JPH11199921A - ダクタイル鋳鉄とステンレス鋼の溶接方法および溶接構造 - Google Patents

ダクタイル鋳鉄とステンレス鋼の溶接方法および溶接構造

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JPH11199921A
JPH11199921A JP10002049A JP204998A JPH11199921A JP H11199921 A JPH11199921 A JP H11199921A JP 10002049 A JP10002049 A JP 10002049A JP 204998 A JP204998 A JP 204998A JP H11199921 A JPH11199921 A JP H11199921A
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JP
Japan
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cast iron
ductile cast
welding
stainless steel
fatigue strength
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JP10002049A
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Yoshikazu Kitamura
義和 北村
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接部硬さの低減、及び、溶接部の疲労強度
の向上を図ることのできる、ダクタイル鋳鉄とステンレ
ス鋼の溶接接合技術を提供すること。 【解決手段】 溶接部近傍の肉厚t=4mmのダクタイ
ル鋳鉄製フランジ11に、外径φ=48.6mm、板厚
t=1mmのSUS430JIL鋼管12を挿入し、溶
接材13としてニッケル合金溶接材YNiCr−3を用
いて全周MIG溶接を行う。この溶接構造部材を加熱炉
中で、700℃、1Hrの焼鈍処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダクタイル鋳鉄と
ステンレス鋼の溶接接合技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のダクタイル鋳鉄とステンレス鋼の
溶接方法としては、例えば図6に示すような構造のもの
があった。この従来技術は、ダクタイル鋳鉄製のフラン
ジ部材1にステンレス鋼管2を挿入し、オーステナイト
系ステンレス溶接材あるいはニッケル合金溶接材等
(3)を用い、MIG溶接等によりダクタイル鋳鉄部材
とステンレス鋼部材を溶接接合するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のダクタイル鋳鉄とステンレス鋼の溶接方法に
あっては、溶接時の加熱・急冷により、ダクタイル鋳鉄
側母材再溶融部にレデブライト共晶が生じるため、溶接
構造が繰り返し荷重を受けた場合(図7)、ダクタイル
鋳鉄側溶接ルート部が起点となり(亀裂発生位置4)、
疲労強度が著しく低下する、という問題点があった。こ
れを解決するため、ダクタイル鋳鉄部材の肉厚向上によ
る負荷応力の低減を図ると、ダクタイル鋳鉄部材とステ
ンレス鋼部材の熱容量差が大きくなり、ダクタイル鋳鉄
側が溶け込み不足となるとともに、溶接構造の重量増を
招く、という問題点があった。
【0004】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、溶接部硬さの低減、及び、溶接部
の疲労強度の向上を図ることのできる、ダクタイル鋳鉄
とステンレス鋼の溶接接合技術を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するために、ダクタイル鋳鉄とステンレス鋼の溶接方
法において、ダクタイル鋳鉄とステンレス鋼を溶接後、
650〜730℃、1〜3時間、焼鈍処理することを特
徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるダクタイル鋳
鉄とステンレス鋼の溶接方法の実施の形態を添付図面を
参照して詳細に説明する。図1は、本発明によるダクタ
イル鋳鉄とステンレス鋼の溶接方法の一実施の形態を示
す図である。
【0007】まず、構成を説明すると、溶接部近傍の肉
厚t=4mmのダクタイル鋳鉄製フランジ11に、外径
φ=48.6mm、板厚t=1mmのSUS430JI
L鋼管12を挿入し、溶接材13としてニッケル合金溶
接材YNiCr−3を用いて、全周MIG溶接を行う。
この溶接構造部材を加熱炉中で、700℃、1Hrの焼
鈍処理を行う。
【0008】次に、本実施の形態の作用を説明する。ダ
クタイル鋳鉄製フランジとSUS430JIL鋼管を、
YNiCr−3溶接材を用いてMIG溶接した溶接構造
部材について、700℃、1時間焼鈍処理したものと、
未焼鈍のもので、疲労強度を比較した。試験装置の模式
図を、図2に示す。
【0009】ダクタイル鋳鉄製フランジ11とSUS4
30JIL鋼管12の溶接構造部材を、固定治具14へ
フランジ11側でボルト15で止め、ステンレス鋼管1
2端部に繰り返し荷重を加える。
【0010】繰り返し荷重の大きさを変化させたとき
の、ステンレス鋼管ビード止端部16での発生応力と、
溶接構造部材が破断するまでの繰り返し数の関係を、図
3に示す。溶接部に焼鈍処理を行うことにより、疲労強
度が向上するとともに、破断位置がダクタイル鋳鉄熱影
響部からステンレス鋼部材側へ移行している。
【0011】溶接後焼鈍処理品と未焼鈍品について、溶
接部の高度分布を図4に、断面組織を図5に、それぞれ
示す。未焼鈍品は境界部にレデブライト共晶が見られる
が、焼鈍処理によりレデブライト共晶が消失し、溶接部
硬さも低下している。
【0012】なお、本発明では、焼鈍温度を650〜7
30℃としたが、650℃未満ではレデブライト共晶の
消失による疲労強度向上の効果が充分に得られず、ま
た、730℃を超えるとダクタイル鋳鉄熱影響部が選択
的に酸化され、疲労強度が大幅に低下する。また、焼鈍
時間については、1時間未満ではレデブライト共晶の消
失するための時間が短く、疲労強度向上の効果が充分に
得られず、3時間を超えると溶接部の酸化劣化が生じる
こと、および、焼鈍効果を得るのに必要充分な時間とし
て1〜3時間とした。
【0013】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、その構成を、ダクタイル鋳鉄とステンレス鋼の
溶接部に、650〜730℃、1〜3時間焼鈍処理を行
うこととしたため、溶接時にダクタイル鋳鉄側境界部に
生じたレデブライト共晶組織が消失し、溶接部硬さが低
減し、溶接部の疲労強度を向上できるという効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるダクタイル鋳鉄とステンレス鋼の
溶接構造部材を示す図である。
【図2】本実施例における疲労試験状況の模式図であ
る。
【図3】繰り返し荷重の大きさを変化させたときの、ス
テンレス鋼管部の発生応力と破断までの繰り返し数の関
係を示す図である。
【図4】未焼鈍品と溶接後焼鈍処理品の、溶接部の高度
分布を示す図である。
【図5】未焼鈍品(a)と溶接後焼鈍処理品(b)の、
断面組織を示す図である。
【図6】従来技術によるダクタイル鋳鉄とステンレス鋼
の溶接構造部材を示す図である。
【図7】図6の断面構造および亀裂の発生位置を示す図
である。
【符号の説明】
11 ダクタイル鋳鉄製フランジ 12 SUS430JIL鋼管 13 ニッケル合金溶接材(YNiCr−3) 14 固定治具 15 ボルト 16 応力測定位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B23K 103:18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダクタイル鋳鉄とステンレス鋼の溶接構
    造において、 溶接後、650〜730℃にて1〜3時間の焼鈍処理を
    行うことを特徴とするダクタイル鋳鉄とステンレス鋼の
    溶接方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のダクタイル鋳鉄とステ
    ンレス鋼の溶接方法において、 溶接接合時に生じた残留応力を低減し、疲労強度を向上
    させたことを特徴とするダクタイル鋳鉄とステンレス鋼
    の溶接構造。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のダクタイル鋳鉄とステ
    ンレス鋼の溶接方法において、 溶接境界部に生じた硬化基地組織を消失させ、切欠感度
    を低減することにより、疲労強度を向上させたことを特
    徴とするダクタイル鋳鉄とステンレス鋼の溶接構造。
JP10002049A 1998-01-08 1998-01-08 ダクタイル鋳鉄とステンレス鋼の溶接方法および溶接構造 Pending JPH11199921A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023112788A1 (ja) * 2021-12-15 2023-06-22 株式会社ファインスティールエンジニアリング 鉄鋳物部品、組み立て部品及び鉄鋳物部品の製造方法

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