JPH11189559A - アルコール類の製造方法 - Google Patents
アルコール類の製造方法Info
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- JPH11189559A JPH11189559A JP9359656A JP35965697A JPH11189559A JP H11189559 A JPH11189559 A JP H11189559A JP 9359656 A JP9359656 A JP 9359656A JP 35965697 A JP35965697 A JP 35965697A JP H11189559 A JPH11189559 A JP H11189559A
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Abstract
造する実用性に優れた方法を提供する。 【解決手段】 一般式 【化1】 (式中、R1 、R2 は水素原子、ハロゲン原子、置換基
を有していてもよい炭化水素基または複素環基、もしく
はRO−またはRO−CO−で、Rは、置換基を有して
いてもよい炭化水素基または複素環基を示し、R1 およ
びR2 は、結合して環を形成していてもよく、ただ、R
1 およびR2 がともにハロゲン原子となることがないこ
とを示す。)で表されるカルボニル化合物を遷移金属触
媒と含窒素有機化合物と塩基の存在下に水素と反応させ
て水素化し、対応するアルコール類を製造する。
Description
合物を医薬、農薬あるいは多くの汎用化学品の合成中間
体として有用なアルコー類に高収率にしかも高速に水素
化することのできるアルコール類の製造方法に関するも
のである。
ニル化合物類の水素化により対応するアルコール類を製
造することは周知である。例えば(1) Comprehensive
OrganometallicChemistry, Vol. 4,931頁(1982), Ed
s.G.Wilkinson, F.G.A.Stone and E.W.Abel に記載され
たルテニウム錯体を用いる方法、(2)Inorg,Nucl.Che
m.Letters,Vol.12,865頁(1976);J.Organomet. Chem.,
Vol.129, 239頁(1977);Chem.Letters,261頁(1982)およ
びTetrahedron Letters, Vol.35,4963頁(1994)に記載さ
れたロジウム錯体を用いる方法、(3) J.Am.Chem.So
c.,Vol.115,3318頁(1993)に記載されたイリジウム錯体
を用いる方法等が知られている。また、(4)J.Am.Che
m.Soc.,Vol.117,2675-2676頁(1995)に記載されるホスフ
ィンおよびジアミン配位子の存在下に水素化する方法な
ども知られている。
体触媒の水素化活性が低く、比較的高温あるいは高い水
素圧を必要とするため実用的には必ずしも適さないとい
う問題点がある。さらに、前記(4)文献記載との方法
は、選択性および活性の点で優れているもののホスフィ
ン−ルテニウム錯体を用いているので、毒性の観点から
特に安全とは言えず、かつ、工業的に回収使用する場合
にも難点がたった。
における欠点を克服し、安価で実用的なルテニウム錯体
を使用し、極めて高活性な触媒系を提供し、この触媒系
を用いてのアルコール類の製造方法を提供することを目
的としている。
は、上記課題を解決するものとして、液体反応媒体中に
おいて均一水素化触媒と含窒素有機化合物と塩基と水素
の存在下にカルボニル化合物を対応するアルコール類に
水素化することが特徴とするアルコール類の製造方法を
提供する。
のための、均一水素化触媒と含窒素有機化合物と塩基と
からなる触媒系をも提供する。
の特徴をもつものであるが、以下、この実施の形態につ
いて詳しく説明する。まず、アルコール類製造のための
原料化合物としてのカルボニル化合物であるが、このも
のはカルボニル基(−CO−)を持つ任意のものであっ
てよいが、代表的には、次式
原子、置換基を有していてもよい炭化水素基または複素
環基、もしくはRO−またはRO−CO−で、Rは、置
換基を有していてもよい炭化水素基または複素環基を示
し、R1 およびR2 は、結合して環を形成していてもよ
く、ただ、R1 およびR2 がともにハロゲン原子となる
ことがないことを示す。)で表われるものが示される。
ル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリー
ル基、アラルキル基の各種のもので、また複素環基につ
いても、フリル基、チェニル基、イミダゾール基、ピペ
リジル基、ピリジン基、カルバゾール基等の各種のもの
であってよい。一般式(a)で示すカルボニル化合物は
具体的にはR1 、R2 は同じかもしくは異なっていても
よく、さらにR1 とR2 が結合して環を形成してもよい
置換あるいは無置換の基であり、具体的にはR1 、R2
において、ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子などが、アルキル基として
は、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチ
ル基、n−アミル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル
基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル
基、メンチル基、2,3,4−トリメチル−3−ペンチ
ル基、2,4−ジメチル−3−ペンチル基などが、アラ
ルキル基としてはベンジル基、2−フェニルエチル基、
2−ナフチルエチル基、ジフェニルメチル基などが、ア
リール基としてはフェニル基、ナフチル基、ビフェニル
基、フリル基、チオフェニル基、などが、アルケニル基
としては2−メチル−1−プロペニル基、2−ブテニル
基、トランス−β−スチリル基、3−フェニル−1−プ
ロペニル基、1−シクロヘキセニル基などが、アルコキ
シル基としてはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキ
シ基、t−ブトキシ基などが、アリールオキシ基として
はフェノキシ基などが、アルキルオキシカルボニル基と
してはメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、
t−ブチルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボ
ニル基、フェニルオキシカルボニル基などがそれぞれ例
示される。これらの基がさらに置換基で置換されている
場合の置換基としては、前記したと同様のハロゲン原
子、前記したと同様のアルコキシル基、前記したと同様
のアリールオキシ基、メチル基、エチル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、n
−ヘキシル基などの低級アルキル基、n−プロピルチオ
基、t−ブチルチオ基などの低級アルキルチオ基、フェ
ニルチオ基などのアリールチオ基、ニトロ基、水酸基な
どが例示される。
は、この発明では、 均一水素化触媒 含窒素有機化合物 塩基 の三成分触媒系が使用されるが、このうちの均一水素化
触媒については、反応条件下に液体反応媒体は可溶化さ
れる第VIII族金属の遷移金属触媒、なかでも、Rh(ロ
ジウム)、Ru(ルテニウム)、Ir(イリジウム)、
Pt(白金)の錯体が効果的に用いられる。
ム錯体触媒を示すと、次式
基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、Lは有機配位子等を
示す。mおよびnは0〜6の整数を示す。)のものが示
される。式RuXmLnで示されるルテニウム錯体にお
けるL:有機配位子としては、CO,NO,NH2 ,N
H3 なども含め、オレフィン類配位子、アセチレン類配
位子、芳香族化合物配位子、有機含酸素化合物配位子、
有機含硫黄化合物配位子、有機含窒素化合物配位子など
とすることができる。オレフィン類配位子としては、例
えば、エチレン、アリル、ブタジエン、シクロヘキセ
ン、1,3−シクロヘキサジエン、1,5−シクロオク
タジエン、シクロオクタトリエン、ノルボナジエン、ア
クリル酸エステル、メタクリル酸エステル、シクロペン
タジエニル、ペンタメチルシクロペンタジエニル、など
が例示される。さらに環状化合物としては、次式で表す
ことができる単環もしくは多環化合物がある。
からなり、たとえば水素原子、ハロゲン原子、置換基を
有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよ
いアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール
基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を
有していてもよいアルコキシル基またはアルキルオキシ
カルボニル基を示すことができる。具体的には、ハロゲ
ン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ
素原子などが、アルキル基としては、たとえばメチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−アミル
基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル
基、n−オクチル基、n−ノニル基、メンチル基、2,
3,4−トリメチル−3−ペンチル基、2,4−ジメチ
ル−3−ペンチル基などが、アラルキル基としてはベン
ジル基、2−フェニルエチル基、2−ナフチルエチル
基、ジフェニルメチル基などが、アリール基としてはフ
ェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、フリル基、チオ
フェニル基、などが、アルケニル基としては2−メチル
−1−プロペニル基、2−ブテニル基、トランス−β−
スチリル基、3−フェニル−1−プロペニル基、1−シ
クロヘキセニル基などが、アルコキシル基としてはメト
キシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、t−ブトキシ
基などが、アリールオキシ基としてはフェノキシ基など
が、アルキルオキシカルボニル基としてはメトキシカル
ボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブチルオキシカ
ルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、フェニルオ
キシカルボニル基などがそれぞれ例示される。これらの
基がさらに置換基で置換されている場合の置換基として
は、前記したと同様のハロゲン原子、前記したと同様の
アルコキシル基、前記したと同様のアリールオキシ基、
メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
t−ブチル基、n−アミル基、n−ヘキシル基などの低
級アルキル基、n−プロピルチオ基、t−ブチルチオ基
などの低級アルキルチオ基、フェニルチオ基などのアリ
ールチオ基、ニトロ基、水酸基などが例示される。置換
基はその数は1〜5の任意の数であり、場所は任意の場
所を選ぶことができる。
ン、1,2−ジメチルアセチレン、1,4−ペンタジイ
ン、1,2−ジフェニルアセチレン、などが例示され
る。芳香族化合物配位子としては、ベンゼン、p−シメ
ン、メシチレン、ヘキサメチルベンゼン、ナフタレン、
アントラセンなどが例示されるが、さらに配位子となり
得る芳香族化合物は、次式で表すことができる単環もし
くは多環芳香族化合物である。
からなり、たとえば水素、飽和あるいは不飽和炭化水素
基、アリル基、異原子を含む官能基を示すことができ
る。例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、t−
ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル等のアルキル
基、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシル等のシクロアルキル基、ベンジル、ビニ
ル、アリル、フェニル、ナフチルなどの不飽和炭化水素
等の基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルコキシカ
ルボニル基等の異原子を含む官能基を示すことができ
る。置換基はその数は1〜6の任意の数であり、場所は
任意の場所を選ぶことができる。
ば、アセテート、ベンゾエート、アセチルアセトナート
などが例示される。有機含硫黄化合物配位子としては、
例えば、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルフィド、
チオフェン、二硫化炭素、硫化炭素、チオフェノールな
どが例示される。
ば、アセトニトリル、ベンゾニトリル、t−ブチルイソ
シアニド、ピリジン、1,10−フェナントロリン、
2,2′−ビピリジルなどが例示される。たとえば以上
のような配位子を持つ金属錯体触媒は、各種の方法によ
って合成ないし調整することができる。
例としては、塩化ルテニウム(III)水和物、臭化ルテニ
ウム(III) 水和物、沃化ルテニウム(III) 水和物等の無
機ルテニウム化合物、〔2塩化ルテニウム(ノルボルナ
ジエン)〕多核体、〔2塩化ルテニウム(シクロオクタ
ジエン)〕多核体等のジエンが配位したルテニウム化合
物、〔2塩化ルテニウム(ベンゼン)〕二核体、〔2塩
化ルテニウム(p−シメン)〕二核体、〔2塩化ルテニ
ウム(トリメチルベンゼン)〕二核体、〔2塩化ルテニ
ウム(ヘキサメチルベンゼン)〕二核体等の芳香族化合
物が配位したルテニウム錯体等が用いられる。この他、
ジアミン配位子あるいはジアミン配位子と置換可能な配
位子を有するルテニウム錯体であれば、特に、上記に限
定されるものではない。例えば、COMPREHENSIVE ORGANO
METALIC CHEMISTRY II7巻 294−296ページに示
された、種々のルテニウム錯体を出発原料として用いる
ことができる。
ロジウム、イリジウム、パラジウム、白金の錯体も好ま
しくは使用されるが、なかでもルテニウム錯体が高い活
性を有する。もちろん本発明に用いられる錯体はこれに
何ら限定されるものではない。上記の第VIII族遷移金属
錯体の使用量は反応容器や経済性によっても異なるが反
応基質であるカルボニル化合物に対してモル比1/10
0〜1/100,000用いることができ、好ましくは
1/200〜1/10,000の範囲でとする。
は、たとえば一般式MYで示されるものであって、Mは
アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属であり、Yはヒ
ドロキシル基あるいはアルコキシ基、メルカプト基、ナ
フチル基を示すもの、具体的にはKOH、KOCH3 、
KOCH(CH3 )2 、KC10H8 、LiOH、LiO
CH3 、LiOCH(CH3 )2 等が例示される。さら
に四級アンモニウム塩も同様に用いることができる。
体に対して0.5〜100当量であり、好ましくは2〜
40当量が望ましい。さらにこの発明においては、含窒
素有機化合物を反応系に使用するが、この場合の含窒素
有機化合物としては、代表的にはアミン、アミン誘導
体、ニトリル、イソシアニド等があるが、なかでもアミ
ンまたはアミン誘導体が適当なものとして挙げられる。
R4 R5 で示される第1級アミンまたは第2級アミン、
あるいは一般式NR6 R7 N−Z−NR8 R9 で示され
るジアミンがある。ここで、(R3 、R4 、R5 、
R6 、R7 、R8 、R9 は、たとえば水素あるいは炭素
数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基、アリル
基、アリール基等の炭化水素基のうちの同一あるいは異
なる基を示し、環状アミンを形成してもよい。またZは
炭素数1〜5のアルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基等の炭化水素基から選ばれる基を示す。その例とし
てアンモニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピル
アミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミ
ン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、ベ
ンジルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプ
ロピルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロペンチルア
ミン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、ジ
フェニルアミン、フェニルエチルアミン、ピペリジン、
ピペラジンなどのモノアミン化合物、さらにメチレンジ
アミン、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパ
ン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタ
ン、2,3−ジアミノブタン、1,2−シクロペンタン
ジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、N−メチ
ルエチレンジアミン、N,N′−ジメチルエチレンジア
ミン、N,N,N′−トリメチルエチレンジアミン、
N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、
o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミンなど
ジアミン化合物が例示される。
し、モノアミン化合物の場合は1〜20当量で、さらに
2〜8当量が好適であり、ジアミン化合物の場合は0.
5〜20当量で好ましくは1〜6当量の範囲である。こ
の発明の還元反応においては、これらアミン化合物の添
加は必須であり、比較例に記載したように添加しない場
合には、還元生成物の収率は極端に低下する。
料、触媒系を可溶化するものであれば適宜に用いること
ができる。その例としては、トルエン、キシレンなどの
芳香族溶媒、ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族溶媒、塩
化メチレンなどのハロゲン含有炭化水素溶媒、エーテ
ル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、メタノ
ール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、ベ
ンジルアルコールなどのアルコール系溶媒、アセトニト
リル、DMF、N−メチルピロリドン、ピリジン、DM
SOなどヘテロ原子を含む有機溶媒を用いることができ
る。反応生成物がアルコールであることからアルコール
系溶媒が好適である。これら液体溶媒は単独でも用いる
ことができるがこれらのうちから混合溶媒としても使う
ことができる。
により判断される。2−プロパノールの場合基質濃度は
1%以下の低濃度から基質だけの無溶媒に近い状態で行
うことができるが、好ましくは20〜50重量%で用い
ることができる。この発明の方法における水素の圧力
は、1〜200気圧の範囲で、好ましくは3〜100気
圧の範囲が望ましい。
00℃で行うことが好ましいが25〜40℃の室温付近
で反応を実施することができる。しかしながら本発明に
おいては−30〜0℃の低温でも反応が進行することを
特徴としている。反応時間は反応基質濃度、温度、圧力
等の反応条件によって異なるが数分から10時間で反応
は完結する。
式においても実施することができる。
法について説明する。実施例1 〔RuCl2 (cod)〕2 (2.8mg,0.01m
mol)とKOH(0.04mmol)とエチレンジア
ミン(0.02mmol)とベンゾフェノン(91m
g,5.0mmol)を10moの2−プロパノールと
2mlのトルエンおよび100μlのDMFに溶解させ
脱気しアルゴン置換した後100mlの金属製オートク
レーブに全量を移した後水素を所定圧(40気圧)まで
仕込み反応を開始した。
にもどし反応液のTLCモニター(シリカゲル:n−ヘ
キサン/酢酸エチル=4/1)、高速液体クロマトグラ
フィーおよびNMRにより生成物であるベンズヒドロー
ルの同定と定量を行った。反応基質はすべて消費され、
生成物の収率は99%以上であった。実施例2 〔RuCl2 (cod)〕2 (2.8mg,0.01m
mol)とKOH(0.04mmol)とエチレンジア
ミン(0.02mmol)と2−クロルベンゾフェノン
(1.083g,5.0mmol)を10moの2−プ
ロパノールと2mlのトルエンおよび100μlのDM
Fに溶解させ脱気しアルゴン置換した後100mlの金
属製オートクレーブに全量を移した後水素を所定圧(4
0気圧)まで仕込み反応を開始した。
にもどし反応液のTLCモニター(シリカゲル:n−ヘ
キサン/酢酸エチル=4/1)、高速液体クロマトグラ
フィーおよびNMRにより生成物であるベンズヒドロー
ルの同定と定量を行った。反応基質はすべて消費され、
生成物の収率は97%以上であった。実施例3 〔RuCl2 (cod)〕2 (2.8mg,0.01m
mol)とKOH(0.04mmol)と1,2−ジフ
ェニルエチレンジアミン(0.02mmol)と2,
4′−ジクロルベンゾフェノン(1.255g,5.0
mmol)を10mlの2−プロパノールと2mlのト
ルエンおよび100μlのDMFに溶解させ脱気しアル
ゴン置換した後100mlの金属製オートクレーブに全
量を移した後水素を所定圧(40気圧)まで仕込み反応
を開始した。
にもどし反応液のTLCモニター(シリカゲル:n−ヘ
キサン/酢酸エチル=4/1)、高速液体クロマトグラ
フィーおよびNMRにより生成物であるベンズヒドロー
ルの同定と定量を行った。反応基質はすべて消費され、
生成物の収率は96%以上であった。実施例4 〔RuCl2 (p−cymene)〕2 (6.1mg,
0.01mmol)とKOH(0.04mmol)と
1,2−ジフェニルエチレンジアミン(0.02mmo
l)と4−クロルベンゾフェノン(1.083g,5.
0mmol)を10mlの2−プロパノールと2mlの
トルエンに溶解させ脱気しアルゴン置換した後100m
lの金属製オートクレーブに全量を移した後水素を所定
圧(40気圧)まで仕込み反応を開始した。
にもどし反応液のTLCモニター(シリカゲル:n−ヘ
キサン/酢酸エチル=4/1)、高速液体クロマトグラ
フィーおよびNMRにより生成物であるベンズヒドロー
ルの同定と定量を行った。反応基質はすべて消費され、
生成物の収率は98%であった。実施例5 〔RuCl2 (p−cymene)〕2 (6.1mg,
0.01mmol)とKOH(0.04mmol)と
1,2−ジフェニルエチレンジアミン(0.02mmo
l)とアセトフェノン(0.601g,5.0mmo
l)を10mlの2−プロパノールと2mlのトルエン
および100μlのDMFに溶解させ脱気しアルゴン置
換した後100mlの金属製オートクレーブに全量を移
した後水素を所定圧(40気圧)まで仕込み反応を開始
した。
にもどし反応液をガスクロマトグラフィー、高速液体ク
ロマトグラフィーおよびNMRにより生成物である1−
フェニルエタノールの同定と定量を行った。反応基質は
すべて消費され、生成物の収率は98%であった。実施例6 〔RuCl2 (p−cymene)〕2 (6.1mg,
0.01mmol)とKOH(0.04mmol)と
1,2−ジフェニルエチレンジアミン(0.02mmo
l)とシクロヘキサノン(0.491g,5.0mmo
l)を10mlの2−プロパノールと2mlのトルエン
および100μlのDMFに溶解させ脱気しアルゴン置
換した後100mlの金属製オートクレーブに全量を移
した後水素を所定圧(40気圧)まで仕込み反応を開始
した。
にもどし反応液をガスクロマトグラフィー、高速液体ク
ロマトグラフィーおよびNMRにより生成物であるシク
ロヘキサノールの同定と定量を行った。反応基質はすべ
て消費され、生成物の収率は95%であった。実施例7 〔RuCl2 (p−cymene)〕2 (6.1mg,
0.01mmol)とKOH(0.04mmol)と
1,2−ジフェニルエチレンジアミン(0.02mmo
l)と2−オクタノン(0.641g,5.0mmo
l)を10mlの2−プロパノールと2mlのトルエン
に溶解させ脱気しアルゴン置換した後100mlの金属
製オートクレーブに全量を移した後水素を所定圧(40
気圧)まで仕込み反応を開始した。
にもどし反応液をガスクロマトグラフィー、高速液体ク
ロマトグラフィーおよびNMRにより生成物である2−
オクタノールの同定と定量を行った。反応基質はすべて
消費され、生成物の収率は95%であった。比較例1 〔RuCl2 (cod)〕2 (2.8mg,0.01m
mol)とKOH(0.04mmol)とベンゾフェノ
ン(91mg,5.0mmol)を10mlの2−プロ
パノールと2mlのトルエンに溶解させ脱気しアルゴン
置換した後100mlの金属製オートクレーブに全量を
移した後水素を所定圧(40気圧)まで仕込み反応を開
始した。反応液を18時間攪拌の後、反応圧力を常圧に
もどし反応液のTLCモニター(シリカゲル:n−ヘキ
サン/酢酸エチル=4:1)、高速液体クロマトグラフ
ィーおよびNMRにより生成物であるベンズヒドロール
の同定と定量を行った。反応基質97%を残存し、生成
物の収率は3%以下であった。
とおり、安価で実用的な、高活性ルテニウム触媒を使用
し、効率的にアルコール類を製造することが可能とな
る。
Claims (11)
- 【請求項1】 液体反応媒体中において均一水素化触媒
と含窒素有機化合物と塩基と水素の存在下にカルボニル
化合物を対応するアルコール類に水素化することを特徴
とするアルコール類の製造方法。 - 【請求項2】 均一系水素化触媒が反応条件下に液体反
応媒体に可溶化される第VIII族金属の遷移金属触媒であ
る請求項1の方法。 - 【請求項3】 遷移金属触媒が、ロジウム、ルテニウ
ム、イリジウム、または白金の金属錯体である請求項2
の方法。 - 【請求項4】 含窒素有機化合物が、アミン化合物ある
いはアミン誘導体である請求項1ないし3のいずれかの
方法。 - 【請求項5】 塩基がアルカリ金属またはアルカリ土類
金属の水酸化物あるいは塩であるか四級アンモニウム塩
である請求項1ないし4のいずれかの方法。 - 【請求項6】 カルボニル化合物が一般式 【化1】 (式中、R1 、R2 は水素原子、ハロゲン原子、置換基
を有していてもよい炭化水素基または複素環基、もしく
はRO−またはRO−CO−で、Rは、置換基を有して
いてもよい炭化水素基または複素環基を示し、R1 およ
びR2 は、結合して環を形成していてもよく、ただ、R
1 およびR2 がともにハロゲン原子となることがないこ
とを示す。)で表わされる請求項1ないし5のいずれか
の方法。 - 【請求項7】 液体反応媒体中において均一系水素化触
媒と含窒素有機化合物と塩基の存在下に調製される触
媒。 - 【請求項8】 均一系水素化触媒が反応条件下に液体反
応媒体に可溶化される第VIII族金属の遷移金属触媒であ
る請求項7の触媒。 - 【請求項9】 触媒がロジウム、ルテニウム、イリジウ
ム、白金の金属錯体である請求項7または8の触媒。 - 【請求項10】 含窒素有機化合物がアミン化合物ある
いはアミン誘導体である請求項7ないし9のいずれかの
方法。 - 【請求項11】 塩基がアルカリ金属またはアルカリ土
類金属の水酸化物あるいは塩であるか四級アンモニウム
塩である請求項7ないし10のいずれかの触媒。
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