JPH11199883A - カーボネート系潤滑組成物 - Google Patents

カーボネート系潤滑組成物

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JPH11199883A
JPH11199883A JP4093998A JP4093998A JPH11199883A JP H11199883 A JPH11199883 A JP H11199883A JP 4093998 A JP4093998 A JP 4093998A JP 4093998 A JP4093998 A JP 4093998A JP H11199883 A JPH11199883 A JP H11199883A
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JP
Japan
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carbonate
alcohol
formula
composition
component
Prior art date
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JP4093998A
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English (en)
Inventor
Kimiya Mizui
公也 水井
Hideki Sakashita
英樹 坂下
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Hokoku Oil Mill Co Ltd
Original Assignee
Hokoku Oil Mill Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、潤滑性と低温流動性および耐熱
性に優れる潤滑油基材および滑剤、可塑剤を提供するこ
とを目的とするものである。 【構成】下記の式(A)で表されるジアルキルカーボネ
ートと式(B)で表されるジアルキルカーボネートおよ
び式(C)で表されるジアルキルカーボネートを含有す
ることを特徴とするカーボネート系潤滑組成物。 CnH2n+1−O−CO−O−CnH2n+1 (A) CnH2n+1−O−CO−O−C2nH4n+1 (B) C2nH4n+1−O−CO−O−C2nH4n+1 (C) 但し、式(A)、式(B)、式(C)においてnは、8
〜24の整数を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、潤滑性に優れ、耐熱性
と低温流動性を兼ね備えると共に基油や高分子などとの
相溶性や潤滑性に優れる潤滑組成物に関する。本組成物
は自動車、船舶、航空機などのエンジンおよび駆動装置
用潤滑油、減速ギヤボックス装置、コンプレッサー、真
空ポンプ、冷凍機油、金属加工油、繊維加工油等の工業
用潤滑油、グリースなどに使用されるほか、高分子の滑
剤や可塑剤などに利用できる。
【0002】
【従来の技術】炭素数10〜20の分岐ジアルキルカー
ボネートからなる合成潤滑油(US2758975)や
分子量100〜270の高級アルコールのカーボネート
とその合成潤滑油用途(EP89709)および炭素数
6〜30の直鎖または分岐アルキルなどのジアルキルカ
ーボネートからなる潤滑流体(特開平2−29689
8)が提案されている。しかしながら、潤滑性と低温流
動性と耐熱性のバランスの優れたものは得られていなか
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、潤滑性、低温流動性と耐熱性のバランスの
優れた潤滑基材を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、カーボネ
ート系潤滑油の構造組成と潤滑油特性の関係を幅広く検
討した結果、本発明に到達した。即ち、本発明は、下記
の式(A)で表されるジアルキルカーボネートと式
(B)で表されるジアルキルカーボネートおよび式
(C)で表されるジアルキルカーボネートを含有するこ
とを特徴とする潤滑組成物、に関する。 CnH2n+1−O−CO−O−CnH2n+1 (A) CnH2n+1−O−CO−O−C2nH4n+1 (B) C2nH4n+1−O−CO−O−C2nH4n+1 (C) 但し、(A)(B)(C)各式においてnは、8〜24
の整数を示す。
【0005】式(A)〜式(C)のカーボネートは、式
(D)および式(E)で表されるアルコールとジアルキ
ルカーボネートとの炭酸エステル交換反応やホスゲンと
の反応により製造できる。 CnH2n+1−OH (D) ここで、nは、8〜24の整数を示す。 C2nH4n+1−OH (E) ここで、nは、8〜24の整数を示す。式(D)の具体
的なアルコールを例示すると、n−オクチルアルコー
ル、2−エチルヘキシルアルコール、n−ノニルアルコ
ール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、n
−デシルアルコール、イソデシルアルコール類、n−ウ
ンデシルアルコール、イソウンデシルアルコール類、ラ
ウリルアルコール、イソドデカノール類、n−トリデカ
ノール、イソトリデカノール類、n−テトラデカノー
ル、イソテトラデカノール類、n−ペンタデカノール、
イソペンタデカノール類、n−ヘキサデカノール、イソ
ヘキサデカノール類、n−ヘプタデカノール、ステアリ
ルアルコール、イソオクタデカノール類、n−ノナデカ
ノール、イソノナデカノール類、n−エイコサノール、
イソエイコサノール類、n−ヘンエイコサノール、イソ
ヘンエイコサノール類、n−ドコサノール、イソドコサ
ノール類、n−トリコサノール、イソトリコサノール
類、n−テトラコサノール、イソテトラコサノール類な
どである。これらのアルコール類は、植物油脂肪酸の還
元、オレフィンのオリゴメリゼーションと水和反応また
はオキソ反応などで製造できる。
【0006】式(E)の具体的なアルコールを例示する
と、n−ヘキサデカノール、イソヘキサデカノール類、
ステアリルアルコール、イソオクタデカノール類、n−
エイコサノール、イソエイコサノール類、n−ドコサノ
ール、イソドコサノール類、イソヘキサコサノール類、
イソオクタコサノール類、イソトリコンタノール類、イ
ソドコサトリアコンタノール類、イソテトラトリアコン
タノール類、イソヘキサトリアコンタノール類、イソオ
クタトリアコンタノール類、イソテトラコサノール類、
イソテトラコンタノール類、イソドコサテトラコンタノ
ール類、イソテトラテトラコンタノール類などである。
【0007】これらのアルコール類は、植物油脂肪酸の
還元、オレフィンのオリゴメリゼーションと水和反応ま
たはオキソ反応などで製造できる。更に、炭素数8〜2
4のアルコールを公知の方法で二量化(特公昭54−8
88)させて製造することもできる。この場合、二量化
に使用できるアルコールは、α水素を少なくとも1ケも
つ必要がある。従って、脂肪酸の還元アルコール、アル
ファオレフィンのオリゴマーやコオリゴマーの水和アル
コールおよびオキソアルコールなどが二量化原料にでき
る。触媒として、アルカリ金属のアルコキシドや水酸化
物などが使用される。具体的にはナトリウムメトキシ
ド、ナトリウムエトキシドや水酸化カリウムなどであ
る。反応は、150〜300℃の温度に加熱撹拌するこ
とにより進行する。
【0008】またこの二量化反応を途中で終了させるこ
とで炭素数2倍のアルコールとの混合物とし、これらを
分離することなくカーボネート化して本発明の組成物と
することもできる。炭素数3倍アルコールなども僅かに
生成するがそのままカーボネート化してもよい。サンプ
リング液を中和後GPCやGC分析することで反応液の
組成を知ることができる。二量化アルコールの触媒は中
和後水洗などで除去してもよいし、そのままジアルキル
カーボネートとの反応の触媒に使用してもよい。
【0009】ジアルキルカーボネートとしては、ジメチ
ルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチル
カーボネート、ジプロピルカーボネートなどが使用でき
る。このジアルキルカーボネートのアルキル基は、反応
させるアルコールよりも短鎖であることが好ましい。ア
ルコール類とジアルキルカーボネートの反応は、アルカ
リ金属、アルカリ金属のアルコキシド、水酸化物、炭酸
塩などの触媒存在下、炭酸エステル交換させる。反応
は、不活性雰囲気で撹拌下加熱することにより進行し、
生成するアルコールまたはジアルキルカーボネートとの
共沸混合物を、蒸留により除去することで反応を完結で
きる。触媒は、必要に応じ、公知の方法で除去される。
【0010】本発明のカーボネート系潤滑組成物にする
には、予め式(D)と式(E)の原料アルコールから別
々に式(A)、式(B)および式(C)の3種類のカー
ボネートを製造してから混合したり、対象型の式(A)
および式(C)の2種のカーボネートを炭酸エステル交
換触媒下に不均化して組成調整することも可能である。
炭酸エステル交換にはカーボネート化と同じ触媒を使用
できる。また、前出のように炭素数8〜24のアルコー
ルを適度に二量化させて式(D)と式(E)のアルコー
ル混合物とし、これらをそのままカーボネート化して本
発明の組成物としてもよい。
【0011】本発明において、式(A)、式(B)およ
び式(C)の3種類のカーボネートが必須成分である。
好ましい含有重量比率は、式(A)のカーボネートが1
〜40、式(B)のカーボネートが1〜40、式(C)
のカーボネートが20〜98である。
【0012】本発明の組成物には、目的に応じて鉱油、
合成炭化水素油、エステル油などの基油のほか、流動点
改良材、粘度指数向上剤、清浄剤、分散剤、摩擦調整
剤、極圧剤、消泡剤、着色剤など公知の潤滑油添加剤を
含有してもよい。また、乳化剤と共に水分散型の潤滑油
や金属加工油にも使用できる。
【0013】本発明のカーボネート系潤滑組成物は、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンコ
ポリマー、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル、酢酸ビニルコ
ポリマーエチレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレン−
プロピレン−ターポリマー、SBR、SBS、SIS、
SEBS、およびポリカーボネートやポリエステルなど
の高分子の滑剤や可塑剤としても使用できる。
【0014】
【実施例】発明の様態を以下の実施例で説明するが、こ
れらに限定されるものではない。潤滑油性能は次のよう
に評価した。
【0015】<潤滑油性能の性能評価方法> (a)動粘度と粘度指数:JIS K−2283 (b)−10゜C粘度:JISK−2215 (c)蒸発減量:NOACK法(DIN51581) (d)摩擦試験:FALEX型摩擦試験機にて下記条件
で測定した。 テストピース:ASTM標準試験片 回転数 290rpm 荷重(lb)/時間(min):25/5+50/5+
75/5+100/5+125/5+150/5+17
5/5+200/5+225/5+250/5+275
/5+300/5. 摩擦係数は、荷重200lbの時のトルク/補正荷重比
から求めた。また、焼き付け荷重は、トルクオーバー停
止となった荷重で示した。
【0016】実施例1 撹拌機,温度計,留出管と冷却器付きの500mlの4
口フラスコにラウリルアルコール(和光純薬製)373
gと水酸化カリウム11gを採り、220〜260℃で
24時間反応させた。放冷後トルエンを加えて希釈し、
水洗後、濃縮し、ラウリルアルコールの一量体/二量体
/三量体混合物(25.4/70.2/2.6重量%)
混合物を得た。次にジメチルカーボネートを210gと
28%ナトリウムメトキシドメタノール液1gを加え、
蒸留トップ温度が85℃を越えないようにして加熱反応
させる。溜出液にメタノールがわずかになれば、昇温お
よび減圧とし、200℃で80mmHgで1時間保持す
る。放冷後トルエンで希釈し水洗してから、濃縮するこ
とにより、薄黄色の透明液330gを得た。赤外スペク
トル分析の結果、OH基は消滅し、炭酸エステル(17
50cm−1)の存在が確認された。
【0017】実施例2 実施例1と同じ装置にトリデカノール(和光純薬製)4
01gと水酸化カリウム12gを採り、220〜260
℃で14時間反応させた。放冷後トルエンを加えて希釈
し、水洗後、濃縮し、トリデカノール/トリデカノール
二量体(重量比44/50)混合物を得た。次にジメチ
ルカーボネートを130gと28%ナトリウムメトキシ
ドメタノール液1gを加え、蒸留トップ温度が85℃を
越えないようにして加熱反応させる。溜出液にメタノー
ルがわずかになれば、昇温および減圧とし、200℃で
2時間保持する。放冷後トルエンで希釈し水洗してか
ら、濃縮することにより、薄橙色の透明液222gを得
た。赤外スペクトル分析の結果、OH基は消滅し、炭酸
エステル(1750cm−1)の存在が確認された。実
施例1、2の生成物のGPC分析結果と潤滑油性能を調
べ、表1に示す。
【0018】比較例1 ラウリルアルコール単独のカーボネートについて潤滑油
性能を調べ、表1に示す。蒸発減量が大であり耐熱性に
劣る。
【0019】比較例2 ラウリルアルコール二量体のカーボネートについて潤滑
油性能を調べ、表1に示す。低温で固化するため流動性
に劣る。トリデシルアルコールのカーボネートについ
て、実施例と同様に評価した。本発明品に比べ、蒸発減
量が大きく耐熱性に劣る。
【0020】比較例3 トリデシルアルコールのカーボネートとトリデシルアル
コール2量体のカーボネート混合物について実施例と同
様に評価した。低温で固化するため、流動性に劣る。
【0021】比較例4 トリデシルアルコールのカーボネートについて実施例と
同様に評価した。蒸発減量が大で耐熱性に劣る。
【0022】比較例5 トリデシルアルコール二量体のカーボネートについて実
施例と同様に評価した。低温粘度が高く流動性に劣る。
【0023】
【発明の効果】本発明のカーボネート組成物は、潤滑性
と低温特性および耐熱性に優れた潤滑油、滑剤や可塑剤
を与える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10N 40:20 40:25 40:30 50:10

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の式(A)で表されるジアルキルカー
    ボネートと式(B)で表されるジアルキルカーボネート
    および式(C)で表されるジアルキルカーボネートを含
    有することを特徴とするカーボネート系潤滑組成物。 CnH2n+1−O−CO−O−CnH2n+1 (A) CnH2n+1−O−CO−O−C2nH4n+1 (B) C2nH4n+1−O−CO−O−C2nH4n+1 (C) 但し、式(A)、式(B)、式(C)においてnは、8
    〜24の整数を示す。
JP4093998A 1998-01-16 1998-01-16 カーボネート系潤滑組成物 Pending JPH11199883A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6638637B2 (en) 2000-02-16 2003-10-28 3M Innovative Properties Company Oriented multilayer polyolefin films
JP2009087467A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Fujifilm Corp 磁気記録媒体
CN105439856A (zh) * 2015-11-04 2016-03-30 江西师范大学 一种以金属氧酸盐离子液体为催化剂制备碳酸二月桂酯的方法

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