JP2001048151A - パルプモールド成形体 - Google Patents

パルプモールド成形体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄肉で高密度であり、表面性の高いパルプモ
ールド成形体を提供すること。 【解決手段】 パルプ繊維を含有するパルプスラリーを
抄紙し、脱水、加圧及び乾燥させて得られるパルプモー
ルド成形体において、前記成形体が、パルプ繊維間の水
素結合を抑制する薬剤が含有された前記パルプスラリー
から抄紙され、密度が0.4〜2g/cm3 、厚みが
0.2〜3mmであるパルプモールド成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄肉で高密度であ
り、表面性の良いパルプモールド成形体に関する。ま
た、本発明は、脱水及び乾燥効率の向上したパルプモー
ルド成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】パルプ
モールド法によって成形された湿潤状態の成形体を乾燥
させるには、加圧下又は無加圧下に該成形体を加熱する
ことが一般的である。しかし、パルプモールド成形体
は、通常の紙と異なり肉厚が厚いので、加熱によって発
生した蒸気が成形体を通して成形体外へ逃げにくい。そ
の結果、乾燥時間が長くなり、生産効率が良いとはいえ
なかった。また、成形体の密度を低下させて蒸気の逃げ
を良くしようとすると、得られる成形体の強度が低下し
たり、成形体の表面性が悪化することがある。このこと
は、乾燥工程のみならず、脱水工程においても同様であ
る。
【0003】従って、本発明は、薄肉で高密度であり、
表面性の良いパルプモールド成形体を提供することを目
的とする。また、本発明は、薄肉で高密度であり、表面
性の高いパルプモールド成形体を、高い脱水効率及び乾
燥効率で製造し得る方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、パルプ繊維を
含有するパルプスラリーを抄紙し、脱水、加圧及び乾燥
させて得られるパルプモールド成形体において、前記成
形体が、パルプ繊維間の水素結合を抑制する薬剤が含有
された前記パルプスラリーから抄紙され、密度が0.4
〜2g/cm3 、厚みが0.2〜3mmであるパルプモ
ールド成形体を提供することにより前記目的を達成した
ものである。
【0005】また、本発明は、前記パルプモールド成形
体の好ましい製造方法として、前記パルプスラリーから
湿潤状態の前記パルプモールド成形体を抄紙した後、該
パルプモールド成形体を所定手段によって加圧して所定
の含水率まで脱水し、脱水後の前記パルプモールド成形
体を加熱状態下に所定手段によって加圧して乾燥するパ
ルプモールド成形体の製造方法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明を、その好ましい実施
形態に基づき図面を参照しながら説明する。本実施形態
は、開口した口頸部を有し、胴部の径が口頸部の径より
も大きい(胴部の横断面積が口頸部の横断面積以上の形
状である)ボトル状のパルプモールド成形体(以下、単
に成形体ともいう)を製造する例である。図1には、本
発明のパルプモールド成形体を製造する好ましい方法に
おける抄紙・脱水工程が順次示されており、(a)はパ
ルプスラリー注入及び吸引脱水工程、(b)は中子挿入
工程、(c)は加圧脱水工程、(d)は抄紙型を開く工
程である。
【0007】本実施形態においては、一組の割型からな
り且つ各割型を組み合わせることにより所定形状のキャ
ビティが形成される抄紙型の前記キャビティ内にパルプ
スラリーを供給して、該キャビティの内面に湿潤状態の
未乾燥成形体を形成した後、該未乾燥成形体内に拡縮可
能な中空状の中子を挿入し、次いで該中子内に所定の流
体を供給して該中子を拡張させて、拡張した該中子によ
り前記未乾燥成形体を前記キャビティ内面に向けて押圧
して脱水する。
【0008】詳細には、先ず、図1(a)に示すよう
に、2個の割型2,3からなり、且つ各割型を組み合わ
せることにより所定形状のキャビティ4が形成される抄
紙型1を用意する。キャビティ4は、外部に向けて開口
したスラリー注入口5を介して抄紙型1の外部に連通し
ている。キャビティ4の内面は、所定の大きさの網目を
有する抄紙ネット(図示せず)によって被覆されてい
る。各割型2,3には、その内部(即ちキャビティ4の
内面)から外部へ連通する複数の連通路6が形成されて
いる。各連通路6は、吸引ポンプ等の吸引手段(図示せ
ず)に接続されている。
【0009】この状態下に、スラリー注入口5を通じて
抄紙原料としてのパルプスラリーを所定量キャビティ4
内に注入する。これと共に連通路6を通じてキャビティ
4内を抄紙型1の外側に向けて減圧吸引して、パルプス
ラリー中の水分を吸引すると共に抄紙面、即ちキャビテ
ィ4の内面を被覆する抄紙ネット上にパルプ繊維を堆積
させる。その結果、抄紙ネット上には、パルプ繊維が堆
積されてなる湿潤状態の成形体7が形成される。
【0010】前記パルプスラリーは、パルプ繊維及びパ
ルプ繊維間の水素結合を抑制する薬剤を含有している。
該薬剤は、パルプ繊維の表面を疎水化してパルプ繊維間
の水素結合を抑制する機能を有する。前記パルプスラリ
ーを用いることで、後述する加圧脱水工程及び加熱乾燥
工程において、脱水効率及び乾燥効率が向上し、また紙
質が均一な表面性の良い成形体が得られる。
【0011】特に、抄紙時に前記パルプスラリーを15
〜90℃、特に40〜80℃に調温しておくことで、パ
ルプ繊維間の水素結合が一層抑制される。
【0012】前記薬剤はパルプ繊維の重量に対して、
0.01〜10重量%、特に0.1〜5重量%含有され
ることが、成形体の脱水効率及び乾燥効率の点から好ま
しい。また、前記パルプスラリー中のパルプ繊維の濃度
は0.1〜10重量%、特に0.5〜5重量%であるこ
とが好ましい。
【0013】また前記薬剤は、下記式(1)に定義する
離水度が4%以上となる化合物であることが好ましい。 離水度(%)=(α0 −α)/α0 ×100 (1) α;前記薬剤をパルプ100重量部に対し5重量部を添
加して抄紙して得られた湿潤シートの含水率。 α0 ;前記薬剤をパルプに添加しないで抄紙して得られ
た湿潤シートの含水率。前記離水度の測定方法を以下に
詳述する。
【0014】〔離水度の測定方法〕 (1)使用パルプ JIS P8209のパルプ試験用手すき紙の調整法に
より調整した手すきパルプシートである広葉樹晒しパル
プ(以後、LBKPという)を使用する。
【0015】(2)離水度の測定 LBKPを、25±3℃で一定量をビーターで離解し、
カナダ標準濾水度(JIS P8121)で460±1
0mlに叩解してパルプ濃度が1重量%のLBKPスラ
リーを得る。このパルプスラリーを抄紙後のシートのL
BKP分の坪量が80±2g/m2になるように量り、
硫酸アルミニウムでpHを4.5に調整後、前記薬剤の
1重量%のエタノール溶液をパルプ100重量部に対し
5重量部(純分)を添加し、丸型タッピ抄紙機にて15
0メッシュワイヤー(面積200cm2 )で抄紙し湿潤
シートを得る。湿潤シートの上に坪量320±20g/
2 のろ紙(直径185mm)2枚を重ね、更にその上
にコーチプレートを重ねコーチングした後、湿潤シート
を取り出す。その後湿潤シートを前記ろ紙2枚で上下を
はさみ、圧力340±10kPaで5分間プレスする。
プレス後、速やかに湿潤シートの重量W(g)を秤量す
る。次に、105±3℃、30分間乾燥し、得られた乾
燥シートの重量Wd(g)を秤量する。このようにして
求めたW及びWdから、下記(2)式により含水率α
(%)を求める。 α(%)=(W−Wd)/W×100 (2) また、前記薬剤を添加しないで同様にシートを調整し、
同様にして求めた含水率α0 とする。このようにして求
めた含水率α及びα0 から、前記式(1)より離水度を
求める。
【0016】前記薬剤としては、パルプの表面を疎水化
してパルプ間の水素結合を抑制する機能を有するもので
あれば特に制限無く用いることができる。
【0017】特に、成形体の脱水効率及び乾燥効率の一
層の向上の点から、前記薬剤として、多価アルコールと
脂肪酸とのエステル化合物及び多価アルコールと脂肪酸
とのエステル化合物であって当該エステル化合物1モル
当たり平均で0モル超12モル未満の炭素数2〜4のオ
キシアルキレン(以下OAと標記する)基を有するエス
テル化合物から選ばれる融点が100℃以下のエステル
化合物を用いることが好ましい。
【0018】前記薬剤として一層好ましく用いられるエ
ステル化合物は、 1)多価アルコールと脂肪酸とのエステル化合物(OA基
を含まないエステル化合物)であって、HLBが1〜1
4、融点が100℃以下のもの;又は 2)多価アルコールと脂肪酸とのエステル化合物であっ
て、当該エステル化合物1モル当たり平均で0モル超1
2モル未満の炭素数2〜4のOA基を有し、HLBが1
〜14、融点が100℃以下のもの;である。これらは
両者を併用してもよく、更にそれぞれは2種以上を使用
してもよい。
【0019】前記エステル化合物を構成する多価アルコ
ールは、エーテル基を含んでいてもよい総炭素数2〜2
4の2〜14価のアルコールが好ましい。2価アルコー
ルとしては、エーテル基を含んでいてもよい総炭素数2
〜10のもの、例えばプロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、ブチレングリコール、ジブチレングリ
コール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
ポリエチレングリコール等が挙げられる。3価以上のア
ルコールとしては、エーテル基を有していてもよい総炭
素数3〜24のアルコールであって、1分子中の総水酸
基数/総炭素数=0.4〜1であるもの、例えばグリセ
リン、ポリ(n=2〜5)グリセリン、ペンタエリスリ
トール、ジペンタエリスリトール、アラビトール、ソル
ビトール、スタキオース、エリトリット、アラビット、
マンニット、グルコース、ショ糖等が挙げられる。好ま
しい多価アルコールは、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、エーテル基を有
していてもよい総炭素数3〜12のアルコールであっ
て、1分子中の水酸基数/総炭素数=0.5〜1である
3価以上のアルコールである。更に好ましい多価アルコ
ールは、グリセリン、ポリ(n=2〜4)グリセリン、
ペンタエリスリトールである。
【0020】前記エステル化合物を構成する脂肪酸とし
ては、好ましくは炭素数1〜24、更に好ましくは炭素
数10〜22の脂肪酸が挙げられ、飽和、不飽和、直
鎖、分岐鎖の何れでもよく、特に直鎖飽和脂肪酸が好ま
しい。更に好ましい脂肪酸は、ラウリン酸、ステアリン
酸、パルミチン酸、オレイン酸、ミリスチン酸、ベヘン
酸である。
【0021】前記エステル化合物は、従来公知のエステ
ル化反応及びアルキレンオキサイド付加反応により得ら
れる。例えば、脂肪酸と多価アルコールとの混合物に要
すればエステル化触媒を添加し、150〜250℃で反
応させることによりエステル化合物が得られ、更にアル
カリ触媒等の存在下にアルキレンオキサイドを付加する
ことにより、アルキレンオキサイド付加物が得られる。
また、脂肪酸あるいは多価アルコールにアルキレンオキ
サイドを付加後、エステル化してもよい。更に脂肪酸に
アルキレンオキサイド付加のみを行って得られる場合も
ある。
【0022】前記エステル化合物のエステル平均置換度
は0より大きく、好ましくは1モルの多価アルコール当
たり、アルコール中のOHが10〜95当量%置換され
ており、更に好ましくは1モルの多価アルコール当たり
1〜2モルの脂肪酸基を有している。
【0023】前記エステル化合物として、炭素数2〜4
のOA基を含むエステル化合物を用いる場合、OA基の
数は、エステル化合物1モル当たり平均で0モル超12
モル未満であることが好ましく、6モル以下、具体的に
は0.1〜6モルが更に好ましい。エチレングリコール
等のようにOA基となり得る多価アルコールを使用した
場合においては、それらもOA基の数に算入する。OA
基は、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加する
ことで形成される。アルキレンオキサイドとしてはエチ
レンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(P
O)が好ましい。アルキレンオキサイドは、EO、PO
あるいはEOとPOとの混合の何れでもよい。特に、O
A基を含まないエステル化合物を用いることが特に好ま
しい。
【0024】前記エステル化合物は、HLBが好ましく
は1〜14、更に好ましくは1.5〜10、一層好まし
くは2〜8の範囲内にある。HLBは界面活性剤の親水
性の尺度であり、値が大きいほど親水性が高くなる。本
発明では、グリフィンの方法に準じて各化合物のHLB
を以下の式で算出する。
【0025】
【数1】
【0026】ただし、本発明における親水基とは、エス
テル化合物中の下記の基をいう。
【0027】
【化1】
【0028】前記エステル化合物は、取り扱い性、サイ
ズ性能保持の点から、融点が好ましくは100℃以下、
更に好ましくは−15℃以上80℃以下、一層好ましく
は20℃以上70℃以下である。融点は、予め冷却して
固体とした前記エステル化合物を、示差走査熱量測定装
置(DSC)にて測定(昇温速度2℃/分)した際の、
昇温時の吸熱ピークの立ち上がりの温度とする。
【0029】前記エステル化合物としては、パルプ繊維
間の水素結合が一層抑制されることから、HLBが2〜
8で融点が10〜70℃のものが好ましく、HLBが2
〜7で融点が45〜70℃のものが更に好ましい。
【0030】前記パルプスラリーには、必要に応じて、
ノニオン系、アニオン系、カチオン系、ポリマー系、好
ましくはノニオン系の界面活性剤を、前記エステル化合
物の乳化剤又は分散剤として使用してよい。前記エステ
ル化合物と前記界面活性剤との重量比は、前記エステル
化合物/前記界面活性剤=好ましくは99.5/0.5
〜70/30、更に好ましくは98/2〜80/20で
ある。
【0031】また前記パルプスラリーには、ロジン、ア
ルキルケテンダイマー、ゼラチン、デンプン、ラテック
ス等のサイズ剤の他、填料、歩留り向上剤、濾水性向上
剤、紙力向上剤等が添加されてもよい。前記サイズ剤
は、通常パルプ繊維に対して0.01〜1.0重量%添
加される。更に、前記パルプスラリーには、パルプ繊維
以外の繊維、例えば、強度向上等の観点から樹脂製繊維
を少量配合することも可能である。
【0032】形成された成形体7は、加圧脱水工程に付
される。先ず、図1(b)に示すように、抄紙型1を内
部から外部へ向けて吸引した状態下に、拡縮可能な中空
状の中子8を、その収縮状態下に成形体7内に挿入す
る。本発明において拡縮とは、中子8が伸縮してその体
積が変化する場合と、中子8自体は伸縮しないが、その
内部へ流体を供給又はその内部から流体を除去すること
により、その体積が変化する場合の双方を包含する。前
者の例としてはウレタン、フッ素系ゴム、シリコーン系
ゴム又はエラストマー等の弾性材から構成された中子が
挙げられ、後者の例としてはポリエチレンやポリプロピ
レン等のプラスチック材料、これらのプラスチック材料
のフィルムにアルミニウムやシリカが蒸着されたフィル
ム、これらのプラスチック材料のフィルムにアルミニウ
ム箔がラミネートされたフィルム、紙類、布類等の可撓
性材料から構成された中子が挙げられる。本実施形態で
は、中子8として伸縮可能な弾性材から構成された袋状
(風船状)のものを用いている。
【0033】次に、図1(c)に示すように、中子8内
に所定の流体を供給して中子8を拡張させ、拡張した中
子8により湿潤状態の成形体7を抄紙面、即ちキャビテ
ィ4の内面に向けて押圧する。これにより、成形体7の
加圧脱水が進行すると共に成形体7にキャビティ4の内
面形状が転写される。この場合、前記薬剤を含まないス
ラリーを用いた場合に比して、低い加圧力でも十分に高
い脱水効率で脱水することができるので、成形体7の表
面に抄紙ネットの跡が残る不都合が解消される。
【0034】また、図1(c)に示すように、成形体7
が、その内部からキャビティ4の内面に向けて押し付け
られるために、キャビティ4の形状が複雑であっても、
精度良くキャビティ4の内面の成形体10に転写される
ことになる。更に、側壁がほぼ垂直に立ち上がった深底
の成形体も容易に製造できる。中子8を拡張させるため
に用いられる流体としては、例えば空気(加圧空気)、
熱風(加熱された加圧空気)、過熱蒸気、油(加熱
油)、その他各種の液が使用される。特に、空気、熱
風、過熱蒸気を用いることが、操作性等の点から好まし
い。流体を供給する圧力は、0.01〜5MPa、特に
0.1〜3MPaであることが好ましい。
【0035】成形体7を所定の含水率まで脱水でき且つ
成形体7にキャビティ4の内面の形状が十分に転写され
たら、図1(d)に示すように、中子8内の流体を抜
き、中子8を縮小させる。次いで、縮小した中子8を成
形体7内より取り出し、更に抄紙型1を開いて所定の含
水率を有する湿潤状態の成形体7を取り出す。この状態
での成形体7の含水率は、取り扱い性及び後述する加熱
乾燥工程での乾燥効率向上の点から、35〜85重量
%、特に35〜75重量%であることが好ましい。
【0036】取り出された成形体は次に加熱乾燥工程に
付される。加熱乾燥工程では、抄紙・脱水を行わず、加
熱された状態の加熱型を用いること以外は、図1に示す
抄紙・脱水工程とほぼ同様の操作が行われる。即ち、先
ず、一組の割型を組み合わせることにより成形すべきパ
ルプモールド成形体の外形に対応した形状のキャビティ
が形成される加熱型を別途用意し、該加熱型を所定温度
に加熱しておく。本実施形態においては、加熱型のキャ
ビティ形状と抄紙型のキャビティ形状とは同じになされ
ている。加熱された状態の加熱型のキャビティ内に、所
定の含水率まで脱水された湿潤状態の成形体を装填す
る。
【0037】次に、図1(b)及び(c)に示す加圧脱
水工程で用いた中子8と同様の中子を成形体内に挿入
し、該中子内に流体を供給して該中子を拡張させ、拡張
した該中子により成形体をキャビティの内面に向けて押
圧する。中子の材質及び流体の供給圧力は、加圧脱水工
程と同様とすることができる。この押圧状態下に、成形
体を加熱乾燥する。この場合にも、前記加圧脱水工程と
同様に、加熱乾燥により生じた蒸気が成形体を通して成
形体外へ逃げ易くなる。その結果、乾燥速度が大きくな
り、乾燥効率が向上する。
【0038】前述の通り、加熱乾燥は押圧状態下に行わ
れる。従って、成形体の乾燥が進行するに連れて、前記
押圧によってパルプ繊維間の距離が次第に短くなり、パ
ルプ繊維間どうしの絡みが次第に強くなって、成形体の
強度が向上する。また、成形体の密度が高くなると共に
厚みが薄くなる。
【0039】成形体が十分に乾燥したら、中子内の流体
を抜き、該中子を縮小させて取り出す。更に加熱型を開
いて、パルプモールド成形体を取り出す。
【0040】このようにして製造されたボトル状のパル
プモールド成形体は、口頸部、胴部及び底部につなぎ目
が無く、且つ口頸部、胴部及び底部が一体的に形成され
ている。最終的な成形体の密度は、0.4〜2g/cm
3 、好ましくは0.45〜1.8g/cm3 、更に好ま
しくは0.5〜1.5g/cm3 となり、厚みは、0.
2〜3mm、好ましくは0.3〜2.5mm、更に好ま
しくは0.4〜1.5mmとなる。即ち、成形体は薄肉
で高密度のものとなる。
【0041】また、脱水及び乾燥工程において加圧力を
低くすることができるので、得られる成形体の表面には
抄紙ネットの跡が残らないか、跡が残ったとしても極め
て目立たない程度となり、成形体の表面性は高く、外観
が極めて良くなる。成形体の表面性は、中心線平均粗さ
Ra(JIS B0601)が好ましくは0.1〜50
μm、更に好ましくは0.1〜20μm程度であり、成
形体の表面は極めて平滑となる。
【0042】本発明は前記実施形態に制限されない。例
えば、前記実施形態においては、抄紙・脱水工程と加熱
乾燥工程とを別個の型を用いて行ったが、これに代え
て、抄紙・脱水後に抄紙型を加熱することにより、湿潤
状態の成形体を、抄紙型から取り出さずに加圧脱水と同
時に加熱乾燥させてもよい。
【0043】また、前記実施形態においては、中子を使
用して成形体を脱水及び乾燥させたが、これに代えて、
成形体に熱風又は蒸気を通過させることにより成形体の
含水率を下げることもできる。
【0044】また、前記実施形態においては、2個の割
型で一組の抄紙型が構成されていたが、成形体の形状に
応じて3個又はそれ以上の割型から抄紙型を構成しても
よい。加熱型に関しても同様である。
【0045】また、抄紙型として、雄型及び雌型からな
る一対のプレス型のうちの雄型又は雌型を用いてもよ
い。
【0046】また、前記実施形態においては、加熱型の
キャビティ形状が成形すべき成形体の外形に対応してい
れば、抄紙型のキャビティ形状に特に制限はない。
【0047】また、図1に示す製造方法に代えて、外部
より内部に連通する連通路が形成された抄紙型を前記パ
ルプスラリー中に浸漬し、前記抄紙型の表面に湿潤状態
のパルプモールド成形体を形成した後、前記抄紙型の表
面に形成された前記パルプモールド成形体を一組の脱水
割型から構成される金型のキャビティ内に装填し、装填
後に所定手段により前記パルプモールド成形体を該キャ
ビティ内面に押圧して脱水する方法を用いてもよい。
【0048】また、前記実施形態はボトル状の成形体の
製造方法の例であるが、これに代えて箱形のカートン状
の成形体及びその他の形状の成形体を製造することもで
きる。更に、内容物の収容に用いられる容器の形状のほ
か、置物等のオブジェなどデザイン上自由な種々の形状
とすることができる。
【0049】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。特に断らない限り、%は重量%を意味する。
【0050】〔実施例1〜3及び比較例1〕未晒しの古
紙を原料とする古紙パルプを濃度1%となるように水に
分散させた。これに3%の硫酸バンド(対パルプ重量)
を加えてpHを調整し、更に以下に示す薬剤を表1に示
す濃度で添加し(対パルプ重量)、また同表に示す温度
に調温してパルプスラリーを得た。
【0051】〔パルプ繊維間の水素結合を抑制する薬
剤〕 ペンタエリスリトールモノステアレート ・HLB値:6.7 ・融点 :52℃ ・離水度 :6.3
【0052】次に、図1に示す方法によって、ボトル状
のパルプモールド成形体を抄紙し、これを加圧脱水して
含水率を66%にした。次いで成形体を加熱乾燥工程に
付した。加熱型の温度は220℃に設定した。また加熱
乾燥時の押圧力は0.6MPaとした。成形体の含水率
が66%から25%まで減少する時間を測定し、乾燥効
率の尺度とした。測定結果を表1に示す。また、得られ
た成形体について密度、厚み及び強度(積み上げ試験)
を測定した。測定結果を表1に示す。積み上げ試験の方
法は以下の通りである。
【0053】〔積み上げ試験〕実施例及び比較例で得ら
れた成形体に比重1の樹脂ビーズを満了充填し、A1段
ボール箱に詰め、1パレットに4箱積んだものを3段積
んで1ヶ月間静置した。段ボール及び成形体の変形を目
視で確認し、成形体の変形が無い場合の評価を○とし、
変形がある場合の評価を×とした。
【0054】〔比較例2〕抄紙・脱水工程において、成
形体の内側から中子で押圧することに代えて、吸引脱水
する以外は比較例1と同様にして成形体を得た。得られ
た成形体について密度、厚み及び強度(積み上げ試験)
を測定した。測定結果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】表1に示す結果から明らかなように、特定
の薬剤を含有させたパルプスラリーを用いて抄紙された
各実施例の成形体においては、該薬剤が含有されていな
いパルプスラリーを用いて抄紙された比較例の成形体に
比して乾燥時間が最大で24%短縮されていることが判
る。また、各実施例の成形体は、薄肉で密度が高く、表
面の凹凸が少なく表面性の高いものであり、表面に抄紙
ネットの跡は殆ど観察されなかった。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、薄肉で高密度であり、
表面性の高いパルプモールド成形体が提供される。また
本発明によれば、薄肉で高密度であり、表面性の高いパ
ルプモールド成形体を高い脱水及び乾燥効率で製造し得
る方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパルプモールド成形体を製造する好ま
しい方法における抄紙・脱水工程を順次示す工程図であ
る。
【符号の説明】
1 抄紙型 2,3 割型 4 キャビティ 5 スラリー流入口 6 キャビティ 7 成形体 8 中子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 雅隆 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 高橋 広通 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 Fターム(参考) 3E033 AA01 BA10 BB01 DB01 DD01 FA10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルプ繊維を含有するパルプスラリーを
    抄紙し、脱水、加圧及び乾燥させて得られるパルプモー
    ルド成形体において、前記成形体が、パルプ繊維間の水
    素結合を抑制する薬剤が含有された前記パルプスラリー
    から抄紙され、密度が0.4〜2g/cm3 、厚みが
    0.2〜3mmであるパルプモールド成形体。
  2. 【請求項2】 前記成形体は、開口した口頸部を有し、
    胴部の横断面積が口頸部の横断面積以上の形状である請
    求項1記載のパルプモールド成形体。
  3. 【請求項3】 前記薬剤が、多価アルコールと脂肪酸と
    のエステル化合物及び多価アルコールと脂肪酸とのエス
    テル化合物であって当該エステル化合物1モル当たり平
    均で0モル超12モル未満の炭素数2〜4のオキシアル
    キレン基を有するエステル化合物から選ばれる融点が1
    00℃以下のエステル化合物からなる請求項1又は請求
    項2記載のパルプモールド成形体。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のパルプモールド成形体の
    製造方法であって、前記パルプスラリーから湿潤状態の
    前記パルプモールド成形体を抄紙した後、該パルプモー
    ルド成形体を所定手段によって加圧して所定の含水率ま
    で脱水し、脱水後の前記パルプモールド成形体を加熱状
    態下に所定手段によって加圧して乾燥するパルプモール
    ド成形体の製造方法。
  5. 【請求項5】 外部より内部に連通する複数の連通孔が
    形成された一組の割型からなり且つ該割型を組み合わせ
    ることにより所定形状のキャビティが形成される抄紙型
    の該キャビティ内に、前記パルプスラリーを注入して該
    キャビティ内面にパルプモールド成形体を形成した後、
    該割型の該キャビティ内に中子を挿入し、該中子内に流
    体を供給して該中子を介して該パルプモールド成形体を
    押圧して脱水する請求項4記載のパルプモールド成形体
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 抄紙時に前記パルプスラリーを15〜9
    0℃に調温しておく請求項4又は請求項5に記載のパル
    プモールド成形体の製造方法。
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