JPH11202507A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH11202507A
JPH11202507A JP545098A JP545098A JPH11202507A JP H11202507 A JPH11202507 A JP H11202507A JP 545098 A JP545098 A JP 545098A JP 545098 A JP545098 A JP 545098A JP H11202507 A JPH11202507 A JP H11202507A
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JP
Japan
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formula
group
independently
substituent
electrophotographic photoreceptor
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Application number
JP545098A
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English (en)
Inventor
Miyako Osada
宮子 長田
Nobumichi Miki
宣道 三木
Hideyuki Sonoya
英之 相野谷
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Publication of JPH11202507A publication Critical patent/JPH11202507A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】従来のポリカーボネート樹脂を表面積として有
することに伴う問題点を解決し、耐ソルベントクラック
性をもちつつ機械的強度が強く、かつ直接帯電による耐
電気特性が良好であり、高感度で耐久による繰り返し特
性に優れ、メモリーが小さく、転写帯電による明部電位
の変動が少なく、交流電圧を重畳した帯電方式において
も明部電位の変動が少なく製造が容易な電子写真感光体
を提供する。 【解決手段】導電性支持体、感光層を有する電子写真感
光体において、電子写真感光体の表面層が、下記式
(1)で示される構成単位を有する重合体を含有し、 感光層中の電荷発生物質として、下記式(2)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体に
関し、詳しくは表面層に特定の樹脂を含有するととも
に、特定の電荷発生物質を含有する感光層を有する電子
写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方法は、米国特許第22976
91号明細書に示されるように、画像露光の間に受けた
照射量に応じて電気抵抗が変化し、かつ暗所では絶縁性
の物質をコーティングした支持体よりなる光導電性材料
を用いる。この光導電性材料を用いた電子写真感光体に
要求される基本的な特性としては、(1)暗所で適当な
電位に帯電できること、(2)暗所において電位の逸散
が少ないこと、(3)光照射によって速やかに電荷を逸
散せしめること、などが挙げられる。
【0003】従来より電子写真感光体としては、セレ
ン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機光導電性化合物
を主成分とする感光層を有する無機感光体が広く使用さ
れてきた。しかしこれらは前記(1)〜(3)の条件は
満足するが熱安定性、耐湿性、耐久性、生産性において
必ずしも満足できるものではなかった。
【0004】無機感光体の欠点を克服する目的で、様々
な有機光導電性化合物を主成分とする電子写真感光体の
開発が近年盛んに行われている。たとえば米国特許38
37851号明細書にはトリアリルピラゾリンを含有す
る電荷輸送層を有する感光体、米国特許3871880
号明細書にはペリレン顔料の誘導体からなる電荷発生層
と3−プロピレンとホルムアルデヒドの縮合体からなる
電荷輸送層とからなる感光体等が記載され、公知となっ
ている。
【0005】これら有機光導電性化合物を用いた電子写
真感光体は、電気的、機械的双方の特性を満足させるた
めに、電荷輸送層と電荷発生層を積層させた機能分離型
の感光体として利用される場合が多い。一方、当然のこ
とながら電子写真感光体には、適用される電子写真プロ
セスに応じた感度、電気的特性、さらには光学的特性を
備えていることが要求される。
【0006】特に繰り返し使用される電子写真感光体に
おいては、その電子写真感光体表面にはコロナまたは直
接帯電、画像露光、トナー現像、転写工程、表面クリー
ニングなどの電気的、機械的外力が直接加えられるた
め、それらに対する耐久性も要求される。
【0007】具体的には、帯電時のオゾン、および窒素
酸化物による化学的劣化や、帯電時の放電、クリーニン
グ部材の摺擦によって表面が摩耗したり傷が発生したり
する機械的劣化、電気的劣化に対する耐久性が求められ
ている。
【0008】電気的劣化は、光が照射した部分にキャリ
アーが滞留し、光が照射していない部分と電位差が生じ
る現像が特に問題であり、これはフォトメモリーとして
生じる。
【0009】また、帯電、露光により感光体中に光電流
のオン、オフが繰り返し行われる。それにともない、感
光体内を移動している電荷が感光体中のトラップサイト
に滞留したりすることで、残留電位になってしまう。こ
れが繰り返し使用することによって感光体電位の変動を
起こしてしまう。
【0010】機械的劣化は、特に無機感光体と異なり物
質的に柔らかいものが多い有機感光体には機械的劣化に
対する耐久性が劣り、耐久性向上は特に切望されている
ものである。
【0011】上記のような感光体に要求される耐久特性
を満足させるために、いろいろ試みがなされてきた。
【0012】表面層によく使用され、摩耗性、電気特性
に良好な樹脂としては、ビスフェノールAを骨格とする
ポリカーボネート樹脂が注目されているが、前述したよ
うな問題点すべてを解決できるわけでもなく、次のよう
な問題点を有している。
【0013】(1)溶解性に乏しくジクロロメタンや
1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化脂肪族炭化水
素類の一部にしか良好な溶解性を示さない上、これらの
溶剤は低沸点のため、これらの溶剤で調製した塗工液を
用いて感光体を製造すると塗工面が白化しやすい。塗工
液の固形分管理などにも手間がかかる。
【0014】(2)ハロゲン化脂肪族炭化水素以外の溶
剤にたいしてはテトラヒドラフラン、ジオキサン、シク
ロヘキサンノンあるいはそれらの混合溶剤に一部可溶で
あるが、その溶液は数日でゲル化するなど経時性が悪く
感光体製造には不向きである。
【0015】(3)さらに上記(1)、(2)が改善さ
れたとしてもビスフェノールAを骨格とするポリカーボ
ネート樹脂にはソルベントクラックが発生しやすい。
【0016】(4)加えて従来のポリカーボネート樹脂
では該樹脂で形成された被膜に潤滑性がないため感光体
に傷がつきやすく電子写真感光体の摩耗量を低くするよ
うなクリーニング設定では画像欠陥になったり、クリー
ニングブレードの早期の劣化によるクリーニング不良、
トナー融着などが生じてしまうことがあった。
【0017】前記(1)、(2)に挙げた溶液安定性に
ついては、ポリマーの構造単位として嵩高いシクロヘキ
シレン基を有するポリカーボネートZ樹脂を使用する
か、ビスフェノールZ、ビスフェノールCなどと共重合
させることによって解決されてきた。
【0018】また、ソルベントクラックについても、特
開平6−51544号公報、特開平6−75415号公
報に開示されているように、シリコーン変成ポリカーボ
ネート、エーテル変成ポリカーボネートを用いることに
より解決することが可能である。ところが、これら変成
ポリカーボネートは、従来のポリカーボネート樹脂に比
べソルベントクラックを対策するために、ポリマー内の
内部応力に対して柔軟性をもたしている構造をとってい
るため、結果、重合体本体の機械的強度が低下するとい
う欠点があった。
【0019】さらに近年、特開昭57−17826号公
報、特開昭58−40566号公報に開示してあるよう
な、帯電部材に直接電圧をかけ電子写真感光体に電荷を
印加する直接帯電方式が主流となりつつある。これは、
導電ゴムなどで構成されたローラー状の帯電部材を直接
電子写真感光体に当接させて電荷を印加する方法であ
り、スコロトロンなどに比べ、オゾン発生量が格段に少
ない、スコロトロンは帯電器に流す電流の80%前後は
シールドに流れるため浪費されるのに対して、直接帯電
はこの浪費分がなく非常に経済的である、などのメリッ
トをもつ。
【0020】しかし、直接帯電はパッシェン則による放
電による帯電のためM帯電安定性が非常に悪いという欠
点をもつ。この対策としてM直流電圧に交流電圧を重畳
させた、いわゆるAC/DC帯電方式が考案されている
(特開昭63−149668号公報)。
【0021】この帯電方式により帯電時の安定性は良化
したが、ACを重畳するために、電子写真感光体表面の
放電量は大幅に増大してしまい電子写真感光体の削れ量
が増加してしまうという欠点を新たに生じてしまい、機
械的強度のみならず、電気的強度も要求されるようにな
ってきた。さらに交流電圧を印加するために、電荷輸送
層、電荷発生層の界面に電荷滞留が起こりやすく明部電
位の変動を生じやすいという欠点も現れてきた。
【0022】また、転写帯電を印可されることによって
明部電位が変動する現象も、電子写真装置の高速化とと
もに顕著になりつつある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
のポリカーボネート樹脂を表面層として有することに伴
う問題点を解決し、耐ソルベントクラック性をもちつつ
機械的強度が強く、かつ直接帯電による耐電気特性が良
好であり、高感度で耐久による繰り返し特性に優れ、メ
モリーが小さく、転写帯電による明部電位の変動が少な
く、交流電圧を重畳した帯電方式においても明部電位の
変動が少なく製造が容易な電子写真感光体を提供するこ
とである。
【0024】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、少な
くとも導電性支持体、感光層を有する電子写真感光体に
おいて、該電子写真感光体の表面層が、下記式(1)
【0025】
【化10】 (式(1)中のXは−CR3 4 −(ただしR3 および
4 は各々独立に水素原子、トリフルオロメチル基、炭
素数1〜6のアルキル基、または炭素数6〜12のアリ
ール基である)、置換されてもよい炭素数5〜11の
1,1−シクロアルキレン基、炭素数2〜10のα,ω
−アルキレン基、単結合、−O−、−S−、−SO−、
または−SO2 −である。また、R1 〜R2 は各々独立
に水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル
基、アリール、アルキレン基であり、aおよびbは各々
独立に0〜4の整数である。)で示される構成単位を有
する重合体を含有し、前記感光層中の電荷発生物質とし
て、下記式(2)
【0026】
【化11】 〔式(2)中の、CP1 ,CP2 は、各々独立して、下
記一般式(3),(4)または(5)を表わす。)
【0027】
【化12】 (式中、R1 は飽和もしくは不飽和のアルキル基または
アリール基を表わし、これらは、置換基を有していても
よい。)
【0028】
【化13】 (式中、Qは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素
の2価の基、または置換基を有していてもよい複素環の
2価の基を表わす。)
【0029】
【化14】 (式中、R2 ,R3 は、各々独立して、水素原子、アル
キル基、アリール基、または、複素環基を表わし、これ
らは置換基を有していてもよく、R2 とR3 は互いに結
合して環を形成していてもよい。Yはベンゼン環と縮合
して、芳香族炭化水素環または複素環となるのに要する
2価の基を表わす。)、または下記式(6)
【0030】
【化15】 (式中、Yは水素、ハロゲン原子、アルキル基、アルコ
キシ基、Zは−CONH−Ar、−CONHN=CH−
Ar、を示す。Arは置換基を有するフェニル基を表
す。)で示される、アゾ系化合物を含有することを特徴
とする電子写真感光体を用いることによって達成され
る。
【0031】本発明による電子写真感光体は表面層を形
成する樹脂により、特に優れた耐ソルベントクラック
性、機械的強度およびAC帯電における耐電気特性をあ
わせもつことができ、また本発明に用いられた電荷発生
物質により高、感度でかつ耐久による繰り返し特性に優
れ、メモリーが小さく、良好な電子写真特性を兼ね備え
ることができるものである。
【0032】さらに加えるに、本発明で用いられる樹脂
と電荷発生材料の組み合せにより繰り返し使用時の明部
電位の変動、転写帯電印加時の明部電位の変動を押さえ
ることができるものである。
【0033】その理由は不明であるが、本発明で使用さ
れる樹脂は結晶性が高く、電荷輸送材料をある程度、配
向させるものと推定され、その配向性と特定の電荷発生
材料と組み合わせることによって、注入界面の障壁が低
くなるものと推測される。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるポリアリレー
ト樹脂の構成単位の具体例を表1で示すが、これらに限
られるものではない。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】 本発明において用いられる式(1)で示される構成単位
を有する重合体は、下記式(10)で示されるビスフェ
ノールをテレフタル酸塩化物、イソフタル酸塩化物の混
合物とアルカリの存在下で溶媒/水系中で混合し界面重
合を行うことにより作成される。
【0037】テレフタル酸塩化物、イソフタル酸塩化物
の比率はその重合体の溶解性を考慮して決定されるもの
で定説はない。ただしいずれかの塩化物が30mol%
以下になると合成した重合体の溶解性が極端に低下する
ので注意が必要である。通常は1/1の比率で合成する
のが好ましい。
【0038】
【化16】 (Xは−CR3 4 −(ただしR3 およびR4 は各々独
立に水素原子、トリフルオロメチル基、炭素数1〜6の
アルキル基、または炭素数6〜12のアリール基であ
る)、置換されてもよい炭素数5〜11の1,1−シク
ロアルキレン基、炭素数2〜10のα,ω−アルキレン
基、単結合、−O−、−S−、−SO−、または−SO
2 −である。また、R1 〜R2 は各々独立に水素原子、
ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリー
ル、アルキレン基であり、aおよびbは各々独立に0〜
4の整数である。) 本発明の電子写真感光体においては式(1)で示される
構成単位が同一のもので構成される重合体でも、2種類
以上の式(1)で示される別種の構成単位からなる共重
合体でもよい。
【0039】好ましい例としては構成単位例1、2、7
が挙げられ、構成単位が同一のもので構成される重合体
の場合には構成単位1からなる重合体が特に好ましく、
2種類以上の式(1)で示される別種の構成単位からな
る共重合体の場合には構成単位例1と構成単位例2から
なる共重合体が特に好ましい。
【0040】本発明において、電荷発生物質としてのア
ゾ系化合物は式(2)で示されるが、特に好ましい例と
しては下記構造のものが挙げられる。
【0041】
【化17】 また、式(6)で示されるアゾ系化合物の特に好ましい
例としては下記構造のものが挙げられる。
【0042】
【化18】 以下に、本発明の電子写真感光体の構成について説明す
る。
【0043】本発明の電子写真感光体は、感光層が電荷
輸送材料と電荷発生材料を同一の層に含有する単層型で
あっても、電荷輸送層と電荷発生層に分離した積層型で
もよいが電子写真特性的には積層型が好ましい。
【0044】使用する導電性基体は導電性を有するもの
であればよく、アルミニウム、ステンレスなどの金属、
あるいは導電層を設けた金属、紙、プラスチックなどが
挙げられ、形状はシート状、円筒状などが挙げられる。
【0045】基体の傷を被覆することを目的とした導電
層を設けてもよい。これはカーボンブラック、金属粒子
などの導電性粉体をバインダー樹脂に分散させて形成す
ることができる。導電層の膜厚は5〜40μm、好まし
くは10〜30μmが適当である。
【0046】その上に接着機能を有する中間層を設け
る。中間層の材料としては、ポリアミド、ポリビニルア
ルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、
カゼイン、ポリウレタン、ポリエーテルウレタン、など
が挙げられる。これらは適当な溶剤に溶解して塗布され
る。中間層の膜厚は0.05〜5μm、好ましくは0.
3〜1μmが適当である。
【0047】中間層の上には電荷発生層が形成される。
本発明に用いられる電荷発生層としては、主として特定
の電荷発生材料およびバインダー樹脂を溶剤中に分散さ
せた塗料を塗工乾燥して形成する。機能分離型の場合、
電荷発生層は前記電荷発生物質を結着剤樹脂および溶剤
とともにホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振
動ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル
および液衝突型高速分散機などの方法でよく分散する。
ここで用いるバインダー樹脂として、はたとえばポリエ
ステル樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリビニルカルバゾー
ル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ
スチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリサルフ
ォン樹脂、ポリアリレート樹脂、塩化ビニルデン、ポリ
ビニルベンザール樹脂、ポリブチラール樹脂などが主と
して用いられる。バインダー樹脂と顔料の比率は1/1
〜1/10が好ましく、より好ましくは1.5/1〜3
/1である。分散液を塗布、乾燥させて形成される。電
荷発生層の膜厚は5μm以下、好ましくは0.1〜2μ
mが適当である。
【0048】電荷輸送層は、主として電荷輸送材料とバ
インダー樹脂とを溶剤中に溶解させた塗料を塗工乾燥し
て形成する。用いられる電荷輸送材料としてはトリアリ
ールアミン系化合物、ヒドラゾン化合物、スチルベン化
合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、ト
リアリルメタン系化合物、チアゾール系化合物などが挙
げられる。
【0049】これらは0.5〜2倍量のバインダー樹脂
と組み合わせれ塗工、乾燥し電荷輸送層を形成する。電
荷輸送層の膜厚は5〜40μm、好ましくは15〜30
μmが適当である。
【0050】
【実施例】以下実施例について説明する。
【0051】(実施例1)80φ360mmのAlシリ
ンダーを支持体とし、それに、以下の材料より構成され
る塗料を支持体上に浸せき法で塗布し140℃、30分
熱硬化して15μmの導電層を形成した。
【0052】 導電性顔料:SnO2 コート処理硫酸バリウム 10部 抵抗調節用顔料:酸化チタン 2部 バインダー樹脂:フェノール樹脂 6部 レベリング材:シリコーンオイル 0.001部 溶剤:メタノール、メトキシプロパノール0.2/0.8 20部 次にこの上にN−メトキシメチル化ナイロン3部および
共重合ナイロン3部をメタノール65部、n−ブタノー
ル30部の混合溶媒に溶解した溶液を浸せき法で塗布
し、0.5μmの中間層を形成した。
【0053】次に下記構造式
【0054】
【化19】 とポリビニルブチラール(商品名:エスレックBM2、
積水化学製)2部およびシクロヘキサノン60部をφ1
mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散
したあとメチルエチルケトン100部を加えて電荷発生
層様分散液を調製した。これを浸せき法で塗布し0.3
μmの電荷発生層を形成した。
【0055】次に下記構造式
【0056】
【化20】 電荷輸送材10部および表3の条件1記載の重合体10
部をモノクロロベンゼン30部ジクロロメタン70部の
混合溶媒に溶解した。
【0057】この重合体は所定ビフェノール(0.01
mol)を水酸化ナトリウム(0.8g)塩化テトラメ
チルアンモニウム(1g)を水100mlに溶かし1リ
ットルのミキサー中に投入しこれに1,2−ジクロロエ
タン(30ml)にテレフタル酸塩化物(0.005m
ol)、イソフタル酸塩化物(0.005mol)を溶
かしたものを撹拌しながら投入し10分高速撹拌し2時
間放置後、1,2−ジクロロエタン液を回収しこれに大
量のヘキサンを投入しポリマーとして回収したものであ
る。なお回収後水洗浄、クロロホルム溶解、メタノール
滴下による精製工程を行ったものを用いた。
【0058】この塗料を浸せき法で塗布し120℃2時
間乾燥し18μmの電荷輸送層を形成した。
【0059】次に評価について説明する。
【0060】装置はキヤノン製NP3825を用いた。
作成した電子写真感光体をこの装置で28℃90%RH
下で通紙耐久をおこなった。シーケンスはプリント1枚
ごとに1回停止する間欠モードとした。
【0061】耐久初期と10000枚において電子写真
感光体に対してその表面電位(明部電位)を測定した。
【0062】さらに、測定時に転写帯電機より+150
μAの電流を流し転写をかけた場合の明部電位を測定
し、明部電位(転写なし)−明部電位(転写あり)の値
を転写メモリーとして示した。
【0063】トナーがなくなったならば補給し画像で問
題がでるまで耐久した。
【0064】また、研磨テープを用いたテーパ摩耗試験
機を用い15分摩耗させそのときの重量減少分を測定し
た。
【0065】さらに電子写真感光体の一部に3000l
ux13分間の白色蛍光灯の光をあて10分間放置後明
部電位を測定し、明部電位(照射前)−明部電位(照射
後)の値をフォトメモリー値とした。
【0066】さらにソルベントクラック性は表面に樹脂
を付着させ48時間放置し顕微鏡観察によりソルベント
クラックの有無を観察した。
【0067】その結果を表4に示す。
【0068】次に直接帯電における測定を行った。
【0069】装置はキヤノン性NP3825の帯電部分
を改造し導電ゴムを用いたローラーによる直接帯電方式
に改造した。ローラーには交流電圧として2kVのピー
ク間電圧を1000Hzの周波数で通電した。
【0070】作成した電子写真感光体をこの装置で28
℃90%RH下で通紙耐久をおこなった。シーケンスは
プリント1枚ごとに1回停止する間欠モードとした。
【0071】耐久初期と10000枚において電子写真
感光体の明部電位を測定した。また転写メモリーも同様
に測定した。
【0072】その結果を表5に示す。
【0073】
【表3】 テレフタル酸塩化物とイソフタル酸塩化物の混合比はモ
ル比で1:1とした。
【0074】(実施例2)電荷発生層の電荷発生剤に下
記構造式
【0075】
【化21】 を用いた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作成
し評価した。その結果を表4、5に示す。
【0076】(実施例3)電荷発生層の電荷発生剤に下
記構造式
【0077】
【化22】 を用いた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作成
し評価した。その結果を表4、5に示す。
【0078】(実施例4〜14)電荷輸送層のバインダ
ーに表2の条件2から12のものを用いた以外は実施例
1と同様に電子写真感光体を作成し評価した。その結果
を表4、5に示す。
【0079】
【表4】
【0080】
【表5】 (比較例1〜5)電荷発生層の電荷発生剤ならびに電荷
輸送層のバインダー樹脂に表6、7の条件1〜5のもの
を用いた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作成
し評価した。その結果を表8、9に示す。
【0081】
【表6】
【0082】
【表7】
【0083】
【表8】
【0084】
【表9】 (実施例15)80φ360mmのAlシリンダーを支
持体とし、それに、以下の材料より構成される塗料を支
持体上に浸せき法で塗布し140℃、30分熱硬化して
15μmの導電層を形成した。
【0085】 導電性顔料:SnO2 コート処理硫酸バリウム 10部 抵抗調節用顔料:酸化チタン 2部 バインダー樹脂:フェノール樹脂 6部 レベリング材:シリコーンオイル 0.001部 溶剤:メタノール、メトキシプロパノール0.2/0.8 20部 次にこの上にN−メトキシメチル化ナイロン3部および
共重合ナイロン3部をメタノール65部、n−ブタノー
ル30部の混合溶媒に溶解した溶液を浸せき法で塗布し
0.5μmの中間層を形成した。
【0086】次に下記構造式
【0087】
【化23】 とポリビニルブチラール(商品名:エスレックBM2、
積水化学製)2部およびシクロヘキサノン60部をφ1
mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散
したあとメチルエチルケトン100部を加えて電荷発生
層様分散液を調製した。これを浸せき法で塗布し0.3
μmの電荷発生層を形成した。
【0088】次に下記構造式
【0089】
【化24】 電荷輸送材10部および表10の条件1記載の重合体1
0部をモノクロロベンゼン30部ジクロロメタン70部
の混合溶媒に溶解した。
【0090】この重合体は所定ビフェノール(0.01
mol)を水酸化ナトリウム(0.8g)塩化テトラメ
チルアンモニウム(1g)を水100mlに溶かし1リ
ットルのミキサー中に投入しこれに1,2−ジクロロエ
タン(30ml)にテレフタル酸塩化物(0.005m
ol)、イソフタル酸塩化物(0.005mol)を溶
かしたものを撹拌しながら投入し10分高速撹拌し2時
間放置後、1,2−ジクロロエタン液を回収しこれに大
量のヘキサンを投入しポリマーとして回収したものであ
る。なお回収後水洗浄、クロロホルム溶解、メタノール
滴下による精製工程を行ったものを用いた。
【0091】この塗料を浸せき法で塗布し120℃2時
間乾燥し18μmの電荷輸送層を形成した。
【0092】次に評価について説明する。
【0093】装置はキヤノン製NP3825を用いた。
作成した電子写真感光体をこの装置で28℃90%RH
下で通紙耐久をおこなった。シーケンスはプリント1枚
ごとに1回停止する間欠モードとした。
【0094】耐久初期と10000枚において電子写真
感光体に対してその表面電位(明部電位)を測定した。
【0095】さらに、測定時に転写帯電機より+150
μAの電流を流し転写をかけた場合の明部電位を測定
し、明部電位(転写なし)−明部電位(転写あり)の値
を転写メモリーとして示した。
【0096】トナーがなくなったならば補給し画像で問
題がでるまで耐久した。
【0097】また、研磨テープを用いたテーパ摩耗試験
機を用い15分摩耗させそのときの重量減少分を測定し
た。
【0098】さらに電子写真感光体の一部に3000l
ux13分間の白色蛍光灯の光をあて10分間放置後明
部電位を測定し、明部電位(照射前)−明部電位(照射
後)の値をフォトメモリー値とした。
【0099】さらにソルベントクラック性は表面に樹脂
を付着させ48時間放置し顕微鏡観察によりソルベント
クラックの有無を観察した。
【0100】その結果を表11に示す。
【0101】次に直接帯電における測定を行った。
【0102】装置はキヤノン性NP3825の帯電部分
を改造し導電ゴムを用いたローラーによる直接帯電方式
に改造した。ローラーには交流電圧として2kVのピー
ク間電圧を1000Hzの周波数で通電した。
【0103】作成した電子写真感光体をこの装置で28
℃90%RH下で通紙耐久をおこなった。シーケンスは
プリント1枚ごとに1回停止する間欠モードとした。
【0104】耐久初期と10000枚において電子写真
感光体の明部電位を測定した。また転写メモリーも同様
に測定した。
【0105】その結果を表12示す。
【0106】
【表10】 テレフタル酸塩化物とイソフタル酸塩化物の混合比はモ
ル比で1:1とした。
【0107】(実施例16)電荷発生層の電荷発生剤に
下記構造式
【0108】
【化25】 を用いた以外は実施例15と同様に電子写真感光体を作
成し評価した。その結果を表11、12に示す。
【0109】(実施例17)電荷発生層の電荷発生剤に
下記構造式
【0110】
【化26】 を用いた以外は実施例15と同様に電子写真感光体を作
成し評価した。その結果を表11、12に示す。
【0111】(実施例18〜28)電荷輸送層のバイン
ダーに表10の条件2から12のものを用いた以外は実
施例15と同様に電子写真感光体を作成し評価した。そ
の結果を表11、12に示す。
【0112】
【表11】
【0113】
【表12】 (比較例6〜10)電荷発生層の電荷発生剤ならびに電
荷輸送層のバインダー樹脂に表13、14の条件1〜5
のものを用いた以外は実施例15と同様に電子写真感光
体を作成し評価した。その結果を表15、16に示す。
【0114】
【表13】
【0115】
【表14】
【0116】
【表15】
【0117】
【表16】
【0118】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、機械的強度
を損なうことなく優れた耐ソルベントクラック性を有
し、高感度でありかつ耐久による繰り返し特性に優れ、
フォトメモリー、転写メモリーが小さく、さらに交流電
圧を印加した直接帯電でも繰り返し特性に優れた製造が
容易な電子写真感光体を提供することが可能となった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも導電性支持体、感光層を有す
    る電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面層
    が、下記式(1) 【化1】 (式(1)中のXは−CR3 4 −(ただしR3 および
    4 は各々独立に水素原子、トリフルオロメチル基、炭
    素数1〜6のアルキル基、または炭素数6〜12のアリ
    ール基である)、置換されてもよい炭素数5〜11の
    1,1−シクロアルキレン基、炭素数2〜10のα,ω
    −アルキレン基、単結合、−O−、−S−、−SO−、
    または−SO2 −である。また、R1 〜R2 は各々独立
    に水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル
    基、アリール、アルキレン基であり、aおよびbは各々
    独立に0〜4の整数である。)で示される構成単位を有
    する重合体を含有し、前記感光層中の電荷発生物質とし
    て、下記式(2) 【化2】 〔式(2)中の、CP1 ,CP2 は、各々独立して、下
    記一般式(3),(4)または(5)を表わす。) 【化3】 (式中、R1 は飽和もしくは不飽和のアルキル基または
    アリール基を表わし、これらは、置換基を有していても
    よい。) 【化4】 (式中、Qは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素
    の2価の基、または置換基を有していてもよい複素環の
    2価の基を表わす。) 【化5】 (式中、R2 ,R3 は、各々独立して、水素原子、アル
    キル基、アリール基、または、複素環基を表わし、これ
    らは置換基を有していてもよく、R2 とR3 は互いに結
    合して環を形成していてもよい。Yはベンゼン環と縮合
    して、芳香族炭化水素環または複素環となるのに要する
    2価の基を表わす。)、または下記式(6) 【化6】 (式中、Yは水素、ハロゲン原子、アルキル基、アルコ
    キシ基、Zは−CONH−Ar、−CONHN=CH−
    Ar、を示す。Arは置換基を有するフェニル基を表
    す。)で示される、アゾ系化合物を含有することを特徴
    とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 式(1)で示される構成単位を有する重
    合体が下記構造(7)である請求項1に記載の電子写真
    感光体。 【化7】
  3. 【請求項3】 式(2)で示されるアゾ系化合物が、下
    記構造(8)、(9)、(10)または(11)で示さ
    れるビス−アゾ化合物である請求項1または2に記載の
    電子写真感光体。 【化8】
  4. 【請求項4】 式(6)で示されるアゾ系化合物が、下
    記構造(12)、(13)または(14)で示されるビ
    ス−アゾ化合物である請求項1または2に記載の電子写
    真感光体。 【化9】
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