JPH11197119A - 放射体温計 - Google Patents

放射体温計

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JPH11197119A
JPH11197119A JP10003003A JP300398A JPH11197119A JP H11197119 A JPH11197119 A JP H11197119A JP 10003003 A JP10003003 A JP 10003003A JP 300398 A JP300398 A JP 300398A JP H11197119 A JPH11197119 A JP H11197119A
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JP
Japan
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light
probe
collecting element
optical axis
infrared
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Application number
JP10003003A
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English (en)
Inventor
Hirohisa Imai
博久 今井
Kazunari Nishii
一成 西井
Yasuyuki Kanazawa
靖之 金澤
Makoto Shibuya
誠 澁谷
Koji Yoshimoto
弘次 吉本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Priority to EP98933941A priority patent/EP0937971A4/en
Priority to US09/269,530 priority patent/US6371925B1/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は非接触で鼓膜及びその近傍の温度を
測定する放射体温計に関し、プローブの温度変動や衛生
カバーの赤外線透過率のばらつきにより温度精度の悪化
を防止することと、収納を容易にする。 【解決手段】 本体6に収納された受光部10は鼓膜お
よびその近傍から発せられプローブ1の赤外線通過部5
を通過した赤外線のみを受光する構成とし、またプロー
ブ1は内部を空洞状態にして本体6に着脱自在に連結す
る構成としているので、プローブ1の温度変動による温
度精度の悪化を防止でき、またプローブ1をはずせば突
出部分がなく収納が容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生体の体温を耳孔内
から発せられる赤外線量を検知することにより測定する
放射体温計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より体温計として、耳孔内から発せ
られる赤外線量を検知して体温換算し表示する放射体温
計があり、これらは水銀や熱電対を利用した接触型のも
のに対して短時間で測定可能であるという特徴がある。
【0003】その一般的な例として特開平6−165号
公報に示されるものを図8により説明する。図8に示す
ように放射体温計は、プローブ1と、プローブ1内を長
さ方向に走る導光管2と、導光管2内を伝搬した赤外線
の放射強度を電気信号に変換する光電変換器(赤外受光
素子)3と、変換された電気信号から温度を測定する測
定回路(温度換算手段)4を備える。
【0004】このプローブ1を外耳道に挿入すること
で、光電変換器3が鼓膜およびその近傍から発せられる
赤外線を受光し、受光した赤外線量に相関を持った電気
信号を出力し、測定回路4がその電気信号から鼓膜およ
びその近傍の温度を換算するというものである。
【0005】一般に光電変換器3はあらゆる方向から入
射する赤外線量の総量に相関を持った電気的信号を出力
するものであり、導光管2は少なくともその内壁を金属
で構成、またはメッキ処理を施すなどして反射率を高く
している。このような構成で鼓膜およびその近傍から発
せられる赤外線は直接または導光管2内壁で多重反射し
て光電変換器3に至る。またプローブ1の内壁等から発
せられる不要な赤外線は光電変換器3には至らない。
【0006】しかし、導光管2内壁を完全反射体(反射
率=1)にすることは困難であり、多重反射で入射する
光は反射率のn乗による反射ロスを生じる。また1回反
射のような浅い角度での反射は一般に垂直光より反射率
が低くなり、やはり反射ロスが生じる。これら反射ロス
に相当する部分は導光管2から発せられる赤外線輻射が
光電変換器3に入射することになり、プローブ1を外耳
道に挿入したときに導光管2の温度変動があれば光電変
換器3はその影響を受けて正確な温度検出ができなくな
る。
【0007】上記従来例においてはこの課題解決のため
にプローブ1の先端部を基幹部より細くして外耳道との
接触を低減して導光管2の温度変動を低減している。ま
た特開平5−45229号公報に示される例においては
プローブ表面を断熱材、内部を高熱伝導性材料で構成し
て、外耳道からの熱の影響を受けにくくするとともに受
けた熱は素早く赤外受光素子に熱伝導させて影響をキャ
ンセルする工夫をしている。また特開平8−12661
5号公報に示される例においてはプローブ着脱自在と
し、測定ごとにプローブを交換してプローブに貯まる熱
の影響を除去するよう工夫している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、外耳道
から導光管に伝わる熱の影響を排除して正確に鼓膜およ
びその近傍の温度を測定するには、上記いずれの方法も
完全ではなく、導光管の温度変動の影響を受け、体温測
定の正確さを欠くという課題がある。特に短時間の間隔
で繰り返し測定したときに、徐々に導光管が温度変化し
その影響を受けて、同一被験者であっても測定温度が徐
々に変化していくという課題がある。
【0009】また病院や学校のように被験者が不特定多
数の場合、衛生管理の面からプローブに衛生カバーを装
着して外耳道に挿入し、被験者が変わるごとに衛生カバ
ーを交換するのが一般的である。この衛生カバーはプロ
ーブ先端に当接する部分を膜で閉じなければならない。
それは導光管先端部がプローブ先端部まで延びているた
めで、導光管に汚れを付着させないためには先端に膜を
設ける必要がある。仮にプローブに衛生カバーの役割を
兼ねさせ、被験者が変わるごとにプローブを交換するな
らプローブの先端を赤外線透過材の膜で閉じる必要があ
る。
【0010】いずれにしても衛生上の問題でプローブ先
端に設けた膜を透過した赤外線量を測定することにな
る。ここで赤外線が膜を透過する際には吸収または反射
する成分があり、完全に透過させることは困難である。
この膜による赤外線の透過率は膜の厚み等によりばらつ
くものであり、特定の膜を付けた状態で調整しても、膜
を交換したときに透過率のばらつきによる温度誤差が発
生するという課題がある。更に一般にプローブは本体に
突出して取り付けているものであり、このプローブ部分
が収納時の邪魔になり収納面積が大きくなってしまうと
いう課題がある。前述した特開平8−126615号公
報に示すプローブ着脱自在の例であっても、プローブを
はずしても導光管が突出していて収納面積を小さくする
ことはできない。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、鼓膜およびその近傍から発せられる赤外線
を受光する受光部と、前記受光部を収納する本体と、耳
孔に挿入し先端に前記赤外線を通過する赤外線通過部を
備えたプローブと、前記受光部の受光信号に基づき前記
鼓膜およびその近傍の温度を換算する温度換算手段を有
し、前記受光部は前記赤外線通過部を通過した赤外光の
みを受光し、前記プローブは内部を空洞状態にして前記
本体に連結し着脱自在の構成とした。
【0012】上記発明によれば、本体に収納された受光
部は鼓膜およびその近傍から発せられプローブの赤外線
通過部を通過した赤外線のみを受光し、温度換算手段は
受光部の受光信号に基づき温度換算を行う。またプロー
ブは内部に導光管がなく空洞状態にして本体に着脱自在
に連結しているので、導光管の温度変動による温度精度
の悪化がなく、プローブ交換により衛生上の問題がな
く、かつプローブをはずせば突出部分がなく収納が容易
になる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1にかかる放射体
温計は、鼓膜およびその近傍から発せられる赤外線を受
光する受光部と、前記受光部を収納する本体と、耳孔に
挿入し先端に前記赤外線を通過する赤外線通過部を備え
たプローブと、前記受光部の受光信号に基づき前記鼓膜
およびその近傍の温度を換算する温度換算手段を有し、
前記受光部は前記赤外線通過部を通過した赤外光のみを
受光し、前記プローブは内部を空洞状態にして前記本体
に連結し着脱自在の構成としたものである。
【0014】そして、本体に収納された受光部は鼓膜お
よびその近傍から発せられプローブの赤外線通過部を通
過した赤外線のみを受光し、温度換算手段は受光部の受
光信号に基づき温度換算を行う。またプローブは内部に
導光管がなく空洞状態にして本体に着脱自在に連結して
いるので、導光管の温度変動による温度精度の悪化がな
く、プローブ交換により衛生上の問題がなくかつプロー
ブをはずせば突出部分がなく収納が容易になる。
【0015】また本発明の請求項2にかかる放射体温計
は、赤外線通過部は開口している構成としたものであ
る。
【0016】そして赤外線通過部は開口しているので、
赤外線通過部の材料の赤外線透過率のばらつきによる温
度誤差要因が無くなり、測定温度精度を向上できる。
【0017】また本発明の請求項3にかかる放射体温計
は、本体には非計測時にプローブを収納する収納部を有
する構成としたものである。
【0018】そして、非計測時には収納部にプローブが
収納されるので、本体は収納しやすい形状になり、かつ
はずしたプローブを紛失する可能性は少なくなる。
【0019】また本発明の請求項4にかかる放射体温計
は、受光部は少なくとも赤外線通過部を通過した赤外線
を集光する集光素子と、前記集光素子で集光された赤外
線を受光する赤外受光素子を有し、前記赤外受光素子を
前記集光素子の焦点位置から後方に離して設置すること
により、受光領域を制限した構成としたものである。
【0020】そして、赤外受光素子には集光素子で集光
された赤外線が入射し、また赤外受光素子を集光素子の
焦点位置から後方に離して設置することで、プローブ内
壁から集光素子に入射する赤外線を赤外受光素子以外の
位置へ進行させることができ、受光領域を制限すること
ができる。その結果、鼓膜およびその近傍から発せられ
プローブの赤外線通過部を通過した放射光のみをスポッ
ト的に検出することが可能となる。
【0021】また本発明の請求項5にかかる放射体温計
は、赤外受光素子を、集光素子の縁から光軸に対して前
記集光素子の縁と同じ側のプローブの内壁に接するよう
に引いた直線が前記プローブの先端の面と交叉する仮想
先端点から光軸に対して前記仮想先端点と同じ側の集光
素子の縁を通過して前記集光素子による前記仮想先端点
の像点へ到達する光路と光軸との交点よりも前記集光素
子から遠く且つ前記集光素子による前記仮想先端点の像
点よりも前記集光素子に近い領域に設置する構成とした
ものである。
【0022】そして、赤外受光素子には集光素子で集光
された赤外線が入射し、また赤外受光素子は仮想先端点
と同じ側の集光素子の縁を通過して集光素子による仮想
先端点の像点へ到達する光路と光軸との交点よりも集光
素子から遠く且つ集光素子による仮想先端点の像点より
も集光素子に近い領域に設置することで、プローブ内壁
から集光素子に入射する赤外線を赤外受光素子以外の位
置へ進行させることができ、受光領域を制限することが
できる。その結果、鼓膜およびその近傍から発せられプ
ローブの赤外線通過部を通過した放射光のみをスポット
的に検出することが可能となる。
【0023】また本発明の請求項6にかかる放射体温計
は、赤外受光素子を、集光素子の縁から光軸に対して前
記集光素子の縁と同じ側のプローブの内壁に接するよう
に引いた直線が前記プローブの先端の面と交叉する仮想
先端点から光軸に対して前記仮想先端点と同じ側の集光
素子の縁を通過して前記集光素子による前記仮想先端点
の像点へ到達する光路と光軸との交点と、前記集光素子
による前記仮想先端点の2つの像点とで形成される、前
記集光素子の子午面内の三角形内に設置する構成とした
ものである。
【0024】そして、赤外受光素子には集光素子で集光
された赤外線が入射し、また赤外受光素子は仮想先端点
と同じ側の集光素子の縁を通過して集光素子による仮想
先端点の像点へ到達する光路と光軸との交点と、集光素
子による仮想先端点の2つの像点とで形成される、集光
素子の子午面内の三角形内に設置することで、プローブ
内壁から集光素子に入射する赤外線を赤外受光素子以外
の位置へ進行させることができ、受光領域を制限するこ
とができる。その結果、鼓膜およびその近傍から発せら
れプローブの赤外線通過部を通過した放射光のみをスポ
ット的に検出することが可能となる。
【0025】また本発明の請求項7にかかる放射体温計
は、赤外受光素子を、集光素子の縁から光軸に対して前
記集光素子の縁と同じ側のプローブの内壁に接するよう
に引いた直線が前記プローブの先端の面と交叉する仮想
先端点の集光素子による像点よりも前記集光素子から遠
い領域に設置する構成としたものである。
【0026】そして、赤外受光素子には集光素子で集光
された赤外線が入射し、また赤外受光素子は集光素子の
縁と同じ側のプローブの内壁に接するように引いた直線
が前記プローブの先端の面と交叉する仮想先端点の集光
素子による像点よりも前記集光素子から遠い領域に設置
することで、プローブ内壁から集光素子に入射する赤外
線を赤外受光素子以外の位置へ進行させることができ、
受光領域を制限することができる。その結果、鼓膜およ
びその近傍から発せられプローブの赤外線通過部を通過
した放射光のみをスポット的に検出することが可能とな
る。
【0027】また本発明の請求項8にかかる放射体温計
は、赤外受光素子を、集光素子の縁から光軸に対して前
記集光素子の縁と同じ側のプローブの内壁に接するよう
に引いた直線が前記プローブの先端の面と交叉する仮想
先端点から光軸を挟んで前記仮想先端点と反対側の前記
集光素子の縁を通過して前記集光素子による前記仮想先
端点の像点へ到達する前記集光素子の子午面内の2つの
光路で挟まれた領域に設置する構成としたものである。
【0028】そして、赤外受光素子には集光素子で集光
された赤外線が入射し、また赤外受光素子には集光素子
の縁と同じ側のプローブの内壁に接するように引いた直
線が前記プローブの先端の面と交叉する仮想先端点から
光軸を挟んで前記仮想先端点と反対側の前記集光素子の
縁を通過して前記集光素子による前記仮想先端点の像点
へ到達する前記集光素子の子午面内の2つの光路で挟ま
れた領域に設置することで、プローブ内壁から集光素子
に入射する赤外線を赤外受光素子以外の位置へ進行させ
ることができ、受光領域を制限することができる。その
結果、鼓膜およびその近傍から発せられプローブの赤外
線通過部を通過した放射光のみをスポット的に検出する
ことが可能となる。
【0029】また本発明の請求項9にかかる放射体温計
は、赤外受光素子を、集光素子の焦点距離fと、前記赤
外受光素子の半径rSと、前記集光素子の縁から光軸に
対して前記集光素子の縁と同じ側のプローブの内壁に接
するように引いた直線が前記プローブ先端の面と交叉す
る仮想先端点と光軸との距離rαと、前記仮想先端と前
記集光素子との距離Lαと、前記集光素子の半径r3を
用いて、
【0030】
【数3】
【0031】で与えられるL3だけ前記集光素子の焦点
よりも集光素子から遠くに設置する構成としたものであ
る。
【0032】そして、赤外受光素子には集光素子で集光
された赤外線が入射し、また赤外受光素子は集光素子の
焦点距離fと、赤外受光素子の半径rSと、仮想先端点
と光軸との距離rαと、仮想先端点と集光素子との距離
Lαと、集光素子の半径r3を用いて、前記の式で与え
られるL3だけ集光素子の焦点よりも集光素子から遠く
に設置することで、プローブ内壁から集光素子に入射す
る赤外線を赤外受光素子以外の位置へ進行させることが
でき、受光領域を制限することができる。その結果、鼓
膜およびその近傍から発せられプローブの赤外線通過部
を通過した放射光のみをスポット的に検出することが可
能となる。
【0033】また本発明の請求項10にかかる放射体温
計は、赤外受光素子を、集光素子の焦点距離fと、前記
赤外受光素子の半径rSと、前記集光素子の縁から光軸
に対して前記集光素子の縁と同じ側の前記プローブの内
壁に接するように引いた直線が前記プローブの先端の面
と交叉する仮想先端点と光軸との距離rαと、前記仮想
先端点と前記集光素子との距離Lαと、前記集光素子の
半径r3を用いて、
【0034】
【数4】
【0035】で表されるL3だけ前記集光素子の焦点よ
りも集光素子から遠くに設置する構成としたものであ
る。
【0036】そして、赤外受光素子には集光素子で集光
された赤外線が入射し、また赤外受光素子は集光素子の
焦点距離fと、赤外受光素子の半径rSと、仮想先端点
と光軸との距離rαと、仮想先端点と前記集光素子との
距離Lαと、集光素子の半径r3を用いて、前記の式で
表されるL3だけ前記集光素子の焦点よりも集光素子か
ら遠くに設置することで、プローブ内壁から集光素子に
入射する赤外線を赤外受光素子以外の位置へ進行させる
ことができ、受光領域を制限することができる。その結
果、鼓膜およびその近傍から発せられプローブの赤外線
通過部を通過した放射光のみをスポット的に検出するこ
とが可能となる。
【0037】また本発明の請求項11にかかる放射体温
計は、集光素子は屈折レンズで構成したものである。
【0038】そして屈折レンズにより、赤外受光素子に
は集光された赤外線が入射する。また本発明の請求項1
2にかかる放射体温計は、集光素子は透過型回折レンズ
で構成したものである。
【0039】そして透過型回折レンズにより、赤外受光
素子には集光された赤外線が入射する。
【0040】また本発明の請求項13にかかる放射体温
計は、集光素子は集光ミラーで構成したものである。
【0041】そして集光ミラーにより、赤外受光素子に
は集光された赤外線が入射する。また本発明の請求項1
4にかかる放射体温計は、集光素子は反射型回折で構成
したものである。
【0042】そして反射型回折レンズにより、赤外受光
素子には集光された赤外線が入射する。
【0043】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の第1の実施例を
図1〜図2を参照しながら説明する。図1は本発明の放
射体温計の構成図である。図2は受光部およびプローブ
の構成図である。図1において1はプローブで体温測定
に際して外耳道に挿入する部分であり、鼓膜に向かう側
の先端方向に細くした形状で、先端は開口している赤外
線通過部5を有し、反対側の端部には本体6と着脱可能
なように突起部7を備えている。そしてプローブ1を本
体6に取り付ける時は、押し圧により突起部7が内側に
歪んで本体6に取り付けられる。はずすときはプローブ
1を指で押さえることで、同様に突起部7を内側に歪ま
せてはずす。本体6には収納部8があり、体温測定をし
ないときはプローブ1をはずして収納部8に収納する。
収納部8は蓋9を備え、収納時に開閉する。被測定時に
プローブをはずすことで本体そのものの形状となり、収
納しやすい形状となる。またはずしたプローブは収納部
で保管するので紛失する可能性は少ない。
【0044】10は受光部でプローブ1の赤外線通過部
5を通過した赤外線のみを受光し、その赤外線量に応じ
た電気信号を出力する。4は温度換算手段で受光部10
から入力する信号に基づいて温度換算する。ここで換算
される温度は赤外線の照射源であり、鼓膜およびその近
傍の温度に相当する。温度換算手段4で換算された温度
は表示手段(図示せず)で表示する。
【0045】ここで、受光部10はプローブ1の赤外線
通過部5を通過した赤外線のみを受光するのでプローブ
1の温度変動の影響を受けることはなく、また導光管も
必要ない。従ってプローブ1の内部は導光管のない空洞
状態にすることができる。
【0046】またプローブ1が着脱自在であるので、不
特定多数の被験者の体温を測定するときにはプローブ1
を都度交換すれば衛生面で問題なく、導光管を持たない
のでプローブ1の先端部分は赤外線通過部5は開口して
いてもよく、膜で覆うようなことはないので、膜の赤外
線透過率のばらつきによる温度誤差はない。
【0047】なお、赤外線通過部5は開口のみでなく、
開口に赤外線が通過する膜を設けてもよい。この場合に
は膜による赤外線透過率のばらつきの要因は残るが、導
光管がないので導光管による温度変動要因はなく、また
プローブ1を外したときには収納しやすい形状になる効
果はある。また外したプローブ1は収納部に収納すれば
紛失することはない。
【0048】受光部10の構成を図2により説明する。
図2において、11は集光素子である屈折レンズ、3は
赤外受光素子、12は筐体である。A、A’は屈折レン
ズ11の縁からこの縁と同じ側のプローブ1の内壁に接
するように引いた直線とプローブ1の先端の面との交点
で、図2のように直線的なプローブであればプローブ1
の先端内壁に位置する点である。Bはプローブ1の内壁
における点、即ち受光したくない領域の点、Fは屈折レ
ンズ11の焦点、FAは屈折レンズ11によるAの像
点、FA’は屈折レンズ11によるA’の像点、FBは
屈折レンズ11によるBの像点、K1AはAから光軸に
対して同じ側の屈折レンズ11の縁を通過してFAへ進
行する光(マージナル光線)の光路、K2AはAから光
軸と平行に進んで焦点Fを通過してFAに到達する光の
光路、K3AはAから屈折レンズ11の中心を通過して
FAに到達する光の光路、K4AはAから光軸を挟んで
反対側の屈折レンズ11の縁を通過してFAに到達する
光(マージナル光線)の光路である。また同様にK1
A’はA’から光軸に対して同じ側の屈折レンズ11の
縁を通過してFA’へ進行する光(マージナル光線)の
光路、K2A’はA’から光軸と平行に進んで焦点Fを
通過してFA’に到達する光の光路、K3A’はA’か
ら屈折レンズ11の中心を通過してFA’に到達する光
の光路、K4A’はA’から光軸を挟んで反対側の屈折
レンズ11の縁を通過してFA’に到達する光(マージ
ナル光線)の光路、K3BはBから屈折レンズ11の中
心を通過してFBに到達する光の光路、FXは光路K1
Aと光路K1A’の交点である。
【0049】プローブ1の赤外線通過部5を通過する赤
外線のみを赤外受光素子3で受光するような光学系を設
計する。
【0050】赤外受光素子3を筐体12に取り付け、屈
折レンズ11を通過しない赤外線を赤外受光素子3が受
光しないようにする。屈折レンズ11を通った赤外線の
み受光する構成にした上で以下の設計を行う。
【0051】Aから放射される光は光路K1A、K2
A、K3A、K4Aなどを通ってAの像点FAに到達す
る。幾何光学で周知の通り、Aの像点FAは光軸を挟ん
でAと反対側に形成される。図2中に示すように、光路
K2Aを通る光は、屈折レンズ11を通過してFで光軸
と交叉したのち光軸から離れながらFAに到達する。同
じように、光路K1Aを通る光は、屈折レンズ11を通
過して光軸と交叉したのち光軸から離れながらFAに到
達する。光路K3Aを通る光は、屈折レンズ11で光軸
と交叉したのち光軸から離れながらFAに到達する。光
路K4Aを通る光は、光軸と交叉して屈折レンズ11を
通過し、屈折レンズ11を通過してからは光軸と交叉せ
ずにFAに到達する。このように、光路K1Aと光軸が
交叉する点FXよりも屈折レンズ11から離れた位置か
つFAよりも屈折レンズ11に近い位置で、Aから放射
される光が通過しない領域が存在する。この領域は、F
XとFAとFA’が形成する三角形の内側となる。この
三角形の内側に赤外受光素子3を設置することで、A、
A’から放射される光を受光しない受光部が得られる。
【0052】受光したくないプローブ1内壁の領域中の
B点は、Aよりも光軸から遠いため、屈折レンズ11に
よるBの像点FBがFAより光軸から遠くなることは周
知の通りである。従って、FXとFAとFA’が形成す
る三角形の内側に赤外受光素子3を設置することによっ
てA、A’から放射される赤外線を受光しないようにす
れば、自動的にBからの赤外線も受光しない構成とな
る。
【0053】以上のように、FXとFAとFA’が形成
する三角形の内側に赤外受光素子3を設置することによ
って、光軸付近の受光したい領域、即ちプローブ1の赤
外線通過部5を通過した鼓膜およびその近傍から放射さ
れる赤外線のみを受光するような受光部が得られる。
【0054】(実施例2)次に本発明の第2の実施例を
図3を用いて説明する。図3は本発明の第2の実施例に
おける放射体温計の受光部およびプローブを示す構成図
である。図3において、11は屈折レンズ、3は赤外受
光素子、12は筐体である。A、A’は屈折レンズ11
の縁からプローブ1の内壁に接するように引いた直線と
プローブ1の先端の面との交点で、図3のように直線的
なプローブであればプローブ1の先端内壁に位置する点
である。Bはプローブ1の内壁における点、即ち受光し
たくない領域の点、Fは屈折レンズ11の焦点、FAは
屈折レンズ11によるAの像点、FA’は屈折レンズ1
1によるA’の像点、FBは屈折レンズ11によるBの
像点、K1AはAから光軸に対して同じ側の屈折レンズ
11の縁を通過してFAへ進行する光(マージナル光
線)の光路、K2AはAから光軸と平行に進んで焦点F
を通過してFAに到達する光の光路、K3AはAから屈
折レンズ11の中心を通過してFAに到達する光の光
路、K4AはAから光軸を挟んで反対側の屈折レンズ1
1の縁を通過してFAに到達する光(マージナル光線)
の光路、K1A’はA’から光軸に対して同じ側の屈折
レンズ11の縁を通過してFA’へ進行する光(マージ
ナル光線)の光路、K2A’はA’から光軸と平行に進
んで焦点Fを通過してFA’に到達する光の光路、K3
A’はA’から屈折レンズ11の中心を通過してFA’
に到達する光の光路、K4A’はA’から光軸を挟んで
反対側の屈折レンズ11の縁を通過してFA’に到達す
る光(マージナル光線)の光路、K3BはBから屈折レ
ンズ11の中心を通過してFBに到達する光の光路、K
4BはBから光軸を挟んで反対側の屈折レンズ11の縁
を通過してFBに到達する光(マージナル光線)の光
路、FXは光路K1Aと光路K1A’の交点、FYは光
路K4Aと光路K4A’の交点である。
【0055】プローブ1の赤外線通過部5を通過する赤
外線のみを赤外受光素子3で受光するような光学系を設
計する。
【0056】赤外受光素子3を筐体12に取り付け、屈
折レンズ11を通過しない赤外線を赤外受光素子3で受
光しないようにする。屈折レンズ11を通った赤外線の
み受光する構成にした上で以下の設計を行う。
【0057】Aから放射される光は光路K1A、K2
A、K3A、K4Aなどを通ってAの像点FAに到達す
る。幾何光学で周知の通り、Aの像点FAは光軸を挟ん
でAと反対側に形成される。図3中に示すように、光路
K2Aを通る光は、屈折レンズ11を通過してFで光軸
と交叉してFAに到達し光軸から離れていく。同じよう
に、光路K1Aを通る光は、屈折レンズ11を通過して
光軸と交叉してFAに到達し光軸から離れていく。光路
K3Aを通る光は、屈折レンズ11で光軸と交叉してF
Aに到達し光軸から離れていく。光路K4Aを通る光
は、光軸と交叉して屈折レンズ11を通過し、屈折レン
ズ11を通過してからは光軸と交叉せずにFAに到達
し、その後光軸に近づくかあるいは遠ざかっていく。こ
のように、Aの像点FAよりも屈折レンズから離れた位
置でAから放射される光が通過しない領域が存在する。
この領域は、FAよりも屈折レンズ11から遠い部分の
光路K4Aと、FA’よりも屈折レンズ11から遠い部
分の光路K4A’で挟まれた領域である。この領域に赤
外センサを設置することで、A、A’から放射される赤
外線を受光しない光学系が実現できる。
【0058】受光したくないプローブ1内壁の領域中の
B点は、Aよりも光軸から遠いため、屈折レンズ11に
よるBの像点FBがFAより光軸から遠くなることは周
知の通りである。従って、FAよりも屈折レンズ11か
ら遠い部分の光路K4Aと、FA’よりも屈折レンズ1
1から遠い部分の光路K4A’で挟まれた領域内に赤外
受光素子を設置することによってA、A’から放射され
る赤外線を受光しないようにすれば、自動的にBから放
射される赤外線も受光しない構成となる。
【0059】以上のように、FAよりも屈折レンズ11
から遠い部分の光路K4Aと、FA’よりも屈折レンズ
11から遠い部分の光路K4A’で挟まれた領域内に赤
外受光素子3を設置することによって、光軸付近の受光
したい領域、即ちプローブ1の赤外線通過部5を通過し
た鼓膜およびその近傍から放射される赤外線のみを受光
するような受光部が得られる。
【0060】(実施例3)次に本発明の第3の実施例を
図4を用いて説明する。図4は本発明の第3の実施例に
おける放射体温計の受光部およびプローブを示す構成図
である。ここでプローブ1は前記実施例と異なり、より
外耳道に挿入し易いようR付けの部分を持たせている。
図4において、11は屈折レンズ、3は赤外受光素子、
12は筐体である。α、α’は屈折レンズ11の縁から
この縁と光軸に対して同じ側のプローブ1内壁へ接する
直線がプローブ1の先端面と交わる仮想先端点、Fは屈
折レンズ11の焦点、Fα、Fα’はそれぞれ屈折レン
ズ11によるα、α’の像点、K1αはαから光軸に対
して同じ側の屈折レンズ11の縁を通過してFαへ進行
する光(マージナル光線)の光路、K2αはαから光軸
と平行に進んで焦点Fを通過してFαに到達する光の光
路、K3αはαから屈折レンズ11の中心を通過してF
αに到達する光の光路、K4αはαから光軸を挟んで反
対側の屈折レンズ11の縁を通過してFαに到達する光
(マージナル光線)の光路、K1α’はα’から光軸に
対して同じ側の屈折レンズ11の縁を通過してFα’へ
進行する光(マージナル光線)の光路、K2α’はα’
から光軸と平行に進んで焦点Fを通過してFα’に到達
する光の光路、K3α’はα’から屈折レンズ11の中
心を通過してFα’に到達する光の光路、K4α’は
α’から光軸を挟んで反対側の屈折レンズ11の縁を通
過してFα’に到達する光(マージナル光線)の光路、
FXは光路K1αと光軸との交点である。
【0061】プローブ1の赤外線通過部5を通過する赤
外線のみを赤外受光素子3で受光するような光学系を設
計する。
【0062】赤外受光素子3を筐体12に取り付け、屈
折レンズ11を通過する赤外線のみを赤外受光素子3で
受光するようにする。屈折レンズ11を通った赤外線の
み受光する構成にした上で以下の設計を行う。
【0063】鼓膜及びその近傍から発せられプローブ1
の赤外線通過部5を通過した赤外光のみを受光するため
には、プローブ1から放射される赤外光を受光しないよ
うにすればよい。そのため、受光したい領域と受光した
くない領域の境界に位置する点を仮想し、この点から、
光軸に対してこの仮想した境界に位置する点と同じ側の
屈折レンズ11の縁を通過する光(マージナル光線)の
光路よりも、光軸から遠くに位置するようにプローブ1
を設置すればよい。そこで、上記仮想の境界に位置する
点を、屈折レンズ11の縁からこの縁と光軸に対して同
じ側のプローブ1内壁へ接する直線がプローブ1の先端
面と交わる点α、α’として、FαとFα’とFXで形
成される三角形の内側に赤外受光素子3を設置する。こ
れにより、プローブ1をαと屈折レンズ11の間で光路
K1α、K1α’よりも光軸から遠くに位置させること
になるため、プローブ1からの光を受光しない光学系が
得られる。
【0064】上記について詳細を以下に述べる。αから
放射される光は光路K1α、K2α、K3α、K4αな
どを通ってαの像点Fαに到達する。幾何光学で周知の
通り、αの像点Fαは光軸を挟んでαと反対側に形成さ
れる。図4中に示すように、光路K2αを通る光は、屈
折レンズ11を通過してFで光軸と交叉したのち光軸か
ら離れながらFαに到達する。同じように、光路K1α
を通る光は、屈折レンズ11を通過して光軸と交叉した
のち光軸から離れながらFαに到達する。光路K3αを
通る光は、屈折レンズ11で光軸と交叉したのち光軸か
ら離れながらFαに到達する。光路K4αを通る光は、
光軸と交叉して屈折レンズ11を通過し、屈折レンズ1
1を通過してからは光軸と交叉せずにFαに到達する。
このように、光路K1αと光軸が交叉する点FXよりも
屈折レンズ11から離れた位置かつFαよりも屈折レン
ズ11に近い位置で、αから放射される光が通過しない
領域が存在する。同じように、α’についても、光路K
1α’と光軸が交叉する点よりも屈折レンズ11から離
れた位置かつFα’よりも屈折レンズ11に近い位置
で、α’から放射される光が通過しない領域が存在す
る。この、Fα、Fα’、FXで形成される三角形の内
側よりに赤外受光素子3を設置することで、α、α’か
ら放射される光を受光しない受光部が得られる。αと屈
折レンズ11の間の光路K1αより光軸から遠い部分か
らの光は、αと同じ面内で光軸からの距離がαより大き
い点からの光と置き換えられる。この点の屈折レンズ1
1による像点はFαよりも光軸から遠くなることは幾何
光学で周知の通りである。そのため、αからの光を受光
しないようにすれば、αよりも光軸から遠い点からの光
を受光せず、従ってプローブ1からの光を受光しない。
同様に、α’と屈折レンズ11の間の光路K1α’より
光軸から遠い部分からの光は、α’と同じ面内で光軸か
らの距離がα’より大きい点からの光と置き換えられ
る。この点の屈折レンズ11による像点はFα’よりも
光軸から遠くなることは幾何光学で周知の通りである。
そのため、α’からの光を受光しないようにすれば、
α’よりも光軸から遠い点からの光を受光せず、従って
プローブ1からの光を受光しない。このように、Fαと
Fα’とFXで形成される三角形の内側に赤外受光素子
3を設置することでα、α’から放射される赤外線を受
光しないようにすれば、自動的にプローブ1から放射さ
れる赤外線も受光しない構成となる。
【0065】以下、αからの光を受光しないような赤外
受光素子3の位置を求める。赤外受光素子3はFαより
も屈折レンズ11に近い。この時、次式が成り立つ。
【0066】LαF≧f+L3 (1) したがって、 L3≦LαF−f (2) ここでLαF屈折レンズ11の中心からαの像点Fαま
での距離、fは屈折レンズ11の中心から焦点Fまでの
距離、L3は焦点Fから赤外受光素子3までの距離であ
る。
【0067】図4に示すように、受光面は光路K1αと
光軸が交わる点FXとFαとの間であるので、αからF
αまでの各光路のうち受光面で赤外受光素子3に最も近
づくものはK1αである。したがって、αからの光を赤
外受光素子3で受光しないためには、次式を満たす必要
がある。
【0068】rαS1>rS (3) ここで、rαS1は光路K1αと赤外受光素子3の受光
面との交点FαS1から光軸までの距離、rSは赤外受
光素子3の半径である。また屈折レンズ11の半径をr
3、光軸から像点Fαまでの距離をrαFとしたとき、
幾何光学で周知の通りr3、rαF、rαS1、L3、
fは幾何関係として(式4)を満たす。
【0069】
【数5】
【0070】したがって、(式5)を満たす。
【0071】
【数6】
【0072】(式5)を(式3)へ代入することで(式
6)が得られる。
【0073】
【数7】
【0074】(式2)、(式6)式から、αから放射さ
れる光を赤外受光素子3で受光しないための条件は(式
7)となる。
【0075】
【数8】
【0076】さらにαから光軸までの距離をrα、プロ
ーブ1の先端から屈折レンズ11の中心までの距離をL
αとしたときに、幾何光学で周知の通り、rα、Lα、
rαF、LαFは幾何関係として(式8)を満たす。
【0077】
【数9】
【0078】したがって、(式9)を満たす。
【0079】
【数10】
【0080】(式9)を(式7)へ代入することによ
り、αから放射される光を赤外受光素子3で受光しない
ための条件は(式10)となる。
【0081】
【数11】
【0082】また、ガウスの公式から(式11)が成り
立つ。
【0083】
【数12】
【0084】したがって、(式12)が成り立つ。
【0085】
【数13】
【0086】(式12)を(式10)に代入することに
より、αから放射される光を赤外受光素子4で受光しな
いための条件は(式13)となる。
【0087】
【数14】
【0088】以上のように、プローブ1先端のαから放
射される光を赤外受光素子3で受光しないためには、
(式7)、或いは(式10)、或いは(式13)を満た
すよう光学系を設計する必要がある。(式7)、(式1
0)式、(式13)式で与えられるL3だけ、赤外受光
素子3を屈折レンズ11の焦点からずらして設置するこ
とで、プローブ1から放射される赤外線を赤外受光素子
3で受光せずに、鼓膜およびその近傍から発せられプロ
ーブ1の赤外線通過部5を通過した赤外線のみを赤外受
光素子3で受光させることができる。
【0089】(実施例4)次に本発明の第4の実施例を
図5に基づいて説明する。図5は本発明の第4の実施例
における放射体温計の受光部およびプローブを示す構成
図である。図5において、1はプローブで実施例3と同
様にR付けの部分を持たせている。また11は屈折レン
ズ、3は赤外受光素子、12は筐体である。α、α’は
屈折レンズ11の縁からこの縁と光軸に対して同じ側の
プローブ1内壁へ接する直線がプローブ1の先端面と交
わる仮想先端点、Fは屈折レンズ11の焦点、Fα、F
α’はそれぞれ屈折レンズ11によるα、α’の像点、
K1αはαから光軸に対して同じ側の屈折レンズ11の
縁を通過してFαへ進行する光(マージナル光線)の光
路、K2αはαから光軸と平行に進んで焦点Fを通過し
てFαに到達する光の光路、K3αはαから屈折レンズ
11の中心を通過してFαに到達する光の光路、K4α
はαから光軸を挟んで反対側の屈折レンズ11の縁を通
過してFαに到達する光(マージナル光線)の光路、K
1α’はα’から光軸に対して同じ側の屈折レンズ11
の縁を通過してFα’へ進行する光(マージナル光線)
の光路、K2α’はα’から光軸と平行に進んで焦点F
を通過してFα’に到達する光の光路、K3α’はα’
から屈折レンズ11の中心を通過してFα’に到達する
光の光路、K4α’はα’から光軸を挟んで反対側の屈
折レンズ11の縁を通過してFα’に到達する光(マー
ジナル光線)の光路、FXは光路K1αと光軸との交点
である。
【0090】プローブ1の赤外線通過部5を通過する赤
外線のみを赤外受光素子3で受光するような光学系を設
計する。
【0091】赤外受光素子3を筐体12に取り付け、屈
折レンズ11を通過する赤外線のみを赤外受光素子3で
受光するようにする。屈折レンズ11を通った赤外線の
み受光する構成にした上で以下の設計を行う。
【0092】鼓膜及びその近傍から発せられプローブ1
の赤外線通過部5を通過した赤外光のみを受光するため
には、プローブ1から放射される赤外光を受光しないよ
うにすればよい。そのため、受光したい領域と受光した
くない領域の境界に位置する点を仮想し、この点から、
光軸に対してこの仮想した境界に位置する点と同じ側の
屈折レンズ11の縁を通過する光(マージナル光線)の
光路よりも、光軸から遠くに位置するようにプローブ1
を設置すればよい。そこで、上記仮想の境界に位置する
点を、屈折レンズ11の縁からこの縁と光軸に対して同
じ側のプローブ1内壁へ接する直線がプローブ1の先端
面と交わる点α、α’として、Fαよりも屈折レンズ1
1から遠い部分の光路K4αと、Fα’よりも屈折レン
ズ11から遠い部分の光路K4α’で挟まれた領域に赤
外受光素子3を設置する。これにより、プローブ1をα
と屈折レンズ11の間で光路K1α、K1α’よりも光
軸から遠くに位置させることになるため、プローブ1か
らの光を受光しない光学系が得られる。
【0093】上記について詳細を以下に述べる。αから
放射される光は光路K1α、K2α、K3α、K4αな
どを通ってαの像点Fαに到達する。幾何光学で周知の
通り、αの像点Fαは光軸を挟んでαと反対側に形成さ
れる。図5中に示すように、光路K2αを通る光は、屈
折レンズ11を通過してFで光軸と交叉してFαに到達
し光軸から離れていく。同じように、光路K1αを通る
光は、屈折レンズ11を通過して光軸と交叉してFαに
到達し光軸から離れていく。光路K3αを通る光は、屈
折レンズ11で光軸と交叉してFαに到達し光軸から離
れていく。光路K4αを通る光は、光軸と交叉して屈折
レンズ11を通過し、屈折レンズ11を通過してからは
光軸と交叉せずにFαに到達し、その後光軸に近づくか
あるいは遠ざかっていく。このように、αの像点Fαよ
りも屈折レンズ11から離れた位置でαから放射される
光が通過しない領域が存在する。同じようにα’につい
ても、α’の像点Fα’よりも屈折レンズ11から離れ
た位置でα’から放射される光が通過しない領域が存在
する。この、Fαよりも屈折レンズ11から遠い部分の
光路K4αと、Fα’よりも屈折レンズ11から遠い部
分の光路K4α’で挟まれた領域内に赤外受光素子を設
置することによってα、α’から放射される赤外線を受
光しない受光部が得られる。αと屈折レンズ11の間の
光路K1αより光軸から遠い部分からの光は、αと同じ
面内で光軸からの距離がαより大きい点からの光と置き
換えられる。この点の屈折レンズ11による像点はFα
よりも光軸から遠くなることは幾何光学で周知の通りで
ある。そのため、αからの光を受光しないようにすれ
ば、αよりも光軸から遠い点からの光を受光せず、従っ
てプローブ1からの光を受光しない。同様に、α’と屈
折レンズ11の間の光路K1α’より光軸から遠い部分
からの光は、α’と同じ面内で光軸からの距離がα’よ
り大きい点からの光と置き換えられる。この点の屈折レ
ンズ11による像点はFα’よりも光軸から遠くなるこ
とは幾何光学で周知の通りである。そのため、α’から
の光を受光しないようにすれば、α’よりも光軸から遠
い点からの光を受光せず、従ってプローブ1からの光を
受光しない。このように、Fαよりも屈折レンズ11か
ら遠い部分の光路K4αと、Fα’よりも屈折レンズ1
1から遠い部分の光路K4α’で挟まれた領域に赤外受
光素子3を設置することでα、α’から放射される赤外
線を受光しないようにすれば、自動的にプローブ1から
放射される赤外線も受光しない構成となる。
【0094】以下、αからの光を受光しないような赤外
受光素子3の位置を求める。赤外受光素子3はFαより
も屈折レンズ11から遠い。この時、次式が成り立つ。
【0095】LαF≦f+L3 (14) したがって、 L3≧LαF−f (15) ここでLαFは屈折レンズ11の中心からαの像点Fα
までの距離、fは屈折レンズ11の中心から焦点Fまで
の距離、L3は焦点Fから赤外受光素子3までの距離で
ある。
【0096】図5に示すように、受光面はFαよりも屈
折レンズ11から遠いので、αからFαまでの各光路の
うち受光面で赤外受光素子3に最も近づくものはK4α
である。したがって、αからの光を赤外受光素子3で受
光しないためには、次式を満たす必要がある。
【0097】rαS4>rS (16) ここで、rαS4は光路K4αと赤外受光素子3の受光
面との交点FαS4から光軸までの距離、rSは赤外受
光素子3の半径である。また屈折レンズ11の半径をr
3、光軸から像点Fαまでの距離をrαFとしたとき、
幾何光学で周知の通りr3、rαF、LαF、rαS
4、L3、fは幾何関係として(式17)を満たす。
【0098】
【数15】
【0099】したがって(式18)を満たす。
【0100】
【数16】
【0101】(式18)を(式16)へ代入することで
(式19)が得られる。
【0102】
【数17】
【0103】(式15)、(式19)式から、αから放
射される光を赤外受光素子3で受光しないための条件は
(式20)となる。
【0104】
【数18】
【0105】さらにαから光軸までの距離をrα、プロ
ーブ1の先端から屈折レンズ11の中心までの距離をL
αとしたときに、幾何光学で周知の通り、rα、Lα、
rαF、LαFは幾何関係として前記した(式8)を満
たす。したがって前記した(式9)を満たす。
【0106】(式9)を(式20)へ代入することによ
り、αから放射される光を赤外受光素子3で受光しない
ための条件は(式21)となる。
【0107】
【数19】
【0108】また、ガウスの公式から前記した(式1
1)が成り立つ。したがって前記した(式12)が成り
立つ。
【0109】(式12)を(式21)に代入することに
より、αから放射される光を赤外受光素子3で受光しな
いための条件は(式22)となる。
【0110】
【数20】
【0111】以上のように、αから放射される光を赤外
受光素子3で受光しないためには、(式20)、或いは
(式21)、或いは(式22)の条件を満たすよう光学
系を設計する必要がある。(式20)、(式21)、
(式22)で与えられるL3だけ、受光素子3を屈折レ
ンズ11の焦点からずらして設置することで、プローブ
1から放射される赤外線を赤外受光素子3で受光せず
に、鼓膜およびその近傍から発せられプローブ1の赤外
線通過部5を通過した赤外線のみを赤外受光素子3で受
光させることができる。
【0112】以上、受光部の集光素子として屈折レンズ
を用いた例を説明したが、透過型回折レンズを用いても
同様に赤外受光素子を配置することにより鼓膜およびそ
の近傍から発せられプローブ1の赤外線通過部5を通過
した赤外線のみを赤外受光素子3で受光させることがで
きる他、レンズの成形が容易という効果がある。
【0113】(実施例5)次に本発明の第5の実施例を
図6を用いて説明する。図6は本発明の第5の実施例に
おける放射体温計の受光部およびプローブを示す構成図
である。ここで集光素子11は前記実施例と異なり、集
光ミラーを用いている。図6において、1はプローブ、
3は赤外受光素子、12は筐体である。α、α’は集光
ミラー11の縁からこの縁と光軸に対して同じ側のプロ
ーブ1内壁へ接する直線がプローブ1の先端面と交わる
仮想先端点、Fは集光ミラー11の焦点、Fα、Fα’
はそれぞれ集光ミラー11によるα、α’の像点、K1
αはαから光軸に対して同じ側の集光ミラー11の縁で
反射してFαへ進行する光(マージナル光線)の光路、
K2αはαから光軸と平行に進んで焦点Fを通過してF
αに到達する光の光路、K3αはαから集光ミラー11
の中心で反射してFαに到達する光の光路、K4αはα
から光軸を挟んで反対側の集光ミラー11の縁で反射し
てFαに到達する光(マージナル光線)の光路、K1
α’はα’から光軸に対して同じ側の集光ミラー11の
縁で反射してFα’へ進行する光(マージナル光線)の
光路、K2α’はα’から光軸と平行に進んで焦点Fを
通過してFα’に到達する光の光路、K3α’はα’か
ら集光ミラー11の中心で反射してFα’に到達する光
の光路、K4α’はα’から光軸を挟んで反対側の集光
ミラー11の縁で反射してFα’に到達する光(マージ
ナル光線)の光路、FXは光路K1αと光軸との交点で
ある。
【0114】プローブ1の赤外線通過部5を通過する赤
外線のみを赤外受光素子3で受光するような光学系を設
計する。
【0115】赤外受光素子3を筐体12に取り付け、集
光ミラー11で反射する赤外線のみを赤外受光素子3で
受光するようにする。集光ミラー11で反射した赤外線
のみ受光する構成にした上で以下の設計を行う。
【0116】鼓膜及びその近傍から発せられプローブ1
の赤外線通過部5を通過した赤外光のみを受光するため
には、プローブ1から放射される赤外光を受光しないよ
うにすればよい。そのため、受光したい領域と受光した
くない領域の境界に位置する点を仮想し、この点から、
光軸に対してこの仮想した境界に位置する点と同じ側の
集光ミラー11の縁で反射する光(マージナル光線)の
光路よりも、光軸から遠くに位置するようにプローブ1
を設置すればよい。そこで、上記仮想の境界に位置する
点を、集光ミラー11の縁からこの縁と光軸に対して同
じ側のプローブ1内壁へ接する直線がプローブ1の先端
面と交わる点α、α’として、FαとFα’とFXで形
成される三角形の内側に赤外受光素子3を設置する。こ
れにより、プローブ1をαと集光ミラー11の間で光路
K1α、K1α’よりも光軸から遠くに位置させること
になるため、プローブ1からの光を受光しない光学系が
得られる。
【0117】上記について詳細を以下に述べる。αから
放射される光は光路K1α、K2α、K3α、K4αな
どを通ってαの像点Fαに到達する。幾何光学で周知の
通り、αの像点Fαは光軸を挟んでαと反対側に形成さ
れる。図6中に示すように、光路K2αを通る光は、集
光ミラー11で反射してFで光軸と交叉したのち光軸か
ら離れながらFαに到達する。同じように、光路K1α
を通る光は、集光ミラー11で反射して光軸と交叉した
のち光軸から離れながらFαに到達する。光路K3αを
通る光は、集光ミラー11で光軸と交叉したのち光軸か
ら離れながらFαに到達する。光路K4αを通る光は、
光軸と交叉して集光ミラー11で反射し、集光ミラー1
1で反射してからは光軸と交叉せずにFαに到達する。
このように、光路K1αと光軸が交叉する点FXよりも
集光ミラー11から離れた位置かつFαよりも集光ミラ
ー11に近い位置で、αから放射される光が通過しない
領域が存在する。同じように、α’についても、光路K
1α’と光軸が交叉する点よりも集光ミラー11から離
れた位置かつFα’よりも集光ミラー11に近い位置
で、α’から放射される光が通過しない領域が存在す
る。この、Fα、Fα’、FXで形成される三角形の内
側よりに赤外受光素子3を設置することで、α、α’か
ら放射される光を受光しない受光部が得られる。αと集
光ミラー11の間の光路K1αより光軸から遠い部分か
らの光は、αと同じ面内で光軸からの距離がαより大き
い点からの光と置き換えられる。この点の集光ミラー1
1による像点はFαよりも光軸から遠くなることは幾何
光学で周知の通りである。そのため、αからの光を受光
しないようにすれば、αよりも光軸から遠い点からの光
を受光せず、従ってプローブ1からの光を受光しない。
同様に、α’と集光ミラー11の間の光路K1α’より
光軸から遠い部分からの光は、α’と同じ面内で光軸か
らの距離がα’より大きい点からの光と置き換えられ
る。この点の集光ミラー11による像点はFα’よりも
光軸から遠くなることは幾何光学で周知の通りである。
そのため、α’からの光を受光しないようにすれば、
α’よりも光軸から遠い点からの光を受光せず、従って
プローブ1からの光を受光しない。このように、Fαと
Fα’とFXで形成される三角形の内側に赤外受光素子
3を設置することでα、α’から放射される赤外線を受
光しないようにすれば、自動的にプローブ1から放射さ
れる赤外線も受光しない構成となる。
【0118】以下、αからの光を受光しないような赤外
受光素子3の位置を求める。赤外受光素子3はFαより
も集光ミラーに近い。この時、(式1)が成り立ち、し
たがって(式2)が成り立つ。ここでLαFは集光ミラ
ー11の中心からαの像点Fαまでの距離、fは集光ミ
ラー11の中心から焦点Fまでの距離、L3は焦点Fか
ら赤外受光素子3までの距離である。
【0119】図6に示すように、受光面は光路K1αと
光軸が交わる点FXとFαとの間であるので、αからF
αまでの各光路のうち受光面で赤外受光素子3に最も近
づくものはK1αである。したがって、αからの光を赤
外受光素子3で受光しないためには、(式3)を満たす
必要がある。ここで、rαS1は光路K1αと赤外受光
素子3の受光面との交点FαS1から光軸までの距離、
rSは赤外受光素子3の半径である。また集光ミラー1
1の半径をr3、光軸から像点Fαまでの距離をrαF
としたとき、幾何光学で周知の通りr3、rαF、rα
S1、L3、fは幾何関係として(式4)を満たし、し
たがって(式5)を満たす。また(式5)を(式3)へ
代入することで(式6)が得られる。(式2)、(式
6)から、αから放射される光を赤外受光素子3で受光
しないための条件は(式7)となる。
【0120】さらにαから光軸までの距離をrα、プロ
ーブ1の先端から集光ミラー11の中心までの距離をL
αとしたときに、幾何光学で周知の通り、rα、Lα、
rαF、LαFは幾何関係として(式8)を満たし、し
たがって、(式9)を満たす。(式9)を(式7)へ代
入することにより、αから放射される光を赤外受光素子
3で受光しないための条件は(式10)となる。また、
ガウスの公式から(式11)が成り立ち、したがって、
(式12)が成り立つ。(式12)を(式10)に代入
することにより、αから放射される光を赤外受光素子3
で受光しないための条件は(式13)となる。
【0121】以上のように、プローブ1先端のαから放
射される光を赤外受光素子3で受光しないためには、
(式7)、或いは(式10)、或いは(式13)を満た
すよう光学系を設計する必要がある。(式7)、(式1
0)、(式13)で与えられるL3だけ、赤外受光素子
3を集光ミラー11の焦点からずらして設置すること
で、プローブ1から放射される赤外線を赤外受光素子3
で受光せずに、鼓膜およびその近傍から発せられプロー
ブ1の赤外線通過部5を通過した赤外線のみを赤外受光
素子3で受光させることができる。
【0122】(実施例6)次に本発明の第6の実施例を
図7に基づいて説明する。図7は本発明の第6の実施例
における放射体温計の受光部およびプローブを示す構成
図である。図7において、1はプローブ、11は集光ミ
ラー、3は赤外受光素子、12は筐体である。α、α’
は集光ミラー11の縁からこの縁と光軸に対して同じ側
のプローブ1内壁へ接する直線がプローブ1の先端面と
交わる仮想先端点、Fは集光ミラー11の焦点、Fα、
Fα’はそれぞれ集光ミラー11によるα、α’の像
点、K1αはαから光軸に対して同じ側の集光ミラー1
1の縁で反射してFαへ進行する光(マージナル光線)
の光路、K2αはαから光軸と平行に進んで焦点Fを通
過してFαに到達する光の光路、K3αはαから集光ミ
ラー11の中心で反射してFαに到達する光の光路、K
4αはαから光軸を挟んで反対側の集光ミラー11の縁
で反射してFαに到達する光(マージナル光線)の光
路、K1α’はα’から光軸に対して同じ側の集光ミラ
ー11の縁を通過してFα’へ進行する光(マージナル
光線)の光路、K2α’はα’から光軸と平行に進んで
焦点Fを通過してFα’に到達する光の光路、K3α’
はα’から集光ミラー11の中心で反射してFα’に到
達する光の光路、K4α’はα’から光軸を挟んで反対
側の集光ミラー11の縁で反射してFα’に到達する光
(マージナル光線)の光路、FXは光路K1αと光軸と
の交点である。
【0123】プローブ1の赤外線通過部5を通過する赤
外線のみを赤外受光素子3で受光するような光学系を設
計する。
【0124】赤外受光素子3を筐体12に取り付け、集
光ミラー11で反射する赤外線のみを赤外受光素子3で
受光するようにする。集光ミラー11で反射した赤外線
のみ受光する構成にした上で以下の設計を行う。
【0125】鼓膜及びその近傍から発せられプローブ1
の赤外線通過部5を通過した赤外光のみを受光するため
には、プローブ1から放射される赤外光を受光しないよ
うにすればよい。そのため、受光したい領域と受光した
くない領域の境界に位置する点を仮想し、この点から、
光軸に対してこの仮想した境界に位置する点と同じ側の
集光ミラー11で反射する光(マージナル光線)の光路
よりも、光軸から遠くに位置するようにプローブ1を設
置すればよい。そこで、上記仮想の境界に位置する点
を、集光ミラー11の縁からこの縁と光軸に対して同じ
側のプローブ1内壁へ接する直線がプローブ1の先端面
と交わる点α、α’として、Fαよりも集光ミラー11
から遠い部分の光路K4αと、Fα’よりも集光ミラー
11から遠い部分の光路K4α’で挟まれた領域に赤外
受光素子3を設置する。これにより、プローブ1をαと
集光ミラー11の間で光路K1α、K1α’よりも光軸
から遠くに位置させることになるため、プローブ1から
の光を受光しない光学系が得られる。
【0126】上記について詳細を以下に述べる。αから
放射される光は光路K1α、K2α、K3α、K4αな
どを通ってαの像点Fαに到達する。幾何光学で周知の
通り、αの像点Fαは光軸を挟んでαと反対側に形成さ
れる。図7中に示すように、光路K2αを通る光は、集
光ミラー11で反射してFで光軸と交叉してFαに到達
し光軸から離れていく。同じように、光路K1αを通る
光は、集光ミラー11で反射して光軸と交叉してFαに
到達し光軸から離れていく。光路K3αを通る光は、集
光ミラー11で光軸と交叉してFαに到達し光軸から離
れていく。光路K4αを通る光は、光軸と交叉して集光
ミラー11で反射し、集光ミラー11で反射してからは
光軸と交叉せずにFαに到達し、その後光軸に近づくか
あるいは遠ざかっていく。このように、αの像点Fαよ
りも集光ミラー11から離れた位置でαから放射される
光が通過しない領域が存在する。同じようにα’につい
ても、αの像点Fαよりも集光ミラー11から離れた位
置でαから放射される光が通過しない領域が存在する。
この、Fαよりも集光ミラー11から遠い部分の光路K
4αと、Fα’よりも集光ミラー11から遠い部分の光
路K4α’で挟まれた領域内に赤外受光素子3を設置す
ることによってα、α’から放射される赤外線を受光し
ない受光部が得られる。αと集光ミラー11の間の光路
K1αより光軸から遠い部分からの光は、αと同じ面内
で光軸からの距離がαより大きい点からの光と置き換え
られる。この点の集光ミラー11による像点はFαより
も光軸から遠くなることは幾何光学で周知の通りであ
る。そのため、αからの光を受光しないようにすれば、
αよりも光軸から遠い点からの光を受光せず、従ってプ
ローブ1からの光を受光しない。同様に、α’と集光ミ
ラー11の間の光路K1α’より光軸から遠い部分から
の光は、α’と同じ面内で光軸からの距離がα’より大
きい点からの光と置き換えられる。この点の集光ミラー
11による像点はFα’よりも光軸から遠くなることは
幾何光学で周知の通りである。そのため、α’からの光
を受光しないようにすれば、α’よりも光軸から遠い点
からの光を受光せず、従ってプローブ1からの光を受光
しない。このように、Fαよりも集光ミラー11から遠
い部分の光路K4αと、Fα’よりも集光ミラー11か
ら遠い部分の光路K4α’で挟まれた領域に赤外受光素
子3を設置することでα、α’から放射される赤外線を
受光しないようにすれば、自動的にプローブ1から放射
される赤外線も受光しない構成となる。
【0127】以下、αからの光を受光しないような赤外
受光素子3の位置を求める。赤外受光素子3はFαより
も集光ミラー11から遠い。この時、(式14)が成り
立ち、したがって(式15)が成り立つ。ここでLαF
は集光ミラー11の中心からαの像点Fαまでの距離、
fは集光ミラー11の中心から焦点Fまでの距離、L3
は焦点Fから赤外受光素子3までの距離である。
【0128】図7に示すように、受光面はFαよりも集
光ミラー11から遠いので、αからFαまでの各光路の
うち受光面で赤外受光素子3に最も近づくものはK4α
である。したがって、αからの光を赤外受光素子3で受
光しないためには、(式16)を満たす必要がある。こ
こで、rαS4は光路K4αと赤外受光素子3の受光面
との交点FαS4から光軸までの距離、rSは赤外受光
素子3の半径である。また集光ミラー11の半径をr
3、光軸から像点Fαまでの距離をrαFとしたとき、
幾何光学で周知の通りr3、rαF、LαF、rαS
4、L3、fは幾何関係として(式17)を満たし、し
たがって(式18)を満たす。(式18)を(式16)
へ代入することで(式19)が得られる。(式15)、
(式19)から、αから放射される光を赤外受光素子3
で受光しないための条件は(式20)となる。
【0129】さらにαから光軸までの距離をrα、プロ
ーブ1の先端から集光ミラー11の中心までの距離をL
αとしたときに、幾何光学で周知の通り、rα、Lα、
rαF、LαFは幾何関係として(式8)を満たし、し
たがって(式9)を満たす。(式9)を(式20)へ代
入することにより、αから放射される光を赤外受光素子
3で受光しないための条件は(式21)となる。また、
ガウスの公式から(式11)が成り立つので、(式1
2)が成り立つ。(式12)を(式21)に代入するこ
とにより、αから放射される光を赤外受光素子3で受光
しないための条件は(式22)となる。
【0130】以上のように、αから放射される光を赤外
受光素子3で受光しないためには、(式20)、或いは
(式21)、或いは(式22)の条件を満たすよう光学
系を設計する必要がある。(式20)、(式21)、
(式22)で与えられるL3だけ、赤外受光素子3を集
光ミラー11の焦点からずらして設置することで、プロ
ーブ1から放射される赤外線を赤外受光素子3で受光せ
ずに、鼓膜およびその近傍から発せられプローブ1の赤
外線通過部5を通過した赤外線のみを赤外受光素子3で
受光させることができる。
【0131】以上、受光部の集光素子として集光ミラー
を用いた例を説明したが、屈折レンズを使う場合に比
べ、透過損失がなく受光量を増大させる効果がある。ま
た、反射型回折レンズを用いても同様に赤外受光素子3
を配置することにより鼓膜およびその近傍から発せられ
プローブ1の赤外線通過部5を通過した赤外線のみを赤
外受光素子3で受光させることができる他、ミラーの成
形が容易という効果がある。
【0132】
【発明の効果】以上説明したように本発明の放射体温計
は以下の効果を有する。
【0133】本発明の請求項1にかかる放射体温計によ
れば、プローブ内部に導光管がなく空洞状態にして本体
に着脱自在に連結しているので、導光管の温度変動によ
る温度精度の悪化がない。プローブ交換により衛生上の
問題がない。またプローブをはずせば突出部分がなく収
納が容易になる。
【0134】本発明の請求項2にかかる放射体温計によ
れば、プローブ先端を膜で覆う必要がないので膜の赤外
線透過率のばらつきによる温度誤差がなく正確な温度検
出ができる。
【0135】本発明の請求項3にかかる放射体温計によ
れば、非計測時には収納部にプローブが収納されるの
で、本体は収納しやすい形状になり、かつはずしたプロ
ーブを紛失する可能性は少なくなる。
【0136】本発明の請求項4にかかる放射体温計によ
れば、赤外受光素子を集光素子の焦点位置から後方に離
して設置することで、プローブ内壁から集光素子に入射
する赤外線を赤外受光素子以外の位置へ進行させること
ができ、受光領域を制限することができるため、鼓膜お
よびその近傍から発せられプローブの赤外線通過部を通
過した放射光のみをスポット的に検出することが可能と
なり、導光管は不要となりプローブ内部を空洞状態にし
て本体に着脱自在に連結することが可能となる。
【0137】本発明の請求項5にかかる放射体温計によ
れば、赤外受光素子は仮想先端点と同じ側の集光素子の
縁を通過して集光素子による仮想先端点の像点へ到達す
る光路と光軸との交点よりも集光素子から遠く且つ集光
素子による仮想先端点の像点よりも集光素子に近い領域
に設置することで、プローブ内壁から集光素子に入射す
る赤外線を赤外受光素子以外の位置へ進行させることが
でき、受光領域を制限することができるため、鼓膜およ
びその近傍から発せられプローブの赤外線通過部を通過
した放射光のみをスポット的に検出することが可能とな
り、導光管は不要となりプローブ内部を空洞状態にして
本体に着脱自在に連結することが可能となる。
【0138】本発明の請求項6にかかる放射体温計によ
れば、赤外受光素子は仮想先端点と同じ側の集光素子の
縁を通過して集光素子による仮想先端点の像点へ到達す
る光路と光軸との交点と、集光素子による仮想先端点の
2つの像点とで形成される、集光素子の子午面内の三角
形内に設置することで、プローブ内壁から集光素子に入
射する赤外線を赤外受光素子以外の位置へ進行させるこ
とができ、受光領域を制限することができるため、鼓膜
およびその近傍から発せられプローブの赤外線通過部を
通過した放射光のみをスポット的に検出することが可能
となり、導光管は不要となりプローブ内部を空洞状態に
して本体に着脱自在に連結することが可能となる。
【0139】本発明の請求項7にかかる放射体温計によ
れば、赤外受光素子は集光素子の縁と同じ側のプローブ
の内壁に接するように引いた直線が前記プローブの先端
の面と交叉する仮想先端点の集光素子による像点よりも
前記集光素子から遠い領域に設置することで、プローブ
内壁から集光素子に入射する赤外線を赤外受光素子以外
の位置へ進行させることができ、受光領域を制限するこ
とができるため、鼓膜およびその近傍から発せられプロ
ーブの赤外線通過部を通過した放射光のみをスポット的
に検出することが可能となり、導光管は不要となりプロ
ーブ内部を空洞状態にして本体に着脱自在に連結するこ
とが可能となる。
【0140】本発明の請求項8にかかる放射体温計によ
れば、赤外受光素子には集光素子の縁と同じ側のプロー
ブの内壁に接するように引いた直線が前記プローブの先
端の面と交叉する仮想先端点から光軸を挟んで前記仮想
先端点と反対側の前記集光素子の縁を通過して前記集光
素子による前記仮想先端点の像点へ到達する前記集光素
子の子午面内の2つの光路で挟まれた領域に設置するこ
とで、プローブ内壁から集光素子に入射する赤外線を赤
外受光素子以外の位置へ進行させることができ、受光領
域を制限することができるため、鼓膜およびその近傍か
ら発せられプローブの赤外線通過部を通過した放射光の
みをスポット的に検出することが可能となり、導光管は
不要となりプローブ内部を空洞状態にして本体に着脱自
在に連結することが可能となる。
【0141】本発明の請求項9にかかる放射体温計によ
れば、赤外受光素子は集光素子の焦点距離fと、赤外受
光素子の半径rSと、仮想先端点と光軸との距離rα
と、仮想先端点と集光素子との距離Lαと、集光素子の
半径r3を用いて、前記の(数1)で与えられるL3だ
け集光素子の焦点よりも集光素子から遠くに設置するこ
とで、プローブ内壁から集光素子に入射する赤外線を赤
外受光素子以外の位置へ進行させることができ、受光領
域を制限することができるため、鼓膜およびその近傍か
ら発せられプローブの赤外線通過部を通過した放射光の
みをスポット的に検出することが可能となり、導光管は
不要となりプローブ内部を空洞状態にして本体に着脱自
在に連結することが可能となる。
【0142】本発明の請求項10にかかる放射体温計に
よれば、赤外受光素子は集光素子の焦点距離fと、赤外
受光素子の半径rSと、仮想先端点と光軸との距離rα
と、仮想先端点と前記集光素子との距離Lαと、集光素
子の半径r3を用いて、前記の(数2)で表されるL3
だけ前記集光素子の焦点よりも集光素子から遠くに設置
することで、プローブ内壁から集光素子に入射する赤外
線を赤外受光素子以外の位置へ進行させることができ、
受光領域を制限することができるため、鼓膜およびその
近傍から発せられプローブの赤外線通過部を通過した放
射光のみをスポット的に検出することが可能となり、導
光管は不要となりプローブ内部を空洞状態にして本体に
着脱自在に連結することが可能となる。
【0143】本発明の請求項11にかかる放射体温計に
よれば、屈折レンズにより、赤外受光素子には集光され
た赤外線が入射するので、鼓膜およびその近傍から発せ
られプローブの赤外線通過部を通過した放射光のみをス
ポット的に検出することが可能となり、導光管は不要と
なりプローブ内部を空洞状態にして本体に着脱自在に連
結することが可能となる。
【0144】本発明の請求項12にかかる放射体温計に
よれば、透過型回折レンズにより、赤外受光素子には集
光された赤外線が入射するので、鼓膜およびその近傍か
ら発せられプローブの赤外線通過部を通過した放射光の
みをスポット的に検出することが可能となり、導光管は
不要となりプローブ内部を空洞状態にして本体に着脱自
在に連結することが可能となる他、容易に製造できる効
果がある。
【0145】本発明の請求項13にかかる放射体温計に
よれば、集光ミラーにより、赤外受光素子には集光され
た赤外線が入射するので、鼓膜およびその近傍から発せ
られプローブの赤外線通過部を通過した放射光のみをス
ポット的に検出することが可能となり、導光管は不要と
なりプローブ内部を空洞状態にして本体に着脱自在に連
結することが可能となる他、透過損失が無く赤外光を有
効に赤外受光素子に導く効果がある。
【0146】本発明の請求項14にかかる放射体温計に
よれば、反射型回折レンズにより、赤外受光素子には集
光された赤外線が入射するので、鼓膜およびその近傍か
ら発せられプローブの赤外線通過部を通過した放射光の
みをスポット的に検出することが可能となり、導光管は
不要となりプローブ内部を空洞状態にして本体に着脱自
在に連結することが可能となる他、透過損失が無く赤外
光を有効に赤外受光素子に導く効果があり、また製造が
容易という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における放射体温計の構
成ブロック図
【図2】同実施例の受光部の要部拡大図
【図3】本発明の第2の実施例における受光部の要部拡
大図
【図4】本発明の第3の実施例における受光部の要部拡
大図
【図5】本発明の第4の実施例における受光部の要部拡
大図
【図6】本発明の第5の実施例における受光部の要部拡
大図
【図7】本発明の第6の実施例における受光部の要部拡
大図
【図8】従来例における放射体温計の構成図
【符号の説明】
1 プローブ 3 赤外受光素子 4 温度換算手段 5 赤外線通過部 6 本体 8 収納部 10 受光部 11 集光素子
フロントページの続き (72)発明者 澁谷 誠 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 吉本 弘次 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鼓膜およびその近傍から発せられる赤外線
    を受光する受光部と、前記受光部を収納する本体と、耳
    孔に挿入し先端に前記赤外線を通過する赤外線通過部を
    備えたプローブと、前記受光部の受光信号に基づき前記
    鼓膜およびその近傍の温度を換算する温度換算手段を有
    し、前記受光部は前記赤外線通過部を通過した赤外光の
    みを受光し、前記プローブは内部を空洞状態にして前記
    本体に連結し着脱自在とした放射体温計。
  2. 【請求項2】赤外線通過部は開口していることを特徴と
    する請求項1記載の放射体温計。
  3. 【請求項3】本体には非計測時にプローブを収納する収
    納部を有する請求項1および2記載の放射体温計。
  4. 【請求項4】受光部は少なくとも赤外線通過部を通過し
    た赤外線を集光する集光素子と、前記集光素子で集光さ
    れた赤外線を受光する赤外受光素子を有し、前記赤外受
    光素子を前記集光素子の焦点位置から後方に離して設置
    することにより、受光領域を制限したことを特徴とする
    請求項1〜3記載の放射体温計。
  5. 【請求項5】赤外受光素子を、集光素子の縁から光軸に
    対して前記集光素子の縁と同じ側のプローブの内壁に接
    するように引いた直線が前記プローブの先端の面と交叉
    する仮想先端点から光軸に対して前記仮想先端点と同じ
    側の集光素子の縁を通過して前記集光素子による前記仮
    想先端点の像点へ到達する光路と光軸との交点よりも前
    記集光素子から遠く且つ前記集光素子による前記仮想先
    端点の像点よりも前記集光素子に近い領域に設置するこ
    とを特徴とする請求項1〜4記載の放射体温計。
  6. 【請求項6】赤外受光素子を、集光素子の縁から光軸に
    対して前記集光素子の縁と同じ側のプローブの内壁に接
    するように引いた直線が前記プローブの先端の面と交叉
    する仮想先端点から光軸に対して前記仮想先端点と同じ
    側の集光素子の縁を通過して前記集光素子による前記仮
    想先端点の像点へ到達する光路と光軸との交点と、前記
    集光素子による前記仮想先端点の2つの像点とで形成さ
    れる、前記集光素子の子午面内の三角形内に設置するこ
    とを特徴とする請求項1〜5記載の放射体温計。
  7. 【請求項7】赤外受光素子を、集光素子の縁から光軸に
    対して前記集光素子の縁と同じ側のプローブの内壁に接
    するように引いた直線が前記プローブの先端の面と交叉
    する仮想先端点の集光素子による像点よりも前記集光素
    子から遠い領域に設置することを特徴とする請求項1〜
    4記載の放射体温計。
  8. 【請求項8】赤外受光素子を、集光素子の縁から光軸に
    対して前記集光素子の縁と同じ側のプローブの内壁に接
    するように引いた直線が前記プローブの先端の面と交叉
    する仮想先端点から光軸を挟んで前記仮想先端点と反対
    側の前記集光素子の縁を通過して前記集光素子による前
    記仮想先端点の像点へ到達する前記集光素子の子午面内
    の2つの光路で挟まれた領域に設置することを特徴とす
    る請求項1〜4および請求項7記載の放射体温計。
  9. 【請求項9】赤外受光素子を、集光素子の焦点距離f
    と、前記赤外受光素子の半径rSと、前記集光素子の縁
    から光軸に対して前記集光素子の縁と同じ側のプローブ
    の内壁に接するように引いた直線が前記プローブ先端の
    面と交叉する仮想先端点と光軸との距離rαと、前記仮
    想先端点と前記集光素子との距離Lαと、前記集光素子
    の半径r3を用いて、 【数1】 で与えられるL3だけ前記集光素子の焦点よりも集光素
    子から遠くに設置したことを特徴とする請求項1〜5記
    載の放射体温計。
  10. 【請求項10】赤外受光素子を、集光素子の焦点距離f
    と、前記赤外受光素子の半径rSと、前記集光素子の縁
    から光軸に対して前記集光素子の縁と同じ側の前記プロ
    ーブの内壁に接するように引いた直線が前記プローブの
    先端の面と交叉する仮想先端点と光軸との距離rαと、
    前記仮想先端点と前記集光素子との距離Lαと、前記集
    光素子の半径r3を用いて、 【数2】 で表されるL3だけ前記集光素子の焦点よりも集光素子
    から遠くに設置したことを特徴とする請求項1〜4およ
    び請求項7記載の放射体温計。
  11. 【請求項11】集光素子が屈折レンズであることを特徴
    とする請求項1〜10記載の放射体温計。
  12. 【請求項12】集光素子が透過型回折レンズであること
    を特徴とする請求項1〜10記載の放射体温計。
  13. 【請求項13】集光素子が集光ミラーであることを特徴
    とする請求項1〜10記載の放射体温計。
  14. 【請求項14】集光素子が反射型回折レンズであること
    を特徴とする請求項1〜10記載の放射体温計。
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