JPH11200217A - 不織布及びその製造方法 - Google Patents
不織布及びその製造方法Info
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Abstract
するにもかかわらず、通気性又は通液性が良好であっ
て、強度的にも優れた不織布を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 この出願発明は、極細繊維と熱融着性繊
維とを混合した繊維ウェブが、構成繊維がフィルム化さ
れることなく圧縮され、かつ熱融着性繊維によって結合
されている不織布及びその製造方法に関する。
Description
維、とくにメルトブロー法により製造された極細繊維と
熱融着性繊維とが混合され、圧縮され、熱融着性繊維に
より結合された不織布及びその製造方法に関する。
合し、熱融着性繊維を結合した不織布が提案されてい
る。この不織布は熱融着性繊維によって形成される骨格
構造により強度が優れると共に、極細繊維によって微細
な空隙を形成できるものであった。しかしながら、更に
緻密な構造を得るために加熱ロールなどにより加熱加圧
すると、熱融着性繊維が溶融してフィルム化したり、極
細繊維が変形してフィルム状となり、微細な空隙を閉塞
してしまうという問題があった。また、フィルム化が生
じにくいように、加熱温度を下げたり、加える圧力を小
さくすると、ロールと接触する不織布の表面近傍では熱
融着性繊維による結合が生じるが、不織布の内部では繊
維が十分に結合しないという問題があった。
使用した場合、繊維の製造工程において繊維が強く延伸
されていないため、結晶化度や配向性が低いので、加熱
加圧による変形を受けやすかった。また、加熱加圧によ
る弊害は、極細繊維が細くなればなるほど、その影響が
強く表われる傾向にあった。
の従来技術の問題点を解決する不織布及びその製造方法
に関するものであり、圧縮された緻密な構造を有するに
もかかわらず、通気性又は通液性が良好であって、強度
的にも優れた不織布を提供することを課題とする。
繊維と熱融着性繊維とを混合した繊維ウェブが、構成繊
維がフィルム化されることなく圧縮され、かつ熱融着性
繊維によって結合されている不織布に関する。
性繊維とを混合した繊維ウェブを、熱融着性繊維の融点
未満の温度で加圧処理した後、熱融着性繊維の融点以上
で極細繊維の融点より低い温度で実質的に加圧せずに加
熱処理されている不織布の製造方法に関する。
極細繊維は、平均繊維径10μm以下の、通常の紡糸手
段により得られる合成繊維、メルトブロー法により得ら
れる繊維、分割性繊維を分割することにより得られる繊
維、または複合繊維の一成分を除くことにより発生する
繊維などが使用できるが、メルトブロー法などにより得
られる平均繊維径10μm以下の繊維であることが好ま
しく、より好ましくは平均繊維径が1μm未満、とくに
は0.05〜0.6μmである繊維が良い。極細繊維が
細いほど微細な空隙を有する緻密な構造の不織布が得や
すい。
原料樹脂は、ポリプロピレン系、ポリエチレン系などの
ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミ
ド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリウレタン系樹
脂などが使用されるが、細い繊維が得やすいポリプロピ
レン系樹脂がとくに好ましい。
使用する場合には、紡糸時の繊維切れなどを原因とする
直径10μm以上の樹脂の塊(いわゆる「ショット」)
が実質的に含まれないものであることが好ましい。この
ようなショットの発生を防止しながら極細の繊維を得る
には、一つのノズルから吐出される樹脂量を少なくする
と共に、ノズル近傍から吹き出させる加熱気流の流量を
多くすると良い。
ものであればよく、低融点成分の全溶融型繊維、高融点
成分と低融点成分からなる熱融着性複合繊維などが使用
できる。熱融着性複合繊維は接着後も高融点成分の骨格
により、不織布の空隙を保持できるのでより好ましい。
融点成分が鞘となる芯鞘型複合繊維、偏芯芯鞘型複合繊
維、高融点成分と低融点成分が貼り合せ構造となるサイ
ドバイサイド型複合繊維、低融点成分の海に高融点成分
の島が分布した海島型複合繊維などがとくに好ましい。
融点よりも低いものであり、20℃以上低いものが好ま
しい。20℃以上低くすることにより、極細繊維が低融
点成分により接着する際に、極細繊維の溶融やフィルム
化が生じないため、不織布を極細繊維による微細な空隙
を有する構造にすることができる。
mであり、10〜50μmであることがとくに好まし
い。熱融着性繊維の平均繊維径が5μmよりも細いと不
織布の強度が弱くなる傾向があり、一方100μmより
も太いと、極細繊維との均質な混合が難しくなり、局所
的に緻密になったり粗になったりするおそれがある。
であってもよいが、極細繊維との混合のし易さなどを考
慮すると短繊維が好ましい。また、ステープルファイバ
ーなどの繊維製造工程で延伸処理されたものを使用する
と、不織布の形態を保持するのに十分な強度が得られる
のでより好ましい。
比)は、90:10〜10:90であることが好まし
く、80:20〜20:80であることがより好まし
い。極細繊維の量がこの範囲より少ない場合には、緻密
な構造が得にくくなり、一方、熱融着性繊維の量がこの
範囲より少ない場合には、不織布の形態安定性が低下す
るおそれがある。
て他の繊維が含まれていてもよい。他の繊維としては、
パルプ、フィブリル化繊維、難燃繊維、炭素繊維、羽毛
や、熱融着性繊維が熱融着する温度では熱融着しない平
均繊維径10〜100μmの合成繊維などがある。ただ
し、これらの他の繊維を配合する場合には、その配合割
合(重量比)は全構成繊維の30重量%以下、とくには
20重量%以下であることが好ましい。
ウェブを形成する方法としては、例えば、メルトブロー
法により形成された加熱気体流中の紡糸された繊維流
に、開繊された熱融着性繊維を供給して両者を混合し、
捕集体上に捕集して繊維ウェブを形成することにより製
造することが好ましい。他の繊維を混合する場合には、
開繊機などにより熱融着性繊維と他の繊維を開繊すると
共に混合し、これをメルトブロー法により形成された加
熱気体流中の紡糸された繊維流に供給すれば良い。
ウェブは、熱融着性繊維の低融点成分の融点未満の温度
で加圧処理される。加圧処理の際の温度は低融点成分の
融点より5〜50℃低い温度であることが、より好まし
い。具体的には、例えば、低融点成分がポリエチレン樹
脂の場合には表面温度80〜120℃のプレス機やロー
ルなどで加圧して厚みを圧縮することが好ましく、とく
に加圧を5〜30秒間行うことが好ましい。このように
すると、構成繊維である極細繊維と熱融着性繊維のいず
れもをフィルム化させることなく、繊維ウェブを圧縮し
て緻密化することが可能となる。
たウェブは、熱融着性繊維に含まれる低融点成分の融点
以上で極細繊維を構成する樹脂の融点より低い温度で、
実質的に加圧せずに加熱処理される。実質的に加圧せず
に加熱処理するとは、加熱カレンダーロールや熱プレス
機などのように加圧状態で加熱処理するものではないこ
とを意味しており、例えば、雰囲気温度を上記の温度に
調節したドライヤー内を通す方法や、上記の温度の気体
を繊維ウェブ内に通過させる方法などによる加熱処理を
いう。具体的には、例えば、低融点成分がポリエチレン
樹脂、極細繊維がポリプロピレン樹脂からなる場合に
は、熱風ドライヤーなどを用いて140〜150℃の熱
風で処理することが好ましい。このようにすると、加熱
ロールなどにより接着する場合のように、接着が繊維ウ
ェブの表層付近に偏って生じたり、ロールの接触圧など
により低融点成分がフィルム化することがなく、しかも
繊維ウェブの全体にわたって熱融着性繊維の低融点成分
が他の繊維との接触点で接着するため、均質で強固な結
合が得られる。
より製造された不織布は、構成繊維がフィルム化される
ことなく圧縮されると共に、内部まで均質に接着されて
いるため、薄く、表面の磨耗耐性が優れており強度があ
る。得られる不織布の厚みは0.1〜1.5mm、より
好ましくは0.3〜1.0mmである。また、不織布の
面密度は40〜200g/m2、より好ましくは40〜
150g/m2である。
以下に説明する。図1の不織布の製造工程図に示すよう
に、この出願発明の不織布1はメルトブロー装置用のダ
イ5を用いて極細繊維2を形成すると共に、開繊機6に
より開繊した熱融着性繊維3をこの極細繊維と混合し、
これをコンベヤーベルトなどの捕集体7上に捕集して繊
維ウェブ4とした後、加圧処理装置9により圧縮処理
し、次いでドライヤーなどの加熱処理装置8を通して熱
融着性繊維により構成繊維を結合して得られる。
を使用してメルトブロー法により形成される。図2に示
すように、ダイ5には溶融樹脂を吐出するノズル51と
このノズル近傍から加熱気流を吹き出す吹出し口52と
が設けられており、ノズルから押出された溶融樹脂は加
熱気流により細化されて極細繊維を形成する。通常、ノ
ズル51は複数個、所定間隔で直線上に並んでおり、こ
の両側に連続したスリットの形状で吹出し口52が設け
られる。上述したように、この出願発明では溶融樹脂の
吐出量を少なくすると共に、加熱気流の流量を高めるこ
とによりショットがほとんどない極細繊維を供給するこ
とができる。例えば、条件を整えることによって、平均
繊維径1μm未満のメルトブロー繊維をショットの発生
なしに供給することも可能である。
したものを、上記の極細繊維の繊維流に供給して混合す
る。開繊機6としては、カード機、ガーネット機などが
使用できるが、図3に示すように、複数の開繊シリンダ
ー61をハウジング62に収納した開繊機が好ましい。
この開繊機は、通常のカード機などの開繊機と異なり、
繊維の開繊をシリンダーとウォーカー間の梳り作用で行
うのではなく、シリンダーの遠心力により繊維をハウジ
ング内壁に衝突させることにより行っている。このた
め、カード機などのように繊維にクリンプがなくても開
繊できる。また、この開繊機では繊維の長さや太さなど
の制約もカード機に比べて受けにくい。
流に供給する場合には、極細繊維の繊維流に対して、で
きるだけ垂直な方向から供給した方が繊維を均質に混合
しやすくなるので好ましい。メルトブロー法による極細
繊維の繊維流が水平方向に形成される場合には、上部よ
り熱融着性繊維を落下させて供給しても良いが、図1の
ように、極細繊維の繊維流が垂直方向に形成される場合
には、図3の開繊機6のように、エアーノズル63など
を設けて熱融着性繊維を水平方向(繊維流に垂直方向)
に供給することが好ましい。
給角度を調節して、厚み方向の熱融着性繊維の分布を変
えて、厚み方向に粗密構造ができるようにしても良い。
はコンベヤーベルトなどの捕集体7に捕集されて繊維ウ
ェブ4を形成する。捕集体にはロール、ネットなども使
用できる。気体流の衝突で繊維ウェブが乱れたり、飛散
したりしないように、捕集体は通気性であることが好ま
しく、更には捕集体の捕集面の反対側へ気体がサクショ
ンされていることが好ましい。
より加圧処理される。この加圧処理装置9としては、加
圧ロール、プレス機などが使用できるが、図1に示すよ
うな加熱装置91を内側に配した一対の無限軌道92の
間で加圧処理する装置がとくに好ましい。この装置9で
は、加圧ロールなどに比べて加圧している時間が長いた
め、強いせん断力が繊維ウェブに加わりにくく、得られ
る不織布の圧力損失を上昇させにくいので良い。加圧処
理は熱融着性繊維3がフィルム化したり、極細繊維2が
フィルム状に変形したりして不織布の微細な空隙を塞が
ないように、熱融着性繊維3の低融点成分が溶融しない
融点未満の温度で行われる。
より加熱処理されて、熱融着性繊維3により構成繊維を
結合することで不織布1が得られる。この加熱処理装置
8としては、ドライヤー、熱風ドライヤー、サクション
付きのドライヤーなどを使用することが好ましく、実質
的に加圧しない状態(無圧下)で加熱処理される。ま
た、加熱は極細繊維が溶融しない融点未満の温度で、熱
融着性繊維が接着する低融点成分の融点以上の温度で行
われる。このような条件下で熱融着性繊維を加熱接着さ
せると、繊維ウェブの厚み方向に接着が均質に行え、し
かも極細繊維が形成する微細な空隙構造が加熱処理によ
り潰れないので良い。
説明する。
ルトブロー装置用のダイとして、図2に示すダイを使用
した。ダイには直径0.2mmのノズルが0.8mm間
隔で直線状に900個設けられており、その両側にスリ
ット状の加熱気流の吹出し口が形成されている。ノズル
近傍の温度は330℃に調整され、溶融したポリプロピ
レン樹脂が一つのノズル当たり0.033cm3/分の
樹脂量で吐出される。また、加熱気流の流量はポリプロ
ピレン樹脂量に対して質量比で75倍量とする。これに
より、ダイからはメルトブローされた平均繊維径0.5
μmの極細繊維からなるショットが実質的に含まれない
繊維流が形成される。一方、図3に示す開繊機により、
芯がポリプロピレン樹脂、鞘がポリエチレン樹脂からな
る平均繊維径16μm、長さ51mmの熱融着性繊維を
開繊し、エアーノズルにより、極細繊維の繊維流に略直
角方向から供給し、混合した。混合された繊維をコンベ
ヤーベルト上に捕集して繊維ウェブを形成した。なお、
ベルトはメッシュ体からなり、ベルトの捕集面から逆面
へと厚さ方向に吸引(サクション)し、繊維ウェブの繊
維の乱れを防いだ。得られた繊維ウェブには、極細繊維
が85g/m2、熱融着性繊維が30g/m2含まれてお
り、全体の重さ(面密度)は115g/m2であった。
この繊維ウェブを図1に示すような加圧処理装置で、ポ
リエチレン樹脂の融点より低い120℃の温度で20秒
間加圧処理した後、ポリエチレン樹脂の融点より高く、
ポリプロピレン樹脂の融点より低い145℃の雰囲気温
度のドライヤーで、気流を繊維ウェブの厚み方向に通過
させて加熱処理して、熱融着性繊維で結合し、厚み0.
9mmの不織布を得た。得られた不織布の引張強度は5
4N/50mm幅であり、優れた強度を示し、また、圧
力損失は350Pa、捕集効率は、99.98%であり
微細な塵埃を捕集できる緻密な空隙構造を持つと共に通
気性も良好であった。引張強度は得られた不織布を幅5
0mm、長さ300mmの試験片に裁断し、この試験片
を引張試験機にチャック間距離が200mmとなるよう
に装着し、引張速度100mm/分の条件で引張って求
めた。なお、試験片は不織布のタテ方向とヨコ方向が長
手方向となるように裁断したものを用い、タテ、ヨコ試
験片で測定した各引張強度の平均値を求めて不織布の引
張強度とした。また、得られた不織布をダクト内に空気
の移動を遮るように取り付け、不織布の厚み方向に0.
3μmの大気塵を含む空気を風速5.3cm/秒で通過
させて、不織布の通過前後の空気中の0.3μmの粒子
の数をパーティクルカウンターで測定し、捕集効率を求
めた。 捕集効率=(通過前の粒子数−通過後の粒子数)×10
0/通過前の粒子数 また、同様の条件で空気を通過させて、不織布の通過前
後の静圧をマノメーターにより測定し、これらの差から
圧力損失を求めた。
熱融着性繊維が30g/m2含まれており、全体の重さ
(面密度)が115g/m2の繊維ウェブを、温度11
5℃の条件で、フラットロールプレス装置により加熱加
圧処理して、厚み0.9mmの不織布を得た。得られた
不織布の引張強度、圧力損失、捕集効率を実施例1と同
様の方法で測定したところ、圧力損失は、350Pa、
捕集効率は99.98%で、実施例1と同等の緻密な構
造と通気性を示したが、引張強度は15N/50mm幅
と実施例1の1/3以下と小さく問題があった。
熱融着性繊維が30g/m2含まれており、全体の重さ
(面密度)が115g/m2の繊維ウェブを、温度13
0℃の条件で、フラットロールプレス装置により加熱加
圧処理したところ、フラットロールに繊維ウェブが巻付
いて製造できなかった。
出量を0.07cm3/分に、加熱気流の流量を樹脂量
に対して質量比で50倍量に変更し、平均繊維径2μm
の極細繊維からなる繊維流が形成されるように変更した
こと以外は、実施例1と同様にして不織布を製造した。
得られた不織布の引張強度、圧力損失、捕集効率を実施
例1と同様の方法で測定したところ、圧力損失は、8P
a、捕集効率は88%、引張強度は55N/50mm幅
であった。
繊維の融点未満の温度で加圧処理した後に、熱融着性繊
維の融点以上で極細繊維の融点より低い温度で加熱処理
しているため、熱融着性繊維や極細繊維がフィルム化す
ることなく、不織布の内部でも熱融着性繊維が結合した
構造が得られている。このため、この出願発明の不織布
は、圧縮された緻密な構造を有するにもかかわらず、通
気性又は通液性が良好であって、強度的にも優れてい
る。このように、この出願発明の不織布は非常に優れた
性質を持つため、電池用セパレータ、ワイピング材、断
熱材、保温材、液体用フィルタ、マスク、空調用フィル
タなどの用途に用いるのに適している。
Claims (5)
- 【請求項1】 極細繊維と熱融着性繊維とを混合した繊
維ウェブが、構成繊維がフィルム化されることなく圧縮
され、かつ熱融着性繊維によって結合されていることを
特徴とする不織布。 - 【請求項2】 極細繊維がメルトブロー法によって製造
された繊維であることを特徴とする請求項1に記載の不
織布。 - 【請求項3】 極細繊維が平均繊維径1μm未満である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の不織布。 - 【請求項4】 不織布の厚みが0.1〜1.5mmであ
ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の不
織布。 - 【請求項5】 極細繊維と熱融着性繊維とを混合した繊
維ウェブを、熱融着性繊維の融点未満の温度で加圧処理
した後、熱融着性繊維の融点以上で極細繊維の融点より
低い温度で実質的に加圧せずに加熱処理されていること
を特徴とする不織布の製造方法。
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JP1196598A JP3657415B2 (ja) | 1998-01-07 | 1998-01-07 | 不織布及びその製造方法 |
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