JPH11189886A - 金属材料製造プロセスにおける表面処理装置及び表面処理方法 - Google Patents

金属材料製造プロセスにおける表面処理装置及び表面処理方法

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JPH11189886A
JPH11189886A JP35757197A JP35757197A JPH11189886A JP H11189886 A JPH11189886 A JP H11189886A JP 35757197 A JP35757197 A JP 35757197A JP 35757197 A JP35757197 A JP 35757197A JP H11189886 A JPH11189886 A JP H11189886A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液中液噴流に発生するキャビテーションのエ
ネルギーを十分に発揮させて、スケール除去効率を最大
にするとともに、スケール除去後の表面処理までも行
う。 【解決手段】 金属材料の表面に、ノズル1から高速液
噴流8を噴射・衝突させ、キャビテーション気泡の作用
により表面処理を行う金属材料製造プロセスにおいて、
水中高速水噴流8の噴流軸方向に対する衝撃圧分布曲線
の第2ピークを中心とする噴流の領域を衝突させてスケ
ール除去するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャビテーション
を伴う水中の高速水噴流を加工法として利用する所謂、
ウォータージェットピーニング(WJP)技術を、製鉄
プロセスの酸洗、水洗を含めた表面処理、および液中フ
ロータ用として適用する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】製鉄プロセスにおける酸洗設備は3〜5
%の塩酸溶液中で圧延後の鋼板から酸化スケールを除去
するもので、鋼板の製造工程では不可欠であり、大変に
重要な役割を担っている。
【0003】一方で、設備コストあるいは運用コスト的
にも改善の余地は多く、これまでにも多くの改良が施さ
れてきた〔文献、例えば三菱重工技報 vol.24,
No.6,(1987−11),623、三菱重工技報
vol.29,No.1,(1992−1),24、
三菱重工技報 vol.29,No.1,(1992−
1),36参照〕。
【0004】図20に示す液浸(ディープバス)方式
は、細長く深い酸洗槽、すなわちディープバス1214
中の酸洗処理液1215に鋼板1211を浸して酸洗を
行う方式で、古くから現在に至るまで広く使用されてい
る。なお、図中の1212はロール、1213は堰体、
1216は上蓋(天井)である。
【0005】図21に、図20の方式を改良したシャロ
ーバス方式の酸洗設備を示す。この方式では、一つのシ
ャローバス1224は短く、酸洗処理液1225の深さ
も浅い。なお、図中の1221は鋼板、1222はロー
ル、1223は堰体、1226は上蓋(天井)である。
【0006】図22に示す槽封方式は、液槽1312中
に酸洗処理液1314を満たし、その中に鋼板1311
を通過させて酸洗する方式である。液槽1312の上下
からは堰体1313が張り出すように設けられ、堰体1
313により鋼板1311の表面上の境界層の発達を抑
えようとするものである。つまり、鋼板1311の表面
上の酸洗処理液1314を撹拌し、酸洗を促進させよう
という工夫がなされている。
【0007】図23は槽封噴流方式であり、図22に示
した構造とほぼ同様の設備で、ノズル1325を設置
し、酸洗処理液1324を噴流1326として噴射する
タイプである。この方式では、噴流によって境界層を撹
乱してはぎ取り、物質拡散(酸液の鋼板表層への浸透)
の促進を狙っている。ノズル1325からの噴流132
6の噴出速度vj は、せいぜい3〜8m/sである。な
お、図中の1321は鋼板、1322は堰体、1323
は槽である。
【0008】これらの酸洗設備は圧延設備の後方に設け
られている大型の装置で、酸洗設備の処理速度が遅いと
鋼板が滞る。また、大量の酸洗処理液を用いる場合は、
廃液処理の費用も無視できない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来技
術には次のような問題がある。酸洗液中の鋼板表面にお
ける「境界層を通じての物質拡散」が脱スケールの主要
作用であるため、脱スケール速度は速いとは言えない。
【0010】この境界層を除去する方法の一つとして、
酸洗液中の通板速度を高めることが考えられるが、この
方法によってもスケールの除去は十分になされない。
【0011】一方、図23に示すような噴流式も優れた
境界層の撹乱技術と言えるが、噴流の流速が小さく、
「物質拡散」が促進されるに過ぎず、抜本的な性能向上
へはつながり難い。
【0012】要するに、従来技術においては、(1)酸
洗能率が低く、鋼板の処理速度が高められない、(2)
酸洗設備が大型になり、初期設置コストのみならず、操
業コストも嵩む、(3)スケール除去が容易ではない特
殊鋼には応用し難い、等の問題がある。
【0013】一方、圧延工程や搬送ラインでは、鋼板表
面に残留応力、歪み、あるいは微小な傷が生じるという
問題があるが、従来の鋼板処理ラインではこの問題を解
決できる手段が備わっていなかった。
【0014】このような問題の解決策として、液中の高
速液噴流に発生するキャビテーションを利用する方法が
特開平2−182315号公報に示されている。
【0015】しかしこの方法では、噴流の特性を十分に
活用することができず、加工能率が悪いという欠点を有
している。
【0016】本発明の目的は、このような液中での液噴
流に発生するキャビテーションのエネルギーを十分に発
揮させて、スケール除去効率を最大にするとともに、ス
ケール除去後の表面処理までも行う金属材料製造プロセ
スにおける表面処理装置及び表面処理方法を提供するこ
とにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明においては、槽封酸洗液中で、並列に配
置したノズルから酸洗液をあるいは水を高速噴流として
噴射する。この液中の高速液噴流には、キャビテーショ
ンが発生する。キャビテーションには、気泡崩壊時の衝
撃的な力学的作用と、局所的な高温・高圧を発生させる
化学反応的な作用があるので、本発明は図23に示す先
行技術における「物質拡散の促進」とは原理的に大きく
異なる。
【0018】少なくとも、下記に示す3つの条件のうち
の一つ以上を満足すれば、酸洗に有効なキャビテーショ
ンを生成させることができる。
【0019】ノズルからの噴出流速vj を、 vj >20m/s ・・・(1) とする。
【0020】ノズルにおける噴射圧力P1 を、 P1 >1.5kgf/cm2 (0.15MPa) ・・・(2) とする。
【0021】との関係は、ノズルの噴出孔径や形状
が異なれば、一義的には定まらない。液温や槽内の液圧
(静圧)までを考慮するには、統括するパラメータとし
て、キャビテーション係数Kを用いればよい。このK値
は、小さいほどキャビテーションが発達する。
【0022】 K<0.1 ・・・(3) 係数Kは次のように定義される。
【0023】 K=(Pamb−Pv)/(P1 −Pamb) ・・・(4) ここに、Pambは周囲液圧、Pvは液温相当の飽和蒸
気圧およびP1 は噴射圧力である。
【0024】さらに、キャビテーションを発達させるた
めには、上記(1)〜(3)の条件を次の領域まで拡大
する。すなわち、 vj >20m/s ・・・(5) 50kgf/cm2 (5MPa)<P1 ・・・(6) K<0.01 ・・・(7) 上記したような方法を採用する場合に、特に(5)〜
(7)式の条件を満足するためには、プランジャポンプ
等の高圧噴射ポンプが必要になる。しかし、噴出孔径の
小さなノズルを用いれば、少量の液噴射で高効率酸洗処
理が可能になる。液中の高速液噴流には、後述するよう
に、ノズルの近くにおいて材料がエロージョンを起こし
やすく、ハードスケールの破壊・除去に適する「第1ピ
ーク」の領域と、キャビテーションのエネルギーが広く
分散し、広い領域の処理が可能で、比較的柔らかいスケ
ールの除去に適する「第2ピーク」の領域が存在する。
【0025】本発明においては、この2つの領域を酸洗
に利用する。噴射圧力P1 によっても異なるが、「第2
ピーク」のスタンドオフ距離xS の範囲(ノズル出口か
ら加工対象面までの距離)は、(5)〜(7)式の噴射
条件の場合は30<xS <140mmの範囲である。一
方、「第1ピーク」のxS は、およそ10〜30mmの
範囲である。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明において利用するキャビテ
ーションを伴う噴流の表面処理としての作用は、下記に
示す6つのポイントにまとめられる。
【0027】−洗浄作用として− キャビテーション気泡の崩壊時に発生する衝撃圧力の
力学的な作用により、鋼板表面の酸化スケールが容易に
剥離する。
【0028】高速噴流であるため、噴流の運動量が大
きい。また、噴流の乱れも強いため、この作用によって
も、酸化スケールは鋼板の表面から離脱する。
【0029】酸洗液が激しく撹拌されるため、境界層
がはぎ取られ、スケール層中への酸液の拡散が著しく進
む。すなわち、液体が乱れることにより、物質拡散が促
進される。
【0030】−表面の品質向上作用として− キャビテーション気泡の崩壊時に発生する圧力によっ
て、鋼板表層にある残留ひずみが除去される。
【0031】水素脆化が起きにくくなる。
【0032】キャビテーション気泡の圧縮時に、瞬間
的に生じる局所的な高温・高圧化作用と、これに引き続
いて生じる冷たい液の接触による急冷(クエンチ)作用
により、鋼材の表層がアモルファス(非晶質)化する可
能性がある。
【0033】上記と同様に、キャビテーション気泡
圧壊時の高温・高圧化により、水の一部が局所的に解離
し、鋼材表面に不働態被膜が形成する可能性がある。
【0034】上記との作用により、処理を施された
材料には、耐食の特質が備わることになる。
【0035】さらに、本発明を利用すれば、前記(5)
〜(7)式の条件によって生じる激しいキャビテーショ
ン現象での気泡の崩壊作用により、鋼板表面の微小な傷
の間に生じているような酸化スケールもほぼ完全に取り
除くことが可能になる。また、キャビテーションによ
り、鋼板表層の残留応力や歪みも緩和することができ、
スケール除去だけではなく、十分な表面処理も行うこと
ができる。
【0036】本発明では、酸洗処理後の水洗プロセス
に、上記した高圧噴射法(噴射媒体は水)を適用する。
水洗プロセスにキャビテーションを利用すれば、水洗効
率が向上するばかりでなく、後述するように鋼板の品質
も高めることができる。
【0037】次に本発明の実施例を図とともに説明す
る。図1は、本発明を具体化した酸洗設備における洗浄
部の構造を示す図である。
【0038】酸洗槽4の中には酸洗処理液6が満たされ
ており、この中を洗浄対象である鋼板3が堰体5に支え
られるようにして搬送されている。鋼板3の上下両面に
対向するように高圧処理液供給ヘッダ2が設けられ、各
ヘッダ2にノズル1が設置されている。このノズル1か
らは、キャビテーションを伴う高速噴流8が鋼板3に向
けて噴射される。なお、図中の7はロールである。
【0039】噴射条件は前述したように、 ノズルからの噴出流速vj >20m/s、 ノズルにおける噴射圧力P1 >1.5kgf/cm
2 (0.15MPa)、 キャビテーション係数K<0.1、 のうち少なくとも1つ以上を満足する条件が必要であ
り、より望ましくは、 ノズルからの噴出流速vj >200m/s、 ノズルにおける噴射圧力P1 >500kgf(50MP
a)/cm2 、 キャビテーション係数K<0.01、 の条件が一つ以上満たされれば十分である。
【0040】キャビテーションを伴う噴流8は、鋼板3
の搬送方向に逆らうように噴射され、鋼板3に対する噴
流8の衝突角度θを30°〜60°とすることで、酸洗
の効果を発揮することができる。
【0041】また、ノズル1の出口と鋼板3との距離、
すなわちスタンドオフ距離xS は、「第2ピーク」相当
の距離に設定する。この「第2ピーク」については図1
5において後述するが、噴流軸方向の衝撃圧分布にある
2つのピークのうち、下流の2番目のピークを指す。第
2ピークに相当する噴流の領域では、渦キャビテーショ
ンが発達しており、この現象が衝撃圧レベルが高くなる
という特性を支配している。
【0042】この第2ピークを酸洗に利用することに
は、次のような有利な点がある。
【0043】キャビテーションのエネルギーが広く分
散するため、鋼材(母材)の表面が壊食(エロージョ
ン)等の損傷を受けることがない。
【0044】噴流の他の領域を用いる場合に比べて、
広い面積の酸洗が可能である。例えば口径2mmのノズ
ルを用いれば、鋼板表面の直径200mmの部分を瞬時
(1秒程度)のうちにほぼ完全に酸洗処理することが可
能である。
【0045】ノズルの噴射圧力をむやみに高くしなく
てもよい(前記公知例では、100kgf/cm2 以上
の噴射圧力を要求規定しているが、この圧力よりも低く
て十分である)。
【0046】処理対象の鋼板が多少撓んだりして、ノ
ズルと鋼板間の位置関係が少しずれても(鋼板の上面は
ノズルから遠ざかり、下面はノズルに近づく)、酸洗性
能にはほとんど影響が及ばない。
【0047】従って、「第2ピーク」は比較的ソフトな
スケールの除去に適しているといえる。以上がキャビテ
ーションの作用をうまく利用しようという本発明の特徴
である。
【0048】図2に本発明を水洗プロセスへ応用した例
を示す。基本的には図1の酸洗と同じであるが、ノズル
201の軸と鋼板203の表面とがなす角度(噴流衝突
角度)θを、酸洗の場合よりも小さくしてある。これは
水洗の有効面積を拡大することと、装置をコンパクトに
する(水槽204の高さを低くする)ことを狙ってい
る。
【0049】キャビテーションを活発に起こさせる条件
の設定や、スタンドオフ距離xS として「第2ピーク」
を利用する点は、図1に示した酸洗の場合と同じであ
る。なお、202は高圧水供給ヘッダ、204は水槽、
205は堰体、206はキャビテーションを伴う高速噴
流である。
【0050】図3は高圧液を噴射するノズルの構造の一
例を示す図であり、ノズル本体311は、高圧処理液供
給ヘッダ313に装着されている。このノズルにおいて
は、加圧された処理液312が高圧処理液供給流路31
4を通じて供給され、しぼり角度θの径収縮部315に
おいて減圧、加速されて、噴出孔316から噴射され
る。
【0051】噴出孔316の先端には円錐形の拡大空洞
部317が開口しており、酸洗用の処理液312は噴出
孔316から高速で噴射され、拡大空洞部317内でキ
ャビテーションが促進され、活発なキャビテーションを
伴う液中液噴流318となり、酸洗処理液319中の鋼
板(この図では省略)に衝突する。
【0052】図4はノズルの他の例を示す図で、高圧処
理液供給流路324から噴出孔326へ急激に絞られる
こと(θ=90°)、及び噴出孔326の先端には円筒
形空洞部327が設けられている点が、図3のノズルと
異なる。
【0053】このノズルにおいても円筒形空洞部327
において噴流の乱れが促進され、また噴流に強い圧力脈
動が加わることになるので、発達したキャビテーション
を伴う液中液噴流が形成される。なお、321はノズル
本体、322は高加圧した処理液、323は高圧処理液
供給ヘッダ、325は径収縮部、328はキャビテーシ
ョンを伴う液中液噴流、329は周囲液である。
【0054】このノズルは、後述するハードスケールを
除去するための「第1ピーク」を利用する場合に適して
いる。
【0055】以上が液中の自由噴流を鋼板に衝突させる
ためのノズルの例であり、図5に示すノズルは、出口先
端を鋼板に近接させるタイプである。このノズルの基本
的形状は図3のそれと同じであるが、拡大空洞部337
の出口につば状円形平板338が設けられている。
【0056】このつば状円形平板338と処理対象面3
41間のギャップhがおよそ1〜8mmになるように、
ノズルを鋼板に近づける。ギャップ内には放射状の高速
液流が拘束噴流として流れる場が作り出され、強い剪断
場においてキャビテーションが活発に成長し酸洗等の表
面処理が活発に行われる。
【0057】このノズルはそれをできるだけ正確に鋼板
に近づける必要があるので、鋼板が堰体あるいはロール
の上(もしくは下)にあり、鋼板の位置が決まっている
場所において好適である。なお、331はノズル本体、
332は高加圧した処理液、333は高圧処理液供給ヘ
ッダ、334は高圧処理液供給流路、335は径収縮
部、336は噴出孔、339は噴流の流れ、340は周
囲液である。
【0058】図6は、液中の自由噴流を用いる場合のノ
ズルの配置を示したものである。前述した噴流における
「第2ピーク」の位置で噴流を鋼板401に衝突させれ
ば、広い面積を効率よく酸洗することができる。
【0059】例えば噴出孔の口径1mmの場合なら直径
が約80mm、口径が2mmになれば直径160mmの
表面がほぼ完全に処理できる。酸洗処理液404は鋼板
401の搬送方向に直角に設けられた高圧処理液供給ヘ
ッダ403に送られ、ここに等ピッチで設けられたノズ
ル402から酸洗処理液404が噴射される。なお、4
05は有効処理面である。
【0060】図7は、第2ピークの利用を想定したノズ
ル1411の配列を示す例である。ノズル1411は、
一体のユニットとしての高圧処理液供給ヘッダ1413
において、スタガード配置となるよう2列に開口して並
べられている。この場合、有効処理面1412は、ノズ
ル1411をスタガード配列としたことにより合理的に
重なり合い、非処理面が出ないようになっている。ま
た、このようなノズル1411のスタガード配列によ
り、ユニットの構造は最もコンパクトになる。なお、1
414は酸洗処理液である。
【0061】図8は、第1ピークの利用を想定した噴出
孔1421のスタガード配列を示すものである。第1ピ
ークは、狭い面積の部分にエネルギーが集中するため、
比較的堅固なハードスケールのはつりに適している。有
効処理面1422は、噴出孔径の約20倍の円形部であ
る。
【0062】このように第1ピークを利用する場合は、
噴出孔1421が近接するために、図3〜図5に示した
ようなノズル本体の構造は用いず、高圧処理液供給ヘッ
ダ1423に噴出孔1421を直接開口する。なお、図
中の(イ)は被処理板の搬送方向、1424は酸洗処理
液である。
【0063】図9は、ノズル1501をスタガードに2
列に配置したユニットを平行に処理鋼板の搬送方向に並
べた例である。
【0064】1つのユニットを点検のために停止してい
る間に、もう一方のユニットを用いることで連続操業が
可能になる。このように、複数のユニットを並べる方法
では、前述した第1ピークと第2ピークを組み合わせる
方法がある。すなわち、図8に示したような第1ピーク
を用いるユニットを上流に設けてハードスケールを除去
したり、スケール全体の強度を低下させたり、あるいは
粗仕上げのようにしてスケールをはつる。
【0065】次に図7に示すユニットを用いて、噴流の
第2ピーク領域を利用した表面処理を行う。第2ピーク
では、キャビテーションの作用が支配的であるために、
スケールの除去に対しては最終仕上げとなる。なお、図
9において、1502はユニット、1503は酸洗処理
液、1504は被処理板、(イ)は被処理板1504の
搬送方向を示す。
【0066】図10は、製鉄プロセスにおいて、本発明
による酸洗や表面処理に適用できる設備をフロー中にお
いて示したものである。各設備をボックスで表している
が、二重線で囲んでいるのが本発明の適用可能な設備で
ある。まず、コイルビルドアップ603や焼鈍604の
直後の熱間圧延材用連続焼鈍酸洗設備605に適用でき
る。さらに、冷間圧縮606の後の冷間圧延材用連続焼
鈍酸洗設備607へも適用可能であり、素切601の後
にくるシート材用焼鈍矯正酸洗設備611にも利用でき
る。最終製品としての厚板製造ができる直前の酸洗設備
614へもほぼ直接応用することが可能である。なお、
601はスラブ研削、602は熱間圧延、608はヘア
ライン研磨、609はテンションレベリング、612は
冷間圧延、615は矯正(ストレッチャ)、616は整
切である。
【0067】図11は、管材1601を処理する場合を
示す図である。管材1601の内外面近くにノズル16
02を配置し、管材1601をゆっくりと回転(イ)さ
せることにより表面処理を行う。噴射方法については、
上記した手法と同様であり、特に管材1601の曲率半
径が十分に大きな大径管の場合は、平板に対する手法を
直接利用することが可能である。なお、1603は高圧
処理液供給ヘッダ、1604は酸洗処理液である。
【0068】図12に、本発明による表面処理の系統を
示す。酸洗処理液1706は酸洗処理槽1701からフ
ィルタ1715を介して、循環ポンプ1712によって
汲み上げられ、蓄液槽1701に戻されて再循環され、
酸洗処理液1706は繰り返し利用される。
【0069】蓄液槽1710中の酸洗処理液1706
は、温度調整ユニット1711により所定の温度に保た
れる。酸洗処理液1706は高圧噴射ポンプ1709に
より加圧され、三方切替コック1708により噴射圧力
を設定された後に、高圧液供給ライン1707を通じて
酸洗処理槽1701に導かれ、ヘッダ1703に取り付
けたノズル1704から、処理対象である鋼板1702
へ向けて噴射される。噴射された酸洗処理液1706
は、キャビテーションを伴う噴流1705となって鋼板
1702に衝突する。なお、1705はキャビテーショ
ンを伴う噴流、1713は再循環ライン、1714は戻
りラインである。
【0070】図13は、本発明による酸洗のメカニズム
を模式的に示すものである。ポンプで昇圧された高圧酸
洗処理液712はノズル711から噴射され、活発なキ
ャビテーションを伴う高速噴流713となって鋼板71
5へ衝突する。
【0071】まず、噴流自体の衝突による圧力変動、及
びキャビテーション気泡崩壊時に発生する夥しい数の衝
撃パルスの作用(イ)により、酸化スケール716は破
壊され、鋼板715の表面から離脱する。
【0072】また、鋼板715の表面上におけるキャビ
テーションを伴う衝突噴流には、液流を激しく掻き乱し
て撹拌する作用(ハ)があるので、小さな破片となった
酸化スケール716は、固体粒子として鋼板715の表
面上の酸化スケール716に対して繰り返し衝突する
(ロ)。
【0073】要するに、主として気泡の圧壊という流体
力学的な作用と、酸化スケール破片、すなわち固体粒子
の衝突作用という2つのメカニズムにより、酸化スケー
ルはほぼ完全にはぎ取られる。
【0074】前述したように、本発明による衝突噴流の
撹拌(ハ)には、鋼板表面の境界層をかき取り、物質拡
散を促進する機能がある。なお、714は酸洗処理液、
717はキャビテーション気泡である。
【0075】一方、図14は、図5に示すノズルによる
現象を模式的に示すものである。つば状円形平板726
と鋼板731の間には、キャビテーションを伴う隙間流
728が生じる。このような剪断流れ場では、隙間流7
28に激しいキャビテーションが発生する。すなわち、
固体面が近くにあるため、その影響を受けてキャビテー
ション気泡も崩壊しやすくなり、高い衝撃圧パルスが生
じる。このノズルは、それの中心軸730とは異なるノ
ズルの回転中心729の回りを回転させることにより、
有効酸洗面積を大幅に拡大することができる。なお、7
21はノズル本体、722は高加圧した処理液、723
は高圧処理液供給流路、724は噴出孔、725は拡大
空洞部、727は酸化スケールである。
【0076】図15は、前述したような2つのピークを
有する衝撃圧曲線を、スタンドオフ距離xS (ノズル出
口からの噴流軸方向距離)に対する変化としてまとめ、
模式的に示すものである。このような衝撃圧PShは、感
圧フィルム法等により求めることができる。
【0077】この分布曲線から明らかなように、第1ピ
ークは狭いxS の範囲にあるため、ノズル出口と鋼板間
の距離がずれると、好適なスタンドオフ距離xS の領域
からずれるおそれがある。
【0078】また、第1ピークでは、噴流が分裂したこ
とにより生じる液塊が直接鋼板に衝突するため、壊食
(エロージョン)を起こす危険も無いわけではない。例
えば何らかの原因で鋼板の走行が停止し、ノズルから高
速噴流が噴射し続ける場合などである。従って、酸洗処
理に利用するには第2ピークが適しており、第2ピーク
は広いスタンドオフ距離の範囲に存在する。図中には、
矢印で酸洗処理に使用できる領域を示した。
【0079】このように範囲が広いために、スタンドオ
フ位置が少しずれても、つまりノズルと鋼板間の距離が
鋼板の撓み等によって変化しても、十分な酸洗効果を上
げることができる。
【0080】図16は、スタンドオフ距離に対する酸洗
処理領域の直径の変化を整理して示した図である。この
図の横軸のスタンドオフ距離xS は、第1ピーク相当の
スタンドオフ距離xS(P1) で割ることにより無次元化し
た。一方、縦軸においても、有効処理領域の直径De
第1ピークにおける有効処理領域の直径De(1P) で割っ
て無次元化している。この結果より明らかなように、第
2ピークでは、有効処理領域が著しく拡大することが分
かる。
【0081】図17は、本発明を具体化することによる
酸洗の効果を、従来技術におけるそれと比較して示すも
のである。
【0082】評価基準とする酸洗処理時間tP は、従来
技術である液浸式(図20)における酸洗時間tP を基
準として無次元化した。本発明を利用すれば、液浸式に
比べて酸洗時間tP を1/5近くまで、また槽封噴流式
と比較してもおよそ2/5まで、短縮することが可能に
なる。
【0083】図18は、ノズルにおける噴射圧力P1
対する酸洗時間の変化をまとめたものである。横軸の噴
射圧力P1 は、低圧噴射式である従来技術(槽封噴流方
式)の噴射圧力P1 * を用いて無次元化している。ま
た、酸洗処理時間tP も、従来技術(槽封噴流方式)の
酸洗時間tP * を用いて無次元化した。酸洗時間t
P は、ノズルにおける噴射圧力P1 が増加すると、指数
関数的に減少することがわかる。この特性は、酸洗液の
噴射圧力を高めることにより、酸洗設備を大幅にコンパ
クトにすることが可能なことを示している。
【0084】キャビテーションを伴う高速水噴流を利用
する本発明になる技術は、ここまで実施例として述べて
きた酸洗設備のみならず、液中フロータ設備へも適用す
ることができる。
【0085】液中フロータは、気流式フロータに比べて
液流の運動量が大きい(媒体の密度が著しく異なるた
め)ので、製鉄プロセスへの適用が拡大している。本発
明のように、高速の水噴流を用いれば、噴流の運動量が
大きいために、液中フロータの設備を大幅に小型化する
ことができる。特に、ベンドフロータ等に対して有利で
ある。
【0086】図19は、液中ベンドフロータに本発明を
適用した実施例を示している。ベンド部において、鋼板
505を上下の両方向からキャビテーションを伴う液噴
流を衝突させることにより支える(サスペンション)。
大容量ノズル503からのキャビテーションを伴う液噴
流506には、その運動量が大きく、鋼板を上方へ持ち
上げる役割がある。
【0087】一方、小容量ノズル504からのキャビテ
ーションを伴う液噴流506には、鋼板505が上方へ
偏り過ぎないように、下方へ押圧する作用がある。この
ように、上下からの各噴流の運動量のバランスを保つこ
とで、鋼板搬送の曲がり走行が可能になる。なお、50
1は液中ベンドフロータ、502はフロータ液、507
はキャビテーションを伴う液噴流である。
【0088】このような液中フロータ設備にキャビテー
ションを伴う噴流を利用することは、鋼板の表面処理と
いう付随効果も生じる。すなわち、前述したキャビテー
ションの作用により、鋼板が錆びにくくなり、残留応力
も緩和され、鋼板表面に残る汚れや微小な傷等も除去す
ることが可能になる。
【0089】本発明になるキャビテーションを伴う高速
噴流方式は、これまで電解クリーニング法〔文献 三菱
重工技報 vol.23,NO.5,(1986−
9),616〕を利用していた「冷間圧延後に鋼板に付
着している圧延油を洗浄する設備」へも、ほぼ直接応用
することができる。
【0090】電解洗浄とは、電解液中において鋼板に電
流を流し、鋼板表面に発生する水素気泡あるいは酸素気
泡により、表面に付着している油分を機械的に剥離させ
る方法である。これと同じの作用は、前述のようなキャ
ビテーションの気泡によっても実現できる。
【0091】キャビテーションを利用すれば、気泡の発
生密度も桁違いに高いために、洗浄能力は格段に向上す
る。従って、この洗浄ラインも従来方式に比べれば、大
幅にコンパクトにすることができ、またラインの走行も
高速化が可能になる。
【0092】
【発明の効果】本発明は、キャビテーションを利用する
金属材料処理の最適化を図ったものであり、その効果を
まとめると、次のようになる。
【0093】下記(1)〜(4)は生産設備のコンパク
ト化・高速化・合理化に対する効率向上としての効果に
関するもの、(5)〜(8)は製品の品質向上の効果に
関するものである。
【0094】(1)従来技術の酸洗法のメカニズムであ
る境界層を通じての物質拡散に加えて、キャビテーショ
ン気泡崩壊の打撃作用が主要因子となるので、スケール
の除去(Removal)が促進され、従って酸洗効果
を高めることができる。
【0095】(2)金属材料処理ラインの速度を速めて
酸洗時間を短縮することができる。
【0096】(3)酸洗設備がコンパクトにでき、必要
な処理ラインを短縮できる。
【0097】(4)脱スケール時間を長く要する特殊鋼
の処理能力も高めることができる。
【0098】(5)酸洗後の水洗処理に用いれば、最終
的な製品が錆にくくなり、また光沢も生じる。
【0099】(6)表層の残留応力やひずみを除去する
ことができる。
【0100】(7)表面の微小な傷や突起を除去するこ
とができる。
【0101】(8)水素脆化を起きにくくする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る酸洗法を説明するた
めの概略構成図である。
【図2】本発明の第2実施例に係る酸洗法を説明するた
めの概略構成図である。
【図3】酸液を噴射するノズルの一例を示す断面図であ
る。
【図4】酸液を噴射するノズルの他の例を示す断面図で
ある。
【図5】酸液を噴射するノズルのさらに他の例を示す断
面図である。
【図6】鋼板処理ラインにおけるノズルの配置例を示す
図である。
【図7】ノズルをスタガードに設置して、第2ピークを
利用する例を示す図である。
【図8】第1ピークを利用するノズルの配列例を示す図
である。
【図9】ノズル噴射ユニットにおける複数台配置の具体
化例を示す図である。
【図10】製鉄プロセスにおけるウォータージェットピ
ーニング法の適用が可能である個所を示すシステム系統
図である。
【図11】管材の表面処理法を示す模式図である。
【図12】本発明を具体化した表面処理法の全体系統図
である。
【図13】鋼板上における酸化スケールの除去(はつ
り)のメカニズムを示す模式図である。
【図14】図5に示したノズルを用いた場合のメカニズ
ムを説明するための模式図である。
【図15】液中の高速液噴流に発生するキャビテーショ
ンによる噴流軸方向の衝撃圧分布を示す説明図である。
【図16】ノズルからの噴流軸方向距離に対するピーニ
ング施工有効面積の変化パターンを示す説明図である。
【図17】本発明と従来法におけるスケールの除去率を
比較した特性図である。
【図18】ノズルにおける酸液の噴射圧力に対する除去
率を比較した特性図である。
【図19】ウォータージェットピーニング法を鋼板搬送
用の液中フロータに適用した例を示す模式図である。
【図20】従来のディープバス方式の一例を示す概略構
成図である。
【図21】従来のシャローバス方式の一例を示す概略構
成図である。
【図22】従来の槽封方式の一例を示す概略構成図であ
る。
【図23】従来の槽封噴流方式の一例を示す概略構成図
である。
【符号の説明】
1 ノズル 2 高圧処理液供給ヘッダ 3 鋼板 4 酸洗槽 5 堰体 6 酸洗処理液 7 ロール 8 キャビテーションを伴う噴流
フロントページの続き (72)発明者 松原 敏夫 広島県呉市宝町6番9号 バブコツク日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 黒沢 孝一 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属材料の表面に、ノズルから高速液噴
    流を噴射・衝突させ、キャビテーション気泡の作用によ
    り表面処理を行う金属材料製造プロセスの表面処理装置
    において、 水中高速水噴流の噴流軸方向に対する衝撃圧分布曲線の
    第2ピークを中心とする噴流の領域を衝突させてスケー
    ル除去するように構成されていることを特徴とする金属
    材料製造プロセスにおける表面処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、スケール除去後
    の金属材料の表面にキャビテーション気泡を作用させて
    仕上げ加工を行うように構成されていることを特徴とす
    る金属材料製造プロセスにおける表面処理装置。
  3. 【請求項3】 金属材料の表面に、ノズルから高速液噴
    流を噴射・衝突させ、キャビテーション気泡の作用によ
    り表面処理を行う金属材料製造プロセスの表面処理装置
    において、 ノズル出口先端に設けられたつば状の平板と処理対象の
    材料表面との距離を、1mm以上8mm未満の範囲から
    選定し、かつノズルを並進運動ならびに非同軸で回転さ
    せるように構成されていることを特徴とする金属材料製
    造プロセスにおける表面処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3記載のいずれかにおい
    て、前記金属材料の搬送方向とは逆方向にノズルを傾斜
    させて高速液を噴射するように構成されていることを特
    徴とする金属材料製造プロセスにおける表面処理装置。
  5. 【請求項5】 金属材料の表面に、ノズルから高速液噴
    流を噴射・衝突させ、キャビテーション気泡の作用によ
    り表面処理を行う金属材料製造プロセスの表面処理装置
    において、 水中高速水噴流の噴流軸方向に対する衝撃圧分布曲線の
    第1ピーク近傍の噴流の領域を衝突させてスケール除去
    するように構成されていることを特徴とする金属材料製
    造プロセスにおける表面処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5記載のいずれかにおい
    て、槽内処理液あるいは噴射液の少なくとも何れかの一
    方の液温を30℃以上85℃未満の範囲とすることを特
    徴とする金属材料製造プロセスにおける表面処理装置。
  7. 【請求項7】 金属材料の表面に、ノズルから高速液噴
    流を噴射・衝突させ、キャビテーション気泡の作用によ
    り表面処理を行う金属材料製造プロセスの表面処理装置
    において、 複数のノズルから噴射されてキャビテーションを伴う噴
    流により金属材料を搬送するように構成されていること
    を特徴とする金属材料製造プロセスにおける表面処理装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7記載のいずれかにおい
    て、高速液噴流を噴射するノズルを、噴射口径の少なく
    とも20倍以上80倍未満の範囲で材料の幅方向に配列
    することを特徴とする金属材料製造プロセスにおける表
    面処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項5記載において、前記高速液噴流
    を噴射するノズルを、噴射口径の少なくとも5倍以上2
    0倍未満の範囲でピッチ配列することを特徴とする金属
    材料製造プロセスにおける表面処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9記載において、1列に
    並べたノズルの列あるいはスタガード配置したノズルの
    列を有するユニットを、金属材料の搬送方向に対し複数
    個配列することを特徴とする金属材料製造プロセスにお
    ける表面処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10記載のいずれかに
    おいて、管材の内外表面を、両側に設置したノズルから
    の高速液噴流により表面処理するように構成されている
    ことを特徴とする金属材料製造プロセスにおける表面処
    理装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11記載のいずれかに
    おいて、処理液を、フィルタを通過させて不純物を除去
    した後に循環して再利用するように構成されていること
    を特徴とする金属材料製造プロセスにおける表面処理装
    置。
  13. 【請求項13】 請求項1および5記載のいずれかにお
    いて、上流側に第1ピーク領域で衝突させるノズル列を
    配置し、下流側に第2ピーク領域で衝突させるノズル列
    を配置することを特徴とする金属材料製造プロセスにお
    ける表面処理装置。
  14. 【請求項14】 金属材料の表面に、ノズルから高速液
    噴流を噴射・衝突させ、キャビテーション気泡の作用に
    より表面処理を行う金属材料製造プロセスにおいて、 水中高速水噴流の噴流軸方向に対する衝撃圧分布曲線の
    第2ピークを中心とする噴流の領域を衝突させてスケー
    ル除去するように構成したことを特徴とする金属材料製
    造プロセスにおける表面処理方法。
  15. 【請求項15】 金属材料の表面に、ノズルから高速液
    噴流を噴射・衝突させ、キャビテーション気泡の作用に
    より表面処理を行う金属材料製造プロセスにおいて、 ノズル出口先端に設けられたつば状の平板と処理対象の
    材料表面との距離を、1mm以上8mm未満の範囲から
    選定し、かつノズルを並進運動ならびに非同軸で回転さ
    せるように構成したことを特徴とする金属材料製造プロ
    セスにおける表面処理方法。
  16. 【請求項16】 金属材料の表面に、ノズルから高速液
    噴流を噴射・衝突させ、キャビテーション気泡の作用に
    より表面処理を行う金属材料製造プロセスにおいて、 水中高速水噴流の噴流軸方向に対する衝撃圧分布曲線の
    第1ピーク近傍の噴流の領域を衝突させてスケール除去
    するように構成したことを特徴とする金属材料製造プロ
    セスにおける表面処理方法。
  17. 【請求項17】 金属材料の表面に、ノズルから高速液
    噴流を噴射・衝突させ、キャビテーション気泡の作用に
    より表面処理を行う金属材料製造プロセスにおいて、 複数のノズルから噴射されてキャビテーションを伴う噴
    流により金属材料を搬送するように構成したことを特徴
    とする金属材料製造プロセスにおける表面処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001040414A (ja) * 1999-07-28 2001-02-13 Nippon Foil Mfg Co Ltd 均質エッチング性を有するアルミニウム箔
WO2013136734A1 (ja) * 2012-03-12 2013-09-19 Jfeスチール株式会社 デスケーリングシステム

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