JP2000189539A - 難分解物質の分解処理方法及びその装置 - Google Patents

難分解物質の分解処理方法及びその装置

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JP2000189539A JP10372336A JP37233698A JP2000189539A JP 2000189539 A JP2000189539 A JP 2000189539A JP 10372336 A JP10372336 A JP 10372336A JP 37233698 A JP37233698 A JP 37233698A JP 2000189539 A JP2000189539 A JP 2000189539A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フロンガスとかベンゼン核を持つ有機化合
物,更にトリクロロエチレン,ハロン,SF6等のその
他のハロゲン化物を酸化カルシウムと反応させることに
よって分解して無害化するとともに、分解によって生成
される酸性ガスをほぼ同時に中和するようにした処理方
法とその装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 被分解処理物31と酸化カルシウム40
を反応器33内で接触反応させることによって分解処理
する方法とその装置を基本手段とする。また、被分解処
理物31と溶媒として水を混合したものを反応器33内
で酸化カルシウムと接触反応させる方法と、反応により
生成した酸性物質を反応器内で生成とほぼ同時に中和し
て無害化する処理方法と装置を提供する。反応器33に
は内部ヒータを配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は環境汚染物質等の難
分解物質の分解処理方法及びその装置に関し、特にはフ
ロンガスとかベンゼン核を持つ有機化合物,更にトリク
ロロエチレン,ハロン,SF6等のその他のハロゲン化
物を酸化カルシウムと反応させることによって分解して
無害化するとともに、分解によって生成される酸性ガス
をほぼ同時に中和するようにした処理方法とその装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から冷媒とかスプレー剤として使用
されているフロンガス及び消化剤として使用されている
ハロンガスは環境汚染物質であることが指摘され、これ
ら物質の無害化処理が地球環境を守る観点から全世界的
な関心事となっており、各種の対処手段が提案されてい
る。例えばフロンガス処理方法に関しては、水熱反応
法,焼却法,爆発反応分解法,微生物分解法,超音波分
解法及びプラズマ反応法等が提案されている。
【0003】これらの処理方法の中で、水熱反応法はフ
ロンガス等に限定することなく、トリクレン等有機溶
剤、廃油、ダイオキシン、PCB、糞尿等の産業廃棄物
を主体とする被分解物質全般に対し汎用性のある処理方
法として注目されている。この水熱反応法では、例えば
フロンガスを塩化ナトリウム、二酸化炭素等の安全な物
質に分解することができる。
【0004】水熱反応法を具体化するための装置に関し
ては、実験室においてオートクレーブを用いた処理実
験、例えば苛性ソーダ液,エタノール,フロン液の混合
比率、温度の設定値、圧力の設定値及び反応時間の設定
値についての実験が行われているが、通常水熱反応は3
00〜450℃で100〜250kg/cm2という高
温高圧条件を維持して行われている。
【0005】本願出願人は先に特願平6−204519
号により水熱反応処理による環境汚染物質の処理方法と
装置に関する提案を行った。その内容を図10のフロン
処理システムフローに基づいて簡単に説明すると、タン
ク1にフロン液,苛性ソーダ液,エタノールの混合液を
収容し、これをポンプ2,流量計3を介して配管4から
熱交換器5に送り込み、水熱反応器6で反応させた後に
再び熱交換器5を介して冷却器7に送り、冷却器7から
流量制御のための圧力調整弁8を経て分離器9に送り、
分離器9により清浄水及び清浄物に分離する。同図のタ
ンク1a、ポンプ2a及び流量計3aは、フロンガスの
種類によっては常温でガス化する場合もあるため、この
ようなときに用いる系統である。
【0006】更に本願出願人は特願平8−340560
号により他の水熱反応処理による環境汚染物質の処理方
法と装置に関する提案を行った。その内容を図11のフ
ロン処理システムフローに基づいて説明すると、11は
フロン等被分解処理物タンク、12は被分解物ポンプ、
13は溶媒としての水タンク、14は水ポンプ、15は
加熱器であり、この加熱器15には内部ヒータ16と外
部ヒータ17が配置され、更に加熱器15内には過熱蒸
気と反応して水素を生成する物質として複数枚の鉄板1
8,18が配置されている。19は反応器であり、所定
の温度を保って被分解処理物と溶媒の過熱蒸気及び水素
を所定時間反応させて分解処理する機能を有している。
この反応器19には内部ヒータ20,20と外部ヒータ
21,21が配備され、更に該反応器19内にも鉄板1
8,18が配置されている。尚、鉄板18に代えて、過
熱蒸気と反応して水素を生成する物質として炭素,炭素
鋼等を用いることもできる。
【0007】上記反応器19内は従来の高圧の水熱反応
装置と異なって強制的に加圧をしない開放型の構成とな
っていて、過熱蒸気によって僅かな圧力が自然に発生
し、圧力勾配となって被分解処理物を移送する。22は
冷却器であり、反応器19から導出された配管と連通す
る配管23が配置されている。24は冷却水の入口、2
5は冷却水の出口である。26は気液分離器、27は中
和装置であって、冷却器22から導出された配管28の
他端部が気液分離器26に挿入されており、気液分離器
26から導出された配管29の他端部が中和装置27に
挿入されている。30は処理液の排出口である。
【0008】かかる装置によれば、被分解物タンク11
内にフロンを投入し、被分解物ポンプ12と水ポンプ1
4を起動することによってフロンと溶媒としての水が配
管を通して加熱器15に送り込まれ、適当な比率で混合
される。そして予め加熱器15に配置された内部ヒータ
16と外部ヒータ17を働かせて500℃〜750℃に
加熱しておくことによって過熱蒸気が発生する。加熱器
15内において鉄板18,18がほぼ同温度に加熱され
ると、過熱蒸気が鉄板18と接触してマグネタイトと水
素を生成する。
【0009】生成した水素は非常に還元力が強く、多く
の物質と結合して被分解処理物を分解する。また、反応
器19内も予め内部ヒータ20,20及び外部ヒータ2
1,21の駆動によって過熱蒸気の温度を維持するよう
に加熱されて保持されており、鉄板の存在により上記の
反応が進行する。反応器19内には同じ雰囲気中に過熱
蒸気も存在しているため、加水分解も併行して起こり、
複合的な分解反応が進行する。これに伴って被分解処理
物の分解速度が速くなるとともに分解率も向上する。
【0010】冷却装置22では冷却水の入口24から冷
却水を供給して同出口25から流出させることにより、
反応器19と連通する配管23内で分解処理された分解
物のガスが冷却されて液化する。冷却器22内の温度は
分解物のガスを液化できる温度であればよく、フロンガ
スの場合は略18℃とする。排液は配管28を通って気
液分離器26に入り、気液が分離されて液状物が中和装
置27に流入し、所定の中和処理が行われて排出口30
から排出され、図外の排液タンク内に貯留される。
【0011】この構成は被分解処理物として流体状又は
気体状以外の固形状の被分解処理物、例えばPE、プラ
スチック、ゴム、木材、紙等を分解処理する場合に適し
ており、固形状の被分解処理物を反応器19に供給する
と共に、反応器19内にフィーダ等の被分解処理物の移
送手段を設けておく。
【0012】他方で特公昭58−56396号公報に
は、過熱蒸気発生器で得られる過熱蒸気を分解炉内に噴
射して、廃タイヤを分解ガス、カーボン等の残渣及びビ
ートワイヤに分離して再利用するようにした熱分解装置
が開示されている。更に特開平3−12220号公報に
は、塩弗化アルカン(フロン)を水蒸気の存在下で酸化
鉄を担持した活性炭でなる触媒と接触させることによっ
て無害な化合物に加水分解する方法が開示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前記したように図10
の水熱反応器6は高温高圧条件を維持しなければならな
いので、圧力調整弁8の構造は複雑、高価となり、更に
高温高圧で使用するために機械的な強度、例えば引張応
力とか熱応力に耐えるための設計が難しく、使用する材
料が限定されるという難点がある。また高温高圧下での
固液混合液の圧送と排出を行う機構は複雑であり、被分
解物質の種類によっても構造を変える必要があって操作
上のコントロールが難しいという問題点がある。更に高
圧に伴って運転中に配管4の破損事故が生じることがあ
り、安全性確保の観点からも難点を残している。
【0014】他方で図11に示した過熱蒸気反応法は、
難分解物質は溶媒と共に過熱蒸気となり、反応器19で
更に加熱されて常圧で温度のみが上昇した過熱蒸気とな
り、反応器19内を所定の反応時間経過させて通過した
際に鉄,炭素,炭素鋼等と反応して水素を生成し、この
水素による還元反応と過熱水蒸気による加水分解反応に
よって難分解物質を分解処理することができるという作
用が得られるが、反応器19内を650℃以上の高温に
維持する必要があってエネルギーコストがやや高くなる
という難点がある外、反応ガス中にHClとかHF等の
強酸が生成されるために反応器19及び中和装置27に
到るまでの管路が腐食されるという問題が残っている。
【0015】また、反応助剤として鉄板とか炭素,炭素
鋼等を使用しているが、鉄板を使用した場合にはFeC
2とかFeF2が固体として析出するため、管路の詰ま
りが生じる惧れがある。炭素を用いた場合には管路の詰
まりは生じないが、容器等に含まれている鉄分が徐々に
腐食して耐久性が低下するという難点があり、更に炭素
自体が高価であるとともに消費量が多く、ランニングコ
ストに悪影響を与えてしまうという課題がある。
【0016】特に強酸を液化すると腐食速度が大きくな
るため、管路にテフロンとかPVCを用いる必要が生じ
るが、これらの材料は熱に弱いため、装置設計が困難に
なるという問題がある。また、中和装置27として大容
量の設備が必要である上、中和剤も大量に使用するため
設備と薬剤のために大きな費用がかかるという問題があ
る。
【0017】前記特公昭58−56396号公報に記載
された熱分解装置では、廃タイヤを分解ガス、カーボン
等の残渣に分離することができるものの、本発明が対象
としているフロン等の難分解物質の効率的な分解につい
ては言及されておらず、これらの物質の分解は実施する
ことが出来ない。更に特開平3−12220号公報に記
載されたフロンを水蒸気の存在下で触媒と接触させて加
水分解する手段では、フロン以外の物質,例えばベンゼ
ン核を持つ有機化合物とかその他の産業廃棄物の分解に
は適用することが出来ない上、フロンの種類によっては
分解効率の面で充分な効果が得られず、使用する触媒は
耐久性に欠け、更にフロンと油状物との混在物の分解は
行えないという難点が存在する。
【0018】そこで本発明は環境汚染物質であるフロン
ガスとかトリクロロエチレン,ハロン,SF6等のハロ
ゲン化物、更にはベンゼン核を持つ有機化合物等の難分
解物質の分解を行うシステムにおける上記問題点を解消
して、高温高圧に耐える機械的な強度が要求されない
上、強酸に起因する配管とか排出弁の腐食がなく、材料
費とかランニングコストが低廉化された難分解物質の分
解処理方法及びその装置を提供することを目的とするも
のである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、被分解処理物と酸化カルシウムを反応器内で
接触反応させることにより、難分解物質を分解する難分
解物質の分解処理方法とその装置を基本手段としてい
る。また、被分解処理物と溶媒を混合したものを反応器
内で酸化カルシウムと接触反応させる分解処理方法とそ
の装置、被分解処理物と溶媒を混合したものを反応器内
で酸化カルシウムと接触反応させ、反応により生成した
酸性物質を生成とほぼ同時に反応器内で中和して無害化
する難分解物質の分解処理方法とその装置を提供する。
【0020】溶媒として水又は水蒸気を使用する。ま
た、反応器には内部ヒータを配置し、この反応器から分
解処理の終了した反応済みガスと液体成分を取り出して
冷却器に送り込み、被分解処理物のガスを冷却した後
に、必要に応じて微量の残留酸性物質を中和装置により
中和して無害化する。更に中和装置により中和処理を行
った後に燃焼装置により可燃成分を燃焼処理する難分解
物質の分解処理方法と装置を提供する。
【0021】かかる分解処理方法と装置によれば、フロ
ンガスとかベンゼン核を持つ有機化合物及びその他のハ
ロゲン化物等の難分解物質が反応器内で酸化カルシウム
と反応して酸性物質と無害な無機物となり、この酸性物
質は更に酸化カルシウムと反応して中和されるため、即
ち生成とほぼ同時に反応器内で中和されて無害化されて
から放出されるため、従来のように強い酸性物質によっ
て管路が腐食されることがない。よって、分解処理装置
の寿命が長く、又大容量の中和設備や大量の中和剤を必
要としない。また、溶媒として水を使用することにより
反応が継続して進行し、反応器に内部ヒータを配置した
ことによって初期分解反応が促進される。
【0022】また、冷却器を配備することによって反応
器から得られる分解処理の終了した被分解処理物のガス
が冷却された後、必要に応じて微量の残留酸性物質が中
和装置により中和して無害化される。なお、この残留酸
性物質は微量であるため、管路等を腐食させることがな
い。更に中和装置により中和処理を行った後に燃焼装置
により可燃成分を燃焼処理することにより、難分解物質
を安全に、かつ、確実に分解処理することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明にかか
る難分解物質の分解処理方法及びその装置の具体的な実
施形態を説明する。前記した水熱反応処理における問題
点に鑑みて、本願発明者は種々の改良実験を試みた結
果、フロン等の被分解処理物を酸化カルシウム(Ca
O,生石灰とも呼称される)と反応させると、反応器内
を強酸性状態とすることなく被分解処理物を分解処理す
ることができるという知見を得た。
【0024】本発明はフロンガス等の環境汚染物質を始
めとする難分解物質を常圧の状態で分解処理するもので
あり、対象とする難分解物質はフロンガスとかベンゼン
核を持つ有機化合物,更にトリクロロエチレン,ハロ
ン,SF6等のその他のハロゲン化物を対象とし、その
状態は固体、液体、気体を問わず特に限定がない。な
お、特には有機ハロゲン化物で有用ではあるが使用後の
処理が困難なものや有害なもの、例えばクロロベンゼ
ン、フロン(ハロゲン炭素化合物)、問題となっている
ダイオキシン等である。
【0025】また、本発明によればハロゲン化物のみだ
けでなく、ベンゼン環を開環することが可能である。本
発明が分解対象としているベンゼンは芳香族炭化水素の
基本的化合物であり、C66で表わされ、モノクロロベ
ンゼンはC65Clで表わされる。ベンゼン核を持つ有
機化合物としてはフェノール類が挙げられる。このフェ
ノール類はベンゼン核にOH基が結合した有機化合物の
総称であり、C65OHで表わされる。また、本発明に
よればベンゼン環を骨格構造とするダイオキシン、PC
Bなども分解して無害化することが可能である。
【0026】以下に具体的な実施形態を説明する。図1
は本発明の一実施形態を概略的に示すシステム図であ
り、図中の31はフロン等被分解処理物、32は流量調
整弁、33は反応器、34は溶媒としての水タンク、3
5は水供給ポンプ、36は蒸発器である。
【0027】図2,図3に拡大して示したように、反応
器33には複数個の内部ヒータ37,37が配置され、
更に酸化カルシウムの投入口39が設けられている。3
8,38は反応器33の蓋部材33bの固定用ボルト、
40は投入された酸化カルシウム、41は該酸化カルシ
ウムの載置板である。尚、33cはフロン等被分解処理
物と溶媒との混合物の流入路であり、被分解処理物と溶
媒とを予め混合した図2の例では、図1の水タンク34
及び蒸発器36は省略することができる。
【0028】図1に示す42は冷却器であり、該冷却器
42は反応器33から導出された配管33aに連結され
ている。42aは冷却水の入口、42bは冷却水の出口
である。43は中和装置、44は燃焼装置であって、冷
却器42から導出された配管42cの他端部が中和装置
43に挿入されており、中和装置43から導出された配
管43aの他端部が燃焼装置44に挿入されている。4
5は燃焼ガスの排出口である。
【0029】本実施形態で用いた酸化カルシウム(Ca
O,生石灰)は、工業的に石灰石を焼いて生産される
が、純粋なCaOはシュウ酸カルシウムの熱分解によっ
ても得られる。酸化カルシウムは無色結晶で融点257
2℃、沸点2850℃、密度約3.3g/cm3、水と光
熱を発して反応し、水酸化カルシウムとなる。
【0030】かかる本実施形態の動作態様を以下に説明
する。図1に示す被分解処理物31として環境汚染物質
であるフロンを用いた場合を例に取ると、先ず反応器3
3の投入口39から反応器33内に酸化カルシウム40
を投入し、次に被分解処理物31を流量調整弁32を介
して反応器33内に流入させ、同時に水供給ポンプ35
を起動することによって溶媒としての水が水タンク34
から蒸発器36と配管を通して反応器33内に水蒸気と
して送り込まれ、フロンと適当な比率で混合される。な
お、酸化カルシウム40は所定の塊状或いは粒状として
反応器33内に収納する。
【0031】水の供給は液体状もしくは水蒸気の形態の
何れでもよい。尚、図2に示す反応器33の構成では、
被分解処理物と溶媒との混合物の流入路33cを設けた
ため、水タンク34と蒸発器36は省略されている。図
2に示すように溶媒としての水又は水蒸気は予め被分解
処理物と混合して反応器に供給してもよく、或いは図1
に示すように個別に反応器に供給してもよい。
【0032】酸化カルシウム40が被分解処理物として
のフロンと水の混合物に接触すると、後述する酸化カル
シウムとフロンの反応式に基づいてフロンが分解して無
害な無機物と強酸等の酸性物質が生成するが、これらの
酸性物質は更に酸化カルシウムによって生成とほぼ同時
に中和されて無害化される。そのため、従来のように強
い酸性物質によって管路が腐食されることがない。よっ
て、分解処理装置の寿命が長く、又大容量の中和設備や
大量の中和剤を必要としない。この反応時に内部ヒータ
37,37を働かせることによって分解反応が促進され
る。
【0033】反応器33内での反応は発熱を伴うので、
内部ヒータ37,37による加熱温度は低くてもよい。
本実施の形態例では内部ヒータ37,37による加熱上
限を400℃に設定してあり、この温度を超えるケース
ではサーモスタットの作用で内部ヒータ37,37の駆
動が自動的に停止するように設定されている。
【0034】理論上から水分がなくても酸化カルシウム
とフロンの反応は進行するが、水分が存在することによ
って反応が継続して起きることが実験的に確認されたた
め、本実施の形態例では水タンク34から蒸発器36を
介して反応器33内に水分を供給する。
【0035】反応器33の下側部に貯留した反応済みガ
スと液体成分は、配管33aを経由して冷却器42に送
り込まれる。冷却器42では冷却水の入口42aから冷
却水を供給して同出口42bから流出させることによ
り、分解処理された分解物の高温のガスを冷却するとと
もに、溶媒としての水蒸気を液化する。冷却器42内の
温度は分解物のガスの温度を常温に下げることができる
温度であればよい。このように急速に冷却することによ
り副生成物の発生が防止されるから2次汚染の心配がな
い。この冷却は主として分解によって生成された反応ガ
スが高温(400℃程度)となるために、この温度を常
温程度にまで下げるためのものである。分解によって生
成された反応ガスはCO2,CH4,H2,CO等が成分
であるため、常温程度まで冷却しても液化されることは
ない。なお、冷却によって溶媒としての水蒸気は水に液
化される。更に、このとき微量の残留酸性物質が水に解
けだすので、これを後記の中和装置によって中和する。
また、反応ガスの内、CH4,H2,CO等は燃焼できる
可燃ガスであるため、後記の燃焼装置によって燃焼させ
るのである。
【0036】冷却によって液化された溶媒としての水
と、分解によって生成された反応ガスは配管42cを通
って中和装置43に流入し、残留酸性物質がある場合に
所定の中和処理が行われ、更に生成ガスは燃焼装置44
に送り込まれ、メタン等の可燃成分を燃焼処理してから
排出口45から排出される。上記冷却器42に熱交換器
を組み込んで、熱交換器により冷却する熱を回収し、回
収した熱を再利用することも可能である。なお、分解反
応によって、生成するCaF2,CaCl2,CaSO4
等は固体であるため、反応装置から取り出して処分す
る。
【0037】以下に酸化カルシウムを用いてフロンを分
解した場合の反応式を説明する。フロンR−12の場合
には、分解反応の基本式は下記の(1)式〜(5)式で
表わされる。 CCl22+CaO+2H2O → 2HCl+2HF+CaCO3…(1) CaO+2HCl → CaCl2+H2O………………………………(2) CaO+2HF → CaF2+H2O……………………………………(3) CaCO3+2HCl → CaCl2+H2O+CO2…………………(4) CaCO3+2HF → CaF2+H2O+CO2………………………(5)
【0038】先ず(1)式に示す反応でフロンR−12
が分解され、HCl,HFの強酸が生成されるが、ほぼ
同時に反応器33内でCaOによって(2)(3)式の
反応が起きて中和される。そのため、従来のように強い
酸性物質によって管路が腐食されることがない。よっ
て、分解処理装置の寿命が長く、又大容量の中和設備や
大量の中和剤を必要としない。また、(1)式のCaC
3は(4)(5)式の反応によってCaCl2とCaF
2に変化する。(2)〜(5)式は全て中和反応である
が、(2)(3)式による反応が主体となる。
【0039】結果としてフロンR−12は CCl22+2CaO → CaCl2+CaF2+CO2…………… (6) として分解され、少量は 2CCl22+4CaO → 2CaCl2+2CaF2+2CO+O2 …………(7) として分解処理される。
【0040】図4は酸化カルシウムによるフロンR−1
2分解時の分解率と温度の関係を示すグラフであり、図
中に記載したようにフロンの流量は2kg/h、水は2
0g/min、CaOは2kgとして反応させた例であ
る。図4によれば反応器内の温度が400℃に達した際
に分解率はほぼ100%となる。図5は同じく分解率と
時間(分)との関係を示すグラフであり、温度は400
℃及び300℃としたところ、400℃の場合には約2
0分で分解率が100%に達していることが判明した。
【0041】フロンR−22の場合には、分解反応の基
本式は下記の(8)式又は(9)式で表わされる。 4CHClF2+6H2O+3CaO → 4HCl+8HF+3CaCO3+CH4……………(8) CHClF2+CaO+2H2O → 2HF+HCl+CaCO3+H2……………………(9)
【0042】実際には(8)式の反応の方が優先的に生
じており、反応後のガス中にメタンCH4が多く含まれ
ている。上記の反応によって生じたHCl,HFの中和
反応が前記(2)〜(5)式に基づいてほぼ同時に行わ
れる。また、反応器42の内部温度が400℃以上にな
ると、以下の(10)〜(12)式の反応が起こる。 4CHClF2+6CaO → 4CaF2+2CaCl2+3CO2+CH4…………(10) 2CHClF2+3CaO → 2CaF2+CaCl2+2CO+H2O…………… (11) 2CHClF2+3CaO+H2O → 2CaF2+CaCl2+2CO2+2H2……………(12)
【0043】しかし反応後のガス中にメタンCH4が多
く含まれていることから全体として(8)(10)式の
反応が主体であるものと思慮される。
【0044】図6は酸化カルシウムによるフロンR−2
2分解時の分解率と温度の関係を示すグラフであり、図
中に記載したようにフロンの流量は2kg/h、水は2
0g/min、CaOは2kgとして反応させた例であ
る。図6によればフロンR−12の場合と同様に反応器
内の温度が400℃に達した際に分解率はほぼ100%
となる。図7は同じく分解率と反応時間(分)との関係
を示すグラフであり、温度が400℃の場合には分解率
は当初から100%に達している。また、初期温度が3
00℃程度の低温での反応時には、反応時間30分で電
源をオフにしても温度が除々に上昇し、反応時間が10
0分で500℃に達していることが判明した。これは酸
化カルシウムとフロンR−22の分解反応が発熱反応で
あることを示している。
【0045】フロンR−134aの場合の分解反応の基
本式は下記の(13)〜(16)式で表わされる。 2C224+4H2O+CaO → CaCO3+8HF+CH4+2CO…………………(13) 4C224+10H2O+CaO → CaCO3+16HF+3CH4+4CO2………… (14) 4C224+10H2O+5CaO →5CaCO3+16HF+3CH4………………………(15) 3.5C224+6.5H2O+1.5CaO → 1.5CaCO3+14HF+C26+3.5CO………(16)
【0046】生成ガスの分析から(14)(15)式が
多く生じており、次いで(13)が生じている。(1
6)式は稀に生じる程度である。更に反応器内の温度が
300℃以上に高くなると、下記の反応が僅かに生じ
る。 3C224+6CaO → 6CaF2+5CO+CH4+H2O…………………… (17) 2C224+4CaO → 4CaF2+3CO+CH4+O…………………………(18) 2C224+4CaO+O2 → 4CaF2+3CO2+CH4…………………………… (19)
【0047】図8は酸化カルシウムによるフロンR−1
34a分解時の分解率と温度の関係を示すグラフであ
り、図中に記載したようにフロンの流量は2kg/h、
水は20g/min、CaOは2kgとして反応させた
例である。図8によればフロンR−12の場合と同様に
反応器内の温度が400℃に達した際に分解率はほぼ1
00%となる。図9は同じく分解率と反応時間(分)と
の関係を示すグラフであり、温度が400℃の場合には
分解率は当初から100%に達している。また、初期温
度が300℃程度の低温での反応時には、反応時間60
分で電源をオフにしても温度が除々に上昇し、反応時間
が100分で500℃に達していることが判明した。こ
れは酸化カルシウムとフロンR−134aの分解反応が
発熱反応であることを示している。
【0048】フロンSF6(六フッ化硫黄)の場合の分
解反応の基本式は下記の(20)(21)式で表わされ
る。このフロンSF6は絶縁用ガスであり、通常高圧の
電力スイッチの中に封入されている。 3CaO+SF6+H2O → 3CaH2+H2SO4………………… (20) SF6+CaO+3H2O → CaSO4+6HF…………………… (21)
【0049】上記(20)式が主体となっている。この
時に発生するH2SO4は CaO+H2SO4 → CaSO4+H2O………………………………(22) により中和される。
【0050】上記の説明はフロンに関しての反応式であ
るが、その他のハロン、トリクロロエチレン、トリクロ
ロタン等のハロゲン化物、ベンゼン、モノクロロベンゼ
ン等のベンゼン核を持つ有機化合物についても同様な反
応式により分解することができる。
【0051】分解反応に直接関係ない反応として下記の
(23)式が生じる。 CaO+H2O → Ca(OH)2………………………………………(23) これは酸化カルシウムが水と反応して水酸化カルシウム
を生成する発熱反応であり、H2Oとして水蒸気を用い
ると高温の蒸気が自然に得られてCaOによる分解に熱
源を必要としないケースがある。また、反応器33の放
熱機構を工夫することにより、初期加熱以後は自己発熱
による加熱が可能となり、自然に分解反応が進行する。
【0052】本実施の形態では水タンク34から反応器
33に水分を加えているが、反応自体には水分は必ずし
も必要としないものであって、例えば前記(6)式に記
載した反応が進行する。この場合にはCaOを細かく砕
いてフロンとの接触面積を大きくすることが肝要であ
り、CaOの内部にまで反応が浸透しないことによって
一定時間後は内部のCaOを砕いて未反応のCaOを表
面に出す必要がある。
【0053】反応器33に水分を加えた場合には、Ca
Oとの反応が内部まで浸透して前記(23)式による発
熱反応が進行する。そしてCaOがなくなるまで継続す
ることが確認された。この場合には反応器33の容器外
部を空冷するとか水冷する必要が有る。
【0054】次に前記反応式(1)〜反応式(23)に
ついての反応熱バランスシートを表1〜表23に示す。
表はコンピュータのデータベースを用いてシミュレーシ
ョンして得たものである。
【0055】
【表1】
【0056】表1の下記反応式は前記反応式(1)に対
応しており、表2〜表23の反応式もそれぞれ前記反応
式(2)〜(23)に対応している。 CCl22(g)+2H2O(g)+CaO =2HCl(g)+2HF(g)+CaCO3………(1)
【0057】表1〜表23において、(g)はガス状で
あることを示し、(l)は液体状であることを示し、他
は固体状であることを示している。各表中のTは反応温
度(℃)、deltaH(kcal)中の発熱量の符号
が(−)の場合には発熱反応であり、(+)の場合は吸
熱反応であることを示している。deltaS(ca
l)はエントロピーを示し、deltaG(kcal)
はギブスの自由エネルギーで反応の進む方向を示し、符
号の(−)は反応式の左から右へ(→)のように進むこ
とを示している。Kは反応式の左の量と右の量の比率で
あり、表1中の3.203E+067は3.203×10
67倍右側の物質ができることを示している。以下表2〜
表23についても同様である。
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】
【表6】
【0063】
【表7】
【0064】
【表8】
【0065】
【表9】
【0066】
【表10】
【0067】
【表11】
【0068】
【表12】
【0069】
【表13】
【0070】
【表14】
【0071】
【表15】
【0072】
【表16】
【0073】
【表17】
【0074】
【表18】
【0075】
【表19】
【0076】
【表20】
【0077】
【表21】
【0078】
【表22】
【0079】
【表23】
【0080】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
ればフロンガスとかベンゼン核を持つ有機化合物,更に
トリクロロエチレン,ハロン,SF6等のその他のハロ
ゲン化物等の難分解物質を酸化カルシウムを利用して分
解処理できるとともにCaOによる中和反応がほぼ同時
に起きることにより、プラズマ法とか燃焼法のような他
の分解方法を用いた分解過程で生成する強酸による容器
とか配管類の腐食が発生せず、分解処理装置の寿命が長
く、又大容量の中和設備や大量の中和剤を必要としない
という効果が得られる。特に反応が発熱反応であるた
め、初期加熱だけ行えば反応開始と同時に加熱源を遮断
しても分解反応が継続することになり、電力の節約にも
資することができる。
【0081】特に水熱反応のように高温高圧条件を維持
する必要がなく、機械的な強度に耐えるための設計は不
要であり、使用する材料は限定されない。装置は機構的
にも簡易であって、被分解物質の種類によって構造を変
える必要がなく、操作上のコントロールは容易である。
【0082】また、反応器内を高温に維持する必要がな
いため、エネルギーコストを低廉化することができる。
また、酸性物質によって容器とか管路が腐食される惧れ
がない。また、容器等に含まれている鉄分が酸によって
腐食されて耐久性が低下する現象を防止することができ
る。
【0083】従来から知られている触媒法の場合には、
触媒の酸化等による劣化が生じる難点があるのに対し
て、本発明の場合には触媒を使用していないために上記
の問題点はなく、しかもフロンのみならず他のハロゲン
化物とかベンゼン核を持つ有機物にも適用可能である。
【0084】酸化カルシウム自体は安価であり、中和剤
としても使用可能であるため、ランニングコストは低廉
化されるという利点が得られる。分解反応によって生成
される酸性ガスは酸化カルシウムによって生成とほぼ同
時に反応器の中で中和されて反応器外に排出されること
がないため、従来のように強い酸性物質によって管路が
腐食されることがない。そして、反応器から排出される
ガスはCO2,CH4,H2,CO等が成分であるため、
管路等の分解処理装置を腐食させることがなく、冷却し
た後に可燃性ガスを燃焼させて排出させることができ
る。また、反応によって生成される反応後の処理物であ
るCaF2,CaCl2,CaSO4等は固体であるた
め、反応器から取り出して容易に処理することができ、
リサイクルも可能となる。更に装置の構成は、従来の装
置に較べて比較的簡単であり、装置自体のスケールアッ
プとかスケールダウンを容易に行うことができる。
【0085】従って本発明によれば、環境汚染物質であ
るフロンガスとかベンゼン核を持つ有機化合物,更にト
リクロロエチレン,ハロン,SF6等のその他のハロゲ
ン化物等の難分解物質の分解を行う際に、高温高圧に耐
える機械的な強度が要求されることがなく、しかも強酸
に起因する配管とか排出弁の腐食を防止し、材料費とか
ランニングコストが低廉化された難分解物質の分解処理
方法及びその装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的実施形態を示すシステム図。
【図2】本実施形態で用いた反応器の側断面図。
【図3】図2の平面図。
【図4】フロンR−12分解時の分解率と温度の関係を
示すグラフ。
【図5】フロンR−12分解時の分解率と時間との関係
を示すグラフ。
【図6】フロンR−22分解時の分解率と温度の関係を
示すグラフ。
【図7】フロンR−22分解時の分解率と時間との関係
を示すグラフ。
【図8】フロンR−134a分解時の分解率と温度の関
係を示すグラフ。
【図9】フロンR−134a分解時の分解率と時間との
関係を示すグラフ。
【図10】従来の水熱反応処理による環境汚染物質の処
理装置を示すシステム図。
【図11】従来の他の水熱反応処理による環境汚染物質
の処理装置を示すシステム図。
【符号の説明】
31…被分解処理物 32…流量調整弁 33…反応器 34…水タンク 35…水供給ポンプ 36…蒸発器 37…内部ヒータ 39…(酸化カルシウムの)投入口 40…酸化カルシウム 42…冷却器 43…中和装置 44…燃焼装置 45…排出口 整理番号 P2909

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被分解処理物と酸化カルシウムを反応器
    内で接触反応させることにより、難分解物質を分解する
    ことを特徴とする難分解物質の分解処理方法。
  2. 【請求項2】 被分解処理物と溶媒を混合したものを反
    応器内で酸化カルシウムと接触反応させることにより、
    難分解物質を分解することを特徴とする難分解物質の分
    解処理方法。
  3. 【請求項3】 被分解処理物と溶媒を混合したものを反
    応器内で酸化カルシウムと接触反応させ、反応により生
    成した酸性物質を生成とほぼ同時に反応器内で中和して
    無害化することを特徴とする難分解物質の分解処理方
    法。
  4. 【請求項4】 溶媒として水又は水蒸気を使用すること
    を特徴とする請求項2又は3に記載の難分解物質の分解
    処理方法。
  5. 【請求項5】 反応器に内部ヒータを配置したことを特
    徴とする請求項1,2又は3に記載の難分解物質の分解
    処理方法。
  6. 【請求項6】 反応器から分解処理の終了した反応済み
    ガスと液体成分を取り出して冷却器に送り込み、被分解
    処理物のガスを冷却することを特徴とする請求項1,
    2,3,4又は5に記載の難分解物質の分解処理方法。
  7. 【請求項7】 冷却したガスを必要に応じて中和装置に
    より中和して無害化することを特徴とする請求項6に記
    載の難分解物質の分解処理方法。
  8. 【請求項8】 中和装置により中和処理を行った後に燃
    焼装置により可燃成分を燃焼処理することを特徴とする
    請求項7に記載の難分解物質の分解処理方法。
  9. 【請求項9】 被分解処理物がハロゲン化物であること
    を特徴とする請求項1,2,3,4,5,6又は7に記
    載の難分解物質の分解処理方法。
  10. 【請求項10】 内部に酸化カルシウムが投入され、被
    分解処理物の流入口を備えた反応器からなり、被分解処
    理物と酸化カルシウムを反応器内で接触反応させること
    により、難分解物質を分解することを特徴とする難分解
    物質の分解処理装置。
  11. 【請求項11】 内部に酸化カルシウムが投入され、被
    分解処理物の流入口と溶媒の流入口とを備えた反応器か
    らなり、被分解処理物と酸化カルシウムを溶媒の存在下
    で反応器内で接触反応させることにより、難分解物質を
    分解することを特徴とする難分解物質の分解処理装置。
  12. 【請求項12】 内部に酸化カルシウムが投入され、被
    分解処理物の流入口と溶媒の流入口及び内部ヒータを備
    えた反応器からなり、被分解処理物と酸化カルシウムを
    溶媒の存在下で反応器内で加熱しながら接触反応させる
    ことにより、難分解物質を分解することを特徴とする難
    分解物質の分解処理装置。
  13. 【請求項13】 溶媒として水又は水蒸気を使用するこ
    とを特徴とする請求項11又は12に記載の難分解物質
    の分解処理装置。
  14. 【請求項14】 接触反応により生成した酸性物質を生
    成とほぼ同時に反応器内で中和して無害化することを特
    徴とする請求項10,11,12又は13記載の難分解
    物質の分解処理装置。
  15. 【請求項15】 内部に酸化カルシウムが投入され、被
    分解処理物の流入口と溶媒の流入口及び内部ヒータを備
    えた反応器と、被分解処理物の高温のガスを冷却する冷
    却器とからなり、被分解処理物と酸化カルシウムを溶媒
    の存在下で反応器内で加熱しながら接触反応させた後、
    被分解処理物の高温のガスを冷却器により冷却すること
    を特徴とする難分解物質の分解処理装置。
  16. 【請求項16】 内部に酸化カルシウムが投入され、被
    分解処理物の流入口と溶媒の流入口及び内部ヒータを備
    えた反応器と、被分解処理物の高温のガスを冷却する冷
    却器と、反応により生成した物質を中和して無害化する
    中和装置からなり、被分解処理物と酸化カルシウムを溶
    媒の存在下で反応器内で加熱しながら接触反応させた
    後、被分解処理物の高温のガスを冷却器により冷却し、
    微量の残留酸性物質を中和装置により中和して無害化す
    ることを特徴とする難分解物質の分解処理装置。
  17. 【請求項17】 中和装置により中和処理を行った後に
    可燃成分を燃焼処理する燃焼装置を配備したことを特徴
    とする請求項16に記載の難分解物質の分解処理装置。
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