JPH11200283A - 紙用嵩高剤 - Google Patents
紙用嵩高剤Info
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- JPH11200283A JPH11200283A JP487698A JP487698A JPH11200283A JP H11200283 A JPH11200283 A JP H11200283A JP 487698 A JP487698 A JP 487698A JP 487698 A JP487698 A JP 487698A JP H11200283 A JPH11200283 A JP H11200283A
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Abstract
れる紙用嵩高剤を提供する。 【解決手段】 (1)油脂系非イオン界面活性剤、
(2)糖アルコール系非イオン界面活性剤及び(3)糖
系非イオン界面活性剤のうち少なくとも1種を含有する
紙用嵩高剤。
Description
して得られたシートの嵩高を、紙力を損なうことなく向
上させることのできる紙用嵩高剤に関する。
品質、例えば印刷適性やボリューム感に優れた紙が求め
られるようになっている。この印刷適性やボリューム感
は紙の嵩高さと密接に関係があり従来より種々の嵩高向
上方法が試みられてきた。例えば、架橋パルプを用いた
り(特開平4−185792号など)、合成繊維との混
抄による方法(特開平3−269199号など)であ
る。またパルプ繊維間に無機物等の充填物を満たしたり
(特開平3−124895号など)、空隙をもたらすな
どの方法(特開平5−230798号など)もある。一
方、機械的な面からの改良では、カレンダー処理をソフ
トにする等のカレンダー処理に改善を施した方法(特開
平4−370298号)も報告されてきている。
使用はパルプのリサイクルを不可能にしてしまうし、パ
ルプ繊維間に上記のように単に充填物を満たすことや、
空隙をもたらすことでは著しく紙力が損なわれる。また
機械的な処理においては限界があり、未だ満足のいくも
のが得られていないのが現状である。
さを付与する方法も知られており、そのような嵩高剤と
して脂肪酸ポリアミドポリアミン型のものが市販されて
いるが、この化合物では紙力の低下が見られ、満足のゆ
く性能は得られていない。
点に鑑み鋭意検討した結果、特定の非イオン界面活性剤
を抄紙工程においてパルプ原料、例えばパルプスラリー
に配合することで、抄紙して得られたシートの紙力を損
なうことなく嵩高を向上できることを見出し、本発明を
完成するに至った。
活性剤のうち少なくとも1種を含有する紙用嵩高剤を提
供するものである。 (1)油脂系非イオン界面活性剤 (2)糖アルコール系非イオン界面活性剤 (3)糖系非イオン界面活性剤 非イオン界面活性剤(1)〜(3)としては、オキシエ
チレン基とオキシプロピレン基とからなるポリオキシア
ルキレン構造を有するものを使用することができる。
いて、上記の嵩高剤を添加し、当該紙用嵩高剤の無添加
製造品に比べて緊度が5%以上低く、且つJIS P 8116に
より測定された引き裂き強度が無添製造品の90%以上で
ある高嵩高性パルプシートを製造する方法を提供する。
本発明では、嵩高剤、水及びパルプ原料を混合し均一な
スラリーを得て、抄紙することが好ましい。
りなり、嵩高剤の無添加製造品に比べて緊度が5%以上
低く、且つJIS P 8116により測定された引き裂き強度が
無添加製造品の90%以上である高嵩高性パルプシートも
提供する。
料を抄紙してシートを得た際に、その坪量が同じでも紙
厚を増すことができる(よりシートをバルキーにでき
る)剤をいう。
ン界面活性剤について説明する。
平4−352891号公報に記載されるような油脂又は
該油脂を予めグリセリンと反応させた生成物と、1価〜
14価のアルコールとの混合物に、アルキレンオキサイド
(AO)を付加したものが挙げられる。好ましくは油脂
と多価アルコールの混合物にAOを付加したものであ
る。ここで、AOとしては、エチレンオキサイド(E
O)及び/又はプロピレンオキサイド(PO)であり、
EOとPOの両方を用いる場合はランダム付加でもブロ
ック付加でも何れでも良い。また、各々の平均付加モル
数は、EOは0〜200 モルが好ましく、10〜100 モルが
より好ましい。POは0〜150モルが好ましく、2〜100
モルがより好ましい。
れる油脂としては、陸産動物油、水産動物油及びこれら
の硬化油、半硬化油、更にはこれら油脂の精製工程で得
られる回収油等が挙げられる。好ましくはヤシ油、牛
脂、魚油、アマニ油、菜種油、ヒマシ油が挙げられる。
また、これらの油脂とグリセリンを予め反応させる場合
の割合は、油脂/グリセリン=1/0.05〜1/1が好ま
しい。
用いられる1〜14価のアルコールのうち、1価アルコー
ルとしては、炭素数1〜24の直鎖又は分岐の飽和又は不
飽和のアルコール、環状アルコールが挙げられ、炭素数
4〜12の直鎖又は分岐の飽和アルコールが好ましい。2
価アルコールとしては、炭素数2〜32のα,ω−グリコ
ール、1,2−ジオール、対称α−グリコール、環状
1,2−ジオールが挙げられ、炭素数2〜6のα,ω−
グリコールが好ましい。3価以上のアルコールとして
は、グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール、スタキ
オースなどの炭素数3〜24までのいずれかよりなるもの
を挙げることができる。アルコールとしては、特に炭素
数2〜6の2〜6価のアルコールが好ましい。
アルコールのAO付加物、糖アルコールAO付加物の脂
肪酸エステル、糖アルコールの脂肪酸エステルが挙げら
れる。ここで、多価アルコール型の非イオン界面活性剤
を構成する糖アルコールとは、炭素数3〜6の単糖類の
アルデヒド基、ケトン基を還元して得られるアルコール
であり、具体的には、グリセリン、エリトリット、アラ
ビット、ソルビット、マンニット等が挙げられる。特に
炭素数6のものが好ましい。糖アルコールのAO付加物
の脂肪酸エステルを構成する脂肪酸は、炭素数1〜24、
好ましくは炭素数12〜18までの飽和脂肪酸、不飽和脂肪
酸どちらでもよく、更にはオレイン酸が好ましい。ま
た、糖アルコールのエステル置換度は0から全ての−O
Hが置換されたものまでのどれでもよいが、1〜3が好
ましい。なお、AOの種類や平均付加モル数は(1)と
同様である。
加物、糖のAO付加物の脂肪酸エステル、糖脂肪酸エス
テルが挙げられる。糖としては、上記糖アルコールで述
べたような単糖類の他、ショ糖などの多糖類を用いるこ
とができ、グルコース、ショ糖が好ましい。なお、AO
の種類や平均付加モル数は(1)と同様である。糖系の
非イオン界面活性剤(3)としては、特に糖のAO付加
物が好ましく、中でもグルコースにPOを平均で1〜10
モル付加したものが好ましい。
しては、機械パルプ、化学パルプなどのヴァージンパル
プから、各種古紙パルプに至るものまで広くパルプ一般
に適用できるものである。また、本発明の嵩高剤の添加
場所としては抄紙工程であれば特に限定するものではな
いが、例えば、工場ではレファイナー、マシンチェス
ト、ヘッドボックスで添加するなど均一にパルプ原料に
ブレンドできる場所が望ましい。なお、本発明の嵩高剤
はパルプ原料に添加後、そのまま抄紙され紙上に残存す
る。本発明の紙用嵩高剤の添加量は、パルプに対して0.
01〜10重量%、好ましくは0.1 〜5重量%である。
プシートは、無添加品に比べて緊度(測定方法は、後述
の実施例記載の方法による)が5%以上、好ましくは7
%以上低く、且つJIS P 8116により測定された引き裂き
強度が無添加品の90%以上、好ましくは95%以上である
ことがより好ましい。
で、紙力を損なうことなく、嵩高いシートを得ることが
できる。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、例中の部及び%は特記しない限り重量基
準である。
パルプ及びヴァージンパルプを用いた。 <古紙パルプ>古紙パルプは市中回収された原料古紙
(新聞紙/チラシ=70/30%)に温水及び水酸化ナトリ
ウム(対原料)1%、珪酸ソーダ(対原料)3%、30%
過酸化水素水(対原料)3%、脱墨剤として、牛脂/グ
リセリン(1:1)EO70モルPO10モルブロック付加物
(平均付加モル数)0.3 %(対原料)を加え、離解後フ
ロテーション処理、水洗、濃度調整を行い得た1%の脱
墨パルプ(DIP )スラリーを用いた。このときのDIP
のフリーネスは220ml であった。 <ヴァージンパルプ>ヴァージンパルプはLBKP(広
葉樹晒パルプ)を、室温下叩解機にて離解、叩解して1
%のLBKPスラリーとしたものを用いた。この時のL
BKPのフリーネスは420ml であった。
後のシートの坪量が60g/m2になるように、上記のパル
プを量り取ってからpHを硫酸バンドで4.5 に調整し
た。それから表1に示す種々の嵩高向上剤を対パルプ3
%添加し、角型タッピ抄紙機にて80メッシュワイヤーで
抄紙しシートを得た。抄紙後のシートは、3.5kg /cm2
で2分間プレス機にてプレスし、鏡面ドライヤーを用
い、105 ℃で1分間乾燥した。乾燥されたシートは20
℃、湿度65%の条件で1日間調湿してから紙の嵩高性と
して紙の緊度、紙力性能として引き裂き強度を測定し
た。その結果を表2に示す。測定値は10回の平均値であ
る。
し、計算値より緊度(g/cm3)を求めた。 計算式:嵩高性(緊度)=(坪量)/(厚み)×0.001 緊度は絶対値が小さいほど嵩が高く、また緊度の0.02の
差は有意差として十分に認識されるものである。
強さ試験方法)に基づいて測定した。 計算式:引き裂き強度=A/S×16 引き裂き強度;(gf) A;目盛りの読み S;引き裂き枚数 引き裂き強度は絶対値が大きいほど紙力が強く、また引
き裂き強度の20gfの差は有意差として十分に認識される
ものである。
Claims (4)
- 【請求項1】 次に示される非イオン界面活性剤のうち
少なくとも1種を含有する紙用嵩高剤。 (1)油脂系非イオン界面活性剤 (2)糖アルコール系非イオン界面活性剤 (3)糖系非イオン界面活性剤 - 【請求項2】 非イオン界面活性剤(1)〜(3)が、
オキシエチレン基とオキシプロピレン基とからなるポリ
オキシアルキレン構造を有する請求項1記載の紙用嵩高
剤。 - 【請求項3】 抄紙工程のいずれかにおいて、請求項1
に記載した嵩高剤を添加し、当該紙用嵩高剤の無添加製
造品に比べて緊度が5%以上低く、且つJISP 8116によ
り測定された引き裂き強度が無添製造品の90%以上であ
る高嵩高性パルプシートの製造方法。 - 【請求項4】 請求項1に記載した嵩高剤とパルプ紙よ
りなり、嵩高剤の無添加製造品に比べて緊度が5%以上
低く、且つJIS P 8116により測定された引き裂き強度が
無添製造品の90%以上である高嵩高性パルプシート。
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