JPH1119705A - 継ぎ目無し鋼管穿孔用プラグ - Google Patents

継ぎ目無し鋼管穿孔用プラグ

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JPH1119705A
JPH1119705A JP2520698A JP2520698A JPH1119705A JP H1119705 A JPH1119705 A JP H1119705A JP 2520698 A JP2520698 A JP 2520698A JP 2520698 A JP2520698 A JP 2520698A JP H1119705 A JPH1119705 A JP H1119705A
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plug
cavity
tip
lubricant
diameter
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JP2520698A
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English (en)
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Yasuhiro Wada
康裕 和田
Hide Uchida
秀 内田
Koichi Kosho
弘一 古庄
Seiji Ishibashi
精二 石橋
Shuji Yamamoto
修治 山本
Shuichi Hamauzu
修一 濱渦
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 継ぎ目無し鋼管製造工程の中の穿孔工程にお
ける、被穿孔材の内面品質改善ならびにプラグ寿命向上
のための継ぎ目無し鋼管穿孔用プラグを提供する。 【解決手段】 直径が先端から後端に向かって漸増する
先端部と、直径が一定の後端部、および先端部と後端部
とを直径が先端部から後端部へ漸次変化して接続する接
続部を有する継ぎ目無し鋼管穿孔用プラグにおいて、プ
ラグ先端部に下記の形状の潤滑剤を保持するための空洞
を有することを特徴とする継ぎ目無し鋼管穿孔用プラ
グ。 空洞の径d 0.10<d/D<0.75 空洞の深さh 0.05<h/D ここで、D:プラグ後端部の直径 穿孔による溶損や凹み疵などのプラグ損傷を防止するこ
とにより、穿孔材の内面品質、プラグ寿命を改善するこ
とが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、継ぎ目無し鋼管製
造工程の中の穿孔工程における、被穿孔材内面品質の改
善およびプラグ寿命向上のためのプラグ改善に関する。
【0002】
【従来の技術】継ぎ目無し鋼管製造工程の中の穿孔方法
は、日本鉄鋼協会編「第3版鉄鋼便覧3(2)分冊」の
921頁に記述されているマンネスマン穿孔法と、同書
の940頁に記述されているプレスロール穿孔法の2つ
の方法に大別される。マンネスマン穿孔法では、穿孔中
のプラグは回転しながら周方向のせん断変形を受ける。
これに対して、プレスロール穿孔法は押し込み穿孔であ
り、穿孔中のプラグは回転することなく、主として圧縮
変形を受ける。両穿孔法において使用されるプラグの形
状は、一般的に軸対称形状をなしており、さらに、特開
昭55−48142号公報に述べられているように、図
10に示されるような、プラグ1の対称軸6を含む平面
でのプラグ断面において、主として穿孔を行うプラグ1
の先端から後端にかけてプラグの直径が漸増する略円弧
状の先端部A、穿孔の最終段階で被穿孔材の内面の平滑
化のために磨管を行う直径が穿孔後の円筒状の被圧延材
の内面の直径と同一かつ一定の後端部B、および先端部
Aと後端部Bとを滑らかに接続する略円弧状の接続部Y
とで構成される。
【0003】図11は、プレスロール穿孔装置の概要を
ロールの圧下方向に平行かつパスラインを含む平面内で
示した断面図である。図11のプレスロール穿孔法を例
に、穿孔工程におけるプラグの機能を説明する。被穿孔
材5は、その軸方向の一方からプッシャー8で圧され、
上下ロール7により挟圧されるとともに、他方からマン
ドレルバー8の先端に装着されたプラグ1が圧入され
る。この際、プラグ形状に応じて被穿孔材内部に空孔が
形成されることにより、中実の被穿孔材が中空材に穿孔
される。
【0004】プラグの材質としては、一般に、前述の日
本鉄鋼協会編、「第3版鉄鋼便覧3(2)分冊」の93
5頁に記述されているような数%のCr、Niを含有す
る低合金鋼を、鋳造、さらに必要に応じて鍛造、機械加
工し、所定の形状とした後、熱処理によってその表面に
断熱および潤滑効果を有する酸化スケール付けを行った
上で使用する。プレスロール穿孔法では、穿孔中のプラ
グ先端にデッドメタルが形成され、プラグを保護しなが
ら穿孔が行われることにより、マンネスマン穿孔法より
もプラグ寿命は良好とされている。
【0005】しかしながら、近年生産量が増加してい
る、13Cr鋼やステンレス鋼等の高合金鋼を穿孔する
場合は、炭素鋼と比較して、穿孔負荷が高いこと、摩擦
係数が高いこと、被穿孔材からプラグへのスケールの移
着がほとんどないためプラグ表面の酸化スケールの消耗
が著しいこと、穿孔材中にプラグ素材にも含有されるC
rが含まれるため、被穿孔材とプラグとの焼き付きが生
じやすいこと等から、プラグが早期に損傷し、製品内面
疵の原因となる。
【0006】図12は、プラグの損傷形態の説明図であ
る。プラグの損傷は、図12に示すプラグ先端部の溶損
6や、接続部から後端部に生じるプラグと被穿孔材との
焼付きによりプラグ表面がえぐられたような形態を示す
凹み疵11に大別される。穿孔工程で発生した内面疵
は、後工程での疵の助長につながるため、製品内面品質
を良好に保つためには、プラグに損傷が生じる前に、プ
ラグを交換する必要がある。
【0007】以上のように、高合金鋼を穿孔する場合
は、炭素鋼を穿孔する場合と比較して、プラグ寿命が著
しく低下するため、製造コスト増やプラグ交換のための
圧延作業停止による生産能率低下等の問題が生じ、プラ
グ損傷抑制による被穿孔材の内面疵発生の防止や、プラ
グ寿命の改善が望まれている。
【0008】プラグの損傷を防止するためには、プラグ
潤滑の適用が有効であるが、中実素材を中空素材に加工
する穿孔工程においては、穿孔中のプラグ表面に潤滑剤
を供給することは難しい。このような問題に対し、特開
平2−284708号公報では、砲弾型のプラグ先端を
欠除させ、その欠除部に対応する形状の潤滑剤を装着し
てプラグを形成し、このプラグを用いて穿孔することに
よって、穿孔中のプラグ表面に安定して潤滑剤を供給す
る方法が開示されている。
【0009】しかしながら、この場合、潤滑剤はプラグ
先端の欠除部に対応した形状となっていることから、潤
滑剤自体もプラグの一部として穿孔に寄与することとな
るが、潤滑剤が消耗し、消失するため、穿孔中にプラグ
形状が変化することとなり、穿孔途中の荷重変動などが
生じ、穿孔が不安定になり、潤滑剤を装着したプラグは
プラグとしての機能を有しなくなる。
【0010】これを防止するために、高硬度の潤滑剤を
用いる場合は、穿孔中のプラグ表面への潤滑剤供給が不
十分となることが懸念される。また、潤滑剤はプラグ先
端に汎用の接着剤を用いて装着するとあるが、実操業に
おいてプラグは穿孔中には数百℃から表面近傍は100
0℃もしくはそれ以上の温度に上昇し、穿孔1本終了毎
に水冷により数十℃にまで冷却される。また、穿孔中の
プラグ先端には高温化で数百MPa程度の高負荷が加わ
る。このような昇温・降温の繰り返しや高温化での高負
荷の中で、接着剤により安定した接着強度を維持するこ
とは実用上困難であると考えられる。
【0011】このような問題は、穿孔1本毎にオフライ
ンで潤滑剤をプラグ先端に接着すれば回避できるが、そ
の場合は、穿孔1本毎にプラグを脱着する作業が必要と
なり、生産能率低下の問題は回避できない。
【0012】特開平1−289504号公報では、プラ
グ先端部を特定量のニオブを含有するニオブ合金で構成
する方法が開示されているが、この方法ではプラグ先端
部の溶損は防止できるものの、通常のプラグ材質で構成
される接続部から後端部ではプラグと被穿孔材との焼付
きによる凹み疵を防止することはできない。
【0013】実開昭60−71402号公報において
は、プラグ先端内部にプラグ保護膜発生液を溜めるため
の空洞部と、プラグ先端表面に開口し且つ空洞部に連通
する細連通孔とからなるプラグ保護膜発生部をプラグ先
端に設けた穿孔用プラグが開示されている。この方法で
は、細連通孔は、プラグの一部として穿孔機能をあわせ
もつことから、穿孔中の高負荷によって細連通孔が変形
し閉塞した場合、保護膜発生液の流出が不可能となるこ
と、また1本の穿孔終了後、次材の穿孔前に保護膜発生
液を空洞部に供給することが難しいことが考えられる。
【0014】また、この方法では適用可能な潤滑剤は液
状のものに限定され、特に、一般に継ぎ目無し鋼管の穿
孔や圧延用プラグの熱間潤滑剤として用いられる、黒鉛
や酸化鉄あるいはガラスのような室温では固体状の潤滑
剤を用いることはできない。さらに、細連通孔が閉塞し
た場合、オンライン上で細連通孔の部分を交換すること
は困難であり、プラグ表面は健全であっても細連通孔の
部分を交換するためにプラグをラインオフすることが必
要となり、生産性を低下させることとなる。
【0015】また該公報第5図には、保護膜発生部を含
油焼結合金またはセラミックスからなる充填プラグで構
成させた場合について例示されている。保護膜発生部を
含油焼結合金で充填した場合は、焼結合金内に含有され
る油脂が潤滑剤の機能を有すると考えられるが、この場
合は保護膜発生液の場合と同様にプラグ潤滑剤として一
般に用いられる黒鉛等の固体潤滑剤を用いることが不可
能となる。また、含油焼結金属を充填した場合は、充填
物の潤滑性能が消費され交換が必要となった場合、充填
物の残部を除去し、含油焼結金属を再度充填することが
必要となるが、穿孔中の高負荷によって充填物が変形
し、充填物の残部が容易に除去できなくなることが予想
される。この場合も、前述の細連通孔の交換の場合と同
様に、プラグ表面は健全であっても充填物である含油焼
結金属の部分を交換するためにプラグをラインオフする
ことが必要となり、生産性を低下させることとなる。
【0016】また、セラミックスを充填した場合は、含
油焼結金属を充填した場合と同様に充填物の潤滑性能が
消費された場合の交換の問題がある他に、セラミックス
は脆弱であるために、穿孔中に破損し、その破片がプラ
グと被圧延材との間で挟圧され、プラグ表面および被穿
孔材内面の疵の原因となることが懸念される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、継ぎ目無し
鋼管製造工程の中の穿孔工程における、被穿孔材の内面
品質改善ならびにプラグ寿命向上のための、継ぎ目無し
鋼管穿孔用プラグを提供しようとするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、直径が先端か
ら後端に向かって漸増する先端部と、直径が一定の後端
部、および先端部と後端部とを直径が先端部から後端部
へ漸次変化して接続する接続部を有する継ぎ目無し鋼管
のプレスロール穿孔用プラグにおいて、先端部に下記の
形状の潤滑剤を保持するための空洞を有することを特徴
とする継ぎ目無し鋼管穿孔用プラグである。
【0019】 空洞の径d 0.10<d/D<0.75 空洞の深さh 0.05<h/D ここで、D:プラグ後端部の直径 また、好ましくは、上記プラグに、プラグ先端部の空洞
と接続部もしくは後端部のプラグ表面とを貫通する複数
の貫通孔を設けるものである。
【0020】また、好ましくは、上記プラグ先端部の空
洞の開口部に、先端に向かって径が漸増するテーパを設
けるものである。
【0021】また、好ましくは、上記プラグに、プラグ
の対称軸を含む平面内におけるプラグ先端部の断面形状
が、プラグ先端部の空洞とプラグ表面とを滑らかに接続
する1個もしくは複数個の連続する略円弧形状としたも
のである。
【0022】これによって、穿孔中のプラグ表面に潤滑
剤を供給することが可能となり、溶損や凹み疵等のプラ
グ損傷を防止し、高合金鋼の穿孔における被穿孔材の内
面品質改善ならびにプラグ寿命向上が可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、図を用いて本発明を詳細
に説明する。図1は、本発明におけるプラグの(a)は
正面図、(b)は(a)のM−M側断面図である。図2
は、本発明における穿孔中のプラグ先端の空洞からプラ
グ表面に潤滑剤が供給される機構を示す側断面図であ
る。穿孔中、プラグ1が被穿孔材5に押し込まれること
により、プラグ1先端の空洞2には被穿孔材5が侵入す
る。このとき、潤滑剤4が被穿孔材5の侵入に伴い空洞
2の外に排出され、プラグ1表面に沿ってプラグ1と被
穿孔材5との間に流入する。
【0024】本発明者らは、80mm×80mmの正方
形断面で長さ2mのSUS304鋼片を1200℃に加
熱し、プレスロール穿孔機を用いて外径96mm、内径
49mm、長さ2.4mの管に熱間穿孔を行い、プラグ
先端に空洞を1個設け、空洞の径dおよび深さhを変え
て、空洞部の形状が穿孔状況に及ぼす影響について調査
した。プラグは、3%Cr−1%Ni低合金鋼に熱処理
によりその表面に酸化スケール付けを行った、後端部の
直径が49mmのものを用いた。潤滑剤は、黒鉛粉末と
グリースを重量比で1:1の割合で混合したものを用い
た。
【0025】表1には、プラグ先端空洞部の径および空
洞部の深さによるプラグ寿命の変化を示す。空洞の径
は、図1中に示す空洞の直径dとプラグ後端部の直径D
との比d/Dで整理する。また、空洞の深さhは、図1
中に示す深さhとプラグ後端部の直径Dとの比h/Dで
整理する。d/D=0かつh/D=0の条件は、先端に
空洞がないプラグ、即ち比較条件である無潤滑プラグの
条件を示す。なお、プラグ寿命とは1つのプラグでプラ
グが損傷することなく穿孔可能な穿孔本数で評価し、表
中の数字は、(各条件でのプラグ寿命)を(無潤滑プラ
グの場合のプラグ寿命)で除した数を示す。
【0026】表1において、≧の記号を含む項は、その
項に表示してある数値の穿孔完了後においても、プラグ
表面には何ら損傷が生じておらず、プラグ寿命は、その
項に表示された数値以上であることを示す。
【0027】
【表1】 表1より、プラグ先端の空洞の径dおよび深さhを下記
の範囲とすれば、プラグ寿命が改善され、無潤滑の場合
の3倍以上の高寿命となることがわかる。
【0028】すなわち、 空洞の径d 0.10<d/D<0.75 空洞の深さh 0.05<h/D ここで、D:プラグ後端部の直径とするものである。
【0029】表1に示すような結果となる理由につい
て、穿孔完了直前の状態で内部にプラグを残留させた状
態の被穿孔材を、冷却後穿孔方向に分割しプラグ周辺の
状況を観察調査した。ここで、穿孔完了直前とは、被穿
孔材に未穿孔部が材料軸方向に計った長さで100mm
残った状態と定義する。
【0030】図3は、先端の空洞の形状が、d/D=
0.15、h/D=0.20であるプラグを用いた穿孔
での穿孔完了直前のプラグ周辺の状況を示す断面の模式
図である。図3に示すように、プラグ1先端の空洞2へ
被穿孔材5が食い込んでいることが確認された。食い込
み深さkは、プラグ1後端部の直径Dとの比k/Dでみ
て、k/D=0.05であった。この被穿孔材5の空洞
2への食い込み量に相当する量の潤滑剤が、穿孔中のプ
ラグ表面の潤滑に消費されたと考えられることから、被
穿孔材5を空洞2に侵入させ、空洞2に充填された潤滑
剤をプラグ1表面に流出させるためには、プラグ1先端
部空洞2の深さhを、プラグ1後端部の直径Dとの比h
/Dでみて、h/D>0.05の範囲とすることが必要
であることがわかる。
【0031】ここで、表1の結果を見ると、h/D=
0.05の場合と、比較材の無潤滑プラグ(h/D=
0)の場合では、プラグ寿命が1で同じ結果となってい
る。この理由について、本発明者らは被穿孔材とプラグ
との接触開始直前に圧延を中断する実験を行い、プラグ
先端に充填した潤滑剤の保持状況について調査した。そ
の結果、h/D≧0.10の場合は、被穿孔材とプラグ
との接触開始直前において、プラグ先端の空洞内部に潤
滑剤が残留しているのに対して、h/D=0.05の場
合は、空洞内には潤滑剤がほとんど残留しておらず、潤
滑剤がプラグ先端の空洞から既に流出し、一部がプラグ
表面に付着していた。これは、高温に加熱した被穿孔材
にプラグが接近した際に潤滑剤の温度が上昇し、グリー
スが軟化さらには液状化し、空洞内に留まることができ
なくなり空洞の外に流出したためと考えられる。
【0032】一方、h/D≧0.10の場合は、空洞の
開口部近傍でグリースの軟化は確認されたが、空洞内に
潤滑剤は残留していた。このことから、高温で軟化する
グリース等を混合した潤滑剤を用いる場合は、プラグ先
端の空洞に充填する潤滑剤の量は、穿孔開始までの間に
潤滑剤を流出させないよう潤滑剤を空洞内に保持するた
めに、プラグ表面の潤滑に消費される量以上の潤滑剤を
空洞内に充填することが必要であるといえる。
【0033】従って、空洞の深さhは、プラグ表面の潤
滑に必要な量の潤滑剤を貯蔵するというよりも寧ろ空洞
に充填した潤滑剤を穿孔開始まで保持するために必要な
深さとする。すなわち、表1より、h/D=0.05で
は潤滑によるプラグ寿命改善効果が認められず、h/D
=0.10では潤滑によるプラグ寿命改善効果が認めら
れることから、h/D>0.05とする、また好ましく
はh/D≧0.10とするものである。
【0034】図4は、先端の空洞の形状を変化させた場
合の穿孔完了直前のプラグ周辺の状況を示す断面の模式
図であり、図4(a)は、d/D=0.40、h/D=
0.20の場合を、図4(b)は、d/D=0.15、
h/D=0.20の場合を、図4(c)は、d/D=
0.10、h/D=0.20の場合を示す。
【0035】図4(a)および(b)より、d/Dが
0.15以上の場合は、プラグ先端の空洞2に被穿孔材
5が侵入し、その侵入深さkは空洞の径dによらずほぼ
一定であるのに対して、図4(c)より、d/D=0.
10のプラグ先端の空洞2の径が小さい場合は、空洞2
に被穿孔材5が全く侵入していないことがわかる。これ
は、空洞の径が小さくなると、空洞の周囲の被穿孔材の
変形がプラグ表面によって拘束され、被穿孔材が空洞に
侵入できなくなるためと考えられる。
【0036】このことから、空洞の径dは、穿孔中に被
穿孔材をプラグ先端の空洞に侵入させることによって空
洞に充填した潤滑剤をプラグ表面に流出させるために必
要な大きさとする。すなわち、表1より判るようにd/
D=0.10の場合は潤滑によるプラグ寿命改善効果が
認められず、d/D=0.15では潤滑によるプラグ寿
命改善効果が認められることから、d/D>0.10と
する、また好ましくはd/D≧0.15とするものであ
る。
【0037】上述の理由より、d/D>0.10、ある
いは、好ましくはd/D≧0.15とすれば、プラグ先
端の空洞に充填した潤滑剤を穿孔中に流出させ、プラグ
表面を潤滑することが可能となる。しかしながら、プラ
グ先端の空洞の径dが大きくなるにつれて、空洞を設け
た部分のプラグの肉厚が薄くなり、強度不足のために穿
孔に伴ってプラグ表面に生じる圧力によってプラグが変
形する。
【0038】このことから、空洞を設けた部分のプラグ
の肉厚をある程度以上確保することが必要となる。表1
より、d/D=0.75では潤滑によるプラグ寿命改善
効果が認められず、d/D=0.70ではプラグ寿命改
善効果が認められることから、d/D<0.75とす
る、また好ましくはd/D≦0.70とするものであ
る。
【0039】表1の結果から、上述の理由に基づいて空
洞の径d、深さhをプラグ1後端部Dとの比で、0.1
0<d/D<0.75、また好ましくは0.15≦d/
D≦0.70、かつ0.05<h/D、また好ましくは
0.10≦h/Dとすれば、表1の結果からプラグ寿命
が改善されることから、潤滑効果を発揮するために必要
十分な量の潤滑剤を充填するだけのプラグ先端の空洞の
容量を確保できるものと考えられる。
【0040】以上のことから、直径が先端から後端に向
かって漸増する先端部と、直径が一定の後端部、および
先端部と後端部とを直径が先端部から後端部へ漸次変化
して接続する接続部を有する継ぎ目無し鋼管の穿孔用プ
ラグにおいて、先端部に上記の形状の潤滑剤を保持する
ための空洞を有するプラグを用いることにより、穿孔中
のプラグ表面に潤滑剤を供給することが可能となり、溶
損や焼付きなどのプラグ損傷を生じることなく、高合金
鋼の穿孔が可能となる。
【0041】また、空洞の個数は必ずしも1個である必
要はなく、プラグの寸法や形状に応じて図5に示すよう
に複数個設けても良い。複数設ける場合はそれぞれの空
洞の径d、深さhは上記の範囲とすることが必要である
が、隣り合う空洞との壁の間隔を確保するとともに、穿
孔時におけるプラグ自体の強度を確保するために、複数
個の空洞の径の合計は、上記の径の範囲となるようにす
ることが好ましい。
【0042】ところで、図1のプラグ1先端の空洞2の
みを有するプラグでは、穿孔中に空洞2から流出した潤
滑剤は、プラグ先端部、接続部を経て後端部に順次到達
する。この際、接続部には先端部で、後端部には先端部
と接続部とで消費された後に潤滑剤が到達することとな
り、先端部と比較して到達する潤滑剤の量が減少するこ
ととなる。そこで、本発明者らは、穿孔中のプラグ先端
の空洞からプラグ表面への潤滑剤の流出を促進するため
の検討を行った。図6は、潤滑剤を充填するための空洞
2と、プラグの対称軸6を中心に周方向一定角度ψの間
隔に複数本の空洞2とプラグ1表面とを結ぶ貫通孔3と
を有するプラグの(a)は正面図、(b)は(a)のN
−N断面図である。すなわち、空洞2に充填した潤滑剤
を直接接続部もしくは後端部に流出させ、接続部もしく
は後端部に先端部と同等の潤滑剤の流出量を確保するた
めに図6に示すような複数の貫通孔3を設けるものであ
る。
【0043】この貫通孔の効果について、穿孔完了直前
の状態で内部にプラグを残留させた被穿孔材を、冷却後
穿孔方向に分割しプラグ周辺の状況を観察して調査し
た。
【0044】図7は、先端に空洞の形状が、d/D=
0.15、h/D=0.20である1個の空洞2を有
し、図6に示すようなプラグ先端の空洞2と接続部のプ
ラグ表面とを結ぶ4本の貫通孔3を有するプラグを用い
た穿孔での穿孔完了直前のプラグ周辺の状況を示す断面
の模式図である。
【0045】プラグが貫通孔を有しない場合は、前述の
図3のように、プラグ1先端の空洞2への被穿孔材5の
食い込み量kは、プラグ1後端部の直径Dとの比で見
て、k/D=0.05であったのに対して、貫通孔3を
有する場合は、k/D=0.10となった。これは、以
下の理由によるものと考えられる。
【0046】プラグ先端の空洞2のみの場合は、被穿孔
材5が空洞2に侵入するのにともなって、空洞2に充填
された潤滑剤は、プラグ先端の空洞の開口部から流出す
るのみであり、潤滑剤は、プラグ先端から接続部を経て
後端部へ、徐々に消費されながらプラグ表面に沿って流
出してゆく。従って、接続部や後端部のプラグ表面に供
給される潤滑剤の量は、プラグ先端部に供給される潤滑
剤の量よりも少量となる。
【0047】これに対して、貫通孔を有するプラグの場
合は、空洞に充填された潤滑剤が、プラグ先端の空洞の
開口部以外に、貫通孔を介して接続部もしくは後端部の
プラグ表面に直接流出するために、プラグの各部に供給
される潤滑剤の量は貫通孔を有しないプラグと比較し
て、プラグ先端で同等、接続部や後端部では、同等以上
となる。従って、貫通孔を有するプラグを用いた場合
は、貫通孔を有しないプラグを用いた場合と比較して、
プラグの接続部や後端部への潤滑剤の供給が容易とな
り、1本の穿孔での潤滑剤の消費量が多量となる。この
ように、潤滑剤の消費量が多量となることに対応して、
プラグ1先端の空洞2への被穿孔材5の食い込み量kが
増加したものと考えられる。
【0048】このことから、プラグ1先端からの流出に
加えて貫通孔3を通じても潤滑剤がプラグ表面に流出
し、貫通孔3がない場合よりも多量の潤滑剤を用いてプ
ラグ1表面を潤滑することが可能となる。貫通孔の本
数、径、空洞とプラグ表面のどの位置とを結ぶか等の条
件は、プラグの寸法、形状、無潤滑の場合のプラグの損
傷位置等に応じて適宜設定すればよい。
【0049】図8は、潤滑剤を充填するための空洞2
が、被穿孔材4を空洞2により容易に侵入できるように
するために、その先端の開口部にテーパを有するプラグ
の(a)は正面図、(b)はそのM−M断面図である。
【0050】すなわち、図8において、プラグ先端部の
空洞の開口部に、先端に向かって径が漸増するテーパ部
が設けられている。テーパ部も含む空洞の深さhは、穿
孔開始まで潤滑剤を保持するために、テーパを有しない
プラグの場合と同様に、プラグの最大径Dとの比で、h
/D>0.05、または好ましくはh/D≧0.10と
することが必要である。テーパ部の最大径(最先端側の
径)doおよびテーパ部以外の空洞の径dについても、
テーパ部を介して被穿孔材が侵入し、潤滑剤を流出させ
るため、プラグの最大径との比でdo/D>d/D>
0.10、または好ましくはdo/D>d/D≧0.1
5とし、かつ、空洞部のプラグの肉厚が薄肉化し、穿孔
に伴う圧力によってプラグを変形させないために、テー
パを有しないプラグの場合と同様に、プラグの最大径と
の比で0.15≦d/D≦do/Dとすることが必要で
ある。
【0051】また、図8においてプラグの軸とテーパ部
とのなす角度θは、大きすぎると被穿孔材の侵入が容易
ではなくなるので、通常50°以下とするのが好まし
い。さらに、テーパを設ける場合の空洞形状は、テーパ
部のみ、すなわち円錐台形状としても良い。
【0052】図9は、潤滑剤を充填するための空洞2
が、円錐台形状であるプラグの(a)は正面図、(b)
はそのN−N断面図である。すなわち、図9において、
プラグ先端の空洞部は、先端に向かって径が漸増する円
錐台形状の空洞のみで構成される。この場合の空洞の深
さhは、穿孔開始まで潤滑剤を保持するために、テーパ
を有しないプラグの場合と同様に、プラグの最大径Dと
の比で、h/D>0.05、好ましくはh/D≧0.1
0とすることが必要である。円錐台形状の空洞の最大径
(最先端側の径)doおよび最小径dについても、被穿
孔材が侵入し、潤滑剤を流出させるため、プラグの最大
径との比でdo/D>d/D>0.10、好ましくはd
o/D>d/D≧0.15とし、かつ、空洞部のプラグ
の肉厚が薄肉化し、穿孔に伴う圧力によってプラグを変
形させないために、テーパを有しないプラグの場合と同
様に、プラグの最大径との比で0.15≦d/D≦do
/Dとすることが必要である。また、プラグの軸とテー
パ部とのなす角度θについても、図8の場合と同様に、
大きすぎると被穿孔材の侵入が容易ではなくなるので、
通常50°以下とするのが好ましい。
【0053】図13は、潤滑剤を充填するための空洞2
を設けたプラグ先端部のプラグ対称軸を含む平面内での
断面形状が空洞2とプラグ表面とを接続する略円弧形状
であるプラグの(a)は正面図、(b)はそのN−N断
面図である。この場合の空洞の深さhは、穿孔開始まで
潤滑剤を保持するために、プラグ軸6を含む平面内にお
けるプラグ先端部の断面形状が略円弧形状ではないプラ
グの場合と同様に、プラグ最大径Dとの比でh/D>
0.05、好ましくはh/D≧0.10とすることが必
要である。プラグ先端部を図10に示すような略円弧形
状とするのは、以下の理由による。図1、図6、図8、
図9に示すようなプラグを穿孔に用いる場合、プラグ先
端の空洞に潤滑剤を充填できるため、潤滑によるプラグ
損傷防止効果を享受することができる。しかしながらこ
の際、プラグ先端部、換言すれば空洞の入口部の対称軸
を含むプラグ断面の形状が角を有する形状となる。プラ
グ先端部が角を有する形状となる場合、角部では局所的
に温度上昇が生じやすくなり、図1、図6、図8、図9
に示すようなプラグを用いた穿孔では、潤滑の効果によ
り無潤滑プラグと比較してプラグ寿命は改善されるもの
の、最終的に角部を起点とした溶損によりプラグ寿命が
制限されることとなる。これに対して、先端部のプラグ
対称軸を含む平面内での断面形状を略円弧形状としたプ
ラグを用いると、角を有する断面形状とはならないため
に、穿孔中のプラグ表面の局部的な温度上昇が緩和さ
れ、溶損発生を抑制することが可能となり、潤滑プラグ
によるプラグ寿命改善効果をさらに高めることが可能と
なる。この際、プラグ対称軸6を含む平面におけるプラ
グ断面内で、空洞2とプラグ表面とを接続する円弧は、
接続部で段差が生じその段差を起点としたプラグ表面の
摩滅が生じることを防止するために、空洞2およびプラ
グ表面と滑らかに接続する1個もしくは複数個の略円弧
であることが望ましい。また空洞の最小径dについて
も、被穿孔材が侵入し、潤滑剤を流出させるには、プラ
グの最大径との比でd/D>0.10、好ましくはd/
D≧0.15とすることが必要である。
【0054】
【実施例】
(実施例1) 図1に示した、先端に空洞を有する3%
Cr−1%Ni低合金鋼プラグを製作し、熱処理により
表面にスケール付けを施した上で、空洞に潤滑剤を充填
し、以下の条件でSUS304鋼の穿孔を行った。表2
に潤滑剤、空洞形状および穿孔結果を示す。 穿孔素材:寸法 80mm×80mm×1000mm 穿孔素材加熱温度:1200℃ ロール孔型径:φ96.0 プラグ径(後端部のプラグ直径):49.0mm プラグ材質:3%Cr−1%Ni合金(スケール処理
材)
【0055】
【表2】 表2より、従来より用いられている低合金鋼プラグを用
いた穿孔に、本発明によるプラグを適用した場合、高合
金鋼を穿孔した際の、プラグ損傷が防止され、被穿孔材
の内面品質の改善やプラグ寿命の向上が可能となる。
【0056】(実施例2) 図8に示した、プラグ先端
の空洞の開口部がテーパを有するプラグを用いて、(実
施例1)と同様の条件で13%Cr鋼の穿孔を行った。
表3に、空洞形状、テーパ部形状および穿孔結果を示
す。なお、潤滑剤は、雲母とグリースとを重量比で1:
1の割合で混合したものを用いた。
【0057】
【表3】 表3より、従来より用いられている低合金鋼プラグを用
いた穿孔に、プラグ先端に開口部がテーパ形状である空
洞を有するプラグを適用し、穿孔中のプラグ潤滑を行っ
た場合も、高合金鋼を穿孔した際のプラグ損傷が防止さ
れ、被穿孔材の内面品質改善やプラグ寿命向上が可能と
なる。
【0058】(実施例3) 図6に示した、プラグ先端
の空洞および空洞とプラグ表面とを結ぶ貫通孔を有する
プラグを用いて、(実施例1)と同様の条件で13%C
r鋼の穿孔を行った。貫通孔は、プラグ先端の空洞とプ
ラグ表面の接続部と後端部との接続点とを結ぶように、
プラグの対称軸に垂直な面内でみてプラグの対称軸を中
心に周方向一定角度ψの間隔で複数本設けた。表4に、
空洞形状、貫通孔形態および穿孔結果を示す。なお、潤
滑剤は、スケール紛とグリースとを重量比で1:1の割
合で混合したものを用いた。
【0059】
【表4】 表4より、従来より用いられている低合金鋼プラグを用
いた穿孔に、プラグ先端の空洞と空洞とプラグ表面とを
結ぶ貫通孔を有するプラグを適用し、穿孔中のプラグ潤
滑を行った場合も、高合金鋼を穿孔した際のプラグ損傷
が防止され、被穿孔材の内面品質改善やプラグ寿命の向
上が可能となる。
【0060】(実施例4) 図13に示した、潤滑剤を
充填するための空洞2を設けたプラグ先端部のプラグ対
称軸を含む平面内での断面形状が空洞2とプラグ表面と
を接続する略円弧形状であるプラグを用いて、(実施例
1)と同様の条件でSUS304鋼の穿孔を行った。表
5に、空洞部形状、プラグ先端部形状、および穿孔結果
を示す。なお、潤滑剤は、黒鉛とグリースとを重量比で
1:1の割合で混合したものを用いた。
【0061】
【表5】 表5より、従来より用いられている低合金鋼プラグを用
いた穿孔に、プラグ先端の形状が、プラグ先端の空洞と
プラグ表面とを接続する略円弧形状であるプラグを適用
し、穿孔中のプラグ潤滑を行った場合も、高合金鋼を穿
孔した際のプラグ損傷が防止され、被穿孔材の内面品質
改善やプラグ寿命の向上が可能となる。
【0062】
【発明の効果】本発明により、継ぎ目無し鋼管製造工程
の中の穿孔工程における高合金鋼の穿孔でのプラグの溶
損や凹み疵等のプラグ損傷を防止することにより、被穿
孔材の内面品質改善やプラグ寿命向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、プラグを示す図で、(a)は正面
図、(b)はそのM−M断面図である。
【図2】本発明における穿孔中のプラグ先端の空洞から
プラグ表面に潤滑剤が供給される機構を示す概念図で、
(a)は被穿孔材と接触する前のプラグと潤滑剤充填の
状態を、(b)は被穿孔材と接触中のプラグと潤滑剤の
状態を示す断面図である。
【図3】先端に空洞を有するプラグを用いた穿孔が完了
する直前のプラグ周辺の状況を示す断面図である。
【図4】先端の空洞の形状を変化させた場合の穿孔が完
了する直前のプラグ周辺の状況を示す図で、(a)は、
d/D=0.40、h/D=0.20の場合を、(b)
は、d/D=0.15、h/D=0.20の場合を、
(c)は、d/D=0.10、h/D=0.20の場合
を示す断面図である。
【図5】本発明他の例であるプラグ先端に複数の空洞を
有するプラグを示す図で、(a)は空洞が4個の場合、
(b)は空洞が5個の場合の正面図である。
【図6】本発明の他の例であるプラグ先端の空洞とプラ
グ表面とを結ぶ貫通孔を有するプラグを示す図で、
(a)はその正面図、(b)はそのN−N断面図であ
る。
【図7】先端の空洞と、空洞とプラグ表面とを結ぶ貫通
孔を有するプラグを用いた穿孔が完了する直前のプラグ
周辺の状況を示す断面図である。
【図8】先端の空洞の開口部がテーパを有するプラグを
説明する図で、(a)は正面図、(b)はそのM−M断
面図である。
【図9】先端の空洞が円錐台形状であるプラグを説明す
る図で、(a)は正面図、(b)はそのN−N断面図で
ある。
【図l0】継ぎ目無し鋼管の穿孔において用いられるプ
ラグ形状を説明する図で、(a)は正面図、(b)は断
面図である。
【図11】プレスロール穿孔装置の概要を説明する断面
図である。
【図12】プラグ損傷を説明する概念図である。
【図13】本発明の他の例であるプラグの対称軸を含む
平面内におけるプラグ先端部の断面形状が、プラグ先端
部の空洞とプラグ表面とを滑らかに接続する1個もしく
は複数個の連続する略円弧形状であるプラグを示す図
で、(a)はその正面図、(b)はそのN−N断面図で
ある。
【符号の説明】
1 プラグ 2 プラグ先端の空洞 3 貫通孔 4 潤滑剤 5 被穿孔材 6 プラグの対称軸 7 ロール 8 マンドレルバー 9 プッシャー d プラグ先端の空洞の径 h プラグ先端の空洞の深さ ψ プラグ先端の空洞とプラグ表面とを結ぶ貫通孔の間
隔を示す角度。 φ プラグ先端の空洞とプラグ表面とを結ぶ貫通孔の径 k プラグ先端の空洞への被穿孔材の食い込み深さ do 開口部がテーパを有するプラグ先端の空洞の最大
径 θ 開口部がテーパを有するプラグ先端の空洞のテーパ
角度 A プラグの先端部 Y プラグの接続部 B プラグの後端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石橋 精二 北九州市戸畑区飛幡町1−1 新日本製鐵 株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 山本 修治 北九州市戸畑区飛幡町1−1 新日本製鐵 株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 濱渦 修一 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直径が先端から後端に向かって漸増する
    先端部と、直径が一定の後端部、および先端部と後端部
    とを直径が先端部から後端部へ漸次変化して接続する接
    続部を有する継ぎ目無し鋼管穿孔用プラグにおいて、プ
    ラグ先端部に下記の形状の潤滑剤を保持するための空洞
    を有することを特徴とする継ぎ目無し鋼管穿孔用プラ
    グ。 空洞の径d 0.10<d/D<0.75 空洞の深さh 0.05<h/D ここで、D:プラグ後端部の直径
  2. 【請求項2】 プラグ先端部の空洞と、接続部もしくは
    後端部のプラグ表面とを結ぶ複数の貫通孔を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の継ぎ目無し鋼管穿孔用プ
    ラグ。
  3. 【請求項3】 プラグ先端部の空洞の開口部に、先端に
    向かって径が漸増するテーパを設けたことを特徴とする
    請求項1又は2に記載の継ぎ目無し鋼管穿孔用プラグ。
  4. 【請求項4】 プラグの対称軸を含む平面内におけるプ
    ラグ先端部の断面形状が、プラグ先端部の空洞とプラグ
    表面とを滑らかに接続する1個もしくは複数個の連続す
    る略円弧形状であることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の継ぎ目無し鋼管穿孔用プラグ。
JP2520698A 1997-05-06 1998-01-23 継ぎ目無し鋼管穿孔用プラグ Withdrawn JPH1119705A (ja)

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