JPH11201411A - 燃焼装置 - Google Patents
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- JPH11201411A JPH11201411A JP10002969A JP296998A JPH11201411A JP H11201411 A JPH11201411 A JP H11201411A JP 10002969 A JP10002969 A JP 10002969A JP 296998 A JP296998 A JP 296998A JP H11201411 A JPH11201411 A JP H11201411A
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Abstract
されるコンパクトな燃焼装置を提供する。 【解決手段】 燃焼装置30の燃焼室5の放出口5aに
中央に穴25の開いた接触部材21と、周囲に複数の穴
26の開いた接触部材22を備えた接触部20を設け、
その燃焼室側の面に触媒層31を形成する。この触媒層
31は、燃焼室内の火炎19からの輻射熱によって高温
となり、触媒層31に接触しなが放出される燃焼ガス中
の未燃分を効率良く酸化・除去する。従って、接触部2
0の厚みは薄くて良いので、完全燃焼した燃焼ガスが放
出されるコンパクトな燃焼装置30を提供でき、この燃
焼装置30を採用することにより、クリーンな温風を供
給可能な小型で高性能の温風発生装置1を提供すること
ができる。
Description
いは赤外線発生装置などに用いられる燃焼装置に関する
ものである。
温風発生機の一般的な概略構造を図8に示してある。図
8に示した温風発生機1は、燃料タンク2の上に、温風
を発生するほぼ筒状のハウジング3が設置されており、
その中に筒状の燃焼室4が設けられ、その後端には燃焼
用のバーナー8が配置され、その前端には傘状の炎止め
17が装着されている。燃料タンク2の燃料は、サクシ
ョンパイプ12、燃料フィルタ15、燃料ポンプ11を
介してバーナー8に供給される。燃焼室4では、バーナ
ー8から噴霧された燃料がイグナイター16に接続され
た点火棒9によって点火され、燃焼が開始される。燃焼
用の空気はバーナー8の近傍に設けられたブロワー10
によって燃焼室4に供給される。燃焼室4の内部で発生
した燃焼ガスは、燃焼室4の前方4aの炎止め17と燃
焼室4との隙間14からハウジング3の内部に放出され
る。一方、燃焼室4の上流であるハウジング3の後方に
設置された送風ファン13によって外気がハウジング3
の内部に導入される。この外気は燃焼室4とハウジング
3との間の供給通路7を通って加熱され、さらに、燃焼
室4から放出された燃焼ガスと混合されて温風となる。
そして、この温風がハウジング3の前方の温風吹き出し
口6を通って外部に吹き出される。
霧状に吹き出された液体燃料がブロワー10から供給さ
れる適当な空気過剰率の燃焼空気と混合され、火炎燃焼
19が行われる。その結果、高温の燃焼ガスが得られる
ので、この燃焼ガスを外気と混合することにより、コン
パクトなサイズで比較的高温の温風を大量に供給可能な
温風発生機を提供することができる。例えば、ハウジン
グ3の長さが1m程度以下の温風発生機1で、吹き出し
口6の出口温度が300℃以上、送風量が15m3 /m
in以上の能力を発揮するような温風発生機を提供する
ことができる。また、燃料を高温で火炎燃焼19するこ
とにより、一酸化炭素(CO)あるいは炭化水素(H
C)などの人体に有害な成分の発生も非常に少なく、ク
リーンな温風を供給することができる。
ず、送風ファン13からの外気が、燃焼用空気としてそ
のまま燃焼室4に導かれるもの、送風ファン1がハウジ
ング3の上方、あるいは下方に設置されるものなどもあ
る。
大量の温風を効率良く供給でき、さらに、ハウジング内
に燃焼室が収納されているので火炎燃焼を行っているに
もかかわらず赤熱する部分が露出していないので安全で
ある。従って、工場内の暖房、食物の乾燥など多種多様
な用途に用いられている。
らに小型化することが検討されており、このためには、
ハウジング内で占めるスペースの大きな燃焼室を小型化
することが重要になっている。しかしながら、燃焼室4
を小型化する、すなわち、燃焼室4の前方4aから後方
4bの長さを短くすると、燃料が燃焼室内に滞留する時
間が短くなるので、燃えきり性が悪化する場合がある。
従って、完全に燃焼しない状態で燃焼ガスが燃焼室から
ハウジング内に放出される可能性があり、燃焼効率が悪
化し、また、COおよびHCが増加するので、においが
発生するなどのトラブルが起きやすくなる。
除去するため触媒を用いることが有効であることが知ら
れている。しかしながら、ハウジング内に触媒の設置ス
ペースを設けると燃焼室を小型化した効果が相殺されて
しまう。逆に、触媒との接触時間を確保するためにある
程度の長さの空間が必要になるので、温風発生機が大型
になってしまう。
鑑み、温風発生機などに適した小型でより完全燃焼を行
うことができる燃焼室を備えた燃焼装置を提供すること
を目的としている。また、小型でも効率良く燃焼が行
え、さらに、CO、HCあるいはNOxなどの有害成分
の発生を抑制できる燃焼装置を提供することを目的とし
ている。そして、本発明の小型の燃焼装置を用いてコン
パクトで高性能の温風発生装置、あるいは高温の火炎燃
焼を利用して大量の赤外線を発生可能なコンパクトで高
性能の赤外線発生装置を提供することを目的としてい
る。
ては、触媒層を燃焼室内に面した部分に設け、そこに燃
焼ガスが接触しながら放出されるようにすると共に、触
媒層を火炎からの輻射熱によって高温にして触媒を活性
化し、触媒層との接触時間が短くても高い転化率が得ら
れるようにしている。すなわち、本発明の燃焼装置は、
内部で火炎燃焼が行われ、放出口から燃焼ガスが放出さ
れる燃焼室と、燃焼ガスがほぼ接触しながら通過するよ
うに放出口に設置された接触部とを有し、この接触部は
少なくとも燃焼室内を向いた内面に触媒層を備えてお
り、この触媒層の少なくとも1部が燃焼室内の火炎から
の輻射熱に晒されるようになっていることを特徴として
いる。
おいて火炎燃焼を行うので、高温の燃焼ガスを得ること
ができ、また、COおよびHCも触媒燃焼などで低温燃
焼する装置よりも大幅に低減される。さらに、燃焼ガス
が特定の放出口から放出される構造の燃焼室を採用し、
この放出口に内面に触媒層を設けた接触部を設けること
により、燃焼ガスを触媒に接触させた後に放出すること
ができる。そして、この触媒層は火炎の輻射熱に晒され
ることによって高温になっているので転化率が高く、未
燃分であるCOあるいはHCを効率良く転化することが
できる。従って、燃焼ガスと触媒との接触時間が短くて
も触媒の酸化反応による完全燃焼およびNOxを削減す
る効果を得ることができる。このため、触媒と燃焼ガス
との接触効率が良く、同時に触媒の活性の高い状態を保
持できる燃焼装置を実現できるので、触媒の占めるスペ
ースが非常に薄くても完全燃焼された燃焼ガスが得られ
る。従って、燃焼効率の良いコンパクトな燃焼装置を提
供することができる。
部が輻射熱によって着火温度に近い温度にまで上昇させ
ることも可能であり、燃焼ガス中の未燃分が高温の接触
部に接触して2次酸化する効果も得られる。従って、触
媒反応による酸化と、高温源に接触することによる2次
酸化の相乗効果を得ることができ、より燃えきり性の良
いコンパクトな燃焼装置を提供することができる。
おいては、消火するときに燃焼室内の温度が低下するの
で、消火直後に一時的にCOあるいはHCなどの濃度が
上昇し、これらの濃度が高いと異臭が感じられる。これ
に対し、本発明の燃焼装置においては、消火した直後は
触媒層の温度が高温に保持されているので、HCなどを
効率良く転化することが可能であり消火直後の異臭の発
生も防止できる。さらに、触媒層は低温状態でも反応速
度は低いながら転化能力を備えているので、燃焼室内の
パージエアーに含まれる臭気を低減する効果も得ること
ができる。
材を用いることも可能であるが、燃焼ガスの放出方向に
沿って分離して設置された形状の異なる複数の接触部材
を用いることにより、燃焼ガスの流れを変えることがで
きるので、短い距離で燃焼ガスと触媒層との接触効率を
上げることができる。また、高温の接触部材と燃焼ガス
の接触時間も長くなる。従って、いっそうコンパクトで
燃えきり性が良く、COあるいはHCの発生の少ない燃
焼装置を提供できる。
めの専用部材として燃焼室に面して取り付けても良い。
バーナーなどを用いた火炎が延びる燃焼装置において
は、燃焼室内から炎が外側に延びるのを防止する炎止め
として兼用することが可能であり、部品を削減できるの
で、燃焼装置をさらにコンパクトで低コスト化すること
ができる。また、接触部の外面に赤外線放射率の高いセ
ラミックなどの層を形成しても良く、接触部を赤外線発
生源、特に、遠赤外線発生源として用いることも可能で
ある。このように、接触部は燃焼室出口で高温化される
部材であるので、触媒層を担持する機能に加えて他の複
数の機能のために兼用することが可能であり、部品点数
を削減し、また、多機能化するために利用できる。
クトで燃焼効率が良く、COあるいはHCといった人体
に有害な未燃分の発生も非常に少ない。従って、本発明
の燃焼装置を収納するようにほぼ同軸状態に配置された
円筒状のハウジングを設け、このハウジングの後方から
導入された外気が温風となって前方から放出される温風
発生装置によって、高温で風量の多いクリーンな温風を
供給できるコンパクトな温風発生装置を提供できる。
するための放熱口となり、放出口の前面に配置された多
孔性などの前面パネルから赤外線が放射される赤外線発
生装置においても、本発明の燃焼装置を用いることによ
り、小型で大量の赤外線を供給でき、さらに、放熱口か
ら放出される燃焼ガスもクリーンな赤外線発生装置を提
供することができる。
発明に係る温風発生機の概要を示してある。本例の温風
発生機1は、灯油などの液体燃料を燃焼する先に図8に
基づき説明した温風発生機とほぼ同様の構成の温風発生
機である。このため、共通する部分については同じ符号
を付して以下では説明を省略する。本例の温風発生機1
は、ハウジング3の内部に、ほぼ同軸状態となるように
設置された筒型の燃焼室5を備えた燃焼装置30が設置
されている。この燃焼装置30の燃焼室5の後端5bに
は、バーナー8が設置されており、ここで噴霧された油
などの燃料は燃焼室5の内部で火炎19を作りながら燃
焼される。燃焼ガス18aは、燃焼室5の一方の側端で
ある前方の放出口5aからハウジング3の内部に放出さ
れ、送風ファン13から供給される外気18bと混合さ
れて温風18cとなり、ハウジング3の前方の吹き出し
口6から外部に吹き出される。
さらに、温風吹き出し口6に向いた燃焼室5の放出口5
aに2枚のディスク状の接触部材21および22を備え
た接触部20が設けられている。接触部20の燃焼室の
内側、すなわち、燃焼室5に面して配置された部材21
には、中心に1つの穴25が形成されている。一方、燃
焼室の外側、すなわち、ハウジング3の吹き出し口6に
面して配置された部材22には、周囲に複数の穴26が
形成されている。そして、これらの部材21および22
の燃焼室5の側の面21aおよび22aに白金を主な成
分とする触媒層31が設けられている。
大して示してある。また、図3に接触部20を燃焼室5
の側から見た様子を示してあり、左半分に中央に穴25
の開いた燃焼室側の接触部材21を示し、右半分に周囲
に複数の穴26の開いた吹き出し口側の接触部材22を
示してある。本例の接触部材21および22は耐熱性の
高いステンレススチール製で、穴25および26の加工
を除いた形状は同じである。それぞれの部材21および
22は、全体が同じ外径の円盤状でその縁23が一方の
方向に立ち上がった皿状の形状である。そして、部材2
1にはその中央に直径のほぼ半分に相当する径の穴25
が開いており、また、部材22にはその周囲に直径のほ
ぼ1/4〜1/5に相当する径の穴26が複数開いてい
る。これらの穴26はバーリング加工によって形成され
ており、部材22の周囲に同心円状に配置されている。
これらの接触部材21および22は、図3から判るよう
に、同軸状に重ね合わされたときに、穴25および26
が相互に重ならないように形成されている。従って、こ
れらの部材21および22を備えた接触部20によっ
て、燃焼室5の放出口5aから燃焼ガス18aが直にハ
ウジング3の内部には放出されず、必ず部材21および
22に接触しながら、ハウジング3に放出されるように
なっている。これらの部材21および22の燃焼室側の
面21aおよび22aには触媒層31が共に設けられて
いるので、燃焼ガス18aは、これらの触媒層31に接
触した後に放出されることになる。
1および22は、燃焼室5の放出口5aをカバーするよ
うに重ねて取り付けられ、部材21は部材22の縁23
に接触するように重ね合わされている。このため、部材
21と22との間には縁23の高さに相当する幅の隙間
24が生じる。従って、燃焼によって生じた燃焼ガス1
8aは円筒状の燃焼室5から放出口5aに導かれて接触
部20に到達する。そして、矢印で示すように、まず部
材21に接触しながら燃焼ガス18aが中央に流れ、部
材21の穴25を通って隙間24に入る。さらに、燃焼
ガス18aは部材22にぶつかってその周囲に流れる。
そして、部材22の穴26からハウジング3の内部に放
出され、送風ファン13によって供給された外気と混合
し温風となった状態で吹き出し口6から吹き出される。
うに燃焼ガス18aが接触しながら流れる部材21およ
び22の内面21aおよび22aに触媒層31を設けて
ある。これらの触媒層31は、白金系の触媒を含んだ耐
熱塗料を塗布したり、触媒を含んだセラミック製の薄板
を貼りつけたり、あるいは白金製のワイヤーメッシュを
内面21aおよび22aに取り付けるなどの種々の方法
で設けることができる。部材21の内面21aは燃焼室
5の内側に面しており、燃焼室5の内部で火炎燃焼が行
われると火炎19の輻射熱に晒されることによって赤熱
する程度まで高温になる。また、外側の部材22の内面
22aも部材21の穴25を通して、そのほとんどの面
22aが火炎19の輻射熱に晒され、面21aと同様に
高温になる。従って、これらの面21aおよび22aに
設けられた触媒層31は高温になり、COはもちろん、
HCの転化率も非常に高い状態になる。
aが触媒層31に接触しながら流れることによって、燃
焼ガス中のCOあるいはHC、さらには他の未燃成分が
酸化され、より完全な燃焼が行われる。また、燃焼室内
では高温で燃料が燃焼するので、NOxが発生し易い状
態であるが、放出口5aの触媒層31に接触しながら燃
焼ガスが放出されることによってNOxの除去も行われ
る。特に、本例の燃焼装置30においては、触媒層31
が火炎19の輻射熱によって高温、例えば、300℃以
上の反応活性の非常に高い状態になる。従って、触媒に
よる転化率が非常に高く、燃焼ガス18aとの接触時間
が短くても高い効率でCO、HCおよびNOxを除去す
ることができる。このため、白金などの触媒組成が含ま
れたセラミックブロックなどを設置するための長いスペ
ースは不要となる。さらに接触部20は燃焼ガスとの接
触効率が高くなるように構成されているので、部材21
および22の内面に触媒層31を設ける程度の短い空間
に接触層を設けた場合であっても十分な効果を得ること
ができる。
に、その担持部材である、接触部20の接触部材21お
よび22も輻射熱によって高温なっている。従って、燃
焼ガス18aが接触部材21および22に接触しながら
隙間24を通過するときに、温度が低く未燃焼成分の多
い焼ガスになっている部分があっても、その部分の温度
が急上昇し発火点に達して2次燃焼が行われる。従っ
て、本例の燃焼装置30においては、燃焼ガス中の未燃
分の2次酸化が高温の触媒層31および接触部材21お
よび22で行われ、これらの相互作用によって接触部2
0に到達した燃焼ガス18a中に未燃分が多く含まれて
いる場合であってもほぼ完全燃焼された後にハウジング
3に放出される。このため、燃焼室5の筒長を短くして
火炎19の拡散燃焼される領域が削減されることになっ
ても、接触部20で未燃分を酸化した後に燃焼ガスを放
出することができる。従って、コンパクトで燃焼効率が
良く、さらに、CO、HCおよびNOxが少ないクリー
ンな高温の燃焼ガスを排出可能な燃焼装置30を実現で
きる。このため、本例の燃焼装置30を用いることによ
り、高温の温風を大量の吹き出し可能な温風発生装置を
さらにコンパクトにすることができ、重量およびコスト
も下げることができる。
1を設けてあるので、消火時の臭いも低減することがで
きる。消火時には、燃焼室5の温度が急激に低下するの
で、燃焼室内に残されていた燃料あるいはバーナー8か
ら消火後に放出される灯油たれなどは低温で酸化され
る。従って、この状態ではHCの発生量が急激に増大
し、温風発生装置1から供給される温風に臭いが付くこ
とがある。しかしながら、本例の燃焼装置30では、消
火時に燃焼室5の内部温度が急激に低下しても部材21
および22の温度は触媒層31を活性状態を保持するに
は十分な温度となる。従って、接触部20を通過すると
きにHCなどの臭いの成分は酸化され、消火時にもクリ
ーンで臭いのない空気を温風発生装置1から供給される
ようにすることができる。
は、触媒層31の温度が低いので転化率は低いがパージ
エアーも接触部20を通って放出される。このため、パ
ージエアーに含まれる臭いの成分も触媒層31を通過す
るときに低減されるという効果が得られる。さらに、こ
のような際に触媒層31が未燃焼状態の燃料などによっ
て汚染されることがあっても、燃焼室内で燃焼が開始さ
れると、触媒層31の表面の汚染物質は火炎に晒されて
高温になり、自動的に燃焼して除去されてしまう。従っ
て、燃焼が開始されると触媒層31は反応活性の高い状
態に保たれ、燃焼ガス18aの処理が効率的に行われ
る。
されたバーナー8から火炎19が延び、火炎19がハウ
ジング内3に飛びだすのを防止する炎止めとしての機能
も備えている。筒型の燃焼室5においては、拡散燃焼距
離を長く確保できるように放出口5aとバーナー8とが
対峙する配置が採用されることが多い。このような燃焼
装置において燃焼室5の長さを短くしてコンパクトにす
ると、火炎19が延びたときに放出口5aからハウジン
グ3に火炎が飛びだしてハウジング3が異常高温になる
などの不具合が発生する。このため、炎止めを設けてお
くことが望ましく、特に、本例の接触部20は、異なっ
た位置に穴が配置された部材21および22の組み合わ
せになっているので、火炎19がどのような形状で延び
てもハウジング3に飛びだすことはなく、安全で信頼性
の高い炎止めとなっている。
は、燃焼室5の放出口5aに設けられた接触部20が、
燃焼ガスの酸化促進を行う触媒および高温部材としての
機能と、炎止めとしての機能の両機能に兼用されてい
る。従って、構成部品が少なく、コンパクトで燃焼効率
が高く、さらに安全な燃焼装置を実現できる。また、接
触部20の外側のパネル22の外面に酸化アルミニウム
などの遠赤外線を照射する素材を塗布あるいは加工する
ことも可能であり、これによって温風と共に遠赤外線を
ハウジング3の吹き出し口6から放射する温風発生装置
1を提供することも可能である。
てある。図4(a)に示した燃焼装置30は、燃焼室5
の放出口5aに4枚の接触部材21、22、27および
28を有する接触部20を設けてある。接触部材27お
よび28は、各々が接触部材21および22と同じ形状
をしており、接触部材27は中央に穴25が設けられ、
接触部材28には周囲に複数の穴26が設けられてい
る。そして、接触部材21および22と同様に、接触部
材27および28の燃焼室側の面27aおよび28aに
も触媒層31が設けられている。接触部材27および2
8の触媒層31は、火炎からの輻射熱を直に受けないた
めに内側の接触部材21および22の触媒層31と比較
し高温にならないが、通過する燃焼ガス18aによって
十分に過熱されるので活性の高い状態となる。図4
(a)に示す燃焼装置30においては、接触部20に設
置される接触部材の数量が増やされており、燃焼ガス1
8aが接触する触媒層31および高温の部材の面積が増
加されている。従って、燃焼ガスをより完全に燃焼さ
せ、燃焼効率を向上すると共にCOあるいはHCといっ
た有害成分を削減し、臭いなどのないクリーンな燃焼ガ
スを放出することができる。接触部材21および22の
順番、あるいは形状は本例に限定されないことはもちろ
んである。また、接触部20の接触部材の枚数も上記の
2枚にかぎらず、本例の4枚、あるいは3枚、さらには
5枚以上であってももちろん良い。しかしながら、接触
部材を増やすことによって接触部20の占めるスペース
が増加し、吹き出し口6の接触部材の温度が低下して効
果が薄れる。従って、接触部20の占めるスペースが小
さく、燃焼ガスの2次酸化に大きな効果が期待できる2
〜5枚程度の接触部材を設けるようにすることが望まし
い。
室5の放出口5aに配置された薄いセラミック製のフィ
ルター35と、その吹き出し口6の側に配置されたディ
スク状の部材22によって構成された接触部20を備え
ている。フィルター35は、触媒を含んだハニカム構造
のセラミック製の薄いフィルター35であり、火炎19
の輻射熱を受けて全体が高温になるようになっている。
従って、燃焼ガス18aがフィルター35を通過すると
きに上記の触媒層を備えた接触部20と同様に効率的に
2次酸化が行われる。また、本例の燃焼装置40におい
ては、フィルター35が火炎の輻射熱を受けて高温にな
る位置に配置してあるので、薄いフィルター35で十分
な転化率を実現することができ、燃焼装置40をコンパ
クトに纏めることができる。また、燃焼室で発生した全
ての燃焼ガス18aがこのフィルター35を通過するよ
うになっているので、燃焼ガス18aの処理を効率良く
行うことができる。本例では、フィルター35の吹き出
し口6の側に、周囲に複数の穴26の形成された接触部
材22を設けてフィルター35と燃焼ガス18aの接触
効率を高めるようにしているが、フィルター35だけで
接触部20を構成することももちろん可能である。
に示した従来の傘状の炎止め17を備えた燃焼装置であ
り、この炎止め17の燃焼室5に面した側に触媒層31
を形成した接触部20を設けることにより燃焼ガス18
aの処理を行えるようにしている。炎止め17の内側、
すなわち、燃焼室5に面した側は燃焼室5から火炎19
の輻射熱を受けるので高温になり、さらに、燃焼室5で
発生した燃焼ガス18aの殆どは炎止め17の内側に沿
って流れ、隙間14からハウジング3に排出される。従
って、傘状の炎止め17の内側に触媒層31を設けるこ
とにより、触媒層31による2次酸化およびNOx除去
の効果を得ることが可能である。従って、より完全燃焼
に近い燃焼を行える燃焼効率の高い燃焼装置を提供する
ことができる。
てある。図5(a)に示した燃焼装置30は、燃焼室5
の放出口5aに複数の比較的小さな開口41が設けられ
た接触部材42を有する接触部20を設けてある。この
接触部材42は、図5(b)にその右半分を外側から見
た様子を示してあるように、複数の開口41が接触部材
42の周辺部分46に形成され、中心部分45は遮蔽さ
れた状態になっている。したがって、上述した接触部材
と同様に燃焼ガス18aは接触部材42の内側の面、す
なわち、燃焼室側の面42aに沿って流れた後に微細な
開口41から放出される。本例の接触部材42において
もこの面42aに触媒層31が設けられているので、こ
の触媒層31が火炎からの輻射熱を直に受けて高温とな
り、燃焼ガス18aが高温となった触媒層31に接触し
ながら流れることにより燃焼効率が向上される。また、
これと共にCOあるいはHCといった有害成分を削減で
き、臭いなども防止することができる。もちろん、本例
のような燃焼装置5においても、接触部20の接触部材
の枚数を増やすことができる。
焼装置を用いた赤外線発生装置の例を示してある。この
赤外線発生装置51は、燃料タンク2の上にフレーム5
2によって旋回できるように支持された偏平なハウジン
グ53を備えており、その一方の面が赤外線を照射する
放熱パネル54になっている。さらに、放熱パネル54
の前面には安全のためにガード59が設けられている。
ハウジング53の内部には断面が偏平した水平方向に長
い筒状の燃焼室55を備えた燃焼装置70が収納されて
いる。
構成を示してある。燃料系統は上記の温風発生装置とほ
ぼ同様であり、燃料タンク2の燃料がサクションパイプ
12、燃料フィルタ15、燃料ポンプ11を介してバー
ナー8に供給される。燃焼室55では、バーナー8から
噴霧された燃料がイグナイター16に接続された点火棒
9によって点火され、燃焼が開始される。燃焼用の空気
はバーナー8の近傍に設けられたブロワー10によって
燃焼室55に供給される。燃焼室55の内部では火炎燃
焼が行われ、燃焼ガス18aは燃焼室55の前面に設け
られた多孔性の放熱スクリーン56を通して放出され
る。従って、放熱スクリーン56が火炎19の輻射熱お
よび燃焼ガス18aの熱によって加熱され、赤外線を発
生する。さらに、放熱スクリーン56の外側に強度の高
い前面パネル57を配置し、耐熱性の高い放熱スクリー
ン56を強度的に保護するようにしている。また、前面
パネル57は放熱スクリーン56によって火炎の輻射熱
に直に晒されるのが防止されており、熱によって酸化さ
れないようになっている。さらに、前面を除いた燃焼室
55の後面および側面は断熱材58で囲われており、燃
焼室55で発生した熱をできるかぎり前面パネル57の
側から外部に放出されるようになっている。
いては、燃焼室5の内部で発生した熱の殆どが火炎19
から発生する赤外線、放射スクリーン56および前面パ
ネル57から発生する赤外線に変換され、前面パネル5
7の側を放熱口として外部に放出される。このように、
本例の赤外線発生装置51は、前面から効率良く赤外線
を照射して暖房を行うのに適した構成となっている。
装置70においては、燃焼室5から燃焼ガス18aが放
出される多孔性の放熱スクリーン56が接触部60とな
っており、放熱スクリーン56の裏面、すなわち、燃焼
室側の面に触媒層61が形成されている。このため、本
例の赤外線発生装置51は、上述した燃焼装置と同様
に、燃焼室5に面した触媒層61が火炎19からの輻射
熱によって高温になると共に、燃焼ガス18aが外部に
放出される前に触媒層61に接触して酸化反応が促進さ
れる。従って、燃焼ガス中に未燃焼分があっても放熱ス
クリーン56近傍あるいは通過するときに燃焼され、放
熱スクリーン56の温度を上げるのに利用される。ま
た、赤熱化された放熱スクリーン56に燃焼ガスが接触
することによって2次酸化が促進されることも上記の燃
焼装置と同様である。従って、図7に示したような赤外
線発生装置51においても、本発明に係る燃焼装置70
を採用することにより完全燃焼が行えるので、未燃分が
あっても放熱スクリーン56の近傍で燃焼され、赤外線
に変換される。このため、赤外線照射効率の高い小型の
赤外線発生装置51を提供することができる。また、C
OあるいはHCなどの未燃焼分が少ないクリーンな燃焼
ガスが放熱面である前面パネル57から放出される小型
で燃焼効率の高い赤外線発生装置51を提供することが
できる。もちろん、放熱スクリーンと前面パネルとを設
ける代わりに、前面パネル57で両者の機能を果たすよ
うにすることも可能であり、このような赤外線発生装置
51においては、前面パネル57の裏面、すなわち、燃
焼室側の面に触媒層61を形成しておくことができる。
いては、前面パネル57から放出される燃焼ガスがより
クリーンになるので、その燃焼ガスをファンなどを用い
て赤外線と共に前方に放出し、暖房効果をいっそう高め
ることも可能である。上述した温風発生装置と同様に、
本発明に係る燃焼装置70を採用することにより消化時
などの臭いも抑制できるので、赤外線と共に燃焼ガスを
前方に吹き出しても燃焼ガスの臭いなどによる問題は発
生しない。
ては、放熱スクリーン56あるいは前面パネル57の表
面に酸化アルミニウムなどの遠赤外線の照射効率の高い
層62を形成することが可能である。この遠赤外線照射
層62を設けることにより、前面に照射される赤外線中
の遠赤外線の比率を高くすることができるので、室内の
壁面あるいは人体などをいっそう効果的に加温できる。
また、本例の赤外線発生装置51においては、放熱面で
ある前面パネル57と並列した状態にバーナー8を設置
し、火炎19を前面パネル57に沿って延ばして前面か
らの赤外線の放射効率を向上するようにしている。この
ため、前面を覆う放熱スクリーン56が炎止めの機能も
備えており、火炎19が揺れたり延びたときでも前面か
ら火炎が飛びださないようになっている。
部61の構成が本例に限定されることはなく、上述した
ように、放熱スクリーンを省略したり、あるいは、放熱
スクリーンを複数枚配置することも可能であり、また、
多孔性に限らず複数のスリットなどを設けた放熱スクリ
ーンあるいは表面パネルを採用しても良いことはもちろ
んである。
置においては、燃焼ガスの放出口に触媒層を備えた接触
部を設置し、火炎からの輻射熱により高温になった触媒
層に燃焼ガスが接触しながら放出されるようにしてい
る。このため、触媒層との接触時間が短くても燃焼ガス
中の未燃分を効果的に除去することが可能となり、コン
パクトで燃焼効率が高く、さらに、CO、HCあるいは
NOxなどの有害物質の少ないクリーンな燃焼ガスが放
出される燃焼装置を提供することができる。従って、本
発明の燃焼装置を採用することにより、コンパクトで燃
焼効率が良く、さらに、いつでもクリーンな温風を供給
できる温風発生装置、また、小型で暖房効果の高い赤外
線発生装置を提供することができる。
概略構成を示す断面図である。
す断面図である。
示す図である。
拡大して示す断面図である。
傍を示す図である。
ある。
である。
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 内部で火炎燃焼が行われ、放出口から燃
焼ガスが放出される燃焼室と、 燃焼ガスがほぼ接触しながら通過するように前記放出口
に設置された接触部とを有し、この接触部は少なくとも
燃焼室内を向いた内面に触媒層を備えており、この触媒
層の少なくとも1部が前記燃焼室内の火炎からの輻射熱
に晒されるようになっていることを特徴とする燃焼装
置。 - 【請求項2】 請求項1において、火炎燃焼を行うため
に前記燃焼室内に燃料を供給するバーナーを有し、前記
接触部は、前記燃焼室内から炎が外側に延びるのを防止
する炎止めの機能を備えていることを特徴とする燃焼装
置。 - 【請求項3】 請求項1において、前記接触部の外面に
遠赤外線放射率の高い層が形成されていることを特徴と
する燃焼装置。 - 【請求項4】 請求項1において、前記接触部は、前記
燃焼ガスの放出方向に沿って分離して設置された形状の
異なる複数の接触部材を備えていることを特徴とする燃
焼装置。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の燃
焼装置であって、前記燃焼室がほぼ円筒状であり、その
一方の側端が前記放出口となった燃焼装置と、 この燃焼装置を収納するようにほぼ同軸状態に配置され
た円筒状のハウジングとを有し、 このハウジングの後方から導入された外気が温風となっ
て前記ハウジングの前方から放出されることを特徴とす
る温風発生装置。 - 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれかに記載の燃
焼装置であって、前記放出口が燃焼室から熱を外部に放
出するための放熱口となった燃焼装置と、 前記放出口の前面に配置された前面パネルとを有し、 この前面パネルを通して赤外線が放射されることを特徴
とする赤外線発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10002969A JPH11201411A (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10002969A JPH11201411A (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 燃焼装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11201411A true JPH11201411A (ja) | 1999-07-30 |
Family
ID=11544213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10002969A Pending JPH11201411A (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 燃焼装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11201411A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005245526A (ja) * | 2004-03-01 | 2005-09-15 | Tokyo Gas Co Ltd | 液体噴流発生装置 |
JP2010139103A (ja) * | 2008-12-09 | 2010-06-24 | Osaka Gas Co Ltd | ファンヒータ |
KR101968446B1 (ko) * | 2018-06-01 | 2019-04-11 | 김용호 | 작업장용 난로 |
-
1998
- 1998-01-09 JP JP10002969A patent/JPH11201411A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005245526A (ja) * | 2004-03-01 | 2005-09-15 | Tokyo Gas Co Ltd | 液体噴流発生装置 |
JP2010139103A (ja) * | 2008-12-09 | 2010-06-24 | Osaka Gas Co Ltd | ファンヒータ |
KR101968446B1 (ko) * | 2018-06-01 | 2019-04-11 | 김용호 | 작업장용 난로 |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041129 |
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