JPH11201567A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JPH11201567A
JPH11201567A JP445698A JP445698A JPH11201567A JP H11201567 A JPH11201567 A JP H11201567A JP 445698 A JP445698 A JP 445698A JP 445698 A JP445698 A JP 445698A JP H11201567 A JPH11201567 A JP H11201567A
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refrigerant
oil
refrigerating machine
compressor
machine oil
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JP445698A
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English (en)
Inventor
Takashi Sasaki
孝 佐々木
Yoshihiro Sumida
嘉裕 隅田
Toshiaki Yamaguchi
敏明 山口
Noriaki Matsunaga
訓明 松永
Katsuyuki Kawasaki
勝行 川崎
Takeshi Sugimoto
猛 杉本
Hiroyuki Morimoto
裕之 森本
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒に僅かに溶解する冷凍機油を使用した場
合、運転条件や負荷条件が変化し、また液冷媒のみが流
れる液配管が存在する場合に、圧縮機から吐出された冷
凍機油が圧縮機へ還流され難くなり、圧縮機内で潤滑不
良の生じる虞れがあった。 【解決手段】 圧縮機1、凝縮器3、減圧装置5、蒸発
器7を順次介装して冷媒を循環させる冷媒回路と、冷媒
に対して相互溶解性が非常に小さい冷凍機油を用いた冷
凍装置において、冷媒回路を循環する冷凍機油の含有量
を、液冷媒への冷凍機油の溶解率以下とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷媒に対して相互
溶解性が非常に小さい冷凍機油を用いた冷凍装置に関
し、さらに詳しくは、圧縮機から冷媒回路内に吐出され
る冷凍機油の圧縮機への油戻りを改良した冷凍装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】冷凍装置では、圧縮機の正常な潤滑およ
びシールを行うための冷凍機油を、圧縮機内の底部に貯
留する。この冷凍機油は、冷媒と共に圧縮機から吐出さ
れる。ところで、近年、オゾン層破壊等の環境汚染の問
題から、従来、冷蔵庫等の冷凍装置に冷媒として用いら
れていたフロン12等が規制の対象となり、それに代わ
り、オゾンとの反応性のないハイドロフルオロカーボン
(HFC)が代替え冷媒として有力視されている。
【0003】ハイドロフルオロカーボンを用いる冷凍装
置としては、例えば特開平5−157379号公報に開
示される図8に示す従来の冷凍装置がある。図におい
て、1は圧縮機、3は凝縮機、5は減圧機である毛細
管、7は蒸発器であり、これらは液配管9、吸入配管1
1によって直列に接続されて冷凍サイクルを構成してい
る。また、13は毛細管5と圧縮機1の吸入配管11と
の間で熱交換する熱交換器である。
【0004】この冷凍装置には、ハイドロフルオロカー
ボンであるHFC134a冷媒が用いられている。ま
た、冷凍機油としては、アルキルベンゼン油が用いられ
ている。アルキルベンゼン油は、HFC134aに対し
て相互溶解性が非常に小さいものの、圧縮機1内の摺動
部に対する潤滑性に優れる。
【0005】このように構成された従来の冷凍装置の動
作を、図9に示した圧力−エンタルピー線図を用いて説
明する。圧縮機1で圧縮された高温高圧の冷媒蒸気(図
中A点)は、凝縮器3に吐出される。この際、圧縮機1
の潤滑に用いられた冷凍機油は、その大部分が圧縮機1
の底部に戻るが、一部が冷媒と共に冷媒回路へ吐出され
る。
【0006】吐出された冷媒蒸気は、凝縮器3で凝縮さ
れて乾き度0.1程度の気液二相冷媒となり(図中B
点)、毛細管5を介し減圧されて蒸発器7に流入する
(図中C点)。さらに、この冷媒は等圧変化の下で蒸発
器7で蒸発し、圧縮機1に戻り(図中D点)、再び圧縮
される。そして、圧縮機1から冷媒と共に吐出された冷
凍機油は、蒸気冷媒や液冷媒と共に冷媒回路内を循環し
て、再び圧縮機1内に戻る。
【0007】このように、従来の冷凍装置では、運転時
間や負荷条件がほぼ一定であり、冷媒回路を循環する冷
媒流量が十分確保される場合には、冷凍機油は、冷媒と
共に循環し、冷媒回路内の配管や毛細管内に過度に滞留
することなく、圧縮機1へ還流する。
【0008】上述した冷凍装置では、冷凍機油として、
冷媒との相互溶解性が非常に小さいものの圧縮機1内の
摺動部に対する潤滑性、耐磨耗性に優れたアルキルベン
ゼン油を用いているため、冷凍機油を確実に圧縮機1に
戻すことにより、信頼性の高い冷凍機を得ることができ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
冷凍装置は、上述のように構成されているので、運転条
件や負荷条件が大きく変化し、冷媒流量が低下したり、
或いは圧縮器1から吐出される冷凍機油の油量が増加し
た場合には、冷媒回路内に滞留する油量が増加して、圧
縮機1へ還流する油量が低下し、圧縮機1内で冷凍機油
不足による潤滑不良の生じる虞れがあった。
【0010】また、凝縮器3や蒸発器7の伝熱管内に多
量の冷凍機油が滞留すると、冷媒の接触面積および流路
断面積が減少し、或いは熱交換器の伝熱管内が汚れるこ
とにより、伝熱性能が低下したり、圧力損失が増加し、
冷凍機のエネルギー効率が低下するなどの問題があっ
た。
【0011】さらに、凝縮器3の出口部など液冷媒のみ
の流れる配管が長く存在する冷凍装置に、冷媒との相互
溶解性が非常に小さい冷凍機油を用いると、液冷媒から
分離した冷凍機油が液冷媒により十分に搬送されず、液
配管での冷凍機油の滞留量が増加して、圧縮機1へ還流
する油量が低下し、この場合においても上述と同様に、
圧縮機1内で冷凍機油不足による潤滑不良の生じる虞れ
があった。
【0012】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、運転条件や負荷条件が変化し、また液冷媒のみが流
れる液配管が存在する場合であっても、圧縮機から吐出
された冷凍機油を確実に圧縮機へ還流し、且つエネルギ
ー効率を十分に高めることのできる冷凍装置を得ること
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明に係る冷凍装置は、圧縮機、凝縮器、減圧
装置、蒸発器を順次介装して冷媒を循環させる冷媒回路
と、前記冷媒に対して相互溶解性が非常に小さい冷凍機
油を用いた冷凍装置において、前記冷媒回路を循環する
前記冷凍機油の含有量を、液冷媒への該冷凍機油の溶解
率以下としたことを特徴とするものである。この冷凍装
置では、冷媒回路を循環する冷凍機油の含有量が、液冷
媒への冷凍機油の溶解率以下となることで、冷媒回路へ
流出した冷凍機油が液冷媒から分離せず、液配管、吸入
配管において冷媒と共に流動して圧縮機への戻りが良好
となる。また、冷媒回路内に冷凍機油が滞留しなくなる
ので、冷凍機油の伝熱面への付着による汚れも軽減され
る。
【0014】つぎの発明に係る冷凍装置は、圧縮機吐出
配管の途中に設けられ該吐出配管内の冷媒から冷凍機油
を分離する油分離器と、該油分離器と前記圧縮機に接続
され分離した前記冷凍機油を前記圧縮機へ戻す細管とを
具備したことを特徴とする。この冷凍装置では、圧縮機
吐出配管に油分離器が設けられることにより、冷媒回路
へ流出する直前の冷媒から冷凍機油が分離され、この分
離された冷凍機油が冷媒回路へ流出することなく圧縮機
へ戻されることにより、油上がり量が増大した場合であ
っても、冷媒回路へ流出する冷凍機油が、液冷媒への溶
解率以下となる。
【0015】つぎの発明に係る冷凍装置は、前記凝縮
器、前記蒸発器が、相溶油に使用する凝縮器、蒸発器の
構造と同一であることを特徴とする。この冷凍装置で
は、アルキルベンゼン油が液冷媒に対して1%程度溶解
し、ガス冷媒に対して約10%程度溶解することから、
アルキルベンゼン油を冷凍機油とした用いた場合の冷媒
回路における凝縮器、蒸発器を、相溶油に使用する凝縮
器、蒸発器の構造と同一にできる。
【0016】つぎの発明に係る冷凍装置は、前記冷媒回
路に介装する液だめ、アキュームレータ等の容器類が、
相溶油に使用する同様の容器類の構造と同一であること
を特徴とする。この冷凍装置では、液配管に設けられる
液だめ等の容器類も、アルキルベンゼン油が液冷媒に対
して1%程度溶解するため、相溶油と同一構造のものが
可能となり、また、吸入配管に設けられるアキュームレ
ータ等の容器類も、アルキルベンゼン油がガス冷媒に対
して約10%程度溶解するため、相溶油と同一構造のも
とる。
【0017】つぎの発明に係る冷凍装置は、圧縮機吐出
配管と、蒸発器出口近傍の吸入配管とを接続するバイパ
ス配管を備えたことを特徴とする。この冷凍装置では、
圧縮機吐出配管と、蒸発器出口近傍の吸入配管とがバイ
パス配管によって接続され、圧縮機を吐出した高温の冷
媒ガスが吸入配管に流入可能となり、高粘度となって流
動性の低下した冷凍機油が、冷媒ガスにより低粘度とな
る。
【0018】つぎの発明に係る冷凍装置は、前記冷凍機
油として、アルキルベンゼン系油を用いたことを特徴と
する。この冷凍装置は、冷凍機油としてアルキルベンゼ
ン系油が用いられ、圧縮機内の摺動部に対する高い潤滑
性、耐磨耗性が確保される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る冷凍装置の好
適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0020】実施の形態1.図1は、本発明に係る実施
の形態1を示す冷凍装置の冷媒回路図であり、従来装置
と同様の部分は同一符号を付して示してある。図におい
て、21は冷凍機で、圧縮機1と凝縮器3とで構成して
あり、23は冷却装置で、電気式膨張弁またはキャピラ
リ等の減圧装置5と蒸発器7とで構成してある。冷凍機
21と冷却装置23とは、凝縮器3、減圧装置5を接続
する液配管25と、蒸発器7、圧縮機1を接続した吸入
配管27とにより連結され、冷凍サイクルを構成してい
る。そして、この冷凍装置は、圧縮機1から冷媒回路へ
吐出される油量が、液冷媒への冷凍機油の溶解率以下と
なる圧縮機1を用いて構成してある。
【0021】この冷凍装置には、ハイドロフルオロカー
ボン(冷媒)としてR143aとR125とR134a
の混合冷媒であるR404A、またはR143aR12
5の混合冷媒であるR507を用いる。また、冷凍機油
としては、例えばR404Aと相互溶解性が非常に小さ
く、しかもその比重が液冷媒の比重よりも小さなアルキ
ルベンゼン油を用いてある。
【0022】つぎに、このように構成される冷凍装置の
動作を図2に基づき説明する。図2は図1の冷凍装置の
動作を説明する圧力−エンタルピー線図である。圧縮機
1で圧縮された高温高圧の冷媒蒸気(図中A点)は、凝
縮器3に吐出される。吐出された冷媒蒸気は、凝縮器3
で冷却され、凝縮して液化される(図中B点)。この液
冷媒は液配管25を通って減圧装置5で減圧され、低温
低圧の気液二相冷媒となって蒸発器7へ流入する(図中
C点)。さらに、この冷媒は等圧変化の下で蒸発器7で
蒸発し、蒸発潜熱により蒸発器7から熱を奪った後、吸
入配管27を通り冷媒ガスとして圧縮機1に戻り(図中
D点)、再び圧縮される。
【0023】溶解率は、R404Aの液冷媒中へアルキ
ルベンゼン油を添加し、油が分離して白濁し始めるとき
の質量比(油質量/(油質量+液冷媒質量))とした。
アルキルベンゼン油は、R404Aの液冷媒中に僅かに
溶解し、その溶解率は、一般的に液冷媒温度の上昇と共
に小さくなる。従って、圧縮機1から冷媒回路へ吐出さ
れる油量が、この溶解率以下の場合は、液配管中では、
アルキルベンゼン油は全て液冷媒中に溶解することにな
る。このため、液配管内では、冷凍機油が滞留すること
がなく、圧縮機1内で油量不足の生じることがない。
【0024】また、アルキルベンゼン油は、吸入配管2
7におけるR404Aの低蒸発温度域のガス冷媒に対し
て、約10%程度溶解する。さらに、R404Aは、R
22に比べて冷媒回路における冷媒流量が多く、且つ減
圧装置5より下流側の低圧圧力もR22に比べて高いた
め、R22と鉱油系または合成油系とほぼ同等の油滞留
量となり、又冷媒回路から圧縮機1へ戻される油戻り量
もほぼ同等となる。従って、低蒸発温度域において、冷
凍機油の粘度が高くなり、或いは冷媒回路内を循環する
冷媒流量が少なくなっても問題の生じることがない。
【0025】このように、上述の冷凍装置によれば、冷
媒回路内を循環する冷凍機油を、液冷媒への冷凍機油の
溶解率以下としたので、冷凍機油が液配管25内で液冷
媒から分離しなくなり、液配管25に滞留せずに減圧装
置5を介して蒸発器7へ搬送される。また、減圧装置5
より下流側では、液冷媒の気化により冷媒の循環速度が
増すことで、冷凍機油が、その冷媒流速によって搬送さ
れ、圧縮機1に良好に吸引されることになる。
【0026】さらに、油戻りが良好となるので、冷媒回
路内に滞留した冷凍機油が、伝熱管内の冷媒接触面積お
よび流路断面積を減少させなくなり、伝熱性能の低下や
圧力損失の増加をなくして、冷凍装置におけるエネルギ
ー効率の低下を防止することができる。
【0027】実施の形態2.図3は、本発明に係る実施
の形態2を示す冷凍装置の冷媒回路図、図4は圧縮機の
油上がり量と油分離器の関係を示す相関線図である。こ
の冷凍装置は、圧縮機1の吐出配管の途中に油分離器3
1を設け、この油分離器31の上部(図3では下部で示
す)を毛細管33によって圧縮機1の吸入配管27に接
続してあり、圧縮機1から吐出された冷媒に含有される
冷凍機油を油分離器31によって分離し、この分離した
冷凍機油を毛細管33を介して圧縮機1に戻すように構
成してある。
【0028】油分離器31としては、例えば円筒内に旋
回板を設け、冷媒ガスに回転運動を与えて油滴を遠心分
離させるもの、容器内に冷媒ガスを導入して衝突板によ
り方向変換させ、その際に油滴が付着する作用を利用し
て分離させるもの、吐出ガスを比較的大きな容器内に導
入し、冷媒ガスの速度を遅くして油滴を分離させるもの
等を用いることができる。
【0029】このような油分離器31を備えることによ
り、圧縮機1から吐出される油量が、液冷媒への冷凍機
油の溶解率以上となっても、油分離器31の作用によ
り、冷媒回路へ流出する油量は液冷媒への冷凍機油の溶
解率以下となるようになる。すなわち、図4に示すよう
に、圧縮機1から冷媒回路へ吐出される油上がり量が液
冷媒への冷凍機油の溶解率以上となっても、油分離器3
1を備えた場合には、冷媒回路へ吐出される油量が0.
2%程度に減少することになる。
【0030】このように、油分離器31を備えた冷凍装
置によれば、冷媒回路へ流出しようとする冷凍機油は、
油分離器31によって圧縮機1へ戻され、冷媒回路へ流
出する油量が常に液冷媒への冷凍機油の溶解率以下とな
り、液配管25内においては冷凍機油が全て液冷媒中に
溶解するので、冷凍機油が滞留することがなく、圧縮機
1内で油量不足の生じることがない。
【0031】また、多量の冷凍機油が凝縮器3や蒸発器
7に流入して、伝熱面を汚すことによる熱交換効率の低
下を防止でき、さらに、上述同様に、冷媒回路内に滞留
した冷凍機油が、伝熱管内の冷媒接触面積および流路断
面積を減少させることによる熱性能の低下や圧力損失の
増加をなくして、冷凍装置におけるエネルギー効率の低
下を防止することができる。
【0032】実施の形態3.図5は、本発明に係る実施
の形態3を示す冷凍装置の冷媒回路図である。この冷凍
装置は、相溶油に使用される凝縮器、蒸発器と同一の構
造の凝縮器3と蒸発器7とを用いて構成してある。
【0033】すなわち、アルキルベンゼン油は、圧力や
温度にもよるが、液冷媒に対して1%程度溶解し、冷媒
ガスに対しても10%程度溶解する。従って、凝縮器3
や蒸発器7を、相溶油に使用している構造のものと同一
に取り扱うことができる。また、凝縮器や蒸発器以外の
熱交換器(例えば、吸入配管を通る低温冷媒を利用して
液冷媒の冷却を行う過冷却器等)も同様な取り扱いが可
能となる。
【0034】実施の形態4.図6は本発明に係る実施の
形態4を示す冷凍装置の冷媒回路図である。この冷凍装
置は、凝縮器3と減圧装置5との間の液配管25に、過
冷却を行うための容器である液だめ(高圧レシーバ)3
5を設けてある。液だめ35は、凝縮器3で液化した冷
媒を減圧装置5に送る前に、一時貯蔵する容器で、液冷
媒を過冷却して冷凍能力を増大させる他、圧縮機1の運
転状態が変化して蒸発器7内の冷媒量が変化した場合に
おいて、液冷媒を常に残留させ、装置の運転を円滑にさ
せる作用を有する。
【0035】また、この冷凍装置は、蒸発器7と圧縮機
1との間に気液分離のための容器であるアキュームレー
タ37を設けてある。アキュームレータ37は、吸入配
管27からの冷媒ガスに混入している液冷媒(液滴)を
分離して、冷媒ガスのみを圧縮機1に吸入させ、液圧縮
を防止して圧縮機1を破壊から保護する。
【0036】この冷凍装置によれば、液配管25に設け
た液だめ35において、アルキルベンゼン油が1%程度
溶けるため、液だめ35を、相溶油に使用している構造
のものと同一に取り扱うことができる。また、吸入配管
27に設けたアキュームレータ37においても、冷凍機
油が冷媒ガスに対して約10%溶解し、液冷媒に対して
も1%程度溶解するため、液バック等が発生しても、こ
れらの容器類を用いることで、相溶油を使用する冷凍回
路の場合と同様に対処することができる。
【0037】実施の形態5.図7は、本発明に係る実施
の形態5を示す冷凍装置の冷媒回路図である。この冷凍
装置は、圧縮機1と凝縮器3との間の吐出配管に、バイ
パス配管39の一端を接続し、このバイパス配管39の
他端を、蒸発器7のヘッダーやオイルトラップ、若しく
は蒸発器7出口近傍の吸入配管27経路に接続してあ
る。
【0038】例えばアルキルベンゼン油を用いた場合で
あっても、低蒸発温度域での蒸発器7出口の油滞留量、
油戻り易さは相溶油と同様なので、バイパス配管39を
用いて、吐出配管からの高温高圧の冷媒ガスを適宜の
量、蒸発器7出口までバイパスさせることにより、冷凍
機油の油粘度を低下させ、油戻りをし易くすることがで
きる。また、このような構成とした冷凍装置は、冷凍機
と冷却装置を合体させた一体型ユニットや延長配管長が
短い冷凍装置において、バイパス配管39を短くできる
ので、特に好適に用いることができる。
【0039】なお、上述した実施形態では、蒸発器7を
低温側の熱交換器、凝縮器3を高温側の熱交換器として
のみ使用する冷凍回路の場合を例に説明したが、本発明
に係る冷凍装置は、例えば圧縮機からの高温冷媒ガスを
四方弁等により切り換えることで、蒸発器を高温側の熱
交換器、凝縮器を低温側の熱交換器として切り換え可能
に用いるヒートポンプ等に適用するものであってもよ
い。
【0040】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明に
係る冷凍装置によれば、圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸
発器を順次介装して冷媒を循環させる冷媒回路と、冷媒
に対して相互溶解性が非常に小さい冷凍機油を用いた冷
凍装置において、冷媒回路を循環する冷凍機油の含有量
を、液冷媒への冷凍機油の溶解率以下としたので、運転
条件や負荷条件が変化しても、液配管内での冷凍機油の
滞留が生じず、圧縮機への油戻りの良好な冷凍機を得る
ことができる。また、冷媒回路内に冷凍機油が滞留しな
くなるので、伝熱性能の低下や圧力損失の増加がなく、
冷凍装置におけるエネルギー効率を十分に高めることが
できる。
【0041】つぎの発明に係る冷凍装置によれば、圧縮
機吐出配管の途中に油分離器を設け、この油分離器によ
って冷媒から分離した冷凍機油を圧縮機へ戻すようにし
たので、油上がり量が増大しても、冷媒回路へ流出する
冷凍機油を、液冷媒への溶解率以下にすることができ
る。この結果、液配管内では冷凍機油が液冷媒と分離せ
ずに流動することになり、運転条件や負荷条件が変化し
ても、液配管内での冷凍機油の滞留が生じず、圧縮機へ
の油戻りの良好な冷凍機を得ることができる。
【0042】つぎの発明に係る冷凍装置によれば、アル
キルベンゼン油が液冷媒に対して1%程度溶解し、ガス
冷媒に対して約10%程度溶解することから、アルキル
ベンゼン油を冷凍機油とした用いた場合の冷媒回路にお
ける凝縮器、蒸発器を、相溶油に使用する凝縮器、蒸発
器の構造と同一のものにすることができる。この結果、
相溶油に使用する凝縮器、蒸発器の転用が可能となる。
【0043】つぎの発明に係る冷凍装置によれば、液配
管に設けられる液だめ等の容器類も、アルキルベンゼン
油が液冷媒に対して1%程度溶解するため、相溶油と同
一構造のものが可能となる。また、吸入配管に設けられ
るアキュームレータ等の容器類も、アルキルベンゼン油
がガス冷媒に対して約10%程度溶解するため、相溶油
と同一構造のものが可能となる。
【0044】つぎの発明に係る冷凍装置によれば、圧縮
機吐出配管と、蒸発器出口近傍の吸入配管とを接続する
バイパス配管を備えたので、冷凍機油の粘度を低下さ
せ、吸入配管における油戻りを良好にすることができ
る。
【0045】つぎの発明に係る冷凍装置によれば、冷凍
機油としてアルキルベンゼン系油を用いたので、圧縮機
内の摺動部に対する潤滑性、耐磨耗性に優れ、信頼性の
高い冷凍機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施の形態1を示す冷凍装置の
冷媒回路図である。
【図2】 図1の冷凍装置の動作を説明する圧力−エン
タルピー線図である。
【図3】 本発明に係る実施の形態2を示す冷凍装置の
冷媒回路図である。
【図4】 圧縮機の油上がり量と油分離器の関係を示す
相関線図である。
【図5】 本発明に係る実施の形態3を示す冷凍装置の
冷媒回路図である。
【図6】 本発明に係る実施の形態4を示す冷凍装置の
冷媒回路図である。
【図7】 本発明に係る実施の形態5を示す冷凍装置の
冷媒回路図である。
【図8】 従来における冷凍装置の冷媒回路図である。
【図9】 図8の冷凍装置の動作を説明する圧力−エン
タルピー線図である。
【符号の説明】
1 圧縮機,3 凝縮器,5 減圧装置,7 蒸発器,
27 吸入配管,31油分離器,33 毛細管(細
管),35 液だめ,37 アキュームレータ,39
バイパス配管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松永 訓明 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 川崎 勝行 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 杉本 猛 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 三 菱電機エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 森本 裕之 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器を順
    次介装して冷媒を循環させる冷媒回路と、前記冷媒に対
    して相互溶解性が非常に小さい冷凍機油を用いた冷凍装
    置において、前記冷媒回路を循環する前記冷凍機油の含
    有量を、液冷媒への該冷凍機油の溶解率以下としたこと
    を特徴とする冷凍装置。
  2. 【請求項2】 圧縮機吐出配管の途中に設けられ該吐出
    配管内の冷媒から冷凍機油を分離する油分離器と、該油
    分離器と前記圧縮機に接続され分離した前記冷凍機油を
    前記圧縮機へ戻す細管とを具備したことを特徴とする請
    求項1に記載の冷凍装置。
  3. 【請求項3】 前記凝縮器、前記蒸発器が、相溶油に使
    用する凝縮器、蒸発器の構造と同一であることを特徴と
    する請求項1に記載の冷凍装置。
  4. 【請求項4】 前記冷媒回路に介装する液だめ、アキュ
    ームレータ等の容器類が、相溶油に使用する同様の容器
    類の構造と同一であることを特徴とする請求項1に記載
    の冷凍装置。
  5. 【請求項5】 圧縮機吐出配管と、蒸発器出口近傍の吸
    入配管とを接続するバイパス配管を備えたことを特徴と
    する請求項1に記載の冷凍装置。
  6. 【請求項6】 前記冷凍機油として、アルキルベンゼン
    系油を用いたことを特徴とする請求項1に記載の冷凍装
    置。
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