JP2004267940A - 気液混合反応方法及び気液混合反応装置 - Google Patents

気液混合反応方法及び気液混合反応装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コンパクトで、管理やメンテナンスが簡単で、効率よく気液混合反応による水処理を可能とする。
【解決手段】被処理水中にエジェクタ効果により気体を混合するとともに、円筒状の加圧タンク内へ、同タンクの下部からタンク底面の接線方向に吐出させ、この加圧タンクの下部から上方へ旋回させながら移動させる間に前記気体を前記被処理水中に溶解させ、さらに、前記加圧タンクの後段に、大気圧とした円筒状の大気解放タンクを配設し、前記加圧タンクの上部から排出させた被処理水を、前記大気解放タンクの下部からタンク底面の接線方向に吐出させ、被処理水に溶解した前記気体成分を微細気泡化してこの大気解放タンク内を下部から上方へと浮遊させるようにした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気液混合反応装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、気液混合反応装置の一例として、処理水を加圧タンクに入れ、同加圧タンク内に加圧した酸素を供給することにより、この酸素を加圧状態で処理水に溶解させ、その後、この処理水を大気開放することにより溶存した酸素を微細気泡となして水中に浮遊させることによって、この微細気泡の酸素を再び処理水中に溶解させる気液混合反応装置があった(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
上記気液混合反応装置は、図6に示すように、加圧タンク100を立直した筒状に形成し、エアーコンプレッサー200によって圧縮した空気に酸素を混合した混合気体を、前記加圧タンク100の上部から供給するようにしている。一方、この加圧タンク100内側上部に、先端を斜め下方向で、かつこの加圧タンク100の接線方向に向けて配設したノズル300から被処理水を加圧状態にて噴出し、加圧タンク100内の上部の酸素を巻き込みながら、この加圧タンク100内に酸素を含む渦流を発生させて回転させることによって、酸素を被処理水に溶解させるものである。そして、その後に前記加圧タンク100の下流に設けたバルブ400を開いて加圧タンク100中の被処理水を大気圧中に放出することによって、溶解されなかった酸素を微細気泡とし、同微細気泡が被処理水中に長時間浮遊することによって2次的な酸素移動が起こり、高い効率の酸素溶解が行われるようにしている。
【0004】
なお、上記加圧タンク100には、実際には図示しない水面検知センサや圧力計が設けられており、加圧タンク100に供給される被処理水の量や圧力を調整できるようになっている。図中、500は加圧用ポンプである。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−207162号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の気液混合反応装置は、酸素を混合した気体を加圧タンク100内に上方から供給するとともに、同加圧タンク100内の外周部上部に配設したノズル300から被処理水を噴射するようにしていたために、未溶解分の気体は加圧タンク100の上部に留まることになる。
【0007】
したがって、水面管理、流入気体量管理、流入被処理水量及び加圧タンク100の圧力管理が必要となり、これらの管理を充分に行うことは困難であるとともに、被処理水の水質によっては管理不能又は頻繁なメンテナンスを必要とする等の不具合があった。さらに、上記気液混合反応装置は、ノズルから吐出される被処理水によって酸素が混合された気体を巻き込むようにしているだけなので、酸素と被処理水とが充分に混合されず、酸素溶解の効率が低下するおそれがあった。
【0008】
また、気体を溶解した被処理水を大気開放する際には、加圧タンク100の下流に設けたバルブ400を開いて加圧タンク100の被処理水を大気圧下に放出するだけなので、一旦処理液に溶解した気体が気泡化した微細気泡は、被処理液中において充分かつ満遍なく浮遊することがないために、気液混合反応を効率良く行えないおそれがあった。
【0009】
本発明は、上記課題を解決することのできる気液混合反応方法、及び気液混合反応装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで、請求項1記載の本発明に係る気液混合反応方法では、被処理水中にエジェクタ効果により気体を混合するとともに、円筒状の加圧タンク内へ、同タンクの下部からタンク底面の接線方向に吐出させ、この加圧タンクの下部から上方へ旋回させながら移動させる間に前記気体を前記被処理水中に溶解させることとしている。
【0011】
また、請求項2記載の本発明では、前記加圧タンクの後段に、大気圧とした円筒状の大気解放タンクを配設し、前記加圧タンクの上部から排出させた被処理水を、前記大気解放タンクの下部からタンク底面の接線方向に吐出させ、被処理水に溶解した前記気体成分を微細気泡化してこの大気解放タンク内を下部から上方へと浮遊させることにより前記被処理水と前記気体とを気液混合反応させることとした。
【0012】
また、請求項3記載の本発明では、前記気体は、少なくともオゾンを含む気体とした。
【0013】
請求項4記載の本発明に係る気液混合反応装置では、円筒状の加圧タンクの下部に、タンク底面に対して接線方向に吐出可能とした吐出手段を配設し、この吐出手段と被処理水を吸引する吸引手段とを被処理水供給路を介して連通連結するとともに、この被処理水供給路の中途に、エジェクタ効果により気体を前記被処理水中に混合する混合手段を設けた。
【0014】
また、請求項5記載の本発明では、前記加圧タンクの後段に、大気圧とした円筒状の大気解放タンクを配設するとともに、同大気解放タンクの下部に、タンク底面に対して接線方向に吐出可能とした吐出手段を配設し、前記加圧タンクの上部から排出させた被処理水を、この大気解放タンクの下部からタンク底面の接線方向に吐出させ、被処理水中に溶解した前記気体成分を微細気泡化してこの大気解放タンク内を下部から上方へと浮遊させるように構成した。
【0015】
また、請求項6記載の本発明では、前記吐出手段を吐出ノズルとし、同吐出ノズルをタンク周方向に所定間隔をあけて複数個配設した。
【0016】
また、請求項7記載の本発明では、前記加圧タンク及び大気解放タンクの上部に、それぞれ前記吐出ノズルと同形の排出ノズルを垂設し、しかも、タンク上面からノズル先端までを、所定距離だけ離隔させた。
【0017】
さらに、請求項8記載の本発明では、前記吐出ノズル及び排出ノズルは、略円筒形状のパイプ体の先端に複数の切り込みを入れて複数の切り込み片を形成し、各切り込み片のそれぞれの先端をパイプの中心に向けてすぼめるとともに、各切り込み片のそれぞれを前記パイプ体の軸線方向に対して所定角度をつけながらねじり、しかも、それぞれ隣接する切り込み片同士が所定間隔をあけて一定方向に重なり合うように構成した。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明に係る気液混合反応方法は、被処理水中にエジェクタ効果により気体を混合するとともに、円筒状の加圧タンク内へ、同タンクの下部からタンク底面の接線方向に吐出させ、この加圧タンクの下部から上方へ旋回させながら移動させる間に前記気体を前記被処理水中に溶解させるようにしたものである。
【0019】
上記方法により、湖沼や河川、その他各種排水などの浄化処理を行う際に、被処理水中に浄化に必要な気体を効率良く混合させることができる。
【0020】
特に、前記加圧タンクの後段に、大気圧とした円筒状の大気解放タンクを配設し、前記加圧タンクの上部から排出させた被処理水を、前記大気解放タンクの下部からタンク底面の接線方向に吐出させ、被処理水に溶解した前記気体成分を微細気泡化してこの大気解放タンク内を下部から上方へと浮遊させることにより前記被処理水と前記気体とを気液混合反応させるとよい。
【0021】
このように、被処理水を旋回させながら、下方から上方へと移動させることで、水圧により気体を溶解・混合しやすく、また、大気解放タンク内の狭い領域で微細気泡を混合させることになるので反応性が向上する。したがって、十分に気液を溶解させて気液混合反応をより効率良く行うことができるのである。
【0022】
使用する気体としては特に限定するものではなく、例えば水中の溶存酸素を補って微生物の活動を促進させて汚水処理するために酸素などを好適に使用することができる。
【0023】
本実施の形態では、水処理に使用する気体として少なくともオゾンを含む気体を用いるようにしており、これによって湖沼の場合であればアオコなどの分解が可能となる他、家畜糞尿を含む被処理水であれば懸濁物の分解、さらに工業排水でれば懸濁物の分解、脱色が可能となる。なお、そのほかにも、例えば二酸化炭素を用いてpH調整をしたりすることも可能である。
【0024】
上記方法を実現するための装置としては、円筒状の加圧タンクの下部に、タンク底面に対して接線方向に吐出可能とした吐出手段を配設し、この吐出手段と被処理水を吸引する吸引手段とを被処理水供給路を介して連通連結するとともに、この被処理水供給路の中途に、エジェクタ効果により気体を前記被処理水中に混合する混合手段を設ける構成の気液混合反応装置とすることができる。
【0025】
この場合も、前記加圧タンクの後段に、大気圧とした円筒状の大気解放タンクを配設するとともに、同大気解放タンクの下部に、タンク底面に対して接線方向に吐出可能とした吐出手段を配設し、前記加圧タンクの上部から排出させた被処理水を、この大気解放タンクの下部からタンク底面の接線方向に吐出させ、被処理水中に溶解した前記気体成分を微細気泡化してこの大気解放タンク内を下部から上方へと浮遊させるように構成するとよい。
【0026】
また、前記吐出手段を吐出ノズルとし、同吐出ノズルはタンク周方向に所定間隔をあけて複数個配設することが望ましい。すなわち、吐出のノズルを複数個用いることで、前記加圧タンク内では、気体を含んだ被処理水にタンク内での旋回を確実に行わせることができ、広範囲で大容量の被処理水に気体を溶解させることができ、前記大気解放タンク内においては、微細気泡を長時間浮遊させながら気体と被処理水との気液混合反応を効率良く行える。
【0027】
以上説明してきたように、本実施形態に係る気液混合反応装置は、加圧タンク、大気解放タンク、両タンク内に配設した吐出ノズルを主たる構成とするもので、きわめて簡単な構造で、コンパクトなシステムでありながら、効率のよい水処理が可能となる。
【0028】
また、気体をコンプレッサなどを用いて強制的に送給するのではなく、エジェクタ効果を用いた自吸式としているのでメンテナンスや電気代が不要で大きなコストダウンとなる
また、タンク内において水面が下がることがないので、液面管理のためのレベルセンサなどが不要であり、やはりメンテナンスの容易化、及びコストダウンが図れる。なお、前記レベルセンサは、粘度や懸濁物の多い液体を対象とした場合センサ機能がはたらかないことが分かっているので、この点からも液面管理を不要とした本装置は、汚濁程度が激しい家畜糞尿を含む被処理水、あるいは工業排水などを主とする被処理水への適用も可能となる。
【0029】
このように、本実施形態に係る気液混合反応装置は、タンク内の水面管理や、流入させる気体量の管理、さらには被処理水量の管理などが不要であり、いかなる水質の被処理水にも対応が可能となる。しかも、煩雑な設備や操作が不要な装置なので、設備の小型化、作業効率の向上、管理の簡素化を図ることができる。
【0030】
ところで、前記加圧タンク及び大気解放タンクの上部に、それぞれ前記吐出ノズルと同形の排出ノズルを垂設し、しかも、タンク上面からノズル先端までを、所定距離だけ離隔させるとよい。
【0031】
かかる構成とすることで、前記両タンク内で被処理水が旋回しながら下方から上方へと上昇移動したときに、共に上昇した気体がタンク上部に滞留しても、被処理水に巻き込まれながら排出されるので、気液混合反応を効率的に行える。
【0032】
上述した排出ノズルの構成としては、略円筒形状のパイプ体の先端に複数の切り込みを入れて複数の切り込み片を形成し、各切り込み片のそれぞれの先端をパイプの中心に向けてすぼめるとともに、各切り込み片のそれぞれを前記パイプ体の軸線方向に対して所定角度をつけながらねじり、しかも、それぞれ隣接する切り込み片同士が所定間隔をあけて一定方向に重なり合うようにするとよい。
【0033】
すなわち、排出する場合であれば、ノズル内においても被処理水を旋回させながら排出可能であり、ノズル内において気体と被処理水との混合を促進させることが可能となり、さらにタンク内における旋回によって、加圧タンク内であれば気体の溶解を、大気解放タンク内であれば微細気泡と被処理水との接触を増大することができ、気体の溶解、混合を促進することができ、その結果気液混合反応効率をより向上させることができる。
【0034】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながらより具体的に説明する。
【0035】
図1は本実施形態に係る気液混合反応装置の模式的説明図、図2は同気液混合反応装置の横断面視による説明図、図3は同気液混合反応装置に用いられるノズルの斜視図、図4は同ノズルの正面図である。
【0036】
図1に示すように、本実施形態に係る気液混合反応装置は、円筒状の加圧タンク1の下部に、先端をタンク底面10に対して接線方向に向けて吐出手段として吐出ノズル2を配設し、同吐出ノズル2と被処理水を加圧状態で送給する吸引手段としての加圧ポンプ3とを、被処理水供給路としての給水管4を介して連通連結した気体溶解部Aと、前記加圧タンク1と連通管5を介して連通連結し、下部には前記加圧タンク1と同様に、先端をタンク底面60に対して接線方向に向けて吐出ノズル2を配設した円筒状の大気解放タンク6を具備する気液混合部Bとを具備している。7は前記大気解放タンクの上面より伸延させた排出管、50は前記連通管5の中途に設けた流量調整バルブであり、同流量調整バルブ50によって加圧タンク1内の圧力も調整することができる。
【0037】
また、前記気体溶解部Aの給水管4の中途には、混合手段としてエジェクタ8を配設しており、前記加圧ポンプ3により吸引した被処理水中に例えばオゾンを含む気体をエジェクタ効果により混合可能としている。
【0038】
また、前記加圧タンク1及び大気解放タンク6の上面には、それぞれ前記吐出ノズル2と同形の排出ノズル9を垂設し、しかも、各タンク上面から前記排出ノズル9の先端までを、所定距離だけ離隔させている。
【0039】
かかる構成により、溶解部Aにおいて、被処理水には前記エジェクタ8により気体が混合され、気体が混合された被処理水は、前記加圧タンク1の下部からタンク内接線方向へ加圧された状態で吐出され、この加圧タンク1内を旋回しながら上昇するうちに混合された気体が被処理水中に溶解する。
【0040】
そして、後段の気液混合部Bでは、前記溶解部Aにおいて気体が混合された被処理水が、大気解放タンク6の下部から、やはりタンク接線方向に吐出されて大気圧下において被処理水中に溶解した気体が微細気泡化し、この微細気泡化した気体が被処理水と一緒に旋回しながら大気解放タンク6内を上昇していく。
【0041】
したがって、微細気泡化した気体と被処理水との接触が増大し、気体、特にこの場合はオゾンを含んだ気体なので被処理水を効果的に殺菌、浄化することができる。
【0042】
しかも、加圧タンク1内では、溶解した気体が、また、大気解放タンク6内では微細気泡化した気体が、それぞれタンク上部に滞留しても、水に巻き込まれながら排出ノズル9から排出されるので、気体がタンク内に無駄に止まることがなく、気液混合反応の効率を高めることができる。
【0043】
ところで、前述の吐出ノズル2は、前記タンク1(6)の周方向に複数個配設しており、本実施の形態においては、図2で示すように、4個の排出ノズル2を等間隔で配置するとともに、それぞれをタンク底面10(60)に対して同じ向きの接線方向に被処理水を吐出可能としている。したがって、より強力な旋回流を発生させることができる。
【0044】
ここで、本実施形態で用いる吐出ノズル2及び排出ノズル9について、さらに詳述する。
【0045】
本実施の形態においては、前記吐出ノズル2及び排出ノズル9は同一ノズルを用いており、図3及び図4に示すように、略円筒形状のパイプ体20の先端に複数の切り込み21を入れて複数の切り込み片22を形成し、各切り込み片22のそれぞれの先端をパイプ中心に向けてすぼめるとともに、各切り込み片22のそれぞれを前記パイプ体20の軸線方向に対して所定角度をつけながらねじり、しかも、それぞれ隣接する切り込み片22同士が所定間隔をあけて一定方向に重なり合うように構成されている。
【0046】
切り込み21の長さとしては、特に限定するものではないが、パイプ体20の全長に対して1/4〜1/3の長さとしている。また、切り込み片22(切り込み21)の数についても特に限定するものではないが、本実施の形態では6枚の切り込み片22を備えるようにしている。
【0047】
上記構成の吐出ノズル2及び排出ノズル9を用いることにより、吐出時においては、吐出ノズル2内において被処理水に旋回力を与え、前記エジェクタ8により混合された気体を被処理水中に溶解しやすくし、しかも先端を絞ることで吐出圧を上げて加圧タンク1内を旋回しやすくし、旋回させることによって気体の溶解を促進させることができる。一方、排出時においては、前述したように、両タンク1,6の上部に気体が滞留しても、被処理水がこれを巻き込み、上記構成の排出ノズル9中に進入する際に、切り込み片22によって細かくされ、かつ旋回しながら排出ノズル9中を進行するので、加圧タンク1から排出されるときに気体の溶解量が損なわれることがなく、また、大気解放タンク9から排出される場合についても、同様に排出ノズル9の中でも旋回が発生して微細気泡化した気体と被処理水とが十分に接触することにより、水処理効果が向上する。
【0048】
なお、本実施の形態では被処理水に対して用いる気体は少なくともオゾンを含むものとしたが、例えば二酸化炭素を用いて被処理水のpH調整などを実行することも可能であり、気体としては処理目的に応じて適宜選択して使用することができる。
【0049】
ところで、上記排出ノズル9については、これを備えなくとも気液混合反応による水処理は可能である。
【0050】
例えば、図5に示すように、加圧タンク1及び大気解放タンク2の上面に、連通管4、排出管7の一端を直接連結してもよい。なお、この例においては、供給管4と連通管5と排出管7の径に差をつけており、連通管5よりも供給管4の径を大きくして供給される被処理水量と連通管4を介して排出される被処理水量とに差をもたせ、加圧タンク1内が高圧力下の雰囲気になるようにしている。かかる構成により、高圧の下で被処理水中に溶解した気体が、大気解放タンク6に至って大気圧となったときの微細気泡化が促進される。
【0051】
【発明の効果】
本発明により、以下の効果を生起する。
【0052】
(1)請求項1記載の本発明では、被処理水中にエジェクタ効果により気体を混合するとともに、円筒状の加圧タンク内へ、同タンクの下部からタンク底面の接線方向に吐出させ、この加圧タンクの下部から上方へ旋回させながら移動させる間に前記気体を前記被処理水中に溶解させることとしている。したがって、被処理水や気体は限定されることなく両者を混合することができ、汎用性が高まるとともに、簡単な操作で、かつ低コストでの水処理が可能となる。
【0053】
(2)請求項2記載の本発明では、前記加圧タンクの後段に、大気圧とした円筒状の大気解放タンクを配設し、前記加圧タンクの上部から排出させた被処理水を、前記大気解放タンクの下部からタンク底面の接線方向に吐出させ、被処理水に溶解した前記気体成分を微細気泡化してこの大気解放タンク内を下部から上方へと浮遊させることにより前記被処理水と前記気体とを気液混合反応させることとした。したがって、簡単な操作で、かつ低コストでの気液混合反応による水処理が行え、処理の効率化を図ることができる。
【0054】
(3)請求項3記載の本発明では、前記気体は、少なくともオゾンを含む気体とした。したがって、殺菌効果が高く、懸濁の激しい被処理水であってもこれの清浄化が可能となる。
【0055】
(4)請求項4記載の本発明に係る気液混合反応装置では、円筒状の加圧タンクの下部に、タンク底面に対して接線方向に吐出可能とした吐出手段を配設し、この吐出手段と被処理水を吸引する吸引手段とを被処理水供給路を介して連通連結するとともに、この被処理水供給路の中途に、エジェクタ効果により気体を前記被処理水中に混合する混合手段を設けた。したがって、コンパクトで簡単な装置となるので、低コストでの水処理が容易に効率良く行える。
【0056】
(5)請求項5記載の本発明では、前記加圧タンクの後段に、大気圧とした円筒状の大気解放タンクを配設するとともに、同大気解放タンクの下部に、タンク底面に対して接線方向に吐出可能とした吐出手段を配設し、前記加圧タンクの上部から排出させた被処理水を、この大気解放タンクの下部からタンク底面の接線方向に吐出させ、被処理水中に溶解した前記気体成分を微細気泡化してこの大気解放タンク内を下部から上方へと浮遊させるように構成した。したがって、コンパクトで簡単な構成の気液混合反応装置を提供することが可能となり、気液混合反応による水処理を低コストで効率良く行え、しかも煩わしい操作なども必要としない。
【0057】
(6)請求項6記載の本発明では、前記吐出手段を吐出ノズルとし、同吐出ノズルをタンク周方向に所定間隔をあけて複数個配設した。したがって、被処理水の旋回力が向上し、気液混合効率が高まる。
【0058】
(7)請求項7記載の本発明では、前記加圧タンク及び大気解放タンクの上部に、それぞれ前記吐出ノズルと同形の排出ノズルを垂設し、しかも、タンク上面からノズル先端までを、所定距離だけ離隔させた。したがって、気体がタンク上部に滞留しても、被処理水に巻き込まれながら排出されるので、気液混合反応を効率的に行える。
【0059】
(8)請求項8記載の本発明では、前記吐出ノズル及び排出ノズルは、略円筒形状のパイプ体の先端に複数の切り込みを入れて複数の切り込み片を形成し、各切り込み片のそれぞれの先端をパイプの中心に向けてすぼめるとともに、各切り込み片のそれぞれを前記パイプ体の軸線方向に対して所定角度をつけながらねじり、しかも、それぞれ隣接する切り込み片同士が所定間隔をあけて一定方向に重なり合うように構成した。したがって、ノズル内においても被処理水を旋回させることができ、ノズル内において気体と被処理水との混合を促進させることができるので、処理効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る気液混合反応装置の模式的説明図である。
【図2】同気液混合反応装置の横断面視による説明図である。
【図3】図3は同気液混合反応装置に用いられるノズルの斜視図である。
【図4】同ノズルの正面図である。
【図5】気液混合反応装置の変容例を示す説明図である。
【図6】従来の気液混合反応装置のを示す説明図である。
【符号の説明】
A 溶解部
B 気液混合部
1 加圧タンク
2 排出ノズル
6 大気解放タンク
8 エジェクタ
9 排出ノズル

Claims (8)

  1. 被処理水中にエジェクタ効果により気体を混合するとともに、円筒状の加圧タンク内へ、同タンクの下部からタンク底面の接線方向に吐出させ、この加圧タンクの下部から上方へ旋回させながら移動させる間に前記気体を前記被処理水中に溶解させることを特徴とする気液混合反応方法。
  2. 前記加圧タンクの後段に、大気圧とした円筒状の大気解放タンクを配設し、前記加圧タンクの上部から排出させた被処理水を、前記大気解放タンクの下部からタンク底面の接線方向に吐出させ、被処理水に溶解した前記気体成分を微細気泡化してこの大気解放タンク内を下部から上方へと浮遊させることにより前記被処理水と前記気体とを気液混合反応させることを特徴とする請求項1記載の気液混合反応方法。
  3. 前記気体は、少なくともオゾンを含む気体としたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の気液混合反応方法。
  4. 円筒状の加圧タンクの下部に、タンク底面に対して接線方向に吐出可能とした吐出手段を配設し、この吐出手段と被処理水を吸引する吸引手段とを被処理水供給路を介して連通連結するとともに、この被処理水供給路の中途に、エジェクタ効果により気体を前記被処理水中に混合する混合手段を設けたことを特徴とする気液混合反応装置。
  5. 前記加圧タンクの後段に、大気圧とした円筒状の大気解放タンクを配設するとともに、同大気解放タンクの下部に、タンク底面に対して接線方向に吐出可能とした吐出手段を配設し、前記加圧タンクの上部から排出させた被処理水を、この大気解放タンクの下部からタンク底面の接線方向に吐出させ、被処理水中に溶解した前記気体成分を微細気泡化してこの大気解放タンク内を下部から上方へと浮遊させるように構成したことを特徴とする請求項4記載の気液混合反応装置。
  6. 前記吐出手段を吐出ノズルとし、同吐出ノズルをタンク周方向に所定間隔をあけて複数個配設したことを特徴とする請求項4又は請求項5記載の気液混合反応装置。
  7. 前記加圧タンク及び大気解放タンクの上部に、それぞれ前記吐出ノズルと同形の排出ノズルを垂設し、しかも、タンク上面からノズル先端までを、所定距離だけ離隔させたことを特徴とする請求項5又は6に記載の気液混合反応装置。
  8. 前記吐出ノズル及び排出ノズルは、略円筒形状のパイプ体の先端に複数の切り込みを入れて複数の切り込み片を形成し、各切り込み片のそれぞれの先端をパイプの中心に向けてすぼめるとともに、各切り込み片のそれぞれを前記パイプ体の軸線方向に対して所定角度をつけながらねじり、しかも、それぞれ隣接する切り込み片同士が所定間隔をあけて一定方向に重なり合うように構成したことを特徴とする請求項6又は7に記載の気液混合反応装置。
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