JPH11201080A - 送風装置 - Google Patents

送風装置

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JPH11201080A
JPH11201080A JP10001715A JP171598A JPH11201080A JP H11201080 A JPH11201080 A JP H11201080A JP 10001715 A JP10001715 A JP 10001715A JP 171598 A JP171598 A JP 171598A JP H11201080 A JPH11201080 A JP H11201080A
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JP
Japan
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flow
rear casing
rectifier
once
cross
Prior art date
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Application number
JP10001715A
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English (en)
Inventor
康雄 ▲廣▼中
Yasuo Hironaka
Katsuhisa Otsuta
勝久 大蔦
Hisafumi Ikeda
尚史 池田
Satoshi Chiguchi
聡 地口
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Air-Conditioning Room Units, And Self-Contained Units In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 貫流流れがリアケーシングに衝突して曲がる
時に発生する広帯域周波数騒音を低減する。 【解決手段】 リアケーシング1とスタビライザー3に
よって形成された空気流路中に貫流ファン2を配設して
なる送風装置において、リアケーシングの少なくとも一
部を、気流を一部通過させてその速度変動を減少させる
整流体8で構成した。また、整流体の位置よりも吐出側
のリアケーシングに空気流入用の穴をあけた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調機の室内機、
換気装置等の、貫流ファンを用いた送風装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図25は特開平6−159285号公報
に開示された貫流ファンを用いた従来の送風装置の断面
図である。図において、1はリアケーシング、2は貫流
ファン、3はスタビライザー、4は吸込口、5は吐出
口、6は多孔質吸音材、12は貫流ファン2の回転軸、
40は熱交換器、Aはリアケーシング1と貫流ファン2
との間隔が狭い部分、Bはリアケーシング1が大きく曲
がっている部分、Cはスタビライザー3と貫流ファン2
との間隔が狭い部分、Rは貫流ファン2の回転方向、1
01は循環流れ、102は貫流流れ、103は循環流れ
101の渦中心、104は圧力変動である。
【0003】次に動作について説明する。貫流ファン2
の回転により循環流れ101が生じ、リアケーシング1
とスタビライザー3の形状で決まる境界の圧力分布で循
環流れ101の渦中心103がスタビライザー3側に近
づく。その循環流れ101に誘起されて送風装置の吸込
口4から流入し、吐出口5から吹き出す貫流流れ102
が生じる。貫流流れ102は循環流れ101とリアケー
シング1への衝突により曲がり、吐出口5から流出す
る。
【0004】このような貫流ファン2を用いた送風装置
において、ケーシング1等と気流の干渉で発生する騒音
は大きく分けて2つある。1つはA部、C部に示される
貫流ファン2とリアケーシング1や貫流ファン2とスタ
ビライザー3の隙間が小さくなった部分で速度が大きく
なることにより発生する離散周波数騒音である風切り
音、もう1つはリアケーシングのB部付近の圧力変動で
発生する広帯域周波数騒音である。特にB部はリアケー
シング1が大きく曲がっていることで、貫流流れ102
が衝突するが、その貫流流れ102がファン2や気流の
吸込口4の乱れにより時間的な速度変動を持つため、リ
アケーシング1上で圧力変動104が生じ、広い周波数
帯域の騒音が発生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の送風装置は以上
のように構成されており、A部の貫流ファンとリアケー
シングが狭くなった部分で発生する離散周波数騒音に対
して、A部のリアケーシングの位置に多孔質吸音材6を
共鳴形の吸音材として使用し減音することをおこなって
いる。しかし、B部で発生する広帯域周波数騒音やC部
の離散周波数騒音については何ら対策はなされていな
い。特にB部で発生する騒音は広い周波数帯域で発生す
るため、この部分の騒音の対策をしなければ十分な騒音
低減効果を求めることは不可能である。
【0006】本発明は、貫流流れがリアケーシングに衝
突して曲がる時に発生する広帯域周波数騒音を低減する
ためになされたものであり、リアケーシングに衝突する
貫流流れの速度変動を整流することができ、リアケーシ
ング上の圧力変動を低減することで騒音の発生を抑制し
た送風装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る送風装
置は、リアケーシングとスタビライザーによって形成さ
れた空気流路中に貫流ファンを配設してなる送風装置に
おいて、上記リアケーシングの少なくとも一部を、気流
を一部通過させてその速度変動を減少させる整流体で構
成したものである。
【0008】第2の発明に係る送風装置は、第1の発明
において、リアケーシングの気流が衝突する部分に整流
体が位置しているものである。
【0009】第3の発明に係る送風装置は、第1または
2の発明において、貫流ファンの回転軸に垂直な断面に
おいて、貫流ファンとの間隔が最も狭くなっているリア
ケーシング部と上記貫流ファンの回転軸とを結ぶ直線か
ら上記回転軸を中心として貫流ファンの回転方向の角度
をθとすると、30°≦θ≦140°の範囲にあるリア
ケーシングの少なくとも一部に整流体が位置しているも
のである。
【0010】第4の発明に係る送風装置は、第1ないし
3の何れかの発明において、貫流ファンの回転軸方向の
長さをaとし、貫流ファンの片方の端面から回転軸方向
の距離をLとすると0.1≦L/a≦0.9の範囲にあ
るリアケーシングの少なくとも一部に整流体が位置して
いるものである。
【0011】第5の発明に係る送風装置は、第1ないし
4の何れかの発明において、整流体の背後に、閉じられ
た空間を設けたものである。
【0012】第6の発明に係る送風装置は、第5の発明
において、上記閉じられた空間に面するリアケーシング
部の面積を整流体の面積より大きくしたものである。
【0013】第7の発明に係る送風装置は、第1ないし
6の何れかの発明において、整流体の位置よりも吐出側
のリアケーシングに空気流入用の穴をあけたものであ
る。
【0014】第8の発明に係る送風装置は、第1ないし
7の何れかの発明において、整流体は空気が通過する多
孔質材であるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の実
施の形態1による送風装置の構成を示す断面図で、貫流
ファンの回転軸に垂直な平面で送風装置を切った断面を
示している。図2は図1のD部を拡大して整流の様子を
説明する図、図3は整流体が無い送風装置の流れの様子
を示す説明図である。図において、1はリアケーシン
グ、2は貫流ファン、3はスタビライザー、4は吸込
口、5は吐出口である。8は気流を一部通過させてその
速度変動を減少させる整流体であり、リアケーシング1
の気流が衝突する部分に位置している。12は貫流ファ
ンの回転軸、11はリアケーシング巻き始め、40は熱
交換器、101は循環流れ、102は貫流流れ、103
は循環流れ101の渦中心、104は圧力変動、111
は整流体8衝突前の速度変動を持った気流、112は整
流体8に衝突した直後の整流体8を通過しなかった気
流、113は衝突により整流体8を通過した気流、Aは
リアケーシング1の巻き始め11と貫流ファン2との距
離が狭い部分、Bはリアケーシング1が大きく曲がって
いる部分、Cはスタビライザー3と貫流ファン2との距
離の狭い部分、Dは整流体8の周辺、Rは回転方向、Δ
vは速度変動である。
【0016】まず、図3を用いて整流体が無い送風装置
における流れと発生する騒音について説明する。貫流フ
ァン2の回転により循環流れ101が生じ、リアケーシ
ング1とスタビライザー3の形状で決まる圧力勾配によ
り循環流れ101の渦中心103がスタビライザー3に
近づく。その循環流れ101に誘起されて送風装置の吸
込口4から流入し吐出口5から吹き出す貫流流れ102
が生じる。貫流流れ102はリアケーシング1への衝突
により曲がり、吐出口5から流出する。この貫流流れ1
02がファン2や気流の吸込口4などの乱れにより時間
的な速度変動を持つため、リアケーシング1に衝突する
時にリアケーシング1上で圧力変動104(図3では模
式的に波線で示している)を生じ、広帯域周波数騒音で
ある気流音が発生する。
【0017】これに対して本実施の形態では、図1に示
すように、リアケーシング1上の貫流流れ102が衝突
する位置を整流体8で構成した。時間的に速度が変動す
る流れとは間欠的に脈を打つ流れのことであり、それを
リアケーシング1で受け止めると騒音が発生する。図2
を用いて速度変動を持った気流が整流体8によって整流
される様子を説明する。整流体8は通風抵抗を持ってお
り、図2に示すように、速い流れは動圧が大きいため流
れの一部のΔvが整流体8を通過するが、遅い流れは動
圧が小さく通過しない。そのため衝突後の整流体8を通
過しなかった気流112はほぼ一様な速度分布となり、
通過したΔvの気流113も整流体8の中で平均化され
てほぼ一様な速度分布となる。そのため、時間的に速度
が変動する貫流流れ102が整流体8に衝突しても、騒
音の原因となる速い気流が衝突したときのみ整流体8を
通過し、見かけ上、リアケーシング1では時間的に速度
が変動しない状態となる。その結果、リアケーシング1
上で流れが脈を打たなくなり、騒音の発生が抑制され
る。
【0018】図4に貫流ファン2の回転数を変化させた
時の送風装置の騒音レベルを整流体8が有る場合と無い
場合を比較して示す。横軸は回転数(rpm)、縦軸は
相対騒音レベル(dBA)である。整流体8を設置する
ことにより、同一回転数で比較した騒音が大きく低減し
ている。また貫流ファン2の回転数に比例して騒音の低
減量も変化していることがわかる。この低減量がリアケ
ーシングで発生した騒音分で、貫流ファン2の回転数に
より貫流流れ102の速度変動の大きさが変わってお
り、整流体8はこの騒音の発生を減らしていることを示
している。図25で示した従来例のように共鳴形吸音材
を設置し、音を吸音することを行った場合、吸音材の吸
音量は一定に決まっているため回転数に関わらず、一定
の減音量となる。図5に整流体8が有る場合と無い場合
の送風装置の騒音スペクトルを示す。整流体8をリアケ
ーシング1に設けることにより315Hzから5KHz
までの全ての周波数で減音している。これも共鳴形吸音
材を設置した場合と大きく違う点である。図6に整流体
8を設置することによる減音特性と共鳴形吸音材による
減音特性を比較して示す。図において、Fは共鳴形吸音
材での減音特性、Gは整流体8を設置することによる減
音特性である。横軸は周波数、縦軸は減音量である。共
鳴形吸音材は共鳴箱の共鳴周波数f0においてのみ減音
する特性を示すが、整流体8を設置した場合は、音源と
なる貫流流れ102の速度変動を減らしてリアケーシン
グでの音の発生を押さえているため広い周波数帯域で騒
音が低減する。
【0019】図7は従来の送風装置の吸込口4に圧力が
かかった時の流れの様子を示す説明図である。吸込口4
に圧力がかかって風量が減った場合、貫流流れ102が
リアケーシング1に沿って流れなくなる。これによりリ
アケーシング上に風が流れない領域Eができ、逆吸い込
み流れ109が生じる。送風装置を冷房機器として使っ
た場合、暖かい外気が逆流して機器内に入り、貫流した
冷たい空気102と合流する位置にある上下フラップや
左右ガイド等で結露するという問題があった。これに対
して、本実施の形態のように、リアケーシング1の貫流
流れ102が衝突する位置に整流体8を設置した場合、
リアケーシング1に衝突する貫流流れ102はその速度
変動が減ることで、リアケーシング1に沿いやすくな
る。そのため吸込口4に圧力がかかっても逆吸い込み流
れ109が起こりにくくなる。図8に整流体の有無によ
る逆吸い込み耐力の違いをグラフで示す。横軸は整流体
の有無を、縦軸は逆吸い込み耐力を示している。この逆
吸い込み耐力は、吸込口4に圧力をかけた場合に、吐出
口5で逆吸い込み流れ109が発生する直前の無次元化
したゲージ圧で、0が圧力をかけていない状態を示して
いる。これより整流体8を設けることにより逆吸い込み
耐力が1.2倍上昇したことがわかる。
【0020】なお、整流体8としては、通風抵抗を持っ
た孔があり、強く気流を吹き付けることで気流の一部が
通過するものが適している。例えば、図9に斜視図で示
すような多孔質材が用いられ、多孔質材を例えばプラス
チック樹脂で作製することも可能で、安価でかつ容易に
作製できる。また、材料を選ぶことにより強度のある構
造物とすることもできる。整流体8として用いられる別
の例としては、図10〜12に斜視図で示すようなもの
があげられる。なお、図10〜12では貫流ファンを取
り除いて示している。図10ではパンチングメタル、図
11ではハニカムボード、図12では金網メッシュを整
流体8として用いた場合をそれぞれ示している。また、
整流体8の厚さや大きさは任意に選べるが、リアケーシ
ング1の貫流ファン2に面する側において、段差が生じ
ないようにするのが望ましい。
【0021】このように構成することにより、リアケー
シング1に衝突する貫流流れ102の速度変動を整流す
ることができ、リアケーシング1上の圧力変動を低減し
騒音の発生を抑制できる。さらに吸込口に圧力がかかっ
た時に発生する逆吸い込み流れを減らす効果がある。ま
た、この整流体8の材質を強度の高いものにすることで
構造部材とすることができる。
【0022】実施の形態2.図13は本発明の実施の形
態2による送風装置の構成を示す断面図、図14は整流
体8の周辺を拡大して示す図である。本実施の形態は、
整流体8の背後に、閉じられた空間9を設けたものであ
る。図において、9は整流体8の背後に設けられた閉じ
られた空間、10は背面板である。
【0023】次に動作について説明する。整流体8は気
流が通過する構造となっているため、貫流流れ102が
衝突することで送風装置の吐出口5の風量が減ってしま
う。そこで図13に示すように貫流流れ102の風量を
減らさないようにするために、整流体8の背後に背面板
10を設けた。ただし整流体8の中を気流が通過するこ
とにより整流効果がでるため、図14に示すように整流
体8の背後に、通過した気流が流れる空間9が必要であ
る。このように構成することにより、実施の形態1と同
様の効果が得られるのに加えて、装置内の風量を減らさ
ないようにすることができる。
【0024】実施の形態3.図15は本発明の実施の形
態3による送風装置の構成を示す断面図、図16は整流
体8の周辺を拡大して示す説明図である。本実施の形態
では、閉じられた空間9に面するリアケーシング1部の
面積S2を整流体8の面積S1より大きく(S1<S2)し
た。このように閉じられた空間9に面するリアケーシン
グ1部の面積S2を整流体8の面積S1より大きくするこ
とにより、厚さ(背面への出っ張り)を小さくしても十
分な空間9面積が確保でき、気流が整流体8を通過する
ことができる。このように構成することにより、実施の
形態1と同様の効果が得られるのに加えて、送風装置の
厚さを大きくせずに装置内の風量を減らさないようにす
ることができる。
【0025】実施の形態4.図17は本発明の実施の形
態4による送風装置の構成を示す断面図、図18は図1
7の要部を拡大して示す斜視図である。本実施の形態
は、整流体8の位置よりも吐出側のリアケーシング1に
空気流入用の穴17をあけて、リアケーシング1とスタ
ビライザー3で形成された流路18に気流が流入するよ
うにしたものである。図において、17は空気流入用の
穴、115は流路18に流入する流れである。リアケー
シング1の整流体8の位置よりも吐出側に穴17をあけ
ることにより、気流が流路内に流入することができる。
これは貫流流れ102がリアケーシング1に衝突する位
置は圧力が高くなっているため整流体8を通過して送風
装置の外部に出て行くが、整流体8を設置したリアケー
シング1の位置よりも吐出側は圧力が低くなるため外部
から気流115が流入する。これにより、吐出口5での
風量の減少が抑制され、リアケーシング1に衝突する貫
流流れ102の速度変動を整流してリアケーシング1上
の圧力変動を低減し騒音の発生を抑制することができ
る。
【0026】図19は整流体8の背面に閉じられた空間
9を設けた場合にリアケーシング1の整流体8の位置よ
り吐出側でかつ閉じられた空間9に面する位置に穴17
をあけた場合の断面図である。閉じられた空間9に面す
る位置に穴17をあけることにより、整流体8を通過し
て空間9に流入した気流113がこの孔17を通って流
路に戻るようになる。整流板8を通過した気流が流路に
戻る通路ができることにより、整流体8を気流がより通
過しやすくなり、リアケーシング1に衝突する貫流流れ
102の速度変動をより効果的に整流して、リアケーシ
ング1上の圧力変動を低減し騒音の発生をより一層抑制
することができる。
【0027】実施の形態5.図20は本発明の実施の形
態5による送風装置の構成を示す断面図である。本実施
の形態では、貫流ファン2の回転軸12に垂直な断面に
おいて、貫流ファン2との間隔が最も狭くなっているリ
アケーシング13部と貫流ファンの回転軸12とを結ぶ
直線14から回転軸12を中心として貫流ファンの回転
方向Rの角度をθとすると、30°≦θ≦140°の範
囲にあるリアケーシングの少なくとも一部に整流体が位
置している。上記角度30°≦θ≦140°の位置でリ
アケーシング1の形状が大きく曲がっており、リアケー
シング1に速度変動を持った貫流流れ102が衝突しや
すい範囲である。図21に整流体8の設置位置(上記角
度θ)による騒音レベルの違いを示す。横軸は角度θ
(deg)、縦軸は相対騒音レベル(dBA)であり、
整流体8が無い場合の騒音レベルを破線で示している。
これより角度を30°≦θ≦140°とした時の騒音レ
ベルは整流体8が無い時より大きく低減していることが
わかる。図22に貫流ファン2の回転数を変化させた時
の騒音レベルを角度θ別に示す。横軸は回転数(rp
m)、縦軸は相対騒音レベル(dBA)である。図よ
り、整流体8を設置することにより、騒音が大きく低減
しており、貫流ファン2の回転数に比例して騒音の低減
量も変化していることがわかる。この低減量がリアケー
シング1で発生した騒音分で、貫流ファン2の回転数に
より貫流流れ102の速度変動の大きさが変わってお
り、整流体8はこの騒音の発生を減らしていることを示
している。ただし、θ=150°の位置に整流体がある
場合には騒音低減効果はあまり得られていない。なお、
従来例による共鳴形吸音材を設置し、音を吸音すること
を行った場合、吸音量は一定に決まっているため回転数
に関わらず、一定の減音量となる。なお、図25で示し
た従来の送風装置においては、リアケーシング1と貫流
ファン2の間隔が狭いA部にあるリアケーシング1と貫
流ファンの回転軸12とを結ぶ直線から回転軸12を中
心として貫流ファン2の回転方向Rの角度をθとする
と、30°≦θ≦140°の範囲にあるリアケーシング
1の少なくとも一部に整流体8が位置しているとよく、
リアケーシング1が大きく曲がっていて貫流流れが衝突
するB部が上記の範囲にある。このように整流体8を設
置する位置すなわち上記角度を30°≦θ≦140°に
限定することにより、リアケーシング1の気流が衝突す
る部分に効果的に整流体8を用いることができ、騒音抑
制効果や逆流防止効果はあまり低減させることなく、製
作コスト、製作時間を減らすことができる。
【0028】実施の形態6.図23は本発明の実施の形
態6による送風装置の要部の構成を説明する図である。
本実施の形態では、貫流ファンの回転軸方向の長さをa
とし、貫流ファンの片方の端面から回転軸方向の距離を
Lとすると0.1≦L/a≦0.9の範囲にあるリアケ
ーシングの少なくとも1部に整流体が位置している。図
24に貫流ファン2の軸方向に整流体8の設置位置を変
えた時の騒音レベルを示す。横軸が設置位置L/a、縦
軸が相対騒音レベル(dBA)であり、整流体8が無い
場合の騒音レベルを破線で示している。この図による
と、整流体8の設置位置が0.1≦L/a≦0.9では
騒音レベルが大きく低減しており、貫流流れ102の速
度変動が小さくなっていることがわかる。これは貫流フ
ァン2による流れが回転軸方向に一様でなく、貫流ファ
ン2の軸方向の両端面からファンの軸方向の長さaの1
割の部分は十分に羽根が仕事をしておらず、そのため速
度が遅くなり、リアケーシング1に衝突する貫流流れ1
02の速度変動も小さくなっているためであると考えら
れる。よって、最も速度変動の大きな貫流流れ102と
なる0.1≦L/a≦0.9の範囲にあるリアケーシン
グ1の少なくとも一部を整流体8とすることで騒音の原
因となっている速度変動を減らし、リアケーシング1で
起こる圧力変動を抑え、発生する騒音を低減することが
できる。また吐出口の逆吸い込み流れ109を低減する
ことができる。このように整流体8を設置する設置位置
を0.1≦L/a≦0.9に限定することにより、リア
ケーシング1の気流が衝突する部分に効果的に整流体8
を用いることができ、騒音抑制効果や逆流防止効果はあ
まり低減させることなく、製作コスト、製作時間を減ら
すことができる。
【0029】
【発明の効果】第1の発明によれば、リアケーシングと
スタビライザーによって形成された空気流路中に貫流フ
ァンを配設してなる送風装置において、上記リアケーシ
ングの少なくとも一部を、気流を一部通過させてその速
度変動を減少させる整流体で構成したので、リアケーシ
ングに衝突する貫流流れの速度変動を整流することがで
き、リアケーシング上の圧力変動を低減し騒音の発生を
抑制することができる。さらに吸込口に圧力がかかった
時に発生する逆吸い込み流れを減らすことができる。
【0030】第2の発明によれば、第1の発明におい
て、リアケーシングの気流が衝突する部分に整流体が位
置しているので、上記第1の発明によるのと同様の効果
が、より効率的に得られる。
【0031】第3の発明によれば、第1または2の発明
において、貫流ファンの回転軸に垂直な断面において、
貫流ファンとの間隔が最も狭くなっているリアケーシン
グ部と上記貫流ファンの回転軸とを結ぶ直線から上記回
転軸を中心として貫流ファンの回転方向の角度をθとす
ると、30°≦θ≦140°の範囲にあるリアケーシン
グの少なくとも一部に整流体が位置しているので、リア
ケーシングの気流が衝突する部分に効果的に整流体を用
いることができ、騒音抑制効果や逆流防止効果はあまり
低減させることなく、製作コスト、製作時間を減らすこ
とができる。
【0032】第4の発明によれば、第1ないし3の何れ
かの発明において、貫流ファンの回転軸方向の長さをa
とし、貫流ファンの片方の端面から回転軸方向の距離を
Lとすると0.1≦L/a≦0.9の範囲にあるリアケ
ーシングの少なくとも一部に整流体が位置しているの
で、リアケーシングの気流が衝突する部分に効果的に整
流体を用いることができ、騒音抑制効果や逆流防止効果
はあまり低減させることなく、製作コスト、製作時間を
減らすことができる。
【0033】第5の発明によれば、第1ないし4の何れ
かの発明において、整流体の背後に、閉じられた空間を
設けたので、装置内の風量を減らさないようにすること
ができる。
【0034】第6の発明によれば、第5の発明におい
て、上記閉じられた空間に面するリアケーシング部の面
積を整流体の面積より大きくしたので、送風装置の厚さ
を大きくせずに装置内の風量を減らさないようにするこ
とができる。
【0035】第7の発明によれば、第1ないし6の何れ
かの発明において、整流体の位置よりも吐出側のリアケ
ーシングに空気流入用の穴をあけたので、装置内の風量
を減らさないようにすることができる。
【0036】第8の発明によれば、第1ないし7の何れ
かの発明において、整流体は空気が通過する多孔質材で
あるので、整流体を強度のある構造物とすることもでき
る。また、プラスチック樹脂で作製することもできるた
め安価でかつ容易に作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による送風装置の構成
を示す断面図である。
【図2】 図1の要部を拡大して整流の様子を説明する
図である。
【図3】 整流体が無い送風装置の構成および流れの様
子を示す説明図である。
【図4】 整流体の有無による送風装置の騒音レベルの
違いを示すグラフである。
【図5】 整流体の有無による送風装置の騒音スペクト
ルの違いを示すグラフである。
【図6】 整流体と共鳴形吸音材での減音特性の違いを
示すグラフである。
【図7】 整流体が無い送風装置の吸込口に圧力がかか
った時の流れの様子を示す説明図である。
【図8】 整流体の有無による逆吸い込み耐力の違いを
示すグラフである。
【図9】 図1の要部を拡大して整流体の具体的一例を
示す斜視図である。
【図10】 図1の要部を拡大して整流体の別の例を示
す斜視図である。
【図11】 図1の要部を拡大して整流体の別の例を示
す斜視図である。
【図12】 図1の要部を拡大して整流体の別の例を示
す斜視図である。
【図13】 本発明の実施の形態2による送風装置の構
成を示す断面図である。
【図14】 図13の要部を拡大して示す図である。
【図15】 本発明の実施の形態3による送風装置の構
成を示す断面図である。
【図16】 図15の要部を拡大して説明する図であ
る。
【図17】 本発明の実施の形態4による送風装置の構
成を示す断面図である。
【図18】 図17の要部を拡大して説明する斜視図で
ある。
【図19】 本発明の実施の形態4による送風装置の別
の構成を示す断面図である。
【図20】 本発明の実施の形態5による送風装置の構
成を示す断面図である。
【図21】 設置位置(角度)に対する騒音レベルの変
化を示すグラフである。
【図22】 貫流ファンの回転数を変化させた時の騒音
レベルを角度別に示すグラフである。
【図23】 本発明の実施の形態6による送風装置の要
部の構成を説明する図である。
【図24】 貫流ファンの軸方向に整流体の位置を変え
た時の騒音レベルを示すグラフである。
【図25】 従来の送風装置の構成および気流の様子を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 リアケーシング、2 貫流ファン、3 スタビライ
ザー、4 吸込口、5吐出口、6 多孔質吸音材、8
整流体、9 整流体背後の閉じられた空間、10 背面
板、11 リアケーシング巻き始め、12 回転軸、1
7 穴、40熱交換器、101 循環流れ、102 貫
流流れ、103 循環流れ101の渦中心、104 圧
力変動、109 逆吸い込み流れ、111 速度変動を
持った流れ、112 整流体を通過しなかった流れ、1
13 整流体を通過した流れ、115 流路に流入する
流れ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 地口 聡 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リアケーシングとスタビライザーによっ
    て形成された空気流路中に貫流ファンを配設してなる送
    風装置において、上記リアケーシングの少なくとも一部
    を、気流を一部通過させてその速度変動を減少させる整
    流体で構成したことを特徴とする送風装置。
  2. 【請求項2】 リアケーシングの気流が衝突する部分に
    整流体が位置していることを特徴とする請求項1記載の
    送風装置。
  3. 【請求項3】 貫流ファンの回転軸に垂直な断面におい
    て、貫流ファンとの間隔が最も狭くなっているリアケー
    シング部と上記貫流ファンの回転軸とを結ぶ直線から上
    記回転軸を中心として貫流ファンの回転方向の角度をθ
    とすると、30°≦θ≦140°の範囲にあるリアケー
    シングの少なくとも一部に整流体が位置していることを
    特徴とする請求項1または2記載の送風装置。
  4. 【請求項4】 貫流ファンの回転軸方向の長さをaと
    し、貫流ファンの片方の端面から回転軸方向の距離をL
    とすると0.1≦L/a≦0.9の範囲にあるリアケー
    シングの少なくとも1部に整流体が位置していることを
    特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の送風装
    置。
  5. 【請求項5】 整流体の背後に、閉じられた空間を設け
    たことを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の
    送風装置。
  6. 【請求項6】 上記閉じられた空間に面するリアケーシ
    ング部の面積を整流体の面積より大きくしたことを特徴
    とする請求項5記載の送風装置。
  7. 【請求項7】 整流体の位置よりも吐出側のリアケーシ
    ングに空気流入用の穴をあけたことを特徴とする請求項
    1ないし6の何れかに記載の送風装置。
  8. 【請求項8】 整流体は空気が通過する多孔質材である
    ことを特徴とする請求項1ないし7の何れかに記載の送
    風装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105971909A (zh) * 2016-05-05 2016-09-28 邓林生 贯流引风装置及贯流电器
CN105971908A (zh) * 2016-05-05 2016-09-28 邓林生 一种降噪引风机构以及贯流电器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105971909A (zh) * 2016-05-05 2016-09-28 邓林生 贯流引风装置及贯流电器
CN105971908A (zh) * 2016-05-05 2016-09-28 邓林生 一种降噪引风机构以及贯流电器

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