JPH11188668A - 人型作業ロボットの腕体構造 - Google Patents
人型作業ロボットの腕体構造Info
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- JPH11188668A JPH11188668A JP9354604A JP35460497A JPH11188668A JP H11188668 A JPH11188668 A JP H11188668A JP 9354604 A JP9354604 A JP 9354604A JP 35460497 A JP35460497 A JP 35460497A JP H11188668 A JPH11188668 A JP H11188668A
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Abstract
関節の特異点状態が発生するのを極力排除して、腕体の
円滑な動作性を確保することができる人型ロボットの腕
体構造を提供する。 【解決手段】肩関節5を構成する第1関節11の第1軸
10と第3関節15の第3軸14とが同軸となる肩関節
5の特異点状態に肩関節5を動作させると共に肘関節6
を胴体1の側方に位置させた状態で、肘関節6が肩関節
5の第1乃至第3関節11,13,15の各軸10,1
2,14の交点を通る水平面Sよりも上方に存するよう
に、肩関節5の第1関節乃至第3関節11,13,15
の位置及び姿勢、並びに第3関節15に対する肘関節6
の位置を設定する。
Description
体構造に関する。
人型ロボットにあっては、例えば図7に示すような腕体
の関節構造を採用したものが一般的に知られている。
a、肘関節b、及び手首関節cを備えている。そして、
肩関節aは、胴体Bの上部の側部から水平方向に延設さ
れた第1軸dの回りに回転自在に胴体Bに連結された第
1関節eと、第1軸dと直交する第2軸f(図7の紙面
に垂直な軸)の回りに回転自在に第1関節eに連結され
た第2関節gと、第2軸fと直交する第3軸hの回りに
回転自在に第2関節gに連結された第3関節iとにより
構成されている。この場合、第1乃至第3関節e,g,
iは、その任意の動作位置(回転位置)においてそれぞ
れの回転軸心である第1乃至第3軸d,f,hが一点で
交わるような位置関係で設けられている。
に垂直な軸)の回りに回転自在に肩関節aの第3関節i
に上腕部kを介して連結された第4関節bにより構成さ
れている。さらに、手首関節cは、第5乃至第7軸m,
n,o(図示の状態では、これらの軸m,n,oは互い
に直交している)の回りにそれぞれ回転自在な第5乃至
第7関節p,q,rを順次、肘関節bから連結して構成
されている。そして、手首関節cの先端に手先部sが連
結されている。
の肩関節a、肘関節b、及び手首関節cは人間の腕とほ
ぼ同様の動作が可能とされている。
節aの第3関節iの第3軸hの軸心上に配置している
が、肘関節bを第3関節の第3軸の軸心上から径方向に
離間した位置で該第3関節に連結する場合もある。
体Aでは、図8に示すように肩関節aの第1関節eの第
1軸dと第3関節iの第3軸hとが同軸となる状態があ
り、このような状態は、一般に肩関節aの特異点状態
(もしくは特異点姿勢)と言われている。尚、該特異点
状態は、第1関節eあるいは第3関節iの回転位置によ
らずに、第1関節eの第1軸dと第3関節iの第3軸h
とが同軸となる状態を指すものであり、このことは、肘
関節を第3関節の第3軸の軸心上から径方向に離間した
位置で該第3関節に連結した場合でも同様である。
1関節eもしくは第3関節iによる第1軸d(=第3軸
h)回りの回転動作と、第2関節gによる第2軸f回り
の回転動作しか行うことができなくなる。このため、肩
関節aの第3関節iに連結されている肘関節bの姿勢の
自由度が少なくなって、腕体Aの動作性が悪くなる。
bの第4軸jの向きを鉛直軸回りに僅かに変更しようと
した場合であっても、このような僅かな動きを肘関節b
に行わせるためには、肩関節aの第1関節e及び第3関
節iをそれぞれ第1軸d及び第3軸hの回りに互いに逆
向きに90度づつ回転させた後に、第2関節gを第2軸
fの回りに僅かに回転させるという肩関節aの動作を行
わなければならない。
関節bの僅かな位置あるいは姿勢変化に対して肩関節a
の大きな動作を要する事態が生じてしまい、肘関節bの
所望の位置あるいは姿勢への変更の柔軟性や迅速性が損
なわれる。
特異点状態)では、上記のような不都合を生ぜず、例え
ば図7の状態では、肘関節bの第4軸jの向きの任意の
向きへの僅かな変更は、第1関節eもしくは第3関節
i、あるいはその両者の僅かな回転動作によって行うこ
とができる。
種の人型ロボットの腕体Aによる作業においては、通
常、肘関節bを、肩関節aの中心、すなわち前記第1乃
至第3関節e,g,iの各軸d,f,hの交点と同じ高
さに位置させ、あるいはそれよりも下げた状態で各種作
業が行われる。特に、人間の腕の動きと同じような動作
をロボットの腕体に行わしめるマスタースレーブ方式の
人型ロボットでは、人間の腕による作業性上、上記のよ
うな傾向が強い。
のような実際の作業時における腕体Aの肘関節bの位置
を考慮せずに、肩関節aの第1乃至第3関節のレイアウ
トや姿勢が設計されていたため、人型ロボットの作業時
に通常的に肘関節bが動作し得る位置で、肩関節aの前
記特異点状態が発生するものとなってしまう。例えば図
7の人型ロボットでは、肘関節bを、肩関節aの中心と
同じ高さで胴体Bの側方に延ばした状態が特異点状態と
なるが、このような肘関節bの位置状態は、作業時に通
常的に生じ得る状態である。このため、従来の人型ロボ
ットでは、その腕体Aによる通常的な作業時において肩
関節aの特異点状態が発生しやすく、その結果、通常的
な作業時の腕体Aの動作性が損なわれやすいものとなっ
ていた。
鑑み、人型ロボットの腕体による通常的な作業時に肩関
節の特異点状態が発生するのを極力排除して、腕体の円
滑な動作性を確保することができる人型ロボットの腕体
構造を提供することを目的とする。
腕体構造はかかる目的を達成するために、第1軸の回り
に回転自在に胴体に連結された第1関節と、該第1軸と
交差する第2軸の回りに回転自在に前記第1関節に連結
された第2関節と、該第2軸と交差する第3軸の回りに
回転自在に前記第2関節に連結された第3関節とから成
り、且つ第1乃至第3関節の各軸が一点で交わるように
設けられた肩関節と、該肩関節の第3関節に連結された
肘関節とを具備した人型作業ロボットの腕体構造におい
て、前記肩関節を構成する前記第1関節の第1軸と前記
第3関節の第3軸とが同軸となる該肩関節の特異点状態
に該肩関節を動作させると共に前記肘関節を前記胴体の
側方に位置させた状態で、該肘関節が前記第1乃至第3
関節の各軸の交点を通る水平面よりも上方に存するよう
に、前記肩関節の第1関節乃至第3関節の位置及び姿
勢、並びに該第3関節に対する前記肘関節の位置が設定
されていることを特徴とする。
においては、一般に、前記肘関節を前記胴体の側方側に
位置させ、且つ、前記第1乃至第3関節の各軸の交点、
すなわち肩関節の中心を通る水平面よりも上側に該肘関
節を位置させた状態で作業が行われることはほとんどな
い。従って、前記肩関節を前記特異点状態に動作させる
と共に前記肘関節を前記胴体の側方に位置させた状態
で、該肘関節が前記第1乃至第3関節の各軸の交点を通
る水平面よりも上方に存するように、前記肩関節の第1
関節乃至第3関節の位置及び姿勢、並びに該第3関節に
対する前記肘関節の位置を設定しておくことで、人型ロ
ボットの腕体による実際の作業に際して該腕体の肘関節
を通常的に動作させる該肘関節の位置で、肩関節の特異
点状態が生じるような事態を排除することが可能とな
る。
体による通常的な作業時に肩関節の特異点状態が発生す
るのを極力排除して、腕体の円滑な動作性を確保するこ
とが可能となる。
3関節の第3軸の軸心上で該第3関節に連結した場合に
は、例えば前記肩関節は、その第1関節が前記第1軸を
前記胴体から該胴体の側方側であって斜め上方に向けた
姿勢で該胴体に連結されると共に前記第2関節及び第3
関節が該肩関節の前記特異点状態において前記第1関節
から肘関節に向かって順番に前記第1軸の軸心上に並ぶ
ようにそれぞれ第1関節及び第2関節に連結されてい
る。
異点状態では、前記肘関節は、胴体の側方側で前記水平
面よりも上方に存するものとなる。
3関節の第3軸の軸心から離間した位置で該第3関節に
連結した場合には、前記肩関節の第1乃至第3関節の位
置及び姿勢は、前記肩関節を前記特異点状態に動作させ
ると共に前記肘関節を前記胴体の側方側の任意の位置に
前記第3軸の回りに回転させた状態で、該肘関節が前記
水平面よりも上方に存するように設定されている。
第3軸の軸心から径方向に離間した位置で該第3関節に
連結した場合には、前記特異点状態において前記第1関
節あるいは第3関節をそれぞれ前記第1軸、第3軸(こ
れらは特異点状態では同軸である)の回りに回転させる
ことで、前記肘関節の位置は、該肘関節と第1及び第3
軸との距離を半径とする円周上を動き、その肘関節のど
の回転位置でも肩関節の特異点状態である。従って、こ
の場合には、前記肩関節を前記特異点状態に動作させる
と共に前記肘関節を前記胴体の側方側の任意の位置に前
記第3軸の回りに回転させた状態で、該肘関節が前記水
平面よりも上方に存するように前記肩関節の第1関節乃
至第3関節の位置及び姿勢を設定しておくことで、人型
ロボットの腕体による通常的な作業時に肩関節の特異点
状態が発生するのを極力排除することが可能となる。
び図2を参照して説明する。図1は本実施形態の腕体構
造を具備した人型ロボットの模式的正面図、図2は図1
の人型ロボットの動作説明図である。
体1と、胴体1の上面部に取着された頭部2と、胴体1
の上部の両側部から延設された左右一対の腕体3,3
と、胴体1の下端部から延設された左右一対の脚体4,
4とを具備して人型に構成されている。腕体3,3は左
右で同一構造とされ、また、脚体4,4も左右で同一構
造とされている。
節6、手首関節7、及び手先部9を順次連接して構成さ
れている。
上方に向かって延在する第1軸10の回りに回転自在に
胴体1に連結された第1関節11と、第1軸10と直交
して延在する第2軸12の回りに回転自在に第1関節1
1に連結された第2関節13と、第2軸12と直交して
延在する第3軸14の回りに回転自在に第2関節13に
連結された第3関節15とにより構成されている。尚、
図示の状態において、第2軸12は、前後方向(図1の
紙面に垂直な方向)に延在し、第3軸14は、上下方向
に延在している。また、第1乃至第3関節11,13,
15は、それらの任意の回転状態で、それらの各軸1
0,12,14が第2軸12上の一点で交わるような位
置関係で配置されている。
3関節15に上腕部16を介して連結された第4関節に
より構成され、この第4関節6(=肘関節6)は、第3
軸14と直交する第4軸17(図の状態では前後方向に
延在する軸)の回りに回転自在とされている。
(図の状態では上下方向)に延在する第5軸18の回り
に回転自在に第4関節6(膝関節6)に連結された第5
関節19と、第5軸18と直交する方向(図の状態では
前後方向)に延在する第6軸20の回りに回転自在に第
5関節19に連結された第6関節21と、第6軸20と
直交する方向(図の状態では左右方向)に延在する第7
軸22の回りに回転自在に第6関節21に連結された第
7関節23とにより構成され、該第7関節23に手先部
9が連結されている。
3,15,6,19,21,23は、それぞれモータ等
のロータリアクチュエータにより構成されたもので、そ
れらは、所要の作業に際して、図示しないロボット操縦
装置(例えばマスター装置)からの指令、あるいはあら
かじめ定められたティーチングデータ等に基づき動作す
る。この場合、各関節11,13,15,6,19,2
1,23は、ロータリアクチュエータに限らず、例えば
シリンダ等の直動型アクチュエータによりそれぞれの軸
10,12,14,17,18,20,22の回りに回
転するような構造を採用してもよい。
関節7の構造によって、肩関節5は、後述の特異点状態
を除き3軸回りの回転動作を行うことができ、また、肘
関節6及び手首関節8はそれぞれ1軸回り、3軸回りの
回転動作を行うことができる。そして、これらの回転動
作によって、各腕体3は、人間の腕と同じような動作を
行うことができるようにされている。
4、膝関節25、足首関節26、及び足平部27を順次
連接して構成されている。この場合、詳細な図示は省略
するが、股関節24は前後、左右及び上下方向の3軸回
りの回転動作、膝関節25は、左右方向の1軸回りの回
転動作、足首関節26は、前後及び左右方向の2軸回り
の回転動作を行い得るように構成されている。
図1の状態から肩関節5の第2関節13を第2軸12の
回りに反時計方向に角度Θだけ回動させると、図2に示
すように第1関節11の第1軸10と第3関節15の第
3軸14とが同軸となって、肩関節5の特異点状態が生
じる。この特異点状態では、例えば肘関節6の第4軸1
7の向きを第2軸12及び第3軸14を含む平面内で僅
かに変更しようとする場合に、肩関節5の第1関節11
及び第3関節15をそれぞれ互いに逆向きに90度回転
させた後、第2関節13を回転させなければならず、第
1関節11及び第3関節15の大きな動作を要する。
関節5の第1乃至第3関節11,13,15の配置構
成、並びに肘関節6の第3関節15への連結構成によっ
て、第1乃至第3関節11,13,15、並びに肘関節
6は、胴体1からその側方側に斜め上方に向かって延在
する第1軸10の軸心(=第3軸14の軸心)上で、順
番に並ぶ。このため、上記特異点状態における肘関節6
の位置は、胴体1の側方側で、第1乃至第3関節11,
13,15の各軸10,12,14の交点を通る水平面
Sの上方に存する。
による作業は、基本的には、肘関節6を前記水平面S以
下の高さに位置させた状態で行われる。このため、前記
のように肘関節6が水平面Sよりも上方に存するような
状態で作業が行われることは基本的には無い。従って、
前記肩関節5の特異点状態は、腕体3による作業中に生
じることは無く、換言すれば、作業中における肩関節5
の動作状態は、非特異な状態である。その結果、腕体3
の円滑な動作性を確保しつつ該腕体3による作業を円滑
に行うことができる。
第2関節13を第2軸12の回りに180度回転させた
状態も特異点状態である。しかるに、実際には、このよ
うな状態は、腕体3と胴体1との干渉、あるいは、第1
関節11と第3関節13との干渉等のために生じること
はない。
第1関節11の第1軸10を胴体1からその真横方向で
上方に向かって延在させるようにしたが、例えば図3に
示すように第1軸10をロボットの前後方向で若干傾斜
させるようにしてもよい(図3では第1軸10をロボッ
トの後方側に若干傾斜させている)。
して説明する。図4は本実施形態の人型ロボットの要部
の模式的正面図である。
1及び図2に示した第1実施形態のものと、肩関節の第
1乃至第3関節の配置構成、並びに肘関節の第3関節に
対する連結構成のみが相違しているものであるので、各
部の構成については前記第1実施のものと同一の参照符
号を用いて説明する。
トでは、左右の各腕体3(図ではロボットの左側の腕体
3のみを示す)の肩関節5は、前記第1の実施形態のも
のと同様に第1乃至第3関節11,13,15を胴体1
側から順番に連結して構成されているが、この場合、第
1関節11は、その第1軸10を胴体1から鉛直方向上
方に向かって延在させた姿勢で胴体1に連結されてい
る。
5の第3軸14の軸心上から離間した位置で上腕部16
を介して連結されている。この場合、図示のように前記
第1関節11の第1軸10及び第3関節15の第3軸1
4が同軸となる肩関節5の特異点状態に該肩関節5を動
作させ、さらに肘関節6を第1関節11もしくは第3関
節15の回転動作によって第1軸10の回り(=第3軸
14の回り)に回転させて胴体1の側方側に位置させた
状態で、第1乃至第3関節11,13,15の各軸1
0,12,14の交点を通る水平面Sよりも上方に肘関
節6が存するように第3関節15に対する肘関節6の位
置が設定されている。逆に言えば、肩関節5をその特異
点状態に動作させ、さらに肘関節6を胴体1の側方側に
位置させたとき、前記水平面Sよりも上方に肘関節6が
存するように第1乃至第3関節11,13,15の相互
の位置関係(具体的には、第1乃至第3関節11,1
3,15の相互の間隔)が設定されている。
軸10は鉛直方向に延在しているため、図示の特異点状
態において、肘関節6を第1軸10の回り(=第3軸1
4の回り)にどの位置に回転させても、肘関節6は水平
面Sの上方に存在することとなる。
図2のロボットと全く同一である。
は、図示のように肩関節5をその特異点状態に動作させ
た場合には、例えば肘関節6の第4軸17の向きを第2
軸12及び第3軸14に垂直な方向回りに僅かに変更し
ようとしたとき、第1関節11及び第3関節15をそれ
ぞれ互いに逆向きに90度回転させた後に、第2関節1
3を回転させなければならず、第1及び第3関節11,
15の大きな動作を要する。
状態においては、肘関節6を、胴体1の側方側を含め
て、第1軸10の回り(=第3軸14の回り)にどの位
置に回転させても、前記水平面Sよりも上方に肘関節6
が存在することとなる。そして、このように肘関節6が
水平面Sよりも上方に存するような状態で腕体3による
作業が行われることは基本的には無い。
よる作業中における肩関節5の動作状態は、基本的には
常に非特異な状態となり、その結果、腕体3の円滑な動
作性を確保しつつ該腕体3による作業を円滑に行うこと
ができる。
軸10を鉛直方向に延在させて設けたが、本実施形態の
ように肩関節5の特異点状態において、肘関節6を、胴
体1の側方側を含めて、第1軸10の回り(=第3軸1
4の回り)にどの位置に回転させても、前記水平面Sよ
りも上方に肘関節6が存在するようにする上では、例え
ば図5に示すように第1関節11の第1軸10を胴体1
の内側寄りに若干傾けたり、あるいは、これと逆に第1
軸10を胴体1の側方側に若干傾けたりしてもよい。こ
の場合、図5に示すように第1軸10を傾けた場合に
は、肩関節5の特異点状態において、図示のように肘関
節6が胴体1の側方側に位置する状態から同図の仮想線
で示すように肘関節6を第1軸10の回り(=第3軸1
4の回り)に180度回転させた状態で(但し、図5の
ロボットでは実際上は、腕体3が頭部2に干渉するた
め、このような状態は生じ得ない)、肘関節6の高さが
最も低くなるが、この状態においても、該肘関節6は水
平面Sよりも上方に存在する。従って、肩関節5の特異
点状態において、肘関節6を第1軸10の回り(=第3
軸14の回り)にどの位置に回転させても、肘関節6は
水平面Sよりも上方に存在することとなる。
照して説明する。図6は本実施形態の人型ロボットの要
部の模式的正面図である。
1及び図2に示した第1実施形態のものと、肩関節の第
1乃至第3関節の配置構成、並びに肘関節の第3関節に
対する連結構成のみが相違しているものであるので、各
部の構成については前記第1実施のものと同一の参照符
号を用いて説明する。
では、左右の各腕体3(図ではロボットの左側の腕体3
のみを示す)の肩関節5は、前記第1の実施形態のもの
と同様に第1乃至第3関節11,13,15を胴体1側
から順番に連結して構成されているが、この場合、第1
関節11は、前記図5に示したものと同様に、その第1
軸10を胴体1から該胴体1の内側寄りに斜め上方に向
かって延在させた姿勢で胴体1に連結されている。
(第4軸17上の点)と第1乃至第3軸10,12,1
4の交点とを結ぶ線分L(図に破線で示す)が、肩関節
5の図示の特異点状態(第1軸10及び第3軸14が同
軸となる状態)において第1軸10及び第3軸14と直
交するようにして、第3関節15の第3軸14の軸心か
ら離間した位置で第3関節15に上腕部16を介して連
結されている。
一である。
肩関節5を特異点状態に動作させた状態で、肘関節6
を、肩関節5の第1軸10(=第3軸14)の回りに回
転させて、図示のように胴体1の側方側(より詳しく
は、第2軸12よりもロボットの左側)に位置させたと
きには、該肘関節6は第1乃至第3軸10,12,14
の交点を通る水平面Sよりも上方に存在することとな
る。
関節6を、胴体1の内方側(より詳しくは、第2軸12
よりもロボットの右側)に第1軸10(=第3軸14)
の回りに回転させたときには、該肘関節6は前記水平面
Sよりも下方に存在することとなる。しかるに、実際に
は、腕体3が頭部2や胴体1に干渉するため、肩関節5
の特異点状態において肘関節6を胴体1の内方側の任意
の位置に回転させることはできず、該肘関節6を胴体1
の内方側に回転させ得る範囲は比較的小さなものに限ら
れる。そして、このように、肩関節5の特異点状態にお
いて肘関節6を胴体1の内方側に位置させて作業を行う
機会は少ないと考えられる。また、肩関節5の特異点状
態において該肘関節6を胴体1の側方側に回転させた状
態では前記水平面Sよりも上方に該肘関節6が位置する
ため、このような状態で作業を行うことは基本的には無
い。
よる通常的な作業は、ほとんどの場合、肩関節5の非特
異な状態で行われ、腕体3の円滑な動作性を確保するこ
とができる。
トの模式的正面図。
ボットの要部の模式的側面図。
トの要部の模式的正面図。
ボットの要部の模式的正面図。
トの要部の模式的正面図。
第1軸、11…第1関節、12…第2軸、13…第2関
節、14…第3軸、15…第3関節、S…水平面。
Claims (3)
- 【請求項1】第1軸の回りに回転自在に胴体に連結され
た第1関節と、該第1軸と交差する第2軸の回りに回転
自在に前記第1関節に連結された第2関節と、該第2軸
と交差する第3軸の回りに回転自在に前記第2関節に連
結された第3関節とから成り、且つ第1乃至第3関節の
各軸が一点で交わるように設けられた肩関節と、該肩関
節の第3関節に連結された肘関節とを具備した人型作業
ロボットの腕体構造において、 前記肩関節を構成する前記第1関節の第1軸と前記第3
関節の第3軸とが同軸となる該肩関節の特異点状態に該
肩関節を動作させると共に前記肘関節を前記胴体の側方
に位置させた状態で、該肘関節が前記第1乃至第3関節
の各軸の交点を通る水平面よりも上方に存するように、
前記肩関節の第1関節乃至第3関節の位置及び姿勢、並
びに該第3関節に対する前記肘関節の位置が設定されて
いることを特徴とする人型作業ロボットの腕体構造。 - 【請求項2】前記肘関節は、前記第3関節の第3軸の軸
心上で該第3関節に連結され、前記肩関節は、その第1
関節が前記第1軸を前記胴体から該胴体の側方側であっ
て斜め上方に向けた姿勢で該胴体に連結されると共に前
記第2関節及び第3関節が該肩関節の前記特異点状態に
おいて前記第1関節から肘関節に向かって順番に前記第
1軸の軸心上に並ぶようにそれぞれ第1関節及び第2関
節に連結されていることを特徴とする請求項1記載の人
型作業ロボットの腕体構造。 - 【請求項3】前記肘関節は、前記第3関節の第3軸の軸
心から離間した位置で該第3関節に連結され、前記肩関
節の第1乃至第3関節の位置及び姿勢は、前記肩関節を
前記特異点状態に動作させると共に前記肘関節を前記胴
体の側方側の任意の位置に前記第3軸の回りに回転させ
た状態で、該肘関節が前記水平面よりも上方に存するよ
うに設定されていることを特徴とする請求項1記載の人
型作業ロボットの腕体構造。
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