JPH11195545A - 無接点電磁誘導式充電機構、これに用いられる二次コイル及びこの二次コイルのコア - Google Patents

無接点電磁誘導式充電機構、これに用いられる二次コイル及びこの二次コイルのコア

Info

Publication number
JPH11195545A
JPH11195545A JP9369323A JP36932397A JPH11195545A JP H11195545 A JPH11195545 A JP H11195545A JP 9369323 A JP9369323 A JP 9369323A JP 36932397 A JP36932397 A JP 36932397A JP H11195545 A JPH11195545 A JP H11195545A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
secondary coil
core
coil
charging mechanism
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9369323A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuji Osawa
周治 大沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hosiden Corp
Original Assignee
Hosiden Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hosiden Corp filed Critical Hosiden Corp
Priority to JP9369323A priority Critical patent/JPH11195545A/ja
Publication of JPH11195545A publication Critical patent/JPH11195545A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 携帯電話機等の電子機器の軽量化に寄与する
無接点電磁誘導式充電機構、これに用いられる二次コイ
ル及びこの二次コイルのコアを提供する 【構成】 電子機器のバッテリーの充電を行う無接点電
磁誘導式充電機構において、充電器に搭載される一次コ
イル110と、この充電器によって充電されるバッテリ
ーを有する電子機器に搭載され、前記一次コイル110
と電磁的に結合される二次コイル210(または21
5)とを有しており、前記二次コイル210(または2
15)は、磁束密度の低い部分に貫通孔211B(また
は凹部216B)が設けられたコア211(または21
6)を特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば携帯電話機
等の電子機器に適応される無接点電磁誘導式充電機構、
これに用いられる二次コイル及びこの二次コイルのコア
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、携帯電話機の充電機構として
は、携帯電話機に内蔵されたバッテリーに接続されたコ
ネクタを、充電器の充電用コネクタに接触させることで
充電を行う有接点式充電機構と、バッテリーに接続され
た二次コイルと充電器の一次コイルとを電磁的に結合さ
せて充電を行う無接点電磁誘導式充電機構とがある。最
近は、安全性の問題等から後者の無接点電磁誘導式充電
機構の需要が高くなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無接点
電磁誘導式充電機構では、携帯電話側に二次コイルを搭
載する必要があり、携帯電話機の軽量化の阻害要因にな
るという問題がある。
【0004】本発明は上記事情に鑑みて創案されたもの
で、携帯電話機等の電子機器の軽量化に寄与する無接点
電磁誘導式充電機構、これに用いられる二次コイル及び
この二次コイルのコアを提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明に係る無接点電磁誘導式充電機構は、電子機
器のバッテリーの充電を行う無接点電磁誘導式充電機構
であって、充電器に搭載される一次コイルと、この充電
器によって充電されるバッテリーを有する電子機器に搭
載され、前記一次コイルと電磁的に結合される二次コイ
ルとを有しており、前記二次コイルは、磁束密度の低い
部分に凹部又は貫通孔が設けられたコアを備えたことを
特徴とする。
【0006】即ち、本発明に係る無接点電磁誘導式充電
機構の場合には、二次コイルのコアにおいて、電磁誘導
に殆ど寄与しない磁束密度の低い部分を削っても、一次
・二次コイル間伝達効率が、殆ど落ちないことを利用す
る。よって、二次コイルのコアにおいて、この磁束密度
の低い部分に、凹部又は貫通孔を設けて、二次コイルの
コアの軽量化、つまり無接点電磁誘導式充電機構の二次
側の軽量化を図る。これによって、無接点電磁誘導式充
電機構の二次側が組み込まれる携帯電話機等の電子機器
の軽量化も図る。
【0007】本発明に係る無接点電磁誘導式充電機構の
場合には、前記凹部又は貫通孔が設けられる位置は、前
記一次コイルと二次コイルとが充電のための所定の位置
に固定されたときに一次コイルの中心と略同軸上である
としてもよい。即ち、この本発明に係る無接点電磁誘導
式充電機構の場合には、前記一次コイルの中心と略同軸
上が、二次コイルのコアにおいて、最も磁束密度の低い
部分になるので、この部分に凹部又は貫通孔を設ける。
これによって、一次・二次コイル間伝達効率を殆ど落と
さないようにしつつ、二次コイルのコアの軽量化、つま
り無接点電磁誘導式充電機構の二次側の軽量化を図る。
【0008】本発明に係る無接点電磁誘導式充電機構の
場合には、前記凹部又は貫通孔は、前記磁束密度の低い
部分の等磁束密度曲面に略沿った形状に形成されている
としてもよい。即ち、この本発明に係る無接点電磁誘導
式充電機構の場合には、一次コイルのコアの形状によっ
て、前記磁束密度の低い部分の等磁束密度曲面の形状
は、さまざまであり、水平断面が略楕円、円等であり、
垂直断面が略放物線、略双曲線等である。よって、前記
凹部又は貫通孔の形状を、できるだけこの前記磁束密度
の低い部分の等磁束密度曲面の形状に近似させて、一次
・二次コイル間伝達効率を殆ど落とさないようにしつ
つ、二次コイルのコアの軽量化、つまり無接点電磁誘導
式充電機構の二次側の軽量化を図る。
【0009】本発明に係る無接点電磁誘導式充電機構の
場合には、前記凹部又は貫通孔には、電子機器内部での
位置決め又は固定を行う凸部が嵌まり込むとしてもよ
い。即ち、この本発明に係る無接点電磁誘導式充電機構
の場合には、凹部又は貫通孔を位置決め又は固定にも有
効に使用する。
【0010】本発明に係る無接点電磁誘導式充電機構の
場合には、前記貫通孔には、電子機器内部の配線が通さ
れるとしてもよい。即ち、この本発明に係る無接点電磁
誘導式充電機構の場合には、貫通孔を配線を設ける新た
なルートとできる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
無接点電磁誘導式充電機構を図1〜図3を参照しつつ説
明する。図1は本発明の実施の形態に係る無接点電磁誘
導式充電機構を説明するための概略的ブロック図、図2
は本発明の実施の形態に係る無接点電磁誘導式充電機構
の一次コイルと未完成状態の二次コイルとであって、二
次コイルのコアに凹部又は貫通孔を設ける前の状態を示
す概略的垂直断面図であり、同図(A)は二次コイルの
コアがT型の場合、同図(B)は二次コイルのコアが棒
型の場合、図3は本発明の実施の形態に係る無接点電磁
誘導式充電機構の一次コイルと完成状態の二次コイルと
であって、図2の二次コイルのコアに貫通孔又は凹部を
設けた後の状態を示す概略的垂直断面図で、同図(A)
は図2(A)の二次コイルのコアに貫通孔を設けた後の
状態、同図(B)は図2(B)の二次コイルのコアに凹
部を設けた後の状態、図4は二次コイルのコアにおいて
磁束密度の低い部分に貫通孔を設けたときと貫通孔を設
けないときとの二次側負荷電流−二次側電圧特性と二次
側負荷電流−一次・二次コイル間伝達効率特性とを示す
グラフ、図5は二次コイルの鍔部の両端間の寸法Lを、
芯部の寸法を固定しつつ鍔部の寸法のみを変化させたと
きの二次側負荷電流−二次側電圧特性を示すグラフ、図
6は二次コイルの鍔部の両端間の寸法Lを、芯部の寸法
を固定しつつ鍔部の寸法のみを変化させたときの二次側
負荷電流−一次・二次コイル間伝達効率特性を示すグラ
フ、図7は二次コイルのコアの鍔部の奥行き方向寸法W
を変化させたときの二次側負荷電流−一次・二次コイル
間伝達効率特性を示すグラフ、図8は一次コイルの実験
時の寸法条件を示す図であって、同図(A)は平面図、
同図(B)は垂直断面図、図9は貫通孔がコアに設けら
れている二次コイルの実験時の寸法条件を示す図であっ
て、同図(A)は垂直断面図、同図(B)は底面図、図
10は貫通孔がコアに設けられていない二次コイルの実
験時の寸法条件を示す図であって、同図(A)は垂直断
面図、同図(B)は底面図、図11は図2(A)の一次
コイルと未完成状態の二次コイルにおいて二次コイルの
コアの垂直断面での等磁束密度線の内の低磁束密度側の
状態を示す概略的説明図である。
【0012】本発明の実施の形態に係る無接点電磁誘導
式充電機構は、図1に示されるように、電子機器として
の携帯電話機に備えられるバッテリー240の充電を行
う無接点電磁誘導式充電機構であって、携帯電話機内に
設けられている携帯電話機側充電機構200と、携帯電
話機とは別体の充電器100とからなる。
【0013】充電器100は、100V等の商用電源A
に接続されて使用されるもので、商用電源Aからの交流
電流(電圧)を直流電流(電圧)に整流する整流回路1
20と、この整流回路120に接続され発振回路140
への起動パルスを発生させる起動回路130と、電圧レ
ベルのフィードバック調整を行う制御回路150と、こ
の制御回路150の出力側と前記整流回路120の出力
側と起動回路130の出力側とに接続されて所定の発振
動作をする発振回路140と、この発振回路140と制
御回路150とに接続された一次コイル110とを有し
ている。尚、制御回路150は、整流回路120にも接
続されている。
【0014】一次コイル110は、図3(A)に示され
るように、E型のコア111と、このE型のコア111
の芯部111Aの周囲に巻かれているコイル112とを
有している。このコイル112は、図1に示す発振回路
140側のコイル112aと制御回路150側のコイル
112bとを積層巻きしたものである。
【0015】このような充電器100は、従来の無接点
電磁誘導式充電機構に用いられているものと同じ構成で
ある。
【0016】一方、携帯電話機側充電機構200は、携
帯電話機が充電器100に対してセットされた際に、前
記一次コイル110の発振回路140側のコイル112
aから発生される磁束を電磁誘導可能に受けることがで
きるようにコイル112a(一次コイル110)に近接
され同軸上に配置される二次コイル210(つまり、一
次コイル110とこの二次コイル210とは電磁的に結
合されている。)と、この二次コイル210から取り出
される交流電流(電圧)を直流電流(電圧)に整流する
整流回路220と、この整流回路220で整流された電
流(電圧)を検出しつつバッテリー240に送り、所定
レベルを超えると過充電しないように充電を完了させる
充電回路230とを有している。前記バッテリー240
は、例えば、従来からの携帯電話機等に用いられている
リチウムイオン電池である。
【0017】このような携帯電話機側充電機構200
も、以下に詳述する二次コイル210のコア211以外
は従来の無接点電磁誘導式充電機構に用いられているも
のと同じ構成である。
【0018】二次コイル210は、図3(A)に示され
るように、鍔部211Cを有したT型のコア211と、
鍔部211Cの下面側(一次コイル110側)であっ
て、このT型のコア211の芯部211Aの周囲に巻か
れているコイル212とを有している。コア211に
は、フェライト、パーマロイ、珪素鋼板等の高透磁率の
素材が用いられている。
【0019】芯部211Aには、その中心に略楕円柱状
の貫通孔211Bが設けられている。尚、図2(A)の
二次コイル210’は、この貫通孔211Bを形成する
前の二次コイル210を示したものである。この貫通孔
211Bを形成していない状態の二次コイル210’
は、従来の二次コイルと同じ構造である。
【0020】この貫通孔211Bが設けられている範囲
は、二次コイル210であって、図2(A)において一
次コイル110のコイル112aの磁束線(磁力線)1
19が殆ど疎となっている部分つまり磁束密度の低い部
分である。よって、前記略楕円筒の平面視略楕円の長手
方向は、一次コイル110のコイル112aから発生す
る磁束が、コア111のE型という構造上、図3(A)
上で左右方向よりも、紙面前後方向が疎となり易いため
紙面前後方向である。このように、コア211があって
も特に有意義な意味はない磁束密度の低い部分に貫通孔
211Bを設けることによって、コア211の軽量化を
図ることができる。
【0021】尚、本願出願人は、下記の測定条件で、コ
ア211に対して貫通孔211Bを設けたときと、貫通
孔211Bを設けないときとを比較する実験を行った。 測定条件:巻線数;一次コイル110のコイル112aの巻線数=350T 一次コイル110のコイル112bの巻線数=40T 二次コイル210のコイル212の巻線数=35T 二次コイル210’のコイル212の巻線数=35T 一次コイル110と二次コイル210とのギャップ;3mm 一次コイル110と二次コイル210’とのギャップ;3mm 一次コイル110の各寸法は図8の通りである。 二次コイル210の各寸法は図9の通りである。 二次コイル210’の各寸法は図10の通りである。 尚、一次・二次コイル間伝達効率η=二次側負荷電流×
二次側電圧÷一次側回路の電力×100〔%〕
【0022】その結果を図4の二次側負荷電流−二次側
電圧特性のグラフと、二次側負荷電流−一次・二次コイ
ル間伝達効率特性のグラフとに示す。このグラフからわ
かるように、貫通孔を設けたときの二次側電圧V1は、
貫通孔を設けないときの二次側電圧V2と比較して若干
低くなっている程度である。また、貫通孔を設けたとき
の一次・二次コイル間伝達効率η1は、貫通孔を設けな
いときの一次・二次コイル間伝達効率η2と比較して若
干低くなっている程度であり、測定誤差の範囲内であ
る。よって、磁束密度の低い部分に貫通孔を設けること
は、コア211の軽量化に有効であると言える。
【0023】また、貫通孔211Bの形成によってコア
211を削減したことになるが、その分の一部または全
部を鍔部211Cの延設に振り向けると、一次コイル1
10のコイル112aと二次コイル210のコイル21
2との間の一次・二次コイル間伝達効率が向上すること
が、本願出願人の下記の測定条件による実験により確認
されている。
【0024】 測定条件:巻線数;一次コイル110のコイル112aの巻線数=350T 一次コイル110のコイル112bの巻線数=40T 二次コイル210’のコイル212の巻線数=35T 一次コイル110と二次コイル210’とのギャップ;3mm 一次コイル110の各寸法は図8の通りである。 二次コイル210’の各寸法は図10の通りである〔但し、寸法W =7.5 mmである。また、寸法Lは図5および図6のように変化さ せて測定する。この際、四隅の切欠き(C1mm)は、常に設けて いる。〕。
【0025】図5は、コイル212の鍔部211Cの両
端間の寸法Lを、芯部211Aの寸法を固定しつつ鍔部
211Cの寸法のみを変化させたときの二次側負荷電流
−二次側電圧特性のグラフを示す。また、図6は、コイ
ル212の鍔部211Cの両端間の寸法Lを、芯部21
1Aの寸法を固定しつつ鍔部の寸法のみを変化させたと
きの二次側負荷電流−一次・二次コイル間伝達効率特性
のグラフを示す。両グラフからわかるように、鍔部21
1Cの寸法Lを短くしていくと、二次側電圧が低くなっ
ていく一方、一次・二次コイル間伝達効率も悪くなって
いくことがわかる。
【0026】尚、二次コイル210のコア211の鍔部
211Cの奥行き方向(図3の紙面前後方向)の延設よ
りも、この鍔部211Cの左右方向の延設の方が効果的
であることが、本願出願人の下記の測定条件による実験
により確認されている。 測定条件:巻線数;一次コイル110のコイル112aの巻線数=350T 一次コイル110のコイル112bの巻線数=40T 二次コイル210’のコイル212の巻線数=35T 一次コイル110と二次コイル210’とのギャップ;3mm 一次コイル110の各寸法は図8の通りである。 二次コイル210’の各寸法は図10の通りである〔但し、寸法W は図7のように変化させて測定する。この際、四隅の切欠き(C1 mm)は、常に設けている。〕。
【0027】図7は、二次コイル210のコア211の
鍔部211Cの奥行き方向寸法Wを変化させたときの二
次側負荷電流−一次・二次コイル間伝達効率特性のグラ
フを示す。寸法Wの変化量と前記寸法Lの変化量とを考
慮してこのグラフを観察すると、一次・二次コイル間伝
達効率の変化量は、寸法Wの変化量よりも寸法Lの変化
量に対する依存度が大きいと言える。つまり、鍔部21
1Cの奥行き方向(図3の紙面前後方向)の延設より
も、この鍔部211Cの左右方向の延設の方が効果的で
あると言える。また、コア211の重量を従来と同じと
しつつ、又は、軽量化を図りつつ、一次・二次コイル間
伝達効率を従来レベルと同等又はやや向上させることも
できる。
【0028】また、この貫通孔211Bは、携帯電話機
の内部において、二次コイル210の位置決めに用いる
ことができる。無接点電磁誘導式充電機構においては、
充電時には一次コイル110と二次コイル210とが予
め決定された位置関係になることが充電の効率の面から
重要である。したがって、携帯電話機の筐体に、前記貫
通孔211Bに嵌まり込む凸部を形成しておくことで、
二次コイル210の携帯電話機の筐体の内部での位置決
めを容易に行うことができるのである。
【0029】前記貫通孔211Bに嵌まり込む凸部を、
例えば、貫通孔211Bの上部に露出する長さのもので
あって熱溶着性材料とすれば、位置決めのみならず固定
もできる。
【0030】また、この貫通孔211Bには、携帯電話
機の内部回路の配線を通すことも可能である。この際に
は、前記貫通孔211Bに嵌まり込む凸部を少なくとも
前記配線が通せる分削った形状とするのは言うまでもな
い。
【0031】以上のように構成された本発明の実施の形
態に係る無接点電磁誘導式充電機構において、貫通孔2
11Bは、その下部側(一次コイル110側)が貫通さ
れていない略楕円柱状の凹部としてもよい。また、一次
コイル110のコア111は、E型以外の棒型等であっ
てもよく、二次コイル210のコア211もT型でなく
棒型等であってもよい。図3(B)では、前記二次コイ
ル210のT型のコア211を、棒型のコア216と
し、且つ前記コア211では貫通孔211Bであった部
分を凹部216Bとした二次コイル215を図示してい
る。
【0032】この棒型のコア216の場合においても、
図2(B)において、図3(B)の二次コイル215の
コア216の凹部216Bが形成される前の二次コイル
215’(従来の棒状コアを有した二次コイルと同
じ。)におけるコア216’を示している。また、磁束
線(磁力線)119Aも示している。図2(B)と図3
(B)とを見比べてわかるように、凹部216Bの設け
られている範囲は、磁束線(磁力線)119Aが殆ど疎
となっている部分つまり磁束密度の低い部分である。
【0033】この凹部216Bであっても、前記貫通孔
211Bのように携帯電話機の内部において、二次コイ
ル215の位置決めに用いることができるのは言うまで
もない。また、この棒型のコア216の場合において
も、凹部216Bでなく、前記貫通孔211Bのような
貫通孔としてもよいことは言うまでもない。
【0034】ところで、上述においては、貫通孔211
Bや凹部216Bの垂直断面形状は、略楕円柱の垂直断
面形状である矩形状である。しかし、垂直方向において
磁束密度の低い部分、即ち低密度の等磁束密度曲面の垂
直断面での形状(つまり垂直方向での等磁束密度線の内
側の形状)は、実際には矩形状ではない。例えば、垂直
方向での低密度の等磁束密度線118a、118b、1
18c〔尚、磁束密度は、(118aの等磁束密度線)
<(118bの等磁束密度線)<(118cの等磁束密
度線)という関係にある。〕の形状は、図11に示され
るような略放物線状(略双曲線状)をしている。そのた
め、貫通孔211Bや凹部216Bの垂直断面形状は、
この低密度の等磁束密度線118a、118b、118
cにできるだけ沿った形状、例えば、曲線・階段状等を
有したものとすることによって、コア211、216の
軽量化を更に図ることもできる。
【0035】また、貫通孔211Bや凹部216Bの水
平断面形状についても、磁束密度の低い部分の水平方向
の等磁束密度線にできるだけ沿った形状を有するとする
ことによって、コア211、216の軽量化を更に図る
こともできる。尚、貫通孔211Bや凹部216Bの水
平断面形状は、矩形等であってもよい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る無接
点電磁誘導式充電機構は、電子機器のバッテリーの充電
を行う無接点電磁誘導式充電機構であって、充電器に搭
載される一次コイルと、この充電器によって充電される
バッテリーを有する電子機器に搭載され、前記一次コイ
ルと電磁的に結合される二次コイルとを有しており、前
記二次コイルは、磁束密度の低い部分に凹部又は貫通孔
が設けられたコアを備えたことを特徴とした。
【0037】即ち、本発明に係る無接点電磁誘導式充電
機構の場合には、二次コイルのコアにおいて、電磁誘導
に殆ど寄与しない磁束密度の低い部分を削っても、一次
・二次コイル間伝達効率が、殆ど落ちないことを利用し
た。よって、二次コイルのコアにおいて、この磁束密度
の低い部分に、凹部又は貫通孔を設けて、二次コイルの
コアの軽量化、つまり無接点電磁誘導式充電機構の二次
側の軽量化を図ることができる。これによって、無接点
電磁誘導式充電機構の二次側が組み込まれる携帯電話機
等の電子機器の軽量化も図ることができる。
【0038】本発明に係る無接点電磁誘導式充電機構の
場合には、前記凹部又は貫通孔が設けられる位置は、前
記一次コイルと二次コイルとが充電のための所定の位置
に固定されたときに一次コイルの中心と略同軸上である
としてもよい。即ち、この本発明に係る無接点電磁誘導
式充電機構の場合には、前記一次コイルの中心と略同軸
上が、二次コイルのコアにおいて、最も磁束密度の低い
部分になるので、この部分に凹部又は貫通孔を設ける。
これによって、一次・二次コイル間伝達効率を殆ど落と
さないようにしつつ、二次コイルのコアの軽量化、つま
り無接点電磁誘導式充電機構の二次側の軽量化を図るこ
とができる。
【0039】本発明に係る無接点電磁誘導式充電機構の
場合には、前記凹部又は貫通孔は、前記磁束密度の低い
部分の等磁束密度曲面に略沿った形状に形成されている
としてもよい。即ち、この本発明に係る無接点電磁誘導
式充電機構の場合には、一次コイルのコアの形状によっ
て、前記磁束密度の低い部分の等磁束密度曲面の形状
は、さまざまであり、水平断面が略楕円、円等であり、
垂直断面が略放物線、略双曲線等である。よって、前記
凹部又は貫通孔の形状を、できるだけこの前記磁束密度
の低い部分の等磁束密度曲面の形状に近似させることに
より、一次・二次コイル間伝達効率を殆ど落とさないよ
うにしつつ、二次コイルのコアの軽量化、つまり無接点
電磁誘導式充電機構の二次側の軽量化を図ることができ
る。
【0040】本発明に係る無接点電磁誘導式充電機構の
場合には、前記凹部又は貫通孔には、電子機器内部での
位置決め又は固定を行う凸部が嵌まり込むとしてもよ
い。即ち、この本発明に係る無接点電磁誘導式充電機構
の場合には、凹部又は貫通孔を位置決め又は固定にも有
効に使用することができる。
【0041】本発明に係る無接点電磁誘導式充電機構の
場合には、前記貫通孔には、電子機器内部の配線が通さ
れるとしてもよい。即ち、この本発明に係る無接点電磁
誘導式充電機構の場合には、貫通孔を配線を設ける新た
なルートとできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る無接点電磁誘導式充
電機構を説明するための概略的ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る無接点電磁誘導式充
電機構の一次コイルと未完成状態の二次コイルとであっ
て、二次コイルのコアに凹部又は貫通孔を設ける前の状
態を示す概略的垂直断面図であり、同図(A)は二次コ
イルのコアがT型の場合、同図(B)は二次コイルのコ
アが棒型の場合である。
【図3】本発明の実施の形態に係る無接点電磁誘導式充
電機構の一次コイルと完成状態の二次コイルとであっ
て、図2の二次コイルのコアに貫通孔又は凹部を設けた
後の状態を示す概略的垂直断面図で、同図(A)は図2
(A)の二次コイルのコアに貫通孔を設けた後の状態、
同図(B)は図2(B)の二次コイルのコアに凹部を設
けた後の状態である。
【図4】二次コイルのコアにおいて磁束密度の低い部分
に貫通孔を設けたときと貫通孔を設けないときとの二次
側負荷電流−二次側電圧特性と二次側負荷電流−一次・
二次コイル間伝達効率特性とを示すグラフである。
【図5】二次コイルの鍔部の両端間の寸法Lを、芯部の
寸法を固定しつつ鍔部の寸法のみを変化させたときの二
次側負荷電流−二次側電圧特性を示すグラフである。
【図6】二次コイルの鍔部の両端間の寸法Lを、芯部の
寸法を固定しつつ鍔部の寸法のみを変化させたときの二
次側負荷電流−一次・二次コイル間伝達効率特性を示す
グラフである。
【図7】二次コイルのコアの鍔部の奥行き方向寸法Wを
変化させたときの二次側負荷電流−一次・二次コイル間
伝達効率特性を示すグラフである。
【図8】一次コイルの実験時の寸法条件を示す図であっ
て、同図(A)は平面図、同図(B)は垂直断面図であ
る。
【図9】貫通孔がコアに設けられている二次コイルの実
験時の寸法条件を示す図であって、同図(A)は垂直断
面図、同図(B)は底面図である。
【図10】貫通孔がコアに設けられていない二次コイル
の実験時の寸法条件を示す図であって、同図(A)は垂
直断面図、同図(B)は底面図である。
【図11】図2(A)の一次コイルと未完成状態の二次
コイルにおいて二次コイルのコアの垂直断面での等磁束
密度線の内の低磁束密度側の状態を示す概略的説明図で
ある。
【符号の説明】
110 一次コイル 210 二次コイル 211 コア 211B 貫通孔 215 二次コイル 216 コア 216B 凹部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子機器のバッテリーの充電を行う無接
    点電磁誘導式充電機構において、 充電器に搭載される一次コイルと、この充電器によって
    充電されるバッテリーを有する電子機器に搭載され、前
    記一次コイルと電磁的に結合される二次コイルとを有し
    ており、前記二次コイルは、磁束密度の低い部分に凹部
    又は貫通孔が設けられたコアを具備したことを特徴とす
    る無接点電磁誘導式充電機構。
  2. 【請求項2】 前記凹部又は貫通孔が設けられる位置
    は、前記一次コイルと二次コイルとが充電のための所定
    の位置に固定されたときに一次コイルの中心と略同軸上
    であることを特徴とする請求項1記載の無接点電磁誘導
    式充電機構。
  3. 【請求項3】 前記凹部又は貫通孔は、前記磁束密度の
    低い部分の等磁束密度曲面に略沿った形状に形成されて
    いることを特徴とする請求項1又は2記載の無接点電磁
    誘導式充電機構。
  4. 【請求項4】 前記凹部又は貫通孔には、電子機器内部
    での位置決め又は固定を行う凸部が嵌まり込むことを特
    徴とする請求項1、2又は3記載の無接点電磁誘導式充
    電機構。
  5. 【請求項5】 前記貫通孔には、電子機器内部の配線が
    通されることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載
    の無接点電磁誘導式充電機構。
  6. 【請求項6】 電子機器のバッテリーの充電を行う無接
    点電磁誘導式充電機構に用いられる二次コイルにおい
    て、 充電器に搭載される一次コイルによって発生される磁束
    の磁束密度が低い部分に凹部又は貫通孔が設けられたコ
    アを具備したことを特徴とする無接点電磁誘導式充電機
    構に用いられる二次コイル。
  7. 【請求項7】 電子機器のバッテリーの充電を行う無接
    点電磁誘導式充電機構に用いられる二次コイルのコアに
    おいて、 充電器に搭載される一次コイルによって発生される磁束
    の磁束密度が低い部分に凹部又は貫通孔が設けられたこ
    とを特徴とする無接点電磁誘導式充電機構に用いられる
    二次コイルのコア。
JP9369323A 1997-12-27 1997-12-27 無接点電磁誘導式充電機構、これに用いられる二次コイル及びこの二次コイルのコア Pending JPH11195545A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9369323A JPH11195545A (ja) 1997-12-27 1997-12-27 無接点電磁誘導式充電機構、これに用いられる二次コイル及びこの二次コイルのコア

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9369323A JPH11195545A (ja) 1997-12-27 1997-12-27 無接点電磁誘導式充電機構、これに用いられる二次コイル及びこの二次コイルのコア

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11195545A true JPH11195545A (ja) 1999-07-21

Family

ID=18494139

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9369323A Pending JPH11195545A (ja) 1997-12-27 1997-12-27 無接点電磁誘導式充電機構、これに用いられる二次コイル及びこの二次コイルのコア

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11195545A (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009123943A (ja) * 2007-11-15 2009-06-04 Ricoh Elemex Corp 非接触授受装置および授受側コア
JP2009164279A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Ricoh Elemex Corp 非接触授受装置
JP2009271156A (ja) * 2008-05-01 2009-11-19 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2010098188A (ja) * 2008-10-17 2010-04-30 Ricoh Elemex Corp 非接触伝送装置
JP2010098187A (ja) * 2008-10-17 2010-04-30 Ricoh Elemex Corp 非接触伝送装置
JP2010220409A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Ricoh Elemex Corp 非接触エネルギー伝送装置の1次側コア、非接触エネルギー伝送装置の1次側コア決定方法、非接触充電用電子時計の充電装置
JP2010219331A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Ricoh Elemex Corp 非接触エネルギー伝送装置、電子時計、充電装置、非接触エネルギー伝送装置のコア形状決定方法
JP2010219330A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Ricoh Elemex Corp 非接触エネルギー伝送装置の1次側コイルと2次側コイル、非接触エネルギー伝送装置のコイル条件決定方法
JP2012134307A (ja) * 2010-12-21 2012-07-12 Central Japan Railway Co 変圧器
JP2013057971A (ja) * 2012-12-14 2013-03-28 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2013068969A (ja) * 2012-12-14 2013-04-18 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
KR101394507B1 (ko) * 2013-03-22 2014-05-13 엘지이노텍 주식회사 연자성 시트, 무선 전력 수신 장치 및 그의 무선 충전 방법
JP2014103749A (ja) * 2012-11-19 2014-06-05 Toshiba Corp 無線電力伝送装置
JP2015142510A (ja) * 2014-01-28 2015-08-03 エルジー イノテック カンパニー リミテッド 無線電力受信装置、端末機、及び無線電力送信装置
WO2015146299A1 (ja) * 2014-03-28 2015-10-01 デクセリアルズ株式会社 非接触給電用アンテナシステム、及び電子機器

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009123943A (ja) * 2007-11-15 2009-06-04 Ricoh Elemex Corp 非接触授受装置および授受側コア
JP2009164279A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Ricoh Elemex Corp 非接触授受装置
JP2009271156A (ja) * 2008-05-01 2009-11-19 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2010098188A (ja) * 2008-10-17 2010-04-30 Ricoh Elemex Corp 非接触伝送装置
JP2010098187A (ja) * 2008-10-17 2010-04-30 Ricoh Elemex Corp 非接触伝送装置
JP2010220409A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Ricoh Elemex Corp 非接触エネルギー伝送装置の1次側コア、非接触エネルギー伝送装置の1次側コア決定方法、非接触充電用電子時計の充電装置
JP2010219331A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Ricoh Elemex Corp 非接触エネルギー伝送装置、電子時計、充電装置、非接触エネルギー伝送装置のコア形状決定方法
JP2010219330A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Ricoh Elemex Corp 非接触エネルギー伝送装置の1次側コイルと2次側コイル、非接触エネルギー伝送装置のコイル条件決定方法
JP2012134307A (ja) * 2010-12-21 2012-07-12 Central Japan Railway Co 変圧器
US9412511B2 (en) 2010-12-21 2016-08-09 Central Japan Railway Company Transformer
JP2014103749A (ja) * 2012-11-19 2014-06-05 Toshiba Corp 無線電力伝送装置
JP2013057971A (ja) * 2012-12-14 2013-03-28 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2013068969A (ja) * 2012-12-14 2013-04-18 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
KR101394507B1 (ko) * 2013-03-22 2014-05-13 엘지이노텍 주식회사 연자성 시트, 무선 전력 수신 장치 및 그의 무선 충전 방법
JP2015142510A (ja) * 2014-01-28 2015-08-03 エルジー イノテック カンパニー リミテッド 無線電力受信装置、端末機、及び無線電力送信装置
US9887030B2 (en) 2014-01-28 2018-02-06 Lg Innotek Co., Ltd Wireless power receiver, terminal and wireless power transmitter
WO2015146299A1 (ja) * 2014-03-28 2015-10-01 デクセリアルズ株式会社 非接触給電用アンテナシステム、及び電子機器
JP2015192521A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 デクセリアルズ株式会社 非接触給電用アンテナシステム、及び電子機器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11195545A (ja) 無接点電磁誘導式充電機構、これに用いられる二次コイル及びこの二次コイルのコア
KR100976061B1 (ko) 비접촉 급전장치
EP2546998B1 (en) Core assembly for wireless power transmitting device and wireless power transmitting device having the same
US7804272B2 (en) Non-contact type power feeder system for mobile object and protecting apparatus thereof
JP5118394B2 (ja) 非接触電力伝送機器
JP3643581B2 (ja) マルチ出力電源装置のトランス
US6008622A (en) Non-contact battery charging equipment using a soft magnetic plate
JP5363720B2 (ja) 非接触授受装置および授受側コア
JP2004519853A (ja) 一次及び二次巻線間の相互自己インダクタンスの容量性並列補償を備える電磁結合システム
JP2010093180A (ja) 非接触給電装置
JP2009164293A (ja) 非接触電力伝送装置
JPH1198706A (ja) 非接触充電器
US20080200219A1 (en) Charger, electronic instrument, and charging system
US20140306655A1 (en) Contactless battery charger
WO2013150785A1 (ja) コイルユニット及びコイルユニットを備える電力伝送装置
KR20090098239A (ko) 무선 전력 전달 장치 및 이를 이용한 무선 충전 시스템
JPH1198707A (ja) 非接触型充電装置
US6781346B2 (en) Charging unit for a contactless transfer of electric power as well as a power absorbing device and a charging system
JP2002110437A (ja) 電源装置
WO2013150784A1 (ja) コイルユニット及びコイルユニットを備える電力伝送装置
EP3675323A1 (en) Wireless charging device using multi-coil
JPH0737737A (ja) 非接触形充電器
JP2014187724A (ja) 二次側受電機器及び充電台と二次側受電機器
JP2002231545A (ja) 非接触電源装置
JP3910807B2 (ja) 電源装置