JPH1120137A - フィルム巻上げ装置 - Google Patents
フィルム巻上げ装置Info
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- JPH1120137A JPH1120137A JP19644797A JP19644797A JPH1120137A JP H1120137 A JPH1120137 A JP H1120137A JP 19644797 A JP19644797 A JP 19644797A JP 19644797 A JP19644797 A JP 19644797A JP H1120137 A JPH1120137 A JP H1120137A
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- Japan
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- protective film
- film
- winding
- torque motor
- ink fountain
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- Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 供給ロール16から引き出し、インキ壺内面
を覆うように通し、巻取ロール19に巻き付けている保
護フィルム15にたるみが発生することを防止し、且つ
所定長さを巻き上げることを可能とする。 【解決手段】 供給ロール16にブレーキ機構を連結す
ると共に巻取ロール19にトルクモータを連結してお
き、通常の印刷動作時には、トルクモータをブレーキ力
よりも低い出力トルクで運転することで、保護フィルム
15を引っ張った状態に保持してたるみの発生を防止
し、フィルム巻上げ時にはトルクモータの出力を大きく
することで、保護フィルムにブレーキ力によるバックテ
ンションを加えた状態で走行させ、所定長さを巻き上げ
る構成とする。
を覆うように通し、巻取ロール19に巻き付けている保
護フィルム15にたるみが発生することを防止し、且つ
所定長さを巻き上げることを可能とする。 【解決手段】 供給ロール16にブレーキ機構を連結す
ると共に巻取ロール19にトルクモータを連結してお
き、通常の印刷動作時には、トルクモータをブレーキ力
よりも低い出力トルクで運転することで、保護フィルム
15を引っ張った状態に保持してたるみの発生を防止
し、フィルム巻上げ時にはトルクモータの出力を大きく
することで、保護フィルムにブレーキ力によるバックテ
ンションを加えた状態で走行させ、所定長さを巻き上げ
る構成とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、オフセッ
ト印刷機、凸版印刷機等に用いるインキ壺の内面を保護
するために使用する長尺の保護フィルムのように、被保
護材の表面を覆うように通された長尺の保護フィルムを
巻き上げるための装置に関する。
ト印刷機、凸版印刷機等に用いるインキ壺の内面を保護
するために使用する長尺の保護フィルムのように、被保
護材の表面を覆うように通された長尺の保護フィルムを
巻き上げるための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、オフセット印刷機又は凸版印刷
機におけるインキ装置にはインキ壺方式が使用されてお
り、供給インキ量の調整は、幅方向に多数並べて配置し
ているインキキーをスライドさせてキー先端と元ローラ
との間隙を変化させることにより行っている。この方式
は、供給インキ量を正確に制御することができる利点を
有している。ところで、インキ装置では品目替え(色替
え)時において、洗浄が必要であり、当然インキ壺内面
の洗浄も行っている。このインキ壺内面洗浄は自動化が
困難であり、通常、作業者による手作業で行っている。
機におけるインキ装置にはインキ壺方式が使用されてお
り、供給インキ量の調整は、幅方向に多数並べて配置し
ているインキキーをスライドさせてキー先端と元ローラ
との間隙を変化させることにより行っている。この方式
は、供給インキ量を正確に制御することができる利点を
有している。ところで、インキ装置では品目替え(色替
え)時において、洗浄が必要であり、当然インキ壺内面
の洗浄も行っている。このインキ壺内面洗浄は自動化が
困難であり、通常、作業者による手作業で行っている。
【0003】しかしながら、インキ壺内面の洗浄は面倒
であるため生産性向上における阻害要因となっており、
また、洗浄が不十分な場合、インキがキー間の隙間に侵
入して乾燥し、キーの作動不良を招くことがある。そこ
で、本出願人はこれらの問題点を解決する手段として、
長尺の保護フィルムの一部をインキ壺内面に配してイン
キ壺内面を覆っておき、洗浄時には、その保護フィルム
を巻き上げることで使用済の部分をインキ壺外に排出
し、長尺の保護フィルムの未使用部分をインキ壺内面に
位置させることで、洗浄を敏速に且つ確実に実施可能と
した装置を開発した(特開平9−99544号公報参
照)。
であるため生産性向上における阻害要因となっており、
また、洗浄が不十分な場合、インキがキー間の隙間に侵
入して乾燥し、キーの作動不良を招くことがある。そこ
で、本出願人はこれらの問題点を解決する手段として、
長尺の保護フィルムの一部をインキ壺内面に配してイン
キ壺内面を覆っておき、洗浄時には、その保護フィルム
を巻き上げることで使用済の部分をインキ壺外に排出
し、長尺の保護フィルムの未使用部分をインキ壺内面に
位置させることで、洗浄を敏速に且つ確実に実施可能と
した装置を開発した(特開平9−99544号公報参
照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この装置に
も更に改良すべき点のあることが判明した。すなわち、
インキ壺洗浄のために保護フィルムをモータによって巻
き上げ、長尺の保護フィルムの未使用部分をインキ壺内
面に位置させる際、繰り出しロールから引き出される保
護フィルムが繰り出されすぎてたるみを生じることがあ
り、その場合には手動で調整しなければならなかった。
また、保護フィルムを正しくインキ壺内面に配置したと
しても、その後の印刷時に、インキ壺内面の保護フィル
ムが回転中の元ローラに接触しているため、その元ロー
ラで引っ張られて、巻取ロールから引き出され、インキ
壺の下方にたるみを生じてしまい、巻き付き等のトラブ
ルの原因となることがあった。
も更に改良すべき点のあることが判明した。すなわち、
インキ壺洗浄のために保護フィルムをモータによって巻
き上げ、長尺の保護フィルムの未使用部分をインキ壺内
面に位置させる際、繰り出しロールから引き出される保
護フィルムが繰り出されすぎてたるみを生じることがあ
り、その場合には手動で調整しなければならなかった。
また、保護フィルムを正しくインキ壺内面に配置したと
しても、その後の印刷時に、インキ壺内面の保護フィル
ムが回転中の元ローラに接触しているため、その元ロー
ラで引っ張られて、巻取ロールから引き出され、インキ
壺の下方にたるみを生じてしまい、巻き付き等のトラブ
ルの原因となることがあった。
【0005】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、インキ壺内面のような、被保護材の表面を覆うよ
うに通された保護フィルムを、手動調整を必要とするこ
となく、保護フィルムの未使用部分が正しくインキ壺内
面に位置するように巻き上げることができ、しかも印刷
動作等の操業中は、保護フィルムが元ローラ等の他の部
材で擦られていても、引き戻されてたるみが生じるとい
うことを防止しうるフィルム巻上げ機構を提供すること
を目的とする。
ので、インキ壺内面のような、被保護材の表面を覆うよ
うに通された保護フィルムを、手動調整を必要とするこ
となく、保護フィルムの未使用部分が正しくインキ壺内
面に位置するように巻き上げることができ、しかも印刷
動作等の操業中は、保護フィルムが元ローラ等の他の部
材で擦られていても、引き戻されてたるみが生じるとい
うことを防止しうるフィルム巻上げ機構を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するため、長尺の保護フィルムを繰り出す保護フィル
ム供給ロールにブレーキ手段を連結すると共に、保護フ
ィルムを巻き取る保護フィルム巻取ロールにトルクモー
タを連結しておき、保護フィルムの巻き上げ時には、前
記トルクモータによるフィルム巻き上げ力が、前記ブレ
ーキ手段によるブレーキ力に打ち勝って保護フィルムの
巻き上げを可能とし、操業時には、前記トルクモータに
よるフィルム巻き上げ力が、前記ブレーキ手段によるブ
レーキ力よりも小さくなって前記保護フィルムを巻き上
げないが張った状態に保持するように、前記ブレーキ手
段とトルクモータの少なくとも一方を制御する構成とし
たものである。
決するため、長尺の保護フィルムを繰り出す保護フィル
ム供給ロールにブレーキ手段を連結すると共に、保護フ
ィルムを巻き取る保護フィルム巻取ロールにトルクモー
タを連結しておき、保護フィルムの巻き上げ時には、前
記トルクモータによるフィルム巻き上げ力が、前記ブレ
ーキ手段によるブレーキ力に打ち勝って保護フィルムの
巻き上げを可能とし、操業時には、前記トルクモータに
よるフィルム巻き上げ力が、前記ブレーキ手段によるブ
レーキ力よりも小さくなって前記保護フィルムを巻き上
げないが張った状態に保持するように、前記ブレーキ手
段とトルクモータの少なくとも一方を制御する構成とし
たものである。
【0007】本発明はこの構成により、フィルム巻上げ
時には、保護フィルムに適当なブレーキ力を作用させた
状態でトルクモータでフィルム巻上げを行うことがで
き、たるみを生じることなく保護フィルムの所定の部分
をインキ壺内面等の被保護材の表面に位置させることが
でき、手動調整が不要となる。また、通常の操業時に
は、トルクモータが保護フィルムを巻き上げることはな
いが、保護フィルムを適度に張った状態に保持してお
り、これにより、保護フィルムが元ローラ等の他の部材
で擦られても、その部材で引っ張られてその下流にたる
みを生じるということが防止される。なお、本明細書に
おいて、保護フィルムとは、厳密な意味のフィルムに限
定されるものではなく、フィルム状或いはシート状の任
意のものを包含するものであって、例えば、紙、プラス
チックフィルム、プラスチックシート、不織布等を含む
ものである。
時には、保護フィルムに適当なブレーキ力を作用させた
状態でトルクモータでフィルム巻上げを行うことがで
き、たるみを生じることなく保護フィルムの所定の部分
をインキ壺内面等の被保護材の表面に位置させることが
でき、手動調整が不要となる。また、通常の操業時に
は、トルクモータが保護フィルムを巻き上げることはな
いが、保護フィルムを適度に張った状態に保持してお
り、これにより、保護フィルムが元ローラ等の他の部材
で擦られても、その部材で引っ張られてその下流にたる
みを生じるということが防止される。なお、本明細書に
おいて、保護フィルムとは、厳密な意味のフィルムに限
定されるものではなく、フィルム状或いはシート状の任
意のものを包含するものであって、例えば、紙、プラス
チックフィルム、プラスチックシート、不織布等を含む
ものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、本
発明をインキ壺の保護フィルムの巻上げに適用した実施
例を参照して説明する。図1は、オフセット印刷機或い
は凸版印刷機に設けた、本発明の一実施例によるインキ
壺のフィルム巻上げ装置を備えたインキ装置の要部を示
す概略断面図であり、1は印刷ユニットのフレーム、2
はインキ壺、3は元ローラ、4は呼び出しローラ、5は
インキ練りローラであり、これらは版胴(図示せず)に
対してインキ供給を行うインキ装置を構成している。
発明をインキ壺の保護フィルムの巻上げに適用した実施
例を参照して説明する。図1は、オフセット印刷機或い
は凸版印刷機に設けた、本発明の一実施例によるインキ
壺のフィルム巻上げ装置を備えたインキ装置の要部を示
す概略断面図であり、1は印刷ユニットのフレーム、2
はインキ壺、3は元ローラ、4は呼び出しローラ、5は
インキ練りローラであり、これらは版胴(図示せず)に
対してインキ供給を行うインキ装置を構成している。
【0009】インキ壺2は、元ローラ3に近接配置さ
れ、平坦なインキ壺底面7aを形成するインキ壺本体7
と、そのインキ壺本体7に、インキ壺底面7aの下端に
位置するように設けられ、元ローラ3との間隙を調整可
能な複数のインキキー8と、そのインキキー8の位置を
調整するためのインキキー調整用ロッド9と、インキ壺
本体7の両端に設けられたインキ壺側板10等を備えて
いる。このインキ壺本体7及びインキ壺側板10は、後
述する保護フィルムを巻き上げて且つインキ壺内面の所
定位置に位置させることができるよう、駆動手段(図示
せず)によって図2に示す位置に移動する構成となって
いる。
れ、平坦なインキ壺底面7aを形成するインキ壺本体7
と、そのインキ壺本体7に、インキ壺底面7aの下端に
位置するように設けられ、元ローラ3との間隙を調整可
能な複数のインキキー8と、そのインキキー8の位置を
調整するためのインキキー調整用ロッド9と、インキ壺
本体7の両端に設けられたインキ壺側板10等を備えて
いる。このインキ壺本体7及びインキ壺側板10は、後
述する保護フィルムを巻き上げて且つインキ壺内面の所
定位置に位置させることができるよう、駆動手段(図示
せず)によって図2に示す位置に移動する構成となって
いる。
【0010】14は、インキ壺内面を保護するための長
尺の保護フィルム15を巻き上げるためのフィルム巻上
げ装置であり、保護フィルム15を繰り出す保護フィル
ム供給ロール16と、保護フィルム15を巻き取る保護
フィルム巻取ロール19等を備えている。保護フィルム
15は、保護フィルム供給ロール16から引き出され、
インキキー8を経てインキ壺底面7aを覆うように通さ
れた後、ガイドローラ18を経て、保護フィルム巻取ロ
ール19に巻き取られるように通されている。21は、
保護フィルム15上の残インキをかき取り除去する残イ
ンキ除去装置である。23は保護フィルム供給ロール1
6から引き出される保護フィルム15の搬送途中に設け
られた巻き上げ長さ測定ローラ、24はロータリーエン
コーダであり、保護フィルム15の巻き上げ長さを制御
するために使用される。なお、ロータリーエンコーダー
を用いる代わりに、保護フィルムの長手方向の所定位置
にマーク等を付しておき、そのマーク等を検出可能な光
学式のセンサー等を用いて、フィルム巻き上げ長さを制
御してもよい。ここで使用する保護フィルム15は、イ
ンキ壺内面を良好に保護しうる形状の部分を連ねた構成
の長尺のものであり、例えば、特開平9−99544号
公報に記載のものを使用できる。また、インキ壺の構成
も特開平9−99544号公報に記載のものと同様にす
ることができる。もちろん、それ以外の構成としてもよ
い。
尺の保護フィルム15を巻き上げるためのフィルム巻上
げ装置であり、保護フィルム15を繰り出す保護フィル
ム供給ロール16と、保護フィルム15を巻き取る保護
フィルム巻取ロール19等を備えている。保護フィルム
15は、保護フィルム供給ロール16から引き出され、
インキキー8を経てインキ壺底面7aを覆うように通さ
れた後、ガイドローラ18を経て、保護フィルム巻取ロ
ール19に巻き取られるように通されている。21は、
保護フィルム15上の残インキをかき取り除去する残イ
ンキ除去装置である。23は保護フィルム供給ロール1
6から引き出される保護フィルム15の搬送途中に設け
られた巻き上げ長さ測定ローラ、24はロータリーエン
コーダであり、保護フィルム15の巻き上げ長さを制御
するために使用される。なお、ロータリーエンコーダー
を用いる代わりに、保護フィルムの長手方向の所定位置
にマーク等を付しておき、そのマーク等を検出可能な光
学式のセンサー等を用いて、フィルム巻き上げ長さを制
御してもよい。ここで使用する保護フィルム15は、イ
ンキ壺内面を良好に保護しうる形状の部分を連ねた構成
の長尺のものであり、例えば、特開平9−99544号
公報に記載のものを使用できる。また、インキ壺の構成
も特開平9−99544号公報に記載のものと同様にす
ることができる。もちろん、それ以外の構成としてもよ
い。
【0011】図3は、保護フィルム供給ロール16と保
護フィルム巻取ロール19の保持部分を示す概略断面図
である。同図において、30はフレーム、31は保護フ
ィルム供給ロール16を保持するための巻出軸であり、
その両端にはブレーキ手段32が設けられている。この
ブレーキ手段32は、摩擦板33とブレーキ力設定ばね
34を備えており、そのブレーキ力設定ばね34によっ
てブレーキ力を調整可能である。36は保護フィルム巻
取ロール19を保持するための巻取軸である。この巻取
軸36にはプーリ37、38、ベルト39を介してトル
クモータ40が連結されている。このトルクモータ40
は電圧を制御して任意のトルクを発生できる構成のもの
であり、制御装置(図示せず)によって、出力トルクを
2段に(詳細は後述)切り換えるよう制御される構成と
なっている。
護フィルム巻取ロール19の保持部分を示す概略断面図
である。同図において、30はフレーム、31は保護フ
ィルム供給ロール16を保持するための巻出軸であり、
その両端にはブレーキ手段32が設けられている。この
ブレーキ手段32は、摩擦板33とブレーキ力設定ばね
34を備えており、そのブレーキ力設定ばね34によっ
てブレーキ力を調整可能である。36は保護フィルム巻
取ロール19を保持するための巻取軸である。この巻取
軸36にはプーリ37、38、ベルト39を介してトル
クモータ40が連結されている。このトルクモータ40
は電圧を制御して任意のトルクを発生できる構成のもの
であり、制御装置(図示せず)によって、出力トルクを
2段に(詳細は後述)切り換えるよう制御される構成と
なっている。
【0012】次に、上記構成の装置の動作を説明する。
あらかじめ、両ブレーキ手段32によるブレーキ力T
b、及び制御装置によって2段に切り換えられるトルク
モータ40の出力トルクTm1、Tm2を次のように設
定しておく。すなわち、ブレーキ力Tbが保護フィルム
15に付与する張力をtb、出力トルクTm1、Tm2
が保護フィルム15に付与する張力をtm1、tm2と
すると、 tm1<tb<tm2 となるように、ブレーキ力並びに出力トルクを設定して
おく。また、張力tm1の大きさは、印刷中に保護フィ
ルム15をその張力tm1で張った状態としておけば、
元ローラ3が保護フィルム15に接触した状態で回転し
ても保護フィルム15を引き込んでトラブルを起こすこ
とがないような大きさに設定しておく。
あらかじめ、両ブレーキ手段32によるブレーキ力T
b、及び制御装置によって2段に切り換えられるトルク
モータ40の出力トルクTm1、Tm2を次のように設
定しておく。すなわち、ブレーキ力Tbが保護フィルム
15に付与する張力をtb、出力トルクTm1、Tm2
が保護フィルム15に付与する張力をtm1、tm2と
すると、 tm1<tb<tm2 となるように、ブレーキ力並びに出力トルクを設定して
おく。また、張力tm1の大きさは、印刷中に保護フィ
ルム15をその張力tm1で張った状態としておけば、
元ローラ3が保護フィルム15に接触した状態で回転し
ても保護フィルム15を引き込んでトラブルを起こすこ
とがないような大きさに設定しておく。
【0013】通常の操業時(印刷時)には、インキ壺本
体7及びインキ壺側板10は図1に示す位置を占めてお
り、保護フィルム供給ロール16から引き出された保護
フィルム15の一部がインキ壺内面を覆っており、更
に、その保護フィルム15は巻取ロール19に巻かれて
いる。巻取ロール19に連結されたトルクモータ40は
トルクTm1を出力するように制御されており、従って
保護フィルム15には張力tm1が付加されている。こ
こで、前記したようにこの張力tm1はブレーキ手段3
2のブレーキ力Tbによる張力tbよりも小さく、従っ
てトルクモータ40によるフィルム巻き上げ力が、ブレ
ーキ手段によるブレーキ力よりも小さいため、保護フィ
ルム15は巻き上げられることはなく、定位置に、張力
tm1で張った状態に保持される。この状態で印刷が行
われる。すなわち、図1において、元ローラ3がゆっく
り矢印方向に回転し、インキ壺内に供給されているイン
キが元ローラ3の外周面にインキ膜を形成し、そのイン
キが、元ローラ3に接触する位置に移動した呼び出しロ
ーラ4に転移され、次いで、呼び出しローラ4がインキ
練りローラ5に接触する位置に移動してインキをインキ
練りローラ5に転移させるという動作でインキ供給が行
われる。
体7及びインキ壺側板10は図1に示す位置を占めてお
り、保護フィルム供給ロール16から引き出された保護
フィルム15の一部がインキ壺内面を覆っており、更
に、その保護フィルム15は巻取ロール19に巻かれて
いる。巻取ロール19に連結されたトルクモータ40は
トルクTm1を出力するように制御されており、従って
保護フィルム15には張力tm1が付加されている。こ
こで、前記したようにこの張力tm1はブレーキ手段3
2のブレーキ力Tbによる張力tbよりも小さく、従っ
てトルクモータ40によるフィルム巻き上げ力が、ブレ
ーキ手段によるブレーキ力よりも小さいため、保護フィ
ルム15は巻き上げられることはなく、定位置に、張力
tm1で張った状態に保持される。この状態で印刷が行
われる。すなわち、図1において、元ローラ3がゆっく
り矢印方向に回転し、インキ壺内に供給されているイン
キが元ローラ3の外周面にインキ膜を形成し、そのイン
キが、元ローラ3に接触する位置に移動した呼び出しロ
ーラ4に転移され、次いで、呼び出しローラ4がインキ
練りローラ5に接触する位置に移動してインキをインキ
練りローラ5に転移させるという動作でインキ供給が行
われる。
【0014】この動作中、インキ壺内面は保護フィルム
15で覆われているので、インキ壺本体7やインキ壺側
板10がインキで汚れることはない。また、元ローラ3
が回転するので、その元ローラ3に接触している保護フ
ィルム15が元ローラ3で引っ張られる恐れがあるが、
保護フィルム15は巻取ロール19によって張力tm1
で張った状態に保持されているので、元ロール3で引き
戻されることはなく、従って、保護フィルムにたるみが
生じるということもない。
15で覆われているので、インキ壺本体7やインキ壺側
板10がインキで汚れることはない。また、元ローラ3
が回転するので、その元ローラ3に接触している保護フ
ィルム15が元ローラ3で引っ張られる恐れがあるが、
保護フィルム15は巻取ロール19によって張力tm1
で張った状態に保持されているので、元ロール3で引き
戻されることはなく、従って、保護フィルムにたるみが
生じるということもない。
【0015】印刷終了後、インキ壺の洗浄を行う場合
は、図2に示すように、インキ壺本体7及びインキ壺側
板10が退避位置に下がり、保護フィルム15が走行し
やすくなる。次いで、トルクモータ40の制御装置がト
ルクモータ40の出力を大きいトルクTm2に切り換え
る。これにより、保護フィルム15には、ブレーキ力に
よる張力tbよりも大きい張力tm2が作用し、従っ
て、トルクモータ40によるフィルム巻き上げ力が、前
記ブレーキ手段32によるブレーキ力に打ち勝ち、保護
フィルムの巻き上げが行われる。すなわち、巻取ロール
19が回転して保護フィルム15を所定量巻き上げ、残
インキ20で汚れた部分を巻き取ると共に、保護フィル
ム15の新たな所定の部分をインキ壺本体7の上方に移
動させる。この際、保護フィルム15にはブレーキ手段
32がブレーキ力を作用させているので、保護フィルム
15がたるんでトラブルを起こすということはない。
は、図2に示すように、インキ壺本体7及びインキ壺側
板10が退避位置に下がり、保護フィルム15が走行し
やすくなる。次いで、トルクモータ40の制御装置がト
ルクモータ40の出力を大きいトルクTm2に切り換え
る。これにより、保護フィルム15には、ブレーキ力に
よる張力tbよりも大きい張力tm2が作用し、従っ
て、トルクモータ40によるフィルム巻き上げ力が、前
記ブレーキ手段32によるブレーキ力に打ち勝ち、保護
フィルムの巻き上げが行われる。すなわち、巻取ロール
19が回転して保護フィルム15を所定量巻き上げ、残
インキ20で汚れた部分を巻き取ると共に、保護フィル
ム15の新たな所定の部分をインキ壺本体7の上方に移
動させる。この際、保護フィルム15にはブレーキ手段
32がブレーキ力を作用させているので、保護フィルム
15がたるんでトラブルを起こすということはない。
【0016】保護フィルム15が所定量だけ移動する
と、それをロータリーエンコーダ24で検出し、トルク
モータ40の出力を元の低いトルクTm1に切り換え、
以後は、その出力トルクTm1に保持する。これによ
り、保護フィルム15の走行が停止し、保護フィルム1
5は出力トルクTm1に応じた張力tm1に保持され
る。その後、図1に示すように、インキ壺本体7及びイ
ンキ壺側板10が元の作動位置に戻り、保護フィルム1
5の新しい部分がインキ壺内面を覆った状態となり、洗
浄作業が終了する。その後は、再び印刷動作に戻る。
と、それをロータリーエンコーダ24で検出し、トルク
モータ40の出力を元の低いトルクTm1に切り換え、
以後は、その出力トルクTm1に保持する。これによ
り、保護フィルム15の走行が停止し、保護フィルム1
5は出力トルクTm1に応じた張力tm1に保持され
る。その後、図1に示すように、インキ壺本体7及びイ
ンキ壺側板10が元の作動位置に戻り、保護フィルム1
5の新しい部分がインキ壺内面を覆った状態となり、洗
浄作業が終了する。その後は、再び印刷動作に戻る。
【0017】以上のように、上記実施例では、トルクモ
ータ40の出力を低いトルクTm1に保持しておくこと
で、保護フィルム15に常時、適当な張力を付与し、た
るみを生じることなく印刷動作を行うことができ、ま
た、そのトルクモータ40の出力を高いトルクTm2に
切り換えることで、保護フィルム15の汚れた部分を送
り出し、新たな部分をインキ壺内面に位置させることが
できる。
ータ40の出力を低いトルクTm1に保持しておくこと
で、保護フィルム15に常時、適当な張力を付与し、た
るみを生じることなく印刷動作を行うことができ、ま
た、そのトルクモータ40の出力を高いトルクTm2に
切り換えることで、保護フィルム15の汚れた部分を送
り出し、新たな部分をインキ壺内面に位置させることが
できる。
【0018】図4は、本発明の第二の実施例を示す図3
と同様な図面である。この実施例では、巻出軸31の一
端に、摩擦板33とブレーキ力設定ばね34を備えたブ
レーキ手段32が、他端に第二のブレーキ手段として電
磁ブレーキ32Aが取り付けられており、この電磁ブレ
ーキ32Aの断続が制御装置(図示せず)で制御される
ようになっている。一方、巻取軸36にはプーリ37、
38、ベルト39を介してトルクモータ40を連結して
いるが、このトルクモータ40は常に一定トルクで運転
されるようになっている。ここで、ブレーキ手段32に
よるブレーキ力Tb1、電磁ブレーキ32Aによるブレ
ーキ力Tb2、トルクモータ40の出力トルクTmは、
次のように設定しておく。すなわち、ブレーキ力Tb
1、Tb2が保護フィルム15に付与する張力をtb
1、tb2、出力トルクTmが保護フィルム15に付与
する張力をtmとすると、 tb1<tm<tb1+tb2 となるように、ブレーキ力並びに出力トルクを設定して
おく。
と同様な図面である。この実施例では、巻出軸31の一
端に、摩擦板33とブレーキ力設定ばね34を備えたブ
レーキ手段32が、他端に第二のブレーキ手段として電
磁ブレーキ32Aが取り付けられており、この電磁ブレ
ーキ32Aの断続が制御装置(図示せず)で制御される
ようになっている。一方、巻取軸36にはプーリ37、
38、ベルト39を介してトルクモータ40を連結して
いるが、このトルクモータ40は常に一定トルクで運転
されるようになっている。ここで、ブレーキ手段32に
よるブレーキ力Tb1、電磁ブレーキ32Aによるブレ
ーキ力Tb2、トルクモータ40の出力トルクTmは、
次のように設定しておく。すなわち、ブレーキ力Tb
1、Tb2が保護フィルム15に付与する張力をtb
1、tb2、出力トルクTmが保護フィルム15に付与
する張力をtmとすると、 tb1<tm<tb1+tb2 となるように、ブレーキ力並びに出力トルクを設定して
おく。
【0019】この実施例では、通常の操業時(印刷時)
には、電磁ブレーキ32Aをブレーキ力を作用させる状
態(例えば、通電オフでブレーキ力オン)としておく。
これにより、保護フィルム15に作用する張力関係は、 tm<tb1+tb2 となり、トルクモータ40がブレーキ力に打ち勝って保
護フィルム15を巻き上げるということはなく、従っ
て、保護フィルム15は定位置に、張力tmで張った状
態に保持され、この状態で支障なく印刷が行われる。一
方、保護フィルムの巻上げ時には、制御装置が電磁ブレ
ーキ32Aをブレーキ力無しの状態に切り換える。これ
により、トルクモータ40による張力tmがブレーキ手
段32のみによるブレーキ力tb1よりも大きくなり、
保護フィルム15の巻上げが支障なく行われる。このよ
うに、この実施例においては、電磁ブレーキ32Aのオ
ン、オフ制御により、保護フィルムを張った状態に保持
したり、巻き上げたりすることができる。
には、電磁ブレーキ32Aをブレーキ力を作用させる状
態(例えば、通電オフでブレーキ力オン)としておく。
これにより、保護フィルム15に作用する張力関係は、 tm<tb1+tb2 となり、トルクモータ40がブレーキ力に打ち勝って保
護フィルム15を巻き上げるということはなく、従っ
て、保護フィルム15は定位置に、張力tmで張った状
態に保持され、この状態で支障なく印刷が行われる。一
方、保護フィルムの巻上げ時には、制御装置が電磁ブレ
ーキ32Aをブレーキ力無しの状態に切り換える。これ
により、トルクモータ40による張力tmがブレーキ手
段32のみによるブレーキ力tb1よりも大きくなり、
保護フィルム15の巻上げが支障なく行われる。このよ
うに、この実施例においては、電磁ブレーキ32Aのオ
ン、オフ制御により、保護フィルムを張った状態に保持
したり、巻き上げたりすることができる。
【0020】なお、以上に本発明をインキ壺の保護フィ
ルムの巻上げに適用した場合を説明したが、本発明はこ
の場合に限らず、他の装置における保護フィルムの巻上
げに適用することも可能である。
ルムの巻上げに適用した場合を説明したが、本発明はこ
の場合に限らず、他の装置における保護フィルムの巻上
げに適用することも可能である。
【0021】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明は、保護
フィルム供給ロールにブレーキ手段を連結すると共に、
保護フィルムを巻き取る保護フィルム巻取ロールにトル
クモータを連結しておき、保護フィルムの巻き上げ時に
は、前記トルクモータによるフィルム巻き上げ力が、前
記ブレーキ手段によるブレーキ力に打ち勝って保護フィ
ルムの巻き上げを可能とし、操業時には、前記トルクモ
ータによるフィルム巻き上げ力が、前記ブレーキ手段に
よるブレーキ力よりも小さくなって前記保護フィルムを
巻き上げないが張った状態に保持するように、前記ブレ
ーキ手段とトルクモータの少なくとも一方を制御する構
成としたことにより、フィルム巻上げ時には、保護フィ
ルムに適当なブレーキ力を作用させた状態で、たるみを
生じることなく保護フィルムを所定量だけ移動させるこ
とができ、また、操業時には、保護フィルムを適度に張
った状態に保持し、保護フィルムにたるみが生じてトラ
ブルとなるということを防止できるという効果を奏す
る。
フィルム供給ロールにブレーキ手段を連結すると共に、
保護フィルムを巻き取る保護フィルム巻取ロールにトル
クモータを連結しておき、保護フィルムの巻き上げ時に
は、前記トルクモータによるフィルム巻き上げ力が、前
記ブレーキ手段によるブレーキ力に打ち勝って保護フィ
ルムの巻き上げを可能とし、操業時には、前記トルクモ
ータによるフィルム巻き上げ力が、前記ブレーキ手段に
よるブレーキ力よりも小さくなって前記保護フィルムを
巻き上げないが張った状態に保持するように、前記ブレ
ーキ手段とトルクモータの少なくとも一方を制御する構
成としたことにより、フィルム巻上げ時には、保護フィ
ルムに適当なブレーキ力を作用させた状態で、たるみを
生じることなく保護フィルムを所定量だけ移動させるこ
とができ、また、操業時には、保護フィルムを適度に張
った状態に保持し、保護フィルムにたるみが生じてトラ
ブルとなるということを防止できるという効果を奏す
る。
【図1】本発明の一実施例によるフィルム巻上げ装置を
備えたインキ装置の要部を示す概略断面図
備えたインキ装置の要部を示す概略断面図
【図2】図1に示すインキ壺を、保護フィルムを巻き上
げる状態で示す概略側面図
げる状態で示す概略側面図
【図3】上記フィルム巻上げ装置を示す概略断面図
【図4】本発明の他の実施例によるフィルム巻上げ装置
を示す概略断面図
を示す概略断面図
1 印刷ユニットのフレーム 2 インキ壺装置 3 元ローラ 4 呼び出しローラ 5 インキ練りローラ 7 インキ壺本体 8 インキキー 10 インキ壺側板 14 フィルム巻上げ装置 15 保護フィルム 16 保護フィルム供給ロール 19 巻取ロール 20 残インキ 31 巻出軸 32 ブレーキ手段 32A 電磁ブレーキ 33 摩擦板 34 ブレーキ力設定ばね 36 巻取軸 40 トルクモータ
Claims (1)
- 【請求項1】 被保護材の表面を保護するための長尺の
保護フィルムを繰り出す保護フィルム供給ロールと、そ
の保護フィルム供給ロールに連結されたブレーキ手段
と、前記保護フィルム供給ロールから引き出され、被保
護材の表面を覆うように通された保護フィルムを巻き取
る保護フィルム巻取ロールと、その保護フィルム巻取ロ
ールに連結されたトルクモータと、前記ブレーキ手段と
トルクモータの少なくとも一方を制御する制御装置を備
え、該制御装置が、保護フィルムの巻き上げ時には、前
記トルクモータによるフィルム巻き上げ力が、前記ブレ
ーキ手段によるブレーキ力に打ち勝って保護フィルムの
巻き上げを可能とし、操業時には、前記トルクモータに
よるフィルム巻き上げ力が、前記ブレーキ手段によるブ
レーキ力よりも小さくなって前記保護フィルムを巻き上
げないが張った状態に保持するように、前記ブレーキ手
段とトルクモータの少なくとも一方を制御する構成であ
ることを特徴とするフィルム巻上げ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19644797A JPH1120137A (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | フィルム巻上げ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19644797A JPH1120137A (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | フィルム巻上げ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1120137A true JPH1120137A (ja) | 1999-01-26 |
Family
ID=16357978
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19644797A Pending JPH1120137A (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | フィルム巻上げ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1120137A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006104189A1 (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-05 | I. Mar Planning Inc. | 印刷機 |
-
1997
- 1997-07-07 JP JP19644797A patent/JPH1120137A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006104189A1 (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-05 | I. Mar Planning Inc. | 印刷機 |
AU2006229371B2 (en) * | 2005-03-29 | 2011-09-08 | I. Mar Planning Inc. | Printing machine |
US8156866B2 (en) | 2005-03-29 | 2012-04-17 | I. Mar Planning Inc. | Printing machine |
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