JPH11116638A - エチレン−酢酸ビニル共重合体の重合法 - Google Patents

エチレン−酢酸ビニル共重合体の重合法

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JPH11116638A
JPH11116638A JP9293412A JP29341297A JPH11116638A JP H11116638 A JPH11116638 A JP H11116638A JP 9293412 A JP9293412 A JP 9293412A JP 29341297 A JP29341297 A JP 29341297A JP H11116638 A JPH11116638 A JP H11116638A
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JP
Japan
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vinyl acetate
polymerization
ethylene
alcohol
acetate copolymer
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JP9293412A
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Makoto Kunieda
誠 国枝
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F218/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an acyloxy radical of a saturated carboxylic acid, of carbonic acid or of a haloformic acid
    • C08F218/02Esters of monocarboxylic acids
    • C08F218/04Vinyl esters
    • C08F218/08Vinyl acetate

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  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エチレン−酢酸ビニル共重合体を重合するに
当たり、スケール付着が少ない重合方法を提供する。 【解決手段】 重合缶の天板の内面部に、酢酸ビニル及
び/又はアルコールを吹き付けながら、エチレンと酢酸
ビニルを溶媒の存在下で共重合させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体の重合時に、重合缶内にスケール付着の少
ない重合法に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
は酸素遮断性、機械的強度等の諸性質に優れていること
から、フィルム、シート、容器、繊維等の各種用途に多
用されている。該ケン化物はエチレンと酢酸ビニルを共
重合し、次いでケン化することによって製造されるが、
エチレン−酢酸ビニル共重合体の重合は、通常ジャケッ
ト及び還流コンデンサーのついた高圧の重合缶が用いら
れ、アルコ−ル溶媒中に原料であるエチレン及び酢酸ビ
ニルを導入して行われる。この場合酢酸ビニルの仕込み
は溶媒中に液中仕込みしたり、滴下仕込みする等任意の
手法が採用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、該重合
法では重合缶内部、特に重合液が存在しない重合缶上部
付近(気相部分)にスケールが付着しやすく、該スケー
ルが剥離して重合体中に混入すると、該重合体のケン化
物をフィルムにした時、フィッシュアイが多発し、品質
の低下を招くという問題が発生し、それ故スケール付着
のない重合法が望まれているのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の問題を
解決するため鋭意研究を重ねた結果、重合缶の天板の内
面に酢酸ビニル及び/又はアルコールを吹き付けなが
ら、エチレンと酢酸ビニルを溶媒の存在下で共重合させ
ると、重合缶内のスケール付着が少ないことを見出し本
発明を完成するに到った。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
エチレンと酢酸ビニルの重合は、溶媒中で重合触媒の存
在下に行われ、連続式、回分式のいずれであっても良
く、重合方式に応じて適宜条件が設定される。溶媒とし
ては炭素数4以下のアルコール又は炭素数4以下のアル
コールを主とする混合溶媒が用いられ、該アルコールと
しては、メタノール、エタノール、プロパノール等が挙
げられるが、好ましくはメタノールが用いられ、溶媒量
としては酢酸ビニル100重量部に対して、1〜60重
量部が好ましい。
【0006】触媒としては、ラジカル開始剤であれば特
に制限なく用いられるが、好ましくは2,2′−アゾビ
ス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−
アゾビス−(2,4,4−トリメチルバレロニトリ
ル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,
2′−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバ
レロニトリル)などのアゾ化合物、t−ブチルパーオキ
シネオデカノエート、t−ブチルパーピバレ−トなどの
アルキルパーエステル類、ビス−(4−t−ブチルシク
ロヘキシル)パーオキシ−ジ−カーボネート、ジ−シク
ロヘキシルパーオキシ−ジ−カーボネート、ビス(2−
エチルヘキシル)ジ−sec−ブチルパーオキシ−ジ−
カーボネート、ジ−イソプロピルパーオキシ−ジ−カー
ボネートなどのパーオキシ−ジ−カーボネート類、アセ
チルパーオキシド、ジ−ラウロイルパーオキシド、ジ−
デカノイルパーオキシド、ジ−オクタノイルパーオキシ
ド、ジ−プロピルパーオキシドなどのパーオキシド類な
どがある。
【0007】触媒の使用量は、回分式の場合、酢酸ビニ
ル100重量部に対して、0.002〜0.1重量部が
好ましく、0.002重量部未満では、触媒効率が悪く
重合時間が長くなったり、重合が進まない場合があり、
0.1重量部を越えると、重合の制御が困難となった
り、重合終了後も触媒が残存して後重合を起こすことが
あり好ましくない。連続式の場合、酢酸ビニル100重
量部に対して、0.002〜0.06重量部が好まし
く、0.002重量部未満では、触媒効率が悪く重合時
間が長くなったり、重合が進まない場合があり、0.0
6重量部を越えると、重合の制御が困難となったり、重
合終了後も触媒が残存して後重合を起こすことがあり好
ましくない。
【0008】上記の酢酸ビニル及び触媒の仕込み方法と
しては任意の手段が採用され、代表的には、酢酸ビニ
ル、溶媒、触媒全てを事前に混合した後、一括して仕込
む方法、溶媒に溶解した触媒、酢酸ビニル、溶媒を別
々に仕込む方法、酢酸ビニル、触媒と溶媒の混合液を
別々に仕込む方法、酢酸ビニルと溶媒の混合液、触媒
と溶媒の混合液を別々に仕込む方法等が挙げられる。
【0009】重合温度として好ましくは40〜80℃、
更には55〜80℃である。該重合温度が40℃未満で
は重合に長時間を要し、重合時間を短縮しようとすると
触媒量が多量に必要となり、80℃を越えると重合制御
が困難となり好ましくない。重合時間は、回分式の場
合、好ましくは4〜10時間、更には6〜9時間であ
る。該重合時間が4時間未満では重合温度を高くした
り、触媒量を多く設定しなければならず、重合制御が困
難となり、10時間を越えると生産性の面で問題があり
好ましくない。連続式の場合、重合缶内での平均滞留時
間は2〜8時間が好ましく、更には2〜6時間である。
該滞留時間が2時間未満では重合温度を高くしたり、触
媒量を多く設定しなければならず、重合制御が困難とな
り、8時間を越えると生産性の面で問題があり好ましく
ない。
【0010】重合率(酢酸ビニル)は生産性の面から重
合制御が可能な範囲でできるだけ高く設定され、好まし
くは20〜90%である。該重合率が20%未満では、
生産性も面や未重合の酢酸ビニルが多量に存在する等の
問題があり、90%越えると重合制御が困難となり好ま
しくない。
【0011】また得られるエチレン−酢酸ビニル共重合
体中のエチレン含量は、重合缶内のエチレン圧等により
コントロールすることができ、かかる含量としては、1
5〜60モル%が好ましく、更には25〜55モル%で
ある。該エチレン含量が15モル%未満では、得られた
エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物を溶融成形す
る場合、溶融成形性が低下すると共に、溶融成形物の高
湿時のガスバリアー性が大きく低下し、60モル%を越
えると、該ケン化物を溶融成形した場合、得られる成形
物の機械的強度及びガスバリアー性が充分でなく好まし
くない。
【0012】この時のエチレン圧としては、15〜75
kg/cmに設定される。
【0013】本発明ではかかる重合時に天板の内面にス
ケールが付着することを防止するために、酢酸ビニル及
び/又はアルコールを天板に吹き付けることに特徴があ
る。なお天板とは、重合液が常時接触しない重合缶上部
(気相部分)を示す。該アルコールとしては、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール等が挙げら
れるが、好ましくはメタノールが用いられる。
【0014】吹き付け量や回数は適宜変更しうるが、回
分式の時はその量や回数をあまり増やすことはできない
ので、通常1回の重合当たり、2〜5回程度、酢酸ビニ
ル及び/又はアルコールの使用合計量は、重合に使用す
る酢酸ビニルとアルコールの全合計量の1〜3重量%程
度吹き付けるのが実用的である。即ち回分式の重合法の
場合は、酢酸ビニルとアルコールの全仕込み量の内、9
7〜99重量%をあらかじめ仕込んでおき、残りの1〜
3重量%を天板に吹き付けながら重合を行うのである。
この時の酢酸ビニルとアルコールの重量比は全仕込み量
の重量比に合わせればよい。更にはアルコールのみを2
〜5回程度、重合に使用する全アルコールの1〜5重量
%程度を吹き付けるのが望ましい。
【0015】又、連続式の重合法では、上記程に量、回
数にこだわる必要はなく、酢酸ビニル及び/又はアルコ
ールを任意の時点で天板に吹き付けながら重合を行う、
換言すれば、エチレン−酢酸ビニル共重合体の製造用の
原料及び重合溶媒としての使用を兼ねることも実用的で
ある。勿論、吹き付けは連続的でなく分割的にも実施出
来る。酢酸ビニル及びアルコールを吹き付ける場合は、
仕込みの全量を吹き付けるのが好ましく、その場合仕込
み比に相当する酢酸ビニル/アルコール比になるように
吹き付けるのが好ましい。また酢酸ビニルあるいはアル
コールのどちらか一方を吹き付ける場合は、アルコール
を吹き付けるほうが好ましく、その場合重合中(滞留時
間中)に2〜5回程度、重合に使用する全アルコールの
1〜5重量%程度を吹き付けるのが望ましい。
【0016】酢酸ビニルとアルコールを吹き付ける場
合、別々に吹き付けてもよいし、混合して吹き付けても
よい。また酢酸ビニル及び/又はアルコールを吹き付け
る位置としては、天板の内面のいずれの位置でもよい
が、吹き付けた後、吹き付けた酢酸ビニル及び/又はア
ルコールで天板内面全体が被膜された状態になることが
好ましく、できれば全面に吹き付けると効果的である。
【0017】酢酸ビニル及び/又はアルコールの吹き出
し口は、上記の如く効果的な吹き付けが出来れば、任意
の位置に設置される。効果的な吹き付けを行うには重合
缶の上部に、酢酸ビニル及び/又はアルコールの仕込み
口用の回転可能なノズル、シャワー状に液が飛散できる
ノズル等を設ける方法、重合缶上部の複数の場所にノズ
ルを設ける方法等が挙げられるが、好ましくは回転可能
なノズルを設ける方法である。吹き付けは、反応の開始
から行えるが、反応の後期にのみ吹き付けるのも可能で
ある。
【0018】酢酸ビニル及びアルコールの温度としては
特に限定されないが、重合温度より低温が好ましく、吹
き付ける酢酸ビニル及びアルコールの温度〔A(℃)〕
と重合温度〔B(℃)〕がA≦0.2Bの関係式を満足
する場合がより好ましい。勿論酢酸ビニルとアルコール
の温度は違っていてもよいが、いずれか一方が上記式を
満足するのが好ましく、特にアルコールが上記式を満た
すのが好ましい。
【0019】又本発明においてエチレン−酢酸ビニル共
重体はエチレン、酢酸ビニル以外に、これらと共重合可
能なエチレン性不飽和単量体を共重合成分として含有し
ても差支えない。該単量体としては、例えばプロピレ
ン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−
オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリ
ル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタ
コン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又は
ジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリル
アミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスル
ホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン
酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N−ア
クリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチ
ルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)ア
リルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエ
ーテルなどのポリオキシアルキレン(メタ)アリルエー
テル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリ
オキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシ
アルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン
(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メ
タ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)
アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)ア
クリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、
ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピ
レンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミ
ン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエ
チレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミ
ン等が挙げられる。
【0020】かくして本発明の重合法でエチレン−酢酸
ビニル共重合体が得られるわけであるが、かかるエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体は、接着剤、粘着剤、塗料、繊
維・織物の加工剤、紙・皮革の加工剤、各種材料のバイ
ンダー、セメント・モルタルの混和液等に利用され、特
にエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の原料として
も有用であり、かかるエチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物の製造法について以下説明する。
【0021】本発明で得られたエチレン−酢酸ビニル共
重合体はケン化され、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物になるのであるが、かかるケン化反応は、ケン化
触媒の共存下に実施される。ケン化に当たっては、上記
エチレン−酢酸ビニル共重合体を、アルコール(通常メ
タノールが用いられる)又はアルコール含有媒体中に通
常30〜60重量%程度の濃度になる如く溶解し、アル
カリ触媒(通常水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど
のアルカリ金属水酸化物が用いられる)を添加して40
〜140℃の温度でケン化反応せしめる。
【0022】かかるケン化によりエチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物の酢酸ビニル成分のケン化度は80〜
100モル%とすることが好ましく、更にはケン化度9
0〜100モル%、特に95〜100モル%とするのが
有利である。ケン化度が80モル%未満の場合、該エチ
レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を用いて溶融成形す
る場合の熱安定性が悪くなるとともに、該ケン化物の機
械的強度やガスバリアー性が大きく低下してしまい好ま
しくない。
【0023】次に上記で得られたエチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物アルコール溶液はそのままでもよい
が、好ましくは、直接水を加えるか、水を加えてから該
ケン化物溶液を適宜濃度調整して、アルコール/水溶液
としてストランド製造用の溶液とする。
【0024】次いで、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物アルコール/水溶液は水又は水/アルコール(混
合)溶液等の凝固浴中にストランド状に押し出して析出
させるのである。
【0025】析出させたストランドは次に切断されてペ
レット状となり、次いで水洗される。水洗したペレット
は酸及び/又はそれらの塩類等の薬剤の水溶液中に浸漬
させる等の方法で化学処理されることが好ましく、かか
る薬剤としては、ギ酸、酢酸、アジピン酸、リン酸、ホ
ウ酸あるいはそれらの塩類等が挙げられ、より好ましく
は酢酸が用いられる。
【0026】上記の製造法で得られたペレットは溶融成
形されて所望する成形物に成形されるのであるが、溶融
成形に際しての温度条件としては160〜260℃程度
とするのが望ましい。成形に際しては必要に応じガラス
繊維、炭素繊維などの補強材、フィラー、着色剤、ハイ
ドロタルサイトなどの安定剤、発泡剤、乾燥剤などの公
知の添加剤を適当配合することもある。又、エチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物には改質用の熱可塑性樹脂
を適当量配合することもできる。
【0027】溶融成形法としては射出成形法、圧縮成形
法、押出成形法など任意の成形法が採用できる。このう
ち押出成形法としてはT−ダイ法、中空成形法、パイプ
押出法、線条押出法、異形ダイ押出法、インフレーショ
ン法などが挙げられるが、エチレン−酢酸ビニル共重合
体ケン化物単独の成形物(フィルム、シート、テープ、
ボトル、パイプ、フィラメント、異型断面押出物など)
のみならず、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物層
と他の熱可塑性樹脂層との共押出成形も可能である。
【0028】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。尚、実施例中、「部」、「%」とあるのは、特に
断りのない限り重量基準である。 実施例1 容量10lの撹拌機付き重合缶で、以下の条件でエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体を連続重合した。 酢酸ビニル供給量 1072g/hr メタノール供給量 120g/hr 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル供給量 112mg/hr 重合温度 65℃ エチレン圧 45kg/cm 平均滞留時間 5hr 上記酢酸ビニル(液温は25℃)とメタノール(液温は
5℃)は仕込みの全ての量を別々に、重合缶内の上端部
に取り付けられた回転可能なノズルから天板の内面に連
続的に吹き付けた。得られたエチレン−酢酸ビニル共重
合体のエチレン含量は35モル%で、酢酸ビニルの重合
率は40%であった。10日間の連続運転後重合缶内の
上部にはスケールの付着は全く見られなかった。
【0029】実施例2 実施例1において、酢酸ビニルとメタノールの混合液の
温度を25℃に調整した以外は実施例1と同様に重合を
行った。得られたエチレン−酢酸ビニル共重合体のエチ
レン含量は35モル%で、酢酸ビニルの重合率は40%
であった。5日間の連続運転後重合缶内の上部にスケー
ルの付着は全く見られず、10日間の連続運転後重合缶
内の上部にスケールの付着は少し見られただけであっ
た。
【0030】実施例3 実施例1と同じ重合装置を用い、酢酸ビニル4770
g、メタノール1120g、ベンゾイルパーオキサイド
1336mgを一括仕込みして、重合温度60℃で、7
時間、エチレン圧32kg/cm2で反応した。かかる
重合時に、5℃のメタノールを重合缶内の上端部に取り
付けられた回転可能なノズルから下向きに、天板の内面
に、重合4時間目、5時間目、6時間目に40gづつ吹
き付けた。得られたエチレン−酢酸ビニル共重合体のエ
チレン含量は30モル%で、酢酸ビニルの重合率は60
%であった。10日間の連続運転後重合缶内の上部には
スケールの付着は全く見られなかった。
【0031】比較例1 実施例1において、酢酸ビニル及びメタノールの吹き付
けを実施せずに、重合缶に一括で仕込んで同様の重合を
行った。得られたエチレン−酢酸ビニル共重合体のエチ
レン含有量は35モル%で、酢酸ビニルの重合率は40
%であった。10日間の連続運転後重合缶内の上部には
多量のスケールの付着が見られた。
【0032】
【発明の効果】本発明では、重合缶の天板の内面部に、
酢酸ビニル及び/又はアルコールを吹き付けながらエチ
レンと酢酸ビニルを溶媒の存在下で共重合させるので、
反応缶内部のスケール付着が少ない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 210:02)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合缶の天板の内面に酢酸ビニル及び/
    又はアルコールを吹き付けながら、エチレンと酢酸ビニ
    ルを溶媒の存在下で共重合させることを特徴とするエチ
    レン−酢酸ビニル共重合体の重合法。
  2. 【請求項2】 吹き付ける酢酸ビニル及び/又はアルコ
    ールの温度〔A(℃)〕と重合温度〔B(℃)〕が、A
    ≦0.2Bの関係式を満足することを特徴とする請求項
    1記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体の重合法。
  3. 【請求項3】 溶媒が炭素数4以下のアルコールである
    ことを特徴とする請求項1あるいは2記載のエチレン−
    酢酸ビニル共重合体の重合法。
  4. 【請求項4】 エチレン−酢酸ビニル共重合体中のエチ
    レン含量が15〜60モル%であることを特徴とする請
    求項1〜3いずれか記載のエチレン−酢酸ビニル共重合
    体の重合法。
JP9293412A 1997-10-09 1997-10-09 エチレン−酢酸ビニル共重合体の重合法 Pending JPH11116638A (ja)

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