JPH11197505A - 水素化反応用触媒及びその製造方法 - Google Patents

水素化反応用触媒及びその製造方法

Info

Publication number
JPH11197505A
JPH11197505A JP10006562A JP656298A JPH11197505A JP H11197505 A JPH11197505 A JP H11197505A JP 10006562 A JP10006562 A JP 10006562A JP 656298 A JP656298 A JP 656298A JP H11197505 A JPH11197505 A JP H11197505A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
catalyst
spinel
aluminate spinel
hydrogenation reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10006562A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3799791B2 (ja
Inventor
Osamu Ikeda
攻 池田
Kyoji Odan
恭二 大段
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP00656298A priority Critical patent/JP3799791B2/ja
Publication of JPH11197505A publication Critical patent/JPH11197505A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3799791B2 publication Critical patent/JP3799791B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、金属(Ni、Cu、Zn)が高分
散された高活性の水素化反応用触媒を提供することを課
題とする。 【解決手段】 本発明の課題は、Cu又はNiが、リチ
ウムアルミネートスピネル及び/又は亜鉛アルミネート
スピネルに担持されている水素化反応用触媒、及びその
製造方法によって解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な高活性の水素
化反応用触媒を提供するものである。本発明の水素化反
応用触媒は、例えば、エステルやカルボン酸などの水素
化反応において有用である。
【0002】
【従来の技術】エステルやカルボン酸などの水素化反応
においては、Rh、Ru、Pd、Pt、Ir、Cu、N
i、Co、Fe、Cr、Znのような金属が触媒として
使用され、中でもCu−Cr、Cu−Zn、Niがよく
使用されている。しかし、近年、環境面の問題及び活性
の点から、Ni系やCu系(Cu−Znなど)の触媒の
使用が特に要望されている。
【0003】Ni系やCu系(Cu−Znなど)の触媒
は、通常、各金属の炭酸塩から調製されているが、N
i、Cu、Znが高分散されておらず、そのために活性
も満足できるものではないという問題を有している。例
えば、特開平7−233108号公報、特開平9−20
704号公報、特開平7−163880号公報、特開平
7−163881号公報、特開平8−12607号公報
に記載されているCu−Zn触媒では比表面積が数m2
/gから数十m2 /g程度であり、比表面積の大きいも
のは得られていない。また、触媒を調製する際に、C
u、Znの塩をそのまま使用するために金属の粒子径も
大きくなっている。これらの触媒では、このように比表
面積が大きくなく、金属の粒子径も大きい(即ち、金属
が高分散されていない)ため、活性は満足できるもので
はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、エステ
ルやカルボン酸などの水素化反応において、高活性の水
素化反応用触媒が要望されている。即ち、本発明は、金
属(Ni、Cu、Zn)が高分散された高活性の水素化
反応用触媒を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、Cu又
はNiが、リチウムアルミネートスピネル及び/又は亜
鉛アルミネートスピネルに担持されている水素化反応用
触媒、及びその製造方法によって解決される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の水素化反応用触媒は、
(1)Cu成分又はNi成分、及びAl成分を含有する
溶液を乾固し、(2)その乾固物を300〜550℃で
熱処理し、(3)得られた固形物にLi成分及び/又は
Zn成分を担持させて600〜900℃で焼成し、
(4)その焼成物(触媒前駆体)を還元処理することに
よって製造される。
【0007】前記のCu成分としては水溶性のCu化合
物が好適に使用される。水溶性のCu化合物は特に制限
されるものでなく、例えば、硫酸銅、硝酸銅、塩化銅、
炭酸銅等のCuの無機酸塩や、酢酸銅、ギ酸銅等のCu
の有機酸塩や、水酸化銅などが使用される。
【0008】前記のNi成分としては水溶性のNi化合
物が好適に使用される。水溶性のNi化合物は特に制限
されるものでなく、例えば、硫酸ニッケル、硝酸ニッケ
ル、塩化ニッケル、炭酸ニッケル等のNiの無機酸塩
や、酢酸ニッケル、ギ酸ニッケル等のNiの有機酸塩
や、水酸化ニッケルなどが使用される。
【0009】前記のZn成分としては水溶性のZn化合
物が好適に使用される。水溶性のZn化合物は特に制限
されるものではなく、例えば、硝酸亜鉛、塩化亜鉛、炭
酸亜鉛等のZnの無機酸塩や、酢酸亜鉛、乳酸亜鉛等の
亜鉛の有機酸塩などが使用される。
【0010】前記のAl成分としては水溶性のAl化合
物が好適に使用される。水溶性のAl化合物は特に制限
されるものでなく、例えば、硫酸アルミニウム、硝酸ア
ルミニウム、塩化アルミニウム等のAlの無機酸塩や、
酢酸アルミニウム、乳酸アルミニウム等のAlの有機酸
塩や、水酸化アルミニウム、アルミニウムエトキシドな
どが使用される。また、本発明では、アルミナゾルも好
適に使用することができる。
【0011】前記のLi成分としては水溶性のLi化合
物が好適に使用される。水溶性のLi化合物は特に制限
されるものでなく、例えば、硝酸リチウム、塩化リチウ
ム、炭酸リチウム等のLiの無機酸塩や、酢酸リチウム
等のLiの有機酸塩や、水酸化リチウムなどが使用され
る。
【0012】本発明の水素化反応用触媒の製造において
は、まず、Cu成分又はNi成分、及びAl成分を含有
する溶液を乾固する操作が行われる(第1操作)。即
ち、Cu成分及びAl成分を含有する溶液、又はNi成
分及びAl成分を含有する溶液を乾固する操作が行われ
る。また、本発明では、Cu成分又はNi成分、及びA
l成分を含有する溶液として、Cu成分又はNi成分、
及びAl成分と共にZn成分及び/又はLi成分を含有
する溶液を用いてもよい。即ち、Cu成分及びAl成分
を含有する溶液として、Cu成分及びAl成分と共にZ
n成分及び/又はLi成分を含有する溶液を用いてもよ
く、Ni成分及びAl成分を含有する溶液として、Ni
成分及びAl成分と共にZn成分及び/又はLi成分を
含有する溶液を用いてもよい。なお、乾固される前記の
溶液にはスラリーやゲルが含まれる。
【0013】この操作では、最初に、例えば、Cu成分
又はNi成分(及び場合によりZn成分及び/又はLi
成分)を含有する溶液と、Al成分を含有する溶液とが
所定の金属成分の割合になるように通常は10〜80℃
で混合される。次いで、その混合物、即ち、Cu成分又
はNi成分、及びAl成分(及び場合によりZn成分及
び/又はLi成分)を含有する溶液が好ましくは100
℃以上、更に好ましくは110〜200℃で乾固され
る。第1操作は通常は常圧下で行われ、その雰囲気は特
に制限されない。
【0014】次に、第1操作で得られた乾固物を300
〜550℃で熱処理する操作が行われる(第2操作)。
熱処理は一定温度で行ってもよく、またこの温度範囲で
段階的に昇温して行っても連続的に昇温して行ってもよ
い。熱処理の時間は1〜20時間、更には2〜10時間
程度であることが好ましい。なお、第2操作は通常は常
圧下で行われ、その雰囲気は特に制限されない。
【0015】次に、第2操作で得られた固形物にLi成
分及び/又はZn成分を担持させて600〜900℃で
焼成する操作が行われる(第3操作)。この操作では、
該固形物にLi成分及び/又はZn成分を含有する溶液
が所定の金属成分の割合になるように通常は常温で添加
され、含浸法などによってLi成分及び/又はZn成分
が担持される。次いで、その固形物が乾固されて、60
0〜900℃、好ましくは650〜850℃で焼成され
る。第3操作は通常は常圧下で行われ、その雰囲気は特
に制限されない。
【0016】前記のCu成分又はNi成分(及び場合に
よりZn成分及び/又はLi成分)を含有する溶液や、
Li成分及び/又はZn成分を含有する溶液は通常は水
溶液で使用される。これら溶液中の金属成分の濃度は特
に制限されるものではなく、例えば、0.1〜10重量
%の範囲とされる。Al成分を含有する溶液は水溶液
(例えば、0.1〜10重量%水溶液)でもスラリーで
も差し支えない。
【0017】以上の操作によって、リチウムアルミネー
トスピネル(LiAl5 8 等)及び/又は亜鉛アルミ
ネートスピネル(ZnAl2 4 等)が形成されると共
に、そのスピネル(担体)上に、Cu又はNiと場合に
よりZnとを酸化物の形態で高分散させて析出させた
(即ち、担持させた)焼成物(触媒前駆体)を得ること
ができる。このとき形成されたスピネルは、比表面積が
5〜200m2 /g、更には20〜150m2 /gで、
平均細孔径が80〜300Å、更には100〜200Å
のものであることが好ましい。なお、スピネルの形成は
XRD及びFT−IRにより確認され、比表面積はBE
T法により、平均細孔径は水銀圧入法により測定され
る。
【0018】最後に、第3操作で得られた焼成物(触媒
前駆体)を還元処理する操作が行われる(第4操作)。
還元処理は、例えば、焼成物を好ましくは100〜30
0℃、更に好ましくは120〜250℃の温度範囲で水
素ガスと接触させることによって行われる。また、焼成
物を好ましくは30〜200℃、更に好ましくは50〜
150℃の温度範囲でホルマリン、ギ酸ソーダ、ヒドラ
ジン、シュウ酸等の還元剤と液相で接触させることによ
っても行われる。還元処理の時間は1〜50時間、更に
は2〜10時間程度であることが好ましい。なお、第4
操作は通常は常圧下で行われる。また、この第4操作
は、該焼成物(触媒前駆体)を水素化反応用の反応器に
充填して水素化反応を行う前に水素ガスを用いて行って
も差し支えない。
【0019】以上のようにして、金属(Cu又はNiと
場合によりZnと)が、リチウムアルミネートスピネル
(LiAl5 8 等)及び/又は亜鉛アルミネートスピ
ネル(ZnAl2 4 等)(担体)の表面に高分散され
た状態で担持された、高活性の水素化反応用触媒を得る
ことができる。
【0020】本発明の水素化反応用触媒は、スピネル
(担体)表面に存在する金属(Cu又はNi、及び場合
によりZnも含む)の粒子径が好ましくは10〜80
Å、更に好ましくは20〜50Åで、かつスピネル(担
体)表面に存在する金属(Cu又はNi、及び場合によ
りZnも含む)が内部に存在する金属(Cu又はNi、
及び場合によりZnも含む)に比べて好ましくは1.7
倍以上(例えば、1.7〜10倍程度)、更に好ましく
は2.0倍以上(例えば、2.0〜10倍程度)であ
る、金属(Ni、Cu、Zn)がスピネル(担体)表面
に高分散された状態で担持された高活性の水素化反応用
触媒である。
【0021】なお、水素化反応用触媒における金属の粒
子径及び分散度は前記の焼成物(触媒前駆体)における
と実質的に同一である。金属の粒子径はTEM(透過型
電子顕微鏡)により測定される。また、スピネル(担
体)表面に存在する金属とはスピネル表面からその内部
0.01μmまでの範囲に存在する金属を言い、スピネ
ル(担体)内部に存在する金属とはスピネル表面から
0.01μmまでの範囲を越えた内部に存在するものを
言う。表面及び内部の金属の割合はXPS(X線光電子
分光法)により測定される。
【0022】本発明の水素化反応用触媒において、金属
成分の割合は、Ni:Al(原子比)が0.05:1〜
0.5:1(Niを含む場合)、Cu:Al(原子比)
が0.05:1〜0.5:1(Cuを含む場合)であっ
て、Li:Al(原子比)が1:5〜1:2(Liを含
む場合)、Zn:Al(原子比)が1:5〜1:2(Z
nを含む場合)の範囲であることが好ましい。水素化反
応用触媒における金属成分の割合(Ni:Al、Cu:
Al、Li:Al、Zn:Al)は焼成物(触媒前駆
体)におけると実質的に同一である。
【0023】本発明の水素化反応用触媒はエステルやカ
ルボン酸などの水素化反応において有用である。水素化
反応に使用されるカルボン酸としては、例えば、シクロ
ヘキサンの液相空気酸化により得られる反応液を水抽出
処理した後、その水相(カプロン酸、吉草酸、酢酸等の
一塩基酸、アジピン酸、グルタール酸、コハク酸等の二
塩基酸、オキシカプロン酸等のオキシ酸を含む)を濃縮
してメチルエチルケトン等で抽出処理し、その有機相を
濃縮したカルボン酸混合物が挙げられる。更に、ヤシ
油、パーム核油、パーム油、牛脂、豚脂等から得られる
動植物由来の天然脂肪酸などもカルボン酸として挙げら
れる。
【0024】水素化反応に使用されるエステルとして
は、例えば、前記のシクロヘキサンの液相空気酸化反応
液に由来するカルボン酸混合物を、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、1,4−ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール等のアルコールでエステル化して得
られるエステル混合物が挙げられる。更に、炭素数6〜
22の飽和又は不飽和脂肪酸から構成されるモノグリセ
リド、ジグリセリド、トリグリセリド等の油脂や、炭素
数が1以上でかつエステル基を1以上含む飽和又は不飽
和のカルボン酸エステルが挙げられる(この場合、エス
テル基のアルコキシ成分は特に制限されないが、グリセ
リンを除く)。このカルボン酸エステルとしては、例え
ば、カプロン酸エステル、ラウリン酸エステル、ウンデ
セン酸エステル、パルミチン酸エステル、ステアリン酸
エステル、オレイン酸エステル、マレイン酸エステル、
アジピン酸エステル等が挙げられる。
【0025】エステルやカルボン酸などの水素化反応
は、例えば、固定床、懸濁床、あるいは移動床の反応器
を用いて、液相、不均一系の接触反応により公知のよう
に行われる。
【0026】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例1 〔水素化反応用触媒の製造〕硝酸銅〔Cu(NO3 2
・2H2 O〕12.33gと硝酸亜鉛〔Zn(NO 3
2 ・6H2 O〕7.44gを300mlの蒸留水に溶解
した後、水浴上で70℃に加熱攪拌しながら、この溶液
にアルミナゾル62.5g(Al2 3 換算:20重量
%)を5〜10分間で徐々に加えた。引き続き、4時間
攪拌を続け、得られたスラリー(Cu成分、Al成分及
びZn成分を含有する溶液)をステンレス製バットに移
して送風乾燥器にて70℃で乾固させ、更に空気中15
0℃で5時間乾燥した(第1操作)。
【0027】次いで、この乾固物を、空気中、350℃
で2時間、更に500℃で2時間熱処理して放冷した
(第2操作)。得られた固形物は38.5%の重量減が
認められ、XRD、FT−IRからスピネルを形成して
いることが確認された。この固形物の微粉末に、硝酸リ
チウム〔LiNO3 〕3.44g及び硝酸亜鉛〔Zn
(NO3 2 ・6H2 O〕7.44gを含有する溶液を
添加して、Li成分及びZn成分を含浸させた後、これ
を乾固した。乾固した固形物は350℃で熱処理し、次
いで徐々に昇温しながら700〜900℃で5時間で焼
成した(第3操作)。得られた焼成物(触媒前駆体)は
XRDよりリチウムアルミネート(LiAl 5 8 )と
亜鉛アルミネート(ZnAl2 4 )を含むスピネルで
あって、組成がCu:Zn:Li:Al(原子比)=
1:1:1:5、比表面積が106m2/g、平均細孔
径が164Åであり、TEMより20〜50ÅのCuO
とZnOを含む金属粒子がスピネル上に高分散している
ものであった。なお、XPSより、焼成物表面の金属
(Cu及びZn)は内部に比べて2.5倍以上であっ
た。
【0028】〔水素化反応〕シクロヘキサンの液相空気
酸化反応液を水抽出処理した後、その水相を濃縮してメ
チルエチルケトンで抽出処理し、その有機相を濃縮して
得られたカルボン酸混合物を1,6−ヘキサンジオール
でエステル化したエステル化物300gと前記の焼成物
(触媒前駆体)2gを500ml容のSUS製オートク
レーブに仕込み、水素ガスを25℃で180kg/cm
2 Gまで圧入した後、攪拌しながら250℃まで加温し
た。次いで、水素ガスを補充しながら、反応温度250
℃、水素圧250kg/cm2 Gの定圧で5時間水素化
反応を行った。なお、エステル化物は特開平7−233
108号記載の方法に準じて調製したものを使用した。
反応終了後、10μmのメンブレンフィルターを備えた
加圧濾過器に、55℃に保持された反応液を全量入れて
窒素ガスで1kg/cm2 Gに加圧しながら濾過を行っ
た。濾液をガスクロマトグラフィーにより分析したとこ
ろ、1,6−ヘキサンジオールが55.1重量%、1,
5−ペンタンジオールが9.5重量%含まれていた。
【0029】比較例1 〔水素化反応用触媒の製造〕第3操作で、硝酸リチウム
及び硝酸亜鉛を含有する溶液を固形物に添加して、Li
成分及びZn成分を含浸させる操作を行うことなく、第
1操作で、硝酸銅、硝酸亜鉛及び硝酸リチウムを含有す
る溶液を予め調製したほかは、実施例1と同様に、この
溶液にアルミナゾルを加えて乾固させた後、第2操作及
び第3操作を行った。得られた焼成物(触媒前駆体)は
XRDより亜鉛アルミネート(ZnAl2 4 )と銅ア
ルミネート(CuAl2 4 )のスピネルであって、組
成がCu:Zn:Li:Al(原子比)=1:1:1:
5、比表面積が89m2 /g、平均細孔径が188Åで
あり、TEMより30〜80ÅのCuOとZnOを含む
金属の粒子がスピネル上に分散しているものであった
が、分散度は実施例1におけるよりも低かった。即ち、
XPSより、焼成物表面の金属(Cu及びZn)は内部
に比べて1.5倍程度であった。
【0030】〔水素化反応〕上記の焼成物(触媒前駆
体)2gを使用したほかは、実施例1と同様に水素化反
応を行った。その結果、得られた濾液には、1,6−ヘ
キサンジオールが50.1重量%、1,5−ペンタンジ
オールが10.5重量%含まれていた。触媒活性は実施
例1におけるよりも低かった。
【0031】実施例2 〔水素化反応用触媒の製造〕硝酸銅〔Cu(NO3 2
・2H2 O〕12.33gと硝酸リチウム〔LiN
3 〕1.72gを300mlの蒸留水に溶解した後、
水浴上で70℃に加熱攪拌しながら、この溶液にアルミ
ナゾル43.7g(Al2 3 換算:20重量%)を5
〜10分間で徐々に加えた。引き続き、4時間攪拌を続
けてゲル化を促進した。得られたゲルをステンレス製バ
ットに移して送風乾燥器にて70℃で乾固させ、更に空
気中150℃で5時間乾燥した(第1操作)。
【0032】次いで、この乾固物を、空気中、350℃
で2時間、更に500℃で2時間熱処理して放冷した
(第2操作)。得られた固形物は35.6%の重量減が
認められ、XRD、FT−IRよりスピネルを形成して
いることが確認された。この固形物の微粉末に、硝酸亜
鉛〔Zn(NO3 2 ・6H2 O〕14.8gを含有す
る溶液を添加し、充分に混練してZn成分を含浸させた
後、これを乾固した。乾固した固形物は350℃で熱処
理し、次いで徐々に昇温しながら800℃で5時間で焼
成した(第3操作)。得られた焼成物(触媒前駆体)は
XRDより亜鉛アルミネート(ZnAl2 4 )から成
るスピネルであって、組成がCu:Zn:Li:Al
(原子比)=2:2:1:7、比表面積が85.5m2
/g、平均細孔径が184Åであり、TEMより20〜
50ÅのCuOとZnOを含む金属の粒子がスピネル上
に高分散しているものであった。なお、XPSより、焼
成物表面の金属(Cu及びZn)は内部に比べて2.7
倍以上であった。
【0033】〔水素化反応〕上記の焼成物(触媒前駆
体)2gを使用したほかは、実施例1と同様に水素化反
応を行った。その結果、得られた濾液には、1,6−ヘ
キサンジオールが56.8重量%、1,5−ペンタンジ
オールが8.9重量%含まれていた。触媒活性は実施例
1と同じく高かった。
【0034】比較例2 〔水素化反応用触媒の製造〕第3操作で、硝酸亜鉛を含
有する溶液を固形物に添加してZn成分を含浸させる操
作を行うことなく、第1操作で、硝酸銅、硝酸亜鉛及び
硝酸リチウムを含有する溶液を予め調製したほかは、実
施例2と同様に、この溶液にアルミナゾルを加えて乾固
させた後、第2操作及び第3操作を行った。得られた焼
成物(触媒前駆体)はXRDより亜鉛アルミネート(Z
nAl2 4 )から成るスピネルであって、組成がC
u:Zn:Li:Al(原子比)=2:2:1:7、比
表面積が65.2m2 /g、平均細孔径が205Åであ
り、TEMより30〜50ÅのCuOとZnOを含む金
属の粒子がスピネル上に分散しているものであったが、
分散度は実施例1におけるよりも低かった。即ち、XP
Sより、焼成物表面の金属(Cu及びZn)は内部に比
べて1.4倍程度であった。
【0035】〔水素化反応〕上記の焼成物(触媒前駆
体)2gを使用したほかは、実施例1と同様に水素化反
応を行った。その結果、得られた濾液には、1,6−ヘ
キサンジオールが49.3重量%、1,5−ペンタンジ
オールが11.5重量%含まれていた。触媒活性は実施
例1におけるよりも低かった。
【0036】比較例3 〔水素化反応用触媒の製造〕14.5重量%炭酸アンモ
ニウム水溶液250mlを80〜85℃に保ち、この溶
液に、硝酸銅38.17g及び硝酸亜鉛37.18gを
水250mlに溶解した液を、攪拌下、pHが6.5に
維持されるように30分間で滴下した。引き続き、その
溶液を攪拌しながら放冷した後、生成した沈殿を濾過し
て洗浄し、空気中120℃で乾燥した。次いで、乾燥物
を篩分けし、70メッシュの篩を通した乾燥物を空気中
450℃で1時間焼成した。
【0037】〔水素化反応〕上記の焼成物(触媒前駆
体)2gを使用したほかは、実施例1と同様に水素化反
応を行った。その結果、得られた濾液には、1,6−ヘ
キサンジオールが45.4重量%、1,5−ペンタンジ
オールが10.1重量%含まれていた。触媒活性は実施
例1におけるよりも低かった。
【0038】
【発明の効果】本発明により、エステルやカルボン酸な
どの水素化反応において、Ni、Cu、Znなどの金属
が高分散された高活性の水素化反応用触媒を提供するこ
とができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cu又はNiが、リチウムアルミネート
    スピネル及び/又は亜鉛アルミネートスピネルに担持さ
    れている水素化反応用触媒。
  2. 【請求項2】 Cu又はNiと共にZnが担持されてい
    る請求項1記載の水素化反応用触媒。
  3. 【請求項3】 リチウムアルミネートスピネル及び/又
    は亜鉛アルミネートスピネルの表面に存在する金属(C
    u又はNi、及び場合によりZnも含む)の粒子径が1
    0〜80Åであって、スピネル表面に存在する該金属が
    スピネル内部に存在する該金属の1.7倍以上である請
    求項1又は2記載の水素化反応用触媒。
  4. 【請求項4】 Ni:Al(原子比)が0.05:1〜
    0.5:1、Cu:Al(原子比)が0.05:1〜
    0.5:1、Li:Al(原子比)が1:5〜1:2、
    Zn:Al(原子比)が1:5〜1:2である請求項1
    又は2記載の水素化反応用触媒。
  5. 【請求項5】 リチウムアルミネートスピネル及び/又
    は亜鉛アルミネートスピネルの比表面積が5〜200m
    2 /g、平均細孔径が80〜300Åである請求項1又
    は2記載の水素化反応用触媒。
  6. 【請求項6】 (1)Cu成分又はNi成分、及びAl
    成分を含有する溶液を乾固し、(2)その乾固物を30
    0〜550℃で熱処理し、(3)得られた固形物にLi
    成分及び/又はZn成分を担持させて600〜900℃
    で焼成し、(4)その焼成物を還元処理することを特徴
    とする請求項1又は2記載の水素化反応用触媒の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 Cu成分又はNi成分、及びAl成分と
    共に、Zn成分及び/又はLi成分を含有する溶液を乾
    固することを特徴とする請求項6記載の水素化反応用触
    媒の製造方法。
JP00656298A 1998-01-16 1998-01-16 水素化反応用触媒及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3799791B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00656298A JP3799791B2 (ja) 1998-01-16 1998-01-16 水素化反応用触媒及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00656298A JP3799791B2 (ja) 1998-01-16 1998-01-16 水素化反応用触媒及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11197505A true JPH11197505A (ja) 1999-07-27
JP3799791B2 JP3799791B2 (ja) 2006-07-19

Family

ID=11641781

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00656298A Expired - Fee Related JP3799791B2 (ja) 1998-01-16 1998-01-16 水素化反応用触媒及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3799791B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113750950A (zh) * 2020-06-05 2021-12-07 中国石油化工股份有限公司 一种脱除羰基金属化合物的净化剂及其制备方法和应用

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113750950A (zh) * 2020-06-05 2021-12-07 中国石油化工股份有限公司 一种脱除羰基金属化合物的净化剂及其制备方法和应用
CN113750950B (zh) * 2020-06-05 2024-03-26 中国石油化工股份有限公司 一种脱除羰基金属化合物的净化剂及其制备方法和应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP3799791B2 (ja) 2006-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6772287B2 (ja) 2,5−フランジカルボン酸製造用触媒、およびその触媒を用いた2,5−フランジカルボン酸の製造方法
CN108295848B (zh) 一种高分散纳米催化剂的制备方法
JP4674921B2 (ja) カルボン酸エステル製造用触媒、その製造方法、並びにカルボン酸エステルの製造方法
CN107199047B (zh) 一种分散于sba-15孔道内的镍基甲烷化催化剂及其制备和应用
DE3120780A1 (de) Dieselabgaskatalysator
JP5335505B2 (ja) 貴金属担持物及びそれを触媒として用いるカルボン酸エステルの製造方法
CN111330586A (zh) 新型乙炔化催化剂以及其制造方法
CN109999871B (zh) 一种La2O2CO3纳米三角片负载Pd催化剂的制备方法及其应用
JP2011502758A5 (ja)
CN113083365B (zh) 一种高加氢选择性Pt基合金/MOFs催化剂的制备方法及应用
JPH03186349A (ja) 水素化触媒、該触媒の製造方法及び使用方法
JP5336235B2 (ja) 貴金属担持物及びそれを触媒として用いるカルボン酸エステルの製造方法
CN114829004B (zh) 一种制备Ni-X基氧化物催化剂的方法及其在转移加氢中的应用
JPS6263533A (ja) カルボン酸エステルの水素化によるアルコ−ルの製造方法
CN112973707A (zh) 一种NiSn/C核壳形复合纳米催化剂及其制备方法和应用
DE2745456A1 (de) Verfahren zur hydrodealkylierung von aromatischen alkylkohlenwasserstoffen in anwesenheit eines katalysators auf einem aluminattraeger
JP4715107B2 (ja) 燃料電池用触媒、および白金−イリジウム合金粒子の製造方法
WO2020001840A1 (en) Catalyst for base-free aerobic oxidation of glucose to glucaric acid; said process and said catalyst's preparation
CN101983765B (zh) 一种助剂改性的二氧化碳催化加氢制甲醇的催化剂及制备方法
EP3110549B1 (en) Methods of preparing metal / metal oxide materials from nanostructured substrates and uses thereof
CN101371986A (zh) 一种高比表面积Cu-Cr金属氧化物的制备方法及应用
JP2007518557A (ja) Cu金属および少なくとも1つの第2の金属の非クロム含有触媒
CN106861689B (zh) 一种Pd基催化剂及其制备和应用
Gao et al. Highly efficient hydrogenation of biomass oxygenates to alcohol products on MOF composite catalysts
JPH11197505A (ja) 水素化反応用触媒及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050719

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050914

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060417

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090512

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100512

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110512

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140512

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees