JPH11201422A - 廃棄物の熱分解炉 - Google Patents

廃棄物の熱分解炉

Info

Publication number
JPH11201422A
JPH11201422A JP10007893A JP789398A JPH11201422A JP H11201422 A JPH11201422 A JP H11201422A JP 10007893 A JP10007893 A JP 10007893A JP 789398 A JP789398 A JP 789398A JP H11201422 A JPH11201422 A JP H11201422A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
waste
kettle
pyrolysis furnace
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10007893A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Inoko
純一 猪子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TAMAI KANKYO SYSTEM KK
Original Assignee
TAMAI KANKYO SYSTEM KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TAMAI KANKYO SYSTEM KK filed Critical TAMAI KANKYO SYSTEM KK
Priority to JP10007893A priority Critical patent/JPH11201422A/ja
Publication of JPH11201422A publication Critical patent/JPH11201422A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Coke Industry (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Incineration Of Waste (AREA)
  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 省エネルギ化を図り、ダイオキシンの発生を
防止する。 【解決手段】 廃棄物が投入され、使用時は密閉状態に
される内釜11と、内釜を内包していて、廃棄物が熱分
解する温度まで、内釜を加熱するための燃焼を行う外釜
13とを具える。さらに、内釜に接続されていて、内釜
内で生じるガス中の少なくとも塩素ガスを固定化するガ
ス固定化装置17と、該ガス固定化装置に接続されてい
て、該装置を経由したガスを、外釜13に、燃焼用燃料
の一部又は全部として供給するガス供給系21とを具え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般家庭や店
舗、工場などから出る各種の廃棄物(食物ゴミも含む)
を処理するための熱分解炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】廃棄物を処理する方法の1つとして、廃
棄物を熱分解させて可燃性ガスを発生させ、このガスを
燃焼させる方法が知られている。この方法は、廃棄物を
直接燃焼させる場合に比べて、公害問題の発生が少ない
といわれている。
【0003】このような方法を実施するためには、熱分
解炉が必要になる。そのため、従来から、種々の熱分解
炉が提案されている。例えば以下のような熱分解炉(乾
留炉)が提案されている。
【0004】特開平7−42925号公報には、廃棄物
を熱分解室でガス化させ、このガスを別途に用意した燃
焼室に導入して燃焼させる熱分解炉であって、燃焼室に
前記ガスを導入する途中の導入管内に燃焼用空気を供給
できる熱分解炉が開示されている。この熱分解炉によれ
ば、該導入管内で前記ガスに着火できるので、ガスを効
率良く燃焼させることができるという。
【0005】また、特開平5−172323号公報に
は、塩素を含む可燃物をガス化して燃焼する熱分解炉で
あって、ガス化時に前記可燃物に水酸化カルシウムを散
布して、ガス化時に発生する塩化水素を塩化カルシウム
に変えることができる熱分解炉が開示されている。この
熱分解炉によれば、ダイオキシンの発生を抑えられると
いう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
熱分解炉は、廃棄物を、より省エネルギで熱分解させる
という点で、必ずしも満足のゆくものではなかった。
【0007】また、ダイオキシンをはじめとする公害物
質の低減効果は、必ずしも満足のゆくものではなかっ
た。
【0008】この発明はこのような点に鑑みなされたも
のであり、従って、この出願の第1の目的は、省エネル
ギ化がより図れる廃棄物の熱分解炉を提供することにあ
る。また、この出願の第2の目的は、省エネルギ化がよ
り図れ、然も、ダイオキシン等の有毒ガスの発生を従来
より抑えることができる廃棄物の熱分解炉を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】(1)そこで、この出願
の第1発明によれば、廃棄物を熱分解する熱分解炉にお
いて、廃棄物が投入され、使用時は密閉状態とされる内
釜と、該内釜を内包する形状を持ち該内釜を内包してい
て、少なくとも前記投入された廃棄物が熱分解する温度
まで、前記内釜を加熱するための燃焼を行う外釜と、前
記内釜に接続されていて、前記内釜内で生じるガスを、
前記外釜に、前記燃焼用の燃料の一部又は全部として供
給するガス供給系とを具えたことを特徴とする。
【0010】なお、内釜を使用時に密閉状態にすると
は、廃棄物を内釜に投入した後に内釜の蓋を閉めると、
内釜内が必要な系(例えばガス供給系等)と接続される
点を除いて、密閉される意味である(以下の第2発明に
おいて同じ。)。
【0011】この第1発明の熱分解炉によれば、二重釜
方式の熱分解炉が構成される。そして、内釜は外釜内で
なされる燃焼時の熱で加熱される。そのため、廃棄物
は、内釜内で酸欠状態で効率良く熱せられて熱分解され
る。従って、廃棄物から効率良くガスが生じる。また、
例えば廃棄物から、より純度の高い炭化物が得られる。
【0012】さらに、この第1発明の熱分解炉によれ
ば、廃棄物から生じるガスは、ガス供給系により、外釜
に送られる。廃棄物が熱分解されることで生じるガス中
には、可燃性ガスが多く含まれている。従って、内釜か
ら外釜に送られたガス中にも、可燃性ガスが多く含まれ
ている。この可燃性ガスは、内釜を加熱するための燃料
として再利用される。従って、外釜内で実施する燃焼用
燃料の大部分を廃棄物自体から得られるので、省エネル
ギ化が図れる。
【0013】なお、熱分解炉内で廃棄物が熱分解されて
生じるガスの量は、外釜で消費しきれない程多量になる
と考えられる。これに対し、この出願の発明では、ガス
供給系を具えている。このガス供給系は、外釜へのガス
供給に利用されるが、それとは別の任意の系にも接続す
ることができる。例えば、任意好適な他の燃焼装置やガ
スを利用する反応装置(以下、他の装置)に接続するこ
とができる。他の装置に接続した場合は、内釜内の廃棄
物から多量に生じるガスを、本熱分解炉以外の系でも利
用できる。従って、この第1発明によれば、資源の再利
用も図れる。
【0014】(2)また、この出願の第2発明によれ
ば、廃棄物を熱分解する熱分解炉において、廃棄物が投
入され、使用時は密閉状態にされる内釜と、該内釜を内
包する形状を持ち該内釜を内包していて、少なくとも前
記投入された廃棄物が熱分解する温度まで、前記内釜を
加熱するための燃焼を行う外釜と、前記内釜に接続され
ていて、前記内釜内で生じるガス中の少なくとも塩素ガ
スを固定化するガス固定化装置と、該ガス固定化装置に
接続されていて、該装置を経由したガスを、前記外釜
に、前記燃焼用の燃料の一部又は全部として供給するガ
ス供給系とを具えたことを特徴とする。
【0015】この第2発明の熱分解炉では、第1発明の
熱分解炉について説明した二重釜方式の作用・効果と、
廃棄物から生じるガスを本熱分解炉自体で再利用できる
という作用・効果と、他の装置にもガスを供給できると
いう作用・効果とに加えて、以下のような別の作用・効
果が得られる。
【0016】すなわち、内釜は使用時は密閉状態にされ
る。そのため、廃棄物が熱分解されることで生じるガス
は、外部に漏れることなく、ガス固定化装置に送られ
る。また、ガス回収系で回収されるガスに含まれる少な
くとも塩素ガスは、ガス固定化装置で固定されるので、
ガス固定化装置より後段に送られるガス中の塩素ガスの
量を少なく(実質的にゼロの場合も含む)することがで
きる。このため、この第2発明の熱分解炉によれば、ダ
イオキシンの発生の危険性を低減若しくは実質的にゼロ
にできる。
【0017】また、この第2発明では、ガス固定化装置
を内釜に直接(もちろん配管等を介するが)接続してあ
る。そのため、内釜から出るガスは高い温度でガス固定
化装置に入る。ガスの温度が高い分、ガスは、ガス固定
化装置内のガス固定材料に効率良く反応して固定され
る。
【0018】これらのことから、この第2発明の熱分解
炉によれば、省エネルギ化およびダイオキシン発生の危
険の低減がそれぞれ図れる。
【0019】なお、この第2発明を実施するに当たり、
前記ガス固定化装置の塩素ガス固定材料は、任意好適な
材料とすることができる。ただし、好ましくは、塩素ガ
ス固定材料として、少なくともアルミニウム加工クズを
用いるのが良い。
【0020】アルミニウム加工クズは、アルミニウムを
用いた機械加工部品の製作段階で廃棄物として多量に発
生し、その処分が問題となることが多い。一方、アルミ
ニウム自体は、活性であるため塩素と反応し易い。従っ
て、アルミニウム加工クズを、塩素ガス固定材料として
用いると、塩素ガスの固定を効率良くでき、然も、廃棄
物対策も図れるので好ましい。もちろん、アルミニウム
加工クズと、他の好適な塩素ガス固定材料とを併用する
場合があっても良い。
【0021】(3)また、第1および第2発明を実施す
るに当たり、以下の様な構成とするのが好ましい。
【0022】すなわち、前記外釜を、使用時に密閉状態
とされる外釜とする。さらに、該外釜に接続されている
ガス処理室であって、水素を多く含むガスを燃焼する燃
焼装置を有し、該外釜から該外釜内での燃焼後も残存す
るガスを導いて、該ガスを水素化する処理を行うガス処
理室と、該ガス処理室での処理が済んだガスを水に接触
させる処理、および、該ガスを接触させた水に少なくと
も水酸化カルシウム(消石灰)を供給して、前記残存ガ
ス中の1又は複数の成分と該水酸化カルシウムとを反応
させて沈殿物として除去する処理を、少なくとも実施す
る沈殿装置とをさらに具えた構成とするのが好ましい。
このような構成とする理由は、次の通りである。
【0023】内釜で発生し外釜に送られてきたガスは内
釜を加熱するための燃焼用燃料として再利用されるが、
外釜内での燃焼が済んでなお残存するガス中には、人体
に有害な成分が残存している場合もある。例えば、SO
X 、NOX 、CO2 、さらには、ガス固定化装置で固定
化しきれなかった塩素等である。従って、燃焼が済んで
なお残存するガスを外釜からそのまま大気に放出した場
合、公害対策が完全になされたとはいえない。
【0024】このようなとき、この好適例では、外釜が
使用時は密閉状態とされるので、外釜のガスは、大気中
に出ることなく、ガス処理室に送られる。
【0025】さらに、この好適例では、ガス処理室が、
水素を多く含むガスを燃焼させる処理を行うので、特
に、塩素ガスを、水に溶けやすい塩化水素(HCl)に
変える作用を示す。
【0026】さらに、この好適例では、沈殿装置が、上
記のSOX を硫酸に変え、さらに硫酸カルシウムの形で
沈殿させる。また、上記のNOX を硝酸に変え、さらに
硝酸カルシウムという形で沈殿させる。また、上記のC
2 を炭酸カルシウムの形で沈殿させる。また、上記の
塩化水素を塩酸に変え、さらに、塩化カルシウムの形で
沈殿させる。
【0027】これらのため、この好適例の熱分解炉で
は、外釜から出るガスの無公害化に寄与するという作用
が得られる。さらに、沈殿物は再利用できるので省資源
化に寄与するという作用が得られる。例えば、硫酸カル
シウムは、セメントの原料、無水セッコウプラスタの原
料、および、乾燥剤などとして再利用出来る。
【0028】なお、沈殿を生じさせるための材料とし
て、水酸化カルシウム以外の材料を用いる場合があって
も良い。また、水酸化カルシウムと併用して他の材料を
用いても良い。
【0029】また、外釜を使用時に密閉状態にすると
は、外釜の蓋を閉めると、外釜内が必要な系(例えばガ
ス供給系やガス処理室等)と接続される点を除いて、密
閉される意味である。
【0030】(4)また、第1発明および第2発明を実
施するに当たり、前記ガス供給系の前段に、前記内釜内
で生じるガスを貯留するためのガス貯留装置を具えた構
成とするのが好適である。
【0031】既に説明したように、熱分解炉内で廃棄物
が熱分解されて生じるガスの量は、外釜で消費しきれな
い程多量になると考えられる。このようなとき、このガ
ス貯留装置によれば、このように多量に発生するガスを
貯留できる。また、バックファイヤの防止及びアフタフ
ァイヤの防止も図れる。
【0032】(5)また、第1および第2発明を実施す
るに当たり、前記内釜をカートリッジ形式の内釜として
も良い。こうすると、:処理後に内釜に残存している
残存物の取り出しが簡易にできる、:内釜や外釜の清
掃及び又は修理などが簡易にできる、:予めいくつか
の内釜を用意しておいて、それらに廃棄物をそれぞれ予
め投入しておいて、順次に熱分解炉にセットしてゆくこ
とが出来る、等の種々の作用・効果が得られる。
【0033】(6)また、第1および第2発明を実施す
るに当たり、前記内釜内に水蒸気を供給する水蒸気供給
装置をさらに設けるようにしても良い。こうする理由は
例えば次のようなことである。
【0034】廃棄物が、例えば廃プラスチック類やシュ
レッダで切断された廃棄物のように、熱分解後に活性炭
に変わり易い廃棄物の場合、この活性炭に水蒸気を供給
すると、この活性炭は活性化(賦活)される。そのた
め、より純度の高い活性炭が得られるからである。
【0035】また、廃棄物が重金属を含むものである場
合、重金属は分解しないので熱分解後にも残存する。一
方、廃棄物を熱分解した際に生じる炭化物は、重金属を
固定する役目を持つことが多い。しかし、廃棄物を熱分
解させたとき、タールが生じ、このタールは上記炭化物
に付着することが多い。タールが付着した炭化物では、
重金属を固定化する機能が落ちる。このようなとき、水
蒸気処理をすると、炭化物に付着しているタールを洗い
流せるので、炭化物の重金属を固定する能力を回復させ
ることができると考えられる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの出願の
第1および第2の発明の実施の形態について併せて説明
する。ただし、説明に用いる各図は、この発明が理解出
来る程度に各構成成分を概略的に示してある。また、各
図において、同様な構成成分については、同一の番号を
付して示し、重複する説明を省略する。
【0037】図1は、実施の形態の熱分解炉10の構成
を示した図である。この実施の形態の熱分解炉10は、
内釜11と、外釜13と、配管15と、ガス固定化装置
17と、ガス貯留装置19と、ガス供給系21と、ガス
処理室23と、沈殿装置25と、制御装置27とを具え
ている。なお、図1や他の図において、V字に丸を付し
た記号は、バルブである。以下、各構成成分11〜27
について順に説明する。
【0038】内釜11は、容器部11aと蓋部11bと
から成る。容器部11a内に廃棄物(図示せず)を入れ
た後に蓋部11bを閉めることで、内釜11を密閉状態
にできる。この内釜11は、外釜13内に設置されてい
る。
【0039】この内釜11の形状および大きさは熱分解
炉の仕様に応じた任意の形状および大きさに出来る。こ
の実施の形態の場合は、円筒形状のものとしてある。ま
た、廃棄物の加熱を均一に行わせるため、この内釜11
自体が回転する構成としたり、或いは、内釜11の内部
を攪拌する攪拌装置(図示せず)を別途に設ける等の構
成としてもよい。
【0040】内釜11の容器部11aおよび蓋部11b
それぞれの構成材料は、熱伝導率が良く、耐熱性が良
く、かつ、耐腐食性が良い材料とする。例えば、ステン
レス、チタン、チタン合金、または、セラミックスなど
は、これら容器部11a,蓋部11bの構成材料として
好ましい。
【0041】また、外釜13は、容器部13aと、蓋部
13bと、第1バーナ13cと、第2バーナ13dとか
ら成る。蓋部13bを閉めることで、外釜13を密閉状
態にできる。
【0042】外釜13の容器部13aの形状および大き
さは、内釜11を内包できる形状および大きさとする。
この実施の形態の場合は、内釜11を内包できる円筒形
状のものとしてある。
【0043】これら容器部13aおよび蓋部13bそれ
ぞれの構成材料は、耐熱性が良く、かつ、耐腐食性が良
い材料とする。また、保温性、および外釜に人が接触し
たときの安全性を考慮した構造とするのが良い。例え
ば、ステンレス、チタン、チタン合金、または、セラミ
ックスなどで、容器部13aおよび蓋部13bをそれぞ
れ構成し、かつ、該容器部13aおよび蓋部13bの外
面にそれぞれに断熱部材、例えば耐火セメントなど(図
示せず)を設けた様な構造が好ましい。
【0044】また、第1バーナ13cおよび第2バーナ
13dそれぞれは、バーナ口が容器部13aの内部に位
置するように、容器部13aに取り付けてある。
【0045】この実施の形態の場合、第1バーナ13c
は、主に熱分解炉の動作開始時に内釜11を加熱する手
段および動作中の補助加熱手段として、用いる。
【0046】この第1バーナは、例えば、廃油を燃料と
するバーナや、プロパンガスを燃料とするバーナなど任
意のもので良い。
【0047】また、第2バーナ13dは、貯留タンク1
9aから送られてくるガスを燃料として燃焼を生じさせ
て、内釜11を加熱する手段である。
【0048】これら第1および第2バーナ13c、13
dは、少なくとも内釜11に投入された廃棄物が熱分解
する温度まで、内釜11を加熱することができる能力を
持つバーナとしてある。
【0049】また、これら第1および第2のバーナ13
c、13dの取り付け位置は、内釜11を効率よく加熱
できる適正な位置とする。
【0050】ただし、第1および第2バーナ13c、1
3dの構成は上記例に限られず、任意である。例えば、
第1および第2バーナ13c、13d全てが、当初は廃
油またはプロパンガスなどを燃料とし、途中から、一部
又は全部が廃棄物からの可燃性ガスを燃料とするよう燃
料源が切り換えられるバーナであっても良い。
【0051】配管15は、その一端が、内釜11の容器
部11aの好適位置に接続され、他端がガス固定化装置
17の第1室17a(詳細は後述する)に接続されてい
る。この配管15の構成材料は、耐熱性が良く、かつ、
耐腐食性が良い材料とする。
【0052】なお、配管15には、必要に応じて、ガス
をガス固定化装置17に導く送風装置(ブロワ)を具え
る等しても良い。
【0053】また、この実施の形態では、配管15を、
内釜11側の配管部分と、ガス固定化装置17側の配管
部分とで構成し、かつ、これら配管部分をフランジ15
aにより接続した構造としてある。
【0054】そのため、フランジ15aの部分で、配管
を分離することができる。そのため、内釜11自体を、
外釜から任意に取り外しできる構造、すなわちカートリ
ッジ形式の内釜が実現されている。図2に、内釜11の
着脱の様子を示してある。もちろん、内釜11をカート
リッジ形式とせずに、固定式とする場合があっても良
い。
【0055】ガス固定化装置17は、内釜11内で生じ
るガス中の少なくとも塩素ガスを固定化する。ガス固定
化装置17の構成材料は、耐熱性が良く、かつ、耐腐食
性が良い材料とする。
【0056】図3(A)は、この実施の形態のガス固定
化装置17の内部を詳細に示した図である。また、図3
(B)は、塩素ガス固定材料を入れる容器17gの一例
を示した図である。
【0057】この実施の形態のガス固定化装置17は、
第1室17aと、第2室17bと、第3室17cと、第
1室17aの下部に設けたドレインコック17dと、第
2室17bの上部に設けた蓋部17eと、第2室17b
内に設けた塩素ガス固定材料17fとで構成してある。
【0058】このガス固定化装置17は、内部から外部
にガスが漏れることが無いような構造とする。
【0059】第1室17aに、ガス回収系15を接続し
てある。この第1室17aは、内釜11内の廃棄物から
出るタールを主に回収する機能を持つ。第1室17a内
に溜まったタールは、ドレインコック17dを開けるこ
とで、外部に回収できる。このタールは、例えば、次回
の廃棄物処理の時に該廃棄物と一緒に内釜11に入れて
処理する。
【0060】第2室17bは、塩素ガスを固定化する機
能を持つ。この第2室17bには、塩素ガス固定材料を
入れてある。この場合、網状の容器17gにアルミニウ
ム加工クズを入れ、この容器17gを第2室17bに入
れた例を示してある。
【0061】もちろん、この容器17gを複数段用意す
る場合等があっても良い。また、アルミニウム加工クズ
に代えて、または、これと併用して、アルミニウム加工
クズ以外の他の好適な塩素ガス固定材料を用いても良
い。
【0062】なお、第2室17b上部の蓋部17eを開
けることで、容器17gを第2室17bに出し入れする
ことができる。
【0063】第3室17cに、ガス貯留装置19への配
管を接続してある。このため、この実施の形態の場合、
ガス固定化装置17からガス貯留装置19には、塩素ガ
スが実質的に除去されたガスまたは減少されたガスが送
られる。
【0064】ガス貯留装置19は、ガス固定化装置17
を経由してきたガスを貯留する。このガス貯留装置19
は、ガス供給系21の前段に設けてある。具体的には、
ガス固定化装置17と、ガス供給系21との間に設けて
ある。
【0065】内釜11内で生じるガスの量は、一般に、
外釜13で再利用してもなお消費しきれない程度に多
い。このように大量に生じるガスの有効利用を図るた
め、また、バックファイヤを防ぐため等の意味から、ガ
ス貯留装置19は、設けた方が好ましい。
【0066】この場合のガス貯留装置19は、貯留タン
ク19aと、充填ポンプ19bとで構成してある。この
充填ポンプ19bは、ガス固定化装置17から、貯留タ
ンク19aにガスを加圧状態で貯留することができるよ
う、ガス固定化装置17と貯留タンク19aとの間に、
設けてある。
【0067】ガス供給系21は、外釜13と貯留タンク
19aとを接続するために設けられている。そして、貯
留タンク19aに貯留されたガスを外釜13に、燃焼用
の燃料の一部又は全部として供給する。ただし、バルブ
Vにより、貯留タンク19aから外釜13へのガスの供
給を制御できる構成とするのが良い。
【0068】この実施の形態の場合、ガス供給系21
を、第2バーナ13dにガスを送る配管で構成してあ
る。然も、圧力調整弁21aを具えた配管21で構成し
てある。なお、このガス供給系21は、他の装置に接続
される配管を具える場合があっても良い。
【0069】第2バーナ13dは、貯留タンク19aか
ら送られてきたガスを、空気と適正に混合して、外釜1
3内で燃焼させる。
【0070】ガス処理室23は、その一端を外釜13に
接続してあり、他端を沈殿装置25に接続してある。こ
のガス処理室23は、水素を多く含むガスを燃焼する燃
焼装置23aを有している。そして、外釜13で燃焼後
も残存するガス(これを、以下、残存ガスともいう。)
を、外釜13から該処理室23に導いて、該ガスを水素
化する処理を行う。
【0071】水素を多く含むガスとして、例えば炭化水
素系のガス、例えばプロパンガスを用いる。図1には、
水素を多く含むガスを充填したボンベ23abから送ら
れたガスを、バーナ23aaにより処理室23内で燃焼
させる構成を示してある。
【0072】このガス処理室では、外釜13から導いた
ガスを水素化できるので、外釜から導いたガスを水に溶
けやすい状態に変性させることができる。特に、外釜1
3から導いたガス中に塩素ガスが残存していた場合、こ
れを水素と反応させて塩化水素に変化させることが出来
るという、顕著な作用を持つ。
【0073】このガス処理室23の構成材料は、耐熱性
が良く、かつ、耐腐食性が良い材料とする。
【0074】沈殿装置25は、ガス処理室23での処理
が済んだガスを水に接触させる処理、および、該ガスを
接触させた水に少なくとも水酸化カルシウムを供給し
て、前記残存ガス中の1又は複数の成分と該水酸化カル
シウムとを反応させて沈殿物として除去する処理を、少
なくとも実施する。図4は、この実施の形態の沈殿装置
25の構成を詳細に示した図である。
【0075】この実施の形態の沈殿装置25は、第1室
25aと、第2室25bと、1又は複数の第3室25c
と、攪拌装置25dと、中和剤供給装置としての水酸化
カルシウム供給装置25eと、ポンプ25fと、第1p
Hセンサ25gと、第2pHセンサ25hとを具える。
もちろん、各室25a〜25cの温度を制御するための
温度センサ(図示せず)を各室に設けたり、特に第2室
及び第3室25b、25cの水位を監視制御する装置を
設ける等、任意好適な他の手段を設けても良い。
【0076】第1室25aは、熱交換室としての機能を
持つ。ガス処理室23から送られてくるガスは、温度の
高いガスであることが多い。そこで、第1室25aで該
ガスを冷却する。冷却で得た熱(或いは温水)は何らか
の目的で再利用するのが好ましい。
【0077】この第1室25aの構造は、熱交換が出来
れば任意の構造とできる。図4には、第1室25aを水
槽で構成し、かつ、ガス処理室23からのガス配管をこ
の水槽中を蛇行させてから第2室25bに至るようにし
た構造を示してある。然も、この第1室25aに、第1
室25aに蓄積される熱を放熱及び又は再利用するため
の、任意好適な放熱装置および又は熱再利用装置25a
aを、接続した例を示してある。
【0078】第2室25bは、ガス処理室23で処理さ
れたガスを水に接触させる機能を持つ。このため、この
第2室25bには水が入れてある。さらに、この第2室
25bは、ガス処理室23から導いたガスと水との接触
を促すための攪拌装置25dと、第2室25b内の水
(ガスが接触した水)の水素イオン濃度を測定するため
の第1pHセンサ25gとを具えている。また、この場
合、第2室25bは、排気筒25baを具えた構成とし
てある。
【0079】第3室25cは、沈殿室(中和室)として
の機能を持つ。この第3室25cと、上記の第2室25
bとは、それらの水槽部分が接続されるよう、連通管2
5bcにより接続されている。さらに、第2室25bと
第3室25cとは、第2室25bの液体と第3室25c
の液体とを混合するためのポンプ25fによって、接続
されている。このポンプ25fには、これを所定時間動
作させるためのタイマ25faが接続されている。さら
に、この第3室25cは、第3室25c内の液体の水素
イオン濃度を測定するための第2pHセンサ25hとを
具えている。
【0080】この場合の沈殿装置25では、次のような
処理を行うことができる。ポンプ25fを動かして、第
2室25bの液と第3室25cの液とを混合させる。ポ
ンプの動作を開始した時は、第3室25c中の液は中性
か弱酸性であり、第2室25b中の液は酸性(典型的に
はpHが約2程度)である。ポンプ25fを一定時間動
作させた後にポンプ25fを停止した後は、第3室25
cの液は、第2室25bの液の影響を受けるので、第3
室25c中の液は酸性(pH3〜4)になる。
【0081】この時のpHは、第2pHセンサ25hに
より検出される。この第2pHセンサが検出したこのp
Hに基づいて、水酸化カルシウム供給装置25eは、第
3室25c中に現在入っている液を中和するために必要
な量よりやや少なめの量(すなわち、中和処理後の第3
室25cの液のpHを6〜6.5程度にできるような
量)の水酸化カルシウムを、第3室25cに供給する。
【0082】そして、第3室25cで、上記中和処理に
よる沈殿物(すなわち、ガス処理室23から送られてき
たガス中の成分と水酸化カルシウムとの反応物)が析出
するに必要な時間(典型的には数分)、待つ。これによ
り、有毒ガスを沈殿物として除去することができる。
【0083】沈殿に必要な時間が経過した後は、また、
上記のポンプ25fを稼働させる処理から繰り返す。
【0084】なお、この第3室25cは、複数設けてお
くのが好ましい。なぜなら、沈殿を生じさせる期間は、
第3室25cは放置しておく必要がある。すると、第3
室25cが1つであると、それを放置している期間は、
第2室25bから第3室25cに液体を供給できないの
で、処理が滞る。第3室25cを複数設けておけば、そ
れらを順番に使用できるので、処理が滞る程度が軽減さ
れる。
【0085】制御装置27は、この熱分解炉10に具わ
る各構成成分を適正に制御する。この制御装置27は、
例えばパソコン、あるいは、適当なシーケンス装置によ
り構成することができる。この制御装置27と、各構成
成分との間は、信号線27aにより、それぞれ接続して
ある。
【0086】また、必要に応じて、この熱分解炉は、内
釜11内に水蒸気を供給する水蒸気供給装置(図示せ
ず)を設けることができる。既に説明したように、廃棄
物が熱分解後に活性炭になる廃棄物である場合、該活性
炭に水蒸気を供給するとより高純度の活性炭が得られる
からである。また、既に説明したように、タールを洗い
流せるので、重金属を固定化する効果が回復され易いか
らである。
【0087】この水蒸気供給装置は、任意好適な構成と
出来る。簡単には、水蒸気が供給される配管(図示せ
ず)を内釜11に接続すればよい。しかも、この配管の
途中に開閉バルブ(図示せず)を設けておけば良い。こ
の構成によれば、開閉バルブを制御することで、内釜1
1内に、所望の時に水蒸気を供給できる。水蒸気は、例
えば廃棄物からガスが発生しなくなった後に、供給す
る。
【0088】(装置の使用例)上述した熱分解炉10
は、例えば、以下のように使用することができる。
【0089】先ず、外釜13の蓋部13bを開け、さら
に、内釜11の蓋部11bを開けて、内釜11の容器部
11a内に廃棄物を入れる。
【0090】次に、蓋部11b、蓋部13bを順に閉め
る。次に、第1バーナ13cにより外釜13内で燃焼を
起こさせて、内釜11を加熱する。
【0091】内釜11の加熱が進んで、廃棄物が熱分解
し始めると、廃棄物からガスが生じる。
【0092】このガスは、配管15を経てガス固定化装
置17に至る。ガス固定化装置17は、ガス中の塩素ガ
スを塩化物として固定するので、塩素ガスが除去または
減少された状態で、ガスはガス貯留装置19に蓄えられ
る。
【0093】ガス貯留装置19に蓄えられたガスは外釜
13に燃料として送られて利用される。そのため、内釜
11を加熱する燃料のうち外部から調達する燃料の量を
減らせる。
【0094】また、ガス貯留装置19に蓄えられたガス
は、外釜13での再利用の他に、他の任意の装置(図示
せず)での燃料や原料などとして利用することも出来
る。
【0095】また、外釜13内で燃焼せずに残存するガ
スは、ガス処理室23および沈殿装置25で上述したよ
うに処理される。従って、この熱分解炉10から外部に
出るガスは、無公害なガスのみになる。具体的には、主
に水蒸気と、窒素が放出されると考えられる。
【0096】上述においてはこの出願の各発明の実施の
形態について説明した。しかし、この出願の各発明は上
述の実施の形態に何ら限定されるものではなく、多くの
変形および変更を行うことができる。
【0097】例えば、図5に示したように、外釜13及
び内釜11のセット(これを熱分解部という)を、複数
用意し、これら熱分解部をバルブおよび配管15を介し
てガス固定化装置17にそれぞれ接続した構成としても
良い。こうすると、熱分解部が並列に設けられた熱分解
炉が構成される。そのため、複数の熱分解部を、並列動
作させたり、選択的に動作させることが出来る。そのた
め、廃棄物の量に応じた稼働ができ、また、複数の熱分
解部(外釜13及び内釜11のセット)のどれかが故障
しても対処出来る等の利点をもつ、熱分解炉が得られ
る。
【0098】また、複数の熱分解部を具えている構成の
場合、ある熱分解部の内釜を交換して新たに熱分解を開
始させる時、この交換した内釜自体はガスを発生してい
ない。しかし、他の熱分解部から生じている可燃ガスを
燃料として、この交換した内釜を加熱することができる
ので、省エネルギ動作を継続させることができるという
効果も得られる。
【0099】また、上述の実施の形態で説明した、各構
成成分11〜27の構成は、あくまで一例であり、この
発明の目的の範囲内で任意好適な変更、変形を加えるこ
とができる。
【0100】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
出願の第1発明の熱分解炉によれば、使用時は密閉状態
とされる内釜と、該内釜を内包する形状を持ち、前記内
釜を所定条件で加熱するための燃焼を行う外釜と、内釜
内で生じるガスを外釜に前記燃焼用の燃料の一部又は全
部として供給するガス供給系とを具える。
【0101】そのため、内釜は外釜内でなされる燃焼時
の熱で加熱されるので、廃棄物は、内釜内で酸欠状態で
効率良く蒸し焼きされて熱分解される。従って、廃棄物
から効率良くガスが発生し、また、廃棄物はより純度の
高い炭化物になる。廃棄物から発生したガスは、外釜に
送られて内釜を熱するための燃料として再利用される。
これらのため、この第1発明の熱分解炉によれば、廃棄
物を効率よくかつより省エネルギで処理できる。
【0102】また、この出願の第2発明の熱分解炉によ
れば、使用時は密閉状態にされる内釜と、該内釜を内包
する形状を持ち、前記内釜を所定条件で加熱するための
燃焼を行う外釜と、内釜内で生じるガス中の少なくとも
塩素ガスを固定化するガス固定化装置と、該装置を経由
したガスを、前記外釜に、前記燃焼用の燃料の一部又は
全部として供給するガス供給系とを具える。
【0103】この第2発明の熱分解炉では、第1発明の
熱分解炉で得られる作用に加えて、、少なくとも塩素ガ
スを固定化した後のガス分を再利用できるという作用が
得られる。そのため、この第2発明の熱分解炉によれ
ば、廃棄物を効率よくかつより省エネルギで処理でき、
然も、ダイオキシンの発生の危険性を低減若しくは実質
的にゼロにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の熱分解炉の全体構成を説明する図
である。
【図2】実施の形態の熱分解炉での、内釜および外釜の
構成例を説明する図である。
【図3】実施の形態の熱分解炉での、ガス固定化装置の
構成例を説明する図である。
【図4】実施の形態の熱分解炉での、沈殿装置の構成例
を説明する図である。
【図5】実施の形態の熱分解炉の変形例を説明する図で
ある。
【符号の説明】
10:実施の形態の熱分解炉 11:内釜 11a:容器部 11b:蓋部 13:外釜 13a:容器部 13b:蓋部 15:配管 17:ガス固定化装置 17a:第1室 17b:第2室 17c:第3室 17d:ドレインコック 17e:蓋部 17f:塩素ガス固定材料 17g:塩素ガス固定材料を入れる容器 19:ガス貯留装置 19a:貯留タンク 19b:充填ポンプ 21:ガス供給系 23:ガス処理室 23a:燃焼装置 23aa:バーナ 23ab:水素を多く含むガスを充填したボンベ 25:沈殿装置 25a:第1室 25aa:放熱装置及び又は熱再利用装置 25b:第2室 25ba:排気筒 25bc:連通管 25c:第3室(複数の場合があっても良い。) 25d:攪拌装置 25e:中和剤供給装置(水酸化カルシウム供給装置) 25f:ポンプ 25fa:タイマ 25g:第1pHセンサ 25h:第2pHセンサ 27:制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B09B 3/00 ZAB B01D 53/34 134A 135Z C10B 53/00 B09B 3/00 ZAB C10G 1/10 302F F23G 5/14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物を熱分解する熱分解炉において、 廃棄物が投入され、使用時は密閉状態にされる内釜と、 該内釜を内包していて、少なくとも前記投入された廃棄
    物が熱分解する温度まで、前記内釜を加熱するための燃
    焼を行う外釜と、 前記内釜内で生じるガスを、前記外釜に、前記燃焼用の
    燃料の一部又は全部として供給するガス供給系とを具え
    たことを特徴とする廃棄物の熱分解炉。
  2. 【請求項2】 廃棄物を熱分解する熱分解炉において、 廃棄物が投入され、使用時は密閉状態にされる内釜と、 該内釜を内包していて、少なくとも前記投入された廃棄
    物が熱分解する温度まで、前記内釜を加熱するための燃
    焼を行う外釜と、 前記内釜に接続されていて、前記内釜内で生じるガス中
    の少なくとも塩素ガスを固定化するガス固定化装置と、 該ガス固定化装置に接続されていて、該装置を経由した
    ガスを、前記外釜に、前記燃焼用の燃料の一部又は全部
    として供給するガス供給系とを具えたことを特徴とする
    廃棄物の熱分解炉。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の廃棄物の熱分
    解炉において、 前記外釜を、使用時は密閉状態とされる外釜とし、 該外釜に接続されているガス処理室であって、水素を多
    く含むガスを燃焼する燃焼装置を有し、該外釜から該外
    釜内での前記燃焼後も残存するガスを導いて、該ガスを
    水素化する処理を行うガス処理室と、 該ガス処理室での処理が済んだガスを水に接触させる処
    理、および、該ガスを接触させた水に少なくとも水酸化
    カルシウムを供給して、前記残存ガス中の1又は複数の
    成分と該水酸化カルシウムとを反応させて沈殿物として
    除去する処理を、少なくとも実施する沈殿装置とをさら
    に具えたことを特徴とする廃棄物の熱分解炉。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の廃棄物の熱分
    解炉において、 前記ガス供給系の前段に、前記内釜内で生じるガスを貯
    留するためのガス貯留装置を具えたことを特徴とする廃
    棄物の熱分解炉。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の廃棄物の熱分
    解炉において、 前記内釜が、カートリッジ形式であることを特徴とする
    廃棄物の熱分解炉。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の廃棄物の熱分解炉にお
    いて、 前記ガス固定化装置が、塩素ガス固定材料として、少な
    くともアルミニウム加工クズを用いる装置であることを
    特徴とする廃棄物の熱分解炉。
  7. 【請求項7】 請求項1または2に記載の廃棄物の熱分
    解炉において、 前記内釜内に水蒸気を供給する水蒸気供給装置をさらに
    具えたことを特徴とする廃棄物の熱分解炉。
JP10007893A 1998-01-19 1998-01-19 廃棄物の熱分解炉 Withdrawn JPH11201422A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10007893A JPH11201422A (ja) 1998-01-19 1998-01-19 廃棄物の熱分解炉

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10007893A JPH11201422A (ja) 1998-01-19 1998-01-19 廃棄物の熱分解炉

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11201422A true JPH11201422A (ja) 1999-07-30

Family

ID=11678271

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10007893A Withdrawn JPH11201422A (ja) 1998-01-19 1998-01-19 廃棄物の熱分解炉

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11201422A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7056792B1 (ja) * 2021-10-14 2022-04-19 住友大阪セメント株式会社 廃棄物処理装置及び廃棄物処理方法
JP7056793B1 (ja) * 2021-10-14 2022-04-19 住友大阪セメント株式会社 廃棄物処理装置及び廃棄物処理方法
JP7056791B1 (ja) * 2021-10-14 2022-04-19 住友大阪セメント株式会社 廃棄物処理装置及び廃棄物処理方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7056792B1 (ja) * 2021-10-14 2022-04-19 住友大阪セメント株式会社 廃棄物処理装置及び廃棄物処理方法
JP7056793B1 (ja) * 2021-10-14 2022-04-19 住友大阪セメント株式会社 廃棄物処理装置及び廃棄物処理方法
JP7056791B1 (ja) * 2021-10-14 2022-04-19 住友大阪セメント株式会社 廃棄物処理装置及び廃棄物処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
FR2571978A1 (fr) Procede et installation pour l'epuration des gaz de rebut provenant du traitement des dechets industriels ou menagers.
JPH11201422A (ja) 廃棄物の熱分解炉
JP2001062437A (ja) 廃棄物焼却システム及び廃棄物焼却方法
JP3952702B2 (ja) 消化ガスを使用したガス機関発電施設による熱分解処理施設
JP4702868B2 (ja) 有機性廃棄物の処理方法、同処理装置
JP3982040B2 (ja) ハロゲン含有物の処理方法と処理装置
JPH11240980A (ja) 廃棄物用の熱分解炉
JP2006336955A (ja) 医療系廃棄物の処理方法およびその処理設備
JP3758513B2 (ja) 消化ガスを使用したガス機関発電施設による熱分解処理施設と熱分解処理方法
JP4160065B2 (ja) 土壌の処理装置
JP2001239248A (ja) 被処理物の加熱処理方法と処理装置
JP3726779B2 (ja) 汚泥の加熱処理方法とその施設
JP3840208B2 (ja) 土壌の処理装置及び処理方法
JP3727908B2 (ja) 土壌の処理方法
JP3816218B2 (ja) ハロゲン原子および/または硫黄原子を含む有機化合物の分解処理方法およびその装置
JP2004359897A (ja) プラスチック廃棄物の処理方法及び処理装置
JP2000189539A (ja) 難分解物質の分解処理方法及びその装置
JP2009067985A (ja) 廃棄物の処理方法及び処理設備
JPH11197627A (ja) 廃棄物処理システム
JP2002143899A (ja) 汚泥の乾燥方法と乾燥施設と熱分解処理方法
JP2002284923A (ja) 複合アルミサッシの廃材リサイクル方法及びその設備
JPS6332210A (ja) 廃棄物燃焼システム
JP4831651B2 (ja) 有機性汚泥の溶融処理方法
JPH10235309A (ja) プラスチック材の脱塩素処理方法
JPH04253790A (ja) コークス乾式消火装置による廃棄物処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050405