JP3397317B2 - 力フィードバック型操縦装置 - Google Patents

力フィードバック型操縦装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マスタスレーブシ
ステムに用いる操縦装置に関し、特にスレーブアームに
掛かる力を操作者に提示する力フィードバック型操縦装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】マスタスレーブシステムはロボットの遠
隔操作方法のひとつであり、放射線下、海中、宇宙とい
った特殊な環境下での作業や、故障時の復旧作業の様な
自動制御化できない不定形作業等に使用されている。ま
た、人が無意識に行っている作業技能をロボットに教示
する場合などにも用いられる。
【0003】スレーブアームと呼ばれる操作対象のロボ
ットに対し、関節の軸構成は同じで、軸間の寸法などを
相似に製作したマスタアームを用意する。操作者はマス
タアームの手先のグリップを持ち、マスタアームを動か
す。スレーブアームは個々の関節の回転角がマスタアー
ムの関節の角度に等しくなるように制御される。この様
なシステムが一般的なマスタスレーブシステムであり、
特に相似型と呼ばれる。
【0004】しかし相似型では、制御が容易な反面、マ
スタアームをいつも相似構造に設計しなければならない
ため、汎用性に乏しいと共に、マスタアームの操作時に
疲労感、違和感などがあり、操作性が良くないという欠
点がある。
【0005】この欠点を克服するために、互いに構造の
異なるマスタアームとスレーブアームを使用し、スレー
ブアームの位置と姿勢をマスタアームの位置と姿勢に等
しくなるように制御する異構造マスタスレーブシステム
も用いられている。マスタアームのグリップ位置が変化
すると、その位置座標をスレーブアームの座標空間に投
影し、対応する位置座標にスレーブアームの手先が位置
するように制御する。姿勢に関しても同様である。
【0006】これによると、どのような構造のスレーブ
アームに対しても座標変換の計算部分を取り替えるだけ
で、同じマスタアームを使用してマスタスレーブシステ
ムを構築できる。また、スレーブアームの構造にとらわ
れずにマスタアームを自由に設計できる利点もある。
【0007】さらに、スレーブアームの手先に力覚セン
サを取り付け、検出した力やトルクを、アームの形状や
能力、操作者の感覚に応じて拡大縮小し、マスタアーム
に反映して操作者に力・トルク感覚を伝えることで操作
性を向上させているものもある。
【0008】この様な力フィードバック機構を備えた異
構造マスタスレーブシステムのマスタアームには従来、
シリアル型、パラレルリンク型、直交型、極座標型など
のものが利用されている。
【0009】シリアル型は、多くのマスタスレーブシス
テムに採用されている方式であり、回転軸を順次直列に
リンクで接続していく構造である。各回転軸にモータが
配置してあり、各モータがトルクを発生して操作者にト
ルク感覚を伝える。このタイプのマスタアームは、動作
範囲が広く取れる反面、手先に近い関節につけたモータ
の重量が基部に近い関節の負担になるため、基部側に高
出力のモータを必要とする。また、手先の動作範囲を広
く取るためにリンクを長くするとリンクのしなりなどに
より手先の剛性が低下し、位置精度が低くなる。さら
に、操作者は腕が宙に浮いた状態でグリップを操作しな
ければならないため非常に疲れやすい。
【0010】パラレルリンク型は、基部に対して全ての
関節を並列に配列し、その先にハンドを装着するもので
ある。この方法では、関節が並列に存在することからト
ルクを分配することができ、個々のモータへの負担を軽
減できる。また、装置全体を小型化できる。しかし、動
作範囲が非常に狭い。
【0011】直交型は、スライド関節で直交3軸を形成
し、その末端にグリップを取り付けた構造である。直交
型では、関節が直交3軸であることから座標空間との対
応をとりやすい。したがって制御が非常に容易である。
しかし、動作範囲の割に大きな設置面積を必要とする。
また、シリアル型と同様に操作者に与える負担が大き
い。
【0012】極座標型は、基部からの3関節を回転関
節、旋回関節、スライド関節で形成し、その先にアーム
を介してグリップを取り付けたものである。極座標型
は、極座標系を用いて容易に位置座標を計算できる利点
がある。また、構成によってはアームの上に操作者の肘
を置くことができる構造にできるため、操作者に与える
疲労感が小さい。しかし、シリアル型と同様にアームを
長くすると手先剛性が低下する難点がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明が解決し
ようとする課題は、動作範囲が広く、手先剛性が高く、
設置面積が狭く、個々のモータに掛かる負担、操作者に
与える疲労感が小さい力フィードバック型操縦装置を提
供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の力フィードバック型操縦装置は、台座上に回転
関節および台座に垂直に回動する旋回関節が任意の順序
に配されて第1、第2関節関節が形成されており、第2
関節に操作者の下腕とほぼ等しい長さのアームが端部を
係支されて配されている。第1、第2関節には各関節の
動きを検出するセンサが配されている。アームの他端
に、例えば3個の回転関節を組み合わせて3自由度を持
たせた手先が備わっており、手先の各関節にセンサが配
されている。
【0015】第1、第2関節によりアームの回転角およ
び俯仰角が自由に変化する。したがって、手先は第1、
第2関節により位置に関して2自由度を持つ。また、手
先に備わった関節により姿勢に関して3自由度を持つ。
第1、第2関節に配されたセンサにより手先の位置座標
を検出し、手先に配された各センサにより手先の姿勢を
検出している。
【0016】アームほぼ中央部の下面にスライド関節が
備わっており、例えば、スライド関節から順に水平でア
ームの長手方向に鉛直に配された回転軸を持つ旋回関
節、回転関節、水平な回転軸を持つ旋回関節が連結され
て3自由度関節が形成されている。3自由度関節には2
組のリンク機構が接続されている。リンク機構は、2本
の棒体の端部同士を回転軸で接続した形態であり、上端
が3自由度関節に接続されている。下端は旋回関節を介
して台座に接続され、台座に連絡する関節には2組のリ
ンク機構にそれぞれモータが配されている。モータによ
りリンク機構を独立に駆動することができる。
【0017】2組のリンク機構は、下端を台座に接続さ
れ、上端を3自由度関節を介してアームに接続されてい
るため、アームの回転角および俯仰角の変化に追従して
開度および台座に対する角度を変化する。逆に、関節に
設けられたモータを駆動してリンクの開度および台座に
対する角度を調節することで、アームの動きを規制する
ことができる。
【0018】本発明の力フィードバック型操縦装置は、
操作者がアーム上からグリップをつかんで操作を行う。
操作者によってグリップの位置や姿勢が変化されると、
各関節に設けられたセンサが変化を検出し、操縦装置の
位置および姿勢の変化に応じて制御装置がスレーブアー
ムの位置および姿勢の変化に変換する演算を行い、その
変化に従うようにスレーブアームを駆動させる。
【0019】なお、本発明の力フィードバック型操縦装
置では、操作者がアーム上に肘を置いて操作する形態と
し、アーム上に操作者の肘を置く肘当てを設置すると、
操作者に与える疲労感が小さくなる。
【0020】また、スレーブアームが障害物に接触する
などして動作が阻害されている場合は、スレーブアーム
に備えられたセンサによってスレーブアームに掛かって
いる力やトルクを検出し、制御装置を経て本発明の操縦
装置に力やトルクを反映させることにより操作者に力感
を提示することができる。2組のリンク機構に配された
モータによってアームの回転角および俯仰角の変化に対
する抗力を発生して操作者に力感を伝える。
【0021】なお、グリップ位置における力は、操作者
がスレーブアームの位置として維持している現在のグリ
ップ位置に対してこれを提示力の方向に変位させようと
する力として提示することができる。この変位目標量が
大きいほど大きな力として感得することになる。したが
って、本発明の操縦装置ではこのグリップ位置の変位目
標量に見合った変位を生成するようにリンク機構を作動
させることにより操作者の手先に力を提示することがで
きる。
【0022】本発明の力フィードバック型操縦装置で
は、アームのほぼ中央にリンク機構を設けたため、リン
ク機構の張り出しが小さい。そのため操縦装置の設置面
積を節約できる。また、アームのほぼ中央部をリンクで
支えているため、アームを長くしても手先の剛性を十分
確保することができる。したがって、アームを長くして
広い動作範囲を確保することができる。さらに、従来は
旋回関節に設けたモータにほぼ集中していたトルクをリ
ンク機構に設けた2つのモータに分配できるため各々の
モータにかかる負担が小さい。
【0023】なお、本発明の力フィードバック型操縦装
置は、例えば、アームにスライド関節を備えアームを伸
縮可能にするとグリップ位置に関して3自由度を確保す
ることができる。この場合、リンクを接続するためにア
ーム下面に取り付けてあるスライド関節とアームのスラ
イド関節が干渉しないように、例えば、リンクを接続す
るスライド関節より手先側にアームを伸縮させるスライ
ド関節を設ければよい。さらにアームを伸縮させるスラ
イド関節にモータを備えると3次元の力を操作者にフィ
ードバックできる。
【0024】また、台座をスライド関節を介して基台に
並進可能に設置して手先に位置に関する3自由度を与え
ることもできる。基台に対して台座の位置を変化させる
ことにより1自由度を獲得できる。さらにスライド関節
にモータを備えると3次元の力を操作者にフィードバッ
クできる。この場合、台座にリンク機構を接続する旋回
関節の回転軸を台座の並進方向と同方向に設定して、リ
ンクの先端が台座の並進方向に垂直な平面内を運動する
様にすると、アームの動作範囲を広く取ることができ
る。
【0025】さらに、本発明の力フィードバック型操縦
装置には姿勢に関して3自由度を持つグリップが備わっ
ているが、3自由度を実現する各関節にモータを設けて
もよい。本態様の操縦装置では、グリップの各関節に設
けられたモータにより、グリップの姿勢に関する3次元
のモーメントを操作者に提示することができる。したが
って、グリップの位置に関する3次元と姿勢に関する3
次元の計6次元に関して、スレーブに掛かる力を操作者
にフィードバックすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明について実施例に基
づき図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の1
実施例における力フィードバック型操縦装置の側面図略
図であり、図2は正面図略図である。
【0027】基台1にスライド関節2を介して台座3が
載置されている。スライド関節2には台座3をスライド
関節2に従って自在に並進させることができるモータ4
が配されている。台座3の図1中右端付近に回転関節5
を備えた支柱6が立設されており、支柱6の上端に、水
平に配された回転軸を持つ旋回関節7が備わっている。
スライド関節2、回転関節5、旋回関節7にはそれぞれ
の関節の動作を検出するセンサが配されている。
【0028】旋回関節7には操作者の下腕とほぼ等長の
アーム8が端部を係支されて接続されており、接続部付
近のアーム8上に肘置きパッド9が装備されている。ア
ーム8の反対側の端部には手先支柱10がアーム8に対
して垂直に立設されており、手先支柱10の先端から順
に回転関節11、回転関節12、回転関節13がそれぞ
れ鍵型の接続具を介して接続されている。回転関節1
1、回転関節12、回転関節13は軸方向が互いに直交
しており、各関節には回転を検出するセンサが配されて
いる。回転関節13に直棒状の接続具を介してグリップ
14が配されている。なお、回転関節11、回転関節1
2、回転関節13の回転軸の延長線は1点で交わり、グ
リップ14がその点に位置するように配されている。し
たがって、グリップ14のアーム8に対する位置関係は
変化せず、姿勢だけが変化しうる。
【0029】スライド関節2、回転関節5、旋回関節7
によってグリップ14の位置が変化し、回転関節11、
回転関節12、回転関節13によってグリップ14の姿
勢が変化する。したがって本実施例の操縦装置は位置3
自由度、姿勢3自由度の6自由度を持つ。
【0030】アーム8のほぼ中央部下面にスライド関節
15および3自由度関節16を介してリンク機構17が
接続されている。リンク機構17は4本の等長のリンク
を回転軸により菱形に組み合わせて形成してあり、3自
由度関節16に接続した頂点18の対角に当たる頂点1
9を台座3の並進方向に垂直に開閉自在に台座3に連結
してある。これにより頂点18は、頂点19を通りスラ
イド関節2の並進方向に垂直な平面上を自由に移動でき
る。台座3とリンク機構17の連結部にはモータ20、
モータ21が配され、2本のリンクをそれぞれ個別に駆
動できるようになっている。モータ20およびモータ2
1を駆動することによりリンクの開度および台座3に対
する角度を調整し、頂点18の位置を自由に制御でき
る。モータ20、モータ21を駆動しないときはリンク
は外力に従って自由に変位する。
【0031】図3に3自由度関節16周辺部の拡大図を
示した。アーム8の下面にスライド関節15が備わって
おり、スライド関節15にはアーム8に垂直に連絡軸3
0が突設してある。連絡軸30はスライド15に従って
アーム8の長手方向に並進自在になっている。連絡軸3
0の下端にアーム8の長手方向に垂直でアーム8の下面
に平行な回転軸を持つ旋回関節31が接続されており、
旋回関節31に回転関節32を持つ連絡軸33が旋回関
節31の回転軸に垂直に接続されている。連絡軸33の
下端にリンク機構17と連絡軸33を繋ぐ旋回関節34
が、回転軸が連絡軸33に垂直になるように配されてい
る。さらに、旋回関節34の回転軸はリンク機構17の
開閉方向に垂直に、すなわち台座3の並進方向と同一方
向に設定されている。なお、旋回関節34はリンク機構
17の頂点18に当たる。
【0032】本実施例の操縦装置を水平面上に設置した
とき、旋回関節7の回転軸は常に水平であり、旋回関節
31の回転軸は旋回関節7に平行であるため、旋回関節
31の回転軸も常に水平に保たれる。また、台座3の並
進方向は水平であるため、旋回関節34の回転軸も常に
水平になる。旋回関節31と旋回関節34を結ぶ接続軸
33は、旋回関節31および旋回関節34の両方の回転
軸に垂直であり、それぞれの回転軸は水平であるため、
接続軸33は常に水平面に対して垂直になる。したがっ
て、旋回関節34の位置が決まると旋回関節31の位置
も一意に決定する。さらに、旋回関節31に接続された
連絡軸30はアーム8に垂直であり、リンク機構17に
対してアーム8の回転軸の位置が固定されているため、
旋回関節31の位置に対してアーム8の回転角、俯仰角
は一意に決定する。
【0033】この様に、アーム8の角度は旋回関節34
に対して一意に決定する。したがっって、旋回関節34
の位置を制御することでアーム8の回転角、俯仰角を調
整することができる。旋回関節34の位置はリンク機構
17の開度および台座3に対する角度で決定できるた
め、モータ20およびモータ21によりアーム8の回転
角、俯仰角を調整できる。また、グリッパ14の位置は
アーム8の回転角、俯仰角および位置で決められるた
め、本実施例の操縦装置では、モータ20、21と、台
座を駆動することでアーム8の位置を制御するモータ4
によってグリッパ14の位置座標を規定できる。同様に
グリッパ14に任意の方向に任意の大きさの力を掛ける
ことができる。なお、各モータを駆動しなければグリッ
パ14は外力に応じて自由に位置座標を変化させる。
【0034】本実施例の力フィードバック型操縦装置
は、グリップの位置および姿勢をスライド関節2、回転
関節5、旋回関節7、回転関節11、回転関節12、回
転関節13の各々に配されたセンサによって監視してお
り、グリップの位置および姿勢が変化すると、その変化
を別途備えられた制御装置によりスレーブアームの座標
軸に変換し、変換後の座標値を目標にスレーブアームを
駆動する。したがって、本実施例の力フィードバック型
操縦装置の変位に従ってスレーブアームが動作する。
【0035】また、障害物等に接触したり重量物を持ち
上げたりしてスレーブアームに力が掛かっている場合、
スレーブアームに備えられたセンサにより掛かる力やト
ルクを検出し、制御装置によって座標変換し必要に応じ
て拡大、縮小して本実施例の操縦装置にフィードバック
している。本実施例の操縦装置ではモータ4が台座3の
位置すなわちアーム8全体の位置を規制し、モータ2
0、モータ21がアームの回転角および俯仰角を規制し
ており、スレーブアームに掛かる力をこれらのモータに
配分し、必要なトルクを各モータに発生させることで操
縦装置に反映している。
【0036】操作者はグリップ14を握り、肘置きパッ
ド9に肘を置いて操作を行う。操作者によってグリップ
14の位置および姿勢が変化されるとその変化に応じて
スレーブアームが動作する。また、スレーブアームに掛
かる力は、モータ4、モータ20、モータ21が発生す
るトルクにより操作に対する抗力として操作者に提示さ
れる。なお、操作者は肘を浮かせて操作を行っても良
い。
【0037】力のフィードバックは、アーム8先端のグ
リップ14で測定された力に対してグリップ14とスラ
イド関節15の距離関係に基づいた適当な係数αで補正
した力を操作者の腕に返すことにより行われる。操作者
の手に対する反力は、アーム先端の位置に対して提示力
に比例した量だけ位置を変化させるようにリンク機構1
7を駆動することにより提示することができる。すなわ
ち、アーム先端における目標提示力Fdとアーム先端に
おける現在の力の測定値Fの差に係数αを掛けた値が、
アーム先端部の目標位置Xdと現在位置Xの差と等しく
なる。
【0038】既に詳しく述べたように、アーム先端位置
とスライド関節15の位置もしくはリンクの先端にある
旋回関節34の位置は簡単な演算と操作により正確に対
応づけることができる。したがって、モータ20,21
を用いて力提示を行うことは容易である。なお、提示力
が3次元に亘る場合にも、モータ4により肘の旋回関節
7の位置を含めて調整することにより提示することがで
きる。
【0039】図4に本実施例の操縦装置において、操作
者がグリップを真上に持ち上げた場合の各部の動きを示
した。グリップ40を引き上げると旋回関節7を中心に
してアーム8の先端が持ち上がる。それに応じてリンク
機構17が延び、スライド関節15がグリップ40側に
スライドする。また、台座3がスライド関節2上を図中
左に並進し、肘がグリップ方向へ前進する。
【0040】このとき、スレーブアームの上方に障害物
があってスレーブアームに下方の力が掛かっていれば、
リンク機構17に備わったモータ20およびモータ21
がリンクを開く方向にトルクを発生して操作者の動作に
抗うことで、スレーブアームに抵抗があることを操作者
に伝える。
【0041】なお、アーム8のコ字型に成形して操作者
の肘の位置と旋回関節7の回転軸が一致するようにする
とグリップの位置座標の演算が楽になる。また、頂点1
8が直接スライド関節15に接続するようにすると頂点
18の位置からグリップの位置を算出する演算を簡素化
できる。同様に、例えば回転軸が直交する3つの回転関
節を鍵状の接続具で接続して、回転軸が交わる点にスラ
イド関節15が位置するように自由度関節16を形成す
るなどして3自由度関節16に係る演算を簡素化するこ
ともできる。
【0042】
【発明の効果】以上説明した通り本発明の力フィードバ
ック型操縦装置は、動作範囲が広く、手先剛性が高く、
設置面積が狭く、個々のモータに掛かる負担、操作者に
与える疲労感が小さい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例における力フィードバック型
操縦装置の概略側面図である。
【図2】本実施例の力フィードバック型操縦装置の概略
正面図である。
【図3】本実施例の力フィードバック型操縦装置のアー
ムとリンク機構の接合部を拡大して示した概略図であ
る。
【図4】本実施例の力フィードバック型操縦装置におけ
る操作状態を説明する概略側面図である。
【符号の説明】
1 基台 2、15 スライド関節 3 台座 4、20、21 モータ 5、11、12、13、32 回転関節 6 支柱 7、31、34 旋回関節 8 アーム 9 肘置きパッド 10 グリップ支柱 14、40 グリップ 16 3自由度関節 17 リンク機構 18、19 頂点 30、33 連絡軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−138553(JP,A) 特開 平4−129682(JP,A) 特開2000−263479(JP,A) 実開 昭63−193675(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B25J 3/00 B25J 13/02 G05D 3/12

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタスレーブシステムに使用する操縦
    装置であって、台座からの2関節が旋回関節、回転関節
    で形成され、該2関節の末端に操作者の下腕とほぼ等長
    のアームが備わり、該アームの先端にグリップが配され
    ており、該アームのほぼ中央下面に該アームの長手方向
    に並進可能な受動スライド関節が備わっており、該受動
    スライド関節に3個の1自由度関節を複合して3自由度
    を持たせた受動関節が連結されており、該受動関節にリ
    ンク機構が2組接続されており、該リンク機構が各々2
    本の棒体と該2本の棒体の端部同士を結合する回転軸を
    備え、該2組のリンク機構の下端がそれぞれ能動旋回関
    節を介して前記台座に連結されており、該能動旋回関節
    を駆動してグリップの動作に対する抗力を発生すること
    を特徴とする力フィードバック型操縦装置。
  2. 【請求項2】 前記アームにスライド関節を備え、該ア
    ームが伸縮可能であることを特徴とする請求項1記載の
    力フィードバック型操縦装置。
  3. 【請求項3】 前記台座がスライド関節を介して基台に
    並進可能に設置されていることを特徴とする請求項1記
    載の力フィードバック型操縦装置。
  4. 【請求項4】 前記2組のリンク機構の先端が前記台座
    の並進方向に垂直な平面内を運動することを特徴とする
    請求項3記載の力フィードバック型操縦装置。
  5. 【請求項5】 前記アームに操作者の肘を置く肘当てが
    備わっていることを特徴とする請求項1から4のいずれ
    かに記載の力フィードバック型操縦装置。
  6. 【請求項6】 前記グリップの抗力は前記リンク機構ア
    ームの上端位置を変更する力として提示することを特徴
    とする請求項1から5のいずれかに記載の力フィードバ
    ック型操縦装置。
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