JPH06126973A - 感熱インクジェットプリンタ加熱手段の異物除去方法 - Google Patents

感熱インクジェットプリンタ加熱手段の異物除去方法

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JPH06126973A
JPH06126973A JP5161153A JP16115393A JPH06126973A JP H06126973 A JPH06126973 A JP H06126973A JP 5161153 A JP5161153 A JP 5161153A JP 16115393 A JP16115393 A JP 16115393A JP H06126973 A JPH06126973 A JP H06126973A
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JP
Japan
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kogation
ink
heating element
voltage
printhead
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Application number
JP5161153A
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English (en)
Inventor
David G Anderson
ジー.アンダーソン デイビッド
Dale R Ims
アール.エムズ デイル
Michael P O'horo
ピー.オ’ホロ マイケル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Xerox Corp
Original Assignee
Xerox Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Preventing or detecting of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/1652Cleaning of print head nozzles by driving a fluid through the nozzles to the outside thereof, e.g. by applying pressure to the inside or vacuum at the outside of the print head

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オペレーター入力を用いることなく、又はオ
ペレータ始動を可能にして、感熱インクジェットプリン
タの加熱素子に形成したコゲーション及び異物の堆積を
効果的に除去する方法を提供する。 【構成】 除去パルス数、除去パルス幅及び除去パルス
電圧を選択する段階と、該選択されたパルス幅および該
選択されたパルス電圧で、該選択された除去パルス数
を、加熱手段に印加して、異物を除去する段階とを、含
むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱インクジェットプ
リンタの加熱素子からコゲーション(kogation)物質お
よび異物や残滓を除去する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱インクジェットプリンタは、インク
が蒸発するまで液体インクの一部分を加熱し、それによ
ってプリントヘッドから紙などの記録媒体上にインク滴
を噴射することによって作動する。液体インクは抵抗加
熱器によってプリントヘッド内で加熱される。抵抗加熱
器は一表面が、加熱チャネル又は加熱チャンバに保持さ
れた補給液体インクと接触している。液体インクが加熱
され蒸発すると、インクはときどき熱破壊を引き起こ
し、その結果、「コゲーション」として知られる堆積物
が加熱素子の露出面に形成される。最終的にコゲーショ
ンは、加熱素子と液体インクの間の断熱材として作用し
始める程度にまで蓄積され、その結果、プリンタの性能
が低下する。この性能の低下は、1)記録媒体へのイン
ク滴の位置決め不良の原因となる「走行」時間の増加と
インク滴噴射速度の低下、および2)インク隠蔽性と画
像品質の損失の原因となるインク滴の体積の低下を招
く。
【0003】コゲーションは液体インクの熱破壊によっ
て生じるので、コゲーションの問題を処理する従来の試
みは、1)熱破壊を受けないインク、又は2)インクが
熱破壊を受けてもコゲーションが形成されないインクを
提供することに焦点を当てるものであった。しかし、妥
当な価格で、フルカラー感熱インクジェットプリンタお
よびページ幅プリントヘッドを求める顧客の要求のため
に、コゲーションが生じるインクの使用を完全に回避す
ることはできない。
【0004】加えて、製造工程で他の物質の堆積が感熱
インクジェットプリンタの加熱素子に残ることことがあ
る。これらの製造上の物質として、クリーニングやエッ
チングの工程の残滓や、プリントヘッドの他の層からの
過剰な物質の堆積などを挙げることができる。発生源に
関係なく、これらの堆積物は製造工程中に検出すること
が困難であり、従来の技術を用いて除去することが難し
く、印刷の品質に大きな影響を与えることがある。コゲ
ーションは非コゲーションインクの選択によって回避す
ることができるが、これは、製造工程によって生じた異
物の堆積による印刷品質の不良には効果がない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、感熱インクジェットプリンタの加熱素子に形成
されたコゲーションおよび異物の堆積を効果的に除去で
きる方法および装置を提供することである。
【0006】本発明の別の目的は、プリンタの性能が低
下する前に、オペレータ入力を用いることなく、感熱イ
ンクジェットプリンタの加熱素子からコゲーションおよ
び異物の除去を開始することのできる方法および装置を
提供することである。
【0007】本発明のさらに別の目的は、プリンタの標
準的保守作業に関連して、感熱インクジェットプリンタ
の加熱素子からコゲーションを除去する方法および装置
を提供することである。
【0008】本発明のさらに別の目的は、感熱インクジ
ェットプリンタのコゲーション除去手順のオペレータ始
動を可能にする方法および装置を提供することである。
【0009】本発明のさらに別の目的は、感熱インクジ
ェットプリンタの加熱素子から異物の残滓を効果的に除
去する方法および装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上およびその他の目的
および利点は、本発明に従って、加熱素子を電圧供給手
段に接続し、選択されたパルス幅およびパルス電圧で、
選択された電圧パルス数を加熱素子に供給するように、
電圧供給手段を制御手段によって制御することによっ
て、加熱素子に堆積したコゲーションおよび異物を除去
するように構成した、感熱インクジェットプリンタのコ
ゲーションを除去する装置および方法を提供することに
よって達成される。
【0011】
【実施例】次に、本発明を添付の図面に示す実施例に基
づいて説明する。図1、図2、および図5に示す本発明
の第1の好適実施例である感熱インクジェットプリンタ
10は、制御器12と、プリントヘッド20をキャリッ
ジ16に沿って印刷ステーション18とキャッピングス
テーション40の間で移動させるサーボモータ14から
成る。図2に示すように、プリントヘッド20は、1つ
の表面22aが加熱チャンバ又はチャネル24内の液体
インクIに露出されている加熱素子22を含む。ノズル
など28を含む噴射手段26は、液体インクIを記録媒
体30へ噴射する。インク補給部32は、液体インクI
をインク溜め34から加熱チャネル24へ伝える。
【0012】電圧電源36は、加熱素子22に接続さ
れ、制御手段12によって制御される。
【0013】キャッピングステーション40には、キャ
ップ42とガスケット44が装備されている。キャップ
42とガスケット44は、液体インクの汚染や蒸発を防
止するために、プリントヘッド20の第1面20aにぴ
ったりかぶさるような形状に形成されている。プリント
ヘッド20がキャッピングステーション40にあるとき
は、キャップ42とガスケット44が、キャッピングリ
ンク機構46によって、プリントヘッド20のキャップ
が外れる第1位置とプリントヘッドのキャップが緩くか
ぶさる第2位置の間を移動する。キャッピングリンク機
構46は、第1位置と第2位置の間をキャッピングサー
ボモータ(図示せず)によって駆動する。
【0014】作動について説明すると、感熱インクジェ
ットプリンタ10が「停止」モード時には、キャップ4
2とガスケット44は第2位置にあり、プリントヘッド
20はキャッピングステーション40でキャップを嵌め
た状態で維持される。感熱インクジェットプリンタ10
を「作動」モードにすると、キャップ42とガスケット
44を第1位置又はキャップが外れる位置に移動し、ま
たプリントヘッド20を印刷ステーション内の印刷位置
に移動することによって、プリントヘッド20のキャッ
プが外れる。また、電圧電源36から加熱素子22に動
作電圧が供給される。
【0015】核生成温度とは、液体インクIが液相から
気相へ相転移する温度である。本発明の感熱インクジェ
ットプリンタで使用される液体インクは、250℃から
300℃の範囲の核生成温度を有する。動作電圧とは、
加熱チャネル24内のインクIの温度を核生成温度以上
に上げるために、加熱素子22へ供給しなければならな
い電圧である。しきい電圧とは、選択されたパルス長で
任意の体積のインクの液滴を生成するために必要な最小
電圧である。
【0016】しきい電圧では、インク滴がノズル26か
ら受像部材まで移動するときのインク滴の走行時間が長
く、したがってインク滴速度は低い。図3Aの例におい
て、曲線1は基本的に「きれいな」加熱素子22のしき
い(又は性能)曲線を表す。曲線1は、インク滴を50
万回噴射した後の加熱素子22のしきい曲線である。
(プリントヘッドの性能を安定させるには、50万回の
パルスが必要である。)図3Aに示すように、曲線1に
はしきい電圧を表わす明瞭な「膝(ニー)」がある。し
きい電圧の左側では、走行時間が長く、動作電圧の小さ
な変化により大きく変化する。しきい電圧の右側では、
走行時間が短く、広範囲の動作電圧に対し基本的に一定
である。
【0017】本発明の感熱インクジェットプリンタで
は、しきい電圧は5Vから60Vの間であり、32Vか
ら38Vの範囲が望ましい。また、動作電圧は5Vから
60Vの範囲であり、32Vから45Vの範囲が望まし
い。加熱素子22の表面22aにおけるコゲーション層
の成長率は、加熱素子22に印加される動作電圧がしき
い電圧を越える量つまり過電圧の量によって異なる。典
型的なインク調合の場合、感熱インクジェットプリンタ
の通常の動作電圧は、インクのしきい電圧よりほぼ5%
ないし15%高い。このように高めの動作電圧は、安定
したインク滴がプリントヘッド20の各加熱素子22に
よって生成されることを保証する。
【0018】図3Bに示すように、動作電圧がしきい電
圧を越える量は、インク滴の体積の低下の直接の原因と
なるコゲーション層の形成に大きな影響を及ぼす。動作
電圧がしきい電圧を8%上回る場合、コゲーション層の
形成およびその結果生じるインク滴の体積の低下は徐々
に発生し、400万回以上のパルスでやっと意味を持つ
ようになる。それとは対照的に、10%又は12%の過
電圧では、コゲーション層の形成およびそれによるイン
ク滴の体積の低下は急速に発生し、100万回以下のパ
ルスで意味を持つようになる。最後に、16%の過電圧
では、コゲーション層の形成およびそれによるインク滴
の体積の低下は急激に発生し、すぐに意味を持つように
なり、200万回以内のパルスでインク滴の体積の低下
が最大になる。
【0019】製造許容差のために、プリントヘッド20
の加熱素子22の実際の抵抗値は、ある程度の範囲内で
変化する。同様に、電圧電源36は任意の出力電圧に対
し許容範囲を有する。最後に、データによって変化する
複合電流および任意の瞬間に使用されるプリントヘッド
20の変化する個数の加熱素子22の変化する抵抗を原
因とする、プリントヘッド20の内外部の電圧供給リー
ドにおける電圧降下は、加熱素子22の実際の動作電圧
を変化させる。
【0020】したがって、プリントヘッド20の動作電
圧は、電源36から電気的に最も遠い加熱素子22の動
作電圧が、しきい電圧より充分に高くなるように選択し
なければならない。しかし、その結果、電気的により近
い加熱素子22が単独で作動したときに、より近いその
加熱素子22の加熱チャネル24内のインクIは必然的
に、しきい電圧よりずっと高い動作電圧にさらされるこ
とになる。
【0021】印刷するときは、プリンタ10を「印刷」
モードにすると、プリントヘッド20がキャリッジ16
に沿って、画像が形成される用紙30上の位置Lに対置
する位置に配置される。電圧電源36から加熱素子22
に動作電圧が印加され、加熱チャネル24内のインクI
が蒸発し、それによってインクIの液滴が噴射手段26
から用紙30上へ発射される。連続印刷時には、動作電
圧が3マイクロ秒のパルス単位で連続的に加熱素子22
へ供給される。3マイクロ秒のパルスが加熱素子22に
印加されるたびに、1滴のインクが生成される。さら
に、次に発射されるインク滴が毛管引力によってインク
溜め34からインク補給源32を介して吸引され、加熱
チャネル24および噴射手段26が再充填される。
【0022】プリンタ10を「停止」モードにすると、
プリントヘッド20はキャッピングステーション40に
戻り、キャップ42とガスケット44は、プリントヘッ
ド20の第1面20aの上の第2位置に移動する。
【0023】コゲーションを除去する方法および装置の
第1好適実施例では、コゲーション除去作業を行う場合
には、プリントヘッド20をキャッピングステーション
40に移動し、キャップ42とガスケット44によって
キャップをかぶせる。キャップ42とガスケット44
は、キャッピングリンク機構46およびキャッピングサ
ーボモータ48によって、まず第2位置に移動してプリ
ントヘッド20の第1表面20aと接触する。コゲーシ
ョン堆積物を除去するには、最初に、キャップ42とガ
スケット44を第2位置から第3位置に移動することに
よって、噴射手段26および加熱チャネル24からイン
クIを捌かせる。第3位置に付くと、ガスケット44は
キャップ42とプリントヘッド20の第1面20aの間
で圧縮され、それによって噴射手段26のノズル28に
正圧が生じる。正圧が生じることにより、インクIが噴
射手段26および加熱チャネル24からインク補給部3
2へ押し戻される。
【0024】第1好適実施例では、加熱チャネル24か
らインクIを捌かせた後、制御器12が、加熱素子22
に印加すべき除去パルスの数、除去パルス幅、および除
去パルス電圧を決定する。除去パルス数、パルス幅、お
よびパルス電圧は、最後のコゲーション除去作業以後
の、パルス数単位で表わした印刷の量、および動作電圧
がインクのしきい電圧を越える程度によって決定され
る。あるいはまた、代替法として、パルス数、パルス
幅、およびパルス電圧を、コゲーションの程度が軽度か
重度かによって選択することもできる。コゲーションの
程度は、インク滴の体積又は走行時間を測定するセンサ
によって決定することができる。あるいはまた、代替法
として、コゲーションの程度は、オペレータがその主観
的な印刷の品質の評価に基づいて決定される。なお、プ
リンターの性能と最後のコゲーション除去作業以後の時
間(印刷の量)の関係を図4に示す。
【0025】コゲーションおよびコゲーション除去の効
果を、図3Aに示す。図3Aの例では、曲線1は、基本
的に「きれいな」加熱素子22のしきい(又は性能)曲
線を表す。曲線1は、インク滴を50万回噴射した後の
加熱素子22のしきい曲線である。50万回というの
は、新しい加熱器で生じる全ての過渡的効果を除去する
のに充分な使用回数である。図3Aに示すように、曲線
1にはしきい電圧を表す明瞭な「膝(ニー)」がある。
しきい電圧の左側では、走行時間が長く、動作電圧の小
さな変化により大きく変化する。しきい電圧の右側で
は、走行時間が短く、広範囲の動作電圧に対し基本的に
一定である。
【0026】図3Aの曲線2に示すように、コゲーショ
ンを形成することが知られている典型的な液体インクを
使用して、典型的な感熱インクジェットプリンタのプリ
ントヘッドで、インク滴を合計で1200万回発射し
た。図3Bの曲線2は、1200万個のインク滴の噴射
後、加熱素子22の1表面22aにおけるコゲーション
の堆積が、インク滴の体積を初期の値の120pLから
約20pLだけ低下させたことを示している。また、図
3Aの曲線2は、コゲーションの堆積が、走行時間を曲
線1の初期の値より約40マイクロ秒だけ増加させたこ
とを示している(動作電圧が40Vで、しきい電圧の3
6Vより11%の過電圧条件で)。コゲーション堆積の
影響は、インク滴の体積を低下させ、走行時間を増加さ
せることであり、それによって用紙30に形成される画
像のべた領域の濃度が低下する。コゲーション堆積はま
た、インク滴の位置決め精度をも低下させる。コゲーシ
ョンで覆われた加熱素子22のしきい曲線を表す図3A
の曲線2は、どの特定の動作電圧でも概して増加する走
行時間および「軟化した」ニーを示しており、このしき
い曲線では「しきい電圧」がもはや厳密に識別可能な部
分ではないことを表している。さらに、走行時間は、し
きい電圧より高い部分でも、大体一定しているとは言え
ない。図3Bの曲線2は、インク滴の体積が低下したこ
と、および低下し続けるだろうことを示している。
【0027】それとは対照的に、図3Aの曲線3に示す
ように、コゲーションで覆われた加熱素子22を100
万回のコゲーション除去パルスにさらした後では、プリ
ントヘッド20の性能が、ほぼ曲線1の水準に戻った。
図3Aに示す例では、コゲーション除去作業は、43V
のパルス電圧、3マイクロ秒のパルス幅で100万回の
パルスの間実施した。コゲーション除去作業は、「空気
中」で、つまりチャネル24からインクを除去した状態
で実施した。コゲーション除去作業は、動作時の通常の
範囲のパルス周波数である2KHzから4KHzまでの
様々なパルス周波数で実施した。この周波数範囲におけ
るコゲーション除去作業の結果は、実質的に周波数によ
って変化しなかった。
【0028】効果的なコゲーション除去ができたパルス
数は、約50万回から200万回のパルスの範囲であ
り、パルス電圧又はパルス幅のいずれかと反比例して変
化する。50万回以下のパルスでは、コゲーションが完
全に除去されない。一方、200万回以上のパルスで
は、コゲーションが実質的に完全に除去されるが、加熱
素子22を空気中で連続的に使用する結果、加熱素子が
過熱し、性能の永久劣化を引き起こす。一般に、パルス
電圧およびパルス幅は、パルスによる加熱素子22の充
分な加熱が得られる限り、反比例的に変化させることが
できる。コゲーション除去パルス電圧は、動作電圧の範
囲(つまり5V−60V)を取ることができるので、コ
ゲーション除去機能を装備するために、電源36を変更
する必要が無い。同様に、コゲーションの除去は基本的
に周波数に依存しないので、通常範囲の動作周波数で充
分であり、ここでもまた電源36(又は制御器12)を
変更する必要がない。パルス幅は1.5−10マイクロ
秒の範囲を取ることができるが、標準動作パルス幅の3
マイクロ秒とすることが望ましく、ここでもまた、電源
36又は制御器12を変更する必要がない。
【0029】図3Aの曲線3に示すように、走行時間は
約30マイクロ秒減少した(40Vの動作電圧で)。さ
らに、しきい電圧は明瞭に定義され、動作電圧における
走行時間が再びほぼ一定になった。加えて、インク滴の
体積が約20pL増加した。曲線3の走行時間およびし
きい電圧は、曲線1に示す初期の値より少し高いが、こ
れは、コゲーションの堆積とは対照的に、加熱器の老化
のためである。
【0030】パルスパラメータがいったん決定される
と、電圧電源36が制御器12によって制御されて、選
択されたパルス数が選択されたパルス幅およびパルス電
圧で加熱素子22に印加され、これによってコゲーショ
ン堆積が中断し、加熱素子22の1表面22aからコゲ
ーションが剥離するか、又は他の方法で除去される。
【0031】選択されたパルスパラメータを加熱素子2
2に適用した後、キャップ42とガスケット44は第3
位置から第2位置に移動し、これによって加熱チャネル
24および噴射手段26に対する過圧が解除される。コ
ゲーション除去作業の後、加熱チャネル24および噴射
手段26にインクを再充填するために、再真空引きを行
う必要があるようである。
【0032】代替法として、コゲーション除去を行う方
法および装置の第2の好適実施例では、プリントヘッド
20が印刷位置から保守ステーション52へ移動する。
保守ステーション52では、プリントヘッド20の噴射
手段26が、プリントヘッド20から噴射されたインク
Iの保守液滴I´を吸収するための廃棄手段50に対置
して配置される。この第2好適実施例では、加熱チャネ
ル24のインクを捌かせず、加熱素子22を保守モード
にする。第1好適実施例の場合と同様に、コゲーション
除去パラメータは、最後のコゲーション除去事象以後の
印刷の量に基づいて決定され、除去電圧が加熱素子に印
加される。しかし、第2好適実施例のパルス数の範囲
は、50万回ないし200万回ではなく、5000回な
いし20000回である。加えて、コゲーション除去動
作業の動作周波数は、6KHzから9KHzの範囲であ
る。パルス幅およびパルス電圧は通常の範囲内に留ま
る。
【0033】保守実施例の場合のパルス数が減少するの
は、保守作業間隔期間中に形成されるコゲーションの堆
積が軽度であるからと予想される。加えて、インクの不
要の浪費が回避される。パルス数の低下および噴射イン
ク滴I′による熱損失の両方によって、過剰な発熱が回
避されるので、パルス周波数は高くすることができる。
この場合も、一般的に、除去パルス電圧および除去パル
ス幅は、前回のコゲーション除去作業以後に行われた印
刷の量に比例して変化する。選択されたパラメータは、
制御器12によって制御される電圧電源38によって、
加熱素子22へ適用される。
【0034】第2好適実施例における動作では、加熱素
子22は少なくとも核生成温度まで加熱され、そのため
にインク滴Iが蒸発し、インク滴I´が噴射手段26か
ら廃棄手段50へ噴射される。しかし、電圧電源36に
よって加熱素子22へ印加される電圧はすぐには低下し
ないので、蒸発したインクは凝縮することができず、イ
ンク補給部32から加熱チャネル24へのインクIの流
れが妨げられる。したがって、加熱素子22は過熱し、
コゲーション堆積が中断され、加熱素子22の1表面2
2aから剥落するか、又はその他の方法で除去される。
【0035】代替法として、コゲーション除去法の第1
又は第2好適実施例のどちらでも、オペレータが印刷の
品質低下に応答して、制御器12で確立されたコゲーシ
ョン除去間隔を無効(オーバライド)にすることができ
る。一般に、印刷品質がオペレータに気付かれる程度ま
で低下したときは、加熱素子22に大きいコゲーション
の堆積が形成されている。
【0036】第2好適実施例の別の代替形式では、コゲ
ーション除去手順をプリンタの通常の保守作業過程に追
加する。感熱インクジェットプリンタの通常の保守は、
1)印刷の前、特に長期間「停止」モードになっていた
場合に、2)印刷中、長時間の印刷シーケンス(非テキ
スト画像を印刷する場合など)の途中で、又は3)印刷
の後、「停止」モードにする直前に、実施することがで
きる。一般に、保守作業過程を実行するときは、プリン
トヘッド20が保守ステーション52へ移動し、インク
滴I´をプリントヘッド20から廃棄手段50へ排出す
ることができる。第2好適実施例を用いて実現されるコ
ゲーション除去手順を保守作業過程に追加し、印刷の品
質に影響が出る程度までコゲーションが蓄積される前
に、コゲーション堆積を除去することができる。この場
合、最後のコゲーション除去事象以後の期間に基づいて
コゲーション除去事象を決定する段階は、省略すること
ができる。
【0037】感熱インクジェットプリンタの第3実施例
では、ページ幅プリントヘッドを使用して、キャッピン
グ実施例又は保守ステーション実施例のいずれも用いる
ことができる。この第3実施例では、ページ幅保守ステ
ーションを設けることができる。このページ幅保守ステ
ーションは、第2好適実施例の保守ステーションに関連
して述べた通りに使用される。第4好適実施例では、ペ
ージ幅キャップを設ける。このページ幅キャップは、第
1好適実施例のキャップに関連して先に述べた通りに使
用される。
【0038】第5実施例では、可動プリントヘッド又は
ページ幅プリントヘッドを、感熱インクジェットプリン
タに切離し可能に接続する。コゲーション又はその他の
物質の堆積が、印刷の品質に影響を及ぼすようになった
ときに、オペレータ又は保守技術者が使用済みプリント
ヘッドを交換用プリントヘッドと交換し、使用済みのプ
リントヘッドは、堆積物除去作業のために、サービスセ
ンタ又は製造工場へ返送する。
【0039】コゲーション物質は、加熱器表面に非常に
堅くこびりついており、本発明で記述した以外の手段又
は方法で除去することは、非常に困難である。様々な条
件下で、他の物質が加熱器表面を被覆し、プリンタの性
能劣化の原因となることが知られている。開示した方法
は、これらのコゲーション以外の不都合な物質も除去す
る。
【0040】したがって、新しく製造又は再調整された
プリントヘッドを感熱インクジェットプリンタに取り付
ける前に、物質除去作業を行うことができる。いずれの
場合も、使用済み又は新規製造されたプリントヘッド
は、第1又は第2実施例のどちらの物質除去作業でも実
施することができる。使用済み又は新規製造されたプリ
ントヘッドを改修治具に接続する。これは、プリントヘ
ッドを第1実施例の乾式除去作業又は第2実施例の湿式
除去作業のどちらかに循環させる。したがって、再調整
されたプリントヘッドのコゲーション堆積、又は新規に
製造されたプリントヘッドの製造中の物質の堆積が除去
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る感熱インクジェットプリンタの斜
視図である。
【図2】本発明に係る感熱インクジェットプリンタのプ
リントヘッドの断面図である。
【図3】図3Aは代表的インク調合の場合の例示的コゲ
ーション除去作業の前後における感熱インクジェットプ
リントヘッドの性能を示すグラフであり、図3Bはコゲ
ーション堆積によるインク滴の体積の変化をパルス数と
パルス過電圧の関数として示すグラフである。
【図4】代表的インク調合の場合のコゲーション除去事
象間のプリンタの性能とプリンタの使用の関係を示すグ
ラフである。
【図5】図2のプリントヘッドの斜視図である。
【符号の説明】
10 感熱インクジェットプリンタ 12 制御器 14 サーボモータ 20 プリントヘッド 22 加熱素子 24 加熱チャネル 26 噴射手段 28 ノズル 40 キャッピングステーション 42 キャップ 44 ガスケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デイル アール.エムズ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14580 ウェブスター リトル ポンド ウェイ 916 (72)発明者 マイケル ピー.オ’ホロ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14450 フェアポート イーグルスフィールド ウェイ 11

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 除去パルス数、除去パルス幅、およ
    び除去パルス電圧を選択する段階と、 該選択されたパルス幅および該選択されたパルス電圧で
    該選択された除去パルス数を加熱手段に印加して、異物
    を除去する段階とを含むことを特徴とする感熱インクジ
    ェットプリンタ加熱手段の異物除去方法。
JP5161153A 1992-08-31 1993-06-30 感熱インクジェットプリンタ加熱手段の異物除去方法 Pending JPH06126973A (ja)

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