JPH1119911A - 板状無機硬化体の製造方法 - Google Patents

板状無機硬化体の製造方法

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JPH1119911A
JPH1119911A JP17484897A JP17484897A JPH1119911A JP H1119911 A JPH1119911 A JP H1119911A JP 17484897 A JP17484897 A JP 17484897A JP 17484897 A JP17484897 A JP 17484897A JP H1119911 A JPH1119911 A JP H1119911A
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JP
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plate
cured product
layer
inorganic cured
solid content
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JP17484897A
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English (en)
Inventor
Keiichi Tsuji
恵市 辻
Hideo Uchiyama
秀男 内山
Katsuro Masunaga
勝朗 枡永
Kazunori Yoshioka
量教 吉岡
Hiroto Fujishima
寛人 藤島
Hiroyuki Kawamura
浩幸 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Board Co Ltd
Original Assignee
Ube Board Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 深い凹凸模様を有し、高い層間強度及び耐凍
結融解性に優れた板状無機硬化体を効率よく製造するこ
とを課題とする。 【解決手段】 本発明の課題は、水硬性物質及び繊維を
含む水性スラリーを製板機に供給して固形分濃度40〜
80重量%の未硬化成形体を得、この未硬化成形体上に
固形分濃度30〜60重量%の水硬性物質を含む水性ペ
ーストを重ねた後、上層面から型押して表面に凹凸模様
を形成し養生硬化させたことを特徴とする板状無機硬化
体の製造方法によって達成される。本発明によると、従
来の製板方法では得ることが困難であった深い凹凸模様
を有し、高い層間強度及び耐凍結融解性に優れた板状無
機硬化体を効率よく製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築物の内外装や構
築物の外装等に好適な深い凹凸模様を有し、特に高い層
間強度及び耐凍結融解性に優れた板状無機硬化体を効率
良く製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年建築物の高級化、周囲の環境との調
和、景観性の向上という点から、従来の凹凸模様が1〜
3mmと比較的少なく、平面的でフラットな板状無機硬化
体から、最近では模様の深さが4〜6mmというめりはり
をつけた割石調柄、レンガ調柄、自然石調柄等や動植物
柄等で極めて自然に近い凹凸模様を有し、その板厚も従
来は12mm程度であったものが、柄の印章性を良くする
ために14〜40mmと厚くした板状無機硬化体が強く望
まれるようになった。
【0003】従来の12mm厚の平面的で深さ1〜3mmの
比較的凹凸模様の少ない板状無機硬化体を製造する方法
としては、大きく分けて多層成形法と単層成形法の
2種類がある。 多層成形法は、水硬性物質及び繊維を含む水性スラリ
ーを極めて薄い層にし、これを円筒状のロールに数回巻
き付け薄層を積層し、目的とする厚さになったところで
それを展開し型押して板状無機硬化体を得る方法であ
り、その製造方法としては丸網抄造法が代表例として挙
げられる。 単層成形法は、水硬性物質及び繊維を含む水性スラリ
ーをフェルト上に供給し、又は型枠の中に流し込み、徐
々に脱水しながら単層の未硬化成形体を得、型押して板
状無機硬化体を得るもので、その製造方法としては長網
抄造法、流し込みプレス法が代表例として挙げられる。
【0004】しかしながら、従来の方法で厚みが14〜
40mmでしかも模様深さを深くした板状無機硬化体の製
造方法は次の点で問題があることが判明した。つまり、
の多層成形法では薄層を積層するため、厚物とするた
めには巻き取り回数を増やすことが必要で生産性が悪く
なる。一方、積層回数を低減するため薄層を厚くすると
脱水が阻害され、円筒状のロールに巻き付き難くなり積
層体が剥れ易くなる。また、円筒状のロールに巻き付け
るには、巻き付ける積層体の固形分濃度を高くする必要
があり、表面に付与する凹凸模様が深いと柄の印章性
(転写率)が悪くなり、模様によってはエッジ部分にひ
び割れを起こしたり、硬化体の積層間で剥れるといった
現象を起こしていた。そのため、この方法で製造した板
状無機硬化体の層間強度の低下が発生し、ひいては板状
無機硬化体内に含有された水が凍結膨脹した際には容易
に剥離が発生し、耐凍結融解性が極めて悪いといった現
象をおこし、建材として使用することに難点があった。
【0005】また、の単層成形法ではスラリーを脱水
して14〜40mmの厚みの未硬化成形体を単層で成形す
るが、スラリーから真空脱水する時の圧力は最大でも1
kgf/cm2 であり、その層厚を厚くすると脱水がスムーズ
にゆかず、脱水工程を延長するか若しくは予備脱水機を
取り付ける等を行わなければならず生産性が極めて悪
い。また、脱水時の厚みが厚くなると未硬化成形体の水
分を低下させ難いことは前に説明したが、片面より真空
脱水を行うと層内の上部では水分が高く、下部では水分
が低い状態となる。この状態で、水分が高く流動性の大
きい上方から型押しをすると水分の高い未硬化成形体が
容易に流動しはみ出すために、型押しを極めて遅く行う
必要があるので、更に生産性が悪くなるといった問題が
あった。但し、物性面では多層成形法とは異なり単一層
からできているため層間強度は比較的強く耐凍結融解性
も良好で、印章性も軟らかい上部の層を型押しするため
良好である。
【0006】本発明者らは従来の上記製造方法について
種々検討を行いこれらを改良した技術として、製板した
未硬化成形体を下層とし、この未硬化成形体上に所定の
範囲の水分をもつ水性ペースト(上層)を重ね、この上
層に対して型押しを行うことにより、従来の方法で問題
となっていた層間強度の向上、耐凍結融解性の改善及び
生産性を下げることなく厚物の板状無機硬化体を得る方
法を知見するに至った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は未硬化成形体
層と水性ペースト層との両層界面の層間強度及び耐凍結
融解性に優れた板状無機硬化体を製造することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、未硬化成
形体層(下層)と水性ペースト層(上層)との固形分濃
度に着目し鋭意研究を行った結果、水性ペースト層の固
形分濃度を未硬化成形体層の固形分濃度より特定の条件
で低くすることにより上記目的が達成されることを知見
した。
【0009】本発明は、水硬性物質及び繊維を含む水性
スラリーを製板機に供給して固形分濃度40〜80重量
%の未硬化成形体を得、この未硬化成形体上に固形分濃
度30〜60重量%の水硬性物質を含む水性ペーストを
重ねた後、上層面から型押して表面に凹凸模様を形成し
養生硬化させたことを特徴とする板状無機硬化体の製造
方法の製造に関する。この方法により板状無機硬化体の
層間強度及び耐凍結融解性が極めて良好となった。この
理由については明らかではないが、型押し時に水が水性
ペースト層(上層)から未硬化成形体層(下層)に移る
際に、上層部分に含まれる水硬性物質が下層の空隙に噛
み込むことにより上層と下層の両層間の結合が極めて強
固になったためと思われる。更に画期的な改善点とし
て、従来の多層成形の板状無機硬化体は幾層もの薄層を
積層しているために、その層間の密着が悪く層間強度の
低下、ひいては耐凍結融解性の低下につながっていた。
しかしながら、本法の成形方法によると、薄層間の強度
が著しく向上することが明らかとなった。理由は明確で
はないが、型押し時に上層から下層を通過して排出され
る濾過水に含まれる水硬性物質が、薄層間の間隙に充
填、噛み込むことにより薄層間の強度が著しく向上する
ためと思われる。また生産性に関しては、下層は既に脱
水が十分に行われた層であり、この上に上層を重ねて型
押しするので、型押し時間は通常の半分以下に低減でき
極めて生産性が向上することが判明した。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において、水硬性物質とは
水と混合した時に水と化学反応して凝結、硬化する物質
を意味し、ポルトランドセメント、混合セメント、水硬
性石灰、石膏、スラグ等を挙げることができ、これらは
単独で使用してもまた複数混合して使用してもよい。
【0011】本発明において、繊維は未硬化成形体の成
形性の向上と板状無機硬化体の補強に寄与する。繊維と
しては、石綿、ガラス繊維、ロックウール、シリカウー
ル、スラグウール等の無機繊維、セルロース繊維、ポリ
プロピレン繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリエ
ステル繊維、パルプ繊維、麻繊維、ポリイミド繊維、ポ
リ塩化ビニル繊維等の有機繊維を挙げることができ、こ
れらは単独で使用してもまた複数併用してもよい。
【0012】本発明において、水硬性物質及び繊維を含
む水性スラリーは、水硬性物質及び繊維を水と混合して
調整される。調整にあたっては水硬性物質及び繊維以外
にパーライト、シラスバルーン、ゼオライト、珪石、炭
酸カルシウム、発泡黒曜石、フライアッシュ、シリカ、
チタニア等の充填材を適宜使用してもよい。
【0013】本発明において製板機は、丸網抄造法が代
表例として挙げられる多層成形法と、長網抄造法が代表
例として挙げられる単層成形法があるが、均一な未硬化
成形体が得られれば特に制限されない。水性ペーストの
供給は、平滑で均一な厚さを供給できればその方法は特
に制限されないが、スラリーポンプ等を使用することが
できる。
【0014】
【実施例】次に実施例を示し本発明を説明する。 実施例1 ポルトランドセメント 55重量% フライアッシュ 30重量% パーライト 10重量% パルプ繊維 5重量% を原料とした水性スラリーを丸網抄造機に供給して固形
分濃度60重量%、板厚10mmの未硬化成形体(下層)
を得た。同じ原料と水をミキサーで混練し固形分濃度2
0重量%に調整した水性ペースト(上層)を、前記未硬
化成形体の上に重ねた後、プレス成形機で上層方向から
面圧30kgf/cm2 で、柄の深さが最大5mmの割石調模様
をつけた。水性ペーストの厚さは得られる製品の厚みが
16mmになるよう適宜調整した。60℃で30時間蒸気
養生を行った後乾燥させ割石調模様の板状無機硬化体を
作製した。
【0015】実施例2〜6 実施例1で水性ペーストの固形分濃度を30、40、5
0、60、70重量%とし、その他は同じ方法で板状無
機硬化体を作製した。
【0016】実施例7〜12 実施例1で未硬化成形体の固形分濃度を50重量%と
し、水性ペーストの固形分濃度を20、30、40、5
0、60、70重量%とした他は同じ方法で板状無機硬
化体を作製した。
【0017】実施例13 実施例1で未硬化成形体の固形分濃度を30重量%と
し、これをそのままプレス成形した。その他は同じ方法
で板状無機硬化体を作製した。
【0018】実施例14 実施例1で未硬化成形体の固形分濃度を90重量%と
し、これをそのままプレス成形した。その他は同じ方法
で板状無機硬化体を作製した。
【0019】実施例15 実施例1の丸網抄造機で巻き取り回数を増やして固形分
濃度60重量%の未硬化成形体を得た。これをそのまま
プレス成型機で面圧30kgf/cm2 で、柄の深さが最大5
mmの割石調模様をつけた。以下同じ方法で厚さ16mmの
板状無機硬化体を作製した。
【0020】実施例16 実施例1の製板機を長網抄造機とし、一層の厚さを増や
して固形分濃度50重量%の未硬化成形体を得た。これ
をそのままプレス成型機で面圧30kgf/cm2 で、柄の深
さが最大5mmの割石調模様をつけた。以下同じ方法で厚
さ16mmの板状無機硬化体を作製した。
【0021】作製した板状無機硬化体の評価は次の方法
で実施した。 層間強度;JIS A 5908に準拠。評価基準は、層間強度
が1.5N/mm2 以上を○、1以上1.5N/mm2 未満
を△、1N/mm2 未満を×で表示した。 耐凍結融解性;JIS A 5422に準拠。凍結融解を200
サイクル行い厚さ変化率を測定した。評価基準は、厚さ
変化率が1%未満を○、1以上10%未満を△、10%
以上を×で表示した。 表面の印章性;型押し後の表面の印章性は目視により
観察し、表面のクラック、ひび割れなどの欠陥のないも
のを○、欠陥のやや認められるものを△、欠陥が著しく
認められるものを×で表示した。 生産性;プレス成型の際に、ペーストがはみ出さない
最短の型押し時間が20秒未満を○、20秒以上1分未
満を△、1分以上を×で表示した。
【0022】表1に前記各製造条件と表面の印章性及び
物性の測定結果を示す。なお、表1中※印を付したもの
は本発明の範囲外であることを示す。
【0023】
【発明の効果】本発明によると、従来の製板方法では得
ることが困難であった深い凹凸模様を有し、高い層間強
度及び耐凍結融解性に優れた板状無機硬化体を効率よく
製造することができる。
【0024】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 枡永 勝朗 山口県宇部市大字小串字沖の山1988番地の 1 ウベボード株式会社内 (72)発明者 吉岡 量教 山口県宇部市大字小串字沖の山1988番地の 1 ウベボード株式会社内 (72)発明者 藤島 寛人 山口県宇部市大字小串字沖の山1988番地の 1 ウベボード株式会社内 (72)発明者 河村 浩幸 山口県宇部市大字小串字沖の山1988番地の 1 ウベボード株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水硬性物質及び繊維を含む水性スラリー
    を製板機に供給して固形分濃度40〜80重量%の未硬
    化成形体を得、この未硬化成形体上に固形分濃度30〜
    60重量%の水硬性物質を含む水性ペーストを重ねた
    後、上層面から型押して表面に凹凸模様を形成し養生硬
    化させたことを特徴とする板状無機硬化体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の製板機が巻き取り式の多
    層成形法の製板機であることを特徴とする板状無機硬化
    体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の製板機が単層成形法の製
    板機であることを特徴とする板状無機硬化体の製造方
    法。
JP17484897A 1997-06-30 1997-06-30 板状無機硬化体の製造方法 Pending JPH1119911A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11278558A (ja) * 1998-01-30 1999-10-12 Ace Package:Kk 電子レンジ用包装袋
GB2360959A (en) * 1999-12-28 2001-10-10 De Sande Antonius Van Profiled structural elements or surfaces

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JPH11278558A (ja) * 1998-01-30 1999-10-12 Ace Package:Kk 電子レンジ用包装袋
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