JPH11189234A - 四壁折込型段ボ−ル箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 展開面からの組立てが省力的で作業性に優
れ、又積圧強度の大きい四壁折込型段ボ−ル箱を提供。 【解決手段】 四壁を上端に水平肩面を形成して内側に
折込み組立てる段ボ−ル箱１において、Ｘ方向の立上り
壁２の側縁２ａとＹ方向の立上り壁３の側縁３ａとを繋
ぐ隅片４に両立上り壁２、３の側縁２ａ、３ａの交点か
ら対角方向に稜線に沿って浅い切込み４ｃを入れた山折
線４ｂを形成し、Ｙ方向の立上り壁３の辺縁３ｂ及び前
記隅片４の側縁４ａに亘って水平肩面９を介して折返し
壁８を延設し、該水平肩面９と前記立上り壁３の側縁３
ａの交点部位に小さな切込穴１０を又その延長線上の辺
縁側に切込溝１１を設け、Ｘ方向の立上り壁２の辺縁２
ｂに水平肩面７を介して延設した折返し壁６を折返すべ
く立上げると、隅片４が山折線４ｂの屈折作用によりＹ
方向の折返し壁８の隅片４と繋がっている部分が内側直
角方向に連動折曲される構造である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、四壁を上端に水平
肩面を形成して内側に折込み組立てる段ボ−ル箱の構造
に関する。

【０００２】

【従来の技術】底壁に対し、四壁を上端に水平肩面を形
成して内側に折込み組立てる矩形の段ボ−ル箱は既に公
用されている。それらのうちで、一方の折返し壁の袖部
を他方の立上り壁の内側に折込んでその外側から他方の
折返し壁を被せ折込む形式が普及している。中にはその
袖部同士をホゾ組みして一体強固化を図っているものも
見受けられる。

【０００３】これらの四壁折込型段ボ−ル箱は、見栄
え、ある程度の強度性のあるところから、野菜、果物な
どの出荷用として汎用されているものの、展開面からの
組み立てに手間取ることが難点となっている。熟練者で
も一箱組立てるのに３０秒は優にかかる。また積圧強度
も必ずしも充分とは言えない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のこの
種段ボ−ルのかかる難点を解消するためになされたもの
で、展開面からの組立てが省力的で作業性に優れ、又積
圧強度の大きい四壁折込型段ボ−ル箱を提供する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、四壁を上端に水平肩面を形成して内側に
折込み組立てる段ボ−ル箱１において、Ｘ方向の立上り
壁２の側縁２ａとＹ方向の立上り壁３の側縁３ａとを繋
ぐ隅片４に、両立上り壁２、３の側縁２ａ、３ａの交点
から対角方向に山折線４ｂを形成する。

【０００６】そして、前記Ｙ方向の立上り壁３の辺縁３
ｂ及び前記隅片４の側縁４ａに亘って水平肩面９を介し
て折返し壁８を延設し、該水平肩面９と前記立上り壁３
の側縁３ａの交点部位に小さな切込穴１０を又その延長
線上の辺縁側に切込溝１１を設ける。

【０００７】そして、Ｘ方向の立上り壁２の辺縁２ｂに
水平肩面７を介して延設した折返し壁６を折返すべく立
上げると、前記隅片４が山折線４ｂの屈折に伴って先に
折返してあるＹ方向の折返し壁８の前記隅片４と繋がっ
ている部分が、前記切込穴１０及び切込溝１１を基点と
して内側直角方向に連動折曲される四壁折込型段ボ−ル
箱の構造である。

【０００８】また上記構成において、隅片４の対角方向
の山折線４ｂの稜線に沿って浅い切込み４ｃを入れた四
壁折込型段ボ−ル箱の構造である。

【０００９】さらにまた上記各構成において、Ｘ方向の
折返し壁６の辺縁中央部に指掛け穴１２を設けた四壁折
込型段ボ−ル箱の構造である。

【００１０】

【発明の作用並びに効果】本発明は以上のように、展開
面からの組立てに当り、Ｘ方向の折返し壁６を折返すべ
く立上げると、対角の山折線４ｂを形成した隅片４の屈
折連動作用により、Ｙ方向の折返し壁８の前記隅片４と
繋がっている部分が、自動的に且つ容易に前記切込穴１
０及び切込溝１１を基点として内側へ引込まれ直角方向
に連動折曲されるから、この部分の折込み作業がワンタ
ッチで迅速に行える。

【００１１】そして、その内側へ引込まれた部分にも水
平肩面９が形成され且つ屈折した隅片４の辺縁４ｃが重
合してＸ方向の折返し壁６の水平肩面７を支持するか
ら、積圧強度が著しく増大する。ホゾを噛ませるなどの
面倒な作業もない。

【００１２】そして、上記山折線４ｂの稜線に沿って浅
い切込み４ｃを入れた態様においては、隅片４の屈折動
作がより円滑に促される。

【００１３】実験の結果、本発明に係る段ボ−ル箱の組
立て時間は、一箱約１５秒である。なお、Ｘ方向の折返
し壁６の片縁中央部に指掛け穴１２を設けた態様にあっ
ては、使用後開梱する際に指掛けにより容易に折返し壁
６を展開できる。

【００１４】

【発明の実施の形態】四壁を上端に水平肩面を形成して
内側に折込み組立てる矩形の段ボ−ル箱１において、Ｘ
方向の立上り壁２の側縁２ａとＹ方向の立上り壁３の側
縁３ａとを繋ぐ隅片４に、両立上り壁２、３の側縁２
ａ、３ａの交点から対角方向に稜線に沿って浅い切込み
４ｃを入れた山折線４ｂを形成する。

【００１５】そして、前記Ｙ方向の立上り壁３の辺縁３
ｂ及び前記隅片４の側縁４ａに亘って水平肩面９を介し
て折返し壁８を延設し、該水平肩面９と前記立上り壁３
の側縁３ａの交点部位に小さな切込穴１０を又その延長
線上の辺縁側に切込溝１１を設ける。

【００１６】そして、Ｘ方向の立上り壁２の辺縁２ｂに
水平肩面７を介して延設し且つ辺縁中央部に指掛け穴１
２を設けた折返し壁６を折返すべく立上げると、前記隅
片４が山折線４ｂの屈折に伴って先に折返してあるＹ方
向の折返し壁８の前記隅片４と繋がっている部分が、前
記切込穴１０及び切込溝１１を基点として内側直角方向
に連動折曲され、前記立上り壁２の辺縁２ｂ両端部に前
記折返し壁６とは乖離して延設されたコ−ナ−押え１３
より突設させた舌片１４を水平肩面９の差込み穴１５に
差込むことにより組み立てられる四壁折込型段ボ−ル箱
の構造である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明により組立てた段ボ−ル箱の斜視図

【図２】本発明に係る段ボ−ルの展開平面図

【図３】本発明に係る段ボ−ルの展開斜視図

【図４】本発明に係る段ボ−ルの組立て手順（Ｙ方向の
折返し壁の折込工程）を示す斜視図

【図５】本発明に係る段ボ−ルの組立て手順（Ｙ方向の
折返し壁及び立上り壁の立上げ工程）を示す斜視図

【図６】本発明に係る段ボ−ルの組立て手順（Ｘ方向の
立上り壁の立上げ工程）を示す斜視図

【図７】本発明に係る段ボ−ルの組立て手順（Ｘ方向の
折返し壁の折込工程）を示す斜視図

【図８】本発明に係る段ボ−ルの組立て手順（四隅の舌
片の差込み穴への差入れ工程）を示す斜視図

【符号の説明】

１ 段ボ−ル箱 ２ Ｘ方向の立上り壁 ２ａ 側縁 ２ｂ 辺縁 ３ Ｙ方向の立上り壁 ３ａ 側縁 ３ｂ 辺縁 ４ 隅片 ４ａ 側縁 ４ｂ 対角方向の山折線 ４ｃ 浅い切込線 ６ Ｘ方向の折返し壁 ７ 水平肩面 ８ Ｙ方向の折返し壁 ９ 水平肩面 １０ 切込穴 １１ 切込溝 １２ 指掛け穴 １３ コ−ナ−押え １４ 舌片 １５ 差込み穴

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 四壁を上端に水平肩面を形成して内側に
   折込み組立てる段ボ−ル箱（１）において、Ｘ方向の立
   上り壁（２）の側縁（２ａ）とＹ方向の立上り壁（３）
   の側縁（３ａ）とを繋ぐ隅片（４）に、両立上り壁
   （２）、（３）の側縁（２ａ）、（３ａ）の交点から対
   角方向に山折線（４ｂ）を形成し、Ｙ方向の立上り壁
   （３）の辺縁（３ｂ）及び前記隅片（４）の側縁（４
   ａ）に亘って水平肩面（９）を介して折返し壁（８）を
   延設し、該水平肩面（９）と前記立上り壁（３）の側縁
   （３ａ）の交点部位に小さな切込穴（１０）を又その延
   長線上の辺縁側に切込溝（１１）を設け、Ｘ方向の立上
   り壁（２）の辺縁（２ｂ）に水平肩面（７）を介して延
   設した折返し壁（６）を折返すべく立上げると、前記隅
   片（４）が山折線（４ｂ）の屈折に伴って先に折返して
   あるＹ方向の折返し壁（８）の前記隅片（４）と繋がっ
   ている部分が、前記切込穴（１０）及び切込溝（１１）
   を基点として内側直角方向に連動折曲される四壁折込型
   段ボ−ル箱の構造。
2. 【請求項２】 隅片（４）の対角方向の山折線（４ｂ）
   の稜線に沿って浅い切込み（４ｃ）を入れた請求項１記
   載の四壁折込型段ボ−ル箱の構造。
3. 【請求項３】 Ｘ方向の折返し壁（６）の辺縁中央部に
   指掛け穴（１２）を設けた請求項１又は２記載の四壁折
   込型段ボ−ル箱の構造。