JP2001259624A - ウォータージェット式反応装置 - Google Patents

ウォータージェット式反応装置

Info

Publication number
JP2001259624A
JP2001259624A JP2000083333A JP2000083333A JP2001259624A JP 2001259624 A JP2001259624 A JP 2001259624A JP 2000083333 A JP2000083333 A JP 2000083333A JP 2000083333 A JP2000083333 A JP 2000083333A JP 2001259624 A JP2001259624 A JP 2001259624A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
cavitation
jets
reaction
water jet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000083333A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Sato
一教 佐藤
Tadaaki Mizoguchi
忠昭 溝口
Kazunori Fujita
一紀 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Babcock Hitachi KK filed Critical Babcock Hitachi KK
Priority to JP2000083333A priority Critical patent/JP2001259624A/ja
Publication of JP2001259624A publication Critical patent/JP2001259624A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応効率が高く、かつメンテナンスが向上し
た優れた性能のウォータージェット式反応装置を提供す
る。 【解決手段】 本発明の反応容器18はV字型下向反応管
20の上部ノズル1から供試水がキャビテーションを伴う
水中水噴流8として噴出する。噴流8は底部21で衝突し衝
突噴流22は上昇管19内を上昇して排出する。高速ジェッ
ト8同士が底部で衝突すると衝撃で水中の気泡核が連鎖
的に励起されキャビテーションが促進する。底部に衝突
板を設けると衝突効果はより向上する。大量の気泡も合
体して浮上し逃がし弁から放出される。反応後と反応進
行中とでジェットが分離しており、発生気泡のクッショ
ン作用でキャビテーション反応が妨害されることはな
い。V字型リアクタではノズル部を引抜くだけでメンテ
ナンスが容易にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はウォータージェット
式反応装置に係り、特に、水中に噴射した高速ウォータ
ージェットに発生するキャビテーションを利用して、水
中の有害な溶解物質を分解したり細菌類を破壊するウォ
ータージェットの噴射方法と反応装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】水中に溶解している有害な有機塩素化合
物、例えば、代表的な発ガン性地下水汚染物質であるト
リクロロエチレンやテトラクロロエチレンは、キャビテ
ーションの作用で、無害な物質に分解することができ
る。また、キャビテーションを利用すると、水中の病原
性大腸菌や、耐塩素性の病原体であるクリプトスポリジ
ウム(原虫の一種)なども細胞を破壊でき、水を無害化
することができる。
【0003】キャビテーションを発生させる代表的な手
段のひとつは超音波法であるが、エネルギ効率が高くな
いというきらいがある。また、撹拌羽根のようなロータ
を水中で旋回させる方法もあるが、超高速で旋回させな
ければならないという問題がある。
【0004】最も容易に連続的に、しかも、著しく激し
いキャビテーションを発生させることができるのは、水
中に高速のウォータージェットを噴き出す方法である。
ノズルから高圧水を水中に噴き込むと、水中ウォーター
ジェットには激しいキャビテーションが発生する。
【0005】キャビテーションの強さ(インテンシテ
ィ)や処理量は、ノズルの噴出孔や高圧ポンプ(プラン
ジャポンプや遠心ポンプを用いる)における吐出圧によ
って容易に調整することができる。
【0006】以下、水中ウォータージェットの先行技術
を説明する。円筒形をした水平置き反応容器の一端にノ
ズルを設置し、ここから高圧(20〜70MPa程度の
条件が多い)の供試汚染水を噴き出し、キャビテーショ
ンを伴う水中水噴流を反応容器内の水中に作り出して水
を浄化する方法である。
【0007】また、他の例としては、キャビテーション
を伴う水中水噴流の潜在的なポテンシャル(未励起の気
泡核)を有効に活用するために、また処理水量を増やす
ために、向かい合わせに設けた同じ仕様のノズルから噴
き出す2つの噴流同士を正面衝突させる方法がある。
【0008】噴流は衝突し合うことによって、きわめて
激しいキャビテーションを発生する。これは、激しい圧
力変動が生じ、これがトリガとなって水中に残っている
気泡核が一勢に励起され、2つの噴流同士の衝突では、
強い速度勾配によって渦キャビテーションが連鎖的に次
々と発生するからである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ウォー
タージェットに発生するキャビテーションを利用する上
記先行技術には、以下のような問題があった。
【0010】 ジェットやキャビテーションの潜在ポ
テンシャル(未励起の気泡核など)をうまく活用し切っ
ていないために、反応効率が高くない。 キャビテーションによって液中から析出した(脱
気)気体が合体して、大気泡になって反応器内にたま
り、クッション作用となってキャビテーションの衝撃を
やわらげるため、反応効率が低下する。 ノズル交換時に、大半の供試水を反応器から抜き出
さなければならないなど、メンテナンスが困難な装置構
造となっている。
【0011】本発明の目的は、上記課題を解決し、新規
な構成を採用して、反応効率が高く、かつメンテナンス
が向上した優れた性能のウォータージェット式反応装置
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は以下のような手段を採用した。まず、反応
装置の構造を、V字型の対(つい)となる2本以上の下
降流のための流路と、これらの中心に上昇流を通す流路
から成るものとする。これにより、斜降してキャビテー
ション反応が進行中のジェットと、衝突が済んで上昇す
るジェットとが分離し、キャビテーション反応が妨げら
れることはない。
【0013】各下降流路の頂部にはノズルを設け、この
ノズルから供試液を、斜め下方に向けて水中高速水噴流
として噴き出し、激しいキャビテーションを発生させて
反応を行わせる各ノズルの出口と、各ノズルの中心軸の
交点との距離Xs(いわゆるスタンドオフ距離)は、噴
流衝撃圧の第2ピーク領域相当のものとする。
【0014】この第2ピーク相当域で、2本(あるいは
それ以上)の噴流を衝突させるが、この位置に、衝突の
効果をさらに拡大させるための衝突板(ターゲットプレ
ート)を設けた。衝突させる複数本の噴流の両振り衝突
角度は、60度〜150度の範囲から選定するが、より
望ましくは90度程度が良い。
【0015】ノズルは閉塞したときに洗浄したり、ある
いは損傷した際には新品に交換するが、このようなメン
テナンス作業は、V字型下降流路の頂部の取り付け座か
らノズルをはすすことで容易に行える。
【0016】反応の終了した衝突噴流は、V字型下降流
路の中央に設けた上昇流路の中を上昇させる。この上昇
流の中には、供試液中から析出した溶解気体あるいは分
解反応によって生じたCO等の気体が気泡として多量
に含まれるが、これらの気泡の中でも大きなものを、上
昇流路の頂部に設けた逃がし弁から系外へ排出する。大
きな気泡は、浮力によってあるいは衝突流による慣性力
によって上昇し、上昇流路の頂部に集積するので、逃が
し弁から除去するのは容易である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。図1は、本発明を具体化した反
応装置の構成を、断面図として描いたものである。
【0018】この反応装置の主体となる反応容器18
は、V字型となる2本の下向き反応管20と、それらの
中央に直立する1本の上昇管(ライザー)19から成っ
ていて、いずれも円筒型である。
【0019】下向き反応管20は、2本共に、上部にノ
ズル1を装着していて、このノズル1を通じて、供試水
がキャビテーションを伴う水中水噴流8として噴き出す
ようになっている。ノズル1は、高圧水2を送給する高
圧ホース12が接続するノズルマウント13の先端に取
り付けてある。
【0020】共に斜め下向きに噴き出す噴流8は、3本
の反応管の基部でもある反応容器18の底部21で衝突
し合流する。2本の噴流中心軸23の両振り角度が衝突
角度θであるが、60°以上150°未満の範囲から設
定する。さらに、より望ましくは90°程度に設定す
る。
【0021】衝突したあとの噴流は、衝突噴流22とし
て、上昇管(ライザー)19内を上昇し、オーバーフロ
ーライン15を通じて排出される。上昇管軸心24がほ
ぼ鉛直な上昇管(ライザー)19の頂部には脱気ライン
25を設けている。後述するように、反応容器18内に
滞留する気体は反応の妨げになるので、この脱気ライン
25から排出するようになっている。
【0022】このような構成で、斜め下方に高速で噴き
出したジェット同士が、リアクタの底部で衝突すると、
衝突による衝撃で水中の気泡核が連鎖的に励起され、キ
ャビテーションが促進する。このような衝突の効果は、
ジェット同士が衝突する反応領域の底部に衝突板(ター
ゲットプレート)を設けることでさらに向上する。
【0023】衝突することでキャビテーションが再発生
するが、このキャビテーション反応が済んだあとの液体
は、中央部の上昇管(ライザー)を通して上昇する。こ
の際、水中から脱気(溶存気体の析出)した大量の気泡
も合体しながら浮上する。合体して大きくなった気泡
は、上昇管(ライザー)の頂部にある逃がし弁(ベン
ト)から系外へ放出される。
【0024】本発明では、このように、衝突の済んだジ
ェットを上昇管(ライザー)の方へ流し、キャビテーシ
ョン反応が進行中のジェットとは分離する方式としてい
るので、析出・合体して生じた大気泡によるクッション
作用でキャビテーション反応が妨げられることはない。
【0025】V字型で対(つい)になっているリアクタ
では、ノズル部を上方へ引き抜き上げることで、リアク
タ内にある残液の処理をすることなく、ノズルのメンテ
ナンス(閉塞した際のクリーニングや損耗時の交換)を
行うことが可能になる。
【0026】図2に示す実施形態は、反応容器18の底
部に衝突板(ターゲットプレート)26を設けたもので
ある。キャビテーションを伴う水中水噴流8同士の衝突
と、固体面への衝突という2種類の衝突効果を狙ったも
のである。他の構成は、図1に示した実施形態と同様で
ある。
【0027】図3は、反応装置の全体系統を示したもの
である。清浄化処理対象の汚染水を、供試水33とし
て、バッファタンク28に貯える。このバッファタンク
28は、フィードタンクの役割もあり、ここからプラン
ジャポンプ29へ、供試水が送給される。
【0028】プランジャポンプ29では、所定の圧力
(例えば50MPa)まで供試水を加圧し、高圧ホース
12を通じて高圧水2として、両下向き反応管20へと
送給する。高圧ホース12は途中で分岐しており、同量
の供試水が2本の下向き反応管20へと供給される。
【0029】反応処理の済んだ水は、規制値をクリアす
る条件になれば、処理済水27として系外へ搬出され
る。一方、分解反応が不十分であれば、供試水は再びバ
ッファタンク28へと戻り、規制基準に到達するまで循
環処理される。
【0030】図4は、キャビテーションを伴う水中水噴
流8を作り出すために使用するノズル1の構造の一例
を、その軸方向断面図として描いたものである。高圧水
2は、高圧水供給流路3を通じて供給され、径収縮部4
において減圧・加速された後に、噴出孔5から周囲水7
中へ噴き出して、キャビテーションを伴う水中水噴流8
となる。
【0031】このノズル1では、キャビテーションを活
性化するために、噴出孔5の出口に、釣り鐘形や、ある
いはドーム状の拡大空洞部6を設けている。この拡大空
洞部6の内部では、噴出孔5から噴き出したばかりの噴
流のまわりに、循環渦9が生じる。
【0032】この循環渦9は、圧力変動の起源として、
水中水噴流8に強い乱れを与える。またこの循環渦9
は、周囲水7中の気泡核(Nuclei)を噴流中へ連
続的に供給する。このような作用によって、キャビテー
ションは著しく活発になり、結局、反応装置の性能が向
上する。使用するノズルは、この例に限らない。他の例
については後述する。
【0033】図6は、本発明を具体化した反応装置内に
生じる現象を模式的に示したものである。下向き反応管
20の上端に取り付けたノズル1から噴き出すウォータ
ージェットの界面には、渦キャビテーション36が生成
し、下流へ行くにしたがって発達し、第2ピーク相当領
域で最も活発になる。
【0034】キャビテーションを伴う水中水噴流8同士
は、この第2ピーク相当の領域で衝突し、さらに反応装
置の底部21に設けた衝突板(ターゲットプレート)2
6にも衝突する。
【0035】このジェット同士の衝突と、さらにターゲ
ットプレートとの衝突が複合する複合衝突部では、噴流
に急激な速度高配38が生じて、キャビテーションを伴
う水中水噴流8は急に方向を変え、衝突噴流22として
上昇管(ライザー)19内を上昇する。
【0036】急峻な速度高配がきっかけとなって渦が発
生し、キャビテーションが再び発生する。したがって、
上昇管(ライザー)19内を上昇する衝突噴流22にお
いても、キャビテーション再発域37として、キャビテ
ーションによる反応が再発したりあるいは続行する。
【0037】キャビテーションが発生すると、水中に溶
解していた気体が急速に析出し、供試水は脱気状態とな
る。析出した気体は、はじめは小さな気泡状であるが、
それらが次第に合体して大きな気泡になって反応装置内
に溜まってくると、クッション(緩衝)作用によってキ
ャビテーションの威力が低下する。
【0038】図7は、合体して生じた大気泡が上昇管
(ライザー)19内に溜まっている様相を示した図であ
る。上昇管(ライザー)19の頂部に、開閉バルブを備
える脱気ライン25を設けているので、このバルブの開
閉操作によって、大気泡35を系外へ放出することが可
能である。このような操作を随時行うことによって、キ
ャビテーションのパワーが維持され、キャビテーション
反応が持続する。
【0039】ここで、本発明と比較するための比較例1
および2を図面を用いて説明する。図11および図12
は、それぞれ本発明者らの創案による比較例1および比
較例2である。
【0040】図11に示す比較例1では、円筒形をした
水平置き反応容器の14の一端にノズルを設置し、ここ
から高圧(20〜70MPa程度の条件が多い)まで加
圧した供試汚染水を噴き出し、キャビテーションを伴う
水中水噴流8を反応容器14内の水中に作り出し、水を
浄化する。
【0041】図12に示す比較例2は、キャビテーショ
ンを伴う水中水噴流8の潜在的なポテンシャル(未励起
の気泡核)を有効に活用するために、また処理水量を増
やすために、向かい合わせに設けた同じ仕様のノズル1
から噴き出す2つの噴流8同士を正面衝突させる方法で
ある。
【0042】噴流8は衝突し合うことによって、極立っ
て激しいキャビテーションが発生する。これは、激しい
圧力変動が生じて、これがトリガとなって、水中に残っ
ている気泡核が一勢に励起にされ、2つの噴流8の衝突
では、強い速度勾配によって渦キャビテーションが連鎖
的に次々と発生するからである。
【0043】次に、これらの比較例1および2と、本発
明の実施形態とを比較して説明する。図8は、代表的な
発ガン性の地下水汚染物質であるトリクロロエチレンの
分解速度を、図11に示す自由ジェットによる比較例1
と、図2に示す衝突板を設けた本発明の実施形態とを比
較したものである。
【0044】図8に示すように、縦軸におけるトリクロ
ロエチレンの分解速度Rは、比較例1の分析速度R
割ることにより無次元化した。比較例1が、R/R
1ということになる。これに対して本発明を具体化した
場合には、R/R=1.46となり、50%近くの分
解速度の向上が認められる。
【0045】図9は、これも同じトリクロロエチレンに
対して、図12に示す正面衝突による比較例2と、図1
に示した衝突板無しの本実施形態との分解速度Cを比較
したものである。
【0046】縦軸におけるトリクロロエチレンの分解速
度Cは、比較例2の正面衝突の場合の分解速度Cで割
ることにより無次元化した。比較例2の場合はC/C
=1であるのに対し、本実施形態ではC/C=0.9
4である。わずかな低下が認められるものの、最大限の
衝突といえる正面衝突に比べても、遜色のない性能が発
揮できていることがわかる。以上が、性能向上を実証し
た結果である。
【0047】本発明を具体化すれば、ノズルの交換や清
掃などのメンテナンスも容易になる。図10に、その一
実施形態を示す。同じレベルに設けた水抜きプラグ31
を開放して、供試水33の水面32を上ブタフランジ3
0のところまでとし、フランジごとにノズル1およびノ
ズルマウント13を取り外す。
【0048】このようにすることで、わずかな供試水の
抜き取りのみで、ノズルの交換や清掃など、メンテナン
スを容易に行うことができる。以上のように、本発明を
具体化すれば、有害化合物の分解効率を高め、さらにメ
ンテナンスを簡便にすることが可能になる。
【0049】先に実施形態として図4に示したノズル
は、噴出孔5から噴き出したキャビテーションを伴う水
中水噴流8の周りに循環渦9を作り出し、この渦9の作
用で周囲水7の中にある気泡核を、この水中水噴流8に
供給するタイプであった。
【0050】これに対して、本発明の他の実施形態とし
て、図5に構造断面を示したノズル1aは、噴出孔5に
おいて、キャビテーションの気泡核を強制的に作り出し
て水中水噴流8の内部へ供給するタイプである。キャビ
テーションを促進するという特徴は同様であっても、図
4のノズルとはメカニズム(作用)が基本的に異なる。
【0051】高圧水供給路3から噴出孔5にかけては、
流路の径収縮の勾配がないために、噴出孔5の入口にお
いて強い縮流10が生じる。噴出孔5の内部では強いせ
ん断作用によって、縮流10において生じる空洞から、
気体が断続的に分裂して小さな気泡となり、これが水中
水噴流8の内部へ次々と混入する。
【0052】この作用が、キャビテーション核の流入1
1である。キャビテーションを伴う水中水噴流8の中へ
流入した気泡核は、噴流8の渦や圧力変動が引き金とな
って励起し、キャビテーション気泡として爆発的に成長
する。このようにして、この水中水噴流8全体において
キャビテーションが増幅する。
【0053】なお、図4のノズル1と図5のノズル1a
とを、噴射流量を同一として比較した場合、図5のノズ
ル1aの方が、およそ5%だけ圧力損失が大きいという
違いがある。
【0054】
【発明の効果】本発明を具体化することによって生じる
効果をまとめると、以下のようになる。 (1)ジェット同士の衝突、あるいはジェット同士の衝
突を固体面への衝突と組み合わせることで反応や殺菌の
効果が高まる。
【0055】(2)キャビテーションによって水中から
脱気してさらに合体してできた大きな気泡を、反応器の
頂部から除くことができるので、反応部において大気泡
によるクッション(緩衝)作用がなくなり、キャビテー
ションの威力が高まる。
【0056】(3)上記(1)、(2)の効果によっ
て、反応効率が向上し、工程短縮や消費動力低減が実現
する。 (4)反応器底部からの残液の排出や、上方へ引き出す
ことによるノズルの交換など、反応器のメンテナンスが
格段に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す構成図である。
【図2】本発明の他の実施形態を示す構成図である。
【図3】本発明の全体系統を示す系統図である。
【図4】本発明におけるノズルの一例を示す断面図であ
る。
【図5】本発明におけるノズルの他の例を示す断面図で
ある。
【図6】本発明における作用の一例を説明するための図
である。
【図7】本発明における作用の他の例を説明するための
図である。
【図8】本発明の効果を実証するための試験結果の一例
を示す図である。
【図9】本発明の効果を実証するための試験結果の他の
例を示す図である。
【図10】本発明におけるメンテナンス作業を説明する
ための図である。
【図11】本発明の一比較例を示す構成図である。
【図12】本発明の他の比較例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 ノズル 2 高圧水 5 噴出孔 6 拡大空洞部 8 キャビテーションを伴う水中水噴流 9 循環渦 10 縮流 11 キャビテーション核の流入 13 ノズルマウント 18 反応容器 19 上昇管(ライザー) 20 下向き反応管 21 座部 22 衝突噴流 25 脱気ライン 26 衝突板(ターゲットプレート) 28 バッファタンク 31 水抜きプラグ 32 水面 33 供試水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 一紀 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 Fターム(参考) 4D037 AA01 AA11 AB03 AB14 BA26 BB07 4G075 AA15 AA37 BA05 BD08 CA22 EC01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 斜め下方に噴き出すウォータージェット
    が、互いに衝突するように配置された複数本の下降管
    と、前記ウォータージェット同士が衝突して発生する衝
    突噴流を上昇させる上昇管とを備えてなるウォータージ
    ェット式反応装置。
  2. 【請求項2】 前記下降管の上端部に、前記ウォーター
    ジェットを噴出するノズルを備えてなる請求項1に記載
    のウォータージェット式反応装置。
  3. 【請求項3】 前記上昇管は、前記ウォータージェット
    同士の衝突部に直立して設置され、管内に滞留する気体
    を抜き出す開閉弁を備えてなる請求項1または2に記載
    のウォータージェット式反応装置。
  4. 【請求項4】 前記互いに衝突するウォータージェット
    同士の中心軸間の両振り角度は、60度以上で150度
    未満の範囲から選定される請求項1、2または3に記載
    のウォータージェット式反応装置。
  5. 【請求項5】 前記両振り角度は、望ましくは80度以
    上で120度未満の範囲から選定される請求項4に記載
    のウォータージェット式反応装置。
  6. 【請求項6】 前記衝突部に、前記ウォータージェット
    が衝突する衝突板を設置してなる請求項1ないし5のう
    ちいずれかに記載のウォータージェット式反応装置。
JP2000083333A 2000-03-24 2000-03-24 ウォータージェット式反応装置 Pending JP2001259624A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000083333A JP2001259624A (ja) 2000-03-24 2000-03-24 ウォータージェット式反応装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000083333A JP2001259624A (ja) 2000-03-24 2000-03-24 ウォータージェット式反応装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001259624A true JP2001259624A (ja) 2001-09-25

Family

ID=18599992

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000083333A Pending JP2001259624A (ja) 2000-03-24 2000-03-24 ウォータージェット式反応装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001259624A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106669584A (zh) * 2016-12-21 2017-05-17 武汉大学 一种强剪切式环形射流空化发生器
JP2018027533A (ja) * 2016-08-15 2018-02-22 張泰祺 非動力式水中光子振動周波数衝突装置及び水中光子振動周波数衝突方法
CN110542490A (zh) * 2019-09-18 2019-12-06 昆明理工大学 一种非等温微撞击流反应器测试方法与装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018027533A (ja) * 2016-08-15 2018-02-22 張泰祺 非動力式水中光子振動周波数衝突装置及び水中光子振動周波数衝突方法
CN106669584A (zh) * 2016-12-21 2017-05-17 武汉大学 一种强剪切式环形射流空化发生器
CN106669584B (zh) * 2016-12-21 2021-09-03 武汉大学 一种强剪切式环形射流空化发生器
CN110542490A (zh) * 2019-09-18 2019-12-06 昆明理工大学 一种非等温微撞击流反应器测试方法与装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100843970B1 (ko) 마이크로 버블 발생장치
JP3320105B2 (ja) キヤビテーシヨン噴流用ノズル
KR101654775B1 (ko) 기액 혼합 순환류 발생 장치
CA2090619A1 (en) Aeration of liquids
JP5395627B2 (ja) 気液溶解装置
JPH0599590A (ja) 熱交換器の管板から異物を除去する方法及び装置
JP3372246B2 (ja) ダイオキシンなどの,有害物質が含まれる有害ガスの浄化方法及び装置
CN212262466U (zh) 气液分离装置
CN111437631A (zh) 气液分离装置及其分离方法
JP2001259624A (ja) ウォータージェット式反応装置
CA2160412A1 (en) Method and apparatus for degassing sulphur
JP4916018B2 (ja) 脱気装置
KR200396223Y1 (ko) 가압부상조
JP4232490B2 (ja) 脱気装置
JPH0857478A (ja) プランクトンを含む液体の浄化方法及び浄化装置
JP2001009447A (ja) ジェット・リアクタ
JP5147200B2 (ja) 油水分離装置
JP5559528B2 (ja) 温泉水の選択的メタンガス分離方法及び装置
JP2004057936A (ja) 水質浄化装置ならびにそれに用いるキャビテーションリアクター用ノズル
JP2004202368A (ja) 活性汚泥の処理方法及び装置
JP3831892B2 (ja) キャビテーション・ジェット・リアクタ
JP2717241B2 (ja) ハイドロジェットによる材料の処理方法
JP3315153B2 (ja) キヤビテーシヨンジエツトノズル
JP2001314747A (ja) 油中不純物分解装置
JPH07205099A (ja) ウォータージェット加工法