JPH11190178A - 折り畳み式扉 - Google Patents

折り畳み式扉

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JPH11190178A
JPH11190178A JP36928997A JP36928997A JPH11190178A JP H11190178 A JPH11190178 A JP H11190178A JP 36928997 A JP36928997 A JP 36928997A JP 36928997 A JP36928997 A JP 36928997A JP H11190178 A JPH11190178 A JP H11190178A
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JP
Japan
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component
plate
door
locking
front component
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JP36928997A
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English (en)
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Nobuo Wakimizu
信雄 脇水
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Original Assignee
Individual
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 クローゼットドアなどの折り畳み式の扉の製
造時に、扉構成板を形成する前部構成部材と後部構成部
材との係合を簡単に行えるようにする。 【解決手段】折り畳み式扉は、扉構成板の前部構成部材
3が、係止部6と、この係止部6の右又は左に形成され
た嵌合部5とを備える。又後部構成部材4が、上記係止
部6と対応する被係止部8と、上記嵌合部5と対応する
被嵌合部7とを備え、被係止部8を、係止部6に対して
相対的に、左右いずれか一方にスライドさせることによ
って、係止部6へ被係止部8を引っ掛けることが可能な
ものである。嵌合部5と被嵌合部7の、いずれか一方は
挿入部であり、他方はこの挿入部を受容することが可能
な受容部であり、前部構成部材3に向けて後部構成部材
4を後方より押圧することによって、嵌合部5と被嵌合
部7とが嵌合するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本願発明は、折り畳み式扉に
関する。
【0002】
【従来の技術】クローゼットの扉(クローゼットドア)
などのように、扉を構成する複数の板材とこれら板材を
連結する蝶番とを備え、折り畳み可能に形成されたもの
が従来より用いられている。これは、図8へ示すよう
に、2枚以上の扉構成板a,aと、これらの扉構成板
a,a同士を折り畳み自在に連結する蝶番b…bとを備
えるものであり、クローゼットに据え付けられた上下の
レール(図示しない)間に配設されるものである。図8
のmは上記レール内に軸止される回転用軸を示し、nは
扉の折り畳みに際してレール内を摺動するガイド軸を示
している。上記の蝶番b…bは、扉構成板a,aの裏面
に設けられており、これにより、扉を折り畳むことに
て、扉構成板a,aの裏面同士を重ね合わせることが可
能となっている。このような扉の折り畳みによって、ク
ローゼットを開放することができるのである。
【0003】最近このような扉構成板aとして、耐久性
や省コストの利点から、スチール製のケースを主要部と
するものが用いられつつある。詳しく述べると、扉構成
板aは、スチール製の前部構成部材a1と、スチール製
の後部構成部材a2と、補強用の横桟e…eと、上記の
回動用軸m,mと、ガイド軸n,nとを備える。
【0004】扉構成板aの前部を形成する上記の前部構
成部材a1と、扉構成板aの後部を形成する後部構成部
材a2とは、別体に形成されており、一体に係止される
ことによって、一つのケースを構成する。このケースの
内部に、上記の横桟e…eが配設され、ケースが補強さ
れる。
【0005】上記のケースを形成する前部構成部材a1
と後部構成部材a2とについて説明する。図9(A)へ
示すように、前部構成部材a1は、前板部a10と、前
板部a10の左端より後方に伸びる左側部a11と、前
板部a10の右端より後方に伸びる右側部a12と、左
側部a11の後端に設けられ右側に伸びる左折曲部a1
3と、右側部a12の後端に設けられ左側に伸びる右折
曲部a14と、左折曲部a13の先端から左側に伸びる
左係止片a15と、右折曲部a14の先端から右側に伸
びる右係止片a16とにて構成されたものである。
【0006】又、後部構成部材a2は、後板部a20
と、後板部a20の前面側の(後板部a20の後方から
見て)左手に設けられ先端が(後板部a20の後方から
見て)右手に伸びる左被係止片a21と、後板部a20
の前面側の(後板部a20の後方から見て)右手に設け
られ先端が(後板部a20の後方から見て)左手に伸び
る右被係止片a22とにて構成されたものである。
【0007】前部構成部材a1と後部構成部材a2と
は、その左係止片a15と左被係止片a21とを、右係
止片a16と右被係止片a22とを、夫々係合すること
により、図9(B)へ示すように一体とされる。このよ
うな係合は、図9(C)へ示すように、前部構成部材a
1を撓めて、後部構成部材a2の左被係止片a21へ左
係止片a15を引っ掛け、同時に、後部構成部材a2の
右被係止片a22へ右係止片a16を引っ掛けることに
よって行う。このようにして、図9(D)へ示す通り、
前部構成部材a1と後部構成部材a2とが一体とされ、
図9(B)に示すケースが形成される。前部構成部材a
1と後部構成部材a2とはスチール製であっても、その
表面に図9(A)(B)へ示すような木目調のプリント
を施すことにより、外見上、木製の板材に比して遜色な
い装飾性を有する。又木目調に限らず、種々の色や図柄
をプリントすることによって、多様な装飾性を呈するこ
とができるのである。前部構成部材a1と後部構成部材
a2との固定に際し、上記の固定方法を採ることによっ
て、リベットなどの固定具の使用点数を極力低減するこ
とができ、このような装飾性をより一層引き立てるもの
である。
【0008】一方、前部構成部材a1と後部構成部材a
2との係合に際して、上記のように、スチール製の前部
構成部材a1を撓めるのは、力のいる作業である。又、
前部構成部材a1の内部に、前記の横桟e…e(図8)
などの部材を設けると、上記のように、前部構成部材a
1を撓めることはできなくなる。
【0009】このため、通常は、図9(B)の矢印に示
す通り、前部構成部材a1の上方V或いは下方Wから後
部構成部材a2をスライドさせて、上記の係合を行って
いた。ところが、実際には、クローゼットドアの上下の
長さは、通常2メートル前後も有り、このような長さを
持つ前部構成部材a1の端から、同様に2メートル前後
の長さを持つ後部構成部材a2を差し込むのは、手間の
係る作業であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、上記のよ
うに、前部構成部材a1を撓ませたり、或いは2メート
ル前後もある前部構成部材a1の端から、同じく2メー
トル前後の後部構成部材a2を差し込むという面倒な作
業をする必要をなくして、上記課題の解決を図るもので
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明に係る折
り畳み式扉は、複数の扉構成板2と、これらの扉構成板
2同士を折り畳み自在に連結する蝶番とを備える。扉構
成板2の少なくとも1つは、前部構成部材3と、この前
部構成部材3と別体に形成され且つ前部構成部材3の後
部に配設される後部構成部材4とを備える。前部構成部
材3は、係止部6と、この係止部6の右又は左に形成さ
れた嵌合部5とを備える。後部構成部材4は、上記係止
部6と対応する被係止部8と、上記嵌合部5と対応する
被嵌合部7とを備え、被係止部8を、係止部6に対して
相対的に、左右いずれか一方にスライドさせることによ
って、係止部6へ被係止部8を引っ掛けることが可能な
ものである。嵌合部5と被嵌合部7の、いずれか一方は
挿入部であり、他方はこの挿入部を受容することが可能
な受容部であり、前部構成部材3に向けて後部構成部材
4を後方より押圧することによって、嵌合部5と被嵌合
部7とが嵌合するものである。
【0012】上記の通り、前部構成部材3の後面へ後部
構成部材4の前面へ沿わせ、前部構成部材3に対して、
後部構成部材4を、左右のいずれかへ相対的にスライド
させることによって、係止部6を被係止部8へ引っ掛け
た後、前部構成部材3へ後部構成部材4を押圧すること
によって、係止部6に引っ掛けた被係止部8を中心とし
て、嵌合部5側と相対的に、後部構成部材4の被嵌合部
7側を回動し、嵌合部5と被嵌合部7とを嵌合させるこ
とが可能である。これにて、前部構成部材3と後部構成
部材6とを係止することができる。この係止にて、前部
構成部材3への後部構成部材4の位置決めと仮止めと
を、同時に済ませることができ、前部構成部材3に対す
る後部構成部材4の取り付け位置を正確に決めることが
可能となると共に、力を要することなく仮止めを済ませ
ることができる。このような仮止め後に、リベット等の
固定手段によって前部構成部材3と後部構成部材4とを
固着すればよい。このようにして、前部構成部材3と後
部構成部材4との固着を、極めて簡単に且つ精度良く行
うことができる。従って特に、省コスト・耐久性に優れ
る金属製のケースを主要部とする扉構成板について、従
来生じていた組立て時の組立て難さという不利を排除し
得た。
【0013】本願第2の発明に係る折り畳み式扉は、上
記本願第1の発明に係る折り畳み式扉にあって、上記の
扉構成板2の内部に段ボール等の吸音材が設けられたも
のであることを特徴とする。
【0014】本願第2の発明に係る折り畳み式扉は、上
記本願第1の発明に係る折り畳み式扉の奏する作用に加
えて、吸音材が、扉構成板2に内設されることにより、
扉の折り畳みの際などに、発生する軋み音を低減するこ
とが可能となった。又、製造時に、吸音材を内設するに
際しても、前部構成部材3と後部構成部材4との係合
前、即ち両者が分離した状態のときに吸音材を、前部構
成部材3へ設けることができるので、その取付け作業も
簡単である。取付け後は、上記の作用によって、前部構
成部材3と後部構成部材4とを正確且つ簡単に一体とし
て扉構成板2を組立てることができる。
【0015】本願第3の発明に係る折り畳み式扉は、上
記本願第1又は第2の発明に係る折り畳み式扉の上記受
容部には、嵌合された挿入部を係止する逆鉤が形成され
たものであることを特徴とする。
【0016】このような構成を採ることにより、本願第
3の発明に係る折り畳み式扉は、上記本願第2又は第3
の発明に係る折り畳み式扉と同様の作用を奏すると共
に、受容部に嵌合した挿入部は、受容部の逆鉤によって
後戻りが阻止される。従って、前部構成部材3と後部構
成部材4とを簡単且つ正確に固定することができる。上
記の逆鉤によって、一旦前部構成部材3と後部構成部材
4とを係止した後は両者は外れなくなるので、特にこの
ような仮止めだけで十分に前部構成部材3と後部構成部
材4との固着を行うことができ、リベット等の最終的な
固定手段を低減し、或いは排除することが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】図面に基づき本願発明の一実施の
形態について説明する。図1〜図5へ、本願発明に係る
一実施の形態を示す。本願発明に係る折り畳み式扉は、
複数の扉構成板2と、これらの扉構成板2同士を折り畳
み自在に連結する蝶番とを備える。扉構成板2の少なく
とも1つは、前部構成部材3と、この前部構成部材3と
別体に形成され且つ前部構成部材3の後部に配設される
後部構成部材4とを備える。前部構成部材3は、係止部
6と、この係止部6の(扉構成板2の後方より見て)左
に形成された嵌合部5とを備える。後部構成部材4は、
上記係止部6と対応する被係止部8と、上記嵌合部5と
対応する被嵌合部7とを備え、被係止部8を、係止部6
に対して相対的に、(扉構成板2の後方より見て)右側
から左側へスライドさせることによって、係止部6へ被
係止部8を引っ掛けることが可能なものである。嵌合部
5は挿入部であり、被嵌合部7は、挿入部である嵌合部
5を受容することが可能な受容部であり、前部構成部材
3に向けて後部構成部材4を後方より押圧することによ
って、嵌合部5と被嵌合部7とが嵌合するものである。
【0018】上記の図1は、この実施の形態に係るクロ
ーゼットドア1,1の斜視図であり、詳しくは、この図
1は、クローゼットのレールr,rへ装着される前の左
右2つのクローゼットドア1,1について、(クローゼ
ットの内部より)その背面側を眺めた状態を示す全体斜
視図である。図2及び図3は、このクローゼットドアの
一部切欠要部分解斜視図であり、図4は、その一部切欠
要部斜視図である。図5(A)(B)はこのクローゼッ
トドア1の要部の組立て方法の説明図であり、図5
(C)は組み立て後の状態を示す説明図であり、図5
(D)は吸音材の配設状態を示す説明図である。
【0019】クローゼットドア1は、図1へ示す通り、
夫々、2つの扉構成板2,2と、両構成板2,2を連結
する蝶番9…9とを備え、両扉構成板2,2の後面同士
が重なるように折り畳むことが可能なものである。以
下、クローゼットドア1の左側の扉構成板2を左構成板
2aといい、右側の扉構成板2を右構成板2bという。
図2乃至図5は、この右構成板2bを示している。
【0020】図1へ示す通り、蝶番9の夫々は、左取付
片91と、右取付片92とを備え、両取付片91,92
同士は互いに折り畳み可能に連結されている。蝶番9…
9には、従来周知のものを用いる。上記の左取付片91
が、リベット90…90にてクローゼットドア1の左構
成板2aの後面に取付けられ、上記の右取付片92が、
同様にリベット90…90にてクローゼットドア1の右
構成板2bの後面に取付けられる。これよって、左構成
板2aと右構成板2bとは、折り畳み可能に連結されて
いる。
【0021】図1に示すように、左右の対をなす2枚の
クローゼットドア1,1のうち左手に位置するクローゼ
ットドア1の左構成片2aの上面と底面及び右手に位置
するクローゼットドア1の右構成板2bの上面と底面と
には、回転軸m,mが装着され、左手に位置するクロー
ゼットドア1の右構成板2bの上面と底面及び右手に位
置するクローゼットドア1の左構成板2aの上面と底面
とには、摺動軸n,nが装着されている。左手のクロー
ゼットドア1の回転軸m,mは、左構成板2aの上面と
底面において、左手に位置し、右手のクローゼットドア
1の回転軸m,mは、右構成板2bの上面と底面におい
て、右手に位置する。又左手のクローゼットドア1の摺
動軸n,nは、右構成板2bの上面と底面において、右
手に位置し、右手のクローゼットドア1の摺動軸n,n
は、左構成板2aの上面と底面において、左手に位置す
る。
【0022】クローゼットへクローゼットドア1,1を
取付ける際、クローゼットに据え付けられているレール
r,rに、各クローゼットドアの回動軸m,mと摺動軸
n,nとが、挿入される。詳しくは、図1へ示す通り、
レールr,r内に、上記回動軸m,mが嵌合される受け
部材r1が固定されている。この受け部材r1は、レー
ルr内に収まる板状体であり、回動軸m,mを遊嵌する
軸穴r2が設けられている。この軸穴r2内へ、回動軸
m,mが装着されることによって、回動軸m,mは、レ
ールr,rの所定位置に、回動のみ可能に固定される。
一方、摺動軸n,nは、レールr,r内へ直接遊嵌され
るものである。摺動軸n,nは、鍔n1,n1が設けら
れている。摺動軸n,nのこの鍔n1,n1は、レール
r,r内へ挿入される。摺動軸n,nは、レールr,r
の長手方向に沿って、レールr,rにガイドされつつ摺
動することが可能であり、この際、上記鍔n1,n1が
設けられていることによって、レールr,rとの間に不
要な空隙を生じさせず、摺動軸n,nは、レールr,r
内でがたつかない。
【0023】上記左構成板2aと右構成板2bとが、折
り畳まれる際、図1の左手のクローゼットドア1につい
ては、回動軸m,mを中心として、左構成板2aの蝶番
9…9が設けられた側が前方に回動する。同時に、右構
成板2bの蝶番9が設けられた側も、摺動軸n,nを中
心として、前方に回動する。このとき、右構成板2bの
摺動軸n,nは、レールr,r内を、回動軸m,m側に
摺動する。このようにして、図1の左手のクローゼット
ドア1を開くことができる。又、図1の右手のクローゼ
ットドア1については、回動軸m,mを中心として、右
構成板2bの蝶番9が設けられた側が前方に回動する。
同時に、左構成板2aの蝶番9が設けられた側も、摺動
軸n,nを中心として、前方に回動する。このとき、左
構成板2aの摺動軸n,nは、レールr,r内を、回動
軸m,m側に摺動する。このようにして、図1の右手の
クローゼットを開くことができる。
【0024】クローゼットドア1,1夫々の、左構成板
2aと右構成板2bとは、(上記のレールr,rに係合
される回動軸m,mや摺動軸n,nの取付け位置を除い
て)互いに、左右対称に形成された板状体である。この
左構成板2aと右構成板2bは、夫々、図3へ示す通り
(既述の通り、図2乃至図5において右構成板2bのみ
が示されているが、特に断りがない場合は、右構成板2
bと鏡面対称に形成された左構成板2aの各部も、この
右構成板2bの各部と、同様の構成を採る。)、スチー
ル製の前部構成部材3と、この前部構成部材3と別体に
形成され且つ前部構成部材3の後部に配設されるスチー
ル製の後部構成部材4と、前部構成部材3の後部に設け
られた左係止部5と、同じく前部構成部材3の後部に設
けられた右係止部6と、前部構成部材3の内部に設けら
れた横桟30,30と、前部構成部材3の内部に設けら
れた吸音材31と、前部構成部材3の内部に設けられた
スペーサ32と、後部構成部材4の前部に設けられた左
被係止部7と、同じく後部構成部材4の前部に設けられ
た右被係止部8と、後部構成部材4の前部に後部構成部
材4に設けられた吸音材33とにて形成されたものであ
る。
【0025】右構成板2bの前部構成部材3は、図2へ
示すように、一枚のスチール片を折ることによって形成
されたものであり、前板部3aと、前板部3aの(後方
から見て)左端より後方に伸びる左側部3bと、前板部
3aの(後方から見て)右端より後方に伸びる右側部3
cと、左側部3b後端より(後方から見て)右側に伸び
る左折曲部3dと、右側部3cの後端より(後方から見
て)左側に伸びる右折曲部3eと、前板部3aの上端よ
り後方に突出する上当接部3fと、前板部3aの下端よ
り後方に突出する下当接部3gとにて構成されている。
右構成板2bの左折曲部3dの後面の上部と下部には、
上記蝶番9を固定するリベットを通す孔9a,9aが設
けられている。又、両当接部3f,3gにも、小孔h…
hが設けられている。
【0026】上記嵌合部5は、左折曲部3dに設けられ
ている。図2及び図3へ示す通り、嵌合部5は、左折曲
部3dに設けられた凹部である。詳しく述べると、嵌合
部5は、前部構成部材3の後方から前方側に向けて後退
した凹部であり、左折曲部3dの後面側において上下に
伸びる溝である。嵌合部5は、この溝(凹部)の底を構
成する底部5aと、底部5aの(前部構成部材3の後方
から見て)左側に位置する左内側部5bと、底部5aの
(前部構成部材3の後方から見て)右側に位置する右内
側部5cとにて構成されている。上記の左内側部5bの
後端が、左折曲部3dの右端と一体になっている。この
実施の形態のように、スチール片にて前部構成部材3を
形成する場合、左折曲部3dの右端を折り曲げて上記嵌
合部5の各部を形成すればよい。但し、右構成板2bに
おいて、左折曲部3dの後面の上方と下方には、即ち、
上記孔9a,9aが設けられた位置には、嵌合部5が形
成されていない、非形成部50,50が設けられてい
る。
【0027】上記係止部6は、右折曲部3eに設けられ
ている。図2及び図3へ示す通り、右係止部6は、右折
曲部3eに設けられた係止片である。右折曲部3eの
(前部構成部材4の後方より見て)左端から、係止部6
の先端が右手に伸びる。この先端6aは、右側部3cと
同じか右側部3cよりも左に位置し、右側部3cよりも
右に出るものではない。但しこのような実施に限定する
ものではなく、デザイン上問題がなければ、右折曲部3
eの先端6aは、右側部3cより右に出るものであって
もよい。この実施の形態のように、スチール片にて前部
構成部材3を構成する場合、右折曲部3eの(前部構成
部材3の後方より見て)左端を折り曲げて上記係止部6
を形成するのが適当である。但し、右構成板2bにおい
て、右折曲部3eの後面の上方と下方には、係止部6が
形成されていない、非形成部60,60が設けられてい
る。
【0028】図2へ示す通り、右構成板2bにおいて、
係止片6の上部と下部とには、即ち、上記の非形成部6
0,60のには、係合小孔3h,3hが形成されてい
る。係合小孔3h,3hは、右折曲部3eの前後に貫通
する貫通孔である。又非形成部60,60には、右折曲
部3eの(前部構成部材3の後方より見て)左端に、切
欠部3k,3kが形成されている。
【0029】右構成板2bの、前部構成部材3の前板部
3aの後面(背面)に、上記吸音材31が設けられてい
る。吸音材31は、段ボール紙でできた紙片である。こ
の段ボール紙の紙片は、図2へ示す通り、前板部3aの
後面に沿った状態に、接着剤を用いて接着される。この
接着剤には、例えば、セメダイン社製の「ボンド21」
(商品名)などが適当である。但し、金属と紙とを接着
することが可能なものであれば、これ以外の接着剤を用
いることも可能である。又、接着剤以外に、両面テープ
を用いて前板部3aの後面と吸音材31となる段ボール
紙とを接着するものであっても実施可能である。吸音材
31についても、吸音(振動低減)の効果を有するもの
であれば、段ボール紙以外の周知の材料を用いて実施す
ることも可能である。
【0030】上記のスペーサ32は、複数の紐状の段ボ
ール紙を碁盤目状に縦横交差した状態に配設することに
て形成されたものであり、吸音材31の後面に上記と同
様の接着剤或いは両面テープを用いて接着されたもので
ある。スペーサ32が呈する碁盤目は、縦横共に約5乃
至15センチメートルの枡目を持つように形成するのが
適当である。又接着剤には、紙同士を接着することが可
能な上記以外のものを使用することもできる。
【0031】上記の横桟30,30は、夫々、金属板を
成形することにて形成されたものであり、図2へ示すよ
うに、端面部30aと、前部当接部30bと、後部当接
部30cとにて構成されている。前部当接部30bは、
前部構成部材3後面に対応し、後部当接部30cは、後
部構成部材4の前面に対応する。図3へ示すように、横
桟30,30の一方は、前部構成部材3内において上部
に配設され(以下上部横桟30mという。)、他方は、
前部構成部材3内において下部に配設される(以下下部
横桟30nという)。上部横桟30mにおいて、端面部
30aは、扉構成板の上面を形成し、下部横桟30nに
おいて、端面部30aは、扉構成板の底面を形成する。
【0032】右構成板2bにおいて、図2へ示す通り、
上部横桟30m及び下部横桟30nの端面部30aに
は、(後方より見て)その右手に貫通孔30dが設けら
れている。又この端面部30aには、小孔30h…30
h,30k…30kが設けられている。更に、上部横桟
30m及び下部横桟30nの後部当接部30cには、
(後方より見て)その右手に、前方へ伸びる折曲部30
eが設けられ、更にその右手に、同じく前方へ突出する
係合小片30gが形成されている。折曲部30eには上
下に貫通する孔30fが設けられている。
【0033】図示はしないが、左構成板2aにおいて、
右構成板2bと鏡面対称となることから、上部横桟30
m及び下部横桟30nの端面部30aには(その後方よ
り見て)左手に貫通孔30dが設けられ、上部横桟30
m及び下部横桟30nの後部当接部30cには(後方よ
り見て)左手に、上記折曲部30eが設けられ、更にそ
の左手に係合小片30gが設けられている。
【0034】図1の左手のクローゼットドア1におい
て、左構成板2aの上部横桟30m及び下部横桟30n
の備える上記貫通孔30dと孔30fとに、前記回動軸
m,mの基部が装着される。又この左手のクローゼット
ドア1において、右構成板2bの上部横桟30m及び下
部横桟30nの備える上記貫通孔30dと孔30fと
に、前記摺動軸n,nの基部が装着される。一方図1の
右手のクローゼットドア1において、左構成板2aの上
部横桟30m及び下部横桟30nの備える上記貫通孔3
0dと孔30fとに、前記摺動軸n,nの基部が装着さ
れる。又この右手のクローゼットドア1において、右構
成板2bの上部横桟30m及び下部横桟30nの備える
上記貫通孔30dと孔30fとに、前記回動軸m,mの
基部が装着される。
【0035】両構成板2a,2bにおいて、上部横桟3
0m及び下部横桟30nの後部当接部30cは、左右に
ついて上記折曲部30e及び係合小片30gが設けられ
た位置と反対側の位置に、孔9b…9bが設けられてい
る。
【0036】右構成板2bに対し、上部横桟30m及び
下部横桟30nを装着する際、図3へ示す通り、前部当
接部30bは、前部構成部材3の前板部3aの後面と当
接する。このとき上部横桟30mの端面部30aは、前
部構成部材3の上当接部3fの下面と当接し、下部横桟
30nの端面部30aは、前部構成部材3の下当接部3
gの上面と当接する。このとき、小孔h…hと、小孔3
0h…30hとは一致する。そして、上部横桟30m及
び下部横桟30nの後部当接部30cの孔9b…9bが
設けられた位置が、前部構成部材3の前記非形成部5
0,50に重ねられる。このとき、孔9a,9aと孔9
b…9bの一部が重なる。具体的には、後部当接部30
cは、非形成部50が形成された位置にて、前部構成部
材3の左折曲部3dの前部と重なり、このとき、後部当
接部30cが備える孔9b…9bの一部と、左折曲部3
dが備える孔9a,9aとが重なる。一方、右構成板2
bの上記係合小孔3h,3hへ、上部横桟30m及び下
部横桟30nの係合小片30g,30gが係合する。そ
して、右折曲部3eの非形成部60,60に設けられた
切欠部3k,3kへ、上部横桟30m及び下部横桟30
nの折曲部30eの(後方より見て)右端部が係合す
る。そして、上記の通り、重なる小孔30h…30hと
小孔h…hとにリベットを打ち込み(図示しない)、前
部構成部材3と横桟30m,30nの固定を完了する。
【0037】次に、右構成板2bの後部構成部材4につ
いて説明する。図3へ示す通り、後部構成部材4はスチ
ール製の薄板である。後部構成部材4は、主部となる中
央板部4aと、中央板部4aの上端より後方に突出する
上部当接部4bと、中央板部4aの下端より後方に突出
する下部当接部4cとにて形成されている。上記中央板
部4aの前面側に、吸音材33が固定されている。これ
は、既述の吸音材31と同様のものであり、又吸音材3
1と同様の手段によって、中央板部4aの前部に固着さ
れている。又この中央板部4aの左右の端部には、夫々
被嵌合部7と被係止部8が設けられている。詳しくは、
中央板部4aには、中央板部4aの、後方から見て左手
に被嵌合部7が設けられ、右手に被係止部8が設けられ
ているのである。図3において、後部構成部材4は、上
下が逆になっているので、中央板部4aの「前面側」か
ら眺めた状態でも、被嵌合部7は中央板部4aの「左」
に位置し、被係止部8は中央板部4aの「右」に位置し
ている。
【0038】被嵌合部7は、中央板部4aの前方に突出
する凸部であり、中央板部4aの(後方より見て)左側
にて上下に伸びる。詳しくは、被嵌合部7は、凸部の先
端面を形成する頂部7aと、(中央板部4aを後方より
見て)左手に位置する左側片7bと、(中央板部4aを
後方より見て)右手に位置する右側片7cとにて構成さ
れている。左側片7bは、中央板部4aと一体に形成さ
れ、中央板部4aの前方へ伸びる。頂部7aは、左側片
7bと一体に形成され、左側片7bの先端から(中央板
部4aを後方より見て)右に伸びる。右側片7cは、頂
部7aと一体に形成され、頂部7aの(中央板部4aを
後方より見て)右端から中央板部4aの後方へ伸びる。
スチール片の一部である被嵌合部7の各部は、中央板部
4aの(後方から見て)左端を折ることによって形成す
るのが適当である。右構成板2bの、後部構成部材4の
中央板部4aの前面側について、中央板部4aの(後方
から見て)左端の上部と下部とに、被嵌合部7が形成さ
れていない非形成部70,70が設けられている。この
非形成部70,70には、孔9c…9cが設けられてい
る。
【0039】右構成板2bにおいて、被係合部8は、中
央板部4aの(後部構成部材4の後方より見て)右端に
設けられたものである。被係合部8は、中央板部4aの
(後部構成部材4の後方より見て)右端から左側にその
先端8aが伸びる。スチール片の一部である被係合部8
は、中央板部4aの(後方から見て)右端を折り返すこ
とによって形成するのが適当である。右構成板2bの、
後部構成部材4の中央板部4a前面側について、中央板
部4aの(後方から見て)右端の上部と下部とに、被係
合部8が形成されていない非形成部80,80が設けら
れている。この非形成部80,80には、窓8b,8b
が設けられている。窓8b,8bは、非形成部80,8
0において、被係合部8の上端と下端付近に位置する。
この窓8b,8bは、中央板部4aの前面側から後面側
に貫通する貫通孔である。
【0040】次に、上述の前部構成部材3と後部構成部
材4とを係止する方法について説明する。図5(A)
(B)(C)は、右構成板2bの底部側から上方を眺め
た状態を示す説明図である。分離した状態の前部構成部
材3と後部構成部材4(図5(A))について、前部構
成部材3の後面に、後部構成部材4の前面を沿わせ、前
部構成部材3に対して、後部構成部材4を(後方より見
て)右側から左側へスライドさせる。このようにして、
係止部6へ被係止部8を係止させる(図5(B))。具
体的には、上記のスライドによって、係止部6と右折曲
部3eとの間に、被係止部8の先端8aが入り込む。又
見かたを変えると、このとき、被係止部8と中央板部4
aとの間に、係止部6の先端6aが入り込むことにな
る。従って、係止部6と右折曲部3eとは被係止部8を
収容することが可能な受容部を構成し、又被係止部8と
中央板部4aとは係止部6を収容することが可能な受容
部を構成する。係止部6へ被係止部8が正しく係止され
ると、窓8b,8bを通して、中央板部4aの後面側よ
り、係止部6の一部を確認することができる。このよう
に窓8b,8bによって、係止部6と被係止部8との係
止状態を簡単に確認することができ、係止部6と被係止
部8とが係止されていないといった状況を排除すること
が可能となり便利である。
【0041】上記の係止部6と被係止部8との係止後、
中央板部4aの(後方より見て)左側を中央板部4aの
後面側より押圧する(図5(B))。嵌合部5と被嵌合
部7とは、係止部6と被係止部8との係止にて、互いに
対応する位置に配置されるように形成されている。従っ
て、上記の押圧によって、嵌合部5へ被嵌合部7が挿入
され、双方の底部5aと頂部7aとが、又左内側部5b
と左側片7bとが、更に右内側部5cと右側片7cと
が、夫々対応する(図5(C))。このようにして、受
容部である嵌合部5へ挿入部である被嵌合部7が挿入さ
れ、前部構成部材3に対する後部構成部材4の仮止めが
完了する。
【0042】前述の通り、横桟30m,30nが、前部
構成部材3の左折曲部3dと右折曲部3eとの間に介さ
れ、右構成板2bの上記係合小孔3h,3hへ上部横桟
30m及び下部横桟30nの係合小片30g,30gが
係合すること、更に、右折曲部3eの被形成部60,6
0の切欠部3k,3kへ横桟30m,30nの折曲部3
0eが係合すること、左右両折曲部3d,3eの位置が
安定する。従って、両前部構成部材3へ後部構成部材4
を装着する際に、嵌合部5と係止部6の位置が安定し、
円滑な装着が行える。即ち、前部構成部材3が強固に形
状を維持し、後部構成部材4の装着に際して、前部構成
部材3を変形せず、後部構成部材4の前部構成部材3に
対する係止が円滑に行える。更に、このことは、前部構
成部材3と後部構成部材4との係止後、扉構成板2a,
2bの形状を維持する上でも効果的である。
【0043】上記の前部構成部材3と後部構成部材4の
係止に先立ち、スペーサ32の後部に既述の接着剤を貼
付しておく。前部構成部材3と後部構成部材4の係止
後、スペーサ32と吸音材33との接着を行うためであ
る。この場合も、接着剤の代わりに両面テープを用いて
実施することが可能である。
【0044】又、前部構成部材3と後部構成部材4の係
止後、図5(D)へ示すように、スペーサ32は、両吸
音材31,33間に挟まれる。このため、クローゼット
ドア1の使用時、スペーサ32によって、扉構成板2は
変形が生じにくい。又、両吸音材31,33によって、
軋み音が抑えられる。
【0045】図4へ示すように、前部構成部材3と後部
構成部材4の係止によって、後部構成部材4の上部当接
部4b及び下部当接部4cが、上部横桟30m及び下部
横桟30nの端面部30a,30aと当接する。このと
き、小孔30k…30k(図3)に、小孔k…kが一致
する。そして、小孔h…h及び小孔k…kにリベット
(図4において図示していない。)が打たれる。一方、
前部構成部材3と後部構成部材4との係止によって、後
部当接部30cの孔9b…9bの一部(左折曲部3dの
孔9a,9aと重なっていないもの)に、後部構成部材
4の非形成部70,70が設けられた孔9c…9cが重
なる。扉構成部材の後部表面に露出する、この孔9c,
9cと孔9a,9aの上に、蝶番9(図4において図示
していない。)が配設され、リベットが蝶番9を通っ
て、孔9c,9c、孔9a,9a、更にその下の孔9b
…9bに固定される。この蝶番9の固定と、上記小孔h
…h及び小孔k…kへのリベット打ちによって、前部構
成部材3と後部構成部材4とは完全に固定される(図
1)。
【0046】図示はしないが、左構成板2aと右構成板
2bの表面には、図9(A)(B)と同様の木目や、或
いはその他の色彩や図柄の装飾をプリントして実施す
る。扉構成板のうち、クローゼットドア1の開閉の際に
手を掛ける把手(図示しない)が設けられるものについ
て、前部構成部材3の前板部3aの後面に、木製の裏板
を配設して把手固定の補強を行うのが適当である。裏板
は、木製以外のものを用いて実施することも可能であ
る。又、この他、前部構成部材3の前板部3aの後面
に、別途横桟を裏当てし、これに前板部3aの前面に設
けられる上記把手を螺子止め等にて、固定するようにし
てもよい。更に、図1の左右のクローゼットドア1,1
の中央に位置する蝶番が固定される部位についても、左
構成板2aと右構成板2bの内部に、鉄板等の適当な裏
当てを施して、補強しておくのが適当である(図示しな
い)。
【0047】既述の実施の形態において、スペーサ32
は、紐状の段ボール紙を碁盤目状に配設するものとした
が、紐状の段ボール紙を他の形状に配設して形成するも
のであってもよい。又、規則的に設けてもよく、逆に、
碁盤目状といった規則性を持たさず、適当に分布させる
ものとしても実施可能である。又更に、吸音材31,3
3及びスペーサ32について、上記の段ボール紙を設け
る代わりに、発泡ウレタン或いは石膏を扉構成板内部
に、充填するものとしても実施可能である。
【0048】上記の実施の形態において、前部構成部材
3の嵌合部5が受容部(凹部)を構成し、後部構成部材
4の被嵌合部6が挿入部(凸部)を構成するものとした
が、これとは逆に、嵌合部5が挿入部(凸部)を構成
し、被嵌合部6が受容部(凹部)を構成するものとして
も実施可能である。又、前部構成部材3の嵌合部5と係
止部6の配設位置を左右反対とし、これと対応して後部
構成部材4の被嵌合部7と被係止部8の配設位置ヲ 左右
反対としても実施可能である。但し、この場合、係止部
6と被係止部8との係止に際し、前部構成部材3に対す
る後部構成部材4のスライド方向は、図1乃至図5の実
施の形態と逆になる。
【0049】図6(A)へ示すように、前部構成部材3
の嵌合部5の右内側片5cの先端(後端)に、逆鉤5d
を設けて実施することも可能である。この図6(A)に
おいても、(右構成板2bと左右対称となる左構成板2
aは省略し、)右構成板2bのみを示す。この場合、先
ず、図1乃至図5へ示した実施の形態と同様、係止部6
と被係止部8とを係止した後、後部構成部材4を前部構
成部材3側へ押圧して、嵌合部5と被嵌合部7とを嵌合
する。嵌合後、図6(A)へ示すように、上記逆鉤5d
が、右側片7cの当たりとなる。従って、嵌合部5へ被
嵌合部7が一旦装着された後は、嵌合部5から被嵌合部
7が外れない。従って、この実施の形態の場合、上記の
前部構成部材3への後部構成部材4の係止は、位置決め
のための仮止めではなく、完全な固着まで可能となって
いるのである。この図6(A)に示す実施の形態につい
ても、上記の逆鉤5dが形成されたこと以外の構成につ
いては、上記図1乃至図5へ示す実施の形態と同様であ
る。
【0050】図6(B)へ示すように、後部構成部材4
にも、前部構成部材3と同様に、左側部4dと右側部4
eとを形成して実施することも可能である(この図6
(B)においても、右構成板2bを示している)。この
場合、特に、上記逆鉤5d,6dを形成しておくのが、
望ましい。蝶番と前部構成部材3の中央板部4aとの間
の間隔が開くことになるため、蝶番固定のためのリベッ
ト打ちが、前部構成部材3と後部構成部材4との固着に
役立たなくなるからである。この図6(B)へ示す実施
の形態についても、左側部4dと右側部4eが形成され
たこと、及び、逆鉤5dが形成されたこと以外の構成に
ついては、図1乃至図5へ示す実施の形態と同様の構成
を採るものである。但し、前部構成部材3と後部構成部
材4との固着は、上記逆鉤5dによるものに限定するも
のではなく、他の手段を用いて本止めを行うものであっ
ても実施可能である。
【0051】図7を用いて、更に他の実施の形態につい
て説明する(図7(A)〜(E)は夫々異なる実施の形
態を示している。尚、図7(A)〜(E)のいずれも、
右構成板2bを示してる)。
【0052】図7(A)へ示す実施の形態は、図1乃至
図5に示す実施の形態において、係止部6と被係止部8
との構造を逆にしたものである。具体的には、係止部6
は、右折曲部3eに図1乃至図5の実施の形態のよう
に、別途形成されたものではなく、右折曲部3eそのも
のである。そして、被係止部8は、中央板部4aの(後
方より見て)右端4dから左側に折り返された折り返し
部8cと、この折り返し部8cの左端から右へ更に折り
返された係止片8dとにて形成されている。この折り返
し部8cと係止片8dとの間が、受容部を構成し、係止
時に係止部6を収容する。図7(A)へ示す実施の形態
は、上記係止部6と被係止部8以外の構成については、
図1乃至図5に示す実施の形態或いは図6(A)へ示す
実施の形態と同様である。但し、この実施の形態では、
図1乃至図5に示す実施の形態の場合と左右について逆
の方向へ、被係止部8をスライドさせることによって、
係止部6へ被係止部8を係止する。
【0053】図7(B)へ示す実施の形態は、係止部6
は、折曲部3eと、折曲部3eの前方に形成された当た
り片3pと、右側部3cの後部とにて構成された受容部
である。一方、中央板部4aは、(その後方より見て)
右端4dには、何も形成されておらず、この中央板部4
aの右端4dそのものが被係止部8を構成する。この場
合も前部構成部材3に対し後部構成部材4を(後方より
見て)左側から右側へスライドさせて、被係止部8であ
る中央板部4aの右端4dを、係止部6(折曲部3eと
当たり片3pとの間)へ挿入する。これにて、係止部6
と被係止部8との係止を行うことができるのである。嵌
合部5と被嵌合部7との嵌合は、既述の他の実施の形態
と同様である。この実施の形態においても、係止部6と
被係止部8以外の構成については、図1乃至図5に示す
実施の形態、或いは図6(A)へ示す実施の形態と同様
である。
【0054】図7(C)へ示す実施の形態は、嵌合部5
と被嵌合部7の構成が、既述の実施の形態と異なる。具
体的には、前部構成部材3の左側部3bは、左折曲部3
dを持たない。そして、この左折曲部3dの後部が嵌合
部5を構成する。一方後部構成部材4の中央板部4aの
前部側の(後方より見て)左端には、左端より前方に伸
びる外片7dが立設されている。又、この外片7dの
(後方より見て)右側に、内片7eが立設されている。
この内片7eと外片7dと中央板部4aの左部とが被嵌
合部7を構成している。係止部6と被係止部8とを係止
した後、後部構成部材4を前部構成部材3へ押圧すこと
によって、嵌合部5である左折曲部3dの後部を、被嵌
合部7(内片7eと外片7dとの間)へ差し込む。これ
によって、前部構成部材3と後部構成部材4とが係止さ
れる。この実施の形態において、嵌合部5と被嵌合部7
以外の構成については、図1乃至図5へ示す実施の形態
或いは図6(A)へ示す実施の形態と同様である。
【0055】又、この実施の形態において、嵌合部5と
被嵌合部7の構成が逆であっても実施可能である。例え
ば、図7(D)へ示す実施の形態のように、嵌合部5に
被嵌合部7を差し込むようにして実施することも可能で
ある。具体的には、被嵌合部7は中央板部4aの(後方
から見て)左端より前方に伸びる起立部であり、嵌合部
5はこの被嵌合部7を収容することが可能な受容部であ
る。
【0056】図7(E)へ示す実施の形態も、嵌合部5
と被嵌合部7の構成が、既述の実施の形態と異なる。こ
の実施の形態において、前部構成部材3は、図1乃至図
5に示す実施の形態と同様の左折曲部3dと左内側部5
bとを備える。但し、この実施の形態において、前部構
成部材3は、底部5aと左内側部5bといった構成を備
えない。そして、左内側部5bと係止部6との間の空間
が嵌合部5を構成する。一方、被嵌合部7は、図7
(D)へ示す実施の形態と同様、中央板部4aの(後方
より見て)に形成された起立部であり、更に、この実施
の形態において、被嵌合部7よりも更に左側へ伸びる延
設部7fが形成されている。係止部6へ被係止部8を係
止した後、前部構成部材3へ向けて後部構成部材4を押
圧することにて、被嵌合部7を、嵌合部5へ挿入し上記
の左内側部5bへ沿わせる。このとき、左折曲部3dへ
延設部7fが当接し、それ以上前部構成部材3(嵌合部
5)内へ後部構成部材4は入り込まない。この実施の形
態において、上記の嵌合部5と被嵌合部7以外の構成
は、既述の実施の形態と同様である。
【0057】上述してきた各実施の形態において、前部
構成部材3の嵌合部5と係止部6は、夫々非形成部5
0,50,60,60を備えるが、上下に連続したもの
であった。又、これと同様に、後部構成部材4の被嵌合
部7と被係止部8は、夫々被形成部70,70,80,
80を備えるが、上下に連続したものであった。図示は
しないが、このような実施の形態以外に、嵌合部5と被
嵌合7の少なくとも一方が上下に点在するものとしても
実施可能であり、係止部6と被係止部8の少なくとも一
方も上下に点在するものとして実施することが可能であ
る。
【0058】又、クローゼットドア以外の折り畳み式扉
に、本願発明を、実施することも可能である。
【0059】
【発明の効果】本願第1の発明の実施により、扉構成板
の製造時、扉構成板を構成する前部構成部材と後部構成
部材とを一体にするに際して、その固定に先立ち、前部
構成部材と後部構成部材とを正確且つ簡単に仮止めする
ことができる。この仮止めによって前部構成部材と後部
構成部材との固定を正確且つ簡単に行うことができ、扉
構成板の製造の手間、コストを著しく低減させた。特
に、省コスト・耐久性に優れる金属製のケースを主要部
とする扉構成板について、従来生じていた組立て時の組
立て難さという不利を排除し得た。
【0060】本願第2の発明の実施により、上記本願第
1の発明の奏する効果に加えて、(製造後)折り畳み式
扉を開閉する際の軋み音を低減することが可能となっ
た。特に、その扉構成板がスチール製のケースを主要部
とするものである場合に金属的な軋み音は、耳障りなも
のであったが、このような金属的な音を完全に排除し
た。又、上記の通り第1の発明の効果を得ることによ
り、製造時、上記の軋み音を吸収する吸音材を前部構成
部材内に設けても、その後前部構成部材に対する後部構
成部材の係止は、面倒なものとならず簡単に行える。
【0061】本願第3の発明の実施によって、上記本願
第1又は第2の発明と同様の効果を奏すると共に、上記
の逆鉤によって、前部構成部材と後部構成部材とを簡単
且つ強固に係止することができる。即ち、仮止めだけで
十分に前部構成部材と後部構成部材との固着を行うこと
ができ、リベット等の最終的な固定手段を低減し、或い
は排除することが可能である。従って、前部構成部材と
後部構成部材とについて、正確な固定を簡単に行えると
共に、固定の工程を簡素化することが可能となり、手間
及びコストの低減にも功を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】クローゼットに装着する前の、本願発明の一実
施の形態であるクローゼットドア1,1の斜視図であ
る。
【図2】上記クローゼットドアの一部切欠要部分解斜視
図である。
【図3】上記クローゼットドアの一部切欠要部分解斜視
図である。
【図4】上記クローゼットドアの一部切欠要部斜視図で
ある。
【図5】(A)(B)は、夫々前部構成部材3と後部構
成部材4とを係止する方法についての説明図であり、
(C)はその係止後の状態を示す説明図であり、(D)
は、吸音材31,33及びスペーサ32の配設状態を示
す説明図である。
【図6】(A)は他の実施の形態を示す説明図であり、
(B)は更に他の実施の形態を示す説明図である。
【図7】(A)〜(E)は、夫々、上記と更に異なる実
施の形態の説明図である。
【図8】従来のクローゼットドアの一部切欠斜視図であ
る。
【図9】(A)は上記従来のクローゼットドアの一部切
欠要部分解斜視図であり、(B)はその一部切欠要部斜
視図であり、(C)及び(D)はその組立方法を示す説
明図である。
【符号の説明】
2…扉構成板、3…前部構成部材、4…後部構成部材、
5…嵌合部、6…係止部、7…被嵌合部、8…被嵌合部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の扉構成板(2) と、これらの扉構成
    板(2) 同士を折り畳み自在に連結する蝶番とを備え、 扉構成板(2) の少なくとも1つは、前部構成部材(3)
    と、この前部構成部材(3) と別体に形成され且つ前部構
    成部材(3) の後部に配設される後部構成部材(4)とを備
    えるものであり、 前部構成部材(3) は、係止部(6) と、この係止部(6) の
    右又は左に形成された嵌合部(5) とを備え、 後部構成部材(4) は、上記係止部(6) と対応する被係止
    部(8) と、上記嵌合部(5) と対応する被嵌合部(7) とを
    備え、被係止部(8) を、係止部(6) に対して相対的に、
    左右いずれか一方にスライドさせることによって、係止
    部(6) へ被係止部(8) を引っ掛けることが可能なもので
    あり、 嵌合部(5) と被嵌合部(7) の、いずれか一方は挿入部で
    あり、他方はこの挿入部を受容することが可能な受容部
    であり、前部構成部材(3) に向けて後部構成部材(4) を
    後方より押圧することによって、嵌合部(5) と被嵌合部
    (7) とが嵌合するものであることを特徴とする折り畳み
    式扉。
  2. 【請求項2】 上記の扉構成板(2) は、内部に段ボール
    等の吸音材が設けられたことを特徴とする請求項1記載
    の折り畳み式扉。
  3. 【請求項3】 上記受容部には、嵌合された挿入部を係
    止する逆鉤が形成されたものであることを特徴とする請
    求項1又は2記載の折り畳み式扉。
JP36928997A 1997-12-25 1997-12-25 折り畳み式扉 Pending JPH11190178A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007321404A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Sanwa Shutter Corp 鋼製ドア
JP2008302078A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Kawamura Electric Inc キャビネットラックのパネル構造

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