットする。粘着剤を下記条件で測定し、22℃に
おける粘着剤の動的損失率を求めた。0℃と40℃にお
ける動的損失率の比は、0℃における動的損失率を40
℃における動的損失率で割ることにより算出した。 測定装置:DMA子型粘弾性測定装置(レオバイブロン
DDV−01/25FP、オリエンテック製) 周波数:1Hz 測定温度:−100〜150℃ 昇温速度:3℃/min
【0061】〔再剥離性能〕被着体として、上質紙OK
プリンス64g/m2(王子製紙製)および、SUS板
を用いる。SUS板は、JIS−Z−0237の粘着力
測定方法のSUS板の研磨方法に従い準備する。粘着ラ
ベルを長さ100mm×幅25mmに裁断し、粘着ラベ
ルの粘着面を被着体に貼付し、JIS−Z−0237の
粘着力測定方法に準じて2kgの圧着ローラーで300
mm/分の速さで1往復し圧着を行い、圧着から30分
後に粘着ラベルを0.3m/分および60m/分の速さ
で180゜剥離を行う。このとき粘着ラベルが凝集破
壊、基材破壊、あるいは被着体である上質紙の繊維剥け
がなくきれいに剥離していることを目視により4段階評
価を行った。
【0062】(評価項目) ◎:被着体から粘着ラベルがきれいにはがれている。 ○:被着体からの剥離抵抗が大きいものの被着体から粘
着ラベルがきれいにはがれている。 △:ごく少量の粘着剤、あるいは被着体の繊維剥けがあ
る。 ×:粘着剤、あるいは被着体の繊維剥けがある。粘着ラ
ベルの基材破壊がある。
【0063】(再剥離性能の総合評価)上質紙、SUS
板に対する再剥離性能の評価結果で◎を4点、○を3
点、△を2点、×を0点として各被着体の測定結果を粘
着ラベル毎合計、平均したときの点数を下記の評価項目
に分類し、再剥離粘着ラベルとしての総合評価結果とし
た。 ◎:3.5以上4.0未満 ○:2.5以上3.5未満 △:1.5以上2.5未満 ×:1.5未満
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【0067】
【発明の効果】表1、表2、表3から明らかなように、
本発明の要件を満たす各実施例においては、粘着ラベル
の粘着面が剛体振り子型粘弾性測定器にて計測される対
数減衰率の極大値を示す温度が−100〜−50℃であ
り、かつ0℃と40℃における対数減衰率の比が0.5
0〜2.00であり、上質紙やSUS板に貼付した後、
再剥離可能な粘着ラベルとして優れていることがわか
る。
【0068】一方、各比較例では、粘着ラベルの粘着面
が剛体振り子型粘弾性測定器にて計測される0℃と40
℃における対数減衰率の比が0.50〜2.00の範囲
外であるので、上質紙やSUS板に貼付した後、0.3
m/分〜60m/分の剥離速度での再剥離性能が悪く、
再剥離可能な粘着ラベルとして適さないことがわかる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面基材の片面にゴム系粘着剤層を有する
    粘着ラベルにおいて、JIS Z 0237に規定され
    る粘着力が5〜1000gf/25mmであり、且つ粘
    着剤層が、剛体振り子物性試験機を用いた粘着剤層の対
    数減衰率が−100〜−50℃に極大値があり、且つ該
    極大値が0.4以上であり、且つ0℃における対数減衰
    率の値(△0)と、40℃における対数減衰率の値(△40)
    が下記の式(1)乃至(3)を満たすことを特徴とする再剥
    離性粘着ラベル。 0.50≦△0/△40≦2.00 (1) △40≦0.30 (2) △0≦0.30 (3)
  2. 【請求項2】該粘着剤が、DMA(ダイナミックアナラ
    イザー)で測定される周波数1Hz、22℃の温度にお
    ける粘着剤の動的損失率が1.0×105〜1.0×1
    8(dyne/cm2)であり、かつ0℃の動的損失率(G”0)
    と40℃における動的損失率(G”40)が下記の式(4)を
    満たす粘着剤である請求項1記載の再剥離性粘着ラベ
    ル。 1.40≦ G”0/G”40 ≦5.00 (4)
  3. 【請求項3】粘着剤層が天然ゴム、またはイソプレンゴ
    ムを主体とするポリマー100重量部に対し、常温で固
    形の粘着付与樹脂を60〜120重量部含有し、且つ常
    温で液状のポリマーを5〜80重量部含有する請求項1
    または2記載の再剥離性粘着ラベル。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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