JPH1119577A - 型枠式デザイン仕上塗装方法 - Google Patents
型枠式デザイン仕上塗装方法Info
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- JPH1119577A JPH1119577A JP19502197A JP19502197A JPH1119577A JP H1119577 A JPH1119577 A JP H1119577A JP 19502197 A JP19502197 A JP 19502197A JP 19502197 A JP19502197 A JP 19502197A JP H1119577 A JPH1119577 A JP H1119577A
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Abstract
き、厚塗りしなくともデザインが浮き上がって見えるよ
うな型枠式デザイン仕上塗装方法を提供する。 【解決手段】塗装仕上げを行う面に、(1)顔料容積濃
度が30〜85%の仕上塗材Aを、希釈により調整して
平滑に塗付し、(2)乾燥後、所望の形状に型抜きした
シート材を貼着し、(3)仕上塗材Aを塗装時の温度
で、粘度5〜30Pa・s、TI値3.0〜6.0とな
るように調整したものを乾燥膜厚が0.1〜1.0mm
となるように塗付し、(4)その後、シート材を除去す
る。
Description
上塗装方法に関するものである。
として、クロス張り仕上げや塗装仕上げなどが行われて
きたが、特に近年はクロス張りの際の接着剤から発生す
るホルムアルデヒドが問題視されており、塗装による仕
上げが注目されつつある。
自由に塗装できるというメリットの反面、通常塗料をた
だ塗装したのみでは、塗装面がフラットな平滑仕上げに
なってしまう。平滑仕上げは室内が殺風景になりがちで
あり、意匠性が望まれていた。そこで、特殊なデザイン
ローラーを使用したり、鏝などにより、パターン(凹凸
模様)を形成して意匠性のある塗装仕上げが行われるよ
うになった。
トを使用して異色模様塗りを行い、好みの柄にすること
が行われている。
ーンを形成する場合、パターンの種類別にデザインロー
ラーを用意する必要があるため、パターンの種類数は限
定されてしまう。したがって、施主である居住者は、現
在存在するパターンの中から選択せざるをえなくなり、
居住者の気に入るパターンがない場合などは、あきらめ
ざるをえない。このような場合に、居住者の好みのパタ
ーンを形成しようと思えば、新たにデザインローラーを
作製するなどの膨大な手間や、費用がかかり、現実的で
はない。
種類にはある程度の融通がきくものの、施工する業者の
手作業となり、熟練の技術を要することや、施工に手間
と時間がかかるという問題が存在する。
キングシートを居住者の好みに合わせて型抜きすること
ができるため便利ではあるが、模様塗りの際に異色の塗
料を使用して柄を形成するため、下塗り用、模様塗り用
と数種の塗料を使い分ける必要があり、また下塗り層が
露出する部分に模様形成用の塗料が汚れとして付かない
ように細心の注意が必要であり、作業者にとって煩雑な
作業が多く負担となっている。
のため、本発明者らは、下塗り、模様塗りを同一の塗料
で塗装でき、しかも任意の模様を自由に形成できるよう
な施工方法を検討してみた。
ョンペイントに分類される塗料A(粘度3Pa・s/2
0℃)を使用して下塗りを行い、塗料Aが乾燥した後、
型抜きしたマスキングシート(厚さ0.5mm)を貼着
した。さらに、塗料Aを塗り重ねて模様層を形成し、模
様層が乾燥した後に、マスキングシートを除去した。模
様塗りを行った際に、塗料Aがマスキングシートと下塗
り層の間に染み込んでしまい、模様層周辺が滲んだよう
に見えるものであった。また、形成された凹凸模様は、
間近では模様として辛うじて認識できるものの、少し離
れてみるとほとんど凹凸感もなく、認識できないものと
なってしまう。
下塗りと模様塗りを同一の塗料で行う場合は、ある程度
の厚みがないと凹凸感は得られず、目的とする意匠は形
成できないことがわかった。しかし、凹凸感を得られる
程度の厚みをつけようと思うと、ある程度高粘度のもの
を鏝塗りや吹き付けなどによって塗装するのが一般的で
あるが、鏝塗りは手間暇がかかり、吹き付けも養生等に
手間がかかるため、工期が長くなるという問題がある。
厚くなるのは、汚染性の問題や、肌触り感が悪いなどの
理由によりあまり好まれない傾向があり、なるべく模様
層の厚みを少なく、かつ模様はくっきりと浮き上がって
見えるようなものが望まれている。また、鏝塗りや吹き
付けのような技術や手間暇が必要なく、簡単に塗装で
き、工期の短い施工方法が望まれているのである。
は、 (1)下塗りと模様塗りを同一材料で行うことができる (2) 任意のデザインを形成できる (3)厚塗りしなくてもデザインが浮き立って見える (4)簡単に施工できる ような施工方法を提供することである。
工法を検討した結果、特定の顔料容積濃度(以下、「P
VC」という。)をもつ塗材を使用して、下塗りを行っ
た後、同一の塗料を特定の粘度、TI値となるように希
釈して仕上げ塗りを行うことにより、厚塗りを行わずと
もデザインが浮き立たせることができ、簡単に自由なデ
ザインに施工することが可能であることを見出し、本発
明の型枠式デザイン仕上塗装方法を完成するに至った。
塗装方法に関するものである。 1.塗装仕上げを行う面に、 (1)PVCが30〜85%の仕上塗材Aを希釈調整
し、平滑に塗付する第一工程 (2)第一工程の塗材が乾燥後、所望の形状に型抜きし
たシート材を貼着する第二工程 (3)第一工程で使用した仕上塗材Aを、塗装時の温度
におけるBH型粘度計で測定した20rpmにおける粘
度(4回転目の指針値)を5〜30Pa・s、下記によ
り求められるTI値を3.0〜6.0の範囲になるよう
に調整し、乾燥膜厚が0.1〜1.0mmとなるように
塗付する第三工程 <TI値> TI値:BH型粘度計を用い、式1により求められる値 TI値=η1/η2 (式1) (但し、η1:2rpmにおける見掛けの粘度(Pa・s:
2回転目の指針値)、η2:20rpmにおける見掛け
の粘度(Pa・s:4回転目の指針値)) (4)第二工程で貼着したシート材を除去する第四工程
の四工程からなる型枠式デザイン仕上塗装方法。
°−60°鏡面光沢度(JIS K5400(1990) 7.6 鏡面光沢
度による)をB1 、第三工程により形成される塗膜の6
0°−60°鏡面光沢度をB2 とすると、B1 およびB
2 が共に10以下(B1 、B22 ≦10)であり、且
つ、B1 とB2 の差が1.0以上(|B1 −B2 |≧
1.0)となるようにすることを特徴とする1.に記載
の型枠式デザイン仕上塗装方法。
に、塗膜表面にパターンを形成させることを特徴とする
1.又は2.に記載の型枠式デザイン仕上塗装方法。
装方法について詳しく説明する。 施工する基材について 本発明の施工方法により仕上げるのは主として建築物内
装面であるが、外装面や土木構築物表面に適用すること
も可能である。基材としては、一般的に建材として用い
られているもので有れば問わないが、例示するなら石膏
ボード、珪酸カルシウム板、合板、石綿スレート板、コ
ンクリート等の各種基材が挙げられる。
場合のほか、仕上塗材との密着が悪い場合などは、下地
調整を行った後に施工するのが望ましい。(下地調整:
下地調整材やシーラー、プライマー、サーフェーサーな
どを用いて素地調整を行うこと、以下同様)
面の塗替の場合もやはり旧塗膜面の状況に合った下地調
整を行う必要がある。その他、施工面にクロス等が貼ら
れている場合は、剥がした後に下地調整を行い、本願の
塗装方法により施工する。
現場において、各種基材に施工されるが、この他予め工
場において、各種ボード類などの板状建材やシート状の
建材に、本発明の方法で塗膜を形成しておき、施工現場
でこれら建材を貼り付けることも可能である。
う。)が30〜85%の仕上塗材Aを水や溶剤などの希
釈溶媒で希釈して塗装を行い、下塗り層と模様層を形成
する。仕上塗材Aは、PVCが30〜85%、好ましく
は50〜75%であれば、構成要素等は特に限定はされ
ないが、水や溶剤によって希釈調整が可能な仕上塗材を
使用する。
結合材としての樹脂類と、着色顔料、体質顔料などの顔
料類、各種塗料用添加剤類が挙げられる。
用される水性系、弱溶剤系、溶剤系の樹脂がすべて包含
されるが、特にエマルション系の樹脂、水溶性樹脂、弱
溶剤可溶性の樹脂、非水エマルション系の樹脂は、環境
対策の観点から好適に用いられる。
酸エステル共重合樹脂系、酢酸ビニル樹脂系、エチレン
-酢酸ビニル共重合樹脂系、スチレン−アクリル酸エス
テル共重合樹脂系、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共
重合樹脂系、エチレン−塩化ビニル共重合樹脂系、酢酸
ビニル−ベオバ共重合樹脂系、エチレン−塩化ビニル共
重合樹脂系、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、シリコ
ン変性アクリル系、フッ素系の各エマルションが使用で
き、適宜混合して使用することも可能である。このよう
なエマルション類は、エマルション粒子内部で自己架橋
するタイプや、架橋剤を加えて架橋反応をさせる二液硬
化タイプでもよい。さらに粉末型のエマルションも使用
可能である。
脂、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性エポキシエステル
樹脂、水溶性アルキド樹脂、水溶性メラミン樹脂などが
使用でき、適宜混合して使用することも可能である。ま
た、エマルション系の樹脂と水溶性樹脂とを混合して使
用することもできる。
脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、フッ素樹脂、アルキド樹脂、フタル酸樹脂な
ど各種の樹脂が使用できる。これらの樹脂は単独で用い
てもかまわないし、2種以上を混合して使用しても良
い。
リル系、アクリルウレタン系、フッ素系、エポキシ系、
アクリルシリコーン系の各非水エマルション樹脂が使用
可能である。さらに、前述の弱溶剤可溶性の樹脂との混
合により使用することも可能である。
ニル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェ
ノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹
脂、アクリルシリコーン樹脂、フッ素樹脂、アルキド樹
脂、フタル酸樹脂など各種の樹脂が使用できる。これら
の樹脂は単独で用いてもかまわないし、2種以上を混合
して使用しても良い。
ルトランドセメントなどの無機質系結合材を補助的に用
いることもできる。
うに着色顔料、体質顔料などの顔料類を配合して使用す
る。
鉛、カーボンブラック、べんがら、モリブデートオレン
ジ、黄鉛、黄色酸化鉄、オーカー、群青、コバルトグリ
ーン等の無機系顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロ
ン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン
系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンゾイミダゾ
ール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機顔
料が使用できる。
カリオン、クレー、陶土、珪藻土、含水微粉珪酸、タル
ク、バライト粉、硫酸バリウム、沈降性硫酸バリウム、
炭酸バリウム、珪砂、石英粉、ウォラストナイト、ホワ
イトカーボンが使用できる。
珠光沢顔料、マイカ、珪酸アルミニウムや細骨材類を本
発明の効果を妨げない範囲で添加することが可能であ
る。
2種以上を混合して使用してもかまわない。ただ、仕上
塗材A全体としてPVCが30〜85%となるように、
適宜混合して使用することが重要である。PVCが30
%より小さくなると、艶ムラが発生する傾向にある。そ
の他、PVCが30%より小さくなると艶が出てくるの
で、模様形成を行っても、艶のために模様がわかりにく
くなるので好ましくない。また、PVCが85%を超え
ると、塗膜性能が極端に低下してしまうので、PVCは
30〜85%の範囲のものを使用する。
することができる。このような添加剤としては、可塑
剤、防腐剤、防カビ剤、防藻剤、消泡剤、レベリング
剤、顔料湿潤剤、顔料分散剤、色分かれ防止剤、乳化
剤、増粘剤、粘性調整剤、沈降防止剤、たれ防止剤、硬
化触媒、艶消し剤、難燃剤、紫外線吸収剤などの各種添
加剤類が使用できる。
ことができるが、水または溶剤にて適宜希釈して使用す
る。希釈溶媒は使用されている樹脂の種類によって適宜
選択して使用する。希釈溶媒としては、水、脂肪族炭化
水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、エステル、ケトン
などがあげられ、溶剤類に関しては数種混合して使用す
ることも可能である。
n−ヘキサン、n−ペンタン、n−オクタン、n−ノナ
ン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカンのほ
か、テルピン油やミネラルスピリットなどが例示でき
る。芳香族炭化水素系溶剤としては、トルエン、キシレ
ン、ソルベントナフサ等が挙げられる。その他、酢酸エ
チル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類やアル
コール系溶剤、エーテル系溶剤などが例示できる。
を行う。この型枠は、シート状であり、所望の形状に形
抜きしたものを使用する。型枠の素材は特に限定されな
いが、型枠上に塗付する仕上塗材Aによって侵されるこ
とのない材質のものを使用する必要がある。型枠のデザ
インは繰り返しパターンや任意のデザインに型抜きが可
能であり、複雑な模様のものでもかまわない。型枠を使
用することにより、現場ごとに施主の好みにあわせてパ
ターン形成が可能になるという利点がある。
シート状物であり、材質は特に限定されないが、例えば
塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン又はポリエ
チレンの発泡体、ポリエチレンテレフタレートのような
ものが使用できる。大きさや形状は特に限定されず、模
様のパターンにより決定される。
〜85%である仕上塗材Aを、希釈を行い基材に平滑に
なるように塗付(下塗り)し、(2)乾燥後、任意に型
抜きしたデザイン型枠を貼着し、(3)さらに(1)で
使用した仕上塗材Aを、粘度が5〜30Pa・s、TI
値が3.0〜6.0の範囲になるように調整し、乾燥膜
厚が0.1〜1.0mmとなるように塗付(模様層塗り)
する。更に(4)(2)で貼着したデザイン型枠を除去
するといった手順によって行う。
pmにおける見かけの粘度(4回転目の指針値)を測定
し、これを粘度とした。また、TI値とはBH型粘度計
を用い、次式(式1)により求められる値である。 TI値=η1/η2 (式1) 但し、η1:2rpmにおける見かけの粘度(Pa・s:2
回転目の指針値)、η2:20rpmにおける見かけの
粘度(Pa・s:4回転目の指針値)とし、測定方法はJIS
K5400(1990) 4.5.3 回転粘度計法の参考試験に準じて、
塗装時の温度で行う。
仕上塗材Aを希釈して被塗物をほぼ隠ぺいし平滑になる
ようにローラー等にて基材に塗付する。下塗りを行う際
は、流展性つまりレベリング性が良くなるように希釈を
行う必要がある。
っている状態を示し、ローラー・刷毛などで塗装した際
の多少の凹凸があっても、本発明の効果を阻害しない範
囲であれば許容される。
に(2)所望の形状に型抜きしたシート材(型枠)を貼
着する。この際の貼着方法としては、予めシート材に粘
着層を設けておき、圧着によって貼着を行う。
で使用した仕上塗材Aの希釈率を調整して、塗装時の温
度における粘度を5〜30Pa・s(好ましくは、10
〜20Pa・S)、TI値を3.0〜6.0(好ましく
は、3.5〜5.0)となるようにし、乾燥膜厚が0.
1〜1.0mm、好ましくは0.5〜1.0mmとなる
ようにローラー等にて模様塗りを行う。調整は、希釈に
よって行うが、塗装時にこのような粘度TI値になって
いれば、そのまま使用してもよい。
塗りを行ったときに模様層が0.1〜1.0mmと薄く
ても、模様面がくっきりと浮き上がるようになり、未乾
燥の状態で型枠を除去してもレベリングしにくくなる。
また、レベリングしにくくなるため、模様層の山立ち部
分がより鋭角になり模様層がくっきりと浮き上がるもの
である。さらには、施工の際や施工後に型枠の貼着部分
に潜り込むなどして模様部分が滲んだり、ぼやけて見え
ることもない。また、施工時にたれることもなく簡単に
施工できるのである。
三工程で形成された塗膜面が、JISK5400(1990) 7.6 鏡
面光沢度による60゜−60゜鏡面光沢度をB1 、B2
とすると、B1 およびB2 が共に10以下(B1 、B2
≦10)であり、且つ、B1とB2 の差が1.0以上
(|B1 −B2 |≧1.0)となるように下塗り層と模
様層を形成させた場合に、更に模様面がくっきりと浮き
上がり、模様層が0.1〜1.0mmといった薄塗りの
場合でも際立った凹凸感が得られる。光沢度の差を1.
0以上とすることにより、より模様層が強調され、はっ
きりするので好ましくはこのような光沢度となるように
施工を行う。
とにより、ローラー等の種類によって異なった塗膜表面
形状にしやすくなり、下塗り層面と模様層面の塗膜表面
形状を違えることができるので、更に模様面がくっきり
と浮き上がるのである。特に、模様層形成時にデザイン
ローラー等によってパターンを形成させることにより更
に模様面を浮き立たせることができる。
型枠を除去する時期は、塗装直後でも、模様層が乾燥し
てからでもどちらでも良い。
方法は限定されないが、特に下塗り、模様塗りをローラ
ーにて行った場合は、簡単に手早く塗装が可能であり、
塗材の飛散も少ないという利点がある。
仕上塗材A1種類を使用し、適宜希釈のみにより、下塗
りと模様塗りを行い、希釈の際に特定の粘度とTI値と
することにより、模様層が0.1〜1.0mmといった
薄塗りの場合でも、模様層を浮き立たせることができる
ものである。また、模様層にパターンを形成することも
容易にできるので下塗り層と模様層の表面形状の違いに
より模様層をさらに浮き立たせることもできるのであ
る。特に、同一塗材によって施工できることによって手
間が省け、さらにはコスト削減にもつながるのである。
示すような配合にて仕上塗材を作製した。すなわち、エ
マルション200重量部(固形分100重量部)に対し
て、着色顔料の酸化チタンを143重量部、体質顔料の
重質炭酸カルシウム110重量部、水・添加剤をあわせ
て50重量部混合して、十分に撹拌して仕上塗材を得
た。この時の塗材のPVCは40%、TI値は3.8で
あった。
材料を使用して、表2に示すような配合にて配合例1と
同様にして仕上塗材を作製した。
装を行った。なお、施工は室温20℃、湿度65%の室
内で行った。
ボードに、配合例1を水希釈してウールローラーにて所
要量0.4kg/m2 となるように平滑に塗装を行う。
24時間養生乾燥を行った後、厚さ1.5mmで図1の
ような模様に型抜きした、粘着剤層を有するポリエチレ
ンシート(PPシート)を貼着した。
s、TI値3.6となるように水希釈して、ウールロー
ラーにて乾燥膜厚が1.0mmとなるように塗付し、2
4時間乾燥養生を行った。その後、ポリエチレンシート
をはがし、試験板とした。
8)実施例1と同様にして、試験板を作製した。作製手
順については、表3および表4に示す。
下の評価を行った。また、作製時の作業性などの問題点
についてもチェックを行った。
時に問題点がないかをチェックした。
ら仕上り感の評価を行った。特に、模様層の山立ち部分
が鋭角であるか、模様がくっきりと見えるか、全体の意
匠感はどうかなどについて評価を行った。評価は、総合
評価とし、◎、○、△、×の4段階により示した。
0°−60°鏡面光沢度を測定した。測定方法はJIS K5
400(1990) 7.6 鏡面光沢度に準じて行った。
た。
問題点もなく簡単に施工できた。仕上り感は、模様層の
山立ち部分が鋭角であり、模様もくっきり見えた。特
に、光沢度に差のある実施例1については、下塗り層が
暗く、模様層が明るめに見えたため模様が更に浮かび上
がって見えた。
低いため、第三工程の模様層を形成したときには艶ムラ
及が発生し、一部分にはクラックも発生してしまった。
塗膜の意匠性に問題があり実用的ではなかった。
高いため、塗膜が脆く、第四工程の型枠シート除去の際
に、下塗り層が剥がれてしまった。
を希釈しすぎてしまい型枠シートと下塗り層の間に塗材
が入り込んでしまったり、塗材がたれるという問題点が
あった。仕上り感も、模様層の山立ち部分がなだらかに
なってしまい、一部分には滲んだようになっているので
模様がぼやけて見え意匠性が悪かった。
材の粘度が高かったため、ローラーで塗装し難くなり、
塗装面が毛羽立ったように仕上がったので全体としての
意匠感がよくなかった。また、肌触りも悪かった。
かったため、比較例3よりも更に模様層の山立ち部分が
なだらかになってしまい、模様がぼやけてしまった。
平滑に塗付しようと試みたがうまくいかず、第二工程の
型枠シートを貼着し難かった。第三工程の塗材のTI値
が高すぎるため、ローラーで塗装する際の塗着率が悪
く、作業性が極端に悪かった。更に塗装面が毛羽立った
ように仕上がったので、意匠性が悪く、肌触りも悪かっ
た。
かったため、比較例3、比較例5よりも更に模様がぼや
けて、ほとんど見えない状態となった。
でも平滑にするのが難しく、型枠シートを貼着するのが
難しかった。さらに、第三工程では、ローラーでの塗装
性が極端に悪く、塗装が難しかった。塗装面も毛羽立っ
てしまい、意匠性が悪く、肌触りも悪かった。
材を使用し、模様塗り時に粘度10〜3Pa・s、TI
値3.0〜6.0になるように希釈調整して使用するこ
とにより、模様層の山立ち部分が鋭角となり、くっきり
と模様が浮き上がって見えることがわかった。
よれば、簡単に任意のデザインにすることが可能であ
り、また下塗り層と模様層を同一の塗材により形成で
き、厚塗りを行わなくてもよりデザインが浮き立つよう
なデザイン型枠工法を提供することができるものであ
る。特に、仕上塗材1種類のみを使用して希釈のみにて
調整を行うので、何種類もの塗材を使い分ける必要もな
く、中途半端な残塗料なども少なくなるというメリット
がある。また、厚塗りの必要もないので、塗材自体の使
用量を押さえることができ、乾燥に時間がかかるような
こともないので、工期を大幅に短縮することができる。
その他、下塗り層と模様層の光沢差を設けたり、模様層
にパターンを設けることにより、更にデザインを浮き立
つように施工することが可能になった。
Claims (3)
- 【請求項1】塗装仕上げを行う面に、 (1)顔料容積濃度(以下、「PVC」という。)が3
0〜85%の仕上塗材Aを希釈調整し、平滑に塗付する
第一工程 (2)第一工程の塗材が乾燥後、所望の形状に型抜きし
たシート材を貼着する第二工程 (3)第一工程で使用した仕上塗材Aを、塗装時の温度
におけるBH型粘度計で測定した20rpmにおける粘
度(4回転目の指針値)を5〜30Pa・s、下記によ
り求められるTI値を3.0〜6.0の範囲になるよう
に調整し、乾燥膜厚が0.1〜1.0mmとなるように
塗付する第三工程 <TI値> TI値:BH型粘度計を用い、式1により求められる値 TI値=η1/η2 (式1) (但し、η1:2rpmにおける見掛けの粘度(Pa・s:
2回転目の指針値)、η2:20rpmにおける見掛け
の粘度(Pa・s:4回転目の指針値)) (4)第二工程で貼着したシート材を除去する第四工程
の四工程からなる型枠式デザイン仕上塗装方法。 - 【請求項2】第一工程により形成される塗膜の60°−
60°鏡面光沢度(JIS K5400(1990) 7.6 鏡面光沢度に
よる)をB1 、第三工程により形成される塗膜の60°
−60°鏡面光沢度をB2 とすると、B1 およびB2 が
共に10以下(B1 、B2 ≦10)であり、且つ、B1
とB2 の差が1.0以上(|B1 −B2 |≧1.0)と
なるようにすることを特徴とする請求項1に記載の型枠
式デザイン仕上塗装方法。 - 【請求項3】第三工程の仕上塗材Aを塗付する際に、塗
膜表面にパターンを形成させることを特徴とする請求項
1又は請求項2に記載の型枠式デザイン仕上塗装方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP19502197A JP3295618B2 (ja) | 1997-07-03 | 1997-07-03 | 型枠式デザイン仕上塗装方法 |
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JPH1119577A true JPH1119577A (ja) | 1999-01-26 |
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JP19502197A Expired - Fee Related JP3295618B2 (ja) | 1997-07-03 | 1997-07-03 | 型枠式デザイン仕上塗装方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3295618B2 (ja) |
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JP2007029809A (ja) * | 2005-07-25 | 2007-02-08 | Sk Kaken Co Ltd | 模様形成方法 |
JP2007098335A (ja) * | 2005-10-06 | 2007-04-19 | Sk Kaken Co Ltd | 模様形成方法 |
JP2015009217A (ja) * | 2013-07-01 | 2015-01-19 | 桑原 徹 | 凹凸状シボパターン補修用マスキングシート、及び、凹凸状シボパターン補修方法 |
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- 1997-07-03 JP JP19502197A patent/JP3295618B2/ja not_active Expired - Fee Related
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