JPH11199607A - エチレン−酢酸ビニル共重合体の重合法 - Google Patents

エチレン−酢酸ビニル共重合体の重合法

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JPH11199607A JP1330598A JP1330598A JPH11199607A JP H11199607 A JPH11199607 A JP H11199607A JP 1330598 A JP1330598 A JP 1330598A JP 1330598 A JP1330598 A JP 1330598A JP H11199607 A JPH11199607 A JP H11199607A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着色がなく、かつフィッシュアイの少ないエ
チレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の原料となるエチ
レン−酢酸ビニル共重合体の重合法を提供する。 【解決手段】 キレート化剤および触媒の共存下にエチ
レンと酢酸ビニルを溶媒中で共重合させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着色が少なく、か
つフィッシュアイの少ないエチレン−酢酸ビニル共重合
体ケン化物の原料となるエチレン−酢酸ビニル共重合体
の重合法に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
はガスバリアー性、機械的強度等の諸性質に優れている
ことから、フィルム、シート、容器、繊維等の各種用途
に多用されている。該ケン化物はエチレンと酢酸ビニル
を溶媒中で共重合し、次いでケン化することによって製
造されるが、該エチレン−酢酸ビニル共重合体の重合
は、通常、メタノール等のアルコール溶媒中で、原料で
あるエチレン及び酢酸ビニルを導入してパーオキシド
類、アゾ化合物等の触媒の共存下で行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き公知の触媒のみの存在下でエチレン−酢酸ビニル共
重合体の重合を行った場合、該重合体のケン化物をフィ
ルムにした時、フィッシュアイが多発し、品質の低下を
招く場合もあり、更なる改善が望まれるところである。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は上記
の問題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、キレート
化剤および触媒の共存下に溶媒中でエチレンと酢酸ビニ
ルを共重合させると、該共重合体より得られたケン化物
は着色が少なく、該ケン化物をフィルムにした時、フィ
ッシュアイも少ないことを見出し本発明を完成するに到
った。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
エチレンと酢酸ビニルの共重合は溶媒中での重合、すな
わち溶液重合法が実施される。エチレンと酢酸ビニルの
溶液重合法は、溶媒中で触媒の存在下に行われ、連続
式、回分式のいずれであっても良く、重合法に応じて適
宜条件が設定される。溶媒としては炭素数4以下のアル
コール又は炭素数4以下のアルコールを主とする混合溶
媒が用いられ、該アルコールとしては、メタノール、エ
タノール、プロパノール等が挙げられるが、好ましくは
メタノールが用いられ、溶媒量としては酢酸ビニル10
0重量部に対して、1〜60重量部が好ましい。
【0006】触媒としては、ラジカル開始剤であれば特
に制限なく用いられるが、好ましくは2,2′−アゾビ
ス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−
アゾビス−(2,4,4−トリメチルバレロニトリ
ル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,
2′−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバ
レロニトリル)、2,2′−アゾビス−(2−メチルイ
ソブチラート)などのアゾ化合物、t−ブチルパーオキ
シネオデカノエート、t−ブチルパーピバレート、t−
ブチルパーオキシ−2−エチルヘキノエートなどのアル
キルパーエステル類、ビス−(4−t−ブチルシクロヘ
キシル)パーオキシ−ジ−カーボネート、ジ−シクロヘ
キシルパーオキシ−ジ−カーボネート、ビス(2−エチ
ルヘキシル)ジ−sec−ブチルパーオキシ−ジ−カー
ボネート、ジ−イソプロピルパーオキシ−ジ−カーボネ
ートなどのパーオキシ−ジ−カーボネート類、アセチル
パーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパ
ーオキシド、ジ−ラウロイルパーオキシド、ジ−デカノ
イルパーオキシド、ジ−オクタノイルパーオキシド、ジ
−プロピルパーオキシドなどのパーオキシド類などが挙
げられる。
【0007】触媒の使用量は、回分式の場合、酢酸ビニ
ル100重量部に対して、0.002〜0.1重量部が
好ましく、0.002重量部未満では、触媒効率が悪く
重合時間が長くなったり、重合が進まない場合があり、
0.1重量部を越えると、重合の制御が困難となった
り、重合終了後も触媒が残存して後重合を起こすことが
あり好ましくない。連続式の場合、酢酸ビニル100重
量部に対して、0.002〜0.06重量部が好まし
く、0.002重量部未満では、触媒効率が悪く重合時
間が長くなったり、重合が進まない場合があり、0.0
6重量部を越えると、重合の制御が困難となったり、重
合終了後も触媒が残存して後重合を起こすことがあり好
ましくない。
【0008】本発明では、エチレン−酢酸ビニル共重合
体を重合するに当たり、上記触媒とともにキレート化剤
を共存させることを最大の特徴とするのもので、該キレ
ート化剤としては、エチレンジアミンモノ酢酸、エチレ
ンジアミン二酢酸、エチレンジアミン四酢酸(以下ED
TAと略記する)、ニトリロ三酢酸、1、2−シクロヒ
キサンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢
酸、、3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジアミン四
酢酸、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、
2−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、イミノ酢酸、トリ
エチレンテトラミン六酢酸などのポリアミノカルボン酸
類、クエン酸、グリコール酸、グリセリン酸、乳酸、リ
ンゴ酸、酒石酸、マンデル酸、サリチル酸などのオキシ
カルボン酸類、縮合リン酸塩、ジメチルグリオキシム、
オキシン、ジチゾン等が挙げられ、好ましくは、EDT
A、ニトリロ三酢酸、クエン酸、グリコール酸、グリセ
リン酸である。
【0009】共存させるキレート化剤の量は回分式の反
応、連続式いずれの場合でも、酢酸ビニル100重量部
に対して0.001〜0.01重量部が好ましく、更に
は0.002〜0.006重量部である。0.001重
量部未満あるいは0.01重量部を越えると、共重合さ
せたエチレン−酢酸ビニル共重合体をケン化してケン化
物とした時、著しく着色したり、溶融成形した場合にフ
ィッシュアイが発生することがあるので好ましくない。
【0010】上記のキレート化剤と触媒を重合反応系に
仕込むにあたっては、酢酸ビニル、キレート化剤、触
媒を別々に、あるいはキレート化剤含有量を予めコント
ロールした酢酸ビニルをアルコール溶媒に溶解し、触媒
を添加し、更にエチレンを高圧下に仕込む方法、酢酸
ビニルをアルコール溶媒に溶解し、触媒及びキレート化
剤を添加し、更にエチレンを高圧下に仕込む方法等が実
施される。
【0011】重合温度として好ましくは40〜80℃、
更には55〜70℃である。該重合温度が40℃未満で
は重合に長時間を要し、重合時間を短縮しようとすると
触媒が多量に必要となり、80℃を越えると重合制御が
困難となり好ましくない。重合時間は、回分式の場合、
好ましくは4〜10時間、更には6〜9時間である。該
重合時間が4時間未満では重合温度を高くしたり、触媒
量を多く設定しなければならず、重合制御が困難とな
り、10時間を越えると生産性の面で問題があり好まし
くない。連続式の場合、重合缶内での平均滞留時間は2
〜8時間が好ましく、更には2〜6時間である。該滞留
時間が2時間未満では重合温度を高くしたり、触媒量を
多く設定しなければならず、重合制御が困難となり、8
時間を越えると生産性の面で問題があり好ましくない。
【0012】重合率(酢酸ビニル)は生産性の面から重
合制御が可能な範囲で出来るだけ高く設定され、回分式
の場合、好ましくは20〜90%に設定される。該重合
率が20%未満では工業的に生産性が悪く、未重合の酢
酸ビニルが多量に残存するという問題があり、90%を
越えると重合制御が困難となり好ましくない。連続式の
場合、重合率は、好ましくは20〜60%に設定され
る。該重合率が20%未満では工業的に生産性が悪く、
未重合の酢酸ビニルが多量に残存するという問題があ
り、60%を越えると重合制御が困難となり好ましくな
い。
【0013】また、エチレン−酢酸ビニル共重合体中の
エチレン含有量は、重合缶内のエチレン圧等によりコン
トロールすることができ、かかる含有量としては15〜
60モル%が好ましく、更には25〜55モル%であ
る。該エチレン含有量が15モル%未満では、エチレン
−酢酸ビニル共重合体をケン化して得られたケン化物を
溶融成形する場合、溶融成形性が低下すると共に、溶融
成形物の高湿時のガスバリアー性が大きく低下し、60
モル%を越えると、該ケン化物の溶融成形した場合、成
形物の機械的強度及びガスバリアー性が充分でなく好ま
しくない。この時のエチレン圧としては1.47〜7.
35MPaに設定される。
【0014】又、本発明において、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体の重合法はエチレン、酢酸ビニル以外に、こ
れらと共重合可能なエチレン性不飽和単量体を共重合成
分として含有しても差し支えない。該単量体としては、
例えばプロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−
ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、アクリ
ル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あ
るいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリ
ル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、アクリルア
ミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホ
ン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオ
レフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエ
ーテル類、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモ
ニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロ
リドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチ
レン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン
(メタ)アリルエーテルなどのポリオキシアルキレン
(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)
アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレ
ート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、
ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキ
シプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシア
ルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン
(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロ
ピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、
ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチ
レンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミ
ン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロ
ピレンビニルアミン等が挙げられる。
【0015】かくして本発明の重合法でエチレン−酢酸
ビニル共重合体が得られるわけであるが、かかるエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体は、接着剤、粘着剤、塗料、繊
維・織物の加工剤、紙・皮革の加工剤、各種材料のバイ
ンダー、セメント・モルタルの混和液等に利用される。
【0016】上記の重合法で得られたエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体は更にケン化され、エチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物として用途拡大が可能であり、かかる
ケン化反応は、通常、アルカリ触媒の共存下に実施され
る。ケン化に当たっては、上記エチレン−酢酸ビニル共
重合体を、アルコール(通常メタノールが用いられる)
又はアルコール含有媒体中に通常20〜60重量%程度
の濃度になる如く溶解し、アルカリ触媒(通常水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物
が用いられる)を添加して40〜140℃の温度で反応
せしめる。
【0017】かかるケン化により得られるエチレン−酢
酸ビニル共重合体ケン化物の酢酸ビニル成分のケン化度
は80〜100モル%とすることが好ましく、更にはケ
ン化度90〜100モル%、特に95〜100モル%と
するのが有利である。ケン化度が80モル%未満の場
合、該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を溶融成
形する場合の熱安定性が悪くなると共に、得られた成形
物も機械的強度やガスバリアー性が大きく低下して好ま
しくない。
【0018】次に上記で得られたエチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物のアルコール溶液はそのままでもよい
が、好ましくは、水を加えるだけか、水を加えて、更に
該ケン化物溶液を適宜濃度調整して、アルコール/水溶
液としてストランド製造用の溶液とする。
【0019】次いで、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物のアルコール/水溶液は、水又は水/アルコール
(混合)溶液等の凝固液中にストランド状に押し出して
析出させるのである。
【0020】析出させたストランドは次に切断されてペ
レット状となり、次いで水洗される。水洗したペレット
は酸及び/又はそれらの塩類等の薬剤の水溶液で浸漬さ
せる等の方法で化学処理を行なうことが好ましく、かか
る薬剤としては、ギ酸、酢酸、アジピン酸、リン酸、ホ
ウ酸あるいはそれらの塩類等が挙げられ、より好ましく
は酢酸、リン酸、ホウ酸あるいはそれらの塩類が用いら
れる。
【0021】上記で得られたペレットは溶融成形されて
所望する成形物に成形されるのであるが、溶融成形に際
しての温度条件としては160〜260℃程度とするの
が望ましい。成形に際しては必要に応じガラス繊維、炭
素繊維などの補強材、フィラー、着色剤、ハイドロタル
サイトなどの安定剤、発泡剤、乾燥剤などの公知の添加
剤を適当量配合することもある。又、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物には改質用の熱可塑性樹脂を適当
量配合することもできる。
【0022】溶融成形法としては射出成形法、圧縮成形
法、押出成形法など任意の成形法が採用できる。このう
ち押出成形法としてはT−ダイ法、中空成形法、パイプ
押出法、線条押出法、異形ダイ押出法、インフレーショ
ン法などが挙げられるが、エチレン−酢酸ビニル共重合
体ケン化物単独の成形物(フィルム、シート、テープ、
ボトル、パイプ、フィラメント、異型断面押出物など)
のみならず、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物層
と他の熱可塑性樹脂層との共押出成形も可能である。
【0023】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。尚、実施例中、「部」、「%」とあるのは、特に
断りのない限り重量基準である。 実施例1 内容量10lの重合缶を用いて以下の条件でエチレン−
酢酸ビニル共重合体を連続重合した。 酢酸ビニル供給量 1290g/hr メタノール供給量 200g/hr ベンゾイルパーオキサイド供給量 250mg/hr EDTA供給量 52mg/hr (酢酸ビニル100重量部に対して0.004重量部となる) 重合温度 67℃ エチレン圧 3.92MPa 平均滞留時間 4hr この時得られたエチレン−酢酸ビニル共重合体のエチレ
ン含有量は32モル%で、酢酸ビニルの重合率は38%
であった。得られたエチレン−酢酸ビニル共重合体を以
下の様にエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物とし
て、ペレットの色相や製膜時のフィッシュアイについて
評価した。
【0024】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体を50
%含むメタノール溶液100部に、該共重合体中の酢酸
ビニル基に対して0.017当量の水酸化ナトリウムを
含有するメタノール溶液150部を供給し、120〜1
30℃、圧力0.39MPaで、30分間ケン化反応を
行った。得られたエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物(ケン化度99.8モル%)のメタノール溶液の樹脂
分濃度は30%であった。
【0025】次に含水率62.5%のメタノール水溶液
60部を、該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の
メタノール溶液に共沸下で供給し、100〜110℃、
圧力0.29MPaで、エチレン−酢酸ビニル共重合体
ケン化物のメタノール/水溶液中の樹脂分濃度が40%
になるまでメタノールを留出させ、完全透明なメタノー
ル/水均一溶液を得た。続いて得られたエチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物のメタノール/水溶液を、水/
メタノール溶液(重量比95/5)よりなる凝固液槽
に、ストランド状に押し出してカッターで切断し、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物のペレットを得た。
【0026】(1)ペレットの色相 ○・・・着色なし △・・・目視でやや黄色に着色 ×・・・目視で黄色に着色 次に上記で得られたケン化物を以下の条件で製膜し、得
られたフィルムのフィッシュアイを以下の様に評価し
た。 (製膜条件) 押 出 機 :40mm径押出機 スクリュー :L/D=28,圧縮比3.2 ダ イ :コートハンガータイプダイ スクリュー回転数:40rpm フィルム厚み :30μ
【0027】(2)フィッシュアイ フィルム100cm当たりのフィッシュアイの数を測
定した。 ○・・・5個未満 △・・・5〜10個未満 ×・・・10個以上 結果を表1に示した。
【0028】実施例2 実施例1において触媒を2,2’−アゾビスイソブチロ
ニトリルとした以外は同様に実施し、エチレン含有量3
2モル%、酢酸ビニルの重合率42%のエチレン−酢酸
ビニル共重合体を得た後、実施例1と同様にしてケン化
物として、実施例1と同様に評価した。
【0029】実施例3 実施例1において、EDTAの替わりに、クエン酸を用
いた以外は同様に実施して、エチレン含有量32モル
%、酢酸ビニルの重合率38%のエチレン−酢酸ビニル
共重合体を得た後、実施例1と同様にしてケン化物とし
て、実施例1と同様に評価した。
【0030】比較例1 実施例1において、EDTAを用いなかった以外は同様
に実施してエチレン含量32モル%、酢酸ビニルの重合
率38%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を得た後、実
施例1と同様にしてケン化物として、実施例1と同様に
評価した。実施例および比較例の評価を表1に示した。
【0031】
【表1】 エチレン含有量 ケン化 ペレット フィッシュアイ (モル%) 度 の色相 (モル%) 実施例1 32 99.8 ○ ○ 実施例2 32 99.8 ○ ○実施例3 32 99.8 ○ ○ 比較例1 32 99.8 × ×
【0032】
【発明の効果】本発明では、キレート化剤および触媒の
共存下にエチレンと酢酸ビニルを溶媒中で共重合させる
ので、得られたエチレン−酢酸ビニル共重合体から製造
されるエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物は着色が
なく、またかかるケン化物から得られたフィルムはフィ
ッシュアイが少ない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 218/08 C08F 218/08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キレート化剤および触媒の共存下にエチ
    レンと酢酸ビニルを溶媒中で共重合させることを特徴と
    するエチレン−酢酸ビニル共重合体の重合法。
  2. 【請求項2】 キレート化剤が、エチレンジアミン四酢
    酸、ニトリロ三酢酸、クエン酸、グリコール酸、グリセ
    リン酸のいずれかであることを特徴とする請求項1記載
    のエチレン−酢酸ビニル共重合体の重合法。
  3. 【請求項3】 キレート化剤を酢酸ビニル100重量部
    に対して0.001〜0.01重量部共存させることを
    特徴とする請求項1あるいは2記載のエチレン−酢酸ビ
    ニル共重合体の重合法。
  4. 【請求項4】 触媒が、パーオキシド類、アゾ化合物の
    いずれかであることを特徴とする請求項1〜3いずれか
    記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体の重合法。
  5. 【請求項5】 溶媒が炭素数4以下のアルコールである
    ことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のエチレン
    −酢酸ビニル共重合体の重合法。
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