JP2004202368A - 活性汚泥の処理方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リアクターによる設置スペースを小さくし、汚泥の抜きが良く、キャビテーションの威力を発揮できる汚泥処理技術を提供すること。
【解決手段】下水あるいは産業排水を生物的処理工程または曝気処理工程で処理した後、沈降分離工程で汚泥を分離し、該分離した汚泥の一部を前記生物的処理工程または曝気処理工程に返送し、前記分離汚泥の残部を加圧して汚泥をキャビテーション・ジェット処理工程で処理するに際して、縦長の領域で加圧汚泥を上向きのキャビテーション・ジェット26として処理する活性汚泥の処理方法である。
キャビテーション・ジェットノズル21は、▲1▼リアクター14の底部に設けて上向き設ける、又は▲2▼リアクター14底部近くの側面に横置きに設ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、活性汚泥の処理装置と方法に係わり、特に有機性廃水を活性汚泥処理槽で処理する装置と方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
公共下水や産業廃水等の有機性廃水の多くは、活性汚泥を用いた活性汚泥処理槽において生物的に処理されている。しかしながら、活性汚泥処理槽内で増殖したバクテリアなどが余剰の活性汚泥となって発生するため、廃水処理システムの系外に抜き出さなければならず、抜き出し汚泥の処分が問題となっている。抜き出した余剰の活性汚泥の処理としては、脱水してから、あるいは脱水・焼却して灰の状態にしてから、埋立処分される場合が多い。しかしながら、この処理方法では、多くの手間や高額の費用を要する。また、埋立地が年毎に不足してきていることから、余剰の活性汚泥を減容化することにより、余剰汚泥を廃水処理システムの系外に抜き出す必要のない廃水処理システムの開発が求められている。
【0003】
活性汚泥を減容化する従来の廃水処理システムとしては、処理槽内の活性汚泥の一部をオゾンやその他の酸化剤、酸・アルカリによって処理した後、活性汚泥処理槽に導入して無機化する方法等が既に提案されている。そのうち代表的なものは、被処理廃水中のBOD同化により増殖する活性汚泥量よりも多い量の活性汚泥を好気性処理系から抜き出し、抜き出した汚泥をオゾン処理した後好気性処理系に導入する方法である(特開平6−206088号公報)。この処理方法は、抜き出した汚泥にオゾン含有ガスを反応させ、汚泥を酸化分解して可溶化し、生物的に分解可能な有機物(BOD)に変換した後、好気性処理系で無機化して汚泥を減容化するものである。このとき、オゾン処理で生じたBODから別の汚泥が発生するので、排水中のBODの同化により増殖する量よりも多い量の汚泥をオゾン処理することが必要になっている。
【0004】
図10は従来技術の例であって、キャビテーション・ジェット法を組み込んだ処理システムの系統を示すもので、さらに、図11と図12はともに図10のシステムのキャビテーション・ジェット用のノズルの構造例である。このシステムでは、原水1は生物処理槽102に導入されて活性汚泥処理された後、沈降分離槽103で余剰汚泥105を沈降させ、沈降した余剰汚泥の一部を返送ライン106から生物処理槽102に戻す。また、余剰汚泥の残部は、返送ライン106から分岐した返送ライン115に設けられたスクリーン107で固形物がろ過された後、曝気槽110で、ブロア109からの空気が該曝気槽110中のエアレータ108を介して供給されて曝気処理される。曝気後の汚泥は高圧ポンプ111で、余剰処理に必要なキャビテーションを作り出す所定の圧力(3〜12MPa)まで加圧され、横置きリアクタ112に入口のノズル113から高速のジェットキャビテーション・ジェット114として生物処理槽102の内部に吹き込まれる。
【0005】
ノズル113である高圧の狭窄部、そして水平置きの横置きリアクタ112である低圧部からなる流路を有し、前記ポンプ111で加圧した活性汚泥はキャビテーション・ジェット噴出手段で処理され、また酸素又は酸素含有ガスと反応させる減容化処理槽を備えている。
【0006】
図11と図12はともに図10のシステムのキャビテーション・ジェット用のノズル113の断面図である。図11のノズル113の特徴は、汚泥噴出孔125の入口部で径収縮部124から出口部の円錐形拡大空洞部126に汚泥105が汚泥供給流路123を通じて吹き出されることでキャビテーション・ジェットが形成される。同様に図12のノズル113も汚泥噴出孔135の入口部で径収縮部134から出口部の円錐形拡大空洞部136に汚泥105が汚泥供給流路133を通じて吹き出されることでキャビテーション・ジェットが形成される。
【0007】
省スペースを図るために縦型にしたリアクターが考えられる。例えば、特開平5−314590号公報、特開平1−80495号公報、特開昭61−71891号公報などに縦置きタイプのリアクターを用いて、リアクターの頂部から排ガスを抜きながら処理する汚泥処理装置の発明が開示されている。
【0008】
【非特許文献1】
中村・麻生・佐藤「ウォータージェットを用いた下水汚泥減量化の検討」、噴流工学、2001年、第18巻、第1号 P35−38
【0009】
【特許文献1】
特開平6−206088号公報
【0010】
【特許文献2】
特開平5−314590号公報
【0011】
【特許文献3】
特開平1−80495号公報
【0012】
【特許文献4】
特開昭61−71891号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
図10に示すシステムは、そのいわば心臓部であるリアクター112が水平置きであるため、次のような課題を要する。
▲1▼リアクター112の設置スペースを要し、既設プラントへ追設することが困難なケースもある。
▲2▼メンテナンス時に、リアクター112から汚泥を抜き出しにくい。
▲3▼リアクター112の底部に異物が滞留しても容易に抜きにくく、プラントの停止につながるトラブルの主要因になる。ここで「異物」とは、生物不活性な針金・髪の毛・消化不良物などスクリーン、ポンプやノズル113をすり抜けるものや、砂など無機物がヘドロ状に凝縮・堆積するものであって、ノズル113の近くに過度に溜まるとキャビテーションの安定生成を阻害する。
▲4▼リアクター112内に気泡がたまり易く、たまった気泡の「クッション作用」によってキャビテーションの威力が低下する。余分な気泡は、その弾性作用によってキャビテーションから発生する衝撃力を吸収してしまう。
【0014】
また、特開平5−314590号公報、特開平1−80495号公報、特開昭61−71891号公報に開示された縦置きリアクターを用いた汚泥処理装置の発明は、キャビテーションを利用するタイプのリアクターではないので、キャビテーションの安定生成を阻害する物質の滞留やキャビテーションで発生する気泡の問題などはない。
【0015】
本発明の課題は、リアクターによる設置スペースを小さくし、汚泥の抜きが良く、キャビテーションの威力を発揮できる汚泥処理技術を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記した問題を解決するために、本発明においては次のような手段を採用する。
【0017】
余剰汚泥をキャビテーション・ジェットとして吹き込むリアクターを縦置きとし、ジェットを噴射するノズルを、▲1▼リアクターの底部に設けて上向き設けるか、又は▲2▼リアクター底部近くの側面に横置きに設ける構成である。
【0018】
請求項1記載の発明は、下水あるいは産業排水を生物的処理工程または曝気処理工程で処理した後、沈降分離工程で汚泥を分離し、該分離した汚泥の一部を前記生物的処理工程または曝気処理工程に返送し、前記分離汚泥の残部を加圧して汚泥をキャビテーション・ジェット処理工程で処理して、生物的処理工程または曝気処理工程へ戻す高温式汚泥減容方法において、前記キャビテーション・ジェット処理工程が縦長の領域を有しており、該キャビテーション・ジェット処理工程で加圧汚泥を上向きのキャビテーション・ジェットとして処理する活性汚泥の処理方法である。
【0019】
前記縦長の領域を有するキャビテーション・ジェット処理工程で、該キャビテーション・ジェット処理工程で分離された汚泥内の異物や余分な気泡・泡沫を重力によって沈降分離して、キャビテーション・ジェット中への混入を防ぐようにすることが望ましい。
【0020】
請求項3記載の発明は、下水あるいは産業排水を生物的処理を行う生物的処理槽(あるいは曝気処理を行う曝気処理槽)と、該生物的処理(あるいは曝気処理)後の汚泥を沈降分離処理する沈降分離槽と、該沈降分離槽で分離した汚泥の一部を前記生物的処理槽(あるいは曝気処理槽)に返送する返送ラインと、前記分離汚泥の残部を鉛直あるいはそれに近い状態で立設した汚泥の流通方向を長手側とし、底部またはその近傍に設けた余剰汚泥をキャビテーション・ジェットとして吹き込むノズルと、底部に設けた異物の抜き出し座と、リアクターの頂部に設けた処理済み汚泥の抜き出し部と余分な気泡・泡沫の排出部とを有するリアクターと、を備えた活性汚泥の処理装置である。
【0021】
前述のように、リアクター底部近傍の側部に余剰汚泥をキャビテーション・ジェットとして略水平方向に吹き込むノズルを設け、リアクター内に設けた衝突板にキャビテーション・ジェットを衝突させ、衝突ジェットをリアクターの上方すなわち出口部へ向けて流通せしめるようにすることが望ましい。
【0022】
【作用】
リアクターの底部から吹き出すキャビテーション・ジェットによって、汚泥中から析出した微小気泡が合体した大きな泡沫は、リアクター内の汚泥中を浮力と水流の慣性力で上昇し、リアクターの頂部ベントから連続的に放出される。リアクター内のキャビテーション・ジェットの周りには二次流(循環渦)が生じるが、これによって余分な大きな気泡がジェット中に混入することがなくなり、クッション作用によるキャビテーションの威力低下も回避できる。
また、リアクターの底部には、ヘドロ状物と異物が堆積するが、システムが稼働中であっても、リアクターの底部から抜き出すことができる。
【0023】
ジェットを噴射するノズルを、リアクター底部近くの側面に横置きに設ける場合には、横向きに吹き出す余剰汚泥のキャビテーション・ジェットを、リアクター底部に傾けて設けたターゲットプレートに衝突させ、リアクター内にキャビテーションが分散した流れを作り出す。
【0024】
ここでリアクター内には、キャビテーションによって析出した汚泥中の溶解ガス泡が合体して気泡が貯まるが、その気泡がリアクターの頂部に貯まるようなリアクターの頂部形状とし、そこに空気抜きのベントを設ける。また、このリアクターの頂部近くには、生物処理槽入口に接続する出口ラインを設ける。さらに、リアクターの底部には抜き出しプラグを設け、重力により沈下して底部に溜まった異物を抜き出せるようにする。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図面とともに説明する。
図4に本発明の実施の形態の廃水処理系の系統図を示す。図4において原水1は生物処理槽2へ送られて曝気処理される。続いて、沈降分離槽3において上澄みである処理済み水4と余剰汚泥5に分離する。この余剰汚泥5はスクリーン7で固形物を除去した後、曝気槽8へ送られ、その後該曝気槽8内に配置されたエアレータ9にブロア11から空気が送られ、余剰汚泥5は曝気される。曝気後の汚泥5は高圧ポンプ12で所定の圧力まで加圧され、縦置きリアクター14内へキャビテーション・ジェットとして吹き込まれる。縦置きリアクター14から出た汚泥は、再び原水1とともに、生物処理槽2へと戻る。なお、沈降分離槽3の余剰汚泥5の一部は直接原水1とともに生物処理槽2へと戻る。
【0026】
図1には本発明の一実施例の縦置きリアクター14の構成を示す。
この縦置きリアクター14は円筒型で、その長手方向を鉛直方向に向けて立てたものである。リアクター14の底部にノズル21を設けてあり、汚泥送給管22を通じて加圧された汚泥5がノズル21へ送られる。ノズルマウント23には、中心に汚泥5の流路が開口した圧力変換器25で噴射圧力を測定するようになっている。また、このノズルマウント23の先端は縦置きリアクター14の底部からリアクター14の内部に付き出し、その先端にはノズル21が取付けられている。該ノズル21から高速で吹き出した汚泥5は縦置きリアクター14の内部に充満する汚泥5中において、キャビテーション・ジェット26となる。ジェット流によるキャビテーション処理の終了した汚泥5は、縦置きリアクター14の頂部から処理済み汚泥27として送り出される。リアクター14内部の圧力は、その壁面に設けた圧力変換器28で測定される。なおリアクター14の頂部にはガス抜き用の脱気ベント29が設けられている。
【0027】
汚泥中に生じた余分な大きな気泡は、縦置きリアクター14の頂部に設けた脱気ベント29を通じて系外へ放出される。一方、縦置きリアクター14の底部に沈降堆積した異物はドレン弁31を通じてリアクター14から抜き出す。キャビテーション・ジェット26の噴射圧力は圧力変換器25により測定され、縦置きリアクター14の内圧やその変動は圧力変換器28で測定される。リアクター14内の圧力変動が大きいとき(例えば変動振幅が0.02MPa以上になったとき)には、リアクター14内に余分な気泡が溜まっていることを意味するので、脱気ベント29を操作し、気体を大気中に放出する。
【0028】
図2は、図1に示す実施例で使用するノズル21の構造を断面図として示すものである。加圧された余剰汚泥5は、加圧汚泥供給流路22を通じて供給され、径収縮部(絞り部)33で急加速・急減圧されて、噴出孔34からリアクター14(図1)内の周囲の汚泥5中に吹き出す。噴出孔34から噴出するジェットには激しいキャビテーションが発生して、いわゆるキャビテーション・ジェット26が生じる。噴出孔34の先端の略半球形空洞部36は、キャビテーション・ジェット26の周囲にキャビテーションを伴う渦を生じさせることで、キャビテーションを促進するためのもの(キャビテーションプロモータ)である。
【0029】
図3は、本発明における第二の実施例の縦置きリアクター14を示す。ノズル41は縦置きリアクター14の底部近くの側壁に設けられていて、曝気槽8からの加圧余剰汚泥5がキャビテーション・ジェット26として水平方向に吹き出し、リアクター14内に設けられたターゲットプレート42に衝突した後、縦置きリアクター14内を上昇する。縦置きリアクター14の頂部から処理済み汚泥44として送り出される。またリアクター14の頂部にはガス抜き用の脱気ベント45が設けられている。
【0030】
リアクター14の底部に堆積したヘドロ状高濃度汚泥である沈殿物43は、リアクター14の底部から抜き出され、返送ライン47に設けられた返送ポンプ48によって再び曝気槽8へ戻る。曝気槽8内の汚泥5は、高圧ポンプ12によって3〜12MPaまで加圧され、ノズル41へと供給される。
【0031】
(2)機能
図5は、図3の実施例のリアクター14内における現象を模式的に描いたものである。縦型リアクター14の底部近くの側面に設けたノズル41から吹き込まれた余剰汚泥のキャビテーション・ジェット26は、衝突板42に対して斜めに衝突し、縦型リアクター14内をキャビテーション分散流26aとして上昇して浮上気泡26b、泡26cとなる。この過程で次の作用によって、余剰汚泥5は分散・微細化した後、可溶化する。
・キャビテーションによる衝撃圧やOHラジカルによる酸化の作用
・衝突板への衝撃作用
・浮上過程における気泡の攪拌作用
この縦型リアクター14の頂部には泡だまり49があると、不要な泡26cは浮上して、ここに溜まり、頂部に設けたベント45を介して連続的に脱気が行われる。この不要な泡26cとは、キャビテーションによって水中から析出した気泡が合体したものである。この泡26cがリアクター14内に滞留すると、クッション作用によってキャビテーションの威力が緩和されてしまい、キャビテーション処理の効率が低下する。
【0032】
図6は、設備コストを先行技術(図10)と本発明実施例(図2〜図4)に対して比較したものである。縦軸における設備コストCpは、先行技術(図10)における設備コストCpで割ることで無次元化した。すなわち、先行技術(図10)においてCp/Cp=1となる。これに対して本発明の実施例ではCp/Cp=0.65であり、大幅に設備コスト(イニシャルコストとも呼ばれる)を低減できることが分かる。これは、後述する設置面積が小さくて済むことによる効果に加えて、余分な気泡によるクッション作用を抑制することで、リアクター14をコンパクトにできたためである。
【0033】
図7は、リアクター14の設置面積Sを、先行技術(図10)と本発明の実施例(図3)において比較したものである。縦軸における設置面積Sは、先行技術(図10)における設置面積Sで割ることにより無次元化した。先行技術においてはS/S=1であるのに対し、リアクター14を縦置きにしているので当然ではあるが本発明では大幅に縮小し、S/S=0.44となる。この効果は、前述した設備コストの低減となって反映される。
【0034】
図8は、汚泥減容の成績を先行技術(図10)と本発明の実施例(図2〜図4)において比較したものである。縦軸における汚泥減容率Rは、先行技術(図10)の汚泥減容率Rで割ることにより無次元化した。従って、先行技術(図10)において、R/R=1となる。これに対して、本発明の実施例ではR/R=1.18であるから、汚泥減容の成績が向上したことになる。これはリアクター内において、余分な気泡をキャビテーション・ジェットの「反応域」からすみやかに遠ざけることで、クッション作用を回避し、キャビテーションの威力を維持した効果によるものである。なお、ここでの「汚泥減容率」とは、図10における余剰汚泥105の量を、無対策時と本発明の実施例採用時との比として表すパラメータである。
【0035】
【その他の実施例】
図9は、本発明における他の実施例を示すものである。先に述べた図1あるいは図3に示す縦置きリアクター14に比べると、径が太くて背が低くていわば「ずん胴」型の縦置きリアクター51の底部にノズル52を設けたタイプである。このノズル52は、吹き出すキャビテーション・ジェット53の反力で自力回転する回転体54に装着されているものであって、毎分数百rpm(噴射圧力に依る)で回転する。この回転体54は、その接線方向の成分を有するような角度でジェット53を吹き出させ、該ジェット53の反力によって自力で回転するようにしたものである。汚泥のキャビテーション・ジェット53は、縦置きリアクター51内の汚泥5中で回転するため、回転する汚泥5の周囲にある汚泥5の多くがキャビテーション・ジェット53内に吸い込まれてキャビテーション処理される。さらに、振れ回れるように回転するキャビテーション・ジェット53の作用によって、縦置きリアクター51の内部には大規模な循環流55が生じる。
【0036】
このようにして、本実施例においては、汚泥5とキャビテーション・ジェット53の接触が活発になり、汚泥5が効率よくキャビテーション・ジェット53によって処理されることになる。
【0037】
【発明の効果】
本発明を実施することによって、以下のような効果を奏する。
▲1▼処理装置の設置スペースが小さくて済むので、既設の廃水処理施設において、容易に追設することができる。
▲2▼汚泥中からの脱気泡や発泡沫をリアクターの上部へ浮上させることができる。従って、これらがキャビテーション・ジェットに混入してクッション作用によってキャビテーションを弱体化させることはない。
▲3▼ヘドロ状の沈殿物(泥など)の異物を、運転中にリアクターの底部から抜き出すことが可能になる。これによって、信頼性の高い連続運用が可能になる。
▲4▼リアクターのメンテナンス時において、リアクター内から汚泥を速やかに抜き出せるので、メンテナンスを短時間で済ますことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施の形態の汚泥処理装置のリアクターの構成を示すものである。
【図2】図1のリアクターのノズル部分の断面図である。
【図3】本発明を第二の実施の形態の汚泥処理装置のリアクター部分の構成図である。
【図4】本発明の実施の形態の汚泥処理装置を組み込んだ廃水処理システムの構成図である。
【図5】本発明になる汚泥処理装置における作用を模式的に描いたものである。
【図6】図1の実施の形態による効果を実証したものである。
【図7】図1の実施の形態による効果を実証したものである。
【図8】図1の実施の形態による効果を実証したものである。
【図9】本発明の他の実施例の汚泥処理装置のリアクターの構成を示すものである。
【図10】従来技術の汚泥処理装置を組み込んだ廃水処理システムの構成図である。
【図11】従来技術の汚泥処理装置のリアクターのノズル部分の断面図である。
【図12】従来技術の汚泥処理装置のリアクターのノズル部分の断面図である。
【符号の説明】
1 原水 2 生物処理槽
3 沈降分離槽 4 処理済み水
5 余剰汚泥 7 スクリーン
8 曝気槽 9 エアレータ
11 ブロア 12 高圧ポンプ
14 縦置きリアクター 21 ノズル
22 加圧汚泥供給流路 23 ノズルマウント
25 圧力変換器 26 キャビテーション・ジェット
26a キャビテーション分散流 26b 浮上気泡
26c 泡 27 処理済み汚泥
28 圧力変換器 29 脱気ベント
31 ドレン弁 33 径収縮部(絞り部)
34 噴出孔 36 略半球形空洞部
41 ノズル 42 衝突板
43 沈殿物 44 処理済み汚泥
45 脱気ベント 47 返送ライン
48 返送ポンプ 49 泡だまり
51 縦置きリアクター 52 ノズル
53 キャビテーション・ジェット 54 回転体
55 循環流 102 生物処理槽
103 沈降分離槽 105 余剰汚泥
106 返送ライン 107 スクリーン
108 エアレータ 109 ブロア
110 曝気槽 111 高圧ポンプ
112 横置きリアクタ 113 ノズル
114 ジェットキャビテーション・ジェット
115 返送ライン 123 汚泥供給流路
124 径収縮部 125 汚泥噴出孔
126 円錐形拡大空洞部 133 汚泥供給流路
134 径収縮部 135 汚泥噴出孔
136 拡大空洞部

Claims (4)

  1. 下水あるいは産業排水を生物的処理工程または曝気処理工程で処理した後、沈降分離工程で汚泥を分離し、該分離した汚泥の一部を前記生物的処理工程または曝気処理工程に返送し、前記分離汚泥の残部を加圧して汚泥をキャビテーション・ジェット処理工程で処理して、生物的処理工程または曝気処理工程へ戻す高温式汚泥減容方法において、
    前記キャビテーション・ジェット処理工程が縦長の領域を有しており、該キャビテーション・ジェット処理工程で加圧汚泥を上向きのキャビテーション・ジェットとして処理することを特徴とする活性汚泥の処理方法。
  2. 縦長の領域を有するキャビテーション・ジェット処理工程で、該キャビテーション・ジェット処理工程で分離された汚泥内の異物や余分な気泡・泡沫を重力によって沈降分離して、キャビテーション・ジェット中への混入を防ぐことを特徴とする請求項1記載の活性汚泥の処理方法。
  3. 下水あるいは産業排水を生物的処理を行う生物的処理槽(あるいは曝気処理を行う曝気処理槽)と、
    該生物的処理(あるいは曝気処理)後の汚泥を沈降分離処理する沈降分離槽と、該沈降分離槽で分離した汚泥の一部を前記生物的処理槽(あるいは曝気処理槽)に返送する返送ラインと、
    前記分離汚泥の残部を鉛直あるいはそれに近い状態で立設した汚泥の流通方向を長手側とし、底部またはその近傍に設けた余剰汚泥をキャビテーション・ジェットとして吹き込むノズルと、底部に設けた異物の抜き出し座と、リアクターの頂部に設けた処理済み汚泥の抜き出し部と余分な気泡・泡沫の排出部とを有するリアクターと、
    を備えたことを特徴とする活性汚泥の処理装置。
  4. リアクター底部近傍の側部に余剰汚泥をキャビテーション・ジェットとして略水平方向に吹き込むノズルを設け、リアクター内に設けた衝突板にキャビテーション・ジェットを衝突させ、衝突ジェットをリアクターの上方すなわち出口部へ向けて流通せしめるようにしたことを特徴とする請求項3記載の活性汚泥の処理装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010082574A (ja) * 2008-10-01 2010-04-15 Nippon Mizushori Giken:Kk 汚泥減容化装置及びこれを用いた汚泥処理設備並びに汚泥減容化方法
CN108002676A (zh) * 2018-01-11 2018-05-08 太原卫安环保科技股份有限公司 水力空化协同微碱处理生化污泥的一体化减泥机及处理系统
CN115448556A (zh) * 2022-09-20 2022-12-09 生态环境部南京环境科学研究所 一种用于重金属污染底泥的修复系统及修复方法

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JP2010082574A (ja) * 2008-10-01 2010-04-15 Nippon Mizushori Giken:Kk 汚泥減容化装置及びこれを用いた汚泥処理設備並びに汚泥減容化方法
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CN108002676B (zh) * 2018-01-11 2023-12-12 山西卫安环保科技股份有限公司 水力空化协同微碱处理生化污泥的一体化减泥机及处理系统
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