JPH11202231A - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

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JPH11202231A
JPH11202231A JP10006692A JP669298A JPH11202231A JP H11202231 A JPH11202231 A JP H11202231A JP 10006692 A JP10006692 A JP 10006692A JP 669298 A JP669298 A JP 669298A JP H11202231 A JPH11202231 A JP H11202231A
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JP
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optical
light beam
incident
scanning
light
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Withdrawn
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JP10006692A
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English (en)
Inventor
Koji Maruyama
耕司 丸山
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走査線のボウの発生が抑えられた、小型かつ
低コストの光走査装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 この光走査装置100は、光ビームを出
射する半導体レーザアレイ111、光ビームを集光する
コリメータレンズ112、光ビームを平行光にするシリ
ンドリカルレンズ113、光ビームを偏向ポリゴンミラ
ー114、光ビームを感光体101に導くfθレンズ1
15、入射面117aが平面として形成され反射面がシ
リンドリカル面として形成された光学部材117を備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、電子写真
方式の画像形成装置などに用いられる、光ビームにより
被走査体を走査する光走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー複写機やカラープリンタなどの電
子写真方式のカラー画像形成装置として、記録紙や中間
転写ベルトなどの転写媒体の移動方向に並列に配列され
た複数の感光体ドラム上にそれぞれ異なる色の画像を形
成し、これらの画像を、移動する転写媒体に順次重ね合
わせるようにして転写することによりカラー画像を形成
する、いわゆるタンデム型のカラー画像形成装置が広く
知られている。
【0003】図8は、従来のタンデム型カラー画像形成
装置の一般的な構成を示す図である。このカラー画像形
成装置には、記録紙6を矢印A方向に搬送する搬送ベル
ト7、記録紙6の搬送方向に並列に配置された、それぞ
れY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、B
K(ブラック)のトナー像が形成される感光体ドラム1
a,1b,1c,1d、感光体ドラム1a,1b,1
c,1d表面をレーザビームで走査して上記の各色に対
応する静電潜像を形成する光走査装置3a,3b,3
c,3d、レーザビームを感光体ドラム1a,1b,1
c,1dに導くシリンドリカルミラー4a,4b,4
c,4d、感光体ドラム1a,1b,1c,1dを一様
に帯電する一次帯電器2a,2b,2c,2d、感光体
ドラム1a,1b,1c,1d上の静電潜像を現像して
トナー像を形成する現像器5a,5b,5c,5d、感
光体ドラム1a,1b,1c,1d上の残留トナーを清
掃するクリーナ8a,8b,8c,8d、および記録紙
6上に転写されたトナー像を定着する定着ロール9が備
えられている。
【0004】このカラー画像形成装置では、R(レッ
ド)、G(グリーン)、B(ブルー)のカラーデータに
所定の処理を施して得られた画像データに基づいて変調
されたY、M、C、BKの各レーザビームがそれぞれの
光走査装置3a,3b,3c,3dから出射される。光
走査装置3a,3b,3c,3dから出射されたレーザ
ビームはシリンドリカルミラー4a,4b,4c,4d
に導かれて感光体ドラム1a,1b,1c,1dに照射
される。感光体ドラム1a,1b,1c,1dの表面は
予め一次帯電器2a,2b,2c,2dにより一様に帯
電されており、その面にレーザビームによる光走査が行
われて静電潜像が形成される。感光体ドラム1a,1
b,1c,1d上に形成された静電潜像は、現像器5
a,5b,5c,5dによりY,M,C,BKの各色の
トナーで現像され、感光体ドラム1a,1b,1c,1
d上に各色のトナー像が形成される。これらのトナー像
は搬送ベルト7により搬送される記録紙6上に順次重ね
合わされるように転写されて、記録紙6上に4色の多色
トナー像が形成され、この多色トナー像が定着ロール9
による定着処理を受けてカラー画像が形成される。感光
体ドラム1a,1b,1c,1d上に残留したトナーは
クリーナ8a,8b,8c,8dにより除去される。
【0005】図9は、従来の光走査装置の概要図であ
る。図9(a)に示すように、この光走査装置3には、
発光時間制御回路10、レーザダイオード11、コリメ
ータレンズ12、シリンドリカルレンズ13、ポリゴン
ミラー14、およびfθレンズ15が備えられている。
発光時間制御回路10から、画像データに基づいて変調
された画像信号がレーザダイオード11に出力される
と、レーザダイオード11からはレーザビームが出射さ
れる。レーザビームはコリメータレンズ12で集光さ
れ、シリンドリカルレンズ13で平行光とされ、ポリゴ
ンミラー14で反射偏向される。fθレンズ15は、偏
向されたレーザビームを主走査方向に収束させて感光体
ドラム1の露光ライン上を等速度で走査する働きをす
る。fθレンズ15を通過したレーザビームはシリンド
リカルミラー4により感光体ドラム1面上にレーザビー
ムを結像する。
【0006】図9(b)に示すように、シリンドリカル
ミラー4は、主走査方向に延びる直方体状のガラス部材
の一面4sを凹の円筒面状に研磨し、その上にアルミニ
ウムなどの高反射率を持つ金属を蒸着したものが用いら
れる。さらに、その上に反射率を高めるためのコーティ
ング処理を施したものが用いられることもある。図8に
示したカラー画像形成装置には、図9に示したような構
成を有する、Y,M,C,BKの4色にそれぞれ対応す
る光走査装置3a,3b,3c,3dが備えられてい
る。
【0007】ところで、このような従来のタンデム型の
カラー画像形成装置では、複数の感光体ドラムに、それ
ぞれ対応する光走査装置が備えられているため、画像形
成装置が大型化すると共に高コストになりやすいという
問題がある。そこで、カラー画像形成装置の低コスト化
および高速化を図るために、近年では、ポリゴンミラー
に入射する光束の幅がポリゴンミラーの1反射面の幅よ
りも広いオーバーフィルド光学系を採用したカラー画像
形成装置が普及してきている。オーバーフィルド光学系
については、例えば、米国特許第4,941,721号
公報にその技術内容が詳しく開示されている。しかし、
オーバーフィルド光学系においては、光量分布の補正を
し易くするために、ポリゴンミラーに対して走査中心位
置の方向からレーザビームを入射する方式を採用してい
るものが多く、その結果、ポリゴンミラーに入射された
レーザービームのうち、ポリゴンミラー回転軸に対して
斜めに入射されたレーザービームの走査線には、いわゆ
るボウ(BOW)と呼ばれる弓状に湾曲した走査線歪が
発生してしまう。
【0008】図10は、従来の光走査装置により発生す
る走査線歪を示す図である。また、図11は、図10に
示した4色分の走査線を重ねて示した図である。図10
には、図8に示したカラー画像形成装置の感光体ドラム
1a,1b,1c,1d上に形成されたY,M,C,B
Kの各走査線に発生したボウが示されている。
【0009】このようなボウが発生してしまうと、図1
1に示すように、各色の画像の書き出しタイミングなど
を制御して、できるかぎり4色分の走査線を重ねるよう
にしても各色の走査線は完全には重ならず副走査方向に
ずれてしまう。このように副走査方向にずれた状態で各
感光体ドラムに光走査が行われると各色間に色ずれが生
じる。副走査方向の色ずれの点から、走査線のボウに許
容されるずれの量は僅かに50μm程度である。
【0010】なお、ここでは、ボウの量は、(主走査中
心位置での副走査方向座標)−{(主走査開始位置での
副走査方向座標)+(主走査終了位置での副走査方向座
標)}/2により定義している。副走査方向の座標は、
感光体ドラム表面が移動する方向を正としている。な
お、図10および図11は、説明の都合上走査線の歪が
実際より誇張して描かれている。
【0011】このような、走査線のボウの発生を抑える
ための技術として、最近は、複数の感光体ドラムを露光
する複数本のレーザビームに関する光学部品を共通化す
ることによって小型化および低コスト化を図った光走査
装置が提案されている。図12は、光学部品が共通化さ
れた光走査装置の概略構成図である。この光走査装置2
0は、半導体レーザアレイ25、コリメータレンズ2
6、シリンドリカルレンズ27、反射ミラー28、ポリ
ゴンミラー29、fθレンズ30、分離多面鏡31、シ
リンドリカルミラー32a,32b,32c,32dに
より構成されており、半導体レーザアレイ25からfθ
レンズ30までの光学部品が共通化されている。
【0012】この光走査装置20では、半導体レーザア
レイ25から、Y,M,C,BKの画像データに基づい
て変調された4本のレーザビームが出射されると、4本
のレーザビームは、コリメータレンズ26およびシリン
ドリカルレンズ27により4本のレーザビームの間隔を
副走査方向に所定の倍率に拡大され、反射ミラー28に
より反射されてポリゴンミラー29により共通に反射偏
向される。fθレンズ30は、反射偏向した4本の偏向
ビームをそれぞれ主走査方向に集光して感光体ドラム2
4a,24b,24c,24d上の各露光ライン上を等
速度で主走査させる働きをする。fθレンズ30を通過
した4本のレーザビームは分離多面鏡31に入射する。
分離多面鏡31は4面の互いに角度の異なる入射面を有
するミラーであり、4本のレーザビームを感光体ドラム
24a,24b,24c,24dの配列位置に応じた方
向に分離して反射する。分離多面鏡31で分離、反射さ
れた4本のレーザビームはそれぞれシリンドリカルミラ
ー32a,32b,32c,32dにより副走査方向に
集束された後、感光体ドラム24a,24b,24c,
24d上に結像する。このシリンドリカルミラー32
a,32b,32c,32dは、図9(b)に示した凹
のシリンドリカル鏡面4sを有するシリンドリカルミラ
ー4と同様のものである。こうして、4本のレーザビー
ムはそれぞれの色に対応する、予め一次帯電されて回転
する感光体ドラム24a,24b,24c,24d表面
を露光して、感光体ドラム24a,24b,24c,2
4d表面にそれぞれの色に対応する静電潜像を形成す
る。
【0013】この方式の光走査装置では、光学部品が共
通化され、画像形成装置を小型化および低コスト化する
ことが可能である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方式の光
走査装置では、4本のレーザビームのうち、共通化され
た光学系の光軸を通すことのできるレーザビームは1本
のみであり、残りのレーザビームは光学系の光軸を外れ
た光路を通さざるを得ないため、歪曲収差により走査線
のボウによる色ずれが生じてカラー画像の画質を低下さ
せるという問題の解決にはならない。
【0015】この問題を解決するために、特開平6−2
86226号公報には、レーザビームの光軸に対して斜
めに配置した平行平板ガラスを用いて走査線のボウを補
正する方法が開示されている。図13は、レーザビーム
の光軸に対して斜めに配置した平行平板ガラスを用いる
ボウ補正方法を示す斜視図(a)および側面図(b)で
ある。
【0016】図13に示すように、走査光Lが平行平板
ガラスGに対して所定の入射角φで入射されると、平行
平板ガラスGの入射面G1から出射面G2までの走査光
Lの光路の長さが走査角度により異なるため、平行平板
ガラスG内での走査光の屈折の度合いが異なり、像面F
に形成される走査線は弓状に湾曲する。上記の補正方法
は、この原理を利用して走査線のボウを相殺しようとい
うものである。
【0017】しかしながら、4本のレーザビームの光路
中に上記のような平行平板ガラスを設置するスペースを
確保することは画像形成装置の小型化を図るためには不
利である上、4枚の平行平板ガラスをそれぞれ独立に支
持するための部品点数の増加が避けられず、画像形成装
置の小型化、低コスト化の障害になる。本発明は、上記
の事情に鑑み、走査線のボウの発生が抑えられた、小型
かつ低コストの光走査装置を提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の第1の光走査装置は、光ビームにより所定の被走
査体を走査する光走査装置において、光ビームを出射す
る光源と、上記光源から出射された光ビームを繰り返し
偏向する偏向光学系と、上記偏向光学系により偏向され
た光ビームにより所定の被走査体が繰り返し走査される
ように、上記偏向光学系により偏向された光ビームを上
記被走査体に導く走査光学系とを備え、上記走査光学系
が、光ビームの偏向方向に延び、上記光ビームが入射す
る入射面に対する裏面に鏡面が形成され、上記入射面か
ら入射した光ビームが上記裏面で反射して、上記入射面
から、光ビームの入射方向とは異なる方向に出射する光
学部材であって、上記入射面および上記裏面のうちの少
なくとも一方の面が光ビームの偏向方向に対し直角の方
向に曲率を有するシリンドリカル面である光学部材を備
えてなることを特徴とする。
【0019】また、上記の目的を達成する本発明の第2
の光走査装置は、複数本の光ビームそれぞれにより複数
の被走査体それぞれを走査する光走査装置において、複
数本の光ビームを出射する光源と、上記光源から出射さ
れた複数本の光ビームを共通に偏向する偏向光学系と、
上記偏向光学系により共通に偏向された複数本の光ビー
ムを相互に分離して分離された光ビームそれぞれにより
複数の被走査体それぞれが繰り返し走査されるように、
上記複数本の光ビームそれぞれを上記複数の被走査体そ
れぞれに導く走査光学系とを備え、上記走査光学系が、
光ビームの偏向方向に延び、上記光ビームが入射する入
射面に対する裏面に鏡面が形成され、上記入射面から入
射した光ビームが上記裏面で反射して上記入射面から、
光ビームの入射方向とは異なる方向に出射する光学部材
であって、上記入射面および上記裏面のうちの少なくと
も一方の面が光ビームの偏向方向に対し直角の方向に曲
率を有するシリンドリカル面である光学部材を、上記複
数本の光ビームそれぞれに対応して複数本備えられてな
ることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明の第1の光走査装置に関する
実施形態を示す概略構成図である。図1に示すように、
この光走査装置100は、光ビームを出射する光源(半
導体レーザアレイ111)と、光源から出射されコリメ
ータレンズ112で集光されシリンドリカルレンズ11
3で平行光とされた光ビームを繰り返し偏向する偏向光
学系(ポリゴンミラー114)と、偏向光学系により偏
向された光ビームにより所定の被走査体が繰り返し走査
されるように、偏向された光ビームを被走査体に導く走
査光学系とを備えている。
【0021】この走査光学系には、fθレンズ115の
ほかに、光ビームの偏向方向に延び、光ビームが入射す
る入射面117aに対する裏面117bに鏡面が形成さ
れ、入射面から入射した光ビームが裏面で反射して、入
射面117aから、光ビームの入射方向とは異なる方向
に出射する光学部材117が備えられている。この光学
部材117は、入射面117aおよび裏面117bのう
ちの少なくとも一方の面が光ビームの偏向方向に対し直
角の方向に曲率を有するシリンドリカル面として構成さ
れている。
【0022】このように、本実施形態の光走査装置10
0は、図8および図9に示した光走査装置3におけるシ
リンドリカルミラー4とは構造の異なる光学部材117
が配備されており、それ以外の構成要素はほぼ同様であ
る。なお、本実施形態の光走査装置100では、ポリゴ
ンミラー114に入射する光束の幅(1/e2 幅)がポ
リゴンミラー114の1反射面の幅よりも広い、いわゆ
るオーバーフィルド光学系が採用されている。
【0023】次に、光学部材117について説明する。
図2は、第1の実施形態の光走査装置に用いられる光学
部材の斜視図である。図2に示すように、この光学部材
117は、210mm×15mm×10mmの直方体の
ガラス部材であり、この直方体の210mm×15mm
の面のうちの、光ビームが入射する入射面として用いら
れる面117aは平面に研磨され、反射防止膜が形成さ
れてある。
【0024】この入射面117aに対する裏面117b
は反射面として用いられる。この反射面117bには鏡
面が形成され、入射面117aから入射した光ビームが
反射面117bで反射して、入射面117aから、光ビ
ームの入射方向とは異なる方向に出射される。この反射
面117bに形成される鏡面は、光ビームの偏向方向に
対し直角の方向に曲率を有するシリンドリカル面として
形成されている。すなわち、反射面117bは、凸の円
柱面状に研磨され、その上にアルミニウムが一様に蒸着
されて鏡面を形成している。
【0025】このように、内面反射型のシリンドリカル
ミラーというべき構成を有する光学部材117は、図1
に示すように、fθレンズ115から出射されるレーザ
光が入射角φで入射されるような向きに配置される。レ
ーザビームはこの光学部材117の入射面117aから
入射し、シリンドリカル面状の反射面117bで反射さ
れ、再び入射面117aから出射して感光体ドラム10
1面上に結像する。この内面反射シリンドリカルミラー
型の光学部材117を用いることにより、図13に示し
た平行平面ガラスと同様に、走査線のボウを補正するこ
とができる。
【0026】光学部材117に同一の屈折率のガラスを
使用した場合、入射角φ一定の条件下ではボウ補正の効
果は、使用したガラスの厚さに依存する。図3は、第1
の実施形態の光学部材のガラス厚さとボウ補正効果の大
きさを示すグラフである。本実施形態の光走査装置にお
ける内面反射シリンドリカルミラー型の光学部材117
の代わりに、従来のシリンドリカルミラー104(図9
参照)を用いた場合には60μmのボウが発生するが、
厚さ10mmのガラスを用いて構成した本実施形態の内
面反射シリンドリカルミラー型光学部材117を用いる
ことにより、入射角φ=15゜の場合でも、約50μm
のボウ補正効果があり、60μmのボウを発生する光学
系のボウを10μmにまで減少させることができる。
【0027】本発明の内面反射シリンドリカルミラー型
の光学部材の場合には、レーザビームは、ガラス内を往
復するので、単一の平行平面ガラスを用いる場合に比べ
て、ガラス厚が約1/2で済むという利点を有してい
る。さらに、従来のシリンドリカルミラーの厚さが一般
に10mm〜15mmであることを考えると、従来のシ
リンドリカルミラー用の保持機構を用いて光学部材11
7を保持することができるので、新たな光学素子保持機
構を設ける必要がない。
【0028】なお、上記実施形態では、光学部材117
用のガラスはレーザビームの入射面117aは平面、裏
面側の反射面117bが凸のシリンドリカル面として形
成されているが、光学部材の入射面および反射面の形状
の組合わせはこれに限られるものではなく、例えば、入
射面をシリンドリカル面とし反射面を平面として形成し
てもよい。これは、シリンドリカルミラー型の光学部材
とする代わりにシリンドリカルレンズ型の光学部材とす
ることに相当する。あるいは、入射面および反射面とも
にシリンドリカル面として形成しても同様の効果を得る
ことができる。
【0029】なお、シリンドリカル面の曲率を、円柱面
ではない2次の曲面あるいはさらに高次の曲面とするこ
とにより種々の光学収差を補正するように設計すること
もできる。次に本発明の第2の光走査装置の実施形態に
ついて説明する。図4は、本発明の第2の光走査装置に
関する実施形態を示す概略構成図である。
【0030】図4に示すように、この光走査装置200
は、図12に示した、従来の、光学部品を共通化した光
走査装置20と類似の構成を有しており、半導体レーザ
アレイ225からfθレンズ230までの光学部品が共
通化されている。この光走査装置200と図12に示し
た光走査装置20との相違点は、図12に示した光走査
装置20におけるシリンドリカルミラー32a,32
b,32c,32dの代わりに、本実施形態の光走査装
置200には内面反射シリンドリカルミラー型の光学部
材232a,232b,232c,232dが備えられ
ている点である。
【0031】図4における半導体レーザアレイ225、
コリメータレンズ226、シリンドリカルレンズ22
7、反射ミラー228、ポリゴンミラー229、fθレ
ンズ230などは、図12における半導体レーザアレイ
25、コリメータレンズ26、シリンドリカルレンズ2
7、反射ミラー28、ポリゴンミラー29、fθレンズ
30などとほぼ同様である。
【0032】この光走査装置200の最大の目的は、4
本のレーザビーム41a,41b,41c,41d間の
相対位置変動を最小限に抑えて色ずれをなくすことであ
るが、4本のレーザビーム41a,41b,41c,4
1dが始めから大きなボウを持っていたのでは全走査領
域において色ずれをなくすことは難しい。そこで、本実
施形態では、ポリゴンミラー229に至る光学系が副走
査方向に関してアフォーカル系になっており、コリメー
タレンズ226とシリンドリカルレンズ227によりレ
ーザダイオードアレイ225からの4本のレーザビーム
41a,41b,41c,41dの間隔を副走査方向に
所定の倍率で拡大し、ポリゴンミラー229で反射・偏
向された4本のレーザビームの間隔を、さらに副走査方
向にアフォーカル系となっているfθレンズ230で拡
大し、分離多面鏡231により分離して、4本のシリン
ドリカルミラー232a,232b,232c,232
dにより各感光体ドラム1a,1b,1c,1dの表面
に結像させる構成となっている。fθレンズ230を副
走査方向に関してアフォーカル系にするのは、ポリゴン
ミラー229の厚さをできるだけ薄くするためである。
ポリゴンミラー229の厚さを薄くするのは、ポリゴン
ミラー229単体のコスト低減、風切音による騒音防
止、トルク減少によるモータの低電力化などが目的であ
る。fθレンズ230は主走査方向に感光体ドラム上に
結像させつつ等速で走査する役割も有しているため、当
然、主走査方向と副走査方向でレンズ面の曲率の異なる
アナモルフィックレンズ系となる。
【0033】また、本実施形態における分離多面鏡23
1としては、次に説明するような分離多面鏡が用いられ
る。図5は、図4に示した光走査装置に用いられる分離
多面鏡の断面図の例である。図5(a)に示すように、
この分離多面鏡231はレーザビーム41a,41b,
41c,41dそれぞれが光軸35を横切る方向に反射
されるような角度に形成された4つの反射面42a,4
2b,42c,42dを有する凹型の鏡に形成されてい
る。これは、内面反射型シリンドリカルミラーによるボ
ウの補正効果を得るために、内面反射型シリンドリカル
ミラーに入射する走査線が適切な向きに湾曲したボウを
持つようにするためである。しかし、ボウの向きは分離
多面鏡231に至る光学系に依存して異なる場合があ
り、その場合は、内面反射型シリンドリカルミラーでは
ボウを補正するどころか増大させてしまうことがある。
その場合は、図5(b)に示すような凸型の分離多面鏡
231’を用いなければならない。
【0034】次に、本実施形態の光走査装置200によ
る実験結果について説明する。図4に示した光走査装置
200では、ポリゴンミラー229入射前の4本のレー
ザビームの副走査方向の間隔は2.0mm、fθレンズ
230通過後の4本のレーザビームの副走査方向の間隔
は3.0mmである。このとき、ポリゴンミラー229
により走査偏向されたレーザビームが副走査方向に曲率
を持つfθレンズ230に入射するため、ボウが発生す
る。
【0035】図6は、内面反射シリンドリカルミラー型
の光学部材によるボウの補正効果を従来例ち比較して示
した図である。図6(a)に示すように、比較例として
の従来型のシリンドリカルミラーを用いた場合は、外側
の走査線BKおよび走査線Yの間には116μmのずれ
が生じており、内側の走査線Cおよび走査線Mの間にも
55μmのずれが生じている。
【0036】これに対して、図6(b)に示すように、
厚さ10mmの本実施形態の内面反射シリンドリカルミ
ラー型の光学部材232a,232b,232c,23
2dを用いた場合は、外側および内側の走査線間のずれ
はそれぞれ18μmおよび6μmにまで低減されてい
る。このように、本実施形態の内面反射シリンドリカル
ミラー型の光学部材232a,232b,232c,2
32dを用いることにより、レーザビームの走査線歪が
補正されてボウの大きさが低減される。
【0037】次に、内面反射シリンドリカルミラー型光
学部材のガラス厚さとボウの大きさの関係について説明
する。図7は、本発明の光学部材のガラス厚さとボウの
大きさとの関係を示すグラフである。図7に示すよう
に、本発明の光学部材により、外側の走査線のボウがほ
ぼ打ち消されるのはガラスの厚さが約10mmのときで
あり、内側の走査線のボウがほぼ打ち消されるのはガラ
スの厚さが約15mmのときである。しかし、ボウとし
て許容される量が50μm程度であることや厚さの異な
る2種類のガラスを用意するコストを考えると、10m
m厚のミラーを用いれば十分である。
【0038】なお、以上説明した本発明の第2の光走査
装置においても、本発明の第1の光走査装置におけると
同様、光学部材の入射面および反射面の形状の組合わせ
は、入射面および反射面を平面、シリンドリカル面のい
ずれとしてもよく、あるいは、入射面および反射面とも
にシリンドリカル面として形成してもよい。さらに、シ
リンドリカル面の曲率を、円柱面ではない2次の曲面あ
るいはさらに高次の曲面とすることにより種々の光学収
差を補正するように設計してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の光
走査装置によれば、内面反射シリンドリカルミラー型、
あるいは内面反射シリンドリカルレンズを用いることに
より、走査線の歪曲収差を補正して出力カラー画像の画
質を向上させることができる。また、本発明の第2の光
走査装置によれば、複数の感光体ドラムを露光する複数
本のレーザビームに関する光学部品を共通化した光走査
装置に内面反射シリンドリカルミラー型、あるいは内面
反射シリンドリカルレンズを用いることにより、走査線
の歪曲収差を補正し、4本のレーザビームの走査線間の
ずれをなくし、すなわち色ずれを抑え、出力カラー画像
の画質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の光走査装置に関する実施形態を
示す概略構成図である。
【図2】第1の実施形態の光走査装置に用いられる光学
部材の斜視図である。
【図3】第1の実施形態の光学部材のガラス厚さとボウ
補正効果の大きさを示すグラフである。
【図4】本発明の第2の光走査装置に関する実施形態を
示す概略構成図である。
【図5】図4に示した光走査装置に用いられる分離多面
鏡の断面図の例である。
【図6】内面反射シリンドリカルミラー型の光学部材に
よるボウの補正効果を従来例と比較して示した図であ
る。
【図7】本発明の光学部材のガラス厚さとボウの大きさ
との関係を示すグラフである。
【図8】従来のタンデム型カラー画像形成装置の一般的
な構成を示す図である。
【図9】従来の光走査装置の概要図である。
【図10】従来の光走査装置により発生する走査線歪を
示す図である。
【図11】図10に示した4色分の走査線を重ねて示し
た図である。
【図12】光学部品が共通化された光走査装置の概略構
成図である。
【図13】レーザビームの光軸に対して斜めに配置した
平行平板ガラスを用いるボウ補正方法を示す斜視図
(a)および側面図(b)である。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d 感光体ドラム 2a,2b,2c,2d 一次帯電器 3,3a,3b,3c,3d 光走査装置 4,4a,4b,4c,4d シリンドリカルミラー 4s シリンドリカル鏡面 5a,5b,5c,5d 現像器 6 記録紙 7 搬送ベルト 8a,8b,8c,8d クリーナ 9 定着ロール 10 発光時間制御回路 11 レーザダイオード 12 コリメータレンズ 13 シリンドリカルレンズ 14 ポリゴンミラー 15 fθレンズ 20 光走査装置 24a,24b,24c,24d 感光体ドラム 25 半導体レーザアレイ 26 コリメータレンズ 27 シリンドリカルレンズ 28 反射ミラー 29 ポリゴンミラー 30 fθレンズ 31 分離多面鏡 32a,32b,32c,32d シリンドリカルミ
ラー 35 光軸 41a,41b,41c,41d レーザビーム 42a,42b,42c,42d 反射面 100 光走査装置 101 感光体ドラム 111 半導体レーザアレイ 112 コリメータレンズ 113 シリンドリカルレンズ 114 ポリゴンミラー 115 fθレンズ 117 光学部材 117a 入射面 117b 反射面 200 光走査装置 225 半導体レーザアレイ 226 コリメータレンズ 227 シリンドリカルレンズ 228 反射ミラー 229 ポリゴンミラー 230 fθレンズ 231 分離多面鏡 232a,232b,232c,232d 光学部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームにより所定の被走査体を走査す
    る光走査装置において、 光ビームを出射する光源と、 前記光源から出射された光ビームを繰り返し偏向する偏
    向光学系と、 前記偏向光学系により偏向された光ビームにより所定の
    被走査体が繰り返し走査されるように、該偏向光学系に
    より偏向された光ビームを該被走査体に導く走査光学系
    とを備え、 該走査光学系が、光ビームの偏向方向に延び、該光ビー
    ムが入射する入射面に対する裏面に鏡面が形成され、該
    入射面から入射した光ビームが該裏面で反射して、該入
    射面から、光ビームの入射方向とは異なる方向に出射す
    る光学部材であって、該入射面および該裏面のうちの少
    なくとも一方の面が光ビームの偏向方向に対し直角の方
    向に曲率を有するシリンドリカル面である光学部材を備
    えてなることを特徴とする光走査装置。
  2. 【請求項2】 複数本の光ビームそれぞれにより複数の
    被走査体それぞれを走査する光走査装置において、 複数本の光ビームを出射する光源と、 前記光源から出射された複数本の光ビームを共通に偏向
    する偏向光学系と、 前記偏向光学系により共通に偏向された複数本の光ビー
    ムを相互に分離して分離された光ビームそれぞれにより
    複数の被走査体それぞれが繰り返し走査されるように、
    該複数本の光ビームそれぞれを該複数の被走査体それぞ
    れに導く走査光学系とを備え、 該走査光学系が、光ビームの偏向方向に延び、該光ビー
    ムが入射する入射面に対する裏面に鏡面が形成され、該
    入射面から入射した光ビームが該裏面で反射して、該入
    射面から、光ビームの入射方向とは異なる方向に出射す
    る光学部材であって、該入射面および該裏面のうちの少
    なくとも一方の面が光ビームの偏向方向に対し直角の方
    向に曲率を有するシリンドリカル面である光学部材を、
    前記複数本の光ビームそれぞれに対応して複数本備えて
    なることを特徴とする光走査装置。
  3. 【請求項3】 前記走査光学系が光学部材として、前記
    入射面および前記裏面のうちの一方の面が光ビームの偏
    向方向に対し直角の方向に曲率を有するシリンドリカル
    面であり、他方の面が平面である光学部材を備えたもの
    であることを特徴とする請求項1又は2記載の光走査装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006091879A (ja) * 2005-09-16 2006-04-06 Fuji Xerox Co Ltd 光走査装置
JP2010134010A (ja) * 2008-12-02 2010-06-17 Fuji Xerox Co Ltd 光走査装置及び画像形成装置

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JP2006091879A (ja) * 2005-09-16 2006-04-06 Fuji Xerox Co Ltd 光走査装置
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