JP3563999B2 - 液体吐出方法,液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出方法,液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体を滴として吐出して被記録媒体に付着させて記録を行う液体吐出方法、液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱エネルギーを利用して吐出口から液体を滴として吐出して被記録媒体に付着させることで記録を行う液体吐出方法は、高解像で高速の記録が可能で、記録品位も高く低騒音であり、加えてカラー記録へも容易に展開でき、普通紙にも記録できる、という利点がある。
【0003】
かかる液体吐出方法では、高い記録品位を維持するために吐出液滴の体積の安定化を図る必要があり、従来から種々の工夫がなされてきている。例えば、特開平4−10941号公報等には、吐出口な連通する液流路中の液体に熱エネルギーによって気泡を発生させ、この気泡の吐出方向先端の移動速度の1次微分値が負である条件で該気泡を大気に連通させて液体を吐出する方法が提案されている。この方法を採用した液体吐出ヘッドは、熱エネルギーを発生する発熱体(ヒータ)と吐出口との間の距離が比較的短いので、発熱体に与えられる電気エネルギーに対する気泡の行なう仕事の割合が、それ以前の液体吐出ヘッドと比較すると良好となることから、エネルギー効率が高いという利点がある。また、発熱体と吐出口との間に存在する液体がほとんど全部吐出されることから、吐出液滴の体積を安定化できるという利点もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の技術においては、次のような解決すべき課題があった。すなわち、気泡の吐出方向先端の移動速度の1次微分値が負である条件で該気泡を大気に連通させて液滴を吐出することにより、液滴のスプラッシュやミストを減らし、これにより当該スプラッシュ等による記録品位の劣化をある程度防ぐことはできるものの、まだまだ改善の余地がある。
【0005】
また、液体の吐出時には吐出口の中心部に瞬時的に液柱が形成されるが、気泡と外気との連通位置は液柱の周辺となることが多い。このため、吐出口の中心からずれた位置で気泡と外気とが連通することとなる。この結果、液滴の最後尾が吐出口中心からずれてしまい、液滴の飛翔方向に影響を与え、ひいては液滴の着脱精度にも影響を与えることがあった。この場合にも、記録品位を高水準に維持する上で改善の余地がある。
【0006】
このように、液体吐出方法においては、液滴のスプラッシュやミストの発生を防止し、なおかつ液滴の着弾精度の向上を図ることにより、記録品位の一層の向上を達成することが極めて重要な課題である。
【0007】
本発明の目的の一つは、吐出液滴の体積、飛翔速度および着弾位置の安定した液滴吐出方法、液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置を提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、吐出液滴のスプラッシュやミストの発生を抑えることのできる液体吐出方法、液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置を提供することである。
【0009】
本発明の更に他の目的は、高品位な記録を可能にする液体吐出方法、液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の液体吐出方法は、基板に設けられた発熱体が発生する熱エネルギーにより前記発熱体上の液体に気泡を形成して液体を滴として吐出する液体吐出方法であって、気泡が変形して、気泡と液体との気液界面のうち前記基板に接触していない部分が前記基板に接触する工程と、前記接触と同時か或いは前記接触の後に、気泡と外気とが連通する工程と、を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明の液体吐出ヘッドは、液体を滴として吐出する吐出口と、該吐出口に連通する液流路と、該液流路内の液体に気泡を形成して前記吐出口から液体を吐出するために利用される熱エネルギーを発生し前記吐出口に対向して配された発熱体と、該発熱体が設けられた基板と、を有し、気泡が変形して、気泡と液体との気液界面のうち前記基板に接触していない部分が前記基板に接触し、該接触と同時か或いは該接触の後に、気泡と外気とが連通することを特徴とする。
【0012】
本発明の液体吐出装置は、前記液体吐出ヘッドの前記発熱体に対して駆動信号を与えるための駆動回路を有することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の液体吐出装置は、前記液体吐出ヘッドの前記吐出口から吐出された液体が付着する被記録媒体を搬送するための搬送手段を有することを特徴とする。
【0014】
本発明では、気泡が外気と連通すると同時か、好ましくは連通前に、気泡と液体との気液界面の一部である液柱の後端部が吐出口の中心軸からほとんどずれずに素子基板に接触する。液柱の後端部は基板表面に安定的に保持され、液柱は吐出口のほぼ中心軸線上を飛翔する。このため、液柱の直線性および液滴の直進性をそれぞれ安定して確保することができる。
【0015】
また、本発明では、液柱の後端部が基板に接触すると同時か、好ましくはその後に、液流路内の基板近傍で気泡が外気と連通する。そして、液柱の後端部は、吐出口内部の基板近傍で切断される。このため、液滴のスプラッシュやミストの発生を抑止でき、発生したとしてもそれらが液流路外へ噴出することを防止できる。また、吐出液滴の体積、吐出速度および滴切れ時の液滴最後尾の挙動が安定するので、不安定サテライトによる画質劣化を防ぐことができる。この結果、高品位な記録が可能になる。
【0016】
さらに、本発明では、気泡が大気に連通することから消泡過程をもたないので、キャビテーションによるヒータなどの損傷を防止でき、液体吐出ヘッドの長寿命化を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳述する。
【0018】
図1(a)〜(h)は、本発明の液体吐出方法の一実施形態に係り、吐出口と発熱体(ヒータ)とが対向したいわゆるサイドシュータタイプの液体吐出ヘッドにおける発泡/吐出状態の時刻歴を説明するための模式的断面図である。以下説明する本発明の液体吐出原理は、鉛直線に対する液体の吐出方向によって限定されるものではない。
【0019】
これらの図面において、符号1はSi素子基板である。この基板1の上部には、液体を吐出するために利用される熱エネルギーを発生する熱エネルギー発生手段としてのヒータ2が形成されている。このヒータ2に対向する位置には、液体を滴として吐出するための吐出口5が配されている。この吐出口5は、側壁9を介して基板1から離されて配されたオリフィスプレート4に形成されている。このオリフィスプレート4と基板1と側壁9とにより、液流路が構成されている。この液流路には、吐出口5の上流側に配されるインク供給部(不図示)から適宜、液体としてのインク3が充填され、吐出口5の開口部にはメニスカスMが形成される。符号6は、ヒータ2により急速に加熱されたインク3に発生した気泡である。7は、気泡6の圧力により吐出口5から隆起したインク液柱であり、8は、気泡6の圧力により吐出口5から吐出するインク液滴である。
【0020】
次に、図1(a)〜(h)を参照して、本発明の液体吐出方法の一実施形態を説明する。
【0021】
まず、図1(a)に示すように、液流路内にインク3が満たされた状態が、駆動前の初期状態である。次に、不図示に電極を介してヒータ2に電気信号を投入すると、図1(b)に示すように、ヒータ2が発熱して、その近傍のインク3中に膜沸騰による気泡6が発生する。この気泡6の急激な体積変化(成長)を受けて、インク液柱7が吐出口5から隆起する。次いで、その後しばらく気泡6は成長するが、吐出口5から外方に向けて隆起したインク液柱7部分の体積および気泡6の内圧などのバランスにより、図1(c),(d)に示すように、一転して気泡6がほぼ中央部から潰れ始める。気泡6が縮小する過程で、気泡6とインク3との気液界面の一部であるインク液柱7の後端部Nは、図1(e)に示すように、ヒータ2の上面に部分的に接触する。図1(e)の段階で、気泡6はほぼ半円環状となっている。
【0022】
通常、ヒータ2に対向して吐出口5が配されたサイドシュータタイプの液体吐出ヘッドを設計する場合、ヒータ2の中心と吐出口5の中心とを一致させるようにする。この2つの中心を結ぶ軸が、インクの吐出方向となることを想定しているためである(図1(f)中、A−Aの一点鎖線)。
【0023】
なお、上述の通り気液界面の一部を基板1上のヒータ2に接触させたが、吐出口5の外側開口が投影される基板1上の領域内、あるいは吐出口5の液流路側の内側開口が投影される基板1上の領域内に、気液界面の一部を接触させることが好ましい。また、上記2つの領域の重複部分に気液界面の一部が接触するのであれば、より好適である。上述の気液界面の一部の接触が、上記特定の領域内の基板1上であれば、図1中のA−Aの一点鎖線にほぼ沿って液滴を吐出することができる。これにより、液滴の吐出方向の一層の安定化を図ることができる。
【0024】
次に、図1(f)に示すように、インク液柱7の後端部がヒータ2に接触した後も、インク液柱7の前部は吐出口5の方向に吐出動作を続けるが、インク液柱7の後端部の接触と同時か、好ましくはその後に(好ましくは接触後数μs以内、最適には接触後0.5μs以降1μs以内)、気泡6を外気と連通させる。これは、インク液柱7の後端部がヒータ2部分に接触した後も気泡6を外気と連通させないと、インク液柱7の後端部の接触位置が気泡6の挙動に依存してヒータ2の中心からずらされ、結果として液滴の吐出方向に影響が生じて、着弾精度を維持できなくなることがあるからである。この場合、しばらく存在する気泡6もその後消泡するが、この消泡による急激な圧力変動に伴うキャビテーション現象により液流路内に損傷を受けるなどの不都合も生じてしまう。このような問題を未然に防止するために、液柱の後端部と素子基板との接触と同時か、好ましくはその後に、気泡6と外気との連通を実現することが重要である。
【0025】
また、気泡6と外気との連通位置が吐出口5から遠い液流路の内部であり、インク液柱7の後端部が確実に液流路内に接触していることから、図1(f)に示すように、気泡6と外気との連通時の外気流入方向が吐出口5とは反対の矢印E方向になり、気泡と外気との連通時に発生するインクのスプラッシュやミストなどが液流路内に留まり、吐出口5から外部への噴出が少ないため、スプラッシュ等による記録品位の低下が生じない。
【0026】
次に、図1(g)に示すように、ある長さまで伸びたインク液柱7は細くなり、切断し易い箇所で切れてインク液滴8となって飛翔し、記録媒体21上に着弾して記録が行われる。そして、図1(h)に示すように、液流路内にインクタンク(不図示)から共通液室を介してインク3が補充され、吐出口5の開口部にインク3のメニスカスMが再び形成されて吐出の初期状態に戻り、次の吐出動作に備える。
【0027】
図2(a)〜(h)は、本発明の液体吐出方法の他の実施形態における発泡/吐出状態の時刻歴を説明するための模式的断面図である。図1との違いは、オリフィスプレートの吐出口の形状にある。すなわち、本実施形態では、吐出口の液流路内側開口部が外側開口部よりも大きい面積を有している。本例では、吐出口の液流路内側開口部の縁部分が曲面形状となっている。この様な構成上の違いによる作用上の違いについては後述する。図2(a)〜(h)に示された実施形態における発泡/吐出状態の時刻歴は、図1(a)〜(h)に示された実施形態とほぼ同じである。
【0028】
次に、インク液柱7の後端部が素子基板に接触を開始する位置および時刻を計測する方法と、気泡6と外気との連通およびその時刻を計測する方法について説明する。基本的には、ストロボ、LED(発光ダイオード)やレーザなどのパルス光を、液体吐出ヘッドのオリフィスプレート4側あるいは側面から気泡6に当てながら、気泡6の変化状況、気泡6とヒータ2との接触状態などを光学顕微鏡等により観察する。
【0029】
インク液柱7の後端部が素子基板に接触を開始する位置および時刻の評価については、顕微鏡の焦点を予めヒータ2の上面に合わせてオリフィスプレート4上方から観察し続ければ記録できる。この記録方法によれば、合焦しているヒータ2面上にインク液柱7の後端部が接触し始めると、ほぼ円形の液柱断面が見えてくる。この液柱断面が見え始める時刻で、インク液柱7の後端部とヒータ2との接触を評価した。図3(a)〜(c)は、オリフィスプレート4側からヒータ2周辺を各時刻で観察した様子を示す模式的平面図である。気泡6が成長している過程では、ヒータ2面上はインク3が気泡6によって押し退けられる。その後、図3(b),(c)に示すように、インク液柱7の後端部がヒータ2上面に接触しはじめると、ほぼ円形の液柱断面Fが見えてくる。
【0030】
気泡6の破裂およびその時刻の計測方法については、別の光学顕微鏡等により、オリフィスプレート4上方から合焦位置を適宜調整しながら観察し続ければ記録することができる。また、ヘッドの構成部材を例えば透明な部材に変更することで、側面からも観察できるようにしてもよく、さらに複数の観察方法を組み合わせてもよい。
【0031】
本発明は、液体吐出ヘッドの各部の寸法や形状、発生する気泡の位置や大きさ、及びインクの物性等を、当業者が必要に応じて適切に設計することによって成し得る。以下、実施例を説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0032】
(実施例1)
図4(a)〜(c)は本発明の液体吐出方法を適用し得る液体吐出ヘッドの一例を示す図である。図4(a)はサイドシュータタイプの液体吐出ヘッドの外観を示す模式的斜視図であり、図4(b)は千鳥状に配された2列のインク吐出口列を示す模式的平面図であり、図4(c)は図4(b)のB−B線での模式的側断面図である。
【0033】
図4において、符号1は、電気熱変換素子としてのヒータ2とこのヒータ2に対向する吐出口5が、薄膜形成技術等を用いて形成されたSi素子基板である。この素子基板1の上には、図4(a)および(b)に示すように2列に配列された複数の吐出口5が千鳥状に設けられている。素子基板1はL字状に加工された支持部材32の一部に接着固定されている。同じく支持部材32上に配線基板34が固定され、この配線基板34の配線部分と素子基板1の配線部分とはワイヤボンディングにより電気的に接続されている。支持部材32は、コスト、加工性等の観点から例えばアルミニウム材で形成される。モールド部材33は、その内部に支持部材32の一部を挿入させ、支持部材32を支持すると共に、その内部に形成された液体供給路を介して液体貯留部(図示略)から前述の素子基板1に設けられた吐出口に液体(例えば、インク)を供給するための部材である。また、モールド部材33は、本実施形態の液体吐出ヘッド全体を後述の液体吐出装置に着脱自在に固定するための装着、位置決め部材としての役割も果たす。
【0034】
素子基板1の内部には、モールド部材33の液体供給路を介して供給される液体を、吐出口までさらに供給するための連通路35が素子基板1を貫通して設けられている。この連通路35は、各吐出口に連通する液流路22とも連通しており、共通液室としての役割を担っている。
【0035】
本液体吐出ヘッドでは、図4(c)に示すように、シリコン基板1の底部に異方性エッチングによりインク供給口10が形成されている。インクは不図示のインクタンクからインク供給口10を通ってインク流路全体に供給される。各吐出口5のほぼ直下には、インク流路から供給されたインクに熱エネルギーを与えて吐出口5からインクを滴として吐出するためのヒータ2が配されている。隔壁などの液流路構成部材は露光技術やエッチング等、公知の製法によって形成されたものである。
【0036】
本実施例で使用した液体吐出ヘッドおよび吐出駆動条件は次のようなものである。すなわち、ヒータ2に与えられる駆動信号の波形は矩形波であり、駆動電圧は14.5Vであり、パルス幅は4μsである。インクとしては、ジエチレングリコール(DEG)20%、水80%の水溶液に対してC.I.フードブラック2を4%溶解させたものを使用した。吐出口5のサイズは直径21μmの円筒穴で、矩形のヒータ2のサイズは30μm×30μmである。基板1とオリフィスプレート4との隙間である液流路の高さは13μmであり、オリフィスプレート4の厚みは25μmである。
【0037】
上記のような寸法、形状を有する液体吐出ヘッドを駆動したところ、インクの吐出体積は約10×10−15であり、吐出速度は約13m/sで変動もほとんどなかった。顕微鏡観察の結果、インク液柱7の後端部(気泡6とインクとの気液界面)がヒータ2部分に接触したのは駆動信号投入後8μsで、気泡6が外気に連通したのは駆動信号投入後9μsであった。すなわち、液柱とヒータとの接触後、約1μs後に気泡6が外気に連通したことになる。図1(e)に示したように、インク液柱7の後端部がヒータ2に接触しはじめる位置は、吐出口5の中心軸と基板1との交点付近である。その後のインク液滴8の最後尾が吐出口5付近を通過する状況を顕微鏡で観察し続けたところ、きれいな直線状となっており、記録媒体21上への着弾精度も良好であった。また、連続印字を実行しても、記録装置の筐体内にインクミストが篭もることもなく、記録品位の点で良好であった。
【0038】
(比較例1)
オリフィスプレートの厚みを19μmと薄くした液体吐出ヘッドを製作した。これ以外の条件は実施例1と同じである。この液体吐出ヘッドを駆動したところ、インクの吐出体積は約10×10−15、吐出速度は約14m/sであった。
【0039】
顕微鏡観察の結果、駆動信号投入後6.5μsで気泡6が外気と連通した。気泡6の外気への連通後、インク液柱7の後端部N′が接触した点は、吐出口5の中心軸と基板1との交点付近のヒータ2部分でなく、液流路の隅へずれた点であった(図11参照)。その後のインク液滴8の最後尾が吐出口5付近を通過する状況を顕微鏡で観察し続けたところ、A−Aの一点鎖線に沿うきれいな直線状ではなく、曲線形をなしていた。
【0040】
(比較例2)
オリフィスプレートの厚みをさらに10μmと薄くした液体吐出ヘッドを製作した。これ以外の条件は実施例1と同じである。この液体吐出ヘッドを駆動したところ、インクの吐出体積は約9×10−15、吐出速度は約18m/sであった。
【0041】
顕微鏡観察の結果、気泡6が外気と連通したのは駆動信号投入後4.0μsと早く、気泡6の外気への連通後、インク液柱7の後端部N′が素子基板に接触した。この接触位置は、吐出口5の中心軸と基板1との交点付近のヒータ2部分でなく、液流路の隅へずれていた(図11参照)。その後のインク液滴の最後尾が吐出口付近を通過する状況を顕微鏡で観察し続けたところ、きれいな直線状ではなく、曲線形をなしていた。
【0042】
以上説明したように、実施例1、比較例1および比較例2では、オリフィスプレート4の厚さ以外の各種条件を固定し、オリフィスプレート4の厚さのみを変えてみた。その結果、オリフィスプレート4の厚さが19μm辺りを境にインク液柱の直線性およびその後のインク液滴の直進性確保の可否が分かれることがわかる。この19μmという値は固定的なものではなく、液体吐出ヘッドの各部の寸法、形状および駆動条件、インクの物性などにより変化する。当業者によるオリフィスプレート4の厚さの適宜変更は、最適な形態を決定する点が好ましい。オリフィスプレート4の厚さを25μmよりもだんだん厚いものにしていくと、気泡と外気との連通が発生しえない従来の液体吐出方法となる傾向がある。
【0043】
(実施例2)
図5は、本発明の液体吐出ヘッドの他の例を示す模式的側断面図である。比較例1と同じくオリフィスプレート4の厚みは19μmだが、オリフィスプレート4に設けた吐出口5の外界に近い側の開口部直径が21μm、ヒータ2に近い側が直径30μmなるテーパ付き形状の吐出口5を有する液体吐出ヘッドを製作した。これ以外の条件は先の実施例1と同じである。
【0044】
この液体吐出ヘッドを駆動したところ、インクの吐出体積は約11×10−15、吐出速度は約17m/sで変動もほとんどなかった。顕微鏡観察の結果、インク液柱7の後端部(気泡6とインクとの気液界面)がヒータ2部分に接触し始めたのは駆動信号投入後7μs、気泡が外気と連通したのは駆動信号投入後7.5μsであった。すなわち、接触の時刻の方が先で、気泡と外気との連通は、気液界面の一部がヒータ2に接触した後0.5μs経過後であった。インク液柱7の後端部が接触(図1(e)参照)し始めるのは吐出口の中心軸と基板1との交点付近であって、その後のインク液滴8の最後尾が吐出口5付近を通過する状況を顕微鏡で観察し続けたところ、きれいな直線状となっており、記録媒体21上への着弾精度も良好であった。また、連続印字を実行しても記録装置の筐体内にインクミストが篭もることなく、印字品位が良好であった。
【0045】
(実施例3)
図6は、本発明の液体吐出ヘッドの更に他の例を示す模式的側断面図である。本実施例で使用した液体吐出ヘッドおよび吐出駆動条件は次のようなものである。すなわち、液体吐出ヘッドの吐出口部5の液流路内側の開口部の縁部分に曲面形状をもたせるために、ニッケルの電鑄によって作成したオリフィスプレートを液流路構成部材上に位置決めし、熱圧着して作製した。
【0046】
ヒータ2に与えられる駆動信号の波形は矩形波であり、駆動電圧は14.5Vであり、パルス幅は4μsである。インクとしては、ジエチレングリコール(DEG)20%、水80%の水溶液に対してC.I.フードブラック2を4%溶解させたものを使用した。矩形のヒータ2のサイズは30μm×30μmである。基板1とオリフィスプレート4との隙間である液流路の高さは13μmであり、オリフィスプレート4の厚みは16μmであるが、オリフィスプレート4に設けた吐出口部5の外界に近い側の開口直径を21μmとし、ヒータ2に近い側を直径33μmとした先細形状の吐出口をもつ液体吐出ヘッドを作製した。
【0047】
上記のような寸法、形状を有する液体吐出ヘッドを駆動したところ、インクの吐出体積は約10×10−15であり、吐出速度は約17m/sで変動もほとんどなかった。顕微鏡観察の結果、インク液柱7の後端部(気泡6とインクとの気液界面)がヒータ2部分に接触したのは駆動信号投入後7μsで、気泡6が外気に連通したのは駆動信号投入後7.5μsであった。すなわち、液柱とヒータとの接触後約0.5μs経過後に、気泡6が外気に連通したことになる。図2(e)に示したように、インク液柱7の後端部がヒータ2に接触しはじめた位置は、吐出口5の中心軸と基板1との交点付近であって、その後のインク液滴8の最後尾が吐出口5付近を通過する状況を顕微鏡で観察し続けたところ、きれいな直線状となっており、記録媒体21上への着弾精度も良好であった。また、連続印字を実行しても記録装置の筐体内にインクミストが篭もることなく、印字品位が良好であった。
【0048】
(実施例4)
オリフィスプレート4の厚みを13μmと薄くした以外は、実施例3と同様な条件で液体吐出ヘッドを作製した。この液体吐出ヘッドを駆動したところ、インクの吐出体積は約10×10−15、吐出速度は約18m/sで変動もほとんどなかった。顕微鏡観察の結果、インク液柱7の後端部(気泡6とインクとの気液界面)がヒータ2部分に接触したのは駆動信号投入後6μs、気泡が外気と連通したのは駆動信号投入後6.5μsであった。すなわち、液柱とヒータとの接触の時刻の方が先で、気泡と外気との連通は気液界面の一部がヒータ2に接触した後0.5μs経過後であった。インク液柱7の後端部が接触(図2(e)参照)し始める位置は、吐出口の中心軸と基板1との交点付近である。その後のインク液滴8の最後尾が吐出口5付近を通過する状況を顕微鏡で観察し続けたところ、きれいな直線状となっており、記録媒体21上への着弾精度も良好であった。また、連続印字を実行しても記録装置の筐体内にインクミストが篭もることなく、印字品位が良好であった。
【0049】
(実施例5)
オリフィスプレート4の厚みを10μmと薄くした以外は、実施例3と同様な条件で液体吐出ヘッドを作製した。この液体吐出ヘッドを駆動したところ、インクの吐出体積は約10×10−15、吐出速度は約20m/sで変動もほとんどなかった。顕微鏡観察の結果、インク液柱7の後端部(気泡6とインクとの気液界面)がヒータ2部分に接触したのは駆動信号投入後5.5μs、気泡が外気と連通したのは駆動信号投入後5.5μsであった。すなわち、液柱とヒータとの接触と、気泡と外気との連通と、は同時であった。インク液柱7の後端部が接触(図2(e)参照)し始める位置は、吐出口の中心軸と基板1との交点付近である。その後のインク液滴8の最後尾が吐出口5付近を通過する状況を顕微鏡で観察し続けたところ、きれいな直線状となっており、記録媒体21上への着弾精度も良好であった。また、連続印字を実行しても記録装置の筐体内にインクミストが篭もることなく、印字品位が良好であった。
【0050】
このように、吐出口の液流路側の内側開口を吐出口の外側開口より大きい面積とすることにより、好ましくは吐出口5を内側開口から外側開口へ徐々に細くなるテーパ形状とすることにより、オリフィスプレートの厚さを薄くしても良好なインク液滴の吐出を実現することができる。この理由は、吐出に関わるインク液柱8を比較的大きくすることができ、インク液柱8の容量の相対的な増加に伴いインク液柱8をヒータ2に近い側に下げることができ、インク液柱8の真下のヒータ2の直上で気泡6を外気と連通させることができ、液滴の直進性を向上させることができるからであると想像される。また、薄いオリフィスプレートを採用できることは、液体吐出ヘッドの作製コストおよび時間を削減することができるという点で重要である。
【0051】
吐出口の液流路側の内側開口の縁部分に曲面形状、特に角のない滑らかな形状をもたせると、良好なインク液滴の吐出を実現することができる。この理由は、インク液柱8の部分と気泡6との間のインク膜C(図2(c)参照)が角のない滑らかな吐出口の液流路側の内側開口の縁部分をスムーズに移動できるため、インク膜Cは破れにくい、すなわち気泡6が破裂しにくく、気泡6と外界との連通を抑制することができ、これにより液滴の一層の直進性を達成することができるからであると想像される。
【0052】
さらに、吐出口の液流路側の内側開口を吐出口の外側開口より大きい面積とし、好ましくは吐出口を先細りのテーパ形状とし、且つ吐出口5の液流路側の内側開口の縁部分を曲面形状とすることで、上述の各構成に基づく特有の効果を組み合わせた相乗効果を奏することが可能となる。
【0053】
次に、図7(a)〜(f)を参照して、本発明の液体吐出方法を適用し得る液体吐出ヘッドの製造方法の一例を説明する。
【0054】
まず、図7(a)に示されるような、ガラス、セラミックス、プラスチックあるいは金属等からなる基板1を用意する。このような基板1は、液流路構成部材の一部として機能し、また、後述のインク流路およびインク吐出口を形成する材料層の支持体として機能し得るものであれば、その形状、材質等に特に限定されることなく使用できる。基板1には、電気熱変換素子あるいは圧電素子等の吐出エネルギー発生手段2が所望の個数配置される。このような、吐出エネルギー発生手段2によって記録液小滴を吐出させるための吐出エネルギーがインク液に与えられ、記録が行われる。ちなみに、例えば、上記吐出エネルギー発生手段2として電気熱変換素子が用いられる場合には、この素子が近傍の記録液を加熱することにより、記録液に状態変化を生起させ吐出エネルギーを発生する。また、例えば、圧電素子が用いられる場合には、この素子の機械的振動によって吐出エネルギーを発生する。
【0055】
なお、これらの吐出エネルギー発生手段2には、これら素子を動作させるための制御信号入力用電極(図示せず)が接続されている。また、一般にはこれら吐出エネルギー発生手段の耐用性の向上を目的として、保護層等の各種機能層が設けられるが、もちろん本発明においてもこのような機能層を設けることは一向に差し支えない。
【0056】
図7(a)において、インク供給のための開口部10を基板1上に予め設けておき、基板1の後方よりインクを供給する形態を例示した。開口部10の形成においては、基板1に穴を形成できる手段であれば、いずれの方法も使用できる。例えば、ドリル等機械的手段で形成しても構わないし、レーザ等の光エネルギーを使用しても構わない。また、基板1にレジストパターン等を形成して化学的にエッチングしても構わない。もちろん、インク供給口10を基板1に形成せず、樹脂パターンに形成し、基板1に対して吐出口5と同じ面に設けてもよい。
【0057】
次いで、図7(a)に示すように、基板1上に上記吐出エネルギー発生手段2を覆うように溶解可能な樹脂でインク流路パターン14を形成する。最も一般的な手段としては感光性材料で形成する手段が挙げられるが、スクリーン印刷法等の手段でも形成は可能である。感光性材料を使用する場合においては、インク流路パターン14が溶解可能であるため、ポジ型レジストか、あるいは溶解性変化型のネガ型レジストの使用が可能である。
【0058】
レジスト層の形成の方法としては、基板上にインク供給口を設けた基板を使用する場合には、該感光性材料を適当な溶剤に溶解し、PET(ポリエチレンテレフタレート)などのフィルム上に塗布、乾燥してドライフィルムを作成し、ラミネートによって形成することが好ましい。上述のドライフィルムとしては、ポリメチルイソプロピルケトン、ポリビニルケトン等のビニルケトン系光崩壊性高分子化合物を好適に用いることができる。これは、これら化合物が光照射前において高分子化合物としての特性(被膜性)を維持しており、インク供給口10上にも容易にラミネート可能であるためである。また、インク供給口10に後工程で除去可能な充填物を配置し、通常のスピンコート法、ロールコート法等で被膜を形成しても構わない。
【0059】
このようにインク流路をパターニングした溶解可能な樹脂材料層14上に、図7(b)に示すように、さらに被覆樹脂層15を通常のスピンコート法、ロールコート法等で形成する。ここで、被覆樹脂層15を形成する工程において、溶解可能な樹脂パターンを変形せしめない等の特性が必要となる。すなわち、被覆樹脂層15を溶剤に溶解し、これをスピンコート、ロールコート等で溶解可能な樹脂材料層14上に形成する場合、溶解可能な樹脂材料層14を溶解しないように溶剤を選択する必要がある。
【0060】
ここで、被覆樹脂層15について説明する。被覆樹脂層15としては、インク吐出口をフォトリソグラフィで容易にかつ精度よく形成できることから、感光性のものが好ましい。このような感光性被覆樹脂層15は、構造材料としての高い機械的強度、基板1との密着性、耐インク性と、同時にインク吐出口の微細なパターニングするための解像性が要求される。ここで、エポキシ樹脂のカチオン重合硬化物が構造材料として優れた強度、密着性、耐インク性を有し、かつ前記エポキシ樹脂が常温で固体状であれば、優れたパターニング特性を有することが見いだされている。
【0061】
まず、エポキシ樹脂のカチオン重合硬化物は、通常の酸無水物もしくはアミンによる硬化物に比較して高い架橋密度(高Tg)を有するため、構造材として優れた特性を示す。また、常温で固体状のエポキシ樹脂を用いることで、光照射によりカチオン重合開始剤より発生した重合開始種のエポキシ樹脂中への拡散が抑えられ、優れたパターニング精度、形状を得ることができる。
【0062】
溶解可能な樹脂層上に被覆樹脂層を形成する工程は、常温で固体状の被覆樹脂を溶剤に溶解し、スピンコート法で形成することが望ましい。薄膜コーティング技術であるスピンコート法を用いることで、被覆樹脂層15は均一にかつ精度良く形成することができ、従来方法では困難であった吐出エネルギー発生手段2とオリフィス間の距離(OH距離)を短くすることができ、小液滴吐出を容易に達成することができる。
【0063】
また、被覆樹脂として上述のいわゆるネガ型の感光性材料を用いた場合、通常は基板面からの反射、およびスカム(現像残渣)が発生する。しかしながら、本発明の場合、溶解可能な樹脂で形成されたインク流路上に吐出口パターンを形成するため、基板からの反射の影響は無視でき、さらに現像時に発生するスカムは、後述のインク流路を形成する溶解可能な樹脂を洗い出す工程でリフトオフされるため、悪影響を及ぼさない。
【0064】
固体状のエポキシ樹脂としては、ビスフエノールAとエピクロヒドリンとの反応物のうち分子量がおよそ900以上のもの、含ブロモスフェノールAとエピクロヒドリンとの反応物、フェノールノボラックあるいはo−クレゾールノボラックとエピクロヒドリンとの反応物、特開昭60−161973号公報、特開昭63−221121号公報、特開昭64−9216号公報、特開平2−140219号公報に記載のオキシシクロヘキサン骨格を有する多感応エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0065】
上記エポキシ樹脂を硬化させるための光カチオン重合開始剤としては、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩[J.POLYMER SCI:Symposium No. 56 383−395(1976)参照]や旭電化工業株式会社より市販されているSP−150、SP−170等が挙げられる。
【0066】
また、上述の光カチオン重合開始剤は、還元剤を併用し加熱することによって、カチオン重合を促進(単独の光カチオン重合に比較して架橋密度が向上する。)させることができる。ただし、光カチオン重合開始剤と還元剤を併用する場合、常温では反応せず一定温度以上(好ましくは60℃以上)で反応するいわゆるレドックス型の開始剤系になるように、還元剤を選択する必要がある。このような還元剤としては、銅化合物、特に反応性のエポキシ樹脂への溶解性を考慮して銅トリフラート(トリフルオロメタンスルフォン酸銅(II))が最適である。また、アルコルビン酸等の還元剤も有用である。また、ノズル数の増加(高速印刷性)、非中性インクの使用(着色剤の耐水性の改良)等、より高い架橋密度(高Tg)が必要な場合は、上述の還元剤を後述のように前記被覆樹脂層の現像工程後に溶液の形で用いて被覆樹脂層を浸漬および加熱する後工程によって、架橋密度を上げることができる。
【0067】
さらに、上記組成物に対して必要に応じて添加剤など適宜添加することが可能である。例えば、エポキシ樹脂の弾性率を下げる目的で可撓性付与剤を添加したり、あるいは基板との更なる密着力を得るためにシランカップリング剤を添加することなどが挙げられる。
【0068】
次いで、上記化合物からなる感光性被覆樹脂層15に対して、図7(c)に示すように、マスク16を介してパターン露光を行う。感光性被覆樹脂層15は、ネガ型であり、インク吐出口を形成する部分や電気的な接続を行う部分をマスクで遮蔽する。パターン露光は、使用する光カチオン重合開始剤の感光領域に合わせて紫外線、Deep−UV光、電子線、X線などから適宜選択することができる。
【0069】
ここで、これまでの工程は、すべて従来のフォトリソグラフィ技術を用いて 位置合わせが可能であり、オリフィスプレートを別途作製し基板と張り合わせる方法に比べて、格段に精度を上げることができる。こうしてパターン露光された感光性被覆樹脂層15は、必要に応じて反応を促進するために、加熱処理を行ってもよい。ここで、前述のごとく、感光性被覆樹脂層は常温で固体状のエポキシ樹脂で構成されているため、パターン露光で生じるカチオン重合開始種の拡散は制約を受け、優れたパターニング精度、形状を実現できる。
【0070】
次いで、パターン露光された感光性被覆樹脂層15は、適当な溶剤を用いて現像され、図7(d)に示すように、吐出口5を形成する。ここで、未露光の感光性被覆樹脂層の現像時に同時にインク流路を形成する溶解可能な樹脂材料層14を現像することも可能である。ただし、一般的に、基板1上には複数の同一または異なる形態のヘッドが配置され、切断工程を経て液体吐出ヘッドとして使用されるため、切断時のごみ対策として、図7(d)に示すように感光性被覆樹脂層15のみを選択的に現像することにより、インク流路22を形成する樹脂材料層14を残し(液室内に樹脂材料層14が残存するため切断時に発生するゴミが入り込まない)、切断工程後に樹脂材料層14を現像することも可能である(図7(e)参照)。また、この際、感光性被覆樹脂層15を現像する時に発生するスカム(現像残渣)は、溶解可能な樹脂材料層14と共に溶出されるため吐出口内に残渣が残らない。
【0071】
前述したように架橋密度を上げる必要がある場合には、この後、インク流路22および吐出口5が形成された感光性被覆樹脂層15を還元剤を含有する溶液に浸漬および加熱することにより後硬化を行う。これにより、感光性被覆樹脂層15の架橋密度はさらに高まり、基板に対する密着性および耐インク性は非常に良好となる。もちろん、この銅インク含有溶液に浸漬加熱する工程は、感光性被覆樹脂層15パターン露光し、現像して吐出口5を形成した直後に行っても一向に差し支えなく、その後で溶解可能な樹脂材料層14を溶出しても構わない。また浸漬、加熱工程は、浸漬しつつ加熱しても構わないし、浸漬後に加熱処理を行っても構わない。
【0072】
このような還元剤としては、還元作用を有する物質であれば有用であるが、特に銅トリフラート、酢酸銅、安息香酸銅など銅イオンを含有する化合物が有効である。前記化合物の中でも、特に銅トリフラートは非常に高い効果を示す。さらに前記以外にアスコルビン酸も有用である。
【0073】
このようにして形成したインク流路およびインク吐出口を形成した基板に対して、インク供給のための部材17および吐出エネルギー発生手段2を駆動するための電気的接合(図示せず)を行ってインクジェット液体吐出ヘッドが形成される(図7(f)参照)。
【0074】
本製造例では、吐出口5の形成をフォトリソグラフィによって行ったが、本発明はこれに限ることなく、マスクを変えることによって、酸素プラズマによるドライエッチングやエキシマレーザによっても吐出口5を形成することができる。エキシマレーザやドライエッチングによって吐出口5を形成する場合には、基板が樹脂パターンで保護されてレーザやプラズマによって傷つくことがないため、精度と信頼性の高いヘッドを提供することも可能となる。さらに、ドライエッチングやエキシマレーザ等で吐出口5を形成する場合は、被覆樹脂層15は感光性のもの以外にも熱硬化性のものも適用可能である。
【0075】
次に、上述の液体吐出ヘッドの搭載が可能な液体吐出装置の一例を説明する。図8は、かかる液体吐出装置の要部を示す模式的斜視図である。符号100は上述の液体吐出ヘッドを着脱自在に装着するためのキャリッジである。本例では、液体吐出ヘッドは液体としてのインクの色の種類に応じて4種類装着され、各ヘッドは、イエローインクのタンク101Y,マゼンタインクのタンク101M,シアンインクのタンク101C,ブラックインクのタンク101Bと共にキャリッジ100上に搭載されている。
【0076】
キャリッジ100は、ガイドシャフト102に支持され、モータ103により順方向または逆方向に駆動される無端ベルト104により、ガイドシャフト102上を矢印A方向に往復移動可能とされる。無端ベルト104は、プーリ105および106間に巻回されている。
【0077】
記録媒体としての記録紙Pは、矢印A方向に直交する矢印B方向に間欠的に搬送される。記録紙Pは、上流側の一対のローラユニット107,108と、下流側の一対のローラユニット109,110とにより挟持され、一定の張力を印加されてヘッドに対する平面性を確保しながら搬送される。各ローラユニットに対する駆動力の付与は駆動部111により行われるが、前述の駆動モータを利用して上記ローラユニットを駆動する構成としてもよい。
【0078】
キャリッジ100は、記録開始時または記録中に必要に応じてホームポジションに停止する。このポジションには、各ヘッドの吐出口面をキャップするキャップ部材112が設けられ、このキャップ部材112には、吐出口面の吐出口に対して強制的に吸引して吐出口内の目詰まりを防止するための吸引回復手段(図示略)が接続されている。
【0079】
図9は、本発明の液体吐出装置の一例のブロック図である。記録装置は、ホストコンピュータ300より印字情報を制御信号として受ける。印字情報は、印字装置内部の入出力インタフェイス301に一時保存されると同時に、記録装置内で処理可能なデータに変換され、ヘッド駆動信号供給手段を兼ねるCPU302に入力される。CPU302は、ROM303に保存されている制御プログラムに基づき、前記CPU302に入力されたデータをRAM304等の周辺ユニットを用いて処理し、印字するデータ(画像データ)に変換する。
【0080】
また、CPU302は、前記画像データを記録用紙上の適当な位置に記録するために、画像データに同期して記録用紙およびヘッド200を移動する駆動用モータ306を駆動するための駆動データを作る。画像データおよびモータ駆動データは、各々ヘッドドライバ307と、モータドライバ305を介し、ヘッド200および駆動モータ306に伝達され、それぞれ制御されたタイミングで駆動され画像を形成する。
【0081】
次に、本発明の液体吐出ヘッドを記録ヘッドとして用いる被記録媒体に対して記録を行う、インクジェット記録システムの一例を説明する。図10は、本発明の液体吐出装置の他の例として記録システムの要部を示す模式的斜視図である。本実施の形態における液体吐出ヘッドは、被記録媒体150の記録可能幅に対応した長さにわたりY方向に360dpiの間隔で吐出口を複数配したフルライン型のヘッドであり、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(Bk)の4色に対応した4つのヘッド201a〜201dが、ホルダ202によりX方向に所定の間隔を持って互いに平行に固定支持されている。
【0082】
これらのヘッド201a〜201dに対して、それぞれ駆動信号供給手段を構成するヘッドドライバ307から信号が供給され、この信号に基づいて各ヘッド201a〜201dの駆動が成される。各ヘッド201a〜201dには、吐出液としてY,M,C,Bkの4色のインクがそれぞれインク容器204a〜204dから供給されている。
【0083】
また、各ヘッド201a〜201dの下方には、内部にスポンジ等のインク吸収部材が配されたヘッドキャップ203a〜203dが設けられており、非記録時に各ヘッド201a〜201dの吐出口を覆うことでヘッド201a〜201dの保守を成すことができる。符号206は、先の各実施の形態で説明したような各種、被記録媒体を搬送するための搬送手段を構成する搬送ベルトである。搬送ベルト206は、各種ローラにより所定の経路に引き回されており、モータドライバ305に接続された駆動用ローラにより駆動される。
【0084】
本実施の形態のインクジェット記録システムにおいては、記録を行う前後に被記録媒体に対して各種の処理を行う前処理装置251および後処理装置252を、それぞれ被記録媒体搬送経路の上流と下流に設けている。前処理と後処理は、記録を行う被記録媒体の種類やインクの種類に応じて、その処理内容が異なるが、例えば、金属、プラスチック、セラミックス等の被記録媒体に対しては、前処理として、紫外線とオゾンの照射を行い、その表面を活性化することでインクの付着性の向上を図ることができる。また、プラスチック等の静電気を生じやすい被記録媒体においては、静電気によってその表面にゴミが付着しやすく、このゴミによって良好な記録が妨げられる場合がある。
【0085】
このため、前処理としてイオナイザ装置を用いて被記録媒体の静電気を除去することで、被記録媒体からごみの除去を行うとよい。また、被記録媒体として布帛を用いる場合には、滲み防止、染着率の向上等の観点から布帛にアルカリ性物質、水溶性物質、合成高分子、水溶性金属塩、尿素およびチオ尿素から選択される物質を付与する処理を前処理として行えばよい。前処理としては、これらに限らず、被記録媒体の温度を記録に適切な温度にする処理等であってもよい。一方、後処理は、インクが付与された被記録媒体に対して熱処理、紫外線照射等によるインクの定着を促進する定着処理や、前処理で付与し未反応で残った処理剤を洗浄する処理等を行うものである。
【0086】
なお、本発明は、液体を滴として吐出して被記録媒体に記録を行うところの、コンピュータ等の情報処理装置の画像出力端末としてのプリンタ、リーダ等と組み合わされた複写機、送受信機能を有するファクシミリ、プリンタ部を有するワードプロセッサ等の情報処理装置、さらには各種の処理装置とシステムとして複合的に組み合わされた産業用記録装置に適用できる発明である。ここで、本発明で言う「記録」とは、意味をもつ文字や図形等の画像を被記録媒体に対して付与することだけでなく、意味をもたないパターン等の画像を被記録媒体に対して付与することをも包含するものである。
【0087】
液体としては、被記録媒体の種類や記録条件等に合わせて、少なくとも吐出時に液状であるインク等の材料を適宜選択して用いればよい。例えば、ある温度以上で液化する固体インクであっても、吐出時に液状であればよい。また、被記録媒体としては、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック(例えばOHPシート、コンパクトディスク、装飾板等)、ガラス(例えばカラーフィルター等)、木材、セラミックス、スポンジ等の三次元網状構造体等を挙げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(h)は、本発明の液体吐出方法の一実施形態における発泡/吐出状態の時刻歴を説明するための模式的断面図である。
【図2】(a)〜(h)は、本発明の液体吐出方法の他の実施形態における発泡/吐出状態の時刻歴を説明するための模式的断面図である。
【図3】(a)〜(c)は、本発明の液体吐出方法の実施形態における吐出時のインク液柱の後端部の素子基板への接触状態の時刻歴を説明するための模式的平面図である。
【図4】(a)〜(c)は、本発明の液体吐出方法を適用し得る液体吐出ヘッドの一例を示す図であって、(a)は模式的斜視図、(b)は模式的上面図、(c)は(b)のB−B線に沿って切断した模式的側断面図である。
【図5】本発明の液体吐出ヘッドの他の例を示す模式的側断面図である。
【図6】本発明の液体吐出ヘッドの更に他の例を示す模式的側断面図である。
【図7】(a)〜(f)は、液体吐出ヘッドの製造方法の一例を説明するための模式的側断面図である。
【図8】本発明の液体吐出装置の一例の要部を示す模式的部分破断斜視図である。
【図9】本発明の液体吐出装置の一例のブロック図である。
【図10】本発明の液体吐出装置の他の例である記録システムの要部を示す模式的斜視図である。
【図11】背景技術の液体吐出方法を説明するための模式的側断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 ヒータ
3 インク
4 オリフィスプレート
5 吐出口
6 気泡
7 インク液柱
8 インク液滴
9 側壁
21 記録媒体
22 液流路

Claims (19)

  1. 基板に設けられた発熱体が発生する熱エネルギーにより前記発熱体上の液体に気泡を形成して液体を滴として吐出する液体吐出方法であって、
    気泡が変形して、気泡と液体との気液界面のうち前記基板に接触していない部分が前記基板に接触する工程と、
    前記接触と同時か或いは前記接触の後に、気泡と外気とが連通する工程と、
    を含むことを特徴とする液体吐出方法。
  2. 気液界面の前記部分と前記基板との接触は、気泡の縮小過程で起こることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出方法。
  3. 気液界面の前記部分と前記基板との接触時には、気泡が半円環状となることを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出方法。
  4. 気液界面の前記部分は、滴となる前の液柱の後端部であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の液体吐出方法。
  5. 気液界面の前記部分は、前記基板に設けられた前記発熱体に対して接触することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の液体吐出方法。
  6. 前記気泡は熱エネルギーによる液体の膜沸騰によって形成されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の液体吐出方法。
  7. 液体を滴として吐出する吐出口と、該吐出口に連通する液流路と、該液流路内の液体に気泡を形成して前記吐出口から液体を吐出するために利用される熱エネルギーを発生し前記吐出口に対向して配された発熱体と、該発熱体が設けられた基板と、を有し、
    気泡が変形して、気泡と液体との気液界面のうち前記基板に接触していない部分が前記基板に接触し、該接触と同時か或いは該接触の後に、気泡と外気とが連通することを特徴とする液体吐出ヘッド。
  8. 気液界面の前記部分と前記基板との接触は、気泡の縮小過程で起こることを特徴とする請求項7に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 気液界面の前記部分と前記基板との接触時には、気泡が半円環状となることを特徴とする請求項7または8に記載の液体吐出ヘッド。
  10. 気液界面の前記部分は、滴となる前の液柱の後端部であることを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  11. 気液界面の前記部分は、前記基板に設けられた前記発熱体に対して接触することを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  12. 気液界面の前記部分は、前記吐出口の外側開口を前記基板に投影してできる領域内で前記基板に接触することを特徴とする請求項7から11のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  13. 気液界面の前記部分は、前記吐出口の内側開口を前記基板に投影してできる領域内で前記基板に接触することを特徴とする請求項7から12のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  14. 前記気泡は熱エネルギーによる液体の膜沸騰によって形成されることを特徴とする請求項7から13のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  15. 前記吐出口の内側開口は該吐出口の外側開口より大きい面積を有することを特徴とする請求項7から14のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  16. 前記吐出口は前記内側開口から前記外側開口へ徐々に細くなっていることを特徴とする請求項15に記載の液体吐出ヘッド。
  17. 前記吐出口は内側開口の縁が曲面からなることを特徴とする請求項7から16のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  18. 請求項7に記載の液体吐出ヘッドの前記発熱体に対して駆動信号を与えるための駆動回路を有することを特徴とする液体吐出装置。
  19. 請求項7に記載の液体吐出ヘッドの前記吐出口から吐出された液体が付着する被記録媒体を搬送するための搬送手段を有することを特徴とする液体吐出装置。
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