JPH11193524A - 既成コンクリート杭の杭頭処理方法及び杭頭処理剤 - Google Patents

既成コンクリート杭の杭頭処理方法及び杭頭処理剤

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JPH11193524A
JPH11193524A JP36955997A JP36955997A JPH11193524A JP H11193524 A JPH11193524 A JP H11193524A JP 36955997 A JP36955997 A JP 36955997A JP 36955997 A JP36955997 A JP 36955997A JP H11193524 A JPH11193524 A JP H11193524A
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JP
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pile
acid
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pile head
joint space
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JP36955997A
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Mitsuo Oyanagi
満雄 大柳
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KANKYO CREATE KK
YAMATO KINZOKUFUN KOGYO KK
Kankyo Create Corp
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KANKYO CREATE KK
YAMATO KINZOKUFUN KOGYO KK
Kankyo Create Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】施工された既成コンクリート杭の杭頭部の
継手用スペースにあふれ出た根固め液の除去を容易にす
るため、硬化後の強度低下をさせる処理剤を注入し撹拌
する。処理剤は、高分子有機酸又は、及び糖類と発泡剤
と増粘剤と水とを混合する。高分子有機酸は、リグニン
スルホン酸(またはその塩)を、又糖類は、単糖類、二
糖類、多糖類を使用し、発泡剤は、アルミニウム金属粉
を使用する。また増粘剤はメチルセルロースを使用す
る。 【効果】既成コンクリート杭の先端拡大根固め工法や、
同時埋設合成鋼管杭工法など、根固め液を使用すること
により生じる杭頭処理を極めて容易に行うことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、根固め液を使用す
る既成コンクリート杭の構築方法において、杭頭部にあ
ふれて必要な継手部を閉塞した根固め液を除去する既成
コンクリート杭の杭頭処理方法及び杭頭処理剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】根固め液を使用する既成コンクリート杭
の構築方法として、例えば杭先端拡大根固め工法や、同
時埋設合成鋼管杭工法等がある。前者は杭の底部を拡大
掘削して根固め液を注入し、球根を構築して支持力を増
強させる方法で、また、後者は埋設した鋼管の内部およ
び周囲に根固め液を注入し鋼管と一体化させて強度を高
める方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これら既成コンクリー
ト杭の構築方法では、いずれも施工した杭の上端部に
は、地上の構造物の鉄筋や鉄骨に連結するための継手用
スペースを設ける必要があった。ところが、注入した根
固め液が杭上端部にまであふれ出し、この継手用のスペ
ースを閉塞し硬化てしまうことがある。
【0004】杭先端拡大根固め工法で短い杭長の施工を
する場合、根固め液が杭の上端部にオーバーフローする
可能性の高い場合であっても、規定量の注入が義務づけ
られているため(建設大臣認定工法)根固め液は継手用
のスペースにまであふれて閉塞してしまうケースが極め
て多いものであった。
【0005】また、同時埋設合成鋼管杭工法も同様、埋
設した鋼管の底部から鋼管の内側面を伝わって杭頭部ま
で根固め液を注入するため、杭頭の継手用のスペースが
埋まってしまっていた。
【0006】従来は、この杭上端部の継手用スペースを
確保するために、閉塞した部分の根固め液に高圧水を注
入して水圧でかき出したり、硬化前に根固め液をすくい
出したりして強度の低下や除去量を軽減する方法をとっ
ていた。
【0007】ところが、これらの方法で根固め液を除去
することは容易ではなく、継手用スペースに残った根固
め液が硬化し、閉塞してしまった場合は、はつりの手作
業により除去ののちスペースを確保していた。しかし杭
本体に損傷を与えずに硬化した根固め液をはつり取る作
業は極めて困難で、多くの手間と費用と騒音を伴うもの
であった。
【0008】そこで本発明は、上述の課題を解消するた
めに創出されたもので、継手用スペースにまであふれ出
た根固め液の硬化後の強度を確実に低下させることで、
容易に除去し得て継手用スペースを確保することができ
る既成コンクリート杭の杭頭処理方法及び杭頭処理剤の
提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明の第1の手段は、根固め液を使用する既成
コンクリート杭の構築方法において、施工された杭頭部
の継手用スペースにまであふれれ出た根固め液に、硬化
強度を低下させる処理剤を注入、撹拌して、必要とされ
る継手用スペースの根固め液を硬化後も容易に除去する
ことにある。
【0010】また、第2の手段は、施工された杭頭部の
継手用スペース内の根固め液に混入する処理剤は、高分
子有機酸又は、及び糖類と発泡剤と増粘剤と水とを混合
したものである。
【0011】第3の手段の高分子有機酸(またはその
塩)は、リグニンスルホン酸、タンニン酸、フミン酸、
グルコン酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸などを使用
し、糖類は、果糖、ブドウ糖、ショ糖、乳糖、グリコー
ゲン、デキストリンなどを使用する。
【0012】第4の手段の発泡剤は、アルミニウム金属
粉を使用するものである。
【0013】第5の手段の増粘剤は、セルロース誘導体
を添加したことを課題解消のための手段とする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明処理方法は、根固め液を使
用した既成コンクリート杭の構築方法において処理する
方法である。すなわち、杭Pの継手用スペースSを形成
する頭部P1の範囲にあふれ出た根固め液Qに、セメン
トの硬化強度を低下させる処理剤を注入し撹拌する(図
1参照)。図示例では、撹拌機1を使用して処理剤を注
入し、撹拌しているが、この撹拌機1は、先端部に撹拌
用の羽根2を設けたもので、この羽根2のそばに、処理
剤を噴出するノズル3を設けている。そして、タンク4
に蓄えている処理剤をこのノズル3から適宜噴出させる
と共に、羽根2を回転させて根固め液Qを撹拌する。な
お、タンク4には容器内を圧縮させて処理剤を噴出させ
やすいように手動あるいは自動のポンプを付帯させる。
この他、杭の掘削や根固め液を注入する装置を用いるこ
とも可能であり、継手用スペースの範囲にまんべんなく
処理剤を拡散できるものであればよい。
【0015】処理剤は、高分子有機酸と発泡剤と増粘剤
と水とを混合したものである。特に、リグニンスルホン
酸、タンニン酸、フミン酸などの高分子有機酸(または
その塩)を使用することで、最も安定した硬化強度の低
下が得られる。また、果糖やブドウ糖、ショ糖、乳糖、
グリコーゲン、デキストリンなどの糖類も併用代替して
使用可能である。その他として六価アルコール、飽和ジ
カルボン酸、オキシン酸、脂肪酸やグリコーゲン、酒石
酸、クエン酸などのカルボン酸系と代替することも可能
であるが、前2者に比べて土質などの影響を受け易く、
その取り扱いは困難である。これらの処理剤がセメント
の硬化になぜ影響を及ぼすかは未解明のところもある
が、高分子有機酸の場合は、セメント中の水酸化石灰と
作用し、難溶性の物質を生成してセメント粒子上に沈着
し、セメントの水和反応を抑制してしまうためと考えら
れる。
【0016】一方、発泡剤は、アルミニウム金属粉を使
用する。この発泡剤を使用せず、前記高分子有機酸の
み、または増粘剤を添加した使用でも、ある程度の硬化
強度の低下は得られるが、効果が不安定になる。すなわ
ち、高分子有機酸又は、および糖類を単体で使用すると
根固め液と混合された土や砂礫の量により、処理範囲に
ある根固め液中のセメント量が一定でないため、処理剤
の添加量の過不足により強度の低下が不足であったり、
逆にヘドロ状態となり、除去しにくくになり、二次処理
費用がかかったりなどが考えられる。そこで、アルミニ
ウム金属粉を添加することにより、セメント中のアルカ
リ分と反応して水素ガスを生じさせ、このガスを根固め
液に取り込むことで、気泡過多としてセメントの結合密
度を下げて硬化強度を低下させると共に、多孔質化し拡
大した表面積は乾燥を促進させてヘドロ状態から早期に
除去を容易にする作用を利用する。
【0017】発泡剤は、アルミニウム金属粉の他に、リ
チウム、バリウム、亜鉛など、セメントのアルカリ分と
反応して各種のガスを発生させるものでもよい。また、
過酸化水素と次亜鉛素酸カルシウム、塩酸と重炭酸ナト
リウム、カーバイトと水などを用いてもよい。
【0018】更に、発泡剤による発生ガスを根固め液中
に取り込み、外部へばっ気させないようにして一層の気
泡過多を狙うには、メチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロ
ースなどの各種セルロース誘導体を添加し、増粘性、界
面活性効果を持たすことが有効である。このようなセル
ロース誘導体は、セメントのアルカリ分と反応して増粘
性が発現され、水素ガスの大気への放出を抑えて、硬化
後の根固め液を多孔質化し、強度の低下を促進させる。
また、添加水が根固め液の単位水量を増加させるため
に、比重の相違による層間分離から重いセメントが底部
に沈降して硬化してしまうのを防ぐ。同様の効果を求め
るために、高分子水溶性熱可塑性樹脂の使用も可能であ
る。また、これらの効果の安定性を高めるために、各種
の活性剤や苛性ソーダを添加する場合もある。
【0019】処理剤に使用する水は、タンク内で各剤に
影響を与え反応させないようにするために清水を使用し
懸濁液とする。
【0020】これらの処理剤は除去する継手用スペース
の根固め液の中に含まれるセメント量に対しての適量を
定める。すなわち、最も効果的な実施例として、セメン
ト量の重量比で0.5 〜10%までのリグニンスルホン酸と
又は、及び糖類の0.5 〜10%、0.1 〜10%までのアルミ
ニウム金属粉末、増粘剤はアルミニウム金属粉の1/2
を、清水は根固め液の水比などを勘案し適宜適量を決定
し、各剤を混合し懸濁液とする。
【0021】
【表1】 表1は、処理剤の配合とセメントミルクの強度低下を示
すものである。同表において、×印は「強度低下は少な
く、難有り」、三角印は「強度ほぼ低下しているが、長
期(10日以上)に強度の発現が一部有る」、丸印は「強
度低下は良好だが、短期(1 〜4 日)では乾燥状態に難
有り」、二重丸印は「強度低下と乾燥状態も良好」を夫
々示している。
【0022】
【発明の効果】以上の如く本発明の処理方法及び処理剤
により、継手用スペースにまであふれ出した根固め液の
硬化強度を確実に低下させ、根固め液が硬化した後でも
容易に除去し得て継手用スペースを確保することができ
る。
【0023】また、請求項1の処理方法により、継手用
スペースにまであふれた根固め液の範囲のみを、確実に
強度低下させることができる。
【0024】更に、請求項2乃至5の処理剤により、強
度低下の効果を安定させることができ、根固め液と土や
砂礫の量による処理後の強度の不安定な課題は解消され
た。この結果、根固め液の乾燥状態を早期にし、強度低
下によるシャーベット状にすることが可能となり、継手
用スペースにあふれ出た根固め液を容易に騒音の発生も
なく除去することができる。
【0025】このように本発明によると、既成コンクリ
ート杭の先端拡大根固め工法や、同時埋設合成鋼管杭工
法など、根固め液を使用することにより生じる杭頭処理
を極めて容易に行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理方法を示し、既成コンクリート杭
の根固め工法に使用する実施の形態における概略図であ
る。
【図2】本発明で処理する同時埋設合成鋼管杭工法の杭
の断面図である。
【符号の説明】
S 継手用スペース P 杭 P1 頭部 Q 根固め液 1 撹拌機 2 羽根 3 ノズル 4 タンク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメントミルクを根固め液として使用す
    る既成コンクリート杭の構築方法において、施工後に杭
    頭部の継手用スペースを閉塞した根固め液を、セメント
    の強度を低下させる処理剤を用いて、除去を容易にする
    ことを特徴とする既成コンクリート杭の杭頭処理方法。
  2. 【請求項2】 基礎として施工された既成コンクリート
    杭の杭頭部の継手用スペースを閉塞した根固め液の除去
    に使用する処理剤において、処理剤は、高分子有機酸又
    は、及び糖類と発泡剤と増粘剤と水とを混合したことを
    特徴とする杭頭処理剤。
  3. 【請求項3】 前記高分子有機酸(またはその塩)は、
    リグニンスルホン酸、タンニン酸、フミン酸、グルコン
    酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸などであり、糖類は、
    果糖、ブドウ糖、ショ糖、乳糖、グリコーゲン、デキス
    トリンなどを使用する請求項2記載の杭頭処理剤。
  4. 【請求項4】 前記発泡剤は、アルミニウム金属粉を使
    用する請求項2又は3記載の杭頭処理剤。
  5. 【請求項5】 前記増粘剤は、セルロース誘導体を添加
    した請求項2乃至4のいずれか記載の杭頭処理剤。
JP36955997A 1997-12-26 1997-12-26 既成コンクリート杭の杭頭処理方法及び杭頭処理剤 Pending JPH11193524A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102926379A (zh) * 2012-11-08 2013-02-13 上海强劲地基工程股份有限公司 地基加固或基坑支护用六轴水泥土搅拌桩施工设备
JP2017172247A (ja) * 2016-03-24 2017-09-28 株式会社熊谷組 既製杭の杭頭部における固化物の撤去方法
WO2023145958A1 (ja) * 2022-01-31 2023-08-03 冨士色素株式会社 熱可塑性組成物

Cited By (4)

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CN102926379B (zh) * 2012-11-08 2014-10-01 上海强劲地基工程股份有限公司 地基加固或基坑支护用六轴水泥土搅拌桩施工设备
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