JPH11188870A - 液体吐出方法 - Google Patents

液体吐出方法

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JPH11188870A
JPH11188870A JP9361430A JP36143097A JPH11188870A JP H11188870 A JPH11188870 A JP H11188870A JP 9361430 A JP9361430 A JP 9361430A JP 36143097 A JP36143097 A JP 36143097A JP H11188870 A JPH11188870 A JP H11188870A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吐出ヨレのない吐出信頼性を保持し、サテラ
イト滴や微小ミストの記録媒体への付着を防止する液体
吐出方法の提供を課題とする。 【解決手段】 ヒータ1による急激な加熱により生じた
気泡301は体積膨張して成長した後に、気泡301の
収縮段階で液流路5内のヒータ1近傍で大気と連通す
る。主滴の下側部分の液体をヒータ1側に落とし込み、
ヒータ1の上面を覆うようにヒータ1まで到達させ、主
滴とその下側の液体とを液流路5内で分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク等の液体の
液滴を紙等の各種媒体に向けて吐出して記録を行う液体
吐出方法、特に極めて小さな液滴を吐出する液体吐出方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、各種プリンタに適用され、実用化
されている記録方法としては、米国特許第4,723,
129号明細書、同第4,740,796号明細書に代
表される熱エネルギを利用した膜沸騰による気泡を液滴
形成に用いるインクジェット方式が有効である。
【0003】また、気泡形成時に液路を遮断しない記録
方式としては、米国特許第4,410,899号明細書
が知られている。
【0004】上記文献に記載された発明は各種記録方式
に適用可能であるが、形成された気泡(バブル)を大気
に連通させて記録を行う方式(以下、大気連通方式とい
う)への適用を実用レベルまで展開した記載はない。
【0005】従来の大気連通方式は、気泡の破裂を用い
るものであるが、安定した吐出を行えないため実用不可
能である。また、吐出原理は不明であるが、希望的現象
を記載した公報としては、特開昭54−161935号
公報がある。この公報は、円筒ノズル内に円筒ヒータを
配置し、ノズル内部で形成した気泡でノズル内部を分断
してはいるが、液滴と共にスプラッシュした微小液滴が
多数発生するという不都合がある。
【0006】米国特許第4,638,337号明細書に
は、その従来技術の欄に、発熱素子から付与された熱エ
ネルギによって液体中に発生した気泡が成長段階で大気
と連通する構成が、インクの不吐出や吐出ヨレが生じる
好ましくない例として示されている。
【0007】この現象は、特別な異常状態で生じるもの
で、例えばインク流路(ノズル)の吐出口近傍に形成さ
れるべきメニスカスが著しく発熱体側へ後退していると
きに、発熱体を駆動させて成長段階の気泡が液体を不安
定に吐出させることを示している。
【0008】このことは、米国特許第4,638,33
7号明細書に好ましくない例として表示されていること
から明らかである。
【0009】一方、上記とは異なり、大気連通方式の実
用的な適用は、特開平4−10940号公報、特開平4
−10941号公報、特開平4−10942号公報、特
開平4−12859号公報に開示されている。かかる公
報に記載された発明は、気泡破裂によってもたらされる
スプラッシュや不安定な液滴形成の原因を追求すること
によりなされたもので、液路に対して熱エネルギを与え
て核沸騰を急激に越える温度上昇により液路内に気泡を
生成する工程と、該液路の吐出口近傍で前記気泡を大気
と連通させる工程とを含む記録方法である。
【0010】このような記録方法によれば、従来のプリ
ンタ等において吐出口の周縁近傍で大気と連通すること
でスプラッシュすることなく、また、霧(ミスト)状の
液滴を発生させることなく、液体を記録信号に応じて吐
出することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の大気
連通方式の液体吐出方法においては、気泡の成長および
気泡が外気に連通する際の均一性の観点から、吐出口を
電気熱変換素子に対向する位置に設けた、いわゆるサイ
ドシュータ構造の液体吐出ヘッドの方が安定した液体の
吐出のためには好ましい。
【0012】しかし、上述のサイドシュータ構造の液体
吐出ヘッドを用いて高画質画像を形成するにあたって、
吐出される液滴の体積を減少させていくと、気泡と外気
との連通特性が吐出液滴の吐出方向に影響を与えはじめ
ることが判明するに至った。特に、吐出される液体の体
積を20×10-15 m3 以下とすると、尾引き(液路と
液滴の主滴をつなぐ液)およびこの尾引きによって形成
されるサテライト滴が画質に影響を与えることになり、
加えて微小ミストが霧状になって浮遊する割合が増加
し、記録媒体の被記録面に付着して記録品位が低下する
という新たな課題が生じた。
【0013】本発明の目的は、極めて小さな液滴を吐出
する液体吐出ヘッドを用い、大気連通方式の液体吐出方
法であって、吐出ヨレのない吐出信頼性を保持すること
によって高品位の記録を行う方法を提供することにあ
る。
【0014】また、本発明の他の目的は、微小液滴であ
ってもミスト現象の発生しない高品位記録を可能とする
液体吐出方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、先に開示して
いる大気連通方式の液体吐出方法について前記の課題を
解決するための研究開発中に新規な大気連通方式による
液体吐出方法を見出したことによって得られたものであ
り、上記目的を達成するために本発明者達により見出さ
れた知見は次のようなものである。
【0016】本発明は、熱による膜状気泡の形成が極め
て安定したものであるが、高画質用の微小液滴レベルの
体積になると、その気泡がわずかに変動しても、その変
化量自体が無視できなくなる点、さらに吐出口周辺のイ
ンク液滴のわずかな「ぬれ」も液滴の吐出方向に対して
無視できなくなる点に着目してなされたもので、従来、
気泡が大気に連通するまでの工程に着目していたが、本
発明ではその工程に加えて気泡が大気に連通した後の工
程にも着目したものである。
【0017】以上のような種々の知見に基づいてなされ
た本発明の代表的な要件は次のようなものである。
【0018】すなわち、本発明は、液体を吐出するため
に利用される熱エネルギを発生する電気熱変換素子と、
該電気熱変換素子に対向する位置に設けられた液体を吐
出する吐出口と、該吐出口に連通し前記液体を前記吐出
口に供給するとともに前記電気熱変換素子を底面に有す
る液流路と、を備える液体吐出ヘッドを用いて、前記液
体に前記熱エネルギを付与することで前記液体に状態変
化を生起させ気泡を形成し、発生した気泡の圧力により
前記液体を吐出する液体吐出方法において、前記気泡が
最大体積に成長した後の体積減少段階で前記気泡を初め
て大気と連通させて前記液体を吐出することを特徴とす
る。
【0019】また、本発明は、液体を吐出するために利
用される熱エネルギを発生する電気熱変換素子と、該電
気熱変換素子に対向する位置に設けられた液体を吐出す
る吐出口と、該吐出口に連通し前記液体を前記吐出口に
供給するとともに前記電気熱変換素子を底面に有する液
流路と、を備える液体吐出ヘッドを用いて、前記液体に
前記熱エネルギを付与することで前記液体に状態変化を
生起させ気泡を形成し、発生した気泡の圧力により前記
液体を吐出する液体吐出方法において、前記気泡が大気
と連通し前記液流路内に外気が導入される工程と、該外
気導入工程後に前記液体が前記電気熱変換素子に達する
工程と、前記液体が分離して液滴となる工程と、を有す
ることを特徴とする。
【0020】さらに、本発明は、液体を吐出するために
利用される熱エネルギを発生する電気熱変換素子と、該
電気熱変換素子に対向する位置に設けられた液体を吐出
する吐出口と、該吐出口に連通し前記液体を前記吐出口
に供給するとともに前記電気熱変換素子を底面に有する
液流路と、を備える液体吐出ヘッドを用いて、前記液体
に前記熱エネルギを付与することで前記液体に状態変化
を生起させ気泡を形成し、発生した気泡の圧力により前
記液体を吐出する液体吐出方法において、前記気泡が大
気と連通し前記液流路内に外気が導入されるとともに前
記液体が前記電気熱変換素子を覆った状態で分離し液滴
となることを特徴とする。
【0021】また、本発明は、液体を吐出するために利
用される熱エネルギを発生する電気熱変換素子と、該電
気熱変換素子に対向する位置に設けられた液体を吐出す
る吐出口と、該吐出口に連通し前記液体を前記吐出口に
供給するとともに前記電気熱変換素子を底面に有する液
流路と、を備える液体吐出ヘッドを用いて、前記液体に
前記熱エネルギを付与することで前記液体に状態変化を
生起させ気泡を形成し、発生した気泡の圧力により前記
液体を吐出する液体吐出方法において、前記気泡の成長
速度が負のときに前記気泡が大気と連通し前記液体が吐
出されることを特徴とする。
【0022】これらのいずれかの構成によれば、液滴体
積を減少させていっても、いわゆるサイドシュータ構造
の液体吐出ヘッドの液流路内において、気泡の体積減少
段階で気泡を初めて大気に連通させることで、気泡の直
上直近の液滴部分であって主滴の下側部分に収縮方向で
ある下方向(電気熱変換素子側)成分を発生させて、主
滴と、もし吐出されていればサテライト滴となっていた
液体とを分離し、吐出時にスプラッシュの原因となり得
るサテライト部分を主滴から切り離すことができ、これ
によりミストが減少して記録媒体の被記録面を汚さない
ことになる。あるいは、もし吐出されていればサテライ
ト滴となっていた液体を電気熱変換素子上に落とし込
み、その落とし込まれた液体は電気熱変換素子上で水平
成分の速度ベクトルを有するため、主滴から容易に分離
され、サテライト部分を主滴から切り離すことができ、
上記と同様ミストが減少して記録媒体の被記録面を汚さ
ないことになり、いずれにしても高画質画像を形成する
ことができる。さらに、上の構成によれば、主滴が主滴
の中心軸上において切断されるので、ほとんど垂直方向
に安定させることができるため、いわゆるヨレの少ない
高画質記録を行うことができる。
【0023】気泡が成長段階で大気と連通するか、ある
いは気泡が収縮段階で大気と連通するかは、液流路およ
び吐出口の幾何学的要因、電気熱変換素子の大きさ、さ
らには記録液の物性にも依存する。
【0024】液流路の流路抵抗(電気熱変換素子と供給
路との間)が低いと、供給路の方向へ気泡が成長し易く
なる結果、気泡の吐出方向への成長速度が下がるので、
気泡の収縮段階での外気連通が実現され易い。吐出口の
形成されたプレート(以下、オリフィスプレートとい
う)が厚いと、気泡成長時の記録液の粘性抵抗が上がる
ので、気泡収縮時の外気との連通が実現され易い。特
に、オリフィスプレートが厚いと、液滴吐出方向への安
定性が増し、吐出ヨレが少なくなるので、この点からも
好適である。また、電気熱変換素子が大きすぎると、成
長時の外気連通になり易いので、注意が必要である。記
録液の粘度が高いと、気泡収縮時の外気連通が実現され
易い。
【0025】さらに、オリフィスプレートの吐出口の断
面形状によっても気泡が連通する様子が変わる。すなわ
ち、吐出口上面の開口面積が同じであれば、オリフィス
プレートの断面形状にテーパがついているほど(オリフ
ィスプレート上面の開口面積がオリフィスプレート下面
の開口面積より小さいほど)、気泡収縮時に外気連通し
易い。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態を説明する。
【0027】(実施形態1)図1(a)および(b)
は、本発明の液体吐出方法を適用し得る液体吐出ヘッド
の概略構成を示す図であって、図1(a)は外観を示す
斜視図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線に沿
う断面図である。
【0028】図1において、符号1は後述の電気熱変換
素子としてのヒータ1とこのヒータ1に対向する吐出口
4が薄膜技術により形成されたSi素子基板である。こ
の素子基板2には、図1(a)に示すように2列に配列
された複数の吐出口4が千鳥状に設けられている。素子
基板2はL字状に加工された支持部材102の一部に接
着固定されている。同じく支持部材102上には、配線
基板104が固定され、この配線基板104の配線部分
と素子基板2の配線部分とはワイヤボンディングにより
電気的に接続されている。支持部材102は、コスト、
加工性等の観点から例えばアルミニウム材で形成され
る。モールド部材103は、その内部に支持部材102
の一部を挿入させ、支持部材102を支持すると共に、
その内部に形成された液体供給路107を介して液体貯
留部(図示略)から前述の素子基板2に設けられた吐出
口に液体(例えば、インク)を供給するための部材であ
る。また、モールド部材103は、本実施形態の液体吐
出ヘッド全体を後述の液体吐出装置に着脱自在に固定す
るための装着、位置決め部材としての役割を果たす。
【0029】素子基板2の内部には、モールド部材10
3の液体供給路107を介して供給される液体を、吐出
口までさらに供給するための連通路105が素子基板2
を貫通して設けられている。この連通路105は、各吐
出口に連通する液流路とも連通しており、共通液室とし
ての役割を担っている。
【0030】図2(a)および(b)は、図1(a)お
よび(b)に示した液体吐出ヘッドの要部を示す図であ
って、図2(a)は吐出口を側面から視た側断面図であ
り、図2(b)は図2(a)の上面図である。
【0031】図2に示すように、素子基板2上の所定位
置には、電気熱変換素子としての矩形のヒータ1が設け
られている。このヒータ1上には、オリフィスプレート
3が配設されており、このオリフィスプレート3は上記
ヒータ1の対向する位置に矩形状に開口する吐出口4を
有している。なお、この例では、吐出口4の開口形状を
矩形としたが、これに限らず、円形等の形状であっても
よい。また、吐出口4の上部開口面積と下部開口面積と
を等しく設定したが、吐出口4の上部開口面積を下部開
口面積よりも小さくして吐出口4の側壁をテーパ形状と
してもよい。このような構造とすることで、吐出安定性
を向上させることが可能である。
【0032】また、ヒータ1とオリフィスプレート3と
の間隔は、図2(a)に示すように液流路5の高さTn
と等しく、液流路壁6の高さによって規定されている。
この液流路5が図2(b)に示すようにx方向に延在さ
れている場合には、液流路5に連通する吐出口4は、x
方向と直交するy方向に複数配列されている。複数の液
流路5は、図1(b)に示した共通液室としても機能す
る連通路105に連通している。なお、吐出口4から液
流路5までの距離に相当するオリフィスプレート3の厚
さをT0 とすると、ヒータ1の表面から吐出口4までの
距離は、(T0n )で表すことができる。本実施形態
では、例えば、T0 =12μm、Tn =13μmであ
る。
【0033】なお、本実施形態における駆動パルス幅を
例えば2.9μsec.とし、駆動電圧を例えば吐出閾
値の1.2倍である9.84Vの単パルスとすることが
できる。また、本実施形態で用いられる液体としてのイ
ンクの物性値は、例えば次の通りである。
【0034】粘度:2.2×10-2N/sec. 表面張力:38×10-3N/m 密度:1.04g/cm3 次に、上述の構成を有する液体吐出ヘッドを用いて本発
明の液体吐出方法の一実施形態を説明する。
【0035】図3(a)〜(h)は、本発明の液体吐出
方法を適用した液体吐出ヘッドの動作を説明するための
断面図であり、その切断方向は図2(a)の切断方向と
同じである。図3(a)はヒータ上に膜状の気泡が生成
した状態を示し、図3(b)は図3(a)の約1μ秒
後、図3(c)は図3(a)の約2.5μ秒後、図3
(d)は図3(a)の約3μ秒後、図3(e)は図3
(a)の約4μ秒後、図3(f)は図3(a)の約4.
5μ秒後、図3(g)は図3(a)の約6μ秒後、図3
(h)は図3(a)の約9μ秒後の状態をそれぞれ示し
ている。なお、図3(a)〜図3(h)における水平方
向にハッチングを施した部分はオリフィスプレートまた
は流路壁を示し、短い線分を施した部分は液体を示し、
その線分の密度は液体の速度を示している。すなわち、
線分の高密度部分は高速度であることを示し、低密度部
分は低速度であることを示している。
【0036】まず、図3(a)に示すように、記録信号
等に基づいたヒータ1への通電に伴いヒータ1上の液流
路5内に気泡301が生成されると、約2.5μ秒間に
図3(b)および図3(c)に示すように急激に体積膨
張して成長する。気泡301の最大体積時における高さ
はオリフィスプレート上面を上回るが、このとき、気泡
の圧力は大気圧の数分の1から10数分の1にまで減少
している。次に、気泡301の生成から約2.5μ秒後
の時点で気泡301は上述のように最大体積から体積減
少に転じるが、これとほぼ同時にメニスカス302の形
成も始まる。このメニスカス302も図3(d)に示す
ようにヒータ1側への方向に後退、すなわち落下してい
く。
【0037】これまで述べた「落下」または「落とし込
み」、「落ち込み」とは、いわゆる重力方向への落下と
いう意味ではなく、ヘッドの取り付け方向によらず、電
気熱変換体の方向への移動をいう。以下も同様である。
【0038】このメニスカス302の落下速度が気泡3
01の収縮速度よりも速いために、図3(e)に示すよ
うに気泡の生成から約4μ秒後の時点で気泡301が吐
出口4の下面近傍で大気に連通する。このとき、吐出口
4の中心軸近傍の液体(インク)はヒータ1に向かって
落ち込んでいく。これは、大気に連通する前の気泡30
1の負圧によってヒータ1側に引き戻された液体(イン
ク)が、気泡301の大気連通後も慣性でヒータ1面方
向の速度を保持しているからである。ヒータ1側に向か
って落ち込んでいった液体(インク)は、図3(f)に
示すように気泡301の生成から約4.5μ秒後の時点
でヒータ1の表面に到達し、図3(g)に示すようにヒ
ータ1の表面を覆うように拡がっていく。このようにヒ
ータ1の表面を覆うように拡がった液体はヒータ1の表
面に沿った水平方向のベクトルを有するが、ヒータ1の
表面に交差する、例えば垂直方向のベクトルは消滅し、
ヒータ1の表面上に留まろうとし、それよりも上側の液
体、すなわち吐出方向の速度ベクトルを保つ液体を下方
向に引っ張ることになる。その後、ヒータ1の表面に拡
がった液体と上側の液体(主滴)との間の液柱303が
細くなっていき、気泡301の生成から約9μ秒後の時
点でヒータ1の表面の中央で液柱303が切断され、吐
出方向の速度ベクトルを保つ主滴とヒータ1の表面上に
拡がった液体とに分離される。このように分離の位置は
液流路内部、より好ましくは吐出口よりも電気熱変換体
側が望ましい。主滴は吐出方向に偏りがなく、吐出ヨレ
することなく、吐出口4の中央部分から吐出され、記録
媒体の被記録面の所定位置に着弾される。また、ヒータ
1の表面上に拡がった液体は、従来であれば主滴の後続
としてサテライト滴となって飛翔するものであるが、ヒ
ータ1の表面上に留まり、吐出されない。このようにサ
テライト滴の吐出を抑制することができるため、サテラ
イト滴の吐出により発生し易いスプラッシュを防止する
ことができ、霧状に浮遊するミストにより記録媒体の被
記録面が汚れるのを確実に防止することができる。
【0039】本実施形態では、10kHzの吐出周波数
で液体吐出ヘッドを駆動し、実画像の印字を行ったが、
吐出ヨレは最大で、正規の吐出方向に対し0.4゜程
度、ミストは黒文字のまわりでも肉眼で検知不能であっ
て、良好な記録を行うことが可能である。
【0040】また、本実施形態における主滴の吐出体積
は9×10-153 程度であり、その吐出速度は16m
/sec程度であり、リフィル周波数は11kHz程度
とされるが、これらに限定されない。
【0041】(比較例)図2(a)および(b)に示す
構造の液体吐出ヘッドであって、吐出口4から液流路5
までの距離に相当するオリフィスプレート3の厚さT0
=9μm、液流路5の高さTn =12μmであるヘッド
を比較例として作製した。なお、この比較例で用いた駆
動パルスは、パルス幅2.9μs、駆動電圧は吐出閾値
の1.2倍である9.72Vの単パルスである。また、
この比較例で用いた液体としてのインクの物性は、上記
実施例で用いた液体としてのインクの物性と同じであ
る。
【0042】次に、上述の構成を有する液体吐出ヘッド
を用いて従来の大気連通方式の液体吐出方法を説明す
る。
【0043】図4(a)〜(g)は、従来の液体吐出方
法を適用した液体吐出ヘッドの動作を説明するための断
面図であり、その切断方向は図2(a)の切断方向と同
じである。図4(a)はヒータ上に膜状の気泡が生成し
た状態を示し、図4(b)は図4(a)の約0.5μ秒
後、図4(c)は図4(a)の約1.5μ秒後、図4
(d)は図4(a)の約2μ秒後、図4(e)は図4
(a)の約3μ秒後、図4(f)は図4(a)の約5μ
秒後、図4(g)は図4(a)の約7μ秒後の状態をそ
れぞれ示している。なお、図4(a)〜図4(g)にお
ける水平方向にハッチングを施した部分は先の実施形態
と同様でオリフィスプレートまたは流路壁を示し、短い
線分を施した部分は液体の速度の大きさを示している。
【0044】まず、図4(a)および図4(b)に示す
ように、気泡301は膜状のものとして生成した後、急
激に体積膨張して成長する。次に、図4(c)に示すよ
うに、気泡301の体積膨張時、すなわち成長段階にお
いて気泡301は大気と連通する。このとき、連通位置
は吐出口4の上部近傍、すなわちオリフィスプレートの
上面近傍である。この直後においては、図4(d)〜図
4(g)に示すように、吐出される主滴部分に続く液柱
303は吐出口4の片側の側壁とだけ繋がっており、主
滴部分と液柱303とは吐出口上面の近傍で切断され、
両者は分離される。この場合、液柱303が吐出口の側
壁の片側に「ぬれる」ために、主滴の切断および分離は
吐出口の中心軸から偏移した位置で発生する。したがっ
て、主滴の吐出方向にヨレとミストが生じ易くなる。本
比較例では正規の吐出方向に対し、最大で1.5゜の吐
出方向ズレを生じた。また、黒文字まわりのミストもわ
ずかであるが肉眼で検知された。
【0045】そもそも、図2(a)および図2(b)に
示した構造の液体吐出ヘッドの液路形状はy軸と平行な
ヒータ1の中央を通過する想像線に対して非対称である
ことから、流体的にも非対称である。このため、大気連
通位置も吐出口4の中心軸から偏っている。さらに、吐
出口4を含む面(以下、吐出口面という)に対して均一
に撥水処理を施していても、繰り返し駆動させてヘッド
を使用することで吐出口4近傍が不規則に「ぬれ」てい
る状態に変わることがあり、この不規則な「ぬれ」の影
響で吐出ヨレが生じることがある。
【0046】このため、上記比較例では、上述の液体吐
出ヘッドの構造上および撥水処理上の影響を排除するこ
とができず、吐出ヨレを完全に防止することができな
い。
【0047】これに対して、本発明では、液体吐出ヘッ
ドの構造に帰因する流体的非対称や吐出口面の「ぬれ」
等による偶発的非対称による影響で吐出ヨレが発生する
可能性のあるヘッドを用いた場合であっても、その影響
を排除して液滴の吐出方向を安定させて吐出ヨレを完全
に防止することができる。
【0048】本発明の液体吐出方法を良好に実施する条
件としては、上述のようにTn または/およびT0 を大
きくすることが挙げられる。さらに、駆動条件として
は、駆動電圧と吐出閾値電圧との比を1.35以上に大
きくしないことが重要である。この比を1.35以上に
大きくし過ぎると(すなわち、駆動電圧を上げ過ぎる
と)、気泡の大気連通位置が吐出口4寄りに上昇してし
まい、吐出ヨレを起こし易くなる不都合が生じる。
【0049】(他の実施例)図2と同様の形状で液流路
の高さTn (=10μm)とオリフィスプレートの厚さ
0 (=15μm)のみ、先の実施例と異なる液体吐出
ヘッドで印字を行った。使用したインクは先の実施例と
同じである。駆動条件もほぼ同じで、パルス幅2.8μ
sec,駆動電圧は吐出閾値の1.2倍の9.96Vの
単パルスとした。
【0050】本実施例においては、約9×10-153
の液滴体積と、15m/sの吐出速度が得られ、10k
Hzの吐出周波数で液体吐出ヘッドを駆動し、吐出ヨ
レ、ミストの少ない良好な記録を行うことができた。
【0051】本発明は、図2(b)に示すような液流路
の幅が一定の構成のみならず、図7(a)や図7(b)
に示すように、液流路の幅が電気熱変換素子に向かって
狭くなっていくヘッドや電気熱変換素子の近傍に液体バ
リアを設けてあるヘッドにも実施することができる。さ
らには、吐出口形状も四角のみならず、円、楕円の場合
にも実施することができる。
【0052】次に、図5(a)〜図5(f)に示すよう
に、図2(a)および図2(b)に示した液体吐出ヘッ
ドの製造方法の一例を説明する。
【0053】図5(a)〜図5(f)は、上述の液体吐
出ヘッドの製造方法を工程順に配列した断面図である。
【0054】まず、例えば図5(a)に示されるよう
な、ガラス、セラミックス、プラスチックあるいは金属
等からなる基板11を用意する。
【0055】このような基板11は、液流路構成部材の
一部として機能し、また、後述のインク流路およびイン
ク吐出口を形成する材料層の支持体として機能し得るも
のであれば、その形状、材質等に特に限定されることな
く使用できる。上記基板11上には、電気熱変換素子あ
るいは圧電素子等のインク吐出エネルギ発生素子12が
所望の個数配置される。このような、インク吐出エネル
ギ発生素子12によって記録液小滴を吐出させるための
吐出エネルギがインク液に与えられ、記録が行われる。
ちなみに、例えば、上記インク吐出エネルギ発生素子1
2として電気熱変換素子が用いられる場合には、この素
子が近傍の記録液を加熱することにより、記録液に状態
変化を生起させ吐出エネルギを発生する。また、例え
ば、圧電素子が用いられる場合には、この素子の機械的
振動によって、吐出エネルギを発生する。
【0056】なお、これらの素子12には、これら素子
を動作させるための制御信号入力用電極(図示せず)が
接続されている。また、一般にはこれら吐出エネルギ発
生素子の耐用性の向上を目的として、保護層等の各種機
能層が設けられるが、もちろん本発明においてもこのよ
うな機能層を設けることは一向に差し支えない。
【0057】図5(a)において、インク供給のための
開口部13を基板11上に予め設けておき、基板11の
後方よりインクを供給する形態を例示した。開口部13
の形成においては、基板11に穴を形成できる手段であ
れば、いずれの方法も使用できる。例えば、ドリル等機
械的手段で形成しても構わないし、レーザ等の光エネル
ギを使用しても構わない。また、基板11にレジストパ
ターン等を形成して化学的にエッチングしても構わな
い。
【0058】もちろん、インク供給口13を基板11に
形成せず、樹脂パターンに形成し、基板11に対してイ
ンク吐出口21と同じ面に設けてもよい。
【0059】次いで、図5(a)に示すように、基板1
1上に上記インク吐出エネルギ発生素子12を覆うよう
に溶解可能な樹脂でインク流路パターン14を形成す
る。最も一般的な手段としては感光性材料で形成する手
段が挙げられるが、スクリーン印刷法等の手段でも形成
は可能である。感光性材料を使用する場合においては、
インク流路パターンが溶解可能であるため、ポジ型レジ
ストか、あるいは溶解性変化型のネガ型レジストの使用
が可能である。
【0060】レジスト層の形成の方法としては、基板上
にインク供給口を設けた基板を使用する場合には、該感
光性材料を適当な溶剤に溶解し、PET(ポリエチレン
テレフタレート)などのフィルム上に塗布、乾燥してド
ライフィルムを作成し、ラミネートによって形成するこ
とが好ましい。上述のドライフィルムとしては、ポリメ
チルイソプロピルケトン、ポリビニルケトン等のビニル
ケトン系光崩壊性高分子化合物を好適に用いることがで
きる。これは、これら化合物が光照射前において高分子
化合物としての特性(被膜性)を維持しており、インク
供給口13上にも容易にラミネート可能であるためであ
る。
【0061】また、インク供給口13に後工程で除去可
能な充填物を配置し通常のスピンコート法、ロールコー
ト法等で被膜を形成しても構わない。
【0062】このようにインク流路をパターニングした
溶解可能な樹脂材料層14上に、図5(b)に示すよう
に、さらに被覆樹脂層15を通常のスピンコート法、ロ
ールコート法等で形成する。ここで、被覆樹脂層15を
形成する工程において、溶解可能な樹脂パターンを変形
せしめない等の特性が必要となる。すなわち、被覆樹脂
層15を溶剤に溶解し、これをスピンコート、ロールコ
ート等で溶解可能な樹脂パターン14上に形成する場
合、溶解可能な樹脂パターン14を溶解しないように溶
剤を選択する必要がある。
【0063】ここで、被覆樹脂層15について説明す
る。被覆樹脂層15としては、後述のインク吐出口をフ
ォトリソグラフィで容易にかつ精度よく形成できること
から、感光性のものが好ましい。このような感光性被覆
樹脂層15は、構造材料としての高い機械的強度、基板
11との密着性、耐インク性と、同時にインク吐出口の
微細なパターンをパターニングするための解像性が要求
される。ここで、エポキシ樹脂のカチオン重合硬化物が
構造材料として優れた強度、密着性、対インク性を有
し、かつ前記エポキシ樹脂が常温で固体状であれば、優
れたパターニング特性を有することが見いだされてい
る。
【0064】まず、エポキシ樹脂のカチオン重合硬化物
は、通常の酸無水物もしくはアミンによる硬化物に比較
して高い架橋密度(高Tg)を有するため、構造材とし
て優れた特性を示す。また、常温で固体状のエポキシ樹
脂を用いることで、光照射によりカチオン重合開始剤よ
り発生した重合開始種のエポキシ樹脂中への拡散が抑え
られ、優れたパターニング精度、形状を得ることができ
る。
【0065】溶解可能な樹脂層上に被覆樹脂層を形成す
る工程は、常温で固体状の被覆樹脂を溶剤に溶解し、ス
ピンコート法で形成することが望ましい。
【0066】薄膜コーティング技術であるスピンコート
法を用いることで、被覆樹脂層15は均一にかつ精度良
く形成することができ、従来方法では困難であったイン
ク吐出圧力発生素子12とオリフィス間の距離(OH距
離)を短くすることができ、小液滴吐出を容易に達成す
ることができる。
【0067】また、被覆樹脂として上述のいわゆるネガ
型の感光性材料を用いた場合、通常は基板面からの反
射、およびスカム(現像残渣)が発生する。しかしなが
ら、本発明の場合、溶解可能な樹脂で形成されたインク
流路上に吐出口パターンを形成するため、基板からの反
射の影響は無視でき、さらに現像時に発生するスカム
は、後述のインク流路を形成する溶解可能な樹脂を洗い
出す工程でリフトオフされるため、悪影響を及ぼさな
い。
【0068】本発明に用いる固体状のエポキシ樹脂とし
ては、ビスフェノールAとエピクロヒドリンとの反応物
のうち分子量がおよそ900以上のもの、含ブロモスフ
ェノールAとエピクロヒドリンとの反応物、フェノール
ノボラックあるいはo−クレゾールノボラックとエピク
ロヒドリンとの反応物、特開昭60−161973号公
報、特開昭63−221121号公報、特開昭64−9
216号公報、特開平2−140219号公報に記載の
オキシシクロヘキサン骨格を有する多感応エポキシ樹脂
等があげられるが、もちろん本発明はこれら化合物に限
定されるわけではない。
【0069】上記エポキシ樹脂を硬化させるための光カ
チオン重合開始剤としては、芳香族ヨードニウム塩、芳
香族スルホニウム塩[J.POLYMER SCI:S
ymposium No. 56 383−395(197
6)参照]や旭電化工業株式会社より上市されているS
P−150、SP−170等が挙げられる。
【0070】また、上述の光カチオン重合開始剤は、還
元剤を併用し加熱することによって、カチオン重合を促
進(単独の光カチオン重合に比較して架橋密度が向上す
る。)させることができる。ただし、光カチオン重合開
始剤と還元剤を併用する場合、常温では反応せず一定温
度以上(好ましくは60℃以上)で反応するいわゆるレ
ドックス型の開始剤系になるように、還元剤を選択する
必要がある。このような還元剤としては、銅化合物、特
に反応性とエポキシ樹脂への溶解性を考慮して銅トリフ
ラート(トリフルオロメタンスルフォン酸銅(II))が
最適である。また、アスコルビン酸等の還元剤も有用で
ある。また、ノズル数の増加(高速印刷性)、非中性イ
ンクの使用(着色剤の耐水性の改良)等、より高い架橋
密度(高Tg)が必要な場合は、上述の還元剤を後述の
ように前記被覆樹脂層の現像工程後に溶液の形で用いて
被覆樹脂層を浸漬および加熱する後工程によって、架橋
密度を上げることができる。
【0071】さらに上記組成物に対して必要に応じて添
加剤など適宜添加することが可能である。例えば、エポ
キシ樹脂の弾性率を下げる目的で可撓性付与剤を添加し
たり、あるいは基板との更なる密着力を得るためにシラ
ンカップリング剤を添加することなどがあげられる。
【0072】次いで、上記化合物からなる感光性被覆樹
脂層15に対して、図5(c)に示すように、マスク1
6を介してパターン露光を行う。感光性被覆樹脂層15
は、ネガ型であり、インク吐出口を形成する部分をマス
クで遮蔽する(むろん、電気的な接続を行う部分も遮蔽
する。図示せず。)。
【0073】パターン露光は、使用する光カチオン重合
開始剤の感光領域に合わせて紫外線、Deep−UV
光、電子線、X線などから適宜選択することができる。
【0074】ここで、これまでの工程は、すべて従来の
フォトリソグラフィ技術を用いて位置合わせが可能であ
り、オリフィスプレートを別途作成し基板と張り合せる
方法に比べて、格段に精度を上げることができる。こう
してパターン露光された感光性被覆樹脂層15は、必要
に応じて反応を促進するために、加熱処理を行ってもよ
い。ここで、前述のごとく、感光性被覆樹脂層は常温で
固体状のエポキシ樹脂で構成されているため、パターン
露光で生じるカチオン重合開始種の拡散は制約を受け、
優れたパターニング精度、形状を実現できる。
【0075】次いで、パターン露光された感光性被覆樹
脂層15は、適当な溶剤を用いて現像され、図5(d)
に示すように、インク吐出口21を形成する。ここで、
未露光の感光性被覆樹脂層の現像時に同時にインク流路
を形成する溶解可能な樹脂パターン14を現像すること
も可能である。ただし、一般的に、基板11上には複数
の同一または異なる形態のヘッドが配置され、切断工程
を経てインクジェット液体吐出ヘッドとして使用される
ため、切断時のごみ対策として、図5(d)に示すよう
に感光性被覆樹脂層15のみを選択的に現像することに
より、インク流路22を形成する樹脂パターン4を残し
(液室内に樹脂パターン14が残存するため切断時に発
生するゴミが入り込まない)、切断工程後に樹脂パター
ン14を現像することも可能である(図5(e)参
照)。また、この際、感光性被覆樹脂層15を現像する
時に発生するスカム(現像残渣)は、溶解可能な樹脂層
14と共に溶出されるためノズル内には残渣が残らな
い。
【0076】前述したように架橋密度を上げる必要があ
る場合には、この後、インク流路22およびインク吐出
口21が形成された感光性被覆樹脂層15を還元剤を含
有する溶液に浸漬および加熱することにより後硬化を行
う。これにより、感光性被覆樹脂層15の架橋密度はさ
らに高まり、基板に対する密着性および耐インク性は非
常に良好となる。もちろん、この銅イオン含有溶液に浸
漬加熱する工程は、感光性被覆樹脂層15をパターン露
光し、現像してインク吐出口21を形成した直後に行っ
ても一向にさしつかえなく、その後で溶解可能な樹脂パ
ターン14を溶出しても構わない。また浸漬、加熱工程
は、浸漬しつつ加熱しても構わないし、浸漬後に加熱処
理を行っても構わない。
【0077】このような還元剤としては、還元作用を有
する物質であれば有用であるが、特に銅トリフラート、
酢酸銅、安息香酸銅など銅イオンを含有する化合物が有
効である。前記化合物の中でも、特に銅トリフラートは
非常に高い効果を示す。さらに前記以外にアスコルビン
酸も有用である。
【0078】このようにして形成したインク流路および
インク吐出口を形成した基板に対して、インク供給のた
めの部材17およびインク吐出圧力発生素子12を駆動
するための電気的接合(図示せず)を行ってインクジェ
ット液体吐出ヘッドが形成される(図5(f)参照)。
【0079】本製造例では、インク吐出口21の形成を
フォトリソグラフィによって行ったが、本発明はこれに
限ることなく、マスクを変えることによって、酸素プラ
ズマによるドライエッチングやエキシマレーザによって
もインク吐出口21を形成することができる。エキシマ
レーザやドライエッチングによってインク吐出口21を
形成する場合には、基板が樹脂パターンで保護されてレ
ーザやプラズマによって傷つくことがないため、精度と
信頼性の高いヘッドを提供することも可能となる。さら
に、ドライエッチングやエキシマレーザ等でインク吐出
口21を形成する場合は、被覆樹脂層15は感光性のも
の以外にも熱硬化性のものも適用可能である。
【0080】本発明は、記録紙の全幅にわたり同時に記
録ができるフルラインタイプの液体吐出ヘッドとして、
さらには液体吐出ヘッドを一体的にあるいは複数個組み
合わせたカラー液体吐出ヘッドにも有効である。
【0081】また、本発明の液体吐出方法に用いられる
液体吐出ヘッドは、ある温度以上で液化する固体インク
にも好適に適用される。
【0082】次に、上述の液体吐出ヘッドの搭載が可能
な液体吐出装置の一例を説明する。
【0083】図6において符号200は上述の液体吐出
ヘッドを着脱自在に装着するためのキャリッジである。
本例では、液体吐出ヘッドは液体としてのインクの色の
種類に応じて4種類装着され、各ヘッドは、イエローイ
ンクのタンク201Y,マゼンタインクのタンク201
M,シアンインクのタンク201C,ブラックインクの
タンク201Bと共にキャリッジ200上に搭載されて
いる。
【0084】キャリッジ200は、ガイドシャフト20
2に支持され、モータ203により順方向または逆方向
に駆動される無端ベルト204によりガイドシャフト2
02上を矢印A方向に往復移動可能とされる。無端ベル
ト204はプーリ205および206間に巻回されてい
る。
【0085】記録媒体としての記録紙Pは、矢印A方向
に直交する矢印B方向に間欠的に搬送される。記録紙P
は上流側の一対のローラユニット207、208と、下
流側の一対のローラユニット209、210とにより、
挟持され、一定の張力を印加され、ヘッドに対する平面
性を確保しながら搬送される。各ローラユニットに対す
る駆動力の付与は駆動部211により行われるが、前述
の駆動モータを利用して上記ローラユニットを駆動する
構成としてもよい。
【0086】キャリッジ200は、記録開始時または記
録中に必要に応じてホームポジションに停止する。この
ポジションには、各ヘッドの吐出口面をキャップするキ
ャップ部材212が設けられ、このキャップ部材212
には、吐出口面の吐出口に対して強制的に吸引して吐出
口内の目詰まりを防止するための吸引回復手段(図示
略)が接続されている。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
液滴体積を減少させていっても、いわゆるサイドシュー
タ構造の液体吐出ヘッドの液流路内において、気泡の体
積減少段階で気泡を初めて大気に連通させることで、気
泡の直上直近の液滴部分であって主滴の下側部分に収縮
方向である下方向(電気熱変換素子側)成分を発生させ
て、主滴と、もし吐出されていればサテライト滴となっ
ていた液体とを分離し、吐出時にスプラッシュの原因と
なり得るサテライト部分を主滴から切り離すことがで
き、これによりミストが減少して記録媒体の被記録面を
汚さないことになる。あるいは、もし吐出されていれば
サテライト滴となっていた液体を電気熱変換素子上に落
とし込み、その落とし込まれた液体は電気熱変換素子上
で水平成分の速度ベクトルを有するため、主滴から容易
に分離され、サテライト部分を主滴から切り離すことが
でき、上記と同様ミストが減少して記録媒体の被記録面
を汚さないことになり、いずれにしても高画質画像を形
成することができる。さらに、上の構成によれば、主滴
が主滴の中心軸上において切断されるので、ほとんど垂
直方向に安定させることができるため、いわゆるヨレの
少ない高画質記録を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)は、本発明の液体吐出方法
を適用し得る液体吐出ヘッドの概略構成を示す図であっ
て、(a)は外観を示す斜視図であり、(b)は(a)
のA−A線に沿う断面図である。
【図2】(a)および(b)は、図1(a)および
(b)に示した液体吐出ヘッドの要部を示す図であっ
て、図2(a)は吐出口を側面から視た側断面図であ
り、図2(b)は図2(a)の上面図である。
【図3】(a)〜(h)は、本発明の液体吐出方法の一
実施形態を適用した液体吐出ヘッドの動作を説明するた
めの断面図である。
【図4】(a)〜(g)は、従来の液体吐出方法を適用
した液体吐出ヘッドの動作を説明するための断面図であ
る。
【図5】(a)〜(f)は、本発明の液体吐出方法の実
施に好適に用いられる液体吐出ヘッドの製造方法の一例
を工程順に配列した断面図である。
【図6】本発明の液体吐出方法の実施に好適に用いられ
る液体吐出ヘッドの搭載が可能な液体吐出装置の一例を
示す概略斜視図である。
【図7】(a)および(b)は本発明の液体吐出方法の
実施に好適に用いられる液体吐出ヘッドの他の例の要部
を示す上面図である。
【符号の説明】
1 ヒータ 2 素子基板 3 オリフィスプレート 4 吐出口 5 液流路 6 液流路壁 11 素子基板 12 インク吐出エネルギ発生素子 13 開口部 14 インク流路パターン 15 感光性被覆樹脂層 16 マスク 17 インク供給部材 21 インク吐出口 22 インク流路 T0 オリフィスプレートの厚さ Tn 液流路の高さ S0 吐出口の開口面積 Sh 電気熱変換素子の開口面積 102 支持部材 103 モールド部材 104 配線基板 105 連通路 107 液体供給路 301 気泡 302 メニスカス 303 液柱

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吐出するために利用される熱エネ
    ルギを発生する電気熱変換素子と、 該電気熱変換素子に対向する位置に設けられた液体を吐
    出する吐出口と、 該吐出口に連通し前記液体を前記吐出口に供給するとと
    もに前記電気熱変換素子を底面に有する液流路と、を備
    える液体吐出ヘッドを用いて、前記液体に前記熱エネル
    ギを付与することで前記液体に状態変化を生起させ気泡
    を形成し、発生した気泡の圧力により前記液体を吐出す
    る液体吐出方法において、 前記気泡が最大体積に成長した後の体積減少段階で前記
    気泡を初めて大気と連通させて前記液体を吐出すること
    を特徴とする液体吐出方法。
  2. 【請求項2】 液体を吐出するために利用される熱エネ
    ルギを発生する電気熱変換素子と、 該電気熱変換素子に対向する位置に設けられた液体を吐
    出する吐出口と、 該吐出口に連通し前記液体を前記吐出口に供給するとと
    もに前記電気熱変換素子を底面に有する液流路と、を備
    える液体吐出ヘッドを用いて、前記液体に前記熱エネル
    ギを付与することで前記液体に状態変化を生起させ気泡
    を形成し、発生した気泡の圧力により前記液体を吐出す
    る液体吐出方法において、 前記気泡が大気と連通し前記液流路内に外気が導入され
    る工程と、 該外気導入工程後に前記液体が前記電気熱変換素子に達
    する工程と、 前記液体が分離して液滴となる工程と、を有することを
    特徴とする液体吐出方法。
  3. 【請求項3】 液体を吐出するために利用される熱エネ
    ルギを発生する電気熱変換素子と、 該電気熱変換素子に対向する位置に設けられた液体を吐
    出する吐出口と、 該吐出口に連通し前記液体を前記吐出口に供給するとと
    もに前記電気熱変換素子を底面に有する液流路と、を備
    える液体吐出ヘッドを用いて、前記液体に前記熱エネル
    ギを付与することで前記液体に状態変化を生起させ気泡
    を形成し、発生した気泡の圧力により前記液体を吐出す
    る液体吐出方法において、 前記気泡が大気と連通し前記液流路内に外気が導入され
    るとともに前記液体が前記電気熱変換素子を覆った状態
    で分離し液滴となることを特徴とする液体吐出方法。
  4. 【請求項4】 液体を吐出するために利用される熱エネ
    ルギを発生する電気熱変換素子と、 該電気熱変換素子に対向する位置に設けられた液体を吐
    出する吐出口と、 該吐出口に連通し前記液体を前記吐出口に供給するとと
    もに前記電気熱変換素子を底面に有する液流路と、を備
    える液体吐出ヘッドを用いて、前記液体に前記熱エネル
    ギを付与することで前記液体に状態変化を生起させ気泡
    を形成し、発生した気泡の圧力により前記液体を吐出す
    る液体吐出方法において、 前記気泡の成長速度が負のときに前記気泡が大気と連通
    し前記液体が吐出されることを特徴とする液体吐出方
    法。
  5. 【請求項5】 前記吐出口は吐出口プレートに形成され
    ていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に
    記載の液体吐出方法。
  6. 【請求項6】 前記吐出口は前記吐出口プレート上面の
    開口面積が前記吐出口プレート下面の開口面積よりも小
    さくなるテーパ形状を有していることを特徴とする請求
    項5記載の液体吐出方法。
  7. 【請求項7】 前記吐出口が円型であることを特徴とす
    る請求項1〜6のいずれかの項に記載の液体吐出方法。
  8. 【請求項8】 前記吐出口が矩形であることを特徴とす
    る1〜6のいずれかの項に記載の液体吐出方法。
  9. 【請求項9】 前記気泡は前記吐出口よりも電気熱変換
    素子側で大気と連通することを特徴とする請求項1〜8
    のいずれかの項に記載の液体吐出方法。
  10. 【請求項10】 前記液体は電気熱変換素子の中央近傍
    で分離されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか
    の項に記載の液体吐出方法。
  11. 【請求項11】 前記液体は前記吐出口よりも電気熱変
    換素子側で分離されることを特徴とする請求項1〜10
    のいずれかの項に記載の液体吐出方法。
  12. 【請求項12】 前記電気熱変換素子は、前記液体に熱
    エネルギを与えて核沸騰を急激に越える温度上昇を生ぜ
    しめ、該温度上昇により前記液流路内に液体を吐出する
    のに利用される気泡を生成するものであることを特徴と
    する請求項1〜11のいずれかの項に記載の液体吐出方
    法。
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